JP6125187B2 - 液体投与具 - Google Patents

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本発明は、液体投与具に関するものである。
従来から、無菌的に薬液が充填され、その薬液を投与可能なプレフィルドシリンジが知られている。
プレフィルドシリンジは、薬液が吐出する口部を有するシリンジ外筒と、シリンジ外筒の口部に設けられ、先端に鋭利な針先を有する針管と、シリンジ外筒内で摺動し得るガスケットと、シリンジ外筒とガスケットとで囲まれた空間に充填された薬液と、ガスケットの基端側に連結され、そのガスケットを先端方向に向かって押圧して薬液を口部から吐出させるプランジャとを備えている。プレフィルドシリンジを用いて薬液を投与する際には、針管を生体に穿刺し、この穿刺状態のまま、プランジャを押圧操作する。これにより、ガスケットで薬液が口部から吐出することとなり、よって、当該薬液を針管を介して生体に投与することができる。
しかしながら、従来のプレフィルドシリンジでは、例えば、高粘度の薬液を投与する場合、押圧抵抗が高いため、プランジャの押圧操作が困難になるという問題がある。また、力の弱い高齢者や女性等、手指に痛みや変形があるリウマチ患者等が自己投与する場合は、薬液が低粘度の場合でもプランジャの押圧操作に苦労するという問題がある。
そこで、特許文献1には、薬液を生体に投与する際、コイルバネの付勢力により、プランジャが先端方向に押圧され、自動的にプランジャが先端方向に移動するよう構成された液体投与具が開示されている。この液体投与具によれば、比較的粘度の高い薬液でも容易かつ確実に投与することができ、また、力の弱い高齢者や女性等、手指に痛みや変形があるリウマチ患者等でも薬液を容易かつ確実に投与することができる。
ところで、薬液を生体に投与している時、例えば、薬液による痛みを減弱する等の目的で投与を一時的に中断したい場合がある。
しかし、特許文献1に記載の液体投与具では、構造上プランジャを一時的に停止させることができないため、薬液投与の一時的な中断は不可能である。
米国特許出願公開第2011/0092915号公報
本発明の目的は、操作部材を押圧操作することが困難な使用者でも容易かつ確実に液体を投与することができ、また、液体の投与を中断する場合に、針管の先端から液体が吐出してしまうことを防止できる液体投与具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜()の本発明により達成される。
(1) 先端部に底部、基端部に開口部を有し、内部に液体を充填可能な筒体と、該筒体の先端部に装着され、先端に鋭利な針先を有し、基端が前記筒体の内部と連通可能な針管と、前記筒体内に設置され、前記筒体の軸方向に沿って摺動し得るガスケットとを備える内側構造体と、
前記ガスケットを押圧する押し子を有し、該押し子を先端方向に移動して、前記液体を前記針管から吐出させる押圧操作を行なう操作部材と、
前記押し子を介して前記ガスケットを押圧する補助力を発生する補助機構と、
前記押圧操作の途中で、前記補助力が前記ガスケットに伝達されるのを阻止する補助力伝達阻止機構とを備え
前記補助力伝達阻止機構は、前記内側構造体と前記操作部材との一方に設けられた凹部と、他方に設けられ、前記凹部と係合する凸部とを有し、前記凹部と前記凸部とが係合することで、前記内側構造体と前記操作部材との位置関係を固定するものであり、
前記凸部が前記凹部に対して相対的に周方向に移動可能であることを特徴とする液体投与具。
(2) 前記凸部が前記凹部内を周方向に移動可能である上記(1)に記載の液体投与具。
(3) 前記凹部の周方向の長さは、前記凸部の周方向の長さよりも長い上記()に記載の液体投与具。
(4) 前記針管の少なくとも前記針先を覆う位置(A)と、該位置(A)から基端方向に退避して、前記針先が露出する位置(B)とに移動可能なカバー部材を有し、
前記筒体は、内部に前記液体を充填可能な内筒と、該内筒の外周側に配置され、前記カバー部材に対して回転可能な外筒とを有し、
前記外筒が前記カバー部材に対して回転する前における前記凸部の前記凹部に対する位置は、前記外筒が前記カバー部材に対して所定角度回転した後における前記凸部の前記凹部に対する位置と異なる上記(1)に記載の液体投与具。
