JP6135582B2 - 透明性積層体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
[1]
板状の透明樹脂基材と、該透明樹脂基材の少なくとも一方の面上に設けられた透明性保護膜とを備えた透明積層体であって、
上記透明樹脂基材は、70℃以上の耐熱性を有し、
上記透明性保護膜は、コーティング組成物を塗装し硬化させることによって得られる、5μm以上150μm以下の厚さを有する保護膜であり、
上記コーティング組成物は、かご型シルセスキオキサン(a)および水酸基含有多官能モノマー(b)を含む硬化性樹脂、および10nm以上100nm以下の平均粒子径を有する無機酸化物微粒子、を含有し、
上記かご型シルセスキオキサンの量は、上記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して9重量部以上であり、
上記コーティング組成物中に含まれる上記無機酸化物微粒子の量は、上記コーティング組成物に含まれる樹脂成分100重量部に対して5重量部以上400重量部以下である、
透明積層体。
[2]
上記透明樹脂基材は、ポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂を含み、かつ、1mm以上の略均一な厚さ、並びに室温下で1GPa以上の弾性率および10kgf/mm2以上のビッカース硬度を有し、
上記透明性保護膜の厚さは、10μm以上80μm以下であり、
上記無機酸化物微粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化アンチモンおよびこれらの複酸化物からなる群から選択される少なくとも1種の無機酸化物微粒子であり、
上記無機酸化物微粒子は、シラン化合物で表面処理されており、
上記シラン化合物の量は、上記無機酸化物微粒子100重量部に対して0.1〜80重量部である、
透明積層体。
[3]
上記透明樹脂基材と透明性保護膜との間に介在する透明プライマ層をさらに備え、
上記透明プライマ層は、(メタ)アクリレート化合物を含むプライマ組成物を塗装し硬化させることによって得られる層であって、上記透明プライマ層は5μm以上の厚さを有し、
上記透明性保護膜は、5μm以上80μm以下の厚さを有し、
上記無機酸化物微粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化アンチモンおよびこれらの複酸化物からなる群から選択される少なくとも1種の無機酸化物微粒子であり、
上記無機酸化物微粒子は、シラン化合物で表面処理されており、
上記シラン化合物の量は、上記無機酸化物微粒子100重量部に対して0.1〜80重量部である、
透明積層体。
[4]
上記透明樹脂基材は、ポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂を含み、かつ、1mm以上の略均一な厚さ、並びに室温下で1GPa以上の弾性率および10kgf/mm2以上のビッカース硬度を有する、透明積層体。
[5]
移動体のウインド材であることを特徴とする、上記透明積層体。
[6]
70℃以上の耐熱性、1mm以上の略均一な厚さ、および、室温下で1GPa以上の弾性率を有する板状の透明樹脂基材を準備する準備工程と、
コーティング組成物を、上記透明樹脂基材の少なくとも一方の面上に塗装し、次いで硬化させて、上記透明樹脂基材上に、5μm以上150μm以下の厚さを有する透明性保護膜を設ける、透明性保護膜形成工程と、
を包含する、透明積層体の製造方法であって、
上記コーティング組成物は、かご型シルセスキオキサン(a)および水酸基含有多官能モノマー(b)を含む硬化性樹脂、および10nm以上100nm以下の平均粒子径を有する無機酸化物微粒子、を含有し、
上記かご型シルセスキオキサンの量は、上記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して9重量部以上であり、
上記無機酸化物微粒子の量は、上記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して5重量部以上400重量部以下である、
透明積層体の製造方法。
[7]
70℃以上の耐熱性、1mm以上の略均一な厚さ、並びに室温下で、1GPa以上の弾性率および10kgf/mm2以上のビッカース硬度を有する板状の透明樹脂基材を準備する準備工程と、
(メタ)アクリレート化合物を含むプライマ組成物を上記透明樹脂基材の少なくとも一方の面上に塗装して、厚さ5μm以上のプライマ層を設ける、プライマ層形成工程と、
コーティング組成物を用いて、上記プライマ層上にコーティング組成物からなる膜部を形成し、次いで硬化させて、上記プライマ層上に、5μm以上80μm以下の透明性保護膜を設ける、透明性保護膜形成工程と、
