JP2014102948A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】起動時において燃料電池のカソード電極の高電位状態を早期に解消する燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料ガスを噴射するインジェクタ23Aと、燃料ガスを噴射するインジェクタ23Bと、燃料ガス流路12に流入する燃料ガスの目標圧力を所定周期毎に設定する目標圧力設定手段(ECU50)と、燃料ガス流路12に流入する燃料ガスの圧力を検出するアノード圧センサ25と、アノード圧センサ25によって検出される燃料ガスの圧力が標圧力に近づくようにインジェクタ23A及びインジェクタ23Bの駆動を制御する駆動制御手段(ECU50)と、システム起動時において、インジェクタ23Aの駆動指令値の下限閾値を通常発電時よりも高く設定し、インジェクタ23Bの駆動指令値の上限閾値を通常発電時よりも低く設定する起動時閾値設定手段(ECU50)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、インジェクタなどの燃料ガス噴射装置を備えた燃料電池システムに関する。
近年、水素(燃料ガス)と、酸素を含む空気(酸化剤ガス)とが供給されることで発電する燃料電池システムの開発が進められ、燃料電池車などの電力源として期待されている。燃料電池に水素供給を行う際にインジェクタを用いた場合、パルス状に印加される電磁駆動力によってインジェクタの弁体を開閉させることで、水素の噴射量・噴射タイミングなどを細かく制御できる。
ところで、通常、燃料電池システムを停止する際、燃料電池のアノード流路に存在する水素を空気で置換し、OHラジカルの発生に伴う燃料電池の劣化を抑制している。そうすると、その後、燃料電池システムを起動する際、アノード流路は空気で置換された状態(つまり、アノード流路とカソード流路の双方に空気が存在する状態)となる。したがって、燃料電池と外部負荷(走行モータなど)とを電気的に接続する前に、アノード流路に存在する空気を水素で置換することが必要となる。
例えば、特許文献1には、システム起動時においてインジェクタの上流側での燃料ガスの圧力値を、燃料電池の通常運転時における圧力値よりも低い状態で起動することが記載されている。
特開2007−323873号公報
特許文献1に記載の技術では、燃料電池システムの起動時においてインジェクタ上流側の圧力が低くなるように設定されるため、インジェクタの噴射量が低下する。したがって、前記したように、起動時においてアノード流路とカソード流路との双方に空気が存在する場合、アノード流路を水素置換するのに時間がかかるという問題がある。
また、アノード流路の入口側と出口側との水素濃度差に起因するカソード電極の高電位状態が長時間継続することで、燃料電池が劣化する可能性がある。
そこで、本発明は、起動時において燃料電池のカソード電極の高電位状態を早期に解消する燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガス流路に燃料ガスが供給され、酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料ガス流路に向かう燃料ガスが通流する第1燃料ガス供給流路と、前記燃料ガス流路から排出される燃料オフガスが通流する燃料オフガス排出流路と、前記燃料ガス流路から排出される燃料オフガスを前記第1燃料ガス供給流路に戻し、燃料ガスを循環させる燃料ガス循環流路と、前記第1燃料ガス供給流路を通流する燃料ガスと、前記燃料ガス循環流路を循環する燃料ガスとの合流箇所よりも上流側の前記第1燃料ガス供給流路に設けられ、燃料ガスを噴射する第1燃料ガス噴射装置と、前記合流箇所よりも下流側の前記第1燃料ガス供給流路に接続される第2燃料ガス供給流路と、前記第2燃料ガス供給流路に設けられ、燃料ガスを噴射する第2燃料ガス噴射装置と、前記燃料ガス流路に流入する燃料ガスの圧力を検出する圧力検出手段と、前記燃料ガス流路に流入する燃料ガスの目標圧力を所定周期毎に設定する目標圧力設定手段と、前記圧力検出手段によって検出される燃料ガスの圧力が前記目標圧力に近づくように前記第1燃料ガス噴射装置及び前記第2燃料ガス噴射装置の駆動を制御する駆動制御手段と、システム起動時において、前記第1燃料ガス噴射装置の駆動指令値の下限閾値を通常発電時よりも高く設定し、かつ、前記第2燃料ガス噴射装置の駆動指令値の上限閾値を通常発電時よりも低く設定する起動時閾値設定手段と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、第1燃料ガス供給流路を通流する燃料ガスと、燃料ガス循環流路を循環する燃料ガスとの合流箇所よりも上流側に第1燃料ガス噴射装置が設けられる。したがって、燃料ガス循環流路の一部を構成する燃料ガス流路の出口側に存在するガス(例えば、空気)が、第1燃料ガス供給流路を通流する燃料ガスの流れに同伴して第1燃料ガス供給流路に戻され、燃料ガス循環流路を循環する。
また、起動時閾値設定手段は、システム起動時において第1燃料ガス噴射装置の駆動指令値の下限閾値を通常発電時よりも高く設定する。これによって前記した循環が促されるため、燃料ガス流路の入口側と出口側との燃料ガスの濃度差が解消される。その結果、燃料電池のカソード電極の高電位状態を早期に解消し、燃料電池の劣化を抑制できる。
また、起動時閾値設定手段は、システム起動時において第2燃料ガス噴射装置の駆動指令値の上限閾値を通常発電時よりも低く設定する。これによって、起動時において、第2燃料ガス噴射装置から高濃度の燃料ガスが大流量で噴射されることを防止できる。したがって、燃料ガス流路の上流側と下流側との濃度差が大きくなることを抑制し、燃料電池の劣化を抑制できる。
また、前記したように、起動時閾値設定手段は、第2燃料ガス噴射装置の駆動指令値の上限閾値を通常発電時よりも低く設定する。したがって、燃料ガス流路に流入する燃料ガスの圧力が急上昇して燃料ガスの供給が断続的になり、ガス流れの停滞に起因する高電位状態が継続することを防止できる。
また、前記燃料電池システムは、システム起動時において、前記燃料ガス流路に流入する燃料ガスの昇圧速度を制限し、前記圧力検出手段によって検出される圧力が前記目標圧力を超えないようにするための判定基準である所定値以下に、前記第1燃料ガス噴射装置の駆動指令値を制限する昇圧速度制限手段を備え、前記駆動制御手段は、システム起動時において、前記下限閾値以上かつ前記所定値以下の範囲内で前記目標圧力に応じた駆動指令値を前記第1燃料ガス噴射装置に出力し、前記目標圧力に対する前記第1燃料ガス噴射装置の噴射量の不足分を補うように、前記上限閾値以下の範囲内で駆動指令値を前記第2燃料ガス噴射装置に出力することが好ましい。