(5) 前記針管の少なくとも前記針先を覆う位置(A)と、該位置(A)から基端方向に退避して、前記針先が露出する位置(B)とに移動可能なカバー部材を有し、
前記筒体は、内部に前記液体を充填可能な内筒と、該内筒の外周側に配置され、前記カバー部材に対して回転可能で、かつ前記カバー部材の軸方向に沿って移動可能な外筒とを有し、
前記カバー部材は、突起を有し、
前記外筒は、前記外筒の軸線に対して所定角度傾斜するように形成された傾斜溝を有し、前記突起が挿入されるカム溝を備え、
前記カバー部材の前記突起が前記傾斜溝に沿って移動する際に、前記凸部が前記凹部に対して相対的に周方向に移動する上記(1)に記載の液体投与具。
本発明によれば、押し子を介してガスケットを押圧する補助力を発生する補助機構を有しているので、例えば、力の弱い高齢者や女性等、手指に痛みや変形があるリウマチ患者等、操作部材を押圧操作することが困難な使用者でも容易かつ確実に液体を投与することができる。
さらに、補助力伝達阻止機構を有しているので、液体の投与を一時的に中断する場合、針管の先端から液体が吐出してしまうことを防止することができ、さらに液体の投与を再開することができる。これにより、液体が無駄になったり、不足してしまうことを防止することができ、十分な量の液体を生体に投与することができる。
本発明の液体投与具の第1実施形態を示す側面図である。 図1に示す液体投与具の縦断面図である。 図1に示す液体投与具の筒体の外筒の基端側部材の斜視図である。 図1に示す液体投与具の筒体の外筒の先端側部材の斜視図である。 図1に示す液体投与具のカバー部材の斜視図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す側面図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す側面図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す側面図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す側面図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 本発明の液体投与具の第2実施形態を示す縦断面図である。 図16に示す液体投与具を90°回転させたときの縦断面図である。 図16に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 図16に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す図であり、図18に示す液体投与具を90°回転させたときの縦断面図である。 図16に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 図16に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 図16に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。 図16に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。
以下、本発明の液体投与具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の液体投与具の第1実施形態を示す側面図である。図2は、図1に示す液体投与具の縦断面図である。図3は、図1に示す液体投与具の筒体の外筒の基端側部材の斜視図である。図4は、図1に示す液体投与具の筒体の外筒の先端側部材の斜視図である。図5は、図1に示す液体投与具のカバー部材の斜視図である。図6、図8、図10、図12は、それぞれ、図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す側面図である。図7、図9、図11、図13〜図15は、それぞれ、図1に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図である。なお、以下では、図1〜図15中の上側を「基端(後端)」または「上(上方)」、下側を「先端」または「下(下方)」、上下方向を「軸方向」または「長手方向」として説明を行う。
