JP6126967B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
燃料電池システムにおいて燃料電池に供給される水素の流量・圧力は、レギュレータやインジェクタなどを用いて調整される。特にインジェクタを用いた場合、所定周期(インターバル)でパルス状に印加される電磁駆動力によって弁体を開閉することで、水素の噴射タイミング・噴射時間などを細かく制御できる。
そうすると、特許文献1に記載の技術では、前記したOFF時間を設けることに起因して、燃料電池の水素要求量に対応した量の水素を適切に供給できない可能性がある。
<燃料電池システムの構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。
燃料電池システムS1は、燃料電池11と、燃料電池11のアノードに対して水素(燃料ガス)を供給するアノード系と、燃料電池11のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を供給するカソード系と、燃料電池11の発電電力を消費する電力消費系と、これらを制御するECU50(制御手段)と、を備えている。
燃料電池11は、固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)であり、図示しない膜/電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)を一対の導電性のセパレータ(図示せず)で挟持してなる単セル(図示せず)を複数積層して構成されている。
燃料電池11の各セパレータには、膜/電極接合体の全面に水素又は酸素を供給するための溝及び貫通孔が形成され、これらの溝及び貫通孔がアノード流路11a(燃料ガス流路)、カソード流路11c(酸化剤ガス流路)として機能する。なお、各セパレータには、燃料電池11を冷却するための冷媒を通流させる冷媒流路(図示せず)が形成されている。
アノード系は、水素タンク21と、遮断弁22と、インジェクタ23A(第1燃料ガス噴射装置)と、インジェクタ23B(第2燃料ガス噴射装置)と、エゼクタ24と、パージ弁25と、を備えている。
水素タンク21は、配管a1を介して遮断弁22に接続され、高純度の水素が高圧で圧縮充填されている。
遮断弁22は、配管a2を介してインジェクタ23Aに接続される常閉型の電磁弁であり、ECU50からの指令に従って開閉される。
なお、各図においてインジェクタ23Aを、「INJ A」又は「インジェクタA」と表記している。
ちなみに、前記した「インターバル」とは、インジェクタ23Aを開閉する際の1サイクルに要する時間(つまり、インジェクタ23Aの開閉時間)を意味している。後記するインジェクタ23Bについても同様である
なお、各図においてインジェクタ23Bを、「INJ B」又は「インジェクタB」と表記している。
ECU50からの指令に従って遮断弁22が開弁し、かつ、インジェクタ23Bが開弁すると、水素タンク21内の水素が第2燃料ガス供給流路及び配管a4を介してアノード流路11aに供給される。ここで、「第2燃料ガス供給流路」は、配管a1,a2,b1,b2を含んで構成され、一端が水素タンク21に接続され、他端が第1燃料ガス供給流路(配管a4)に接続されている。
つまり、第2燃料ガス供給流路は、アノード流路11aに向かう水素が、前記した第1燃料ガス供給流路を通流する燃料ガスと合流するように、第1燃料ガス供給流路に接続されている。
ここで、「燃料オフガス排出流路」は、配管a5,a7,a8を含んで構成される。
また、前記した燃料オフガス排出流路から第1燃料ガス供給流路に戻る燃料オフガスが通流する「戻り流路」は、配管a6を含んで構成される。
アノード流路11aから排出され、配管a5(燃料オフガス排出流路)及び配管a6(戻り流路)を介して配管a4(第1燃料ガス供給流路)に戻るオフガスと、インジェクタ23Aによって噴射された水素と、はインジェクタ23Aよりも下流側に配置されたエゼクタ24において混合され、配管a4を介して燃料ガス流路11aに供給される。
カソード系は、コンプレッサ31と、希釈器32と、を備えている。
コンプレッサ31は、ECU50からの指令に従って内部の羽根車(図示せず)を回転させることによって、車外からの空気(酸化剤ガス)を吸引・圧縮し、酸化剤ガス供給流路を介して燃料電池11のカソード流路11cに供給するものである。
なお、「酸化剤ガス供給流路」は、配管c1を含んで構成される。
その他、コンプレッサ31から供給される低湿潤の空気と、カソード流路11cから排出される高湿潤の酸化剤オフガスとを水分交換するための加湿器(図示せず)、加湿器と希釈器32との間に設けられ、カソード流路11cの圧力を制御する背圧弁(図示せず)などが設けられている。
電力消費系は、VCU41と、PDU42と、走行モータ43と、を備えている。
VCU41(Voltage Control Unit)は、燃料電池11の発電電力やバッテリ(図示せず)の充放電を制御するものであり、DC/DCチョッパ(図示せず)、DC/DCコンバータ(図示せず)などの電子回路が内蔵されている。
PDU42(Power Drive Unit)は、インバータ回路(図示せず)などで構成され、燃料電池11やバッテリ(図示せず)から供給される直流電力を三相交流電力に変換し、走行モータ43を含む負荷に供給する。