かかる構成によれば、昇圧速度制限手段は、システム起動時において、第1燃料ガス噴射装置に対する駆動指令値を所定値以下とし、燃料ガス流路に流入する燃料ガスの昇圧速度を制限する。また、第2燃料ガス噴射装置の噴射量は上限閾値以下に抑えられる。
したがって、燃料ガス流路に流入する燃料ガスの圧力が急上昇して燃料ガスの供給が断続的になることを防止できる。すなわち、燃料ガス流路に対して燃料ガスを連続的に供給することによって燃料ガス循環流路における燃料ガスの循環を促し、燃料電池のカソード電極の高電位状態を早期に解消できる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記目標圧力設定手段によって設定される目標圧力から、前記圧力検出手段によって検出される圧力を減算した値である偏差が正である場合に当該偏差に対応するフィードバック量として前記駆動制御手段に出力し、前記偏差が負である場合にフィードバック量をゼロとして前記駆動制御手段に出力するフィードバック量設定手段を備え、前記駆動制御手段は、前記フィードバック量設定手段から入力されるフィードバック量に応じて、前記第1燃料ガス噴射装置及び前記第2燃料ガス噴射装置の駆動を制御することが好ましい。
かかる構成によれば、フィードバック量設定手段は、起動時において駆動制御手段に出力されるフィードバック量をゼロ以上とする。したがって、燃料ガスの供給を連続的に行うことができる。また、燃料ガス循環流路における燃料ガスの循環を促し、燃料電池のカソード電極の高電位状態を早期に解消できる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記フィードバック量設定手段は、システム起動完了時において前記フィードバック量をリセットして前記駆動制御手段に出力し、前記駆動制御手段は、システム起動完了後、前記フィードバック量設定手段から入力される前記リセット後のフィードバック量に応じて、前記第1燃料ガス噴射装置及び前記第2燃料ガス噴射装置の駆動を制御することが好ましい。
かかる構成によれば、フィードバック量設定手段が、システム起動完了時においてフィードバック量をリセットして駆動制御手段に出力する。したがって、燃料ガス起動完了時において、燃料ガスの圧力と目標圧力との差が大きい(つまり、フィードバック量が溜まっている)場合でも、フィードバック量がリセットされる。これによって、起動完了後における燃料ガスの供給がハンチングすることを防止し、安定した燃料ガスの供給を継続できる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記第1燃料ガス噴射装置の開閉時間である第1インターバル、及び前記第2燃料ガス噴射装置の開閉時間である第2インターバルを設定するインターバル設定手段を備え、前記インターバル設定手段は、システム起動時において少なくとも前記第1インターバルを通常発電時よりも短い時間に設定することが好ましい。
かかる構成によれば、インターバル設定手段は、システム起動時において少なくとも第1インターバルを通常発電時よりも短い時間に設定する。したがって、より連続流に近いかたちで燃料ガスが燃料ガス流路に向けて供給される。その結果、燃料ガス循環流路における燃料ガスの循環を促し、燃料電池のカソード電極の高電位状態を早期に解消できる。
また、前記起動時閾値設定手段は、システム起動時において、前記第1燃料ガス噴射装置の駆動指令値の前記下限閾値を通常発電時よりも高く設定し、かつ、前記第2燃料ガス噴射装置による燃料ガスの噴射を禁止することが好ましい。
かかる構成によれば、システム起動時において、第2燃料ガス噴射装置による燃料ガスの噴射を禁止し、通常発電時よりも高い下限閾値が設定される第1燃料ガス噴射装置のみによって、燃料ガス流路に燃料ガスが供給される。したがって、第2燃料ガス噴射装置から高濃度の燃料ガスを噴射することなく、燃料ガス循環流路を介した燃料ガスの循環を促すため、燃料電池のカソード電極の高電位状態を早期に解消できる。
本発明によれば、起動時において燃料電池のカソード電極の高電位状態を早期に解消する燃料電池システムを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。 システム起動時における燃料電池システムの動作の流れを示すフローチャートである。 (a)は第1実施形態に係る燃料電池システムの起動時におけるインジェクタA,BのTi値及びアノード圧力の時間的変化を示す波形図であり、(b)は比較例の起動時においてインジェクタA,BのTi値及びアノード圧力の時間的変化を示す波形図である。 目標圧力から水素圧センサの検出値を減算した値である偏差(一点鎖線)の時間的変化と、起動時におけるフィードバック量(実線)の時間的変化と、を示す波形図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムにおいて、システム起動時における動作の流れを示すフローチャートである。 (a)は起動時におけるインジェクタA,Bのインターバルを示す説明図であり、(b)は通常発電時におけるインジェクタA,Bのインターバルを示す説明図である。 インジェクタA,BのTi値とアノード圧力との時間的変化を示す波形図である。 比較例において、燃料電池の起動時における高電位状態を示す説明図である。
本発明の各実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、一例として、燃料電池システムS(図1参照)を燃料電池車に適用する場合について説明するが、本発明の適用対象は燃料電池車に限定されるものではない。例えば、燃料電池システムSを列車、船舶、航空機などの移動体に用いてもよいし、定置式のシステムに用いてもよい。
≪第1実施形態≫
<燃料電池システムの構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。
燃料電池システムSは、燃料電池11と、燃料電池11のアノードに対して水素(燃料ガス)を供給するアノード系と、燃料電池11のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を供給するカソード系と、燃料電池11の発電電力を消費する電力消費系と、これらを制御するECU50と、を備えている。