図1、図2、図6〜図15に示す液体投与具10は、液体を生体に投与する(注入する)際に用いられる医療器具である。なお、液体としては、その使用目的に応じて適宜選択されるが、例えば、造血剤、ワクチン、ホルモン製剤、抗リウマチ剤、抗ガン剤、麻酔剤、血液凝固防止剤等、主に皮下注射される薬液が挙げられる。
液体投与具10は、内側構造体1と、操作部材5と、内側構造体1の外周側に配置されたカバー部材6と、カバー部材6を先端方向に向って付勢する第1の付勢部材であるコイルバネ13と、補助機構40と、補助力伝達阻止機構50とを備えている。
図2に示すように、内側構造体1は、内筒3と外筒4とで構成された筒体2と、両頭針(針管)71と支持部材72とで構成された穿刺針7と、内筒3(筒体2)内に設置され、内筒3の軸方向に沿って摺動し得るガスケット8とを備えている。
図2に示すように、内筒3は、内筒本体31を有している。内筒本体31は、先端部に底部32、底部32の縁部から立設した側壁33、基端部に開口部を有する部材、すなわち、有底筒状をなす部材で構成されている。そして、内筒3の内部には、液体が充填可能である。また、内筒本体31の先端部、すなわち、底部32の中央部には、内筒本体31の側壁33の部位に対し縮径し、液体が通過する口部34が一体的に突出形成されている。この口部34からは、液体が吸入または排出される。
また、内筒3は、内筒本体31の口部34を液密に封止する封止部材(封止部)11と、封止部材11をその先端側から固定する固定部材12とを有している。
封止部材11は、弾性体で構成され、その基端面に凸部が形成されており、この凸部を口部34に液密に嵌合することにより、口部34を液密に封止している。
固定部材12は、筒状をなす部材である。この固定部材12は、封止部材11および口部34の外周側から嵌合し、封止部材11を内筒本体31に固定している。これにより、封止部材11の内筒本体31からの離脱が確実に防止される。なお、固定部材12の固定方法としては、その他、接着による方法や溶着による方法であってもよい。
また、内筒本体31、固定部材12、外筒4、カバー部材6、支持部材72、操作部材5の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂が挙げられるが、その中でも、成形が容易であるという点で、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)のような樹脂が好ましい。
また、封止部材11、ガスケット8を構成する弾性材料としては、特に限定されず、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等の弾性材料が挙げられる。
内筒3の外周側に、外筒4が内筒3と同心的に配置されている。図2〜図4に示すように、外筒4は、その全体形状は両端がそれぞれ開口した筒状をなしており、その長さが内筒3よりも長いものである。また、外筒4は、内筒3に対し、その軸を中心にして回動可能になっている。
外筒4は、基端側に配置された図3に示す基端側部材4aと、先端側に配置された図4に示す先端側部材4bとで構成されている。先端側部材4bの基端側には、互いに対向するように配置された1対の孔部41bが形成されている。また、基端側部材4aの先端側には、弾性を有し、互いに対向するように配置された1対の腕部41aが先端方向に突出形成されており、各腕部41aの先端部には、それぞれ、外側に向かって突出する爪42aが形成されている。各爪42aは、先端側部材4bの基端側の内側より各孔部41bに挿入され、各爪42aと各孔部41bとが係合し、基端側部材4aと先端側部材4bとが連結されている。
なお、基端側部材4aと先端側部材4bとを連結する方法は、これに限定されず、例えば、接着剤や溶剤等による接着熱融着、高周波融着、超音波融着等の融着等が挙げられる。
また、外筒4は、胴部41と、胴部41の先端側に形成され、その胴部41に対して縮径した縮径部42bと、胴部41の基端部に形成され、その胴部41に対して縮径した縮径部45aとを有している。
縮径部42bの内周部には、段差部421bが形成されている。また、縮径部42bの内周部には、4つの溝422bが形成されている(図2参照)。各溝422bは、縮径部42bの周方向に沿って、等角度間隔で並設されている。なお、本実施形態では縮径部45aが形成されているが、縮径部45aが形成されていなくてもよい。
