JP6128342B2 - 構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法 - Google Patents

構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6128342B2
JP6128342B2 JP2014521196A JP2014521196A JP6128342B2 JP 6128342 B2 JP6128342 B2 JP 6128342B2 JP 2014521196 A JP2014521196 A JP 2014521196A JP 2014521196 A JP2014521196 A JP 2014521196A JP 6128342 B2 JP6128342 B2 JP 6128342B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
determination
waveform data
threshold value
vibration waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014521196A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013190728A1 (ja
Inventor
茂 葛西
茂 葛西
宗一朗 高田
宗一朗 高田
三上 伸弘
伸弘 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2014521196A priority Critical patent/JP6128342B2/ja
Publication of JPWO2013190728A1 publication Critical patent/JPWO2013190728A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6128342B2 publication Critical patent/JP6128342B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B13/00Burglar, theft or intruder alarms
    • G08B13/16Actuation by interference with mechanical vibrations in air or other fluid
    • G08B13/1654Actuation by interference with mechanical vibrations in air or other fluid using passive vibration detection systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M3/00Investigating fluid-tightness of structures
    • G01M3/02Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum
    • G01M3/04Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point
    • G01M3/24Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point using infrasonic, sonic, or ultrasonic vibrations
    • G01M3/243Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point using infrasonic, sonic, or ultrasonic vibrations for pipes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M7/00Vibration-testing of structures; Shock-testing of structures
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B13/00Burglar, theft or intruder alarms
    • G08B13/02Mechanical actuation
    • G08B13/04Mechanical actuation by breaking of glass

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は、構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法に関し、例えば、前記構造物の状態判定装置を用いた侵入検知装置、漏水検知装置、構造物劣化検知装置、前記構造物の状態判定方法を用いた侵入検知方法、漏水検知方法および構造物劣化検知方法に関する。
構造物に劣化、破壊等の状態変化が生じているかを判定する方法として、様々な方法が提案されている。その方法の一例として、窓からの侵入者の有無を判定することを目的としたガラス破壊検出器が提案されている(特許文献1参照)。このガラス破壊検出器は、侵入に伴うガラスまたはサッシ等への破壊行為と、窓の開閉とを検知する。このガラス破壊検出器の構成を、図16に示す。図16に示すように、このガラス破壊検出器は、ガラス破壊検知部1と、開閉検知部2と、CPU3と、出力部4と、クロック部6と、電源部7とを含む。ガラス破壊検知部1は、ガラス板の振動を電圧信号に変換する振動センサ部1aと、電圧信号を増幅する増幅部1bと、増幅した電圧信号から抽出した所定の周波数成分の振幅を閾値と比較して破壊行為を検知すると、警報信号をCPU3へ出力する振動解析部1cとから構成されている。開閉検知部2は、窓の開口枠の縦枠材に取り付けたマグネット2bと、マグネット2bの磁気を検知することで窓の開閉を検知するリードスイッチ2aとから構成されている。このガラス破壊検出器では、CPU3に警報信号が入力されると、CPU3は出力部4に破壊行為の警報を報知させる。開閉検知部2において、窓閉時にはマグネット2bとリードスイッチ2aとが近接、対向してリードスイッチ2aがオンになる。窓開時にはリードスイッチ2aがマグネット2bから遠ざかる方向に移動するので、リードスイッチ2aはオフになる。
特開2005−78500号公報
前記特許文献1に記載のガラス破壊検出器において、ガラスもしくはサッシ等の破壊、または窓開けのそれぞれの行為を検知させるためには、実質的に、別々のセンサ素子が必要であり、このため、部品点数が増えて検出器構成が複雑化し、小型・低価格化が困難であるという課題がある。
前述のような機器構成の複雑化の課題は、前述のようなガラス破壊検出器においてのみでなく、構造物の状態判定一般、すなわち、社会インフラ事業の水道管システムにおける水漏れもしくは水道管の破壊検知、ビルもしくは住居等の構造物の劣化検知、石油パイプラインシステムにおける石油漏れもしくはパイプラインの破壊検知、ガスパイプラインにおけるガス漏れもしくはパイプラインの破壊検知等の構造物の状態判定に使用される装置においても、共通に存在する。
本発明の目的は、簡易な構成で構造物の状態を判定可能な構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の構造物の状態判定装置は、