を包含する、透明積層体の製造方法であって、
上記コーティング組成物は、かご型シルセスキオキサン(a)および水酸基含有多官能モノマー(b)を含む硬化性樹脂、および10nm以上100nm以下の平均粒子径を有する無機酸化物微粒子、を含有し、
上記かご型シルセスキオキサンの量は、上記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して9重量部以上であり、
上記無機酸化物微粒子の量は、上記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して5重量部以上400重量部以下である、
透明積層体の製造方法。
[8]
上記透明性保護膜形成工程における硬化手段が、上記透明樹脂基材の耐熱温度未満の雰囲気温度で、200nm以上400nm以下の波長域の光を、照度が1×10−2mW/cm2以上1×104mW/cm2以下、および波長域での積算光量が5×102mJ/cm2以上3×104mJ/cm2以下の条件で照射して光硬化させる手段である、
透明積層体の製造方法。
[9]
上記無機酸化物微粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化アンチモンおよびこれらの複酸化物からなる群から選択される少なくとも1種の無機酸化物微粒子であり、
上記無機酸化物微粒子は、シラン化合物で表面処理されており、
上記シラン化合物の量は、上記無機酸化物微粒子100重量部に対して0.1〜80重量部である、
透明積層体の製造方法。
図1は、本発明の第1実施形態による透明積層体1の模式図であり、図2は図1の透明性保護膜3部分の拡大図である。本発明による透明積層体1は、板状の透明樹脂基材2と、透明樹脂基材2上に設けられた透明性保護膜3とを備える。この透明樹脂基材2は、移動体などのウインド材において、実際に光が透過する可視光透過部を構成することとなる。なおこのようなウインド材は、必要に応じて可視光非透過部を有してもよい。図1、図2では、透明樹脂基材2上の片面上にのみ透明性保護膜3が設けられた透明積層体1を示しているが、透明性保護膜3が両面に設けられていてもよい。
本発明の透明積層体は、板状の透明樹脂基材を有する。透明樹脂基材として、可視光が充分に透過する樹脂、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂(アクリレート樹脂、メタクリレート樹脂など)、PET樹脂など、が挙げられる。好ましい透明樹脂基材として、ポリカーボネート樹脂またはメタクリレート樹脂が挙げられる。以下に説明する形態で言及した実験では、透明樹脂基材2として、ポリカーボネート(帝人化成(株)製:L−1250)を用いた。
本発明の透明積層体は、透明性保護膜3を有する。そしてこの透明性保護膜3は、以下に記載するコーティング組成物を塗装し硬化させることによって得られる保護膜である。
本発明におけるコーティング組成物は、硬化性樹脂、および10nm以上100nm以下の平均粒子径を有する無機酸化物微粒子を含む。そして硬化性樹脂は、かご型シルセスキオキサン(a)および水酸基含有多官能モノマー(b)を少なくとも含む。
本発明における硬化性樹脂は、かご型シルセスキオキサン(a)を含む。シルセスキオキサンとは、主鎖骨格がSi−O結合で構成されるシロキサン化合物であって、単位組成式中、Si原子1個に対してO原子1.5個を有する化合物である。シルセスキオキサンとして、一般に、かご型シルセスキオキサン、はしご型シルセスキオキサン、ランダム型シルセスキオキサンが挙げられる。
[R2SiO3/2]m[R3SiO3/2]n …(1)
[但し、R2は、R、−(CH2)nRまたは−OSiRのいずれか一つを有する有機官能基であり、ここでRは、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基、ビニル基、グアニル基、オキセタニル基、エポキシ基、ヒドロキシル基またはチオール基のいずれか一つであり、
R3は、R4、−(CH2)nR4または−OSiR4のいずれか一つを有する有機官能基であり、ここでR4は、R、炭化水素基、アミノ基、水素原子またはハロゲン原子のいずれか一つであり、
mは2以上の整数であり、nは0以上の整数であり、但しm+nは6以上の偶数であることを条件とする。]
で表される。ここでm+nは、14以下の偶数であるのがより好ましい。
RSiX3
[Rは、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基、ビニル基、グアニル基、オキセタニル基、エポキシ基、ヒドロキシル基またはチオール基のいずれか一つを有する有機官能基であり、Xは加水分解性基を示である。]