走行モータ43は、例えば、永久磁石同期式の三相交流モータであり、PDU42によって変換された3相交流電力で燃料電池車の駆動輪を回転駆動させる。
ECU50(制御手段:Electric Control Unit)は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェースなどの電子回路を備えて構成され、その内部に記憶したプログラムに従って各種機能を発揮する。
ECU60は、インジェクタ23A,23BをPWM(Pulse Width Modulation)制御する機能を備えている。すなわち、ECU60は、インターバルに対するインジェクタ23A,23Bに出力する開指令(開弁時間[Ti値]、ONデューティ)の比率を可変にすることで、インジェクタ23A,23Bの水素噴射量を制御する機能を備えている。
アクセル61は、燃料電池11が搭載された燃料電池車を運転する際、運転者によって踏まれるペダルであり、運転席の足元に配置されている。また、アクセル61は、その開度(つまり、踏み込み量)を示すアクセル開度情報をECU50に出力するようになっている。
図2は、ECU50のうち、インジェクタの制御に関わる部分の構成を示すブロック図である。
燃料ガス要求量算出部501(燃料ガス要求量算出手段)は、燃料電池11の発電に要する水素量を算出する。すなわち、燃料ガス要求量算出部501は、燃料電池11の目標発電電流、アノード流路11aの目標圧力、パージ弁25が開弁した際のパージ量などに基づいて、燃料電池11に供給すべき水素量(燃料ガス要求量)を算出する。
ちなみに、目標発電電流は、前記したアクセル開度情報に応じて算出され、アクセル61の開度と正の相関関係を有している。アノード流路11aの目標圧力は、配管a4(図1参照)などに設置される圧力センサ(図示せず)の検出値などに基づいて算出される。パージ量は、パージ弁25の開弁時間に基づいて算出される。
前記したように、「インターバル」とは、インジェクタ23A(又は23B)を開閉する際の1サイクルに要する時間(図5(b)のInt(A)など)を意味している。本実施形態では、一例として、インジェクタ23AのインターバルInt(A)を一定とする場合について説明するが、燃料ガス要求量に応じてインターバルInt(A)の長さを変化させてもよい。
ちなみに、前記した閾値Q1は、インジェクタ23AのインターバルInt(A)において、インジェクタ23Aのみから最大限のONデューティで水素を噴射した場合、燃料ガス要求量に対応する量の水素を供給できるか否かの判定基準となる値である。
つまり、本実施形態においてインジェクタ23Bは、燃料ガス要求量に対してインジェクタ23Aの噴射量では足りない分の水素を補う機能を有している。
また、INJ Bインターバル設定部507は、燃料ガス要求量が閾値Q1未満である場合、インターバルInt(A)内におけるインジェクタ23Aの閉弁時間(例えば、図5(b)の時刻t5〜t7)をインジェクタ23Bのインターバル(図5(b)のInt(B2))として設定する。
INJ A実噴射量積算部510は、インジェクタ23Aが開弁してからインジェクタ23Bのインターバルが開始されるまで間(例えば、図5の時刻t4〜t5)において、実際にインジェクタ23Aから噴射された水素量を算出する。
加算器512は、燃料ガス要求量積算部509から入力される燃料ガス要求量の増加分と、加減算器511から入力される値との和を算出し、第2比較部513に出力する。すなわち、加算器512から出力される値は、インジェクタ23Bのインターバル開始時刻において、インジェクタ23Aのみでは足りない分の水素量である。
INJ B噴射量算出部514(第2開弁時間算出手段)は、加算器512から入力される値と、第2比較部513での比較結果とに基づいて、インジェクタ23Bから噴射すべき水素量(開弁時間[Ti値])を算出する。
INJ B噴射タイミング設定部515(噴射開始時刻設定手段)は、INJ Bインターバル設定部507から入力されるインターバルと、INJ B噴射量算出部514から入力される噴射量とに基づいて、インジェクタ23Bの噴射タイミング(開弁時刻)を設定し、インジェクタ23Bに出力する。
以下では、図3、図4に示すフローチャートについて、図5のタイムチャートを参照しつつ説明する。なお、図3、図4に示すフローチャートは、インジェクタ23A,23Bの一回分のインターバル(例えば、図5に示す時刻t1〜t4、時刻t4〜t7、時刻t7〜t10など)において実行される処理に対応している。すなわち、ECU50は、インジェクタ23A,23Bのインターバル毎にステップS101〜S127の処理を逐次繰り返す。
ステップS102においてECU50(INJ Aインターバル設定部502)は、ステップS101において算出した燃料ガス要求量に基づいてインジェクタ23Aのインターバルを設定する。ちなみに、図5(b)に示す例では、インジェクタ23AのインターバルInt(A)を一定(例えば、100msec)とした例を示している。
なお、以下のステップS104〜S107は、インジェクタ23Bによる水素供給のアシストが確実に必要な場合の処理であり、図5に示す時刻t1〜t4のインターバルInt(A),Int(B1)に対応している(図5(a)の時刻t1において、燃料ガス要求量が閾値Q1を上回っている)。