構造物の振動を検出する振動検出手段、および、前記振動検出手段により取得した振動波形データについて演算処理を行うための演算手段を含み、
前記演算手段は、前記振動波形データの包絡線について近似曲線を取得する近似曲線取得手段と、前記近似曲線と前記振動波形データとの差分に設けられた閾値を基準として構造物の状態を判定する判定手段とを含む。
本発明の構造物の状態判定方法は、
構造物の振動を検出する振動検出工程、および、前記振動検出工程において取得した振動波形データについて演算処理を行うための演算工程を含み、
前記演算工程は、前記振動波形データの包絡線について近似曲線を取得する近似曲線取得工程と、前記近似曲線と前記振動波形データとの差分に設けられた閾値を基準として構造物の状態を判定する判定工程とを含む。
本発明によれば、簡易な構成で構造物の状態を判定可能な構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法を提供できる。
図1は、本発明の構造物の状態判定装置の一例(実施形態1)の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の構造物の状態判定方法の一例(実施形態1)を示すフローチャートである。 図3は、前記実施形態1の状態判定装置の変形例1の構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の構造物の状態判定方法の変形例1を示すフローチャートである。 図5は、前記実施形態1の状態判定装置の変形例2の構成を示すブロック図である。 図6は、本発明の構造物の状態判定方法の変形例2を示すフローチャートである。 図7は、本発明の実施形態2の状態判定方法を示すフローチャートである。 図8は、本発明の構造物の状態判定装置のその他の例(実施形態4)の構成を示すブロック図である。 図9は、本発明の構造物の状態判定方法の一例を示すフローチャートである。 図10は、実施例1における、金属工具によるサッシこじ開け時の振動波形データと包絡線の近似曲線との関係を示すグラフである。 図11は、実施例1における、開錠時の振動波形データと包絡線の近似曲線との関係を示すグラフである。 図12は、実施例2における、水漏れ現象が発生した際の振動波形データと包絡線の近似曲線との関係を示すグラフである。 図13は、実施例2における、水道管に破壊現象が発生した際の振動波形データと包絡線の近似曲線との関係を示すグラフである。 図14は、実施例3における、正常状態での振動波形データと包絡線の近似曲線との関係を示すグラフである。 図15は、実施例3における、建物劣化状態での振動波形データと包絡線の近似曲線との関係を示すグラフである。 図16は、特許文献1に記載のガラス破壊検出器の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法について、図面を参照し、例をあげて詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の例に限定されない。なお、以下の図1から図15において、同一部分には、同一符号を付している。また、図面においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、実際とは異なり、模式的に示す場合がある。
(実施形態1)
図1のブロック図に、実施形態1の構造物の状態判定装置の構成を示す。また、図2は、実施形態1における構造物の状態判定方法のフローチャートである。図1に示すように、本実施形態の状態判定装置10は、振動検出手段11と、演算手段12とを主要な構成要素として含む。演算手段12は、近似曲線取得手段121と、判定手段122とを含む。
振動検出手段11は、例えば、振動センサであり、構造物の振動を検出し、前記構造物から振動波形データを取得する。前記振動センサは、特に制限されず、公知の振動センサを使用できる。具体的には、例えば、加速度センサ、速度センサ、変位センサ等があげられる。前記加速度センサは、圧電型であり、信号増幅回路が内蔵されたものが好ましい。振動検出手段11(振動センサ)は、感度が高く、広い周波数帯域の信号を検知できるものであることが好ましい。振動検出手段11は、例えば、構造物に設置する。前記構造物への設置箇所は、特に制限されず、後述するように、状態判定装置10の用途に応じて、前記構造物の適切な箇所に設置される。
演算手段12は、振動検出手段11により取得した振動波形データについて演算処理を行う。演算手段12は、例えば、中央処理装置(CPU)であり、マイクロコンピュータを用いることができる。この演算手段12は、前述のように、近似曲線取得手段121および判定手段122を含む。近似曲線取得手段121は、前記振動波形データの包絡線について近似曲線を取得する。判定手段122は、前記近似曲線と前記振動波形データとの差分に設けられた閾値を基準として構造物の状態を判定する。前記閾値は、例えば、判定手段122により設定されてもよいし、予め設定された閾値が判定手段122に含まれてもよい。前記近似曲線の取得および前記構造物の状態判定については、後述する。
本実施形態の構造物の状態判定方法は、図1の構造物の状態判定装置を用いて、図2(a)のフローチャートに示すように、以下のステップを実施する。
まず、振動検出手段11により、検出対象である構造物の振動を検出し、振動波形データを取得する(振動検出工程(ステップS110))。
つぎに、演算手段12により、振動検出手段11により取得した振動波形データについて演算処理を行う(演算工程(ステップS120))。演算工程S120は、近似曲線取得工程(ステップS121)および判定工程(ステップS122)を含む。
近似曲線取得工程(S121)では、前記振動波形データの包絡線について、近似曲線を取得する。近似曲線の取得について、図10および図11に示す振動波形データを用いて説明する。振動を、例えば、加速度で測定した場合、まず、最大加速度(A0、最大振動振幅)202を抽出する。そして、A0の発生時刻を基準(t=0)に、加速度の時刻歴データを微分し、極性が変化した際の加速度(包絡線加速度)ピーク201(図10および図11における「○」)を抽出していく。ここで、包絡線の近似曲線200を、例えば、時刻t、減衰率σとして、y(t)=A0×EXP(−σ×t)と算出(定義)する。
つぎに、判定工程(S122)において、近似曲線取得工程で得られた包絡線の近似曲線200と前記振動波形データにおける実測した加速度ピーク201との差分203を算出し、差分203に設けられた閾値を基準として構造物の状態を判定する。前記閾値は、前記状態判定装置の用途に応じて、適宜設定できる。このように、本発明によれば、従来のように検知すべきイベント毎にセンサを設ける必要がなく、1つの振動検出手段11(例えば、振動センサ)により、2つ以上のイベントに関する構造物の状態(例えば、ガラスの破壊と開錠)を判定することができ、簡易な構成の装置および工程にすることができる。
前記閾値は、1つであっても、複数であってもよい。図2(b)は、図2(a)における判定工程S122について、一例を示したフローチャートである。図2(b)では、閾値による基準に適合する場合(Yes)には、状態Aと判定し、前記基準に適合しない場合(No)には、状態Bと判定する。このように、本発明によれば、1つの振動検出手段11において、1つの閾値を基準として、前記差分の分布が異なる状態Aと状態Bとを分けて判定することができる。
