JP6127573B2 - 発振装置および電子機器 - Google Patents
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Description
一般に、原子発振器の動作原理は、光およびマイクロ波による二重共鳴現象を利用した方式と、波長の異なる2種類の光による量子干渉効果(CPT:Coherent Population Trapping)を利用した方式とに大別されるが、特に、量子干渉効果を利用した原子発振器は、二重共鳴現象を利用した原子発振器に比し、小型化が容易であることから、様々な機器への搭載が期待されている。
しかし、従来、原子発振器は、使用可能な環境(温度、振動、圧力、磁場等)の範囲による制約が大きいため、設置場所や用途等が限られていた。
[適用例1]
本適用例の発振装置は、原子発振器を構成する第1発振器と、
前記第1発振器とは異なる種類の第2発振器と、
環境を検知する環境検知部と、
前記第1発振器からの信号を出力する第1状態と、前記第2発振器からの信号を出力する第2状態とを含む複数の状態から1つの状態を選択して切換可能な切換部と、
前記環境検知部の検知結果に基づいて、前記切換部の切換を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
このような発振装置によれば、発振装置が設置される環境に応じて、その環境に適した発振器を選択して出力させることができる。そのため、様々な環境下においても、長期にわたり優れた発振特性を発揮し得る。
本適用例の発振装置では、前記環境検知部は、温度センサーを含むことが好ましい。
これにより、発振装置が設置される環境の温度に適した発振器を選択することができる。
[適用例3]
本適用例の発振装置では、前記環境検知部は、振動センサー、圧力センサーおよび磁場センサーのうちの少なくとも1つを含むことが好ましい。
これにより、発振装置が設置される環境の振動に適した発振器を選択することができる。また、発振装置が設置される環境の圧力に適した発振器を選択することができる。また、発振装置が設置される環境の磁場に適した発振器を選択することができる。
本適用例の発振装置では、前記第2発振器は、水晶発振器であることが好ましい。
水晶発振器は、一般に、原子発振器に比し、振動、圧力および磁場の影響を受けにくい。また、水晶発振器は、使用可能な温度範囲について、様々な種類が存在する。したがって、原子発振器の使用可能な温度範囲外であっても、水晶発振器を用いて高精度な発振が可能となる。
本適用例の発振装置では、前記水晶発振器からの信号を補正可能な補正部を備えることが好ましい。
水晶発振器は、原子発振器に比し、長期的な周波数安定度が低い。そのため、水晶発振器からの信号を補正することにより、第1状態および第2状態のいずれの状態においても、長期に亘り優れた発振特性を発揮することができる。
本適用例の発振装置では、前記第1発振器は、量子干渉効果を利用した原子発振器であることが好ましい。
量子干渉効果を利用した原子発振器は、二重共鳴現象を利用した原子発振器よりも小型である。そのため、量子干渉効果を利用した原子発振器を第1発振器として用いることにより、発振装置の小型化を図ることができる。その結果、発振装置を様々な機器に組み込むことが可能となる。
[適用例7]
本適用例の発振装置では、前記第2発振器は、環境耐性が前記第1発振器とは異なる原子発振器であることが好ましい。
これにより、第2状態における発振特性を優れたものとすることができる。
本適用例の電子機器は、本適用例の発振装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れる電子機器を提供することができる。
[適用例9]
本適用例の移動体は、本適用例の発振装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れる移動体を提供することができる。
1.発振装置
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振装置の概略構成を示すブロック図である。また、図2は、図1に示す発振装置の原子発振器に備えられたガスセル内のアルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図である。また、図3は、図1に示す発振装置の原子発振器に備えられた光出射部および光検出部について、光出射部からの2つの光の周波数差と、光検出部の検出強度との関係を示すグラフである。また、図4は、図1に示す発振装置における切換部の切換制御を説明するためのフローチャートである。
この発振装置1では、切換部6が、互いに種類が異なる原子発振器2および水晶発振器3、4のうちから1つの発振器を選択し、選択された発振器からの信号を出力するように切換可能に構成されており、環境検知部5が発振装置1の設置環境を検知し、制御部7が環境検知部の検知結果に基づいて切換部6の切換を制御する。
これにより、発振装置1が設置される環境に応じて、その環境に適した発振器を選択して出力させることができる。そのため、様々な環境下においても、長期にわたり優れた発振特性を発揮することができる。