すなわち、ステップS104においてECU50は、インジェクタ23Bのインターバルを、インジェクタ23Aのインターバルと同一区間に設定する(図5のInt(B1)をInt(A)と同一区間とする)。これによって、インジェクタ23Bの開弁開始時刻を、インジェクタ23AのインターバルInt(A)内における任意の時刻に設定できる。したがって、燃料電池11の燃料ガス要求量に応じた大流量の燃料ガスを供給できる。
ステップS107においてECU50(INJ B噴射タイミング設定部506)は、インジェクタ23Bの噴射タイミングを設定する。すなわち、ECU50は、少なくともインジェクタ23Aの閉弁中にインジェクタ23Bが開弁状態となるように、インジェクタ23Bの噴射開始時刻を設定する。
図5に示す例においてECU50は、インジェクタ23Bの閉弁時刻(図5の時刻t4)が、インジェクタ23Aのインターバル(図5(b)のInt(A))の終了時刻と一致するようにインジェクタ23Bの開弁時刻(図5の時刻t2)を設定する。
ステップS108においてECU50は、ステップS101〜S107の処理において設定したインターバル、噴射量、噴射タイミングに基づいてインジェクタ23A,23Bを開閉制御する。
ちなみに、インジェクタ23Aの閉弁時間は、インジェクタ23Aのインターバル(図5のInt(A))から、インジェクタ23Aの開弁時間(図5の時刻t4〜t5)を減算することで求められる。
ステップS111においてECU50は、ステップS109で算出した噴射量を供給するようにインジェクタ23Aを開弁する。
ステップS113においてECU50(INJ B噴射量確定時刻設定部508)は、インジェクタ23Bの噴射量確定時刻、つまり、インジェクタ23Aが開弁(ON)から閉弁(OFF)に切り替わる時刻(例えば、図5の時刻t5)になったか否かを判定する。
すなわち、ECU50は、インジェクタ23Aのインターバル開始時刻(例えば、図5の時刻t4)において算出した燃料ガス要求量からインジェクタ23Aの開弁時間(図5の時刻t4〜t5)における実噴射量を減算し、さらに時刻t4〜t5における燃料ガス要求量の増加分を加算する。これによって、インジェクタ23Aの閉弁時(図5の時刻t5)において実質的にインジェクタ23Bに要求される水素量を算出できる。
ステップS116においてECU50(INJ B噴射量算出部514)は、ステップS114で算出した燃料ガス要求量と、ステップS115の比較結果とに基づいて、インジェクタ23Bから噴射すべき水素量(開弁時間[Ti値])を算出する。
このような場合、ECU50は、インジェクタ23BのTi値が最大となるように設定する。これによって、燃料ガス要求量が急増した場合でも即座に対応できる。
すなわち、ECU50は、インジェクタ23Aの閉弁時刻(例えば、図5の時刻t8)における燃料要求量がQ1以上である場合(S115→Yes)、インジェクタ23Bの閉弁時刻(図5の時刻t10)がインジェクタ23AのインターバルInt(A)の終了時刻に一致するように、インジェクタ23Bの噴射タイミング(図5の時刻t8)を設定する。これによって、インジェクタ23Aの閉弁後においてさらに燃料ガス要求量が増加した場合でも適切に水素を供給し、ストイキ不足を回避できる。
ステップS118においてECU50は、ステップS116,S117で設定した噴射量・噴射タイミングに基づいてインジェクタ23Bを開閉制御する。
なお、閾値Q2は、前記した閾値Q1よりも小さい値であり、予め設定されて記憶手段(図示せず)に格納されている。閾値Q2は、インジェクタ23Aの閉弁時間においてインジェクタ23Bによる水素供給のアシストが必要であるか否かの判定基準となる値である。
燃料ガス要求量が閾値Q2以上である場合(S119→Yes)、ECU50の処理はステップS120に進む。
ステップS121においてECU50(INJ B噴射タイミング設定部515)は、インジェクタ23Bのインターバルと噴射量とに基づいて、インジェクタ23Bの噴射タイミングを設定し、インジェクタ23Bを開閉制御する(S118)。
このように、インターバルの後半部分でインジェクタ23Bを開弁することで、インジェクタ23Aの閉弁時間内に燃料ガス要求量が増大した場合のストイキ不足を回避できる。
なお、閾値Q3は、前記した閾値Q2よりも小さい値であり、予め設定されて記憶手段(図示せず)に格納されている。閾値Q3は、インジェクタ23AのインターバルInt(A)開始時において、当該インターバルInt(A)内でインジェクタ23Bによる水素供給のアシストが不要であるか否かの判定基準となる値である。
燃料ガス要求量が閾値Q3以上である場合(S122→Yes)、ECU50の処理はステップS123に進む。
ステップS124においてECU50は、(INJ B噴射タイミング設定部515)は、図3のステップS110で設定したインジェクタ23Bの連続閉弁時間が、所定値Δt1以上であるか否かを判定する。前記した「連続閉弁時間」は、インジェクタ23BのインターバルInt(B)から、インジェクタ23Bの開弁時間を減算することで算出される。なお、所定値Δt1は、インジェクタ23AのインターバルInt(A)よりも短い時間であり、予め設定されている。