振動検出手段11が取得する振動波形データは、例えば、アナログ振動波形データでもよいし、デジタル振動波形データでもよい。前記振動波形データがアナログ振動波形データである場合、本実施形態の状態判定装置は、さらに、不要応答除去手段を含むことが好ましい。前記不要応答除去手段を含む、実施形態1の変形例1の構造物の状態判定装置の構成を、図3のブロック図に示す。また、図4に、変形例1における構造物の状態判定方法のフローチャートを示す。図3に示すように、変形例1の状態判定装置は、振動検出手段11と演算手段12との間に、不要応答除去手段13を含む。この点を除いて、図3に示す状態判定装置は、図1に示す状態判定装置10と同様の構成を有する。また、変形例1の状態判定方法は、振動検出工程(S110)と演算工程(S120)との間に、不要応答除去工程(S130)を含む。この点を除いて、図4に示す状態判定方法は、図2に示す状態判定方法と同様の工程を有する。
不要応答除去手段13は、例えば、前記アナログ振動波形データについて不要応答を除去する、不要応答除去フィルタ(以下、単に「フィルタ」ということがある。)である。不要応答除去手段13は、不要応答を除去できればよく、具体的には、例えば、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ等が使用でき、目的に応じて適宜選択できる。不要応答除去手段13の通過周波数帯域は、特に制限されず、例えば、10Hz〜1kHzである。このように、前記振動波形データの周波数帯域を狭帯域化させることで、例えば、後述するアナログ−デジタル変換におけるサンプリング周波数を小さくできる。これにより、例えば、低価格のアナログ−デジタル変換器(アナログ−デジタル変換手段)を使用でき、さらに、消費電力も低減できる。
さらに、本変形例では、不要応答除去手段13により、前記振動波形データの狭帯域化を行っていることから、誤検出を防ぐことができる。そのため、例えば、誤検出を回避するために用いられる、デジタルフィルタが不要となり、さらに、フーリエ変換処理による複数の周波数成分における加速度の抽出、閾値に基づく判定も不要となる。この結果、簡易な構成で構造物の状態を判定可能であることに加え、例えば、複雑な計算処理が不要であるという相乗的な効果も得られる。
前記振動波形データがアナログ振動波形データである場合、本実施形態の状態判定装置は、さらに、アナログ−デジタル変換手段を含むことが好ましい。前記アナログ−デジタル変換手段を含む、実施形態1の変形例2の構造物の状態判定装置の構成を、図5のブロック図に示す。また、図6に、変形例2における構造物の状態判定方法のフローチャートを示す。図5に示すように、変形例2の状態判定装置は、変形例1の状態判定装置において、不要応答除去手段13と演算手段12との間に、さらに、アナログ−デジタル変換手段14を含む。この点を除いて、図5に示す状態判定装置は、図3に示す状態判定装置と同様の構成を有する。また、変形例2の状態判定方法は、変形例1の状態判定方法において、不要応答除去工程(S130)と演算工程(S120)との間に、アナログ−デジタル変換工程(S140)を含む。この点を除いて、図6に示す状態判定方法は、図4に示す状態判定方法と同様の工程を有する。
アナログ−デジタル変換手段14は、例えば、前記アナログ振動波形データをデジタル振動波形データに変換する、アナログ−デジタル変換器(A/D変換器)である。前記A/D変換器は、前記アナログ振動波形データをデジタル振動波形データに変換できればよく、例えば、公知のものを使用できる。
変形例2の構造物の状態判定装置および状態判定方法によると、簡易な構成で構造物の状態を判定可能であることに加え、検出の精度を向上させ、誤検出を低減することができる。
本実施形態の状態判定装置(図1、図3、図5に示す装置)は、例えば、さらに、記憶手段(メモリ)を含んでいてもよい。前記記憶手段は、例えば、前記アナログ振動波形データおよび前記デジタル振動波形データ、前記包絡線の近似曲線、前記近似曲線と前記振動波形データとの差分、前記差分に対する閾値等のデータを記憶する。前記記憶手段は、特に制限されず、公知のものが使用でき、具体的には、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。なお、前記記憶手段は、任意の構成要素であり、含まれなくともよいが、含まれることが好ましい。
本実施形態の状態判定装置(図1、図3、図5に示す装置)は、例えば、さらに、前記判定手段による構造物の状態判定結果を表示するための表示器を含んでもよい。前記表示器は、特に制限されず、公知のものが使用でき、具体的には、例えば、音声により出力するスピーカ、映像により出力するモニター(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ等の各種画像表示装置等)、印刷により出力するプリンタ等があげられる。なお、前記表示器は、任意の構成要素であり、含まれなくともよいが、含まれることが好ましい。
本実施形態の構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法は、例えば、侵入検知装置および侵入検知方法に適用することができる。侵入検知に適用する場合、前記構造物への設置箇所は、例えば、窓枠、ガラス、ドア、床面、玄関扉、門扉、フェンス、壁面等とすればよい。前記閾値は、例えば、外部からの前記構造物への侵入を検知する閾値であり、外部から建築物等への侵入行為の有無を、構造物の状態として判定する。前記判定結果としては、例えば、ガラスの破壊、サッシこじ開け等の前記構造物の破壊行為の有無の判定結果、開錠の有無の判定結果、構造物内の床の振動等による人の侵入の有無等の前記構造物への実際の侵入行為の有無の判定結果等を得ることができる。
また、本実施形態の構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法は、例えば、漏水検知装置および漏水検知方法に適用することができる。漏水検知に適用する場合、前記構造物への設置箇所は、例えば、取水管、導水管、配水管、給水管等の水が流れる管(水道管)、マンホール、消火栓、止水弁、減圧弁、水圧メータ等とすればよい。前記水道管における設置箇所は、例えば、水道管壁面、フランジボルト等があげられる。前記閾値は、例えば、導水管の異常を検知する閾値であり、前記閾値を基準として、導水管の異常の有無を構造物の状態として判定する。前記判定結果としては、例えば、前記導水管からの漏水の有無の判定結果、前記導水管の破壊の有無の判定結果等を得ることができる。前記導水管以外の他の水道管についても、例えば、前記導水管と同様にして、漏水の有無の判定結果、破壊の有無の判定結果等を得ることができる。
そして、本実施形態の構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法は、例えば、構造物の劣化検知装置および構造物の劣化検知方法に適用することができる。構造物劣化検知に適用する場合、前記構造物への設置箇所は、例えば、ビルもしくは住宅等の壁、柱、ダクト、梁、床、基礎部分等とすればよい。前記閾値は、例えば、構造物の劣化を検知する閾値であり、前記構造物の劣化の有無を、構造物の状態として判定する。前記判定結果としては、例えば、前記構造物の梁材等の結合箇所の緩みの有無の判定結果、前記構造物を構成する工材の亀裂の有無の判定結果等を得ることができる。
(実施形態2)
本実施形態では、複数の前記状態について、判定したい状態毎に、前記閾値が設けられており、判定手段122は、前記閾値を基準として、構造物の前記複数の状態を判定する。この点を除いて、本実施形態の構造物の状態判定装置は、図1に示す状態判定装置10と同様の構成を有する。図7に、本実施形態における構造物の状態判定方法のフローチャートを示す。