で表されるケイ素化合物を、極性溶媒および塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物をさらに非極性溶媒および塩基性触媒存在下で再縮合させることによって調製することができる。ここでRは上記一般式(2)〜(4)いずれかであるのが好ましい。Xは、アルコキシル基(メトキシ基、エトキシ基、n−およびi−プロポキシ基、n−、i−およびt−ブトキシ基など)またはアセトキシ基などであるのが好ましい。Xは、反応性の高さなどの面から、メトキシ基であるのがより好ましい。
本発明における硬化性樹脂は、かご型シルセスキオキサン(a)に加えて、水酸基含有多官能モノマー(b)を含む。この水酸基含有多官能モノマー(b)は、コーティング組成物を塗装し硬化させることによって、かご型シルセスキオキサン(a)および水酸基含有多官能モノマー(b)が反応する。これにより、耐擦傷性などに優れた保護膜が得られることとなる。
水酸基含有多官能モノマー(b)の他の1例として、例えば、水酸基および2以上のグリシジル基を有する多官能モノマーが挙げられる。このような水酸基含有多官能モノマー(b)の具体例として、グリセリンジグリシジルエーテルなどが挙げられる。このような水酸基含有多官能モノマー(b)は、かご型シルセスキオキサンが有するRがグリシジル基である場合において特に好ましく用いられる。
本発明における硬化性樹脂は、かご型シルセスキオキサン(a)および水酸基含有多官能モノマー(b)に加えて、他の不飽和化合物を含んでもよい。不飽和化合物の具体例として、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジアクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンアクリレートメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンアクリレートメタクリレート、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカンジアクリレート、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカンジアクリレート、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカンジメタクリレート、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカンジメタクリレート、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカンアクリレートメタクリレート、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカンアクリレートメタクリレート、エポキシアクリレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ビニルアクリレート、ポリエン/チオール、シリコーンアクリレート、ポリブタジエン、ポリスチリルエチルメタクリレート、スチレン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソボニルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、マレイン酸ジアリル、または他の反応性モノマーまたはオリゴマーを用いることができる。これらの反応性モノマーまたはオリゴマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
かご型シルセスキオキサン(a):9〜95重量部、好ましくは9〜50重量部、
水酸基含有多官能モノマー(b):5〜91重量部、好ましくは5〜85重量部、
その他の不飽和化合物:0〜86重量部、
(上記は硬化性樹脂100重量部に対する固形分割合である。)
が挙げられる。
本発明におけるコーティング組成物は、無機酸化物微粒子4を含む。
図5は、透明積層体1について、無機酸化物微粒子4の平均粒子径を変化させて、後述する耐摩耗性試験および耐傷付性試験を行った結果を示す。尚、図5は、厚さが16μmである透明積層体1に対する試験結果を示す。また、後述する無機酸化物微粒子4に対するシラン化合物の重量比は23重量%である(実施例1の組成に準拠)。ここで、曇価変化ΔHが10%以上の場合には透過像鮮明度の低下を認知し易く、それゆえ、曇価変化ΔHが10%未満の場合に、優れた耐摩耗性が確保されていると判断可能である。同様に、光沢保持率が70%未満の場合には透過像鮮明度の低下を認知し易く、それゆえ、光沢保持率が70%を上回った場合に、優れた耐傷付性が確保されていると判断可能である。
