JP6127911B2 - 車両用動力装置の冷却制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の走行のための駆動力を発生する動力装置を冷却するための冷却制御装置に関するものである。
車両における駆動力源は、ガソリンなどの化学エネルギもしくは蓄電装置に蓄えられている電気エネルギを機械エネルギに変換する内燃機関やモータによって構成されているから、エネルギの変換に伴って不可避的に発熱する。このような発熱による動作の制限を防止もしくは抑制するために、蓄電装置や制御機器を含めた駆動装置を積極的に冷却することが行われている。例えば特許文献1には、ハイブリッド車の二次電池を冷却する装置が記載されており、この特許文献1に記載された冷却装置は、対象とする車両がハイブリッド車であって元来、低騒音であり、しかも二次電池の冷却に車室内の空気を使用するように構成されていることから、車室内の騒音を低減することを優先させて冷却を行うように構成されている。このような基本的な通常の冷却制御では、大きい動力性能が求められている場合に、二次電池の冷却不足が生じて、要求されている動力性能を発揮できなくなるおそれがあるから、特許文献1に記載された装置は、アクセル開度や加速度が大きいことに基づいて冷却量を増大させるように構成されている。
動力性能の向上を望んでいることは、アクセル開度や加速度に基づいて検出することができる。運転者の走行意図を検出もしくは判定する方法として、特許文献2に記載された車両制御装置では、前後加速度もしくは横加速度あるいはこれらの加速度を合成した合成加速度の瞬時値から指標を求め、かつその指標は瞬時加速度の増大に対して迅速に増大させるとともに瞬時加速度の低下に対しては遅れて低下させている。
特許文献2に記載されている指標が大きい値になるなど、スポーティな走行を行う場合には、バッテリでの充放電が繰り返し、あるいは多量に行われ、バッテリの温度が高くなりやすい。そこで、特許文献3に記載された装置は、スイッチ操作によってスポーツモードが選択されている場合には、バッテリに空気を供給する冷却ファンの送風量を増大させるように構成されている。
特開2007−196876号公報 特開2011−207463号公報 特開2006−121786号公報
上記の特許文献1に記載された装置では、アクセル開度や加速度に応じて冷却ファンの風量を増減することになる。しかしながら、アクセル開度や加速度は、車両が走行している周囲の環境や道路状況などによって止むを得ず変化させる場合があり、必ずしも駆動性能の向上要求と正確には対応していない。そのため、特許文献1に記載された装置によるように冷却風量を制御したのでは、運転者の意図に反して冷却ファンが高速で回転し、その騒音が違和感となる可能性がある。また、アクセル開度や加速度が低下した場合には、その低下と同時に冷却風量を低下させることになるから、余熱による温度上昇を抑制するために、駆動性能の向上要求がある間における二次電池の上限温度がある程度低くなるように冷却風量を増大させる必要がある。この点においても冷却ファンの回転数あるいは送風量を増大させることになるから、その騒音が違和感となる可能性がある。
一方、特許文献2に記載された装置では、瞬時加速度の低下に対して指標の低下が遅れるように構成されている。しかしながら、特許文献2に記載された装置は、動力性能あるいは加速性能など、車両の挙動を機敏にするための制御に指標を用いるように構成された装置であり、動力装置の温度制御を行う装置として直ちに用いることはできない。
さらに、特許文献3に記載された装置は、スイッチ操作によってスポーツモードを選択した場合に冷却ファンの風量を増大させるように構成されているから、スイッチの切替操作を失念した場合には、スポーティな走行を意図しておらず、またスポーティな走行を行っていないのにも関わらず、冷却ファンの送風量が多くなって、その騒音が違和感となる可能性がある。また、上記のスイッチで選択される走行モードと、実際の走行の際の駆動状態もしくは走行状態とは必ずしも一致しないから、スポーツモードが選択されているのにも関わらず、低い動力性能で走行した場合には、エンジンなどの動力装置が発する音に対して冷却ファンが発する音が相対的に大きくなって違和感が生じることが考えられる。これとは反対に、上記のスイッチによってスポーツモードが選択されていない状態で、実際にスポーティな走行を行うと、発熱量に対して送風量が相対的に少なくなって、動力装置の温度が過度に上昇する可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、動力装置を十分に冷却でき、かつ冷却に伴って生じる音が違和感とならない冷却制御装置を提供することを目的とするものである。