<燃料電池>
燃料電池11は、固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)であり、図示しない膜/電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)を一対の導電性のセパレータ(図示せず)で挟持してなる単セル(図示せず)を複数積層して構成されている。
燃料電池11の各セパレータには、膜/電極接合体の全面に水素又は酸素を供給するための溝及び貫通孔が形成され、これらの溝及び貫通孔がアノード流路12(燃料ガス流路)、カソード流路13(酸化剤ガス流路)として機能する。なお、各セパレータには、燃料電池11を冷却するための冷媒を通流させる冷媒流路(図示せず)が形成されている。
アノード流路12に水素が供給され、カソード流路13に酸素を含む空気が供給されると、燃料電池11において所定の電極反応が生じ、それぞれの単セルで電位差(OCV:Open Circuit Voltage)が発生する。次いで、燃料電池11と走行モータ44とが電気的に接続されて電流が取り出されると、燃料電池11の電極反応が進むようになっている。
<アノード系>
アノード系は、水素タンク21と、遮断弁22と、インジェクタ23A(第1燃料ガス噴射装置)と、インジェクタ23B(第2燃料ガス噴射装置)と、エゼクタ24と、水素圧センサ25と、水素ポンプ26と、パージ弁27と、を備えている。
水素タンク21は、高純度の水素が高圧で圧縮充填され、配管a1を介して遮断弁22に接続されている。
遮断弁22は、配管a2を介してインジェクタ23Aに接続される常閉型の電磁弁であり、ECU50からの指令に従って開閉される。
インジェクタ23A(第1燃料ガス噴射装置)は、ECU50からの指令に従って開閉することで燃料ガスを噴射する装置であり、上流側が配管a2を介して遮断弁22に接続され、下流側が配管a3を介してエゼクタ24に接続されている。
ECU50からの指令に従って遮断弁22が開弁し、かつ、インジェクタ23Aが開弁すると、水素タンク21内の水素が第1燃料ガス供給流路を介してアノード流路12に供給される。ここで、「第1燃料ガス供給流路」は、配管a1,a2,a3,a4を含んで構成される。
なお、インジェクタ23Aは、前記した第1燃料ガス供給流路を通流する水素と、燃料ガス循環流路を循環する水素との合流箇所(本実施形態では、エゼクタ24の接地箇所)よりも上流側に設けられる。ここで、「燃料ガス循環流路」は、配管a4、アノード流路12、配管a5,a6を含んで構成される。
なお、各図においてインジェクタ23Aを、「INJ A」又は「インジェクタA」と表記している。
インジェクタ23Aは、例えば、弁座(図示せず)に対し着座又は離座する弁体(図示せず)と、前記弁体の駆動源となるソレノイド(図示せず)と、を有している。ECU50からの指令に応じてパルス状の電圧が印加されると、前記したソレノイドに励磁電流が流入し、インジェクタ23Aが所定のインターバルで開閉するようになっている。
インジェクタ23B(第2燃料ガス噴射装置)は、ECU50からの指令に応じて開閉することで燃料ガスを噴射する装置であり、第2燃料ガス供給流路に設けられている。ここで、「第2燃料ガス供給流路」は、配管a1,a2,b1,b2を含んで構成され、エゼクタ24(前記した合流箇所)よりも下流側の第1燃料ガス供給流路(配管a4)に接続されている。本実施形態で示す例では、インジェクタ23Bは、インジェクタ23Aをバイパス(迂回)するように第1燃料ガス供給流路(配管a4)に接続されている。
なお、各図においてインジェクタ23Bを、「INJ B」又は「インジェクタB」と表記している。
本実施形態においてインジェクタ23Bの構成はインジェクタ23Aと同様であるから、説明を省略する。ちなみに、インジェクタ23Bとして、インジェクタ23Aとは構成(ノズル口径など)が異なるものを使用してもよい。ECU50からの指令に従って遮断弁22が開弁し、かつ、インジェクタ23Bが開弁すると、水素タンク21内の水素が第2燃料ガス供給流路(配管a1,a2、b1、b2)及び配管a4を介してアノード流路12に供給される。
ちなみに、インジェクタ23A,23Bには、燃料電池11及び/又はバッテリ(図示せず)から電力が供給される。
エゼクタ24は、配管a4を介してアノード流路12の入口12aに接続され、水素タンク21から供給される水素をノズル24pから噴射することによって、ノズル24pの周囲に負圧を発生させるものである。アノード流路12の出口12bから流出した燃料オフガス(未反応の水素を含む)は、エゼクタ24によって吸引され、ディフューザ24qで水素と混合された後、第1燃料ガス供給流路(配管a4)に戻される。このように、燃料ガス循環流路(配管a4、アノード流路12、配管a5,a6)において燃料オフガスを循環させることで、未反応の水素を効率的に使用できる。
水素圧センサ25(圧力検出手段)は、配管a4を通流する水素の圧力を検出し、ECU50に出力する機能を有している。
水素ポンプ26の吸入口は、配管a5から分岐する配管a7に接続され、吐出口は、配管a4から分岐する配管a8に接続されている。ECU50からの指令に従って水素ポンプ26が駆動すると、配管a8,a4、アノード流路12、配管a5,a7を含む流路において燃料オフガスが循環する。
パージ弁27は、ECU50からの指令に従って開弁することで、前記した燃料ガス循環流路に蓄積した不純物(水蒸気、窒素など)を、燃料オフガス排出流路を介して希釈器33に排出する機能を有している。ここで、「燃料オフガス排出流路」は、配管a5,a9,a10を含んで構成される。
<カソード系>
カソード系は、エアポンプ31と、エア圧センサ32と、希釈器33と、を備えている。
エアポンプ31は、ECU50からの指令に従って内部の羽根車(図示せず)を回転させることによって、車外からの空気(酸化剤ガス)を吸引・圧縮し、配管c1を介して燃料電池11のカソード流路13に供給するものである。
エア圧センサ32は、配管c1を通流する空気の圧力を検出し、ECU50に出力する機能を有している。
希釈器33は、パージ弁27が開弁した際に配管a10を介して流入する燃料オフガスを、配管c2を介して流入する酸化剤オフガスで希釈し、配管c3を介して車外に排出するものである。