ステップS125においてECU50(INJ B噴射タイミング設定部515)は、インジェクタ23Bを開弁時間(図5の時刻t15〜t16)がインジェクタ23BのインターバルInt(B5)の略中盤となるように、インジェクタ23Bの噴射タイミング(図5の時刻t15)を設定し、インジェクタ23Bを開閉制御する(S118)。
つまり、ECU50は、インターバルInt(B5)内におけるインジェクタ23Bの連続閉弁時間が所定値以上とならないように、インジェクタ23Bの噴射開始時刻を設定する。これによって、インジェクタ23A,23Bから供給される水素を連続流に近づけ、ストイキ不足を回避できる。
ステップS126においてECU50(INJ B噴射タイミング設定部515)は、インジェクタ23Bを閉弁する時刻(例えば、図5の時刻t7)がインジェクタ23AのインターバルInt(A)の終了時刻に一致するように、インジェクタ23Bの噴射タイミング(図5の時刻t6)を設定し、インジェクタ23Bを開閉制御する(S118)。
これによって、例えば、図5の時刻t5〜t7の間に燃料ガス要求量が増大した場合でも、インターバルの後半部分でインジェクタ23Bを開弁することによって適切に水素供給できる。
例えば、図5に示す時刻t18における燃料ガス要求量は、閾値Q3未満となっている。この場合、インジェクタ23BのインターバルInt(B6)の間で燃料ガス要求量が増加する可能性は低いため、ECU50は、インジェクタ23BのTi値をゼロに設定する。これによって、無駄な水素供給を防止し、水素を効率的に利用できる。
本実施形態に係る燃料電池システムS1によれば、インジェクタ23A,23Bの各インターバルにおいて基本的にインジェクタ23Aから水素を噴射し、エゼクタ24(図1参照)を介してアノード流路11aに水素を供給することとした。これによって、エゼクタ24のノズル24p(図示せず)の周囲で負圧が発生し、配管a4、アノード流路11a、配管a5,a6を含む循環流路で未反応の水素が循環するため、水素を効率的に利用できる。
また、この場合においてインジェクタ23Bの閉弁時刻(図5の時刻t4)をインジェクタ23Aのインターバル終了時刻に一致させるようにした(S107)。これによって、インジェクタ23Aのインターバル区間で連続的に水素供給を行うことができる。その結果、ストイキ不足を確実に回避し、燃料電池11の発電性能を向上できる。
このように、本実施形態では、インジェクタ23Aの開弁開始時と開弁終了時とにおいて燃料ガス要求量を算出し、その算出結果に応じてインジェクタ23Bの噴射量・噴射タイミングを設定することで、水素を過不足なく適切に供給できる。その結果、燃料電池11におけるストイキ不足の発生を防止し、燃料電池システムS1の発電性能を向上できる。
第2実施形態は、第1実施形態と比較して、インジェクタ23Bと並列に接続されるインジェクタ23C(図示せず)を追加した点、及び各インジェクタの制御方法が異なるが、その他の点は第1実施形態と同様である。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する点については説明を省略する。
なお、本実施形態においてインジェクタ23Cが有するノズルの口径は、インジェクタ23Bが有するノズルの口径よりも小さいものとする。
次に、図6、図7に示すフローチャートについて、図8のタイムチャートを参照しつつ説明する。なお、図6、図7のフローチャートにおいて第1実施形態で説明した処理(図3、図4)と同様であるものについては、同じステップ番号を用いた。
図6のステップS101〜S103は、第1実施形態で説明したステップS101〜S103(図3参照)と同様である。
次に、ステップS201においてECU50は、ステップS101で算出した燃料ガス要求量に応じてインジェクタ23B,23Cのインターバルを設定する。
次に、ステップS202においてECU50は、インジェクタ23Cの噴射量をゼロとする。すなわち、燃料ガス要求量がQ1以上である場合(S103→Yes)、ECU50はインジェクタ23A,23Bのみを用いて水素供給を行う。このように、ノズルの口径が大きいインジェクタ23Bを用いることで、インジェクタ23Aの水素供給を適切にアシストできる。
なお、インジェクタ23B,23Cを略同じ頻度で使用するために、インジェクタ23Bに代えてインジェクタ23Cを開弁してもよい。
インジェクタ23B,23Cの噴射量確定時刻となった場合(S204→Yes)、ECU50の処理はステップS114に進む。一方、インジェクタ23B,23Cの噴射量確定時刻となっていない場合(S204→No)、ECU50の処理はステップS112に戻る。
ステップS206においてECU50は、インジェクタ23Bから噴射すべき水素量を算出する。次に、ステップS207においてECU50は、インターバルInt(B)の後半で開弁するようにインジェクタ23Bの噴射タイミングを設定する(例えば、図8の時刻t9,t12)。
前記したように、インジェクタ23Bのノズルの口径は比較的大きいため、Ti値を適宜設定することにより、閾値Q2以上の燃料ガス要求量に対応して噴射量を適切に制御できる。
ステップS208においてECU50は、インジェクタ23Cの噴射量をゼロに設定すし、インジェクタ23Bを開閉制御する(S209)。
