JP6133135B2 - フロート式液位検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フロートの移動を検知することによって液体の液位を検出するフロート式液位検出装置に関する。
従来、タンク等の内部に貯留された液体の液位(すなわち液面レベル)を検出する液位検出装置として、各種のものが存在している。その一つに、タンク等に固定されるステムと、ステムに移動可能に取付けられたフロートとを用いて液体の液位を検出するフロート式液位検出装置がある。
フロート式液位検出装置は、フロート式液面スイッチと称されるものとフロート式液面レベルセンサと称されるものとに大別される。フロート式液面スイッチは、液体の液位が予め定めた所定の液位に到達したか否かをフロートの上下動を利用して検出する装置であり、フロート式液面レベルセンサは、液体の液位が具体的にどのくらいであるかをフロートの上下動を利用して計測する装置である。
これらフロート式液面スイッチおよびフロート式液面レベルセンサにおいては、液位を検出する液位検出手段の具体的な構成において相違があるものの、その他の部分においては基本的に共通の構成が採用されるものであるため、以下においては、フロート式液面スイッチに特化してその説明を行なう。
通常、フロート式液面スイッチにおいては、上述した液位検出手段として磁石およびリードスイッチが用いられ、上記フロートに磁石が設けられるとともに、上記ステムにリードスイッチが設けられる。これにより、液面が昇降することによってフロートが上下動し、これに起因してリードスイッチと磁石との間の距離が変化してリードスイッチの接点が開閉することにより、液体の液位が検出されることになる。そのため、フロート式液面スイッチにおいては、フロートが液面の昇降に伴ってスムーズに移動することが非常に重要となる。
しかしながら、フロート式液面スイッチにおいては、フロートとステムとが接触することにより、その摩擦抵抗によってフロートの移動が阻害されてしまことがある。また、何らかの理由によってフロートが傾いた場合にフロートの上端部および下端部がステムに引っ掛かり、これによってフロートの移動が阻害されてしまうこともある。さらには、液体中には、固形物(たとえば塵埃や錆、液体に添加された各種の添加剤の凝集物等)が含まれている場合もあり、その場合にはこれら固形物がフロートとステムとの間の隙間に固着してフロートの移動が阻害されてしまうこともある。
このようにフロートの移動が阻害されてしまった場合には、正しく液体の液位を検出することができなくなってしまうため、フロートのスムーズな移動が担保されることとなるように、従来、各種の提案がなされている。
たとえば、実開昭61−80550号公報(特許文献1)には、フロートの内周面に螺旋状の溝を設けることが開示されており、特開2008−292162号公報(特許文献2)には、フロートの内周面に軸方向に沿って延びる線状の凹部を設けることが開示されている。また、実開昭62−81022号公報(特許文献3)には、フロートの内周面上に軸方向に沿って延びる直線状の金属線材を配設することが開示されており、特開平11−94631号公報(特許文献4)には、フロートの内周面の所定位置に複数のスポット状の突起を設けることが開示されている。
これら特許文献1ないし4に開示されたフロート式液面スイッチは、いずれもフロートのステムに対向する面に凹凸形状を付与することにより、フロートとステムとの間の接触面積を減らすことでこれらの間に生じる摩擦抵抗を低減してフロートのスムーズな移動の担保を図ったり、あるいはフロートとステムとの間の隙間に流入した固形物が積極的に当該隙間から排出されるようにすることでフロートのスムーズな移動の担保を図ったりしたものである。
一方、実開昭56−17523号公報(特許文献5)には、ステムに設けられたストッパにフロートが衝突することによって発生する騒音の低減を図る目的で、フロートの上下に位置する端部から外側に向けて突出するようにフロートにコイルばねが内嵌された構造のフロート式液面スイッチが開示されている。当該特許文献5に開示の技術は、フロートのスムーズな移動の担保が企図されたものではないものの、当該特許文献5に開示されたフロート式液面スイッチにおいても、コイルばねがフロートの内周面上に配設されることにより、結果的にフロートのステムに対向する面に螺旋状の溝部が形成されることになるため、フロートのスムーズな移動が担保されることになる。
実開昭61−80550号公報 特開2008−292162号公報 実開昭62−81022号公報 特開平11−94631号公報 実開昭56−17523号公報