その他、エアポンプ31から供給される低湿潤の空気と、カソード流路13から排出される高湿潤の酸化剤オフガスとを水分交換するための加湿器(図示せず)、加湿器と希釈器33との間に設けられ、カソード流路13の圧力を制御する背圧弁(図示せず)などが設けられている。
<電力消費系>
電力消費系は、コンタクタ41と、VCU42と、PDU43と、走行モータ44と、を備えている。
コンタクタ41は、燃料電池11とVCU42との間に配設され、燃料電池11と外部負荷(走行モータ44、バッテリ(図示せず)など)との接続/遮断を行う開閉器であり、ECU50からの指令に応じて開閉される。
VCU42(Voltage Control Unit)は、燃料電池11の発電電力やバッテリ(図示せず)の充放電を制御するものであり、DC/DCチョッパ(図示せず)、DC/DCコンバータ(図示せず)などの電子回路が内蔵されている。
PDU43(Power Drive Unit)は、インバータ回路(図示せず)などで構成され、VCU42によって制御される直流電力を三相交流電力に変換し、走行モータ44を含む外部負荷に供給する。
走行モータ44は、例えば、永久磁石同期式の三相交流モータであり、PDU43によって変換された3相交流電力で燃料電池車の駆動輪を回転駆動させる。
<制御系>
ECU50(Electric Control Unit)は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェースなどの電子回路を備えて構成され、その内部に記憶したプログラムに従って各種機能を発揮する。
ECU50には、アクセル開度を示す信号や、水素圧センサ25、エア圧センサ32などの検出信号などが入力される。ECU50は、入力される各信号に応じて遮断弁22、インジェクタ23A,23B、パージ弁27の開閉、水素ポンプ26、エアポンプ31の駆動、コンタクタ41、VCU42、PDU43の動作などを統括制御する。
ECU50は、インジェクタ23A,23BをPWM(Pulse Width Modulation)制御する機能を備えている。すなわち、ECU50は、インターバル(駆動周期)に対するインジェクタ23A,23Bの開弁時間(Ti値、ONデューティ)の比率を可変にすることで、インジェクタ23A,23Bの水素噴射量を制御する機能を備えている。
<その他機器>
IG61(Ignition Switch)は、燃料電池システムSの起動スイッチであり、運転席周りに設けられている。また、IG61は、ECU50に対してON信号(システム起動信号)/OFF信号(システム停止信号)を出力するようになっている。
<ECU−目標圧力設定機能>
ECU50は、アノード流路12に流入する水素の目標圧力を所定周期毎に設定する目標圧力設定機能を有している。ここで、「所定周期」とは、ECU50が処理を行う際のサイクルタイム(例えば、10msec)の整数倍(例えば、100msec)として予め設定される時間である。
また、「目標圧力」とは、水素圧センサ25などの検出値に応じて設定される水素圧力(例えば、配管a4内の圧力)であり、ECU50によって所定周期ごとに算出される。すなわち、目標圧力は、水素圧センサ25によって検出される圧力が起動完了時目標圧力に近づくように算出される値であり、前記した所定周期ごとに変動する。
また、「起動完了時目標圧力」は、燃料電池システムSの起動が完了したか否かを判定する際の閾値であり、予め設定された値である。
<ECU−起動閾値設定機能>
ECU50は、システム起動時において、インジェクタ23Aの駆動指令値の下限閾値を通常発電時よりも高く設定し、インジェクタ23Bの駆動指令値の上限閾値を通常発電時よりも低く設定する機能を有している。
ここで、「システム起動」とは、IG61からON信号が入力されてから、燃料電池11を外部負荷(走行モータ44など)と電気的に接続するまでの処理を意味している。「通常発電」とは、燃料電池11と外部負荷とを接続した後に、アクセル開度などに応じたなされる発電を意味している。「駆動指令値」とは、インジェクタ23A,23BのTi値(ONデューティ)を意味している。
<ECU−駆動制御機能>
ECU50は、水素圧センサ25によって検出される水素圧力が、前記した目標圧力に近づくようにインジェクタ23A,23Bの駆動を制御する機能を有している。
<ECU−フィードバック量設定機能>
ECU50は、前記目標圧力から、水素圧センサ25によって検出される水素圧を減算した値である偏差が正である場合、当該偏差をフィードバック量としてインジェクタ23A,23Bの駆動を制御する機能を有している。また、ECU50は、前記偏差が負である場合、フィードバック量をゼロに設定してインジェクタ23A,23Bの駆動を制御する機能を有している。
<ECU−フィードバック量リセット機能>
ECU50は、システム起動完了時においてフィードバック量をリセットした後(例えば、フィードバック量をゼロに設定した後)、インジェクタ23A,23Bの駆動を制御する機能を有している。なお、システム起動の完了は、水素圧センサ25によって検出させる水素圧が起動完了時目標圧力に達したか否か、燃料電池11の単セルで所定の電位差(OCV)が発生したか否かなどに基づいて判定される。
<燃料電池システムの動作>
図2は、システム起動時における燃料電池システムの動作の流れを示すフローチャートである。
IG61のON信号(システム起動信号)を検知した場合、ステップS101においてECU50は、遮断弁22を開くとともにエアポンプ31を駆動(ON)させる。これによって、配管c1を介してカソード流路13に空気が供給される。
ちなみに、この時点においてインジェクタ23A,23Bは閉弁している。したがって、遮断弁22を介して水素タンク21から流出した水素は、減圧弁(図示せず)で減圧された後、インジェクタ23A,23Bの上流側で堰き止められた状態となっている。
また、ステップS101においてECU50は、水素ポンプ26を駆動(ON)させる。水素ポンプ26を駆動させることによって、配管a8,a4、アノード流路12、配管a5,a7を含む流路においてガス(主に空気)が循環する。
ステップS102においてECU50は、IG−ON信号の検知から所定時間Δt1が経過したか否かを判定する。ちなみに、所定時間Δt1は、前記した流路においてガスが循環状態となる時間として予め設定されている。これによって、その後インジェクタ23A,23Bを駆動した際、スムーズに水素を循環させることができる。