YmSiAnB4−m−n …(5)
で表される化合物を使用することが好ましい。ここで、Yは、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基、ビニル基、グアニル基、エポキシ基、若しくは一般式(2)〜(4)のいずれか一つを有する有機官能基、Aは、アルキル基またはその他の有機官能基、Bは、ヒドロキシル基、アルコキシル基またはハロゲン原子であり、mは0〜1の整数、nは0〜3の整数であり、m+nは1以上3以下を満たす。
本願発明におけるコーティング組成物は、上記成分に加えてさらに、必要に応じた、光重合開始剤、硬化触媒、そして紫外線吸収剤、光安定剤などを含んでもよい。コーティング組成物はさらに、必要に応じて、有機/無機フィラー、可塑剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、核剤、着色剤、架橋剤、分散助剤、樹脂成分などの添加剤を含んでもよい。
本発明の第1実施形態による透明積層体1の製造方法は、
70℃以上の耐熱性、1mm以上の略均一な厚さ、および、室温下で1GPa以上の弾性率を有する板状の透明樹脂基材を準備する準備工程と、
コーティング組成物を、上記透明樹脂基材の少なくとも一方の面上に塗装し、次いで硬化させて、上記透明樹脂基材上に、5μm以上150μm以下の厚さを有する透明性保護膜を設ける、透明性保護膜形成工程と、
を包含する。
図6(a)は、無機酸化物微粒子を含む摩耗輪11を透明性保護膜3に対して回転させ且つ前後移動させ、負荷荷重を加えた状態を示している。このとき、摩耗輪11の回転により、図6(b)に符号(ア)で示す方向にせん断応力が加わるところ、透明性保護膜3を構成する材料に比べて平均粒子径が充分大きい無機酸化物微粒子4の存在により、せん断応力が分散すると考えられる。それゆえ、透明性保護膜3がフレーク状に剥離するのを防止し、従って透明積層体1の優れた耐摩耗性を確保することができる。尚、図6は、後述するJISR3212に準拠したテーバ摩耗試験を想定している。
図7は、本発明の第2実施形態による透明積層体51の模式図を示す。また図8は図7の透明性保護膜53部分の拡大図である。本発明の第2実施形態による透明積層体51は、板状の透明樹脂基材52と、透明樹脂基材52少なくとも一方の面上に設けられた透明プライマ層55と、透明プライマ層55上に設けられた透明性保護膜53とを備える。図7では、透明樹脂基材52上の片面上にのみ透明プライマ層55および透明性保護膜53が設けられた透明積層体51を示しているが、これらは透明樹脂基材52の両面に設けられていてもよい。
本実施形態による透明積層体51は、透明プライマ層55を透明樹脂基材52と透明性保護膜53との間に介在させている点で第1実施形態の透明積層体1と異なる。その他の構成は第1実施形態と同様であり、以下、説明を省略する。
本発明の第2実施形態による透明積層体51の製造方法は、
70℃以上の耐熱性、1mm以上の略均一な厚さ、並びに室温下で、1GPa以上の弾性率および10kgf/mm2以上のビッカース硬度を有する板状の透明樹脂基材を準備する準備工程と、
(メタ)アクリレート化合物を含むプライマ組成物を上記透明樹脂基材の少なくとも一方の面上に塗装して、厚さ5μm以上のプライマ層を設ける、プライマ層形成工程と、
上記コーティング組成物を用いて、上記プライマ層上に、コーティング組成物からなる膜部を形成し、次いで硬化させて、前記プライマ層上に、透明性保護膜を設ける、透明性保護膜形成工程と、
を包含する。
撹拌機、滴下ロートおよび温度計を備えた反応容器に、溶媒として2−プロパノール(IPA)40ml、および塩基性触媒として5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH水溶液)を加えた。滴下ロートに、IPA15mlと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製SZ−6030)12.69gを加えた。続いて反応容器を撹拌しながら、室温で3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランのIPA溶液を30分かけて滴下した。滴下終了後、非加熱環境で2時間撹拌した。続いて減圧下で溶媒を除去し、トルエン50mlで溶解させた。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。続いて無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮させた。これにより、8.6gの加水分解生成物(シルセスキオキサン)が得られた。かかるシルセスキオキサンは、種々の有機溶剤に可溶な無色の粘性液体であった。