ここで、上記特許文献1,2および4に開示されたフロート式液面スイッチにおいては、フロートの内周面自体に凹凸形状が付与された構造が採用されている。しかしながら、当該構造を実現するためには、追加の成形加工が必要になったり複雑な形状の型が必要になったりするため、上記構造を採用した場合には、製造コストが大幅に増加する問題が発生する。すなわち、フロートが金属製である場合には、追加のプレス加工が必要になるばかりでなく、当該プレス加工用の型が複雑化する問題があり、フロートが樹脂製である場合には、射出成形のための型が複雑化する問題がある。
また、上記特許文献3に開示されたフロート式液面スイッチにおいては、直線状に延びる金属線材がフロートの内周面に溶着によって固定されることにより、フロートのステムに対向する面に凹凸形状が付与された構造が採用されている。そのため、当該構造を採用した場合には、煩雑な組立て作業が必要になってしまい、やはり製造コストが大幅に増加する問題が発生する。
一方、上記特許文献5に開示されたフロート式液面スイッチにおいては、螺旋状に延びる金属線材(すなわちコイルばね)がフロートの内周面上に位置することとなるように、当該金属線材がフロートに内嵌されることによって組付けられており、これによりフロートのステムに対向する面に凹凸形状が付与された構造となっている。そのため、当該構造を採用した場合には、比較的容易にかつ安価にその組付けが行なえることになり、製造コストの増大が抑制できるメリットが得られる。
しかしながら、フロート式液面スイッチにおいては、近年その小型化の要請が強くあり、より小型のフロートを使用することが必要になってきている。小型のフロートを使用した場合には、得られる浮力も当然に小さくなるため、液体の液位の移動に応じてフロートがスムーズにかつ安定的に移動しなくなるおそれがある。
ここで、上記特許文献5に開示された構造を採用した場合には、コイルばねが追加される分だけ全体としてフロートの重量が増加してしまうことになってしまい、重量の増加を抑制する対策を何ら施していない場合には、液体の液位の変化にフロートが十分に追従しなくなるおそれがある。また、単にコイルばねをフロートに内嵌しただけでは、コイルばねとステムとの間の接触面積が十分に低減されていないケースも想定され、その場合には液体の液位の変化にフロートが十分に追従しないおそれもあり、この点においてさらなる何らかの対策が不可欠である。
さらには、上記特許文献5には、コイルばねをどのようにフロートに対して固定するかについて具体的な言及がなされていないため、固定の仕方によってはフロートからコイルばねが脱落してしまうおそれもある。
本発明は、上述した問題点を解決すべくなされたものであり、小型のフロートであってもスムーズにかつ安定的に液位の移動に伴って当該フロートが追従して移動するとともに、安価にかつ容易に製造することができるフロート式液位検出装置を提供することを目的とする。
本発明に基づくフロート式液位検出装置は、液面に向けて垂下される棒状のガイド部を含むステムと、液面の昇降に応じて移動するように上記ガイド部に外挿された筒状のフロートと、上記フロートの移動を検知することによって液面を検出する液位検出手段と、上記ガイド部と上記フロートとの間に介在するとともに上記フロートの軸方向に沿った一端部から中央部を経由して他端部に達するように上記フロートに内嵌された螺旋状のスプリングとを備えている。ここで、本発明に基づくフロート式液位検出装置にあっては、上記スプリングの巻回ピッチが、上記フロートの上記一端部および上記他端部に対応して位置する部分において相対的に狭く構成されているとともに、上記フロートの上記中央部に対応して位置する部分において相対的に広く構成されている。
上記本発明に基づくフロート式液位検出装置にあっては、上記フロートによって上記スプリングが径方向内側に向けて圧縮されることで上記スプリングに生じる復元力により、上記スプリングが、上記フロートに固定されていることが好ましい。
上記本発明に基づくフロート式液位検出装置にあっては、上記スプリングの一端が、上記フロートの軸方向に位置する一対の端面のうちの一方によって係止されているとともに、上記スプリングの他端が、上記フロートの軸方向に位置する一対の端面のうちの他方によって係止されていることが好ましく、これにより、上記フロートによって上記スプリングが軸方向外側に向けて伸長されることで上記スプリングに生じる復元力により、上記スプリングが、上記フロートに固定されていることが好ましい。
