JP6134308B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6134308B2
JP6134308B2 JP2014240397A JP2014240397A JP6134308B2 JP 6134308 B2 JP6134308 B2 JP 6134308B2 JP 2014240397 A JP2014240397 A JP 2014240397A JP 2014240397 A JP2014240397 A JP 2014240397A JP 6134308 B2 JP6134308 B2 JP 6134308B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protrusion
block
piece
tire
axial direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014240397A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016101801A (ja
Inventor
佳恵 松田
佳恵 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2014240397A priority Critical patent/JP6134308B2/ja
Priority to US14/933,690 priority patent/US10232669B2/en
Priority to EP15194460.0A priority patent/EP3025878B1/en
Priority to CN201510830607.7A priority patent/CN105644271B/zh
Publication of JP2016101801A publication Critical patent/JP2016101801A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6134308B2 publication Critical patent/JP6134308B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ウェット性能と雪上性能とを両立させた重荷重用空気入りタイヤに関する。
例えば、下記特許文献1は、トレッド部に複数のブロックが形成された重荷重用空気入りタイヤを提案している。各ブロックは、タイヤ軸方向にブロックを横切る2本の分割サイプにより、一対の外側片と、これらの間の中央片との3つに区分されている。このような3つのブロック片は、それぞれのエッジが路面を引っ掻くため、硬質な雪路や氷上での摩擦力を高める。
特許文献1のブロックの外側片は、中央片よりもタイヤ軸方向にステップ状に突出した突部を有している。このような突部は、雪上走行時、縦溝での雪柱せん断力を高めるのに役立つ。
しかしながら、特許文献1のブロックは、一対の外側片の各突部が、同じ縦溝側に設けられ、各突部がタイヤ周方向に接近して並んでいる。このような突部が設けられたブロックは、雪上走行時、各突部の間に雪を保持してしまい、縦溝を目詰まりさせる傾向があった。しかも、互いに接近した各突部は、縦溝の溝容積を局部的に小さくし、ウェット性能を低下させるおそれがあった。
特開2005−280457号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、ブロックの形状を改善することを基本として、ウェット性能と雪上性能とを両立させた重荷重用空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部に、タイヤ周方向にのびる複数の縦溝及びタイヤ軸方向にのびる複数の横溝で区分された複数個のブロックを有する重荷重用空気入りタイヤであって、前記ブロックの少なくとも一つは、前記ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本のみからなる分割サイプにより、第1外側片、第2外側片、及び、これらの間の中央片の3つに区分され、前記第1外側片は、前記中央片よりもタイヤ軸方向の一方側にステップ状に突出した第1突部を有し、前記第2外側片は、前記中央片よりもタイヤ軸方向の他方側にステップ状に突出した第2突部を有することを特徴としている。
本発明の重荷重用空気入りタイヤのトレッド平面視において、前記中央片は、前記縦溝に面する両側のエッジが同じ向きに傾斜しており、前記第1突部の前記縦溝に面するエッジ、及び、前記第2突部の前記縦溝に面するエッジは、前記中央片の前記エッジと同じ向きに傾斜しているのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記第1突部は、前記中央片の前記エッジの延長線から突出しており、その最大突出量が前記ブロックのタイヤ軸方向の幅の0.10〜0.25倍であり、前記第2突部は、前記中央片の前記エッジの延長線から突出しており、その最大突出量が前記ブロックのタイヤ軸方向の幅の0.10〜0.25倍であるのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