また、先端側部材4bの胴部41には、その胴部41を貫通する1対の長孔43bと、1対の44bとが形成されている。各長孔43bは、互いに対向するように配置され、同様に、各長孔44bも互いに対向するように配置されている。なお、各長孔43bは同じ形状であるため、以下、代表的に、一方の長孔43bを説明する。同様に、各長孔44bも同じ形状であるため、以下、代表的に、一方の長孔44bを説明する。なお、本実施形態では長孔43bが貫通しているが、貫通せず窪んでいてもよく、この場合も同じ効果が得られる(図示せず)。
また、長孔43b、44bは、胴部41の周方向に沿って並設されている。なお、本実施形態では、図4に示すように、長孔43bが長孔44bの左側に配置されている。
また、長孔43b、44bは、それぞれ、胴部41の軸に沿って延在している。そして、長孔43bの基端側の端面は、長孔44bの基端側の端面よりも先端側に位置している。また、長孔43bの基端側の端面は、胴部41の軸に対して所定角度傾斜する傾斜面になっている。一方、長孔44bの基端側の端面は、胴部41の軸に対して垂直に設定されている。
また、基端側部材4aの胴部41の基端側には、弾性を有し、互いに対向するように配置された1対の腕部43aが基端方向に突出形成されており、各腕部43aの基端部には、それぞれ、外側に向かって突出する爪(凸部)44aが形成されている。各爪44aは、縮径部45aの基端よりも基端側に配置されている。また、各腕部43aの外周側に、前記腕部43aの基端部から先端方向に向かってリブ431aがそれぞれ形成されており、前記リブ431aの先端側は、胴部41に向かって傾斜して胴部41と接しているテーパ部47aが形成されている。なお、外筒4の軸方向から見たとき、腕部43aおよび爪44aと、腕部41aおよび爪42aとは、それぞれ、外筒4の周方向に沿って、略等角度間隔で配置されている。
また、基端側部材4aの縮径部45aの基端部には、4つの突起46aが外筒4の中心軸に向って突出形成されている。また、各突起46aは、縮径部45aの周方向に沿って略等角度間隔で配置されている。
なお、内筒3は、外筒4の各突起46aと、縮径部42bとの間に設置され、図9に示すように、内筒3の1対のフランジ(突片)35は、外筒4の基端側部材4aの先端側内部の上端面と外筒4の先端側部材4b内側の縦リブ48の上端面で上下から挟み込まれることにより、外筒4に対する内筒3の軸方向の移動が阻止される。なお、図9では、内筒3の1対のフランジ35のうち、一方のみが図示されている。
また、図1に示すように、外筒4の胴部41の外周面には、カバー部材6の後述する1対の突起63が挿入される1対のカム溝42が形成されている。本実施形態では、各カム溝42は、それぞれ、胴部41の壁部を貫通するように形成されているが、これに限らず、胴部41の壁部を貫通していなくてもよい。なお、各カム溝42は同様であるので、以下、代表的に、一方のカム溝42を説明する。
カム溝42は、胴部41の外周面に、外筒4の軸方向に直線状に形成された直線溝421と、外筒4の軸線に対して所定角度傾斜するように形成された傾斜溝422と、外筒4の軸方向に直線状に形成された直線溝423とで構成されている。直線溝423の先端部は、直線溝421の先端部よりも基端側に位置し、直線溝423の基端部は、直線溝421の基端部よりも基端側に位置している。また、傾斜溝422は、1周よりも短く形成されている。
これら直線溝421と、傾斜溝422と、直線溝423とは、図1中左側から右側に向って連続的に形成されている。そして、直線溝421の基端部と、傾斜溝422の先端部(図1中の左側の端部)とが連通し、傾斜溝422の基端部(図1中の右側の端部)と、直線溝423の基端部とが連通している。
このカム溝42およびカバー部材6の突起63により、カバー部材6が外筒4の軸方向に移動すると、外筒4がカバー部材6および内筒3に対して図1中右側に所定角度回転する。
図2に示すように、筒体2の先端部には、穿刺針7が配置されている。穿刺針7は、両頭針71と、両頭針71を支持、固定する支持部材72とで構成されている。