本実施形態の状態判定方法は、判定工程(S122)において、複数の状態について、前記閾値(本実施形態では2つの閾値)毎に、基準に適合するか否かを判定するステップを有している。この点を除いて、本実施形態の構造物の状態判定方法は、図2に示す状態判定方法と同様の工程を有する。近似曲線取得工程(S121)で得られた包絡線の近似曲線と前記振動波形データにおける実測した加速度ピークとの差分を算出する。判定1(ステップS122A)においては、第一の閾値による基準に適合するか否かを判断する。第一の閾値による基準に適合する場合(Yes)には、例えば、状態Aと判定し、前記基準に適合しない場合(No)には、判定2(ステップS122B)に進む。判定2(S122B)においては、第二の閾値による基準に適合するか否かを判断する。第二の閾値による基準に適合する場合(Yes)には、例えば、状態Bと判定し、前記第二の閾値による基準に適合しない場合(No)には、例えば、振動検出工程S110に戻る。判定2において、前記第二の閾値による基準に適合しない場合に、さらに、状態Cと判定することもできる。また、判定2において、前記第二の閾値による基準に適合しない場合、他の閾値での基準による判定3のステップに進めることもできる。本実施形態の状態判定方法は、前記判定の結果を、前記表示器に表示する工程を含むこともできる。
実施形態2の構造物の状態判定装置および状態判定方法によると、判定したい状態毎に、前記閾値が複数設けられていることで、振動検出手段が1つであっても、複数の状態を、さらに精度よく判定することができる。
(実施形態3)
本実施形態の構造物の状態判定装置では、図1のブロック図における振動検出手段11が、予め規定された振動振幅を超えると前記振動波形データの取得を開始し、かつ、最大振動振幅の所定割合の振動振幅となる時刻まで、少なくとも前記振動波形データを取得する手段を、さらに含む。また、本実施形態の構造物の状態判定方法では、図2のフローチャートにおける振動検出工程において、予め規定された振動振幅を超えると、前記振動波形データの取得が開始され、かつ最大振動振幅の所定割合の振動振幅となる時刻まで前記振動波形データを取得する。前記所定割合の振動振幅は、例えば、前記最大振幅の1/4から1/15の振動振幅であり、好ましくは前記最大振幅の1/10の振動振幅である。
実施形態3の構造物の状態判定装置および状態判定方法では、前述のように、予め規定された振動振幅(トリガ信号)を超えると、前記振動波形データの取得が開始される。このため、例えば、前記振動波形データを常時取得する場合と比較して、消費電力を低下させることができる。このようにして振動波形データを取得するには、例えば、振動検出手段11は、所定の振動振幅を超えると振動波形データの取得を開始するように、トリガ機能を有していればよい。また、振動検出手段11は、例えば、圧電素子とプリアンプとから構成されてもよい。前記トリガ信号の値は、例えば、実測により予め決定しておいてもよい。
また、実施形態3の構造物の状態判定装置および状態判定方法では、A0の所定倍となる時刻まで前記振動波形データを取得する。このため、データ点数を増加させて判定精度を向上できる。また、前記振動波形データを時間を区切らずに取得する場合と比較して、例えば、演算処理時間を短くできる。これにより、例えば、高精度判定に必要なデータ演算量を抑制することができる。また、演算に必要な電力も低下させることができる。さらに、低価格かつ汎用タイプの演算手段(マイクロコンピュータなど)を適用することができる。
(実施形態4)
本発明の構造物の状態判定装置は、例えば、前記振動検出手段の設置箇所から離れた箇所に設置された端末が前記演算手段を含む形態でもよい。図8のブロック図に、本実施形態の状態判定装置の構成を示す。図8に示すように、本実施形態の状態判定装置20は、振動検出手段11と、不要応答除去手段13と、アナログ−デジタル変換手段14と、演算手段12を含む端末21と、表示器22とを主要な構成要素として含む。アナログ−デジタル変換手段14と端末21とは、有線または無線で接続されている。表示器22は、端末21に接続されている。
端末21は、前記実施形態1における前記演算手段を含み、前述の演算処理を行う。端末21は、例えば、状態判定装置20における振動検出手段11、不要応答除去手段13およびアナログ−デジタル変換手段14を含む部分(振動センサ部)の設置箇所から離れた箇所に設置される。端末21は、具体的には、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、サーバ、警報器端末、スマートフォン等があげられる。また、前記演算手段は、例えば、前記振動センサ部と通信回線網を介して接続される、サーバ(クラウドサーバ)内にあってもよい。この場合、前記演算手段と表示器22とは、通信回線網を介して接続される。
状態判定装置20では、端末21が前記演算手段を含む形態であるが、本発明は、この例には限定されない。前記状態判定装置における端末は、例えば、前記演算手段に加えて、前記不要応答除去手段およびアナログ−デジタル変換手段、前記記憶手段等を含んでもよい。このような形態の場合、例えば、前記振動検出手段と、前記演算手段、前記不要応答除去手段、前記アナログ−デジタル変換手段、前記記憶手段を含む前記端末とは、有線で接続しても、無線で接続してもよい。また、前記振動検出手段の設置箇所から離れた箇所に設置された端末に前記演算手段を含ませることができるので、用途に応じて、適宜、構成を選択することが可能である。
(実施形態5)
つぎに、図5に示す状態判定装置を使用した侵入行為検知(判定)の一例を、図9のフローチャートに基づき説明する。なお、本発明の状態判定方法は、この例には限定されない。
前記状態判定装置は、振動センサ11、フィルタ13、A/D変換器14およびマイクロコンピュータ12を含む。振動センサ11は、例えば、窓枠もしくはガラスまたはドア等の構造物に設置される。図9のフローチャートに示すように、本実施形態では、振動測定の待機状態(ステップS1)において、前記侵入行為による振動が発生し、この振動が予め規定された振動振幅(トリガ信号)を超えた場合(ステップS2)、前記侵入行為に伴うアナログ振動波形データの取得を開始する(ステップS3)。ここで、ステップS1〜S3は、前述のステップS110に該当する。振動センサ11により取得されたアナログ振動波形データに対して、フィルタ13により、不要応答を除去する(ステップS130、不要応答除去工程)。前記不要応答は、例えば、環境振動等があげられる。フィルタ13は、前述の不要応答除去フィルタを使用することができる。前記不要応答が除去されたアナログ振動波形データを、A/D変換器14により、デジタル振動波形データに変換する(ステップS140、アナログ−デジタル変換工程)。つぎに、マイクロコンピュータ12の近似曲線取得手段121により、デジタル振動波形データの包絡線の近似曲線を取得する(ステップS121、近似曲線取得工程)。