この発明は、上記の目的を達成するために、加速度の増減に応じて動力装置の冷却量を増減する車両用動力装置の冷却制御装置において、運転者の運転指向を表す指標が求められ、前記指標が大きい加速度もしくは俊敏な挙動を求める運転指向を表す値から前記加速度もしくは俊敏さを低減させる値に変化した場合に、前記指標の変化から予め定めた所定時間の間、前記指標が変化した時点の前記冷却量を維持して前記冷却量の低下を制限し、前記冷却量の低下は、前記冷却量を予め定めた減少率で減少させることにより行い、前記所定時間は、前記動力装置の温度の上昇速度が大きい場合に、前記上昇速度が小さい場合に比較して長く設定するように構成されていることを特徴とするものである。
また、この発明は、上述した構成に加えて、前記動力装置の温度に応じて予め定められた冷却量のうち測定された前記動力装置の温度に応じた冷却量が求められ、前記加速度に応じた冷却量と前記測定された前記動力装置の温度に応じた冷却量とのうち大きい冷却量で前記動力装置を冷却するように構成することができる。
この発明では、加速度あるいは挙動の俊敏さを増大させる方向に指標が変化した場合には動力装置の冷却量が増大させられ、また反対に加速度あるいは挙動の俊敏さを低下させる方向に指標が変化した場合には動力装置の冷却量が低減される。動力装置の冷却は、送風ファンあるいはポンプなどを駆動して行い、冷却量を増大させるためにそれらの送風ファンあるいはポンプの回転数などの動作量が増大する。その動作量の増大に伴って騒音もしくは振動が幾分かは増大するが、その騒音もしくは振動の増大は運転者の運転指向を表している指標に応じたものであるために、特には違和感となることがない。
また、加速度もしくは挙動の俊敏さを低減するように指標が変化した場合、動力装置の冷却量は、変化した指標に対応する冷却量に直ちには低下させられずに、従前の冷却量に維持され、あるいはゆっくり低下させられるなど、冷却量の低下が制限される。その結果、増大させた冷却量の継続時間が長くなって冷却量の総量が、指標の前記変化に応じて冷却量を直ちに低下させる場合に比較して多くなる。そのため、加速度もしくは挙動の俊敏さを増大させる指標の増大に応じて増大させる冷却量すなわち単位時間あたりの冷却量を抑制することができる。こうすることにより送風ファンやポンプの回転数などの動作量が抑制されて、騒音もしくは振動が小さくなり、この点においても、冷却に伴う違和感を防止もしくは抑制することができる。
さらに、前記指標は、路面状態や交通状況などによって一時的に変化することがあるが、この発明では、冷却量を、そのような指標の一時的な変化に追従させて低下させることがないので、冷却量が頻繁に増減する事態を回避もしくは抑制することができる。
またこの発明では、冷却量の低下を制限する所定時間を、動力装置の温度の上昇の程度や上昇の仕方などに基づいて長短に設定するように構成することができ、このような構成であれば、動力装置をより的確に冷却することができる。
さらに、この発明では、動力装置の温度に基づいて冷却量を求める制御を併用し、動力装置の温度に基づく冷却量と加速度に基づく冷却量とのうちの大きい方の冷却量が動力装置を冷却するように構成することができ、このような構成であれば、動力装置の実際の温度に応じた冷却が可能になって、動力装置の温度が過度に上昇することを未然に防止もしくは抑制することができる。
この発明に係る冷却装置で実行される制御の一例を示すフローチャートである。 その制御における冷却特性を示すマップである。 温度上昇特性と基準時間との関係を示すマップである。 指示DMIに基づく冷却量と動力装置の温度に基づく冷却量とのうち多い方の冷却量を選択するように構成した制御の一例を説明するためのフローチャートである。 その動力装置の温度と冷却量との関係を示すマップである。 動力装置の温度に基づいて冷却特性を変更する制御の一例を説明するためのフローチャートである。 その冷却特性を示すマップである。 指示DMIを判定基準値によって評価し、その評価結果に基づいて冷却特性を選択する制御の一例を説明するためのフローチャートである。 その冷却特性を示すマップである。 冷却特性を減少させる場合に従前の冷却特性に保持する制御の一例を説明するためのフローチャートである。 その冷却特性を示すマップである。 冷却特性を保持した後減少させる場合に、緩やかに減少させるように構成した制御の一例を説明するためのフローチャートである。 指示DMIに基づいて要求最大冷却率を求めて冷却量を演算する制御の一例を説明するためのフローチャートである。 その要求最大冷却率と車速および指示DMIとの関係を示すマップである。 この発明に係る動力装置の一例であるバッテリと冷却ファンとを模式的に示す図である。