上記本発明に基づくフロート式液位検出装置にあっては、上記フロートの軸方向に位置する一対の端面のうちの一方に、上記フロートの軸方向に沿って外側に向けて突出する第1突起部が設けられているとともに、上記フロートの軸方向に位置する一対の端面のうちの他方に、上記フロートの軸方向に沿って外側に向けて突出する第2突起部が設けられていることが好ましく、また、上記スプリングの一端に、径方向内側に向けて曲げられた第1フック部が設けられているとともに、上記スプリングの他端に、径方向内側に向けて曲げられた第2フック部が設けられていることが好ましく、これらにより、上記第1フック部が、上記第1突起部によって係止されているとともに、上記第2フック部が、上記第2突起部によって係止されていることが好ましい。
本発明によれば、小型のフロートであってもスムーズにかつ安定的に液位の移動に伴って当該フロートが追従して移動するとともに、安価にかつ容易に製造することができるフロート式液位検出装置を提供することができる。
本発明の実施の形態におけるフロート式液面スイッチの概略図である。 図1に示す浮動体の断面図である。 図1に示す浮動体の斜視図である。 図1に示す浮動体の組付図である。 図1に示すスプリングのフロートへの組付け前の状態を示す平面図である。 図1に示すフロート式液面スイッチにおいてフロートが傾いた状態を示す概略図である。 検証試験の結果を示した表である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、フロート式液位検出装置としてのフロート式液面スイッチに本発明を適用した場合を例示するものである。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態におけるフロート式液面スイッチの概略図であり、図2および図3は、図1に示す浮動体の断面図および斜視図である。また、図4は、図1に示す浮動体の組付図であり、図5は、図1に示すスプリングのフロートへの組付け前の状態を示す平面図である。さらに、図6は、図1に示すフロート式液面スイッチにおいてフロートが傾いた状態を示す概略図である。
図1に示すように、本実施の形態におけるフロート式液面スイッチ1は、本体10と、浮動体20とを備えている。本体10は、液位を検出すべき液体を貯留するタンク等の壁部に固定される部位であり、主としてステム11とリードスイッチ14とを含んでいる。浮動体20は、ステム11の所定部位に外挿(遊嵌)されることにより、液体の液面の昇降に伴って上下方向に移動する部位であり、主としてフロート21と磁石22とスプリング23とを含んでいる。
ステム11は、有底略円筒状の金属製の部材からなり、ガイド部11aと、鍔部11bと、基部11cとを有している。ガイド部11aは、ステム11の下端寄りの部分に位置しており、基部11cは、ステム11の上端寄りの部分に位置している。鍔部11bは、ガイド部11aと基部11cとの間に位置している。
ステム11は、内部に略円柱状の空間を有しており、当該空間は、ステム11の上端からステム11の下端近傍にまで達するように延在している。これにより、ステム11の内部の空間は、ガイド部11aにまで達しており、当該空間には、先端にリードスイッチ14が設けられたリード線15が挿通されている。
ガイド部11aは、フロート21が外挿される棒状の形状を有しており、液面に対して垂下される部位である。ガイド部11aの下端寄りの位置には、フロート21の下方への移動を規制するストッパ12が設けられており、当該ストッパ12は、ステム11の径方向に沿ってガイド部11aから外側に向けて突出した形状を有している。
鍔部11bは、フロート21の上方への移動を規制するストッパと、ステム11をタンク等に固定するための固定部とを兼ねている。鍔部11bは、ステム11の径方向に沿って外側に向けて突出した形状を有している。
基部11cは、ステム11の内部に挿通されたリード線15が外部に向けて引き出される部位である。基部11cの外周面には、雌ネジ部11c1が設けられており、当該雌ネジ部11c1には、ナット13が螺合している。ナット13は、ステム11をタンク等に固定するための固定部として機能するものである。具体的には、当該ナット13と上述した鍔部11bとの間でタンク等の壁部が挟持されることにより、ステム11がタンク等に固定されることになる。
フロート21は、金属製または樹脂製の筒状の部材からなり、軸方向に沿って延びる中空部21aを有している。フロート21は、上述したステム11のガイド部11aに所定のクリアランスをもって外挿されている。より詳細には、ステム11のガイド部11aがフロート21の中空部21aを貫通するようにフロート21がガイド部11aに挿通されて組付けられることにより、フロート21がガイド部11aに案内されることによって上下方向に移動可能に構成されている。
フロート21は、軽量化のために内部が中空に構成されており、その所定位置に磁石22が設けられている。磁石22は、環状の形状を有しており、ステム11のガイド部11aを取り囲むように位置している。