記ブロックは、前記第1突部の最大突出量と、前記第2突部の最大突出量とが同じである第1ブロックと、前記第1突部の最大突出量と、前記第2突部の最大突出量とが異なる第2ブロックとを含むのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記第1ブロックと、前記第2ブロックとが、タイヤ周方向に交互に並べられているのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記第1ブロックと、前記第2ブロックとが、タイヤ周方向に交互に並べられているブロック列と、前記第1ブロックのみがタイヤ周方向に並べられているブロック列とがタイヤ軸方向で隣り合うのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記第1外側片の前記第1突部とは反対側に、前記中央片よりも外側に突出しない第1非突部を有し、前記第2外側片の前記第2突部とは反対側に、前記中央片よりも外側に突出しない第2非突部を有するのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤのトレッド平面視において、前記中央片は、前記縦溝に面する両側のエッジが同じ向きに傾斜しており、前記第1非突部の前記縦溝に面するエッジ、及び、前記第2非突部の前記縦溝に面するエッジは、前記中央片の前記エッジと逆向きに傾斜しているのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤは、トレッド部に、タイヤ周方向にのびる複数の縦溝及びタイヤ軸方向にのびる複数の横溝で区分された複数個のブロックを有する。
ブロックの少なくとも一つは、ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本のみからなる分割サイプにより、第1外側片、第2外側片、及び、これらの間の中央片の3つに区分されている。
第1外側片は、中央片よりもタイヤ軸方向の一方側にステップ状に突出した第1突部を有する。第2外側片は、中央片よりもタイヤ軸方向の他方側にステップ状に突出した第2突部を有する。このようなステップ状の第1突部及び第2突部は、それぞれ、雪上走行時、縦溝内の雪を強く押し固めかつせん断して大きなトラクションを得るのに役立つ。
第1突部及び第2突部は、互いにタイヤ軸方向の反対側に設けられているため、それらの間への雪詰まりが起きないので、各突部が互いに接近してタイヤ周方向に並んでいる場合と比較して、優れた雪上性能が得られる。
しかも、第1突部及び第2突部は、一つの縦溝に集中して配されていないため、縦溝の溝容積が局部的に大きく減少することがなく、優れたウェット性能が得られる。
以上のように、本発明の空気入りタイヤは、ウェット性能と雪上性能とをバランス良く両立させることができる。
本実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 図1のセンター陸部の拡大図である。 図2のセンターブロックの拡大図である。 図3の分割サイプのA−A線断面図である。 図1のミドル陸部の拡大図である。 図1の内側ショルダー陸部及び外側ショルダー陸部の拡大図である。 比較例のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の重荷重用空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1が示されている。本実施形態のタイヤ1は、例えば、冬用タイヤであって、トレッド部2には、タイヤ周方向にのびる複数の縦溝3と、タイヤ軸方向にのびる複数の横溝7と、これらで区分された複数のブロック8とが形成されている。
本実施形態の縦溝3は、例えば、センター主溝4と、ショルダー主溝5と、ショルダー副溝6とを含んでいる。
センター主溝4は、例えば、最もタイヤ赤道C側に設けられている。センター主溝4は、例えば、タイヤ赤道Cの両側に一対設けられている。センター主溝4は、タイヤ周方向に連続してのびている。
ショルダー主溝5は、例えば、各センター主溝4のタイヤ軸方向外側に設けられている。ショルダー主溝5は、タイヤ周方向に連続してのびている。
センター主溝4の溝幅W1及びショルダー主溝5の溝幅W2は、例えば、トレッド接地幅TWの3.0〜8.0%である。センター主溝4及びショルダー主溝5の溝深さは、例えば、10〜25mmが望ましい。
トレッド接地幅TWとは、正規リム(図示せず)にリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも無負荷である正規状態のタイヤ1のトレッド接地端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「トレッド接地端Te」は、前記正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷してキャンバー角0°で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。
「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
ショルダー副溝6は、例えば、最もトレッド接地端Te側でタイヤ周方向に連続してのびている。ショルダー副溝6は、例えば、直線状である。