[原子発振器(第1発振器)]
原子発振器2は、量子干渉効果を利用して発振するように構成された原子発振器である。量子干渉効果を利用した原子発振器2は、二重共鳴現象を利用した原子発振器よりも小型である。そのため、量子干渉効果を利用した原子発振器2を用いることにより、発振装置1の小型化を図ることができる。その結果、発振装置1を様々な機器に組み込むことが可能となる。
この原子発振器2は、図1に示すように、ガスセル21と、光出射部22と、光検出部23と、発振回路24とを備え、これらは、原子発振器2が備えるパッケージ(図示せず)内に収納されている。
ガスセル21内には、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属(金属原子)が封入されている。
アルカリ金属は、図2に示すように、3準位系のエネルギー準位を有しており、エネルギー準位の異なる2つの基底状態(基底状態1、2)と、励起状態との3つの状態をとり得る。ここで、基底状態1は、基底状態2よりも低いエネルギー状態である。
このようなガス状のアルカリ金属に対して周波数の異なる2種の共鳴光1、2を前述したようなガス状のアルカリ金属に照射すると、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)に応じて、共鳴光1、2のアルカリ金属における光吸収率(光透過率)が変化する。
この本体部を構成する材料は、特に限定されず、金属材料、樹脂材料等であってもよく、窓部と同様にガラス材料、水晶等であってもよい。また、この窓部を構成する材料としては、前述したような励起光に対する透過性を有していれば、特に限定されないが、例えば、ガラス材料、水晶等が挙げられる。
また、ガスセル21には、必要に応じて、通電によりコイルからの磁場が印加される。これにより、ガスセル21中のアルカリ金属の縮退している異なるエネルギー状態間のギャップを拡げて、分解能を向上させることができる。その結果、原子発振器2の発振周波数の精度を高めることができる。
より具体的には、光出射部22は、ガスセル21に向けて、前述したような周波数の異なる2種の光(共鳴光1および共鳴光2)を出射するものである。
共鳴光1の周波数ω1は、ガスセル21中のアルカリ金属を前述した基底状態1から励起状態に励起し得るものである。
また、共鳴光2の周波数ω2は、ガスセル21中のアルカリ金属を前述した基底状態2から励起状態に励起し得るものである。
なお、光出射部22とガスセル21との間には、必要に応じて、レンズ、減光フィルター、λ/4波長板、偏光板等の光学素子が設けられる。これにより、ガスセル21に照射される励起光の強度、スポット径、偏光等を調整することができる。
具体的には、光検出部23は、前述したようなEIT信号の有無を検出する。
そして、図示しない回路が、光検出部23の検出結果に基づいて、光出射部22の駆動を制御する。これにより、光出射部22が前述したような共鳴光1、2を出射した状態を維持することができる。
この光検出部23としては、上述したような励起光を検出し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、太陽電池、フォトダイオード等の光検出器(受光素子)を用いることができる。
また、この発振回路24は、発振周波数が可変であり、光検出部23で検出されたEIT信号に基づいて、発振周波数が補正される。すなわち、発振回路24は、上記の図示しない水晶発振器の信号をEIT信号に同期して出力させる。例えば、発振回路24は、上記水晶振動子と組み合わせた状態で、電圧制御型水晶発振器を構成するものである。
このような原子発振器2は、原子発振器2の使用可能な環境の範囲において、水晶発振器3よりも優れた発振特性を発揮することができる。
なお、「使用可能な環境」とは、原子発振器2の周波数確度が所定範囲内となる環境をいう。
水晶発振器3は、図1に示すように、水晶振動子31と、発振回路32とを備える。
水晶振動子31は、特に限定されず、各種水晶振動子を用いることができるが、例えば、ATカット振動子、STカット振動子等を用いることができる。
発振回路32は、水晶振動子31の周波数に基づいて発振するものである。
ここで、「使用可能な環境の範囲が異なる」とは、使用可能な環境の範囲が互いに重ならないこと、使用可能な環境の範囲の一部同士が互いに重なること、および、使用可能な環境の範囲の一方の全部が他方の一部に包含されることのいずれをも含む。
水晶発振器4は、図1に示すように、水晶振動子41と、発振回路42とを備える。
水晶振動子41は、特に限定されず、各種水晶振動子を用いることができるが、例えば、ATカット振動子、STカット振動子等を用いることができる。
発振回路42は、水晶振動子41の周波数に基づいて発振するものである。
環境検知部5は、環境を検知する機能を有する。
本実施形態では、環境検知部5は、発振装置1が設置された環境の温度、振動、圧力および磁場をそれぞれ検知するように構成されている。