次に、撹拌機、ディンスタークおよび冷却管を備えた反応容器に、得られたシルセスキオキサン20.65g、トルエン82mlおよび10%TMAH水溶液3.0gを入れ、徐々に加熱し水を留去した。続いてこれを130℃まで加熱し、トルエンを還流温度で再縮合反応を行った。このときの反応溶液の温度は108℃であった。トルエン還流後2時間撹拌し、反応を終了させた。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。続いて無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮させた。これにより、目的物であるかご型シルセスキオキサン(混合物)が18.77g得られた。得られたかご型シルセスキオキサンは、種々の有機溶剤に可溶な無色の粘性液体であった。再縮合反応後の反応物の液体クロマトグラフィー分離後の重量分析を行い、かご型シルセスキオキサンを約60%含む硬化性樹脂であることを確認した。
撹拌機、温度計および冷却管を備えた反応容器に、シリカ微粒子としてイソプロパノール分散コロイダルシリカゾル(平均粒子径10〜15nm、固形分30重量%、日産化学工業(株)製;IPA−ST)を100重量部(シリカ固形分30重量部)と、シラン化合物として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)社製;SZ−6030)7重量部とを加えた。続いて、撹拌しながら徐々に加熱し、反応溶液の温度が68℃に到達後、さらに5時間加熱して表面処理を行い、シラン化合物で表面処理されたシリカ微粒子を作成した。表面処理に用いたシラン化合物の重量部は、シリカ微粒子の固形分100重量部に対して23重量部であった。
シリカ微粒子としてイソプロパノール分散コロイダルシリカゾル(平均粒子径70〜100nm、固形分30重量%、日産化学工業(株)製;IPA−ST−ZL)を100重量部(シリカ固形分30重量部)用いて、そして、シラン化合物である3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)社製;SZ−6030)の量を、7重量部から0.03重量部に変更したこと以外は、調製例2−1と同様にして、シラン化合物で表面処理されたシリカ微粒子を作成した。表面処理に用いたシラン化合物の重量部は、シリカ微粒子の固形分100重量部に対して0.1重量部であった。
シラン化合物である3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)社製;SZ−6030)の量を、0.03重量部から7重量部に変更したこと以外は、調製例2−2と同様にして、シラン化合物で表面処理されたシリカ微粒子を作成した。表面処理に用いたシラン化合物の重量部は、シリカ微粒子の固形分100重量部に対して23重量部であった。
シラン化合物について、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン15重量部および4−ヒドロキシブチルアクリレート9重量部を用いたこと以外は、調製例2−2と同様にして、シラン化合物で表面処理されたシリカ微粒子を作成した。表面処理に用いたシラン化合物の重量部は、シリカ微粒子の固形分100重量部に対して80重量部であった。
攪拌機、温度計及び、冷却管を備え付けた反応容器に金属微粒子として、ジルコニア(平均粒子径91nm、日産化学工業(株)社製;ZR−30AL、2−プロパノールに分散、固形分30重量%)100重量部に対して3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)社製;SZ−6030)7重量部を加えた。続いて、撹拌しながら82℃まで徐々に加熱し、さらに5時間加熱して表面処理をおこない、ジルコニア微粒子を作製した。表面処理に用いたシラン化合物の重量部は、ジルコニア微粒子の固形分100重量部に対して23重量部であった。
攪拌機、温度計及び、冷却管を備え付けた反応容器に金属微粒子として、酸化亜鉛(平均粒子径65nm、(ハクスイテック(株)社製;F−2、固形分30重量% 2−プロパノールに分散)100重量部に対して3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)社製;SZ−6030)7重量部を加えた。続いて、撹拌しながら82℃まで徐々に加熱し、さらに5時間加熱して表面処理をおこない、酸化亜鉛微粒子を作製した。表面処理に用いたシラン化合物の重量部は、酸化亜鉛微粒子の固形分100重量部に対して23重量部であった。
下記表に記載された組成の硬化性樹脂100重量部および下記表に示された無機酸化物微粒子を表中の重量部(固形分重量部換算)を混合し、減圧下で揮発溶媒分を徐々に加熱しながら除去した。このとき最終的な温度は80℃とした。