上述したリードスイッチ14および磁石22は、液体の液位を検出する液位検出手段として機能する。より詳細には、ステム11のガイド部11aに移動可能に組付けられたフロート21が液面の昇降に伴って上下動することにより、リードスイッチ14と磁石22との間の距離が変化することになり、これに伴ってリードスイッチ14の接点が開閉する。したがって、フロート21の移動がリードスイッチ14によって検知されることになり、その結果、フロート式液面スイッチ1において液体の液位が検出されることになる。
本実施の形態におけるフロート式液面スイッチ1においては、図1ないし図3に示すように、螺旋状の金属線材からなるスプリング23がフロート21に内嵌されて固定されている。ここで、当該スプリング23としては、断面が真円形状の金属線材を螺旋状に巻き回すことによって形成されたものが好適に使用できる。
より詳細には、スプリング23は、その外周部がフロート21の中空部21aを規定する内周面21bに当接(密着)するようにフロート21に内挿されており、フロート21の軸方向に沿ってフロート21の上端部から中央部を経由して下端部に達するように配置されている。これにより、スプリング23は、ステム11のガイド部11aに所定のクリアランスをもって外挿された状態となり、ガイド部11aとフロート21との間にスプリング23が介在した状態となる。
その結果、スプリング23がフロート21の内周面21b上に配設されることになるため、フロート21のステム11のガイド部11aに対向する面に螺旋状の溝部が形成されることになる。したがって、フロート21とステム11のガイド部11aとの間の接触面積を小さくすることができ、これらの間に生じる摩擦抵抗を低減することが可能になるとともに、これらの間の隙間に流入した固形物が積極的に当該隙間から排出されることにもなるため、フロート21の摺動性が向上することになり、結果としてフロート21のスムーズな移動が担保されることになる。
また、スプリング23として、上述したようにその断面が真円形状の金属線材によって構成されたものを使用すれば、ステム11のガイド部11aに接触する部分のスプリング23の表面形状が湾曲形状を有することになるため、フロート21とステム11のガイド部11aとの接点が限りなく点接触に近い状態となるため、上述した摩擦抵抗の低減が促進され、さらなるフロート21のスムーズな移動が実現できることになる。
さらには、図6に示すように、フロート21が何らかの理由によって傾いた場合にも、フロート21の上端部および下端部において当該フロート21の内周面21bとステム11のガイド部11aとの間にスプリング23が必ず介在した状態になるため、これらフロート21の上端部および下端部がガイド部11aに引っ掛かることが抑制され、フロート21の移動が阻害されてしまうことが抑制できる。したがって、当該観点においても、フロート21のスムーズな移動が担保されることになる。
ここで、図1、図2および図4に示すように、本実施の形態におけるフロート式液面スイッチ1においては、スプリング23として、フロート21の軸方向に沿って巻回ピッチが異なるように構成されたものが用いられる。ここに言うスプリング23の巻回ピッチとは、スプリング23を構成する金属線材の巻回軸に平行な方向における隣り合う部分同士の間の距離を意味する。
具体的には、スプリング23は、相対的に巻回ピッチが広く構成された広ピッチ部23aと、相対的に巻回ピッチが狭く構成された狭ピッチ部23b1,23b2とを含んでおり、広ピッチ部23aにおける巻回ピッチP1(図2参照)は、狭ピッチ部23b1,23b2における巻回ピッチP2(図2参照)よりも広く構成されている(すなわち、P1>P2)。
図1および図2に示すように、広ピッチ部23aは、フロート21の軸方向に沿った中央部に対応して位置している。一方、狭ピッチ部23b1は、フロート21の軸方向に沿った上端部に対応して位置しており、狭ピッチ部23b2は、フロート21の軸方向に沿った下端部に対応して位置している。その結果、スプリング23は、フロート21の軸方向に沿った両端部に対応する位置においてその巻回ピッチが狭く構成されていることになり、フロート21の軸方向に沿った中央部に対応する位置においてその巻回ピッチが広く構成されていることになる。
このように構成することにより、浮動体20がステム11のガイド部11aに引っ掛かる可能性のあるフロート21の上端部および下端部においてフロート21とガイド部11aとの間に密にスプリング23が位置することになり、当該引っ掛かりが発生することが確実に防止できるとともに、当該引っ掛かりが発生するおそれのないフロート21の中央部においてスプリング23が疎に構成されているために、スプリング23をフロート21に組付けることによって浮動体20の重量が増加してしまうことを大幅に抑制することができる。