ステップS211においてECU50は、ステップS114において算出した燃料ガス要求量が閾値Q3以上であるか否かを判定する。前記したように、閾値Q3は閾値Q2よりも小さい値であり、予め設定されている。
インジェクタ23Cの連続閉弁時間が所定値Δt2以上である場合(S213→Yes)、ECU50の処理はステップS214に進む。ステップS214においてECU50は、インジェクタ23Cの開弁時間(図8の時刻t15〜t16)がインジェクタ23CのインターバルInt(C5)の略中盤となるように、インジェクタ23Cの噴射タイミング(図8の時刻t15)を設定し、インジェクタ23Cを開閉制御する(S215)。
本実施形態では、互いにノズルの口径の異なるインジェクタ23B,23Cによってインジェクタ23Aの水素供給をアシストする構成とした。
仮に、燃料ガス要求量が急増した場合(S205→Yes)、インジェクタ23BのTi値を適宜調整することで不足分の水素を即座に供給し、ストイキ不足を回避できる。また、インジェクタ23Bとしてノズルの口径の大きいものを用いることで通電時間を短縮し、インジェクタ23Bに要する消費電力を低減できる。
次に、図9〜図18を参照しつつ、第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、アノード流路11aを通流する水素の圧力を目標圧力P0(図13参照)に一致させるようにフィードバック制御を行う点、及びECU50の構成が第1実施形態とは異なるが、その他は第1実施形態と同様である。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る燃料電池システムが備えるECUのうち、インジェクタの制御に関わる部分の構成を示すブロック図である。
加減算器521は、前記した目標圧力P0からアノード圧力を減算することで偏差ΔPを算出し、この偏差ΔPをINJ A噴射量算出部522、INJ B噴射量算出部523、及び偏差比較部524に出力する。なお、目標圧力P0は、燃料電池11に供給される水素量(燃料ガス供給量)の目標値に対応している。
INJ B駆動制御部529は、INJ B噴射量算出部523、INJ B噴射タイミング設定部526、及び圧力比較部527から入力される信号に応じて、インジェクタ23Bの駆動を制御する。
以下では、ECU50が実行する通常制御、起動時制御、及び高出力時制御について順次説明する。まず、図10〜図12のフローチャート及び図13のタイムチャートを参照しつつ、通常制御について説明する。なお、通常制御を行う際、インジェクタ23AのインターバルInt(A)を一定とし、アノード圧力の変化に応じてインジェクタ23BのインターバルInt(B)を調整するようにした。
インジェクタ23Aのインターバル開始時(START)、ステップS301においてECU50(加減算器521)は、目標圧力P0に対するアノード圧力の偏差ΔP(つまり、不足分)を算出する。
ステップS302においてECU(偏差比較部524)は、ステップS301で算出した偏差ΔPが、閾値ΔPα以上であるか否かを判定する。前記した閾値Pαは、インジェクタ23Aのみから最大のONデューティで水素を噴射した場合、インターバルInt(A)内で偏差ΔPを所定値以下まで低減できるか否かの判定基準となる値である。図13(a)に示すように、本実施形態では、(閾値Pα)=(目標圧力P0)−(所定値P1)とした。
ステップS303においてECU50(INJ Bインターバル設定部525)は、インジェクタ23BのインターバルInt(B1)を、インジェクタ23AのインターバルInt(A)に一致させる(図13の時刻t1〜t4)。
すなわち、ECU50は、インジェクタ23Bの閉弁時刻(図13の時刻t4)が、インジェクタ23Aのインターバル(図13のInt(A))の終了時刻と一致するようにインジェクタ23Bの開弁時刻(図13の時刻t2)を設定する。このようにインジェクタ23Bの噴射タイミングを設定することで、大流量の水素を連続的に供給できる。
ステップS308においてECU50(圧力比較部527)は、アノード圧力が目標圧力P0以下であるか否かを判定する。アノード圧力が目標圧力P0以下である場合(S308→Yes)、ステップS309においてECU50(INJ B駆動制御部529)は、インジェクタ23Bの噴射開始時刻になっているか否かを判定する。
インジェクタ23Aの噴射時間が経過していない場合(S311→No)、ECU50の処理はステップS307に戻る。一方、インジェクタ23Aの噴射時間が経過している場合(S311→Yes)、ステップS312においてECU50(INJ A駆動制御部528)は、インジェクタ23Aを閉弁する(図13の時刻t3)。
インジェクタ23Bの噴射時間が経過していない場合(S314→No)、ECU50の処理はステップS310に戻る。一方、インジェクタ23Bの噴射時間が経過している場合(S314→Yes)、ステップS315においてECU50(INJ B駆動制御部529)は、インジェクタ23Bを閉弁する(図13の時刻4)。
アノード圧力が閾値P1以上である場合(S317→Yes)、ステップS318においてECU50は、インジェクタ23Bの今回のインターバルが終了したか否かを判定する。