この発明を具体例に基づいて説明する。この発明で対象とすることのできる車両は、エンジンやモータ、これらエンジンやモータにエネルギを供給する装置、出力を制御する装置などを動力装置として搭載している車両であり、その一例はエンジンとモータ(もしくはモータ・ジェネレータ)とを駆動力源とするハイブリッド車である。ハイブリッド車は、そのモータに電力を供給し、またエネルギ回生を行うために、蓄電装置やインバータあるいはコンバータなどの電力機器を備えており、この発明の動力装置はこれらの電力機器をも含む。この発明は、これらの電力機器を冷却する装置に適用することができ、その一例を図15に模式的に示してある。
ここに示す例は、ハイブリッド車に搭載されている動力装置の一部をなすバッテリ1を冷却する装置であり、このバッテリ1は、複数の単セルによってモジュールが形成され、そのモジュールを複数個、直列に接続して構成されている。そのモジュールの間に空気用の通路が形成され、外部から送り込んだ冷却用空気がその通路を通ることにより、バッテリ1が冷却されるように構成されている。その通路に空気を送り込むための冷却ファン2がバッテリ1に連結されている。これらバッテリ1および冷却ファン2は、リヤーシート(図示せず)の後方でかつ下部に配置されており、冷却ファン2の吸気口3は車室内に向けて開口している。また、バッテリ1には、排気口4が設けられており、前記通路を通って温度の上昇した空気を車外に排出するように構成されている。
冷却ファン2は、例えばシロッコファンによって構成されており、送風量(バッテリ1の冷却量)を電気的に制御されるように構成されている。その制御を行うための電子制御装置(ECU)5が設けられている。この電子制御装置5は、マイクロコンピュータを主体にして構成され、入力されたデータおよび予め記憶しているデータを利用して演算を行い、その演算の結果を制御指令信号として冷却ファン2に出力するように構成されている。その演算に使用するデータの一例を挙げると、バッテリ1の温度TB(℃)、この発明における指標に相当する指示DMI(Driver's Mind Index)などである。
ここで、指示DMIについて説明すると、この指示DMIは、前掲の特許文献2に記載されている指示SPIと同様のパラメータであって、前後加速度や、前後加速度と横加速度との合成加速度、アクセル開度や車速から推定される推定加速度などの加速度の瞬時値であり、その瞬時値の増大に応じて増大し、瞬時値が低下した場合には瞬時値の低下に対して遅れて低下させられる指標である。したがって指示DMIは、運転者による運転指向を表すパラメータとなっていて、この発明における指標に相当している。なお、この発明における指標は、アクセル開度やその変化率、加速度の絶対値、ニューロコンピュータシステムを利用して得られる運転指向指標などであってもよい。
この発明に係る上記の冷却装置は、指示DMIに応じて冷却量を増減するように構成されており、その制御の一例を図1にフローチャートで示してある。図1に示すルーチンは、車両の走行中に所定の短時間ごとに繰り返し実行される。先ず、瞬時DMIが演算される(ステップS1)。瞬時DMIは、前掲の特許文献2に記載されている瞬時SPIと同様であって、前後加速度の瞬時値、もしくは前後加速度と横加速度との合成加速度の瞬時値である。その瞬時DMIから指示DMIが演算される(ステップS2)。前掲の特許文献2に記載されているのと同様に、瞬時DMIが指示DMIより大きくなると、指示DMIが瞬時DMIに応じて増大させられ、これとは反対に瞬時DMIが指示DMIより小さくなった場合には、所定の条件が成立するまで、指示DMIが従前の値に維持される。
ついで、指示DMIが減少したか否かが判断される(ステップS3)。前述した前後加速度や合成加速度あるいは推定加速度が低下すると瞬時DMIが低下し、その後、所定の条件が成立することにより指示DMIが低下する。瞬時DMIが増大していて指示DMIが増大させられている場合や、瞬時DMIが低下しても上記の所定の条件が成立していない場合には、指示DMIは減少することがないので、このような場合には、ステップS3で否定的に判断される。ステップS3で否定的に判断されると、保持タイマがリセットされる(ステップS4)。この保持タイマは、指示DMIが減少し始めた後に、冷却量の低下を制限するいわゆる保持時間をカウントするタイマであり、ステップS3で否定的に判断された場合には、指示DMIが減少していないので、時間のカウントを止めるために保持タイマがゼロリセットされる。なお、保持タイマが時間のカウントを行っていない場合には、ステップS4はいわゆる空ステップとなって、何らの制御も行わないことになる。