ショルダー副溝6は、例えば、センター主溝4及びショルダー主溝5よりも小さい溝幅W3を有している。ショルダー副溝6の溝幅W3は、例えば、ショルダー主溝5の溝幅W2の0.10〜0.15倍である。同様に、ショルダー副溝6は、センター主溝4及びショルダー主溝5よりも小さい溝深さを有している。ショルダー副溝6の溝深さは、例えば、5〜13mmが望ましい。
トレッド部2は、センター主溝4、ショルダー主溝5、及び、ショルダー副溝6により、センター陸部10、ミドル陸部11、内側ショルダー陸部12、及び、外側ショルダー陸部13に区分されている。
図2には、センター陸部10の拡大図が示されている。図2に示されるように、センター陸部10は、一対のセンター主溝4、4の間に設けられている。センター陸部10は、複数のセンター横溝14によって、複数のセンターブロック15に区分されている。
各センター横溝14は、一対のセンター主溝4、4の間を連通している。センター横溝14は、例えば、直線状にのび、互いに同じ向きに傾斜している。
センター横溝14のタイヤ軸方向に対する角度θ1は、例えば、3〜7°である。センター横溝14の溝幅W6は、例えば、5〜10mmであるのが望ましい。
図3には、センターブロック15の拡大図が示されている。図3に示されるように、センターブロック15には、ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本の分割サイプ18が設けられている。
分割サイプ18は、例えば、センター横溝14(図2に示され、以下、同様である。)に沿ってのびている。本実施形態の各分割サイプ18は、例えば、実質的に互いに平行にのびている。各分割サイプ18は、タイヤ軸方向に対して互いに異なる角度でのびるものでも良い。
図4には、図3のA−A線断面図が示されている。図4に示されるように、分割サイプ18は、例えば、5〜10mmの溝深さd1を有している。
分割サイプ18は、例えば、底部を除いてタイヤ半径方向に一定の幅でのびる本体部34と、本体部34のタイヤ半径方向外側でステップ状に幅が拡大した開口部35とを含んでいる。
本体部34は、トレッド平面視において波状にのびている(図3を参照)。本体部34の幅W4は、例えば、0.3〜1.0mmである。本体部34の深さd2は、例えば、4.0〜9.5mmである。
開口部35の幅W5は、例えば、0.5〜2.0mmである。開口部35の深さd3は、例えば、0.5〜1.5mmである。本実施形態の開口部35は、例えば、両側のサイプ壁38、38がサイプの幅を拡大させることにより形成されている。
このような本体部34及び開口部35を有する分割サイプ18は、氷上走行時、路面上の水分を効果的に吸い上げ、優れた氷上性能を発揮する。
図3に示されるように、センターブロック15は、上述の2本の分割サイプ18のみが設けられることにより、タイヤ周方向の両側の第1外側片21及び第2外側片22(以下、これらを併せて単に「外側片」ということがある。)と、これらの間の中央片24との3つに区分されている。
第1外側片21、第2外側片22、及び、中央片24は、サイプ等の切り込みが配されていないプレーンブロック片として形成されている。このような各外側片21、22及び中央片24は、ブロックの偏摩耗を抑制するのに役立つ。
中央片24は、例えば、四角形状の踏面を有している。望ましい態様として、本実施形態の中央片24は、例えば、全体として平行四辺形状の踏面を有している。中央片24のセンター主溝4に面した各エッジ36、36は、例えば、タイヤ軸方向に対して同じ向きに傾斜して直線状にのびている。
第1外側片21は、中央片24よりもタイヤ軸方向の一方側にステップ状に突出する第1突部26を有している。一方、第2外側片22は、中央片24よりもタイヤ軸方向の他方側にステップ状に突出した第2突部27を有している。本明細書において、第1突部26と第2突部27とを併せて、単に突部と呼ぶことがある。
このような第1突部26及び第2突部27は、雪上走行時、縦溝内の雪をさらに強く押し固め、かつ、それをせん断することにより、優れた雪上性能を発揮する。しかも、第1突部26及び第2突部27は、それぞれ、タイヤ軸方向の一方側又は他方側に設けられているため、各突部25が一つの縦溝に集中せず、縦溝の溝容積の減少を防ぐことができ、優れたウェット性能が得られる。
第1突部26及び第2突部27のセンター主溝4に面するそれぞれのエッジ37a及び37bは、例えば、中央片24のエッジ36と同じ向きに傾斜しているのが望ましい。このような突部25は、雪上走行時、中央片24のエッジ36に沿って突部25側に案内された雪を、より強く押し固めることができ、さらに大きな雪柱せん断力が得られる。
第1突部26及び第2突部27は、中央片24のエッジ36の延長線32から突出している。突部26、27の外端39から前記延長線32までのタイヤ軸方向の距離である最大突出量W7は、好ましくはセンターブロック15のタイヤ軸方向の幅W10(図2に示す)の0.10倍以上、より好ましくは0.15倍以上であり、好ましくは0.25倍以下、より好ましくは0.20倍以下である。このような突部26、27は、ウェット性能と雪上性能とをバランス良く両立させる。