続いて、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2.5重量部を混合し、透明な無機酸化物微粒子含有コーティング組成物を得た。
下記表に示される(メタ)アクリレート化合物、重合開始剤、紫外線吸収剤、光安定剤などを混合して、プライマ組成物を調製した。
透明樹脂基材として、ポリカーボネート(帝人化成(株)製:L−1250)またはポリメチルメタクリレート((株)カネカ製)を用いた。まず、1)3mmの略均一な厚さを有する透明樹脂基材上に、透明性保護膜が所定の厚みになるようスペーサを接着した。続いて、2)コーティング組成物を流延し、80℃で3分間加熱を行った。続いて、3)PETフィルムで押さえつけ余分なコーティング組成物を除去した。その後、4)PETフィルムでカバーした状態で200nm以上400nm以下の波長域の光を、照度が505mW/cm2の条件で、水銀ランプを用いて照射し、8400mJ/cm2の積算露光量で硬化させ、透明積層体を作成した。
透明樹脂基材として、ポリカーボネート(帝人化成(株)製:L−1250)またはポリメチルメタクリレート((株)カネカ製)を用いた。まず、1)コーティング組成物をPETフィルム上に流延し、ブレードで余分なコーティング組成物を除去した。続いて、2)透明樹脂基材上に、透明プライマ層が所定の厚みになるようスペーサを接着し、透明プライマ層を構成するプライマ組成物を流延し、80℃で3分間加熱を行った。続いて、3)透明性保護膜を構成するコーティング組成物が付着した状態のPETフィルムを用いて、透明プライマ層を構成するプライマ組成物が付着した状態の透明樹脂基材を押さえつけ、余分な透明プライマ層となるプライマ組成物を除去した。次に、4)PETフィルムでカバーした状態で200nm以上400nm以下の波長域の照度が505mW/cm2の条件で、水銀ランプを用いて照射し、8400mJ/cm2の積算露光量で硬化させ、透明プライマ層および透明性保護膜を設け、透明積層体を作成した。
樹脂基材
S1:ポリカーボネート(PC)(帝人化成(株)製:L−1250)、厚さ3mm
S2:ポリメチルメタクリレート(PMMA)((株)カネカ製)、厚さ3mm
硬化性樹脂
A:調製例1で得られた硬化性樹脂(アクリロイル基)
B:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学(株)社製:ライトアクリレートDPE−6A)
C:トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートDCP−A)
D:2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート(共栄社化学(株)製:ライトエステルG−201P、水酸基含有多官能モノマー(b)に相当)
紫外線吸収剤
UV1〜UV3:ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASFジャパン(株)製:TINUVIN400,TINUVIN477,TINUVIN479)
光安定剤
ヒンダートアミン系光安定剤(BASFジャパン(株)製:TINUVIN123)
無機酸化物微粒子
P1:イソプロパノール分散コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製:IPA−ST、平均粒子径10〜15nm)
P2:イソプロパノール分散コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製:IPA−ST−ZL、平均粒子径70〜100nm)
P3:2−プロパノール分散ジルコニア(日産化学工業株式会社製:ZR−30AL、平均粒子径91nm)
P4:2−プロパノール分散酸化亜鉛(ハクスイテック株式会社製:F−2、平均粒子径65nm)
(メタ)アクリレート化合物(表2のみ)
PA:ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートDCP−A)
PB:PEG400#ジアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレート9EG−A)
各試験は、下記の方法により行った。
各試験を行う前の透明積層体1,51の外観を目視にて観察した。透明積層体1,51に割れや剥離が生じていない場合は○とした。