さらには、フロート21の中央部においてスプリング23が疎に構成されているため、当該部分におけるスプリング23とステム11のガイド部11aとの間の接触面積が大幅に低減されることになるため、全体としてスプリング23とステム11のガイド部11aとの間の接触抵抗が大幅に減少することになる。
したがって、本実施の形態におけるフロート式液面スイッチ1とすることにより、スムーズにかつ安定的に液位の移動に伴ってフロート21が追従して移動することになる。そのため、フロート21を小型化した場合に生じる浮力の低下によっても、フロート21の動作が不安定になることが防止でき、フロート式液面スイッチ1の小型化が実現可能になる。
さらに、本実施の形態におけるフロート式液面スイッチ1は、フロート21にスプリング23を内嵌するという非常に簡素な構成が採用されたものであるため、追加の成形加工が必要になったり複雑な形状の型が必要になったりすることがなく、また組付け作業が煩雑になることもなく、安価にかつ容易に製造することができる。そのため、新たにフロート式液面スイッチを製造する場合に本発明が適用できるばかりでなく、既存のフロートに対してスプリングを取付けるだけで、既存のフロート式液面スイッチに対しても本発明を適用することができ、その場合にも上述した効果を得ることができる。
また、上述したように本実施の形態におけるフロート式液面スイッチ1においては、フロート21の中央部においてスプリング23が疎に構成されているため、上述したスプリング23の組付けの際に、フロート21に内嵌した部分のスプリング23がフロート21の内周面21b上において引っ掛かり、その結果当該スプリング23を構成する金属線材同士が径方向において重なってしまう等の組付け不良が発生するおそれも低減でき、作業性が大幅に向上することにもなる。
しかしながら、単にフロート21にスプリング23を内嵌させただけでは、スプリング23の脱落のおそれがあるため、本実施の形態におけるフロート式液面スイッチ1においては、以下のような組付け構造を採用することにより、当該問題の解決を図っている。
図1ないし図5に示すように、スプリング23の軸方向の両端部には、当該スプリング23のフロート21に内挿される部分よりも巻回径が大きく構成された終端部23c1,23c2が設けられている。当該終端部23c1,23c2は、それぞれフロート21の軸方向に位置する一対の端面上に位置しており、当該一対の端面によってこれら終端部23c1,23c2がそれぞれ係止されることにより、スプリング23がフロート21に固定されている。
より詳細には、フロート21の上記一対の端面には、中空部21aを取り囲むようにそれぞれフロート21の軸方向に沿って外側に向けて突出する環状の突起部21c1,21c2が設けられており、図3ないし図5に示すように、スプリング23の終端部23c1,23c2には、径方向内側に向けて曲げられたフック部23d1,23d2が設けられている。
そのため、スプリング23がフロート21に内嵌されて固定された組付け後の状態においては、上述したフロート21の突起部21c1,21c2にスプリング23の終端部23c1,23c2(特にフック部23d1,23d2)がそれぞれ噛み合うことになり、スプリング23がフロート21に対して強固に固定されることになる。
さらに、図4に示すように、スプリング23の軸方向に沿った長さL1は、フロート21への組付け前の状態(すなわち自由状態)において、フロート21の軸方向の長さL2よりも小さく構成されている(すなわち、L1<L2)。また、図4および図5に示すように、スプリング23のフロート21に内挿される部分の外径R1は、フロート21への組付け前の状態(すなわち自由状態)において、フロート21の中空部21aの内径R2よりも僅かに大きく構成されている(すなわち、R1>R2)。
そのため、スプリング23がフロート21に内嵌されて固定された組付け後の状態においては、スプリング23がフロート21によって径方向内側に向けて圧縮されるとともに軸方向外側に向けて伸長されることになり、その復元力によってスプリング23がフロート21に強固に固定されることになる。
これにより、本実施の形態におけるフロート式液面スイッチ1においては、スプリング23をフロート21に内嵌させるという非常に簡素な構成を採用しつつも、スプリング23がフロート21から脱落することが確実に防止された構造となっている。また、上述したように、スプリング23がフロート21によって径方向内側に向けて圧縮された状態にあるため、フロート21の内周面21bに対するスプリング23の密着性も向上することになり、フロート21のスムーズでかつ安定的な移動が担保できることにもなる。