本実施形態のセンターブロック15において、第1突部26の最大突出量W7は、第2突部27の最大突出量W8と同じであるのが望ましい。このような第1突部26及び第2突部27を有するブロック(以下、第1ブロック41と呼ぶことがある)は、各外側片21、22の偏摩耗を抑制することができる。
第1外側片21は、第1突部26とはタイヤ軸方向の反対側に、中央片24よりも外側に突出しない第1非突部28を有している。同様に、第2外側片22は、第2突部27とはタイヤ軸方向の反対側に、中央片24よりも外側に突出しない第2非突部29を有している。
第1非突部28のセンター主溝4に面するエッジ33a、及び、第2非突部29のセンター主溝4に面するエッジ33bは、中央片24の前記エッジ36と逆向きに傾斜しているのが望ましい。このような第1非突部28及び第2非突部29は、多方向にエッジ効果を発揮し、氷上性能を高めるのに役立つ。
図2に示されるように、センター陸部10には、上述した第1ブロック41のみがタイヤ周方向に複数設けられているのが望ましい。これにより、タイヤの片流れが抑制され、直進安定性が高められる。
望ましい態様として、センター陸部10は、センター横溝14を介して隣り合う各外側片20の突部25が、それぞれ、タイヤ軸方向の互いに同じ側に設けられているのが望ましい。これにより、雪上走行時、互いに隣り合う各突部25、25が協働して雪を強く押し固めることができ、大きな雪上せん断力が得られる。しかも、各外側片20、20の間には、センター横溝14が配されているため、押し固められた雪は、各外側片20、20の間に保持されることなく、滑らかにタイヤ外方に排出される。
図5には、図1のミドル陸部11の拡大図が示されている。図5に示されるように、ミドル陸部11は、センター主溝4とショルダー主溝5との間に設けられている。ミドル陸部11は、複数のミドル横溝44によって区分された複数のミドルブロック45がタイヤ周方向に並ぶブロック列である。
ミドル横溝44は、例えば、センター主溝4とショルダー主溝5との間を連通している。ミドル横溝44は、例えば、タイヤ軸方向に対してセンター横溝14(図2に示す)とは逆向きに傾斜している。しかも、ミドル横溝44は、センター横溝14に対してタイヤ周方向に位置ずれしている。
ミドルブロック45は、上述したセンターブロック15(図3に示す)と同様の構成を有している。ミドルブロック45の各構成の内、センターブロック15と共通する構成には、同一の符号が付されることがある。
ミドルブロック45は、例えば、第1突部26の最大突出量W7と第2突部27の最大突出量W8とが同じである第1ブロック41(図3に示す)と、第1突部26の最大突出量W7と、第2突部27の最大突出量W8とが異なる第2ブロック42とを含んでいる。ミドル陸部11において、第1ブロック41と第2ブロック42とは、タイヤ周方向に交互に設けられている。これにより、各ブロックのタイヤ軸方向の変形量がそれぞれ相違し、縦溝内への雪の目詰まりが抑制される。
図1に示されるように、本実施形態では、第1ブロック41のみがタイヤ周方向に並べられたブロック列であるセンタ陸部10の隣りに、第1ブロック41と第2ブロック42とがタイヤ周方向に交互に設けられたミドル陸部11が配されている。このようなブロック列の配置は、各ブロック列の走行時の変形量が異なるため、センター主溝4内への雪詰まりを防ぐのに役立つ。
ミドル陸部11の各ブロックは、センター陸部10の各ブロックに対してタイヤ周方向に位置ずれしている。このようなミドル陸部11は、センター主溝4内への雪詰まりをさらに防止し、しかも、ウェット走行時の排水性を高めるのに役立つ。
図5に示されるように、本実施形態の第2ブロック42は、例えば、第1突部26の最大突出量W7が、第2突部27の最大突出量W8よりも大きい。望ましい態様として、第2ブロック42は、第1突部26がタイヤ軸方向外側に設けられ、第2突部27がタイヤ軸方向内側に設けられている。
一般に、ショルダー主溝5は、センター主溝4よりも作用する接地圧が小さく、溝内の雪の圧縮力が小さい傾向がある。本実施形態では、ショルダー主溝5側に設けられた第1突部26が、センター主溝4側に設けられた第2突部27よりも大きい最大突出量を有している。これにより、雪上走行時、ショルダー主溝5内の雪が効果的に押し固められ、センター主溝4とショルダー主溝5とが協働して大きな雪柱せん断力を発生させる。
第2ブロック42の第1突部26の最大突出量W7は、第2ブロック42の第2突部27の最大突出量W8の好ましくは1.65倍以上、より好ましくは1.75倍以上であり、好ましくは2.00倍以下、より好ましくは1.90倍以下である。このような第2ブロック42は、ウェット性能を維持しつつ、上述の効果を発揮する。
図6には、内側ショルダー陸部12及び外側ショルダー陸部13の拡大図が示されている。図6に示されるように、内側ショルダー陸部12は、ショルダー主溝5とショルダー副溝6との間に設けられている。内側ショルダー陸部12は、複数の内側ショルダー横溝47で区分された内側ショルダーブロック48がタイヤ周方向に並ぶブロック列である。
内側ショルダー横溝47は、例えば、ショルダー主溝5とショルダー副溝6との間を連通している。内側ショルダー横溝47は、例えば、タイヤ軸方向に対してミドル横溝44(図5に示す)とは逆向きに傾斜している。各内側ショルダー横溝47は、例えば、ミドル横溝44に対してタイヤ周方向に位置ずれしている。