図9に示す耐傷付性の試験装置を用いて試験を行った。綿で覆われ、加重腕13に取り付けられた傷付子14を、試験片Gとの間にダストDが存在する状態で、矢印(ア)で示す方向に前後移動させた。加重腕13が印加する加重は2N、傷付子14の移動距離は120mm、往復速度は0.5回/sとし、雰囲気温度20℃で試験を行った。ダストDは、平均粒径300μm以下のシリカ粒子およびアルミナ粒子を含む粒子群とした。表1,2に示す耐傷付性の数値は、試験開始前の表面光沢値を100とした場合の所定の回数往復させた後の表面光沢値を示す。表面光沢値は、図10に示す測定装置によって、光源21から試験片Gに照射光を照射して、受光器22によって受光した反射光の強度に基づいて算出した。光沢保持率(=試験後の表面光沢値/試験前の表面光沢値)が70%を超えた場合に、優れた耐傷付性が確保されていると判断した。
JISR3212に準拠してテーバ摩耗試験を実施し、摩耗輪が500回転した後の透明積層体の曇価(%)を測定した。表1の数値は、(試験後の曇価)−(試験前の曇価)を表す。試験前後での曇価変化が10%未満の場合に、優れた耐摩耗性が確保されていると判断した。
図11に示すように、キセノン光源31および散水器32を備えた耐候性試験装置を使用して、1)ブラックパネル温度73℃、湿度35%の条件で、照度180W/m2の光を60minの間照射した。続いて、2)ブラックパネル温度50℃、湿度95%の条件で、照度180W/m2の光を80minの間照射した。1),2)を1サイクルとして、このサイクルを繰り返した。積算照射光量は、200MJ/m2および600MJ/m2とした(表2)。透明積層体1,51の外観変化を目視にて観察した。割れや色変化がなければ○とした。
実施例1〜3、比較例1、2では、透明性保護膜の厚さ以外の条件を等しくして試験を行った。透明性保護膜の厚さが5μm以上150μm以下の範囲内(実施例1〜3)では、光沢保持率が70%を上回った。一方、透明性保護膜の厚さが5μm未満である比較例1、そして透明性保護膜の厚さが200μmである比較例2では、いずれも、光沢保持率が70%を下回った。これは、透明性保護膜の厚さが5μm以上150μm以下の範囲内から外れることによって、充分な耐傷付性を確保できなかったと考えられる。
透明性保護膜の厚さが5μm以上150μm以下であり、硬化性樹脂100重量部に対して無機酸化物微粒子を5重量部以上400重量部以下含むこれらの実施例では、光沢保持率が70%を上回り、曇価変化は10%を下回った。従ってこれらの実施例では、表1の実施例と同様に、優れた耐摩耗性および耐傷付性が確保されていると言える。なお、表2の実施例においては、透明プライマ層が透明性保護膜の防傷機能の一部を担保していることも考えられる。
2,52:透明樹脂基材、
3,53:透明性保護膜、
4,44:無機酸化物微粒子、
55:透明プライマ層
Claims (9)
- 板状の透明樹脂基材と、該透明樹脂基材の少なくとも一方の面上に設けられた透明性保護膜とを備えた透明積層体であって、
前記透明樹脂基材は、70℃以上の耐熱性を有し、
前記透明性保護膜は、コーティング組成物を塗装し硬化させることによって得られる、5μm以上150μm以下の厚さを有する保護膜であり、
前記コーティング組成物は、かご型シルセスキオキサン(a)および水酸基含有多官能モノマー(b)を含む硬化性樹脂、および10nm以上100nm以下の平均粒子径を有する無機酸化物微粒子、を含有し、
前記かご型シルセスキオキサンの量は、前記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して9重量部以上であり、
前記水酸基含有多官能モノマーの量は、前記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して10〜85重量部であり、
前記コーティング組成物中に含まれる前記無機酸化物微粒子の量は、前記コーティング組成物に含まれる樹脂成分100重量部に対して5重量部以上400重量部以下である、
透明積層体。 - 前記透明樹脂基材は、ポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂を含み、かつ、1mm以上の略均一な厚さ、並びに室温下で1GPa以上の弾性率および10kgf/mm2以上のビッカース硬度を有し、
前記透明性保護膜の厚さは、10μm以上80μm以下であり、
前記無機酸化物微粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化アンチモンおよびこれらの複酸化物からなる群から選択される少なくとも1種の無機酸化物微粒子であり、
前記無機酸化物微粒子は、シラン化合物で表面処理されており、
前記シラン化合物の量は、前記無機酸化物微粒子100重量部に対して0.1〜80重量部である、
請求項1記載の透明積層体。 - 前記透明樹脂基材と透明性保護膜との間に介在する透明プライマ層をさらに備え、
前記透明プライマ層は、(メタ)アクリレート化合物を含むプライマ組成物を塗装し硬化させることによって得られる層であって、前記透明プライマ層は5μm以上の厚さを有し、