ステップS103においてECU50は、アノード流路12の目標圧力を設定する。当該目標圧力は、水素圧センサ25の検出値(配管a4内の圧力)などに応じて設定される値であり、所定周期ごとに算出される。
なお、本実施形態においてECU50は、前記所定周期を、インジェクタ23A,23Bのインターバルとして設定する。ここで「インターバル」とは、インジェクタ23A(又は23B)を開閉する際の1サイクルに要する時間(駆動周期)である。ちなみに、前記所定周期を、ECU50のサイクルタイム(例えば、10msec)の整数倍で適宜設定してもよい。
ステップS104においてECU50は、インジェクタ23Aの噴射量(つまり、インターバルにおいてインジェクタ23Aから噴射する水素量)を算出する。当該噴射量は、インジェクタ23AのTi値(駆動指令値)に対応している。
また、ECU50は、インジェクタ23AのTi値が下限閾値K1以上となるように設定する。前記した下限閾値K1は予め設定された値(例えば、80%)であり、通常発電時におけるTi値の下限閾値(例えば、10%)よりも高い値である。
このようにECU50は、起動時においてインジェクタ23AのTi値の下限閾値K1を通常発電時よりも高くすることで、エゼクタ24を介した水素供給を積極的に行う。その結果、エゼクタ24のノズル24pで負圧が発生し、アノード流路12の出口付近の空気が前記負圧により吸引されてエゼクタ24に向かう。さらに、当該ガスは、エゼクタ24のディフューザ24qにおいて水素と混合された後、配管a4を介してアノード流路12に再供給される。このように、燃料ガス循環流路(配管a4、アノード流路12、配管a5,a6)において水素を含むガスを循環させることで、アノード流路12の水素濃度が早期に均一化され、高電位状態に伴う燃料電池11の劣化を抑制できる。
また、ステップS104においてECU50は、インジェクタ23Bの噴射量を算出するとともに、インジェクタ23BのTi値(駆動指令値)を上限閾値K2以下となるように設定する。前記した上限閾値K2は予め設定された値(例えば、30%)であり、通常発電時におけるTi値の上限閾値(例えば、90%)よりも低い値である。
このように、起動時におけるインジェクタ23BのTi値の上限閾値K2を通常発電時よりも低くすることで、アノード流路12に流入する水素圧が急上昇することを防止できる。つまり、水素圧が目標圧力に達することで水素供給が断続的になることを防止し、水素供給を連続的に行うことができる。
なお、インジェクタ23A,23Bの噴射量は、PI制御(Proportional Integral control)又はPID制御(Proportional Integral Derivative control)に基づいて算出される。
図3(a)は、本実施形態の起動時におけるインジェクタ23A,23BのTi値及びアノード圧力の時間的変化を示す波形図である。図3(a)に示すように、システム起動時においてインジェクタ23AのTi値を下限閾値K1以上とし、インジェクタ23BのTi値を上限閾値K2以下とすることで、アノード圧力を徐々に増加させつつ目標圧力P1に達しないようにすることができる。これによって、アノード流路12への水素供給を連続的に行うことができる。
図3(b)は、比較例の起動時におけるインジェクタ23A,23BのTi値及びアノード圧力の時間的変化を示す波形図である。図3(b)に示すように、システム起動時においてインジェクタ23BのTi値を高くする(上限閾値K2を超える値にする)と、アノード圧力が目標圧力P1に達した後、しばらく水素供給が停止する。その結果、アノード流路12への水素供給が断続的となり、燃料電池11の高電位状態が解消されるまでに長時間を要する。
再び、図2に戻って説明を続ける。ステップS105においてECU50は、ステップS104で算出したTi値(駆動指令値)に応じてインジェクタ23A,23Bを開閉制御する。インジェクタ23Aが開弁すると、上流側(配管a2)の水素が下流側に向けて噴射され、配管a3,エゼクタ24、及び配管a4を介してアノード流路12に供給される。また、インジェクタ23Bが開弁すると、上流側(配管b1)に存在する水素が下流側に向けて噴射され、配管b2,a4を介してアノード流路12に供給される。
アノード流路12から流出した燃料オフガスは、配管a5,a6を介してエゼクタ24に吸引され、インジェクタ23Aから噴射される水素と混合された後、アノード流路12に再供給される。
ステップS106においてECU50は、フィードバック量Q(HFB)を算出する。ここで、ECU50は、偏差(目標圧力から水素圧センサ25の検出値を減算した値)が正である場合、当該偏差に対応するフィードバック量(>0)を算出する。一方、前記した偏差が負である場合、ECU50は、フィードバック量をゼロ(又は、ゼロ以上の所定値)として設定する。
図4は、目標圧力から水素圧センサの検出値を減算した値(偏差:一点鎖線)の時間的変化と、起動時におけるフィードバック量(実線)の時間的変化と、を示す波形図である。図4に示す時刻t0〜t1,t2〜t3,t4〜t5において偏差は正の値である(つまり、水素圧センサ25の検出値が目標圧力を下回っている)。一方、時刻t1〜t2,t3〜t4において偏差は負の値である(つまり、水素圧センサ25の検出値が目標圧力を上回っている)。
図4の実線で示すように、起動時においてECU50は、水素噴射量を算出する際のフィードバック量が常にゼロ以上となるように制御する。これによって、仮に、水素圧センサ25によって検出される水素圧が目標圧力を超えた場合でも、水素噴射量を減少させずに水素供給を継続できる。
ちなみに、ステップS106において算出したフィードバック量は、次回インターバル時の水素噴射量を算出する際(S104)に用いられる。
再び、図2に戻って説明を続ける。ステップS107においてECU50は、水素圧センサ25によって検出されるアノード圧力が所定値以上であるか否かを判定する。なお、前記した所定値は、パージ弁27の開閉を行うか否か(S108)を判定する際の閾値であり、予め設定されている。
アノード圧力が所定値未満である場合(S107→No)、ECU50の処理はステップS103に戻る。一方、アノード圧力が所定値以上である場合(S107→Yes)、ECU50の処理はステップS108に進む。
ステップS108においてECU50は、パージ弁27の開閉制御を開始する。パージ弁27が開弁すると、燃料ガス循環流路(配管a4、アノード流路12、配管a5,a6)に蓄積していた燃料オフガスが、配管a9,a10を介して希釈器33に流入し、酸化剤オフガスによって希釈された後、配管c3を介して車外に排出される。