具体的には、図1に示すように、環境検知部5は、温度センサー51と、振動センサー52と、圧力センサー53と、磁場センサー54とを含む。
このような温度センサー51の検知結果に基づいて、発振装置1が設置された環境の温度が原子発振器2および水晶発振器3、4の使用可能な温度範囲内であるか否かを判断することできる。そのため、原子発振器2および水晶発振器3、4の中から、発振装置1が設置される環境の温度に適した発振器を選択することができる。
温度センサー51は、発振装置1が設置された環境の温度を検知する。
温度センサー51としては、発振装置1が設置された環境の温度を検知し得るセンサーであれば、特に限定されず、例えば、サーミスタ、熱電対等の公知の各種温度センサーを用いることができる。
このような圧力センサー53の検知結果に基づいて、発振装置1が設置された環境の圧力が原子発振器2および水晶発振器3、4の使用可能な圧力の範囲内であるか否かを判断することができる。そのため、原子発振器2および水晶発振器3、4の中から、発振装置1が設置される環境の圧力に適した発振器を選択することができる。
圧力センサー53としては、発振装置1が設置される環境の圧力を検知し得るセンサーであれば、特に限定されず、例えば、ダイヤフラムの変位に応じた信号を出力する圧力センサー等の公知の圧力センサーを用いることができる。
このような磁場センサー54の検知結果に基づいて、発振装置1が設置される環境の磁場が原子発振器2および水晶発振器3、4の使用可能な磁場の範囲内であるか否かを判断することができる。そのため、原子発振器2および水晶発振器3、4の中から、発振装置1が設置される環境の磁場に適した発振器を選択することができる。
また、磁場センサー54としては、磁場の大きさおよび向きの双方を検知するよう構成されていることが好ましい。これにより、磁場センサー54の検知結果に基づいて、原子発振器2および水晶発振器3、4の中から、発振装置1が設置される環境の磁場に適した発振器をより適切に選択することができる。
切換部6は、前述した原子発振器2および水晶発振器3、4にそれぞれ電気的に接続されている。
そして、切換部6は、原子発振器2からの信号を出力する第1状態(以下、単に「第1状態」ともいう)と、水晶発振器3からの信号を出力する第2状態(以下、単に「第2状態」ともいう)と、水晶発振器4からの信号を出力する第3状態(以下、単に「第3状態」ともいう)を含む複数の状態から1つの状態を選択して切換可能に構成されている。
このような切換部6は、例えば、リレー等の公知のスイッチング素子を用いて構成することができる。
このような切換部6、制御部7からの制御信号に基づいて動作が制御される。
制御部7は、環境検知部5の検知結果に基づいて、切換部6の切換を制御する機能を有する。
具体的には、制御部7は、温度センサー51、振動センサー52、圧力センサー53および磁場センサー54の検知結果に基づいて、切換部6の切換を制御する。
まず、環境検知部5が発振装置1の設置環境を検知する(ステップS1)。すなわち、温度センサー51、振動センサー52、圧力センサー53および磁場センサー54がそれぞれ温度、振動、圧力および磁場を検知する。
そして、環境検知部5で検知された環境が原子発振器2(第1発振器)の使用可能環境の範囲内か否かを判断する(ステップS2)。
一方、原子発振器2の使用可能環境の範囲内でないと判断した場合、環境検知部5で検知された環境が水晶発振器3(第2発振器)の使用可能環境の範囲内か否かを判断する(ステップS4)。
一方、水晶発振器3の使用可能環境の範囲内でないと判断した場合、環境検知部5で検知された環境が水晶発振器4(第3発振器)の使用可能環境の範囲内か否かを判断する(ステップS6)。
一方、水晶発振器4の使用可能環境の範囲内でないと判断した場合、環境検知部5で検知された環境に最も近い使用可能環境の発振器を原子発振器2および水晶発振器3、4の中から選択し、選択された発振器からの信号を出力する(ステップS8)。
なお、ステップS8に代えて、環境検知部5の検知結果に関係なく、第1状態、第2状態および第3状態のうちのいずれかの状態を選択する動作を行ってもよい。この場合、最も環境変化に対する影響が少ないか、または、使用可能な環境範囲が最も広い発振器(例えば水晶発振器3または水晶発振器4)を選択するようにするのが好ましい。
このような選択後、終了か否かを判断し(ステップS9)、例えば終了指示等が入力されている場合終了し、終了しない場合ステップS1に戻る。
このような制御部7は、特に限定されないが、例えば、MPUで構成することができる。
以上説明したような発振装置1によれば、発振装置1が設置される環境に応じて、その環境に適した発振器を選択して出力させることができる。そのため、様々な環境下においても、長期にわたり優れた発振特性を発揮し得る。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る発振装置の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態にかかる発振装置は、補正部を追加した以外は、前述した第1実施形態にかかる発振装置と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の発振装置に関し、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図5において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