ここで、近似曲線取得工程(S121)を、前記振動を加速度センサで測定した場合をあげて、図10および図11を参照して説明する。図10は、金属工具によるサッシこじ開け時の振動波形データと包絡線の近似曲線との関係を示すグラフである。図11は、開錠時の振動波形データと包絡線の近似曲線との関係を示すグラフである。図10および図11において、横軸は、時間(ms)であり、縦軸はセンサ出力電圧(mV)である。図10および図11に示すように、まず、最大加速度(A0、最大振動振幅)202を抽出する(ステップS5)。そして、A0の発生時刻を基準(t=0)に、加速度の時刻歴データを微分し、前記振動波形データにおいて極性が変化した際の加速度(包絡線加速度)ピーク201(図10および図11における「○」)を抽出していく(ステップS6)。A0の(1/10)倍となる時刻(t1)まで、加速度ピークを取得し、測定を終了する(ステップS7)。ここで、時刻t、減衰率σとして、包絡線の近似曲線200を、y(t)=A0×EXP(−σ×t)と算出(定義)する(ステップS8)。なお、図10においては、センサ出力電圧が負の値となっている加速度ピークは、抽出対象とせず、次以降に現れた正の値の加速度ピークを抽出対象としている。これは、最大振動振幅が基線(0mV)に対して正の値として現れ、その振動波形データに対して包絡線の近似曲線を算出する場合、負の値の加速度ピークに対して近似値を得ることが困難なためである。なお、前述のように、負の値の加速度ピークが現れた場合、負の値の加速度ピークが現れる前までに抽出した加速度ピークから、包絡線の近似曲線を算出してもよい。
つぎに、判定工程(ステップS122)を行う。まず、近似曲線取得工程S121で得られた包絡線の近似曲線200と実測した加速度ピーク201との差分203を算出する(ステップS9)。そして、差分203について、閾値基準に適合するか否かで判定を行う(ステップS10〜S13)。本例では、判定手段122において、判定したい状態毎に前記閾値が複数設けられている。例えば、図10に示すように、侵入に伴うサッシまたはガラスへの破壊行為時には、低周波の振動成分に高い周波数成分が重畳されるため、前記差分が大きくなり、振動波形の分布は裾が広い分布となる。一方、侵入に伴う開錠行為時には、クレセントのバネに起因した低い周波数成分の減衰波形が顕著となる。このため、例えば、図11に示すように、前記開錠行為時における前記差分は、前記破壊行為時における前記差分と比較して、小さくなる。そこで、第一の閾値を、前記開錠行為時の前記差分の分布範囲を含むように設定しておくことで、得られた振動波形データが、前記開錠行為によるものか否かを判定することができる。また、第二の閾値を、前記破壊行為時の前記差分の分布範囲を含むように設定しておくことで、得られた振動波形データが、前記破壊行為によるものか否かを判定することができる。いずれの閾値においても範囲外となった振動波形データは、前記開錠行為および前記破壊行為のいずれにも起因するものではない、と判定することができる。前記閾値は、範囲であってもよいし、単一の値であってもよい。
本例においては、差分203が、予め設定した指定の閾値の範囲内であるか否かに基づき、侵入行為のうち、開錠の有無を判定する(ステップS10、判定1)。判定1では、差分(X%)に対する閾値が「X1%<X%<X2%」に設定されている。そして、判定1において、前記閾値の範囲内の場合(Yes、X1%<X%<X2%)、開錠が行われたと判定する(ステップS11)。一方、判定1において、前記閾値の範囲内になかった場合(No、X%≦X1%またはX%≧X2%)、ステップS12に進み、前記判定1で設定した閾値とは異なる、指定の閾値を超えたか否かに基づき、侵入行為のうちサッシこじ開けの有無を判定する(ステップS12、判定2)。判定2では、差分(X%)に対する閾値が「Y%以上(X%≧Y%)」に設定されている。前記閾値の範囲内の場合(Yes、X%≧Y%)、サッシのこじ開けが行われたと判定する(ステップS13)。一方、前記閾値の範囲内になかった場合(No、X%<Y%)、ステップS1に戻る。このように、行為によって前記差分の分布の傾向が顕著である場合には、例えば、判定1および判定2における閾値を、各行為が区別できるように設定しておくことができる。
ここで、判定1および判定2の少なくとも一方において、侵入行為が行われたと判定した場合、例えば、前記表示器(図5において図示せず)に結果を表示してもよい。また、例えば、スピーカ(図5において図示せず)から威嚇音を発音し、必要に応じて警備会社もしくはユーザへの報知を行ってもよい。なお、前記スピーカからの威嚇音の発音、前記警備会社もしくはユーザへの報知は、公知の態様とすることができる。また、例えば、開錠のみが行われた場合には、正常な構造物への入場であるとして、ステップS1に戻るフローとしてもよい。この場合、昼間等の人の出入りが通常ある時間帯はステップS1に戻り、夜間等の特定時間帯については、報知を行うという態様としてもよい。
また、前記構造物の状態判定は、例えば、前記閾値に基づく判定に加えて、差分の統計的分布や相関係数に基づいて行ってもよい。
以上のように、本実施形態によれば、例えば、1つの振動センサにより、設定された閾値の数に応じた複数の侵入行為を検知できるため、検出器のハードウエア構成を簡素にでき、例えば、検知器を低価格なものにできる。また、本実施形態では、フィルタ13により、前記振動波形データの狭帯域化を行っていることから、誤検出を防ぐことができる。そのため、例えば、誤検出を回避するために用いられる、デジタルフィルタが不要であり、さらに、フーリエ変換処理よる複数の周波数成分における加速度の抽出、閾値に基づく判定も不要である。この結果、本実施形態によれば、例えば、複雑な計算処理が不要であるという相乗的な効果が得られる。このため、本実施形態の振動センサ(状態判定装置)を、破壊行為、開錠行為、窓開け行為等の一連の侵入行為の検出に応用した場合、関連技術のガラス破壊検出器と比較して、早い段階で侵入者を検知することができる。さらに、A0の(1/10)倍となる時刻まで前記振動波形データを取得することで、高精度判定に必要なデータ演算量をより抑制することができる。また、演算に必要な電力もより低下させることができる。さらに、低価格かつ汎用タイプの演算手段(マイクロコンピュータなど)を適用することができる。
なお、本実施形態においては、侵入行為検知に特化した具体例を説明したが、これに準じて、漏水検知および構造物劣化検知等の他の状態検知についても、漏水検知および構造物劣化検知等に応じた閾値を設定することで適用可能である。
[実施例1]
本実施例は、金属工具(ドライバ)を使用したサッシへの打撃行為(サッシこじ開け行為、行為B)、および、クレセントの開錠行為(行為A)を行った場合の、侵入行為の判定の例である。
(1)侵入検知装置の準備および設置
本実施例では、侵入検知装置として、下記の構成のものを準備した。前記振動センサは、圧電型の、信号増幅回路が内蔵された加速度センサを使用した。前記フィルタは、通過周波数帯域が10Hz〜1kHzである、バンドパスフィルタを使用した。前記マイクロコンピュータは、アナログ−デジタル処理ビット数が12ビットであり、サンプリングの周波数が50kHzのものを使用した。このフィルタとマイクロコンピュータとを、同じ基板上に実装した。この基板と前記振動センサとを、ケーブル配線で電気的に接続した。このようにして、侵入検知装置を構成した。
前記サッシは、アルミ製のサッシを使用した。前記サッシの寸法は、縦:約1700mm×横:約1700mmであった。前記振動センサを、クレセント周囲に接着剤にて貼り付けて、本実施例の侵入検知装置を設置した。
(2)侵入行為の判定
前記侵入検知装置により、前記打撃行為および前記開錠行為について、振動波形データを取得した。図10のグラフに、前記打撃行為のデジタル振動波形データを示す。図11のグラフに、前記開錠行為のデジタル振動波形データを示す。そして、前記両行為について、最大加速度A0(202)の発生時刻を基準(t=0)に、加速度の時刻歴データを微分し、極性が変化した際の加速度(包絡線加速度)ピーク201を抽出し、y(t)=A0×EXP(−σ×t)の包絡線の近似曲線200を算出した。なお、前記振動波形データの取得は、加速度ピーク201がA0(202)の10%以下となった時点で終了した。