ステップS109においてECU50は、燃料電池システムSの起動が完了したか否かを判定する。なお、起動完了は、例えば、水素圧センサ25によって検出される水素圧が起動完了時目標圧力に達したか否か、燃料電池11の単セルのOCVが所定値に達したか否かなどによって判定される。
ステップS110においてECU50は、フィードバック量Q(HFB)をリセットして所定値(例えば、ゼロ)に設定する。
前記したように、システム起動時におけるインジェクタ23BのTi値は上限閾値K2以下に制限されるため(S104)、ステップS103〜S107の処理を繰り返すうちに、PI制御又はPID制御を行う際のフィードバック量が大きくなる(溜まる)可能性がある。仮に、起動完了時におけるフィードバック量が非常に大きい場合、それまでTi値が制限されていたインジェクタ23Bからも大流量の水素が供給され、通常制御時の目標値をオーバーシュートし、その後の水素供給が不安定となる(ハンチングする)虞がある。
本実施形態では、起動完了時においてフィードバック量Q(HFB)をリセットすることで、起動完了後も安定した水素供給を継続できる。ちなみに、前記した所定値は、事前の実験などによって予め設定される。
ステップS111においてECU50は、コンタクタ41をONにして燃料電池11と外部負荷(走行モータ44など)とを接続し、燃料電池11からの発電電流の取り出しを開始する。また、起動完了後においてECU50は、前記した下限閾値K1や上限閾値K2による制限を解除し、アクセル開度などに応じてインジェクタ23A,23Bの駆動を制御する(通常制御)。
<効果>
本実施形態に係る燃料電池システムSによれば、ECU50は、システム起動時においてインジェクタ23AのTi値(駆動指令値)の下限閾値K1を通常発電時よりも高く設定する。これによって、エゼクタ24を介した水素の循環が促されるため、アノード流路12の入口側と出口側との水素濃度を早期に均一化できる。
図8は、比較例において、燃料電池の起動時における高電位状態を示す説明図である。図8に示すように、燃料電池11のアノード流路12とカソード流路13の双方に空気が存在している状態で起動する場合、アノード流路12の入口12a(図1参照)から水素が投入されると、水素の投入初期において、アノード流路12の入口12a側の水素濃度は高くなり、アノード流路12の出口12b(図2)側の水素濃度相対的に低くなる。
したがって、(1)式に示すように、アノード流路12の入口12a付近では、水素から電子が分離し、水素イオンが電解質膜を介してカソード流路13の入口側に透過するとともに、電子がアノード流路12の出口12b側に移動する。このとき、アノード流路12の入口12a側の電位は、DHE(Dynamic Hydrogen Electrode)に対して0Vとなる。
また、(2)式に示すように、カソード流路13の入口13a付近では、水素イオン及び電子が、入口13a側の空気中の酸素と反応して水が生成される。このとき、カソード流路13の入口13a側では、DHEに対して約1Vの電位が発生する。
また、(3)式に示すように、アノード流路12の出口12b付近では、カソード流路13の出口13b側から電解質膜を透過した水素イオンと、アノード流路12の入口12a側から受け取った電子と、アノード流路12の出口12b付近の酸素とが反応して水が生成される。このとき、アノード流路12の出口12b側では、DHEに対して約1Vの電位が発生する。
また、(4)式に示すように、カソード流路13の出口側では、カソード(電極)に使用されている触媒(白金)から電子が分離して白金イオンが生成される。また、(5)式に示すように、カソード(電極)に含まれる炭素が、アノード流路12の出口12b側から電解質膜を透過した生成水又はカソード流路13の入口13a側からの生成水と反応して、二酸化炭素と水素イオンが生成され、このときの電子がカソード流路13の入口13a側に移動する。
このように、燃料電池11の入口側において1Vの電位差が生じ、出口側においても1Vの電位差が生じるため、カソード流路13の出口13b側では2Vの電位が発生し、燃料電池11のカソード(電極)が高電位状態となる。また、(4)式及び(5)式に示す反応が進むと、燃料電池11が劣化する。
本実施形態によれば、前記したように、アノード流路12の入口12a側と出口12b側との水素濃度が早期に均一化されるため、燃料電池11のカソード(電極)の高電位状態を回避又は早期に解消できる。したがって、燃料電池11の劣化を抑制できる。
また、システム起動時においてECU50は、インジェクタ23BのTi値(駆動指令値)の上限閾値K2を通常発電時よりも低く設定する。これによって、水素圧センサ25によって検出される水素圧が急上昇して頻繁に目標圧力を超えること(換言すれば、アノード流路12への水素供給が断続的になること)を防止できる。つまり、アノード流路12に対して連続的に水素供給することによって、エゼクタ24を介した水素の循環を促し、アノード流路12の水素濃度を早期に均一化できる。
また、インジェクタ23Bの噴射側(配管b2:図1参照)は、エゼクタ24よりも下流側の配管a4に接続されている。したがって、インジェクタ23Bから噴射される水素は、燃料オフガスと混合されず直接的にアノード流路12に流入する。本実施形態では、このように比較的高濃度の水素供給を行うインジェクタ23BのTi値を起動時において上限閾値K2以下に制限することで、アノード流路12の入口12a付近と出口12b付近との濃度差が大きくなることを回避できる。
また、システム起動時においてECU50は、目標圧力に対するアノード圧の偏差が負である場合、フィードバック量をゼロとしてインジェクタ23A,23Bの駆動を制御する。つまり、ゼロ以上のフィードバック量に基づきインジェクタ23A,23Bの駆動を制御することで、アノード流路12への水素供給を連続的に行うことができる。
また、システム起動完了時においてECU50は、フィードバック量を所定値(例えば、ゼロ)にリセットしてからコンタクタ41と外部負荷(走行モータ44など)とを電気的に接続する。したがって、インジェクタ23Bの噴射量を制限(Ti値≦K2)したことに伴って起動完了時の偏差が大きくなった場合でも、フィードバック量をリセットできる。その結果、起動完了直後の過剰な水素供給に伴うハンチングを防止し、安定した水素供給を継続できる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、システム起動時においてインジェクタ23A,23Bのインターバルを通常制御時よりも短く設定する点が第1実施形態と異なるが、その他(燃料電池システムSの構成も含む)については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複部分については説明を省略する。