そして、冷却特性として予め用意してある「#1」が選択され(ステップS5)、その冷却特性#1に基づいて冷却量が演算される(ステップS6)。その冷却特性#1の一例を示すと図2のとおりであって、指示DMIが大きいほど(すなわち加速度が大きいほど、もしくは挙動が俊敏であるほど)、冷却量を増大させる特性である。したがって、ここで説明している具体例では、加速度やアクセル開度などが増大して指示DMIが増大すると、冷却量が増大させられ、バッテリ1などの動力装置の温度が上昇する前に冷却量が増大させられる。その場合、図15に示す例では、冷却ファン2の回転数が増大し、それに伴って騒音が幾分かは増大するが、指示DMIの増大として現れているように運転者は制駆動力の大きい走行を意図しているで、走行意図に即した騒音となることにより特に違和感となることはない。また、車速の増大に伴ってロードノイズや風きり音が増大するなど、いわゆる暗騒音が大きくなるので、冷却量の増大に伴う騒音が暗騒音に紛れ込んで体感しにくくなる。そして、バッテリ1の実際の温度が上昇する以前に冷却量を増大させるので、バッテリ1の温度が上昇し難く、その結果、指示DMIが増大した後の定常的な冷却を行っている際の冷却量を、バッテリ1の温度が上昇した後に冷却する場合に比較して少なくすることが可能になり、それに併せて冷却に伴う騒音を低減できる。
一方、上記のステップS3で肯定的に判断された場合、すなわち指示DMIの減少が判断された場合、保持タイマが作動しているか否か(時間のカウントを行っているか否か)が判断される(ステップS7)。時間のカウントを未だ開始していないことによりステップS7で否定的に判断された場合には、保持タイマの作動を開始する(ステップS8)。また、その保持タイマの作動開始時の冷却量が記憶され、かつ維持され(ステップS9)、その後、リターンする。この発明に係る上記の冷却装置は、基本的には、加速度もしくはこれに基づく指示DMIに応じた冷却量で冷却を行うが、指示DMIが減少した場合には、冷却量の低下が制限され、従前の冷却量が維持される。
指示DMIが減少したものの、冷却量が上記のように維持されている状態では、上記のステップS7で肯定的に判断され、保持時間のカウントが継続される(ステップS10)。なお、図1において、Δtは、図1に示すルーチンのサイクルタイムであり、1サイクルごとにΔtづつカウントアップされる。こうしてカウントされる保持時間が予め定めた基準時間T1 を超えたか否かが判断される(ステップS11)。この基準時間T1 は、冷却量の低下の制限を継続する時間であり、指示DMIの減少を招来する走行状態の変化後、増大させている冷却量が急激に低下することによる違和感を生じないように、またそのような走行状態の変化が生じたのにも関わらず、冷却量が低下しないことによる違和感を生じないように、さらには余熱によってバッテリ1の温度が過度に高くならないように、実験やシミュレーションなどに基づいて予め定めることができる。
保持時間が基準時間T1 を超えていないことによりステップS11で否定的に判断された場合には、前述したステップS9に進んで、従前の冷却量での冷却を継続する。そして、その基準時間T1 が経過する前に指示DMIが増大すると、前述したステップS3で否定的に判断されて前述したステップS4ないしステップS6に進むから、冷却量は、一旦低下した後に増大した指示DMIに対応する冷却量に設定される。そのため、冷却量の低下と増大とが短時間の間に繰り返すことを回避することができる。
これとは反対に保持時間が基準時間T1 に達したことによりステップS11で肯定的に判断された場合には、保持タイマがリセットされる(ステップS12)。そして、前述したステップS5に進んで、図2に示す冷却特性#1が選択され、指示DMIの値に対応する冷却量が求められる。すなわち、低下している指示DMIに応じた冷却量に低下させられる。なお、この場合、予め定めた所定の勾配で冷却量を低下させることとしてもよい。
この発明に係る上記の冷却装置によれば、指示DMIが増大して冷却量を増大させた後、指示DMIが減少した場合に冷却量を直ちに低下させずに、基準時間T1 の間、冷却量の低下を制限し、冷却量が維持される。そのため、指示DMIの増大に伴って増大させた冷却量による冷却期間が長くなって冷却量の総量が多くなる。そのため、単位時間あたりの冷却量が少なくしても、バッテリ1を十分に冷却できるから、前述した冷却ファン2による送風量もしくはその回転数を低下させることができ、冷却に伴う騒音を低減できる。また、指示DMIの低下が一時的なものであって、基準時間T1 の間に指示DMIが再度増大した場合に、冷却量の低下が生じないので、冷却量の低下と増大とが短時間の間に繰り返し生じるなどのいわゆるビジー感を回避することができる。
なお、指示DMIが減少し始めた後、冷却量の低下を制限する時間(上記の保持時間)は、必ずしも一定である必要はなく、バッテリ1などの動力装置の温度の状況に応じて設定してもよい。例えば、動力装置の直前の温度上昇の特性もしくは状況あるいは最高温度などに応じて前述した基準時間T1 の長さを設定してもよい。その例を図3にマップで示してあり、ここに示す例は、温度の上昇特性に応じて基準時間T1 の長さを設定するように構成した例である。ここで温度上昇特性とは、冷却量を増大している期間における駆動装置の単位時間ごとの上昇温度の積算値や、温度の上昇率、到達した最高温度、予め定めた上限温度を超過することなどのいずれかであり、それらの値が大きい場合に、温度上昇特性が「高い」と評価される。そして、図3に示す例では、温度上昇特性が高いほど、保持時間(前記基準時間T1 )が長く設定される。温度上昇特性が高ければ、バッテリ1などの動力装置の発熱量が多いことになるから、保持時間を図3に示すように設定すれば、発熱量に応じた冷却量を設定でき、その結果、バッテリ1などの動力装置の温度を好適な温度に維持することができる。