水晶発振器3、4は、原子発振器2に比し、長期的な周波数安定度が低い。そのため、水晶発振器3、4からの信号を補正することにより、第1状態、第2状態および第3状態のいずれの状態においても、長期に亘り優れた発振特性を発揮することができる。
より具体的に説明すると、補正部8は、図5に示すように、周波数比較器81と、周波数制御回路82とを備える。同様に、補正部9は、周波数比較器91と、周波数制御回路92とを備える。
周波数比較器81は、原子発振器2の出力信号(発振周波数)と、水晶発振器3の出力信号(発振周波数)とを比較し、その差分またはその有無に応じた電圧を比較結果として出力する。
周波数制御回路82は、周波数比較器81の比較結果に基づいて、水晶発振器3の出力信号(発振周波数)を制御する。具体的には、周波数制御回路82は、周波数比較器81の比較結果に基づいて、水晶発振器3の発振周波数を原子発振器2の発振周波数に一致させるように制御する。
以上説明したような発振装置1Aによっても、発振装置1Aが設置される環境に応じて、その環境に適した発振器を選択して出力させることができる。そのため、様々な環境下においても、長期にわたり優れた発振特性を発揮し得る。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の第3実施形態に係る発振装置の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態にかかる発振装置は、第2発振器が原子発振器である以外は、前述した第1実施形態にかかる発振装置と同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態の発振装置に関し、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図6において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
この発振装置1Bでは、切換部6が、原子発振器2からの信号を出力する第1状態と、原子発振器2Bからの信号を出力する第2状態と、水晶発振器4からの信号を出力する第3状態(以下、単に「第3状態」ともいう)を含む複数の状態から1つの状態を選択して切換可能に構成されている。
例えば、原子発振器2が−40℃以上+25℃以下の範囲の環境下で優れた発振特性(例えば高い周波数精度)を発揮する場合、原子発振器2Bは、+25℃以上+85℃以下の範囲の環境下で、上記発振特性と同等かそれ以上の優れた発振特性を発揮するように構成されている。
この原子発振器2Bは、図6に示すように、ガスセル21Bと、光出射部22Bと、光検出部23Bと、発振回路24Bとを備え、これらは、原子発振器2Bが備えるパッケージ(図示せず)内に収納されている。
このように、原子発振器2とは環境耐性が異なる原子発振器2Bを第2発振器として用いることにより、第2状態における発振特性を優れたものとすることができる。
以上説明したような発振装置1Bによっても、発振装置1Bが設置される環境に応じて、その環境に適した発振器を選択して出力させることができる。そのため、様々な環境下においても、長期にわたり優れた発振特性を発揮し得る。
以上説明したような本発明の発振装置は、各種電子機器に組み込むことができる。このような本発明の発振装置を備える電子機器は、設置環境や用途によらず、発振装置が優れた発振特性を発揮することができ、優れた信頼性を有する。
以下、本発明の電子機器の一例について説明する。
図7は、GPS衛星を利用した測位システムに本発明の発振装置を用いた場合の概略構成を示す図である。
GPS衛星200は、測位情報(GPS信号)を送信する。
基地局装置300は、例えば電子基準点(GPS連続観測局)に設置されたアンテナ301を介してGPS衛星200からの測位情報を高精度に受信する受信装置302と、この受信装置302で受信した測位情報をアンテナ303を介して送信する送信装置304とを備える。
GPS受信装置400は、GPS衛星200からの測位情報をアンテナ401を介して受信する衛星受信部402と、基地局装置300からの測位情報をアンテナ403を介して受信する基地局受信部404とを備える。
図8に示すクロック伝送システム500は、時分割多重方式のネットワーク内の各装置のクロックを一致させるものであって、N(Normal)系およびE(Emergency)系の冗長構成を有するシステムである。
このクロック伝送システム500は、A局(上位(N系))のクロック供給装置(CSM:Clock Supply Module)501およびSDH(Synchronous Digital Hierarchy)装置502と、B局(上位(E系))のクロック供給装置503およびSDH装置504と、C局(下位)のクロック供給装置505およびSDH装置506、507とを備える。