内側ショルダーブロック48は、例えば、2本の分割サイプ18のみが設けられることにより、タイヤ周方向の両側の一対の外側片20、20と、これらの間の中央片24との3つに区分されている。
内側ショルダーブロック48は、各外側片20、20の内、いずれか一方の外側片20のみが、中央片24よりもタイヤ軸方向内側にステップ状に突出した突部25を有している。このような内側ショルダーブロック48は、ショルダー主溝5の排水性を維持しつつ、ショルダー主溝5内の雪を強く押し固める。
外側ショルダー陸部13は、例えば、ショルダー副溝6のタイヤ軸方向外側に設けられている。外側ショルダー陸部13は、複数の外側ショルダー横溝49で区分された外側ショルダーブロック50がタイヤ周方向に並ぶブロック列である。
各外側ショルダー横溝49は、例えば、タイヤ軸方向に沿ってのびている。各外側ショルダー横溝49は、例えば、各内側ショルダー横溝47に対してタイヤ周方向に位置ずれしている。外側ショルダー横溝49の溝幅は、例えば、タイヤ軸方向外側に向かって漸増しているのが望ましい。このような各外側ショルダー横溝49は、優れたウェット性能及びワンダリング性能を発揮する。
本実施形態の外側ショルダー横溝49は、第1外側ショルダー横溝51と、第1外側ショルダー横溝51よりも小さい溝幅を有する第2外側ショルダー横溝52とを含んでいる。第1外側ショルダー横溝51と第2外側ショルダー横溝52とは、例えば、タイヤ周方向に交互に設けられている。
外側ショルダーブロック50には、例えば、タイヤ軸方向外側の端縁53からタイヤ軸方向内側にのびかつ外側ショルダーブロック50内で終端するラグサイプ54が設けられている。このようなラグサイプ54は、外側ショルダーブロック50の欠けを抑制しつつ、優れたワンダリング性能を発揮する。
ラグサイプ54は、例えば、外側ショルダーブロック50内でタイヤ周方向に屈曲して終端しているのが望ましい。さらに望ましい態様として、本実施形態の外側ショルダーブロック50には、ラグサイプ54が一対設けられ、一方のラグサイプ54a及び他方のラグサイプ54bは、互いに逆向きに屈曲して終端している。このような一対のラグサイプ54a、54bは、外側ショルダーブロック50のタイヤ軸方向外側の剛性を小さくしてワンダリング性能を高め、しかも、サイプの内端を起点としたブロックの割れを抑制するのに役立つ。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施されうる。
図1の基本パターンを有するサイズ11R22.5の重荷重用空気入りタイヤが試作された。比較例として、図7に示されるように、一対の外側片の各突部が、同じ縦溝側に設けられたブロックを有するタイヤが試作された。各テストタイヤの雪上性能及びウェット性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
装着リム:8.25×22.5
タイヤ内圧:900kPa
テスト車両:10tトラック、荷台中央に標準積載量の50%の荷物を積載
タイヤ装着位置:全輪
<雪上性能>
各テストタイヤを装着したテスト車両の雪上での走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例を100とする評点で表示されている。数値が大きい程、雪上性能が優れていることを示す。
<ウェット性能>
下記の条件で、テスト車両が全長10mのテストコースを通過したときの通過タイムが測定された。結果は、比較例の通過タイムを100とする指数で表示されている。数値が小さい程良好である。
テスト車両:10tトラック(2−D車)
積載状態:荷台前方に半積載状態
テストタイヤ装着箇所:全輪
路面:厚さ5mmの水膜を有するアスファルト
発進方法:2速‐1500rpm固定でクラッチを繋いで発進する。
テストの結果が表1に示される。
Figure 0006134308
Figure 0006134308
表1から明らかなように、実施例の重荷重用空気入りタイヤは、ウェット性能と雪上性能とをバランス良く両立させていることが確認できた。
2 トレッド部
3 縦溝
7 横溝
8 ブロック
18 分割サイプ
21 第1外側片
22 第2外側片
24 中央片
26 第1突部
27 第2突部

Claims (8)

  1. トレッド部に、タイヤ周方向にのびる複数の縦溝及びタイヤ軸方向にのびる複数の横溝で区分された複数個のブロックを有する重荷重用空気入りタイヤであって、
    前記ブロックの少なくとも一つは、前記ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本のみからなる分割サイプにより、第1外側片、第2外側片、及び、これらの間の中央片の3つに区分され、
    前記第1外側片は、前記中央片よりもタイヤ軸方向の一方側にステップ状に突出した第1突部を有し、
    前記第2外側片は、前記中央片よりもタイヤ軸方向の他方側にステップ状に突出した第2突部を有し、
    前記第1外側片の前記第1突部とは反対側に、前記中央片よりも外側に突出しない第1非突部を有し、
    前記第2外側片の前記第2突部とは反対側に、前記中央片よりも外側に突出しない第2非突部を有することを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2. トレッド平面視において、