ステップS328においてECU50は、インジェクタ23Bの噴射開始時刻をインジェクタ23Aの閉弁時間の中盤に設定する(図13の時刻t9)。つまり、インジェクタ23A,23Bがいずれも閉弁している連続的な時間(例えば、時間(t9−t8):図13参照)が所定時間以上にならないように、インジェクタ23Bの開弁時刻を設定する。前記した所定時間は、燃料電池11でストイキ不足が生じないように適宜設定される。
図12に示す処理内容は、ECU50がインジェクタ23Aを閉弁した後(S312)、インジェクタ23Bの噴射開始時刻になった場合(S351→Yes)、インジェクタ23Bを開弁する点が(S352)、図11の処理と異なっている。なお、その他の処理については図11と同様である(図12のステップ番号は図11に対応している)。したがって、図12に示すフローチャートについては詳細な説明を省略する。
次に、システム起動時の制御について、図14のフローチャート、及び図15のタイムチャートを参照しつつ説明する。なお、起動時制御は、アノード流路11aに向けて水素ガスを投入する水素ガス投入処理と、アノード流路11aのガスを水素に置換するアノードガス置換処理と、を含んでいる(図15参照)。
ステップS401においてECU50は、インジェクタ23A,23Bのインターバル及びONデューティを読み込む。本実施形態では、システム起動時におけるインジェクタ23A,23Bのインターバルを固定値とし、各ONデューティも固定値とした(図15の時刻t1〜t2)。
同様に、ステップS403においてECU50(INJ B駆動制御部529)は、インジェクタ23Bを開閉する。ここで、ECU50(INJ B噴射タイミング設定部526)は、インジェクタ23Bの開弁時刻をインジェクタ23Aの閉弁時刻に設定する。これによって、二つのインジェクタ23A,23Bの噴射によってアノード流路11aを通流する水素を連続流に近づけることができる。
ステップS402,S403の処理によって、時間の経過とともにアノード流路11a(配管a4)の水素濃度は上昇する(図15の時刻t1〜t2)。
水素濃度QHが所定値Q1未満である場合(S404→No)、ECU50の処理はステップS402に戻る。一方、水素濃度QHが所定値Q1以上である場合(S404→Yes)、ECU50の処理はステップS405に進む。
また、ECU50は、図15の時刻t2〜t3においてパージ弁25(図1参照)を開弁する。これによって、配管a4、アノード流路11a、配管a5,a6(図1参照)に溜めらていたガスは、配管a7,a8を介して希釈器32に流入し、車外に排出される。
次に、高出力時制御でインジェクタ23Aを駆動する処理について、図16のフローチャート、及び図18のタイムチャートを参照しつつ説明する。
図16のステップS411においてECU50は、VCU41に接続される電流検出器(図示せず)の検出値が、所定値I1以上であるか否かを判定する。所定値I1は、前記した通常制御から高出力時制御に切り替えるか否かの判定基準となる閾値である。電流値が所定値I1未満である場合(S411→No)、ECU50は通常制御を継続しつつ、ステップS411の処理を繰り返す。一方、電流値が所定値I1以上である場合(S411→No)、ECU50の処理はステップS412に進む。
ステップS413においてECU50(INJ A駆動制御部528)は、ステップS412で設定したインターバル及びONデューティでインジェクタ23Aを開閉する。
ステップS414においてECU50は、電流値が所定値I2以下であるか否かを判定する。前記した所定値I2は、インジェクタ23AのONデューティをさらに高めるか否かの判定基準となる閾値である。
次に、高出力時制御でインジェクタ23Bを駆動する処理について、図17のフローチャート、及び図18のタイムチャートを参照しつつ説明する。
図17のステップS421においてECU50(圧力比較部527)は、アノード圧力が閾値P3以下であるか否かを判定する。前記した閾値P3(図18参照)は、インジェクタ23Aのみでは不足する分の水素を補うためにインジェクタ23Bを開弁するか否かの判定基準となる閾値である。
ステップS422においてECU50(INJ B噴射量算出部523)は、例えば、PID(Proportional Integral Derivative)制御に基づいて、インジェクタ23Bの噴射量(つまり、ONデューティ)を算出する。
ステップS424においてECU50は、噴射時間が経過したか否かを判定する。噴射時間が経過していない場合(S424→No)、ECU50の処理はステップS423に戻る。一方、噴射時間が経過した場合(S424→Yes)、ECU50(INJ B駆動制御部538)は、インジェクタ23Bを閉弁して処理を終了する(END:通常制御に移行)。
本実施形態では、目標圧力P0に対するアノード圧力の偏差ΔPに応じて、インジェクタ23Bの開弁時刻及び開弁時間を適宜設定するようにした(S302、S322、S326)。これによって、きめ細かなフィードバック制御を実行でき、目標圧力P0に対する偏差ΔPを打ち消すように各インジェクタ23A,23Bを制御できる。
また、インジェクタ23A,23Bのいずれも閉弁している間にアノード圧力が所定圧力P1を下回った場合(S317→No)、即座にインジェクタ23Bから水素を噴射することで(S320)、ストイキ不足を確実に回避できる。