ところで、上述した図1ないし図3に示す例は、冷却量を設定するパラメータが指示DMIである。その指示DMIは、その値が大きいほど、車両を俊敏に走行させることになるので、バッテリ1の充放電量が多くなって発熱量が増大する。すなわち、指示DMIとバッテリ1の温度との間には所定の相関関係がある。しかしながら、実際の温度は、周囲の環境や一時的な過負荷などによって想定した温度より高くなることがある。このような事態に備えるために、以下に説明するように構成することが好ましい。
図4に示す例は、駆動装置の実際の温度に基づいて冷却量を求める制御を併用する例である。図4に示すルーチンは、前述した図1に示すルーチンと同様に、車両が走行している場合に所定の短時間ごとに繰り返し実行される。先ず、瞬時DMIおよび指示DMIが演算される(ステップS11、ステップS12)。これらのステップでの制御は、前述した図1に示すステップS1およびステップS2と同様である。
ついで、その時点における冷却特性#1による冷却量が、冷却特性#2による冷却量より多いか否かが判断される(ステップS13)。冷却特性#1は前述した図2に示すとおりであり、またその冷却特性#2は、センサ(図示せず)によって検出された温度に対応させた冷却量であって、その一例を図5にマップとして示してある。ここに示す例は、検出された温度に比例して冷却量が増大するように設定した例であり、温度が高いほど、冷却量が多くなる。なお、バッテリ1などの動力装置の温度は、センサによって常時検出されている。したがって、その時点の指示DMIと図2に示すマップとから、指示DMIに応じた冷却量が求められ、またその時点のバッテリ1の温度と図5に示すマップとから、実測温度に応じた冷却量が求められ、ステップS13ではこれらの冷却量の大小が判断される。
そして、指示DMIに基づく冷却量が温度に基づく冷却量より多いことによりステップS13で肯定的に判断された場合には、図2に示す冷却特性#1に基づいて冷却量が演算され(ステップS14)、その後、リターンする。また、温度に基づく冷却量が指示DMIに基づく冷却量より多いことによりステップS13で否定的に判断された場合には、図5に示す冷却特性#2に基づいて冷却量が演算され(ステップS15)、その後、リターンする。
したがって、図4に示す制御を併用することにより、一時的な事情によって動力装置の温度が上昇した場合、その温度に応じて冷却量が増大させられる。言い換えれば、冷却量の要求量が大きい方が採用される。その結果、バッテリ1などの動力装置の温度が過度に高くなることを防止もしくは抑制することができる。
上述した各例は、指示DMI基づく冷却特性を一つに設定した例であるが、指示DMIに基づく冷却特性は複数設定されていてもよい。指示DMIに対応させた冷却量は、通常想定される状況の下での冷却量であり、その想定した状況と異なる状況の下では冷却量が不足することが考えられる。そこで、動力装置の温度を検出し、その温度に基づいて冷却特性を選択もしくは変更するように構成すれば、過不足のない冷却を行うことができる。その例を図6および図7に示してある。
図6は、検出された温度Tに基づいて冷却特性を選択する制御の一例を説明するためのフローチャートであって、前述した図1や図4に示す制御例と同様に、瞬時DMIが演算され(ステップS21)、また指示DMIが演算される(ステップS22)。ついで動力装置の温度Tが基準温度αよりも高温か否かが判断される(ステップS23)。この基準温度αは、バッテリ1などの駆動装置の許容温度や外気温などに応じた温度として予め定めておくことができる。
このステップS23で否定的に判断された場合には、動力装置の温度Tが通常の走行状態における温度として想定されている温度範囲に入っていることになるので、冷却特性として前述した「#1」の特性が選択されている(ステップS24)。この冷却特性#1は前述した図2に示すとおりである。そして、指示DMIを引数としてこの冷却特性#1から冷却量が演算され(ステップS25)、リターンする。