<燃料電池システムの動作>
図5は、システム起動時における燃料電池システムの動作の流れを示すフローチャートである。図5のステップS101〜S103の処理は、第1実施形態で説明したステップS101〜S103の処理と同様であるから説明を省略する。
次に、ステップS201においてECU50は、インジェクタ23A,23Bのインターバルを、通常制御時よりも短くなるように設定する(インターバル設定機能)。
つまり、図6(a),(b)に示すように、ECU50は、起動時におけるインジェクタ23A,23BのインターバルInt1(駆動周期:図6(a)参照)を、通常発電時におけるインジェクタ23A,23BのインターバルInt2(図6(b)参照)よりも短くなるように設定する。これによって、起動時におけるインジェクタ23A,23Bの閉弁時間(図6(a)に示すOFF時間)を、通常発電時における閉弁時間(図6(b)に示すOFF時間)よりも短くできる。
なお、インジェクタ23A,23Bの起動時におけるインターバルInt1(<Int2)は、アノード流路12への水素供給が適切になされる値として予め設定されている。
図5のステップS104〜S111の処理は、第1実施形態で説明したステップS104〜S111(図2参照)の処理と同様であるから説明を省略する。ちなみに、S111においてコンタクタ41をONした後、ECU50はインジェクタ23A,23Bのインターバルを、通常発電時のインターバルInt2(図6(b)参照)として設定する。
<効果>
本実施形態によれば、起動時におけるインジェクタ23A,23BのインターバルInt1を、通常発電時におけるインターバルInt2よりも短く設定する。これによってインジェクタ23A,23Bから水素が噴射されない時間(閉弁時間)が短くなり、アノード流路12に対し略連続的に水素供給できる。また、前記したフィードバック量Q(HFB)の影響による水素噴射量の脈動を防止できる。
その結果、エゼクタ24を介した水素循環が促され、アノード流路12の入口12a付近と出口12b付近との水素濃度差を早期に解消できる。したがって、アノード流路12の水素置換がスムーズに進み、かつ、カソード(電極)の高電位状態に伴う燃料電池11の劣化を抑制できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る燃料電池システムSについて前記各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、前記各実施形態では、燃料電池システムSの起動時においてインジェクタ23A,23Bの両方を開閉制御する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、第1実施形態で説明したステップS104の処理(図2参照)に代えて、ECU50は、インジェクタ23AのTi値を下限閾値K1(例えば、80%)以上となるように設定し、かつ、インジェクタ23Bを閉弁状態で維持してもよい(つまり、Ti値をゼロ又は所定の下限閾値に設定してもよい)。
この場合でも、図7に示すように、起動時におけるインジェクタ23AのTi値(≧K1)を適宜調整することで、エゼクタ24を介した水素循環を促すことができる。なお、仮に、起動時の処理中にフィードバック量Q(HFB)が蓄積したとしても、図2のステップS110の処理でリセットされ、通常発電開始時の処理(インジェクタ23A,23Bの双方を用いた水素供給:図7参照)によって回復される。
このように、システム起動時においてインジェクタ23Bの駆動を禁止する(つまり、駆動指令値の上限閾値としてTi値:0%を設定する)場合も、駆動指令値を通常発電時よりも低く設定する場合に含まれる。
また、前記各実施形態では、起動時においてインジェクタ23Aについて、Ti値の下限閾値K1のみを設定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、起動時においてインジェクタ23AのTi値の上限閾値K3(>K1:)を設け、インジェクタ23AのTi値を下限閾値K1以上、かつ上限閾値K3以下の範囲で設定してもよい(ECU50:昇圧速度制限機能)。
なお、前記した所定値K3は、水素圧センサ25によって検出される圧力が目標圧力を超えないようにするための判定基準となる値であり、予め設定されている。また、ECU50は、目標圧力に対するインジェクタ23Aの噴射量の不足分を補うように、インジェクタ23Bを上限閾値K2以下のTi値で駆動させる。
かかる制御を行うことで、起動時においてアノード流路12に流入する水素の昇圧速度を制限し、アノード流路12に流入する水素圧が急上昇して水素供給が断続的になる(ハンチングする)ことを防止できる。
また、前記各実施形態では、起動時におけるインジェクタ23Aのインターバルと、インジェクタ23Bのインターバルとを等しい値Int1(図6(a)参照)として設定する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、インジェクタ23A,23Bのインターバルを異なる値に設定してもよい。通常発電時のインターバルについても同様である。
また、前記各実施形態では、アノード流路12から流出した水素を循環させるために、エゼクタ24及び水素ポンプ26を用いる例を示したが、これに限らない。例えば、図1に示す構成からエゼクタ24及び水素ポンプ26のうちいずれか一方を省略してもよい。また、図1の構成からエゼクタ24を省略する場合において、水素ポンプ26を配管a7ではなく配管a6に設けてもよい。この場合でも、エゼクタ24又は水素ポンプ26によって水素の循環を促すことができる。
また、例えば、エゼクタ24、水素ポンプ26、及び配管a7,a8を省略してもよい。この場合でも、インジェクタ23Aから水素が噴射された場合、アノード流路12の出口側に存在するガス(例えば、空気)が、第1燃料ガス供給流路(配管a4、アノード流路12、配管a5,a6)を通流する水素の流れに同伴してエゼクタ24に戻され、燃料ガス循環流路を循環する。
その結果、アノード流路12の入口12a側と出口12b側との水素濃度差が解消され、高電位状態に伴う燃料電池11の劣化を抑制できる。