両頭針71は、中空の針管であり、先端に鋭利な先端側針先を有し、基端にも鋭利な基端側針先を有する。この両頭針71は、先端側針先で生体を穿刺することができ、基端側針先で内筒3の封止部材11を刺通することができる。
両頭針71の内腔部(中空部)は、基端側針先が内筒3の封止部材11を刺通した状態で、内筒3と連通しており、内筒3からの液体が通過する流路として機能する。
両頭針71の先端側針先で生体を皮膚から所定の深さまで穿刺した後、基端側針先が内筒3の封止部材11を刺通し、体内にその両頭針71の流路を介して液体が注入される。
なお、両頭針71の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金のような金属材料が挙げられる。
このような構成の両頭針71は、支持部材72を介して外筒4(筒体2)の先端部、すなわち、縮径部42bに、外筒4の軸方向に沿って移動可能に装着されている。支持部材72は、両頭針71を外筒4に対しその軸方向に沿って移動可能に支持するものである。この支持部材72は、有底筒状をなしている。そして、両頭針71は、その途中の部位において、支持部材72の底部に支持、固定されている。
また、支持部材72の基端部には、4つの突起721が、その周方向に沿って、等角度間隔で並設されている(図2、図14参照)。また、支持部材72の隣り合う突起721と突起721との間には、支持部材72の軸方向に延在し、基端方向に開放する1つまたは複数の長孔(図示せず)が形成されている。これにより、支持部材72の基端側の部位は、弾性変形して、縮径または拡径することができる。
なお、各突起721が、外筒4の先端側の縮径部42bの段差部421bに係合することにより、穿刺針7が筒体2の先端部から離脱するのが防止される。
また、図2に示すように、未使用状態(初期状態)では、各突起721は、外筒4の先端側の縮径部42bの各溝422bに挿入されており、溝422bと係合することにより、穿刺針7が穿刺時に周方向に回動することが防止される。それによって、両頭針71の基端側針先が封止部材11を貫通する際に、コアリングを防止することができる。
前述したように、穿刺針7は、支持部材72を介して外筒4に対しその軸方向に沿って移動可能に支持されている。これにより、穿刺針7は、両頭針71の基端側針先が筒体2の封止部材11から離間した図2に示す離間状態と、両頭針71の基端側針先が封止部材11を刺通した図7および図9に示す刺通状態とを取り得る。よって、刺通状態となるまで両頭針71からの液体の不本意な漏出が防止される。
図2および図5に示すように、カバー部材6は、外筒4(筒体2)の外周側に配置されている。
このカバー部材6は、穿刺針7と同様に、外筒4(筒体2)に対しその軸方向に沿って移動可能に支持されている。これにより、カバー部材6は、その先端面622が生体と接触した後、両頭針71の先端側針先が皮膚から生体の所定の深さまで穿刺される。
このカバー部材6は、使用前から使用後までの間に、後述するように5つの段階(位置)をとる。この5つの位置は、使用前の状態でカバー部材6が両頭針71の先端側針先より先端側に突出した第1の位置(位置(A))(図1、図2参照)と、第1の位置からカバー部材6が基端方向に退避し、外筒4がカバー部材6および内筒3に対して回転する前の第2の位置(図6、図7参照)と、外筒4がカバー部材6および内筒3に対して所定角度回転した第3の位置(図8、図9参照)と、操作部材5の先端部がカバー部材6の先端部まで達して投与が完了した第4の位置(図10、図11)と、第4の位置(第3の位置)からカバー部材6が先端方向に移動し、そのカバー部材6が両頭針71の先端側針先より先端側に突出し、投与完了後のセーフティ機構が作動した第5の位置(図12〜図14参照)である。
なお、本実施形態では、カバー部材6が第1の位置にある際に、カバー部材6の先端面622が両頭針71の先端側針先より先端側に突出し、カバー部材6により、両頭針71の先端側針先が覆われている。これにより、カバー部材6が、第1の位置から基端側に移動するまで、両頭針71の先端側針先が露出しないため、使用者が穿刺前に両頭針71の先端側針先で誤刺することや、その先端側針先を傷めてしまうことを防止することができる。また、カバー部材6が第2から第4の位置((位置(B)))にある際は、カバー部材6の先端から両頭針71の先端側針先が露出する。