これとは反対に動力装置の温度Tが基準温度αより高温であることによりステップS23で肯定的に判断された場合には、冷却特性#3が選択される(ステップS26)。この冷却特性#3の一例を図7にマップとして示してある。すなわち、冷却特性#3は前述した冷却特性#1よりも高い冷却量を設定するためのものであり、その冷却量は、所定の指示DMIの下での駆動装置の発熱量もしくは温度の上昇傾向が、検出温度Tを基準温度α以上に高くする状態であっても、駆動装置の温度Tを設計上想定した所定の温度以下に維持できる冷却量に設定されている。これは、実験やシミュレーションなどによって予め求めておくことができる。その冷却特性#3に基づいて、その時点の指示DMIに応じた冷却量が演算され(ステップS27)、リターンする。
これら図6および図7に示す制御例によれば、通常の走行状態あるいは温度状況で使用される冷却特性#1を定める際に想定されている状況とは異なる状況が生じて駆動装置の温度Tが高くなった場合、その温度状況もしくは発熱状態に適した冷却量を設定することができる。その場合、冷却ファン2の回転数が増大するなど騒音が幾分高くなるものの、バッテリ1もしくは駆動装置の温度が過度に高くなることを防止することができる。なお、図6および図7に示す例では、基準温度αおよびそれに応じた冷却特性#3を1種類設けたが、これらの基準温度や冷却特性は複数設定されていてもよい。
上述した駆動装置の温度Tに応じて冷却特性を設定し、選択することに替えて、指示DMIの値に応じて冷却特性を選択するように構成することができる。図8および図9にその例を示してあり、図8にフローチャートで示すルーチンは車両の走行中に所定の短時間ごとに繰り返し実行される。この図8に示す制御例においても、前述した図1や図4あるいは図6に示す制御例と同様に、瞬時DMIが演算され(ステップS31)、また指示DMIが演算される(ステップS32)。ついで指示DMIが判断基準値Xよりも大きいか否かが判断される(ステップS33)。この判断基準値Xは、車両の挙動が特には俊敏ではない通常走行と、俊敏な走行を行ういわゆるスポーツ走行との境界値に相当するものであって、例えばバッテリ1の充放電量が多く、また充放電の頻度が高いことにより発熱量が多くなると考えられる値として実験などに基づいて定められている。
このステップS33で肯定的に判断された場合には、通常時に選択される前述した冷却特性#1よりも冷却量が多くなる冷却特性#5が選択される(ステップS34)。この冷却特性#5を図9に、冷却特性#1と共に記載してある。指示DMIが判断基準値Xより大きければ、車両がいわゆるスポーツ走行を行うことに伴ってバッテリ1の充放電量が増大し、また充放電の頻度が高くなり、バッテリ1やこれを含む動力装置の発熱量が通常走行時より増大することが考えられ、そのため冷却量の多い冷却特性#5を選択することとしたのである。そして、この冷却特性#5に基づき、指示DMIを引数として冷却量が演算される(ステップS35)。
他方、上記のステップS33で否定的に判断された場合、すなわち指示DMIが判断基準値X以下の場合、前回求められた指示DMIの値が判断基準値Xより大きかったか否かが判断される(ステップS36)。判断基準値Xは、前述したように、通常走行とスポーツ走行とを判別するためのものであるから、ステップS36はスポーツ走行から通常走行に切り替わったか否かを判断していることになる。このステップS36で否定的に判断された場合には、前回の指示DMIの値も判断基準値X以下であって通常走行が継続していることになる。したがってこの場合は、前述した冷却特性#1が選択され(ステップS37)、その冷却特性#1に基づいて冷却量が演算される(ステップS35)。
また、ステップS36で肯定的に判断された場合には、走行モードがスポーツ走行から通常走行に切り替わったことになり、冷却特性はスポーツ走行に適した冷却特性#5から通常走行に適した冷却特性#1に変更される(ステップS38)。その場合、冷却特性の変更に伴って実際の冷却量が変化するので、冷却量の急激な変化による違和感を防止もしくは抑制するために冷却特性を緩やかに減少させる。その減少率(減少勾配)は、実験などに基づいて予め定めておくことができる。そして、そのように変化させられている冷却特性に基づいて冷却量が演算される(ステップS35)。
これら図8および図9に示す制御例によれば、指示DMIで表される車両の走行の状態あるいは動力装置の発熱量もしくは温度の上昇傾向に応じた冷却量を設定することができる。そのため、通常走行時には冷却に伴う騒音を抑制することができ、また運転者が意図するスポーツ走行時には駆動装置を好適に冷却してその温度が過度に高くなることを防止することができる。
上述したスポーツ走行から通常走行に切り替わることに伴って冷却特性を減少させる場合に、従前の冷却特性#5を所定時間、保持し、その後に冷却特性を緩やかに減少させるように構成することができる。その例を図10および図11に示してある。図10に示すフローチャートは、前述した図8に示すフローチャートに、従前の冷却特性#5を保持するための制御ステップを追加したものであり、したがってその追加部分について説明し、図8と同様の制御ステップについては、図10に図8と同様のステップ番号を付してその説明を省略する。