つぎに、前記両行為について、実測された加速度ピーク201と包絡線の近似曲線200での近似値との差分203を算出した。この差分203について、前記近似値に対する比率(%)を求めた。この結果、前記打撃行為について、抽出した加速度ピーク201の点数は、全14点(図10における「○」)であり、差分203の比率は、約4%〜95%であった。一方、前記開錠行為について、抽出した加速度ピーク201の点数は、全5点(図11における「○」)であり、差分203の比率は、6%〜15%であった。これらの結果から、例えば、下記表1に示すように、前記比率(r)が10%〜15%(10%≦r≦15%)である閾値を、前記開錠行為の閾値に設定し、前記比率(r)が30%以上(30%≦r)である閾値を、前記打撃行為の閾値に設定する。このようにすることで、差分203の比率r(%)が10%〜15%であれば、前記開錠行為であると判定でき(行為A:Yes)、差分203の比率r(%)が30%以上であれば、前記打撃行為であると判定でき(行為B:Yes)、前記両行為の有無を区別して判定できる。
Figure 0006128342
[実施例2]
本実施例では、水道管の水漏れ検知と水道管の破壊検知の判定を、実際の水道管を想定した模擬実験系により行った。
(1)漏水検知装置の準備と設置
本実施例では、漏水検知装置として、前記実施例1で使用した侵入検知装置と同様の構成のものを使用した。また、この漏水検知装置において、前記フィルタの適用周波数帯域、前記マイクロコンピュータのサンプリング周波数、前記A/D変換器のアナログ−デジタル変換処理ビット数も、前記実施例1と同条件とした。
前記模擬実験系は、鉄鋼材の擬似水道管とポンプとで構成した。前記水道管は、直径約5mm、全長約4mのものを使用した。この水道管に、水の供給源であるポンプを設置した。この模擬実験系において水漏れ現象を発生させるために、前記水道管における前記ポンプの設置箇所から約1m離れた位置に、予め複数の孔をあけ、この穴を樹脂キャップで閉塞させておいた。そして、前記振動センサを、前記水道管における前記ポンプの設置箇所から約2m離れた位置に、接着固定した。
(2)水道管の異常の判定
この水道管に、前記ポンプから毎分400mLで水を流した。そして、前記樹脂キャップを取り外して水道管から水漏れを発生させた状態を、模擬的な水漏れ現象が発生した状態と定義した。また、前記水道管を金属ハンマーで打撃して前記水道管の表面を若干塑性変形させた状態を、擬似的な破壊現象が発生した状態と定義した。
前記漏水検知装置により、前記実施例1と同様にして、前記水漏れ現象および前記破壊現象について、振動波形データを取得した。図12のグラフに、前記水漏れ現象発生時のデジタル振動波形データを示す。図13のグラフに、前記破壊現象発生時のデジタル振動波形データを示す。そして、前記実施例1と同様にして、前記両現象について、最大加速度A0および包絡線の近似曲線を算出した。さらに、前記両現象について、実測された加速度ピークと包絡線の近似曲線での近似値との差分を算出した。この差分について、前記近似値に対する比率(%)を求めた。この結果、前記破壊現象について、抽出した加速度ピークの点数は、全9点(図13における「○」)であり、差分の比率は、約15%〜47%であった。一方、前記水漏れ現象について、抽出した加速度ピークの点数は、全6点(図12における「○」)であり、差分の比率は、5%〜76%であった。これらの結果から、例えば、前記比率(r)が15%〜47%(15%≦r≦47%)である閾値を、前記破壊現象の閾値に設定し、前記比率(r)が50%以上(50%≦r)である閾値を、前記水漏れ現象の閾値に設定する。このようにすることで、差分の比率r(%)が15%〜47%であれば、前記破壊現象が発生していると判定でき、差分の比率r(%)が50%以上であれば、前記水漏れ現象が発生していると判定でき、前記両現象の発生の有無を区別して判定できる。
[実施例3]
本実施例では、ビルもしくは建物等の構造物の劣化検知の判定を、実際の建物を想定した模擬実験系により行った。
(1)構造物劣化検知装置の準備と設置
本実施例では、構造物劣化検知装置として、前記実施例1で使用した侵入検知装置と同様の構成のものを使用した。また、この構造物劣化検知装置において、前記フィルタの適用周波数帯域、前記マイクロコンピュータのサンプリング周波数、前記A/D変換器のアナログ−デジタル変換処理ビット数も、前記実施例1と同条件とした。
前記模擬実験系として、長さ30cm、幅30cm、高さ40cmの8階建ての小型ビルを使用した。前記ビルにおいて、各階層は複数の梁材で結合させておいた。前記振動センサを、この梁材に接着固定した。
(2)構造物の劣化の判定
前記ビルの劣化モードは、梁材の結合箇所の経時変化による結合強度劣化を想定した。このため、本実施例は、所定の梁材の結合箇所を意図的に緩めた状態で行った。この状態において、各梁材を金属ハンマーで打撃し、加振力を印加した。前記構造物劣化検知装置により、前記実施例1と同様にして、前記結合強度が劣化していない正常状態および前記結合強度が劣化した擬似的な建物劣化状態での、前記加振力の印加の際の振動応答データ(振動波形データ)を取得した。図14のグラフに、前記正常状態でのデジタル振動波形データを示す。図15のグラフに、前記建物劣化状態でのデジタル振動波形データを示す。そして、前記実施例1と同様にして、前記両状態について、最大加速度A0および包絡線の近似曲線を算出した。さらに、前記両状態について、実測された加速度ピークと包絡線の近似曲線での近似値との差分を算出した。この差分について、前記近似値に対する比率(%)を求めた。この結果、前記正常状態について、抽出した加速度ピークの点数は、全4点(図14における「○」)であり、差分の比率は、約1%〜11%であった。一方、前記建物劣化状態について、抽出した加速度ピークの点数は、全5点(図15における「○」)であり、差分の比率は、11%〜54%であった。これらの結果から、例えば、前記比率(r)が1%〜11%(1%≦r≦11%)である閾値を、前記正常状態の閾値に設定し、前記比率(r)が30%以上(30%≦r)である閾値を、前記建物劣化状態の閾値に設定する。このようにすることで、差分の比率r(%)が1%〜11%であれば、前記正常状態であると判定でき、差分の比率r(%)が30%以上であれば、前記建物劣化状態であると判定でき、前記両状態を区別して判定できる。
以上、実施形態および実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
この出願は、2012年6月20日に出願された日本出願特願2012−139236を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明によれば、簡易な構成で構造物の状態を判定可能な構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法を提供できる。本発明の構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法は、例えば、外部からの構造物への侵入検知、社会インフラ事業の水道管システムにおける水漏れもしくは水道管の破壊検知、ビルもしくは住居等の構造物の劣化検知、石油パイプラインシステムにおける石油漏れもしくはパイプラインの破壊検知、ガスパイプラインにおけるガス漏れもしくはパイプラインの破壊検知等に応用でき、その用途は制限されず、広い。
10、20 構造物の状態判定装置
11 振動検出手段(振動センサ)
12 演算手段(マイクロコンピュータ)
13 不要応答除去手段(フィルタ)
14 アナログ−デジタル変換手段(A/D変換器)
21 端末