ここで、仮に、スプリングの軸方向に沿った中央部に広ピッチ部を設けずに当該スプリングを径方向に圧縮させることでその復元力によってこれをフロートに固定させた場合には、スプリングが軸方向に沿って必要以上に伸長されてしまうことに伴い、スプリングの軸方向に沿った両端部において巻回ピッチが広がってしまう懸念がある。その場合には、浮動体がステムのガイド部に引っ掛かる可能性のあるフロートの上端部および下端部においてスプリングが密に位置することが阻害されてしまうばかりでなく、スプリングを軸方向に沿って伸長させることでその復元力によってスプリングをフロートに固定する機能が損なわれてしまうことにも繋がりかねない。したがって、当該構成を採用した場合には、フロートのスムーズでかつ安定的な移動が実現できなくなるとともに、スプリングの安定的な固定が困難になる問題が生じ得る。
これに対し、本実施の形態におけるフロート式液面スイッチ1においては、スプリング23の軸方向に沿った中央部に広ピッチ部23aを設けることにより、スプリング23を径方向に圧縮させることでその復元力によってスプリング23をフロート21に固定させることで生じる当該スプリング23の軸方向に沿った伸長が広ピッチ部23aにおいて効果的に吸収されることになるため、フロート21の上端部および下端部においてスプリング23が密に位置する状態が維持されるとともに、スプリング23をフロート21に固定する機能が損なわれることもない。したがって、当該構成を採用することにより、フロート21のスムーズでかつ安定的な移動が実現できるばかりでなく、スプリング23の安定的な固定が実現できることになる。
以下においては、本発明の効果を検証するために行なった検証試験の試験条件および試験結果について説明する。当該検証試験は、上述した本発明の実施の形態に基づいたフロート式液面スイッチを実施例1,2としてそれぞれ複数サンプル準備し、上述した本発明の実施の形態に基づいていないフロート式液面スイッチを比較例1,2としてそれぞれ複数サンプル準備し、これらサンプルについて浮動体の本体部に対する摺動性を評価したものである。
実施例1に係るフロート式液面スイッチは、フロートに上述した本発明の実施の形態の如くの巻回ピッチに広狭のあるスプリングを内嵌させたものであり、スプリングとしては、φ0.4mmのステンレス合金製の線材を巻回したものを使用した。
実施例2に係るフロート式液面スイッチは、フロートに上述した本発明の実施の形態の如くの巻回ピッチに広狭のあるスプリングを内嵌させたものであり、スプリングとしては、φ0.3mmのステンレス合金製の線材を巻回したものを使用した。
比較例1に係るフロート式液面スイッチは、フロートにスプリングを内嵌させることなく、フロートの内周面をバフ研磨したものである。バフ研磨の条件としては、フラップホイールでフロートの内周面を研削した後、ゴム砥石でその仕上げ研磨を行なった。
比較例2に係るフロート式液面スイッチは、フロートにスプリングを内嵌させることなく、フロートの内周面にスポット状の突起を設けたものである。突起は、フロートの上端部寄りの内周面と下端部寄りの内周面とにそれぞれ環状に一列に4箇所設け、各々の突起の高さは、0.6mmとした。
なお、実施例1,2および比較例1,2に係るフロート式液面スイッチおいては、上述した点以外の構成については共通とした。具体的には、ステムはステンレス合金製とし、その外径はφ8mmとした。また、フロートの内径はφ10mmとし、フロートの軸方向長さは27mmとした。ここで、実施例1,2のサンプル数は、それぞれ10個であり、比較例1,2のサンプル数は、それぞれ5個である。
浮動体の本体部に対する摺動性の評価は、ステムの軸線が水平になるように本体部を設置し、当該本体部の一端を持ち上げてステムを徐々に傾斜させ、浮動体がステム上を滑り始めた時点における本体部の水平面に対する傾角を計測することで行なった。当該評価においては、計測された傾角が小さい程、浮動体の本体部に対する摺動性が高いことを意味している。
図7は、当該検証試験の結果を示した表である。当該表においては、実施例1,2および比較例1,2において計測された上記傾角のそれぞれの平均値を示している。
図7に示すように、実施例1においては、平均20.9°で浮動体が滑り始め、実施例2においては、平均16.6°で浮動体が滑り始めた。これに対し、比較例1においては、平均24.3°で浮動体が滑り始め、比較例2においては、平均23.7°で浮動体が滑り始めた。
上記結果より、実施例1,2においては、いずれも比較例1,2よりも浮動体の本体部に対する摺動性が高くなることが理解される。そのため、上述した本発明の実施の形態の如くのフロート式液面スイッチとすることにより、フロートのスムーズな移動が担保できることが実験的にも確認されたと言える。