一方、インジェクタ23Bから水素を噴射することで、配管b2,a4を介して高濃度の水素が直接的にアノード流路11aに供給されると共に、アノード流路11aの水素圧が高応答で変化する。したがって、インジェクタ23Bの噴射量及び噴射タイミングを調整することで、アノード流路11aの圧力及び水素濃度を適切な範囲に維持できる。
以上、本発明に係る燃料電池システムS1について前記各実施形態により説明したが、本発明の実施形態はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
図19は、本発明の変形例に係る燃料電池システムの全体構成図である。図19に示す燃料電池システムS2は、2つの水素タンク21A,21Bを備えている。インジェクタ23A(第1燃料ガス噴射装置)は、第1実施形態と同様に、上流側が配管a2、遮断弁22A、配管a1を介して水素タンク21Aに接続され、下流側が配管a3を介してエゼクタ24に接続されている。一方、インジェクタ23B(第1燃料ガス噴射装置)は、上流側が配管d2、遮断弁22B、配管d1を介して水素タンク21Bに接続され、下流側が配管d3を介して配管a4に接続されている。
なお、その他の構成及びインジェクタ23A,23Bの制御方法は、第1実施形態と同様であるから説明を省略する。図19に示す構成の場合でも、第1実施形態で説明した場合と同様の作用・効果を奏する。
また、第1実施形態では、インジェクタ23Aの閉弁時における燃料ガス要求量が閾値Q1以上である場合や(S115→Yes:図4参照)、閾値Q2以上Q1未満である場合(S119→Yes:図4参照)、インターバルの後半でインジェクタ23Bを開弁する場合について説明したが、これに限らない。つまり、インジェクタ23Bを開弁するタイミングを適宜変更し、例えばインターバルの前半又は中盤でインジェクタ23Bを開弁してもよい。
また、例えば、燃料ガス要求量の大小に関わらず、インターバルInt(B)の中盤に開弁するようにインジェクタ23Bの噴射タイミングを設定してもよい。
また、第2実施形態では、インジェクタ23Bのノズルの口径が、インジェクタ23Cのノズルの口径よりも大きい場合について説明したが、これに限らない。すなわち、インジェクタ23B,23Cとして同一口径のノズルを有するものを使用してもよい。
また、前記各実施形態では、燃料ガスとして水素を用いる場合について説明したが、燃料ガスとして天然ガスなどを用いてもよい。
11 燃料電池
11a アノード流路(燃料ガス流路)
11c カソード流路(酸化剤ガス流路)
21,21A,21B 水素タンク
23A インジェクタ(第1燃料ガス噴射装置)
23B インジェクタ(第2燃料ガス噴射装置)
24 エゼクタ
25 パージ弁
50 ECU(制御手段)
501 燃料ガス要求量算出部(燃料ガス要求量算出手段)
502 INJ Aインターバル設定部(インターバル設定手段)
503 第1比較部
504 INJ A噴射量算出部(第1開弁時間算出手段)
505,514 INJ B噴射量算出部(第2開弁時間算出手段)
506,515 INJ B噴射タイミング設定部(噴射開始時刻設定手段)
507 INJ Bインターバル設定部(インターバル設定手段)
508 INJ B噴射量確定時刻設定部
509 燃料ガス要求量積算部(燃料ガス要求量増加分算出手段)
510 INJ A実噴射量積算部
511 加減算器
512 加算器
513 第2比較部
61 アクセル
a1,a2,a3,a4 配管(第1燃料ガス供給流路)
a1,a2,b1,b2,d1,d2,d3 配管(第2燃料ガス供給流路)
a5,a7,a8 配管(燃料オフガス排出流路)
a6(戻り流路)
Claims (12)
- 燃料ガス流路に燃料ガスが供給され、酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
前記燃料ガス流路に向かう燃料ガスが通流する第1燃料ガス供給流路と、
前記燃料ガス流路から排出される燃料オフガスが通流する燃料オフガス排出流路と、
前記燃料オフガス排出流路から前記第1燃料ガス供給流路に戻る燃料オフガスが通流する戻り流路と、
前記第1燃料ガス供給流路に設けられ、弁の開閉によって燃料ガスを噴射する第1燃料ガス噴射装置と、
前記第1燃料ガス噴射装置よりも下流側の前記第1燃料ガス供給流路に設けられ、前記燃料オフガス排出流路から前記戻り流路を介して前記第1燃料ガス供給流路に戻る燃料オフガスと、前記第1燃料ガス噴射装置によって噴射される燃料ガスと、を混合するエゼクタと、
前記燃料ガス流路に向かう燃料ガスが通流すると共に、その下流端が前記エゼクタよりも下流側の前記第1燃料ガス供給流路に接続される第2燃料ガス供給流路と、
前記第2燃料ガス供給流路に設けられ、弁の開閉によって燃料ガスを噴射する第2燃料ガス噴射装置と、
前記第1燃料ガス噴射装置及び前記第2燃料ガス噴射装置を制御する制御手段と、を備える燃料電池システムであって、
前記制御手段は、
前記第1燃料ガス噴射装置の開弁期間における燃料ガス要求量の増加分を算出する燃料ガス要求量増加分算出手段を有し、
交互に繰り返される前記第1燃料ガス噴射装置の開弁期間及び閉弁期間を調整することで、前記第1燃料ガス噴射装置から噴射される燃料ガスの流量を調整し、