22 表示器
121 近似曲線取得手段
122 判定手段
200 包絡線の近似曲線
201 実測した加速度ピーク
202 最大加速度(A0)
203 包絡線の近似曲線200と実測した加速度ピーク201との差分

1 ガラス破壊検知部
2 開閉検知部
3 CPU
4 出力部
6 クロック部
7 電源部
1a 振動センサ部
1b 増幅部
1c 振動解析部
2a リードスイッチ
2b マグネット

Claims (26)

  1. 構造物の振動を検出する振動検出手段、および、前記振動検出手段により取得した振動波形データについて演算処理を行うための演算手段を含み、
    前記演算手段は、前記振動波形データの正の加速度ピークについて近似曲線を取得する近似曲線取得手段と、前記正の加速度ピークと前記近似曲線での近似値との差分について、前記近似値に対する比率を求め、前記比率に設けられた閾値を基準として構造物の状態を判定する判定手段とを含む、構造物の状態判定装置。
  2. 複数の前記状態について、判定したい状態毎に前記閾値が設けられており、
    前記判定手段は、前記閾値を基準として、構造物の前記複数の状態を判定する、請求項1記載の構造物の状態判定装置。
  3. 前記振動検出手段は、予め規定された振動振幅を超えると、前記振動波形データの取得を開始し、
    かつ最大振動振幅の所定割合の振動振幅となる時刻まで前記振動波形データを取得する、
    請求項1または2記載の構造物の状態判定装置。
  4. 前記振動検出手段は、最大振動振幅の1/4から1/15の振動振幅となる時刻まで前記振動波形データを取得する、請求項3記載の構造物の状態判定装置。
  5. 前記振動波形データが、アナログ振動波形データであり、
    さらに、前記アナログ振動波形データについて不要応答を除去するための不要応答除去手段を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の構造物の状態判定装置。
  6. 前記振動波形データが、アナログ振動波形データであり、
    さらに、前記アナログ振動波形データをデジタル振動波形データに変換するためのアナログ−デジタル変換手段を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の構造物の状態判定装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の構造物の状態判定装置を含み、
    前記判定手段において、前記閾値が、外部からの前記構造物への侵入を検知する閾値であり、
    前記閾値を基準として、外部からの前記構造物への侵入行為を判定する侵入検知装置。
  8. 前記外部からの侵入行為の判定が、前記構造物の破壊行為および前記構造物内への実際の侵入行為の少なくとも一方の判定である、請求項7記載の侵入検知装置。
  9. 前記判定手段において、さらに、前記構造物に対する破壊行為を判定する閾値と前記構造物の開錠行為を判定する閾値とを含み、
    前記閾値を基準として、前記構造物に対する破壊行為と前記構造物の開錠行為とを区別して判定する、請求項8記載の侵入検知装置。
  10. 請求項1から6のいずれか一項に記載の構造物の状態判定装置を含み、
    前記判定手段において、前記閾値が、水道管の異常を検知する閾値であり、
    前記閾値を基準として、水道管の異常を判定する漏水検知装置。
  11. 前記水道管の異常の判定が、前記水道管からの漏水および前記水道管の破壊の少なくとも一方の判定である、請求項10記載の漏水検知装置。
  12. 前記判定手段において、さらに、前記水道管からの漏水を判定する閾値と前記水道管の破壊を判定する閾値とを含み、
    前記閾値を基準として、前記水道管からの漏水と前記水道管の破壊とを区別して判定する、請求項11記載の漏水検知装置。
  13. 請求項1から6のいずれか一項に記載の構造物の状態判定装置を含み、
    前記判定手段において、前記閾値が、構造物の劣化を検知する閾値であり、
    前記閾値を基準として、構造物の劣化を判定する構造物劣化検知装置。
  14. 構造物の振動を検出する振動検出工程、および、前記振動検出工程において取得した振動波形データについて演算処理を行うための演算工程を含み、
    前記演算工程は、前記振動波形データの正の加速度ピークについて近似曲線を取得する近似曲線取得工程と、前記正の加速度ピークと前記近似曲線での近似値との差分について、前記近似値に対する比率を求め、前記比率に設けられた閾値を基準として構造物の状態を判定する判定工程とを含む、構造物の状態判定方法。
  15. 前記判定工程において、複数の前記状態について、判定したい状態毎に設けられた前記閾値を基準として構造物の状態を判定する、請求項14記載の構造物の状態判定方法。
  16. 前記振動検出工程において、予め規定された振動振幅を超えると、前記振動波形データの取得を開始し、
    かつ最大振動振幅の所定割合の振動振幅となる時刻まで前記振動波形データを取得する、請求項14または15記載の構造物の状態判定方法。
  17. 前記振動検出工程において、最大振動振幅の1/4から1/15の振動振幅となる時刻まで前記振動波形データを取得する、請求項16記載の構造物の状態判定方法。
  18. 前記振動波形データが、アナログ振動波形データであり、
    さらに、前記アナログ振動波形データについて不要応答を除去するための不要応答除去工程を含む、請求項14から17のいずれか一項に記載の構造物の状態判定方法。
  19. 前記振動波形データが、アナログ振動波形データであり、
    さらに、前記アナログ振動波形データをデジタル振動波形データに変換するためのアナログ−デジタル変換工程を含む、請求項14から18のいずれか一項に記載の構造物の状態判定方法。
  20. 請求項14から19のいずれか一項に記載の構造物の状態判定方法を含み、
    前記判定工程において、前記閾値が、外部からの前記構造物への侵入を検知する閾値であり、
    前記閾値を基準として、外部からの前記構造物への侵入行為を判定する侵入検知方法。
  21. 前記外部からの侵入行為の判定が、前記構造物の破壊行為および前記構造物内への実際の侵入行為の少なくとも一方の判定である、請求項20記載の侵入検知方法。
  22. 前記判定工程において、さらに、前記構造物に対する破壊行為を判定する閾値と前記構造物の開錠行為を判定する閾値とを含み、
    前記閾値を基準として、前記構造物に対する破壊行為と前記構造物の開錠行為とを区別して判定する、請求項21記載の侵入検知方法。
  23. 請求項14から19のいずれか一項に記載の構造物の状態判定方法を含み、
    前記判定工程において、前記閾値が、水道管の異常を検知する閾値であり、
    前記閾値を基準として、水道管の異常を判定する漏水検知方法。
  24. 前記水道管の異常の判定が、前記水道管からの漏水および前記水道管の破壊の少なくとも一方の判定である、請求項23記載の漏水検知方法。
  25. 前記判定工程において、さらに、前記水道管からの漏水を判定する閾値と前記水道管の破壊を判定する閾値とを含み、
    前記閾値を基準として、前記水道管からの漏水と前記水道管の破壊とを区別して判定する、請求項24記載の漏水検知方法。
  26. 請求項14から19のいずれか一項に記載の構造物の状態判定方法を含み、
    前記判定工程において、前記閾値が、構造物の劣化を検知する閾値であり、
    前記閾値を基準として、構造物の劣化を判定する構造物劣化検知方法。