なお、上述した本発明の実施の形態においては、フロートの軸方向に位置する一対の端面のそれぞれに突起部を設けるとともにスプリングの両端にそれぞれフック部を設け、これら突起部とフック部とが噛み合うように係止させることでスプリングがフロートに強固に固定されるように構成した場合を例示したが、必ずしもこのように構成する必要はなく、他の係止構造を採用することも当然に可能である。
また、上述した本発明の実施の形態においては、スプリングがフロートによって径方向内側向けて圧縮されるとともに軸方向外側に向けて伸長されることで生じる復元力によってスプリングがフロートに強固に固定されるように構成した場合を例示したが、径方向内側に向けての圧縮か軸方向外側に向けての伸長のいずれかのみを利用することとしてもよいし、いずれも利用せずに他の係止構造を採用することとしてよい。
また、上述した本発明の実施の形態においては、スプリングの巻回ピッチや巻き数をフロートの上端部および下端部に対応して位置する部分において同じにした場合を例示したが、これら部分における巻回ピッチがフロートの中央部に対応して位置する部分の巻回ピッチよりも狭い限りにおいては、これらが互いに異なっていてもよい。このように、スプリングの巻回ピッチや巻き数は、フロート式液面スイッチの仕様に応じて部位ごとに適宜調整すればよく、またスプリングを構成する線材の材質や線径も適宜調整すればよい。
さらには、上述した本発明の実施の形態においては、フロート式液面スイッチに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、フロート式液面レベルセンサにもその適用が当然に可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 フロート式液面スイッチ、10 本体、11 ステム、11a ガイド部、11b 鍔部、11c 基部、11c1 雌ネジ部、12 ストッパ、13 ナット、14 リードスイッチ、15 リード線、16 ブッシュ、17 封止材、20 浮動体、21 フロート、21a 中空部、21b 内周面、21c1,21c2 突起部、22 磁石、23 スプリング、23a 広ピッチ部、23b1,23b2 狭ピッチ部、23c1,23c2 終端部、23d1,23d2 フック部。

Claims (4)

  1. 液面に向けて垂下される棒状のガイド部を含むステムと、
    液面の昇降に応じて移動するように前記ガイド部に外挿された筒状のフロートと、
    前記フロートの移動を検知することによって液位を検出する液位検出手段と、
    前記ガイド部と前記フロートとの間に介在するとともに前記フロートの軸方向に沿った一端部から中央部を経由して他端部に達するように前記フロートに内嵌された螺旋状のスプリングとを備え、
    前記スプリングの巻回ピッチが、前記フロートの前記一端部および前記他端部に対応して位置する部分において相対的に狭く構成されているとともに、前記フロートの前記中央部に対応して位置する部分において相対的に広く構成されている、フロート式液位検出装置。
  2. 前記フロートによって前記スプリングが径方向内側に向けて圧縮されることで前記スプリングに生じる復元力により、前記スプリングが、前記フロートに固定されている、請求項1に記載のフロート式液位検出装置。
  3. 前記スプリングの一端が、前記フロートの軸方向に位置する一対の端面のうちの一方によって係止され、
    前記スプリングの他端が、前記フロートの軸方向に位置する一対の端面のうちの他方によって係止され、
    前記フロートによって前記スプリングが軸方向外側に向けて伸長されることで前記スプリングに生じる復元力により、前記スプリングが、前記フロートに固定されている、請求項1または2に記載のフロート式液位検出装置。
  4. 前記フロートの軸方向に位置する一対の端面のうちの一方に、前記フロートの軸方向に沿って外側に向けて突出する第1突起部が設けられ、
    前記フロートの軸方向に位置する一対の端面のうちの他方に、前記フロートの軸方向に沿って外側に向けて突出する第2突起部が設けられ、
    前記スプリングの一端に、径方向内側に向けて曲げられた第1フック部が設けられ、
    前記スプリングの他端に、径方向内側に向けて曲げられた第2フック部が設けられ、
    前記第1フック部が、前記第1突起部によって係止され、
    前記第2フック部が、前記第2突起部によって係止されている、請求項1から3のいずれかに記載のフロート式液位検出装置。
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