    前記中央片は、前記縦溝に面する両側のエッジが同じ向きに傾斜しており、
    前記第1突部の前記縦溝に面するエッジ、及び、前記第2突部の前記縦溝に面するエッジは、前記中央片の前記エッジと同じ向きに傾斜している請求項1記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  3. 前記第1突部は、前記中央片の前記エッジの延長線から突出しており、その最大突出量が前記ブロックのタイヤ軸方向の幅の0.10〜0.25倍であり、
    前記第2突部は、前記中央片の前記エッジの延長線から突出しており、その最大突出量が前記ブロックのタイヤ軸方向の幅の0.10〜0.25倍である請求項2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 前記ブロックは、前記第1突部の最大突出量と、前記第2突部の最大突出量とが同じである第1ブロックと、
    前記第1突部の最大突出量と、前記第2突部の最大突出量とが異なる第2ブロックとを含む請求項3記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  5. 前記第1ブロックと、前記第2ブロックとが、タイヤ周方向に交互に並べられている請求項4記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  6. 前記第1ブロックと、前記第2ブロックとが、タイヤ周方向に交互に並べられているブロック列と、
    前記第1ブロックのみがタイヤ周方向に並べられているブロック列とがタイヤ軸方向で隣り合う請求項5記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  7. トレッド平面視において、
    前記中央片は、前記縦溝に面する両側のエッジが同じ向きに傾斜しており、
    前記第1非突部の前記縦溝に面するエッジ、及び、前記第2非突部の前記縦溝に面するエッジは、前記中央片の前記エッジと逆向きに傾斜している請求項1乃至6のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  8. トレッド部に、タイヤ周方向にのびる複数の縦溝及びタイヤ軸方向にのびる複数の横溝で区分された複数個のブロックを有する重荷重用空気入りタイヤであって、
    前記ブロックの少なくとも一つは、前記ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本のみからなる分割サイプにより、第1外側片、第2外側片、及び、これらの間の中央片の3つに区分され、
    前記第1外側片は、前記中央片よりもタイヤ軸方向の一方側にステップ状に突出した第1突部を有し、
    前記第2外側片は、前記中央片よりもタイヤ軸方向の他方側にステップ状に突出した第2突部を有し、
    前記第1突部は、前記中央片の前記縦溝に面するエッジの延長線から突出しており、
    前記第2突部は、前記中央片の前記縦溝に面するエッジの延長線から突出しており、
    前記ブロックは、前記第1突部の最大突出量と、前記第2突部の最大突出量とが異なる第2ブロックを含むことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
JP2014240397A 2014-11-27 2014-11-27 重荷重用空気入りタイヤ Active JP6134308B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014240397A JP6134308B2 (ja) 2014-11-27 2014-11-27 重荷重用空気入りタイヤ
US14/933,690 US10232669B2 (en) 2014-11-27 2015-11-05 Heavy duty pneumatic tire
EP15194460.0A EP3025878B1 (en) 2014-11-27 2015-11-13 Heavy duty pneumatic tire
CN201510830607.7A CN105644271B (zh) 2014-11-27 2015-11-25 重载充气轮胎

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014240397A JP6134308B2 (ja) 2014-11-27 2014-11-27 重荷重用空気入りタイヤ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017084562A Division JP6360587B2 (ja) 2017-04-21 2017-04-21 重荷重用空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016101801A JP2016101801A (ja) 2016-06-02
JP6134308B2 true JP6134308B2 (ja) 2017-05-24

Family

ID=56088632