また、前記第2実施形態では、起動時におけるインジェクタ23A,23Bのインターバルを通常発電時よりも短くする例について説明したが、これに限らない。例えば、起動時においてインジェクタ23Aのインターバルのみを通常発電時よりも短くし、インジェクタ23Bのインターバルは通常発電時と同一時間に設定してもよい(インターバル設定機能)。この場合でも、インジェクタ23Aから略連続的に水素噴射を行い、エゼクタ24を介した水素循環を促進できる。
また、前記実施形態では、一つの水素タンク21を備える場合について説明したが、これに限らない。すなわち、図1に示す配管b1に代えて、第2の遮断弁(図示せず)及び第2の水素タンク(図示せず)を備える構成としてもよい。この場合において「第2燃料ガス供給流路」は、一端が第2の水素タンクに接続され、他端が配管a4に接続される。かかる構成でも、前記各実施形態と同様の作用・効果が奏される。
また、前記各実施形態では、燃料ガスとして水素を用いる場合について説明したが、燃料ガスとして天然ガスなどを用いてもよい。
S 燃料電池システム
11 燃料電池
12 アノード流路(燃料ガス流路)
13 カソード流路(酸化剤ガス流路)
21 水素タンク
23A インジェクタ(第1燃料ガス噴射装置)
23B インジェクタ(第2燃料ガス噴射装置)
24 エゼクタ
25 水素圧センサ(圧力検出手段)
26 水素ポンプ
50 ECU(目標圧力設定手段、駆動制御手段、起動時閾値設定手段、昇圧速度制限手段、フィードバック量設定手段、インターバル設定手段)
61 IG
a1,a2,a3,a4 配管(第1燃料ガス供給流路)
a1,a2,b1,b2 配管(第2燃料ガス供給流路)
a5,a9,a10 配管(燃料オフガス排出流路)
a4,a5,a6 配管(燃料ガス循環流路)

Claims (6)

  1. 燃料ガス流路に燃料ガスが供給され、酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料ガス流路に向かう燃料ガスが通流する第1燃料ガス供給流路と、
    前記燃料ガス流路から排出される燃料オフガスが通流する燃料オフガス排出流路と、
    前記燃料ガス流路から排出される燃料オフガスを前記第1燃料ガス供給流路に戻し、燃料ガスを循環させる燃料ガス循環流路と、
    前記第1燃料ガス供給流路を通流する燃料ガスと、前記燃料ガス循環流路を循環する燃料ガスとの合流箇所よりも上流側の前記第1燃料ガス供給流路に設けられ、燃料ガスを噴射する第1燃料ガス噴射装置と、
    前記合流箇所よりも下流側の前記第1燃料ガス供給流路に接続される第2燃料ガス供給流路と、
    前記第2燃料ガス供給流路に設けられ、燃料ガスを噴射する第2燃料ガス噴射装置と、
    前記燃料ガス流路に流入する燃料ガスの圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記燃料ガス流路に流入する燃料ガスの目標圧力を所定周期毎に設定する目標圧力設定手段と、
    前記圧力検出手段によって検出される燃料ガスの圧力が前記目標圧力に近づくように前記第1燃料ガス噴射装置及び前記第2燃料ガス噴射装置の駆動を制御する駆動制御手段と、
    システム起動時において、前記第1燃料ガス噴射装置の駆動指令値の下限閾値を通常発電時よりも高く設定し、かつ、前記第2燃料ガス噴射装置の駆動指令値の上限閾値を通常発電時よりも低く設定する起動時閾値設定手段と、を備える
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. システム起動時において、前記燃料ガス流路に流入する燃料ガスの昇圧速度を制限し、前記圧力検出手段によって検出される圧力が前記目標圧力を超えないようにするための判定基準である所定値以下に、前記第1燃料ガス噴射装置の駆動指令値を制限する昇圧速度制限手段を備え、
    前記駆動制御手段は、
    システム起動時において、前記下限閾値以上かつ前記所定値以下の範囲内で前記目標圧力に応じた駆動指令値を前記第1燃料ガス噴射装置に出力し、前記目標圧力に対する前記第1燃料ガス噴射装置の噴射量の不足分を補うように、前記上限閾値以下の範囲内で駆動指令値を前記第2燃料ガス噴射装置に出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記目標圧力設定手段によって設定される目標圧力から、前記圧力検出手段によって検出される圧力を減算した値である偏差が正である場合に当該偏差に対応するフィードバック量を前記駆動制御手段に出力し、前記偏差が負である場合にフィードバック量をゼロとして前記駆動制御手段に出力するフィードバック量設定手段を備え、
    前記駆動制御手段は、
    前記フィードバック量設定手段から入力されるフィードバック量に応じて、前記第1燃料ガス噴射装置及び前記第2燃料ガス噴射装置の駆動を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記フィードバック量設定手段は、
    システム起動完了時において前記フィードバック量をリセットして前記駆動制御手段に出力し、
    前記駆動制御手段は、
    システム起動完了後、前記フィードバック量設定手段から入力される前記リセット後のフィードバック量に応じて、前記第1燃料ガス噴射装置及び前記第2燃料ガス噴射装置の駆動を制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記第1燃料ガス噴射装置の開閉時間である第1インターバル、及び前記第2燃料ガス噴射装置の開閉時間である第2インターバルを設定するインターバル設定手段を備え、
    前記インターバル設定手段は、
    システム起動時において少なくとも前記第1インターバルを通常発電時よりも短い時間に設定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記起動時閾値設定手段は、
    システム起動時において、前記第1燃料ガス噴射装置の駆動指令値の前記下限閾値を通常発電時よりも高く設定し、かつ、前記第2燃料ガス噴射装置による燃料ガスの噴射を禁止すること
    を特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
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