SDH装置502は、クロック供給装置501からのクロック信号に基づいて、主信号の送受信を行うとともに、N系のクロック信号を主信号に重畳し、下位のクロック供給装置505に伝送する。
SDH装置504は、クロック供給装置503からのクロック信号に基づいて、主信号の送受信を行うとともに、E系のクロック信号を主信号に重畳し、下位のクロック供給装置505に伝送する。
ここで、クロック供給装置505は、通常、クロック供給装置501からのN系のクロック信号に同期して、クロック信号を生成する。そして、N系に異常が発生した場合、クロック供給装置505は、クロック供給装置503からのE系のクロック信号に同期して、クロック信号を生成する。このようにN系からE系に切り換えることにより、安定したクロック供給を担保し、クロックパス網の信頼性を高めることができる。
SDH装置506は、クロック供給装置505からのクロック信号に基づいて、主信号の送受信を行う。同様に、SDH装置507は、クロック供給装置505からのクロック信号に基づいて、主信号の送受信を行う。これにより、C局の装置をA局またはB局の装置と同期させることができる。
また、前述したような本発明の発振装置は、各種移動体に組み込むことができる。このような本発明の発振装置を備える移動体は、移動体の移動により発振装置の設置環境が変化しても、優れた発振特性を発揮でき、優れた信頼性を有する。
以下、本発明の移動体の一例について説明する。
図9に示す移動体1500は、車体1501と、4つの車輪1502とを有しており、車体1501に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪1502を回転させるように構成されている。このような移動体1500には、発振装置1が内蔵されている。そして、発振装置1からの発振信号に基づいて、例えば、図示しない制御部が動力源の駆動を制御する。
また、本発明の発振装置、電子機器および移動体では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明の発振装置は、前述した各実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
また、前述した実施形態では、第2発振器および第3発振器として、それぞれ、水晶発振器を用いた場合を例に説明したが、本発明は、第1発振器と異なる種類(使用可能な環境)の発振器であれば、これに限定されず、原子発振器を用いてもよい。
Claims (9)
- 原子発振器を構成する第1発振器と、
前記第1発振器とは異なる種類の第2発振器と、
環境を検知する環境検知部と、
前記第1発振器からの信号を出力する第1状態と、前記第2発振器からの信号を出力する第2状態とを含む複数の状態から1つの状態を選択して切換可能な切換部と、
前記環境検知部の検知結果に基づいて、前記第1発振器の使用環境の範囲内でなく、かつ、前記第2発振器の使用環境の範囲内でないと判定した場合に、前記切換部の切換を制御して、前記第1発振器および前記第2発振器のうち前記環境に近い使用環境の発振器からの信号を出力させる制御部と、を備えることを特徴とする発振装置。 - 前記環境検知部は、温度センサー、振動センサー、圧力センサーおよび磁場センサーのうちの少なくとも1つを含む請求項1に記載の発振装置。
- 前記環境検知部は、温度センサー、振動センサー、圧力センサーおよび磁場センサーを含み、
前記制御部は、前記温度センサー、前記振動センサー、前記圧力センサーおよび前記磁場センサーの検知結果のうち少なくとも1つが前記第1発振器の使用環境の範囲外である場合に、前記第1発振器の使用環境の範囲内でないと判定する請求項1に記載の発振装置。 - 前記制御部は、前記温度センサー、前記振動センサー、前記圧力センサーおよび前記磁場センサーの検知結果のうち少なくとも1つが前記第2発振器の使用環境の範囲外である場合に、前記第2発振器の使用環境の範囲内でないと判定する請求項3に記載の発振装置。
- 前記第2発振器は、水晶発振器である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発振装置。
- 前記水晶発振器からの信号を補正可能な補正部を備える請求項5に記載の発振装置。
- 前記第1発振器は、量子干渉効果を利用した原子発振器である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発振装置。
- 前記第2発振器は、環境耐性が前記第1発振器とは異なる原子発振器である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発振装置。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の発振装置を備えることを特徴とする電子機器。
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