冷却特性を減少させることになる走行モードの切り替えは、指示DMIが判断基準値Xより大きい値から判断基準値X以下に変化すること、すなわちステップS36で肯定的に判断されることに基づいて行われる。したがって、ステップS36で肯定的に判断された場合には、保持タイマが作動し始める(ステップS41)。その後、ステップS34に進んで、従前の冷却特性#5が選択される。すなわち、指示DMIが判断基準値X以下に低下しても、冷却特性は従前のままに維持される。
一方、指示DMIが判断基準値X以下の状態が継続していてステップS36で否定的に判断された場合には、保持タイマが作動しているか否か、すなわち保持タイマのカウント値が「0」より大きいか否かが判断される(ステップS42)。このステップS42で肯定的に判断された場合には、時間のカウントが継続される(ステップS43)。具体的には、図10のルーチンが1サイクル実行されるごとに、Δtずつカウントアップされる。こうしてカウントされた保持時間が予め定めた基準時間T1 を超えたか否かが判断される(ステップS44)。この基準時間T1 は、指示DMIが低下して冷却特性を減少させる状態が生じた後、従前の冷却特性を保持する時間として定めたものであり、したがってステップS44で否定的に判断された場合に、従前の冷却特性を保持するために、ステップS34に進んで冷却特性#5が選択される。
これに対して保持時間のカウント値が基準時間T1 に達してステップS44で肯定的に判断された場合には、保持タイマがゼロリセットされ(ステップS45)、またステップS37に進んで冷却特性#1が選択され、さらにその冷却特性#1に基づいて冷却量が演算される(ステップS35)。したがって、冷却特性の減少およびそれに伴う冷却量の低下が、指示DMIの変化に追従して急激に生じることがないので、冷却量が変化することに伴う違和感を回避もしくは抑制することができる。また、保持時間中に指示DMIが判断基準値Xを超えて増大した場合には、冷却特性が変化しないので、冷却特性もしくは冷却量が頻繁に変化するいわゆるビジー感を回避することができる。
なお、保持タイマが作動していないことにより上記のステップS42で否定的に判断された場合には、直ちにステップS37に進んで冷却特性#1が選択される。また、指示DMIが判断基準値Xを超えていることによりステップS33で肯定的に判断された場合には、保持タイマがリセットされ(ステップS46)、また冷却特性#5が選択されて(ステップS34)、その冷却特性#5に基づいて冷却量が演算される(ステップS35)。冷却特性#5の一例を図11に、冷却特性#1と共にマップとして記載してあり、この冷却特性#5は、指示DMIの値が判断基準値Xより大きい領域で使用され、通常時の冷却特性#1よりも冷却量を多くし、かつ指示DMIに応じてその冷却量が増大するように構成されている。
保持時間が経過して冷却特性を減少させる場合、前述した図8に示す制御例におけるのと同様に、緩やかに冷却特性#1に減少させることとしてもよい。その例を図12に示してある。この制御例では、ステップS45で保持タイマをリセットした後、冷却特性#5から冷却特性#1に緩やかに減少させる(ステップS38)。その場合、緩やかに減少している冷却特性に基づいて冷却量が演算され(ステップS35)、したがって冷却量も緩やかに減少することになる。
また、保持タイマが作動していないことによりステップS42で否定的に判断された場合には、冷却特性が緩やかに減少しているか否かが判断される(ステップS47)。このステップS47で肯定的に判断された場合には、上記のステップS38の制御が継続していることになるので、ステップS38に進んでその制御を継続する。これに対して、ステップS47で否定的に判断された場合、すなわち冷却特性を緩やかに減少させる制御が完了していれば、ステップS37に進んで冷却特性#1が選択され、その冷却特性#1に基づいて冷却量が演算される(ステップS35)。
前述したバッテリ1の放電や充電は、ハイブリッド車の駆動力源の一部を構成しているモータが回転していることにより生じる。したがってモータの回転数が高回転数であるほど、充放電量が多くなり、また発熱しやすくなるから、冷却量はモータの回転数と相関関係がある車速を加味して決めてもよい。その例を図13および図14に示してある。図13は、指示DMIの演算と、その指示DMIおよび車速に基づいて冷却量を求める制御例を説明するためのフローチャートであって、ここに示すルーチンは車両の走行中に所定の短時間ごとに繰り返し実行される。この制御例では、先ず、瞬時DMIの値Iinが演算される(ステップS51)。瞬時DMIは、前掲の特許文献2に記載されている瞬時SPIと同様のバラメータであり、したがってその演算は特許文献2に記載されているようにして行うことができる。