なお、前述した穿刺針7は、カバー部材6が第1の位置にあるときには、カバー部材6の先端部より基端側に位置する離間状態にある。一方、カバー部材6が第2の位置に移動する時には、当該カバー部材6が両頭針71を(両頭針71を支持部材72ごと)基端方向に向かって押圧移動させ、両頭針71の基端側針先は筒体2の封止部材11を刺通し、また、両頭針71の先端側針先は生体に穿刺されている。しかし、カバー部材6が第2の位置にあるときには、両頭針71の基端側針先の封止部材11の刺通は完了しておらず、支持部材72の内側上端面と、外筒4の先端側部材4bの縮径部42bの先端面とが少し離間した状態である。そして、外筒4がカバー部材6および内筒3に対して回転した第3の位置で、両頭針71の基端側針先の封止部材11の刺通は完了し、支持部材72の内側上端面と、外筒4の先端側部材4bの縮径部42bの先端面とが、接触した状態となる。
カバー部材6は、先端部に配置された板状の先端壁部62と、当該先端壁部62から基端方向に立設した側壁61とで構成されている、すなわち、有底筒状をなす部材で構成されている。また、カバー部材6は、先端に先端面622を有している。
先端壁部62の中心部には、当該中心部を貫通する開口部621が形成されている。図6〜図9に示すように、カバー部材6が第2から第4の位置にあるとき、両頭針71の先端側針先が開口部621から突出する(露出する)。
図5に示すように、側壁61は、形状が円筒状をなしている。側壁61の基端部の外周面には、外側に向かって突出し、互いに対向するように配置された1対の突起611が形成されている。
また、側壁61の途中には、弾性を有し、互いに対向するように配置された1対の腕部612が基端方向に突出形成されており、各腕部612の基端部には、それぞれ、内側に向かって突出する突起613が形成されている。各突起613は、側壁61の基端よりも先端側に配置されている。なお、カバー部材6の軸方向から見たとき、腕部612および突起613と、突起611は、カバー部材6の周方向に沿って、それぞれ、略等角度間隔で配置されている。
また、側壁61の基端部の内周面には、内側に向かって突出し、互いに対向するように配置された1対の突起63が形成されている(図1参照)。各突起63は、それぞれ、外筒4の各カム溝42に挿入される、すなわち、各カム溝42と係合する。一連の動作における突起63と、外筒4の各カム溝42との関係は後述する。
未使用状態(初期状態)では、カバー部材6の各突起613は、それぞれ、外筒4の各長孔43bに挿入されている。そして、カバー部材6が外筒4の軸方向に移動し、外筒4のカム溝42およびカバー部材6の突起63により、外筒4がカバー部材6に対して所定角度回転すると、カバー部材6の各突起613は、それぞれ、外筒4の各長孔44bの胴部41の基端側の面上に移動する。
図2に示すように、カバー部材6の内側には、コイルバネ(圧縮コイルバネ)13が圧縮状態で収納されている。このコイルバネ13は、その先端部がカバー部材6の内部の先端壁部62に当接し、前記コイルバネ13の基端部が外筒4の胴部41の先端側内部に当接している。そして、未使用状態での圧縮状態は、コイルバネ13は外筒4の先端にかかる重量により、圧縮されている程度である。なお、コイルバネ13は、コイルバネ13の先端部がカバー部材6の内部の先端壁部62に当接し、コイルバネ13の基端部が外筒4の胴部41の先端側内部に当接していれば、圧縮されてなくてもよい。このコイルバネ13により、例えばカバー部材6を第2の位置から第1の位置へ向かう方向に付勢(先端方向に向って付勢)することができる。このようなコイルバネ13の付勢力により、液体投与具10を使用するまで、カバー部材6の先端面622を両頭針71の先端側針先より先端側に突出させておくことができ、よって、その先端側針先による誤穿刺を確実に防止することができる。
なお、コイルバネ13の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼等のような金属材料を用いることができる。
ガスケット8は、内筒3内に、内筒3の軸方向に沿って摺動可能に収納されている。なお、このガスケット8と内筒3とで囲まれた空間には、液体が予め充填されている。そして、ガスケット8が先端方向に向かって移動することにより、内筒3内の液体を、当該内筒3に連通した状態の両頭針71から押し出すことができる。