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014240397A Active JP6134308B2 (ja) 2014-11-27 2014-11-27 重荷重用空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6134308B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6931190B2 (ja) * 2017-03-24 2021-09-01 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
EP3378678B1 (en) * 2017-03-24 2021-01-20 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Tire
JP7192325B2 (ja) * 2018-09-06 2022-12-20 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3330983B2 (ja) * 1991-11-11 2002-10-07 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP3431871B2 (ja) * 1999-11-19 2003-07-28 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP4445307B2 (ja) * 2004-03-29 2010-04-07 住友ゴム工業株式会社 重荷重用ラジアルタイヤ
JP2006188185A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP5032829B2 (ja) * 2006-11-13 2012-09-26 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5232414B2 (ja) * 2007-07-06 2013-07-10 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
EP2234823B1 (en) * 2007-12-19 2012-12-05 Pirelli Tyre S.P.A. Tyre for vehicle wheels

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016101801A (ja) 2016-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6114731B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6405284B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6097263B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6561752B2 (ja) タイヤ
JP5806707B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6010704B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6154834B2 (ja) 空気入りタイヤ
KR102327915B1 (ko) 타이어
JP6790495B2 (ja) タイヤ
JP6077934B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2017144763A (ja) 空気入りタイヤ
JP2016022800A (ja) 空気入りタイヤ
JP6907777B2 (ja) タイヤ
JP5834046B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6130824B2 (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JP4268576B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6769181B2 (ja) タイヤ
JP6445886B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2018203117A (ja) タイヤ
JP2017128268A (ja) 空気入りタイヤ
KR102327919B1 (ko) 타이어
JP6023769B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2019189106A (ja) タイヤ
EP3025878B1 (en) Heavy duty pneumatic tire
JP6980446B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6134308

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250