この瞬時DMIの値Iinが指示DMIの値Iout より大きいか否かが判断される(ステップS52)。このステップS52で肯定的に判断された場合には、瞬時DMIの値Iinが保持されている指示DMIの値Iout を超えたことになるので、指示DMIの値Iout が瞬時DMIの値Iinに更新される(ステップS53)。そして、指示DMIの値Iout より瞬時DMIの値Iinが小さい状態での両者の偏差の積分値Dがリセットされる(ステップS54)。さらに、その指示DMIの値Iout に応じて減速駆動力が演算される(ステップS55)。指示DMIは、運転者の運転指向を表しているから、その値Iout に応じてブレーキのアシスト量、操舵のアシスト量、アクセル開度に応じた駆動力の特性などが予め設定されており、ステップS55ではそれらの予め設定されているマップなどに基づいて減速駆動力が求められる。
また、一方、指示DMIの値Iout と車速とに基づいて要求最大冷却率が求められる(ステップS56)。要求最大冷却率は、その時点に出力可能な最大冷却量に対する要求冷却量の割合を示すものであって、要求最大冷却率が大きいほど、冷却量が多くなる。その一例を図14にマップとして示してある。前述したように指示DMIが大きいほど冷却の必要性が高くなるので、指示DMIの増大に伴って要求最大冷却率が増大するように構成されている。また、低車速の場合の特性線に対して高車速の場合の特性線は、大きい要求最大冷却率となるように設定されている。したがって、所定の指示DMIに対する要求最大冷却率あるいは冷却量は、低車速の場合より高車速の場合に多くなる。このように設定されている要求最大冷却率が指示DMIおよび車速に基づいて求められ、その要求最大冷却率に基づいて冷却量が演算され(ステップS57)、リターンする。
なお、瞬時DMIの値Iinが指示DMIの値Iout 以下であることによりステップS52で否定的に判断された場合には、それらの偏差Δd(=Iout −Iin)が求められる(ステップS58)。ついで、その偏差Δdが積算(D=D+Δd)され(ステップS59)、その積分値Dが判定基準値D0 を超えたか否かが判断される(ステップS60)。これらステップS58ないしステップS60は、指示DMIを低下させる条件が成立したか否かを判定するための制御ステップであり、したがって偏差積分値Dが判定基準値D0 以下であれば、指示DMIを低下させる条件が成立していないことになるので、指示DMIの値Iout が従前の値に保持される(ステップS61)。これに対して偏差積分値Dが判定基準値D0 を超えてステップS60で肯定的に判断された場合には、指示DMIの値Iout が低下させられる(ステップS62)。その低下の仕方は、予め定めた勾配で低下させてもよく、またその勾配は、瞬時DMIとの偏差に応じた勾配としてもよい。なお、これらステップS58ないしステップS62は、前掲の特許文献2に記載されている指示SPIの低下制御と同様である。そして、ステップS61で保持されている指示DMIの値Iout に応じて、もしくはステップS62で低下させられた指示DMIの値Iout に応じて減速駆動力が演算され(ステップS55)、また要求最大冷却率が求められる(ステップS56)。
以上、この発明を具体例を個別に説明したが、この発明では、上述した各制御例を適宜に組み合わせて実行することとしてもよい。また、この発明は上記の具体例に限定されないのであって、この発明は特許請求の範囲に記載されている構成の範囲で適宜に変更して実施することができる。
1…バッテリ、 2…冷却ファン、 5…電子制御装置(ECU)。

Claims (2)

  1. 加速度の増減に応じて動力装置の冷却量を増減する車両用動力装置の冷却制御装置において、
    運転者の運転指向を表す指標が求められ、
    前記指標が大きい加速度もしくは俊敏な挙動を求める運転指向を表す値から前記加速度もしくは俊敏さを低減させる値に変化した場合に、前記指標の変化から予め定めた所定時間の間、前記指標が変化した時点の前記冷却量を維持して前記冷却量の低下を制限し、
    前記冷却量の低下は、前記冷却量を予め定めた減少率で減少させることにより行い、
    前記所定時間は、前記動力装置の温度の上昇速度が大きい場合に、前記上昇速度が小さい場合に比較して長く設定するように構成されている
    ことを特徴とする車両用動力装置の冷却制御装置。
  2. 前記動力装置の温度に応じて予め定められた冷却量のうち測定された前記動力装置の温度に応じた冷却量が求められ、前記加速度に応じた冷却量と前記測定された前記動力装置の温度に応じた冷却量とのうち大きい冷却量で前記動力装置を冷却するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用動力装置の冷却制御装置。
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