JP2014521196A 2012-06-20 2012-12-11 構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法 Active JP6128342B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014521196A JP6128342B2 (ja) 2012-06-20 2012-12-11 構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012139236 2012-06-20
JP2012139236 2012-06-20
JP2014521196A JP6128342B2 (ja) 2012-06-20 2012-12-11 構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法
PCT/JP2012/082040 WO2013190728A1 (ja) 2012-06-20 2012-12-11 構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013190728A1 JPWO2013190728A1 (ja) 2016-02-08
JP6128342B2 true JP6128342B2 (ja) 2017-05-17

Family

ID=49768345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014521196A Active JP6128342B2 (ja) 2012-06-20 2012-12-11 構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6128342B2 (ja)
WO (1) WO2013190728A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6283591B2 (ja) * 2014-09-30 2018-02-21 Jfeプラントエンジ株式会社 回転機械の自動振動診断装置
JP6626395B2 (ja) * 2016-04-04 2019-12-25 積水化学工業株式会社 管路の異常検知方法および管路の異常監視方法
JP6138393B1 (ja) * 2017-02-17 2017-05-31 株式会社日立パワーソリューションズ 異常検知装置、防犯システムおよび異常検知方法
JP7377677B2 (ja) * 2019-11-12 2023-11-10 リンナイ株式会社 燃焼熱源機
CN116558623B (zh) * 2023-07-05 2024-04-26 天津宜科自动化股份有限公司 一种基于电容测量震动程度的系统

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09297892A (ja) * 1996-03-08 1997-11-18 Denso Corp ガラス割れ検出装置
JP3392350B2 (ja) * 1998-03-25 2003-03-31 川崎製鉄株式会社 軸受内蔵型車輪及び低速回転軸受の異常診断方法
JP4069977B2 (ja) * 2003-04-01 2008-04-02 北海道ティー・エル・オー株式会社 構造物の健全度診断システム
JP2005078500A (ja) * 2003-09-02 2005-03-24 Matsushita Electric Works Ltd ガラス破壊検出器
JP2008250925A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Fujitsu Ten Ltd 車内侵入検知装置および車内侵入検知方法
JP5313949B2 (ja) * 2010-03-11 2013-10-09 セコム株式会社 ガラス破壊検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013190728A1 (ja) 2013-12-27
JPWO2013190728A1 (ja) 2016-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6128342B2 (ja) 構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法
WO2013190973A1 (ja) 構造物の状態判定装置および構造物の状態判定方法
KR101767343B1 (ko) 지진 예경보 및 대피 방송 시스템
Poston et al. Indoor footstep localization from structural dynamics instrumentation
JP6587874B2 (ja) 検知システム、信号処理装置及び検知方法
KR101345603B1 (ko) 층간진동감지소음분석장치를 이용한 층간소음정보 관리시스템 및 이를 이용한 호별 층간소음 업데이트정보 생성방법
JP2020143895A (ja) 建物の健全性評価システム
JP2017096737A (ja) 被災度予測システム
JPH09105781A (ja) 地震の前兆現象に係わる電磁界観測方法、及びその装置
Parolai et al. On‐site early warning and rapid damage forecasting using single stations: Outcomes from the REAKT project
CN202469500U (zh) 天然气输气管道泄漏监测定位装置
US20100183160A1 (en) Vibration sensor assembly with ambient noise detection
US9354291B2 (en) Dynamically self-adjusting magnetometer
JP2011044037A (ja) 防犯装置、プログラム
JP2009020002A (ja) 建築物の耐震性評価方法および評価装置
US11790505B2 (en) Information processing apparatus, information processing method, and information processing system
WO2020157917A1 (ja) 光ファイバセンシングシステム、状態検知装置、状態検知方法、及びコンピュータ可読媒体
JP2018044784A (ja) 地震計
Mirshekari et al. Non-intrusive occupant localization using floor vibrations in dispersive structure
KR100627697B1 (ko) 배관의 이상상태 판별 장치
WO2014024559A1 (ja) 振動検出装置
KR102353297B1 (ko) 스마트 IoT 지진 센서유닛 및 이용한 통보방법
JP5934979B2 (ja) 防犯装置、プログラム
KR101931686B1 (ko) 배관의 감육상태 감시 시스템 및 그 방법
KR101715898B1 (ko) 현장 지진 발생 이벤트의 교차 검증을 통한 지진 조기 오경보 회피방법 및 그 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6128342

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150