前記燃料ガス要求量増加分算出手段によって算出される燃料ガス要求量の増加分に基づいて前記第2燃料ガス噴射装置を開弁させる場合、その開弁期間の少なくとも一部が前記第1燃料ガス噴射装置の閉弁期間に重なるようにする
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 前記制御手段は、
前記第2燃料ガス噴射装置を開弁させる場合、前記第1燃料ガス噴射装置及び前記第2燃料ガス噴射装置がいずれも閉弁している連続的な時間が所定時間以上とならないようにする
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記制御手段は、
前記第2燃料ガス噴射装置を開弁させる場合、その開弁期間が、前記第1燃料ガス噴射装置の閉弁期間の中央付近の時刻を含むようにする
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。 - 前記制御手段は、
前記第1燃料ガス噴射装置の開閉時間である第1インターバル、及び前記第2燃料ガス噴射装置の開閉時間である第2インターバルを設定するインターバル設定手段と、
前記第1インターバル内における前記第1燃料ガス噴射装置の開弁時間を算出する第1開弁時間算出手段と、
前記第2インターバル内における前記第2燃料ガス噴射装置の開弁時間を算出する第2開弁時間算出手段と、
前記第1燃料ガス噴射装置の開弁開始時に高出力が要求されている場合、少なくとも前記第1燃料ガス噴射装置の閉弁期間中、前記第2燃料ガス噴射装置が開弁状態となっているように前記第2燃料ガス噴射装置の噴射開始時刻を設定する噴射開始時刻設定手段と、を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記制御手段は、
前記燃料電池の発電に要する燃料ガス要求量を算出する燃料ガス要求量算出手段を有し、
前記インターバル設定手段は、
前記燃料ガス要求量算出手段によって算出される燃料ガス要求量に応じて、前記第1インターバル及び前記第2インターバルを設定し、
前記第1開弁時間算出手段は、
前記燃料ガス要求量算出手段によって算出される燃料ガス要求量に応じて、前記第1インターバル内における前記第1燃料ガス噴射装置の開弁時間を算出し、
前記第2開弁時間算出手段は、
前記燃料ガス要求量算出手段によって算出される燃料ガス要求量に応じて、前記第2インターバル内における前記第2燃料ガス噴射装置の開弁時間を算出する
ことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。 - 前記噴射開始時刻設定手段は、
前記燃料ガス要求量算出手段によって算出される燃料ガス要求量に応じて、前記第2燃料ガス噴射装置の開弁終了時刻が前記第1インターバルの終了時刻と一致するように、前記第2燃料ガス噴射装置の噴射開始時刻を設定する
ことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。 - 前記インターバル設定手段は、
前記燃料ガス要求量算出手段によって算出される燃料ガス要求量に応じて、前記第1インターバル内における前記第1燃料ガス噴射装置の閉弁時間を前記第2インターバルとして設定し、
前記第2開弁時間算出手段は、
前記第1燃料ガス噴射装置の開弁終了時に、前記第2インターバル内における前記第2燃料ガス噴射装置の開弁時間を算出する
ことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。 - 前記第2開弁時間算出手段は、
前記燃料ガス要求量算出手段によって算出される燃料ガス要求量に応じて、前記第2インターバル内における前記第2燃料ガス噴射装置の開弁時間をゼロに設定する
ことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。 - 前記噴射開始時刻設定手段は、
前記第1燃料ガス噴射装置の開弁終了時における燃料ガス要求量に応じて、前記第2燃料ガス噴射装置の噴射開始時刻を設定する
ことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。 - 前記インターバル設定手段は、
前記第2インターバルを前記第1インターバルと同一区間に設定する
ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の燃料電池システム。 - 前記噴射開始時刻設定手段は、
前記第2インターバル内における前記第2燃料ガス噴射装置の連続閉弁時間が所定時間以上とならないように、前記第2燃料ガス噴射装置の噴射開始時刻を設定する
ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の燃料電池システム。 - 前記燃料ガス要求量算出手段は、
前記燃料電池システムが搭載される燃料電池自動車のアクセル開度に応じて燃料ガス要求量を算出する
ことを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
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