このガスケット8は、外形形状が円柱状をなし、その外周部に4つの突部81が突出形成されている。隣り合う突部81と突部81とは、ガスケット8の軸方向に沿って離間している。また、各突部81は、それぞれ、ガスケット8の周方向に沿ったリング状をなし、その外径は、外力を付与しない自然状態で、内筒3の内径よりも若干大きい。これにより、各突部81は、それぞれ、内筒3の側壁33の内周部に対し密着しつつ摺動することができ、よって、液密性を確実に保持するとともに、摺動性の向上が図れる。
また、ガスケット8の基端面には、操作部材5の押し子51の本体部511が挿入されて(嵌合して)連結する凹部82が開口している。
図1に示すように、操作部材5は、ガスケット8の基端側に連結され、ガスケット8を先端方向に向かって押圧する押し子51と、最外筒(外筒)52とを有している。押し子51と最外筒52とは、連結されている。この操作部材5は、押し子51を先端方向に移動し、これによりガスケット8を先端方向に向かって移動することで、内筒3内の液体を両頭針71から吐出させる押圧操作(吐出操作)を行なう部材である。
押し子51は、横断面が、例えば十文字状または円形状をなす棒状の本体部511を有しており、この本体部511の先端にガスケット8が固定されている。本体部511の基端には、円盤状のフランジ512が形成されている。
本体部511の先端部には、ガスケット8の凹部82の形状に対応した連結部513が形成されている。この連結部513がガスケット8の凹部82に挿入されることにより、押し子51(操作部材5)とガスケット8とが連結される。なお、本体部511にガスケット8を固定する方法は、これに限定されず、この他、例えば、本体部511に雄ネジを形成し、ガスケット8に、その雄ネジに螺合する雌ネジを形成し、その両者を螺合させる方法等が挙げられる。なお、本実施例では、操作部材5はガスケット8の基端側に連結されているが、連結されていなくてもよい。
また、押し子51のフランジ512の基端面には、弾性を有し、互いに対向するように配置された1対の腕部514が先端方向に突出形成されており、各腕部514の先端部には、それぞれ、外側に向かって突出する爪515が形成されている。
また、押し子51の本体部511の先端側には、4つの段差部516が形成されている。また、各段差部516は、本体部511の周方向に沿って略等角度間隔で配置されている。
未使用状態(初期)では、押し子51の各段差部516は、外筒4の各突起46aと係合し、これにより、筒体2に対する押し子51の先端方向への移動が阻止されている。そして、カバー部材6が外筒4の軸方向に移動し、外筒4のカム溝42およびカバー部材6の突起63により、外筒4がカバー部材6に対して所定角度回転すると、押し子51の各段差部516は、外筒4の各突起46aからずれた位置に移動し、各段差部516と各突起46aとの係合が外れ、これにより、筒体2に対する押し子51の先端方向への移動が可能になる。
最外筒52は、内側構造体1およびカバー部材6の外周側に配置されている。この最外筒52は、円筒状をなしており、操作部材5を把持する際の把持部として機能する。
また、最外筒52の基端部には、互いに対向するように配置された1対の孔部521が形成されている。そして、最外筒52の内側から押し子51の各爪515が各孔部521に挿入され、各爪515と各孔部521とが係合することにより、最外筒52と押し子51とが連結されている。
補助機構40は、操作部材5の押し子51を介してガスケット8を押圧する補助力を発生する機能を有している。本実施形態では、補助機構40は、1対のコイルバネ(引張コイルバネ:第2の付勢部材)401で構成されている。各コイルバネ401は、伸長状態で、その基端部が押し子51のフランジ512に固定され、先端部が外筒4に固定されている。これにより、各コイルバネ401は、内側構造体1と操作部材5とを互いに接近する方向に付勢する。すなわち、各コイルバネ401は、操作部材5の押し子51を介してガスケット8を先端方向に押圧する補助力を発生する。これにより、操作部材5を先端方向に容易に移動させることができる。
なお、各コイルバネ401の構成材料としては、特に限定されず、例えば、コイルバネ13の構成材料と同様の材料を用いることができる。