前記透明性保護膜は、5μm以上80μm以下の厚さを有し、
前記無機酸化物微粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化アンチモンおよびこれらの複酸化物からなる群から選択される少なくとも1種の無機酸化物微粒子であり、
前記無機酸化物微粒子は、シラン化合物で表面処理されており、
前記シラン化合物の量は、前記無機酸化物微粒子100重量部に対して0.1〜80重量部である、
請求項1記載の透明積層体。 - 前記透明樹脂基材は、ポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂を含み、かつ、1mm以上の略均一な厚さ、並びに室温下で1GPa以上の弾性率および10kgf/mm2以上のビッカース硬度を有する、請求項3記載の透明積層体。
- 移動体のウインド材であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明積層体。
- 70℃以上の耐熱性、1mm以上の略均一な厚さ、および、室温下で1GPa以上の弾性率を有する板状の透明樹脂基材を準備する準備工程と、
コーティング組成物を、前記透明樹脂基材の少なくとも一方の面上に塗装し、次いで硬化させて、前記透明樹脂基材上に、5μm以上150μm以下の厚さを有する透明性保護膜を設ける、透明性保護膜形成工程と、
を包含する、透明積層体の製造方法であって、
前記コーティング組成物は、かご型シルセスキオキサン(a)および水酸基含有多官能モノマー(b)を含む硬化性樹脂、および10nm以上100nm以下の平均粒子径を有する無機酸化物微粒子、を含有し、
前記かご型シルセスキオキサンの量は、前記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して9重量部以上であり、
前記水酸基含有多官能モノマーの量は、前記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して10〜85重量部であり、
前記無機酸化物微粒子の量は、前記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して5重量部以上400重量部以下である、
透明積層体の製造方法。 - 70℃以上の耐熱性、1mm以上の略均一な厚さ、並びに室温下で、1GPa以上の弾性率および10kgf/mm2以上のビッカース硬度を有する板状の透明樹脂基材を準備する準備工程と、
(メタ)アクリレート化合物を含むプライマ組成物を前記透明樹脂基材の少なくとも一方の面上に塗装して、厚さ5μm以上のプライマ層を設ける、プライマ層形成工程と、
コーティング組成物を用いて、前記プライマ層上にコーティング組成物からなる膜部を形成し、次いで硬化させて、前記プライマ層上に、5μm以上80μm以下の透明性保護膜を設ける、透明性保護膜形成工程と、
を包含する、透明積層体の製造方法であって、
前記コーティング組成物は、かご型シルセスキオキサン(a)および水酸基含有多官能モノマー(b)を含む硬化性樹脂、および10nm以上100nm以下の平均粒子径を有する無機酸化物微粒子、を含有し、
前記かご型シルセスキオキサンの量は、前記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して9重量部以上であり、
前記水酸基含有多官能モノマーの量は、前記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して10〜85重量部であり、
前記無機酸化物微粒子の量は、前記コーティング組成物に含まれる硬化性樹脂100重量部に対して5重量部以上400重量部以下である、
透明積層体の製造方法。 - 前記透明性保護膜形成工程における硬化手段が、前記透明樹脂基材の耐熱温度未満の雰囲気温度で、200nm以上400nm以下の波長域の光を、照度が1×10−2mW/cm2以上1×104mW/cm2以下、および波長域での積算光量が5×102mJ/cm2以上3×104mJ/cm2以下の条件で照射して光硬化させる手段である、
請求項6または7記載の透明積層体の製造方法。 - 前記無機酸化物微粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化アンチモンおよびこれらの複酸化物からなる群から選択される少なくとも1種の無機酸化物微粒子であり、
前記無機酸化物微粒子は、シラン化合物で表面処理されており、
前記シラン化合物の量は、前記無機酸化物微粒子100重量部に対して0.1〜80重量部である、
請求項6〜8いずれかに記載の透明積層体の製造方法。
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