補助力伝達阻止機構50は、押圧操作の途中で、コイルバネ401(補助機構40)の補助力がガスケット8に伝達されるのを阻止する機能を有している。また、補助力伝達阻止機構50は、未使用状態(初期状態)でも補助機構40の補助力がガスケット8に伝達されるのを阻止する機能を有している。また、補助力伝達阻止機構50は、補助機構40の補助力がガスケット8に伝達されるのを阻止した状態から、補助力がガスケット8に伝達される状態に変更する機能を有している。本実施形態では、補助力伝達阻止機構50は、前記外筒4の1対の爪44aと、最外筒52の後述する複数の孔部522と、カバー部材6の側壁61の基端部とで構成されている。
すなわち、最外筒52の壁部には、外筒4の1対の爪44aと係合し、互いに対向するように配置された1対の孔部(凹部)522が複数組形成されている。各孔部522は、最外筒52の軸方向に沿って略等間隔で並設されている。
最外筒52の内側から外筒4の1対の爪44aがいずれかの1対の孔部522に挿入され、各爪44aと各孔部522とが係合することにより、内側構造体1と操作部材5との位置関係が固定される、すなわち、内側構造体1に対する操作部材5の軸方向の移動が阻止される。
そして、カバー部材6が基端方向に移動し、カバー部材6の側壁61の基端部が、外筒4の各腕部43aのリブ431aの位置に位置すると、各腕部43aが内側に撓み、各爪44aと各孔部522との係合が解除され、内側構造体1に対する操作部材5の軸方向の移動が可能になる(図9、図11参照)。したがって、カバー部材6の側壁61により、各爪44aと各孔部522との係合を解除する解除部が構成される。
また、最外筒52の内周面には、互いに対向するように配置された1対の溝(図示せず)が形成されている。各溝は、最外筒52の軸方向に沿って延在している。そして、各溝には、カバー部材6の各突起611が挿入されている。これにより、最外筒52に対するカバー部材6の回転が防止される。
次に、液体投与具10の使用方法と、その使用時の作動状態とについて、図1、図2、図6〜図15を参照しつつ説明する。
[1] 図1および図2に示すように、未使用状態(初期状態)の液体投与具10を用意する。この未使用状態の液体投与具10では、カバー部材6は、第1の位置にあり、両頭針71の先端側針先を覆っている。なお、この未使用状態では、コイルバネ13の付勢力により、カバー部材6で両頭針71の先端側針先が覆われた状態が維持されている。これにより、両頭針71の先端側針先による誤穿刺を確実に防止することができる。
また、穿刺針7は、両頭針71の基端側針先が筒体2の内筒3の封止部材11から離間しており、封止部材11を未だ刺通していない。これにより、薬液の投与が開始されるまで、液体の無菌状態を維持することができる。
また、カバー部材6の各突起63は、外筒4に対して図1に示す位置に位置している。
また、カバー部材6の各突起613は、外筒4の先端部の長孔43bの基端側に位置している。
また、外筒4の1対の爪44aが最外筒52の最も先端側の1対の孔部522に挿入され、各爪44aと各孔部522とが係合することにより、内側構造体1(筒体2)に対する操作部材5の先端方向の移動が阻止されている。
また、押し子51の各段差部516が外筒4の各突起46aと係合し、これにより、内側構造体1に対する操作部材5の先端方向への移動が阻止されている。
[2] 次に、図6および図7に示すように、未使用状態の液体投与具10の封止部材11の操作部材5を把持して、カバー部材6の先端壁部62を生体に当接させ、操作部材5を先端方向に向かって押圧する。これにより、カバー部材6は、コイルバネ13の付勢力に抗して、操作部材5および内側構造体1に対して基端方向、すなわち、第1の位置から第2の位置へ移動する。また、その移動過程で、カバー部材6の先端壁部62が穿刺針7の支持部材72を基端部側に移動させる。
このとき、両頭針71の先端側針先が、カバー部材6の先端壁部62の開口部621から突出して、その先端側針先での生体に対する穿刺が行なわれる。また、先端壁部62が穿刺針7の支持部材72を基端方向に向かって押圧する。これにより、両頭針71の基端側針先で、内筒3の封止部材11を刺通することができ、よって、生体を穿刺した両頭針71と、内筒3とが連通する。
カバー部材6が第2の位置にあるとき、カバー部材6の突起63は、外筒4に対して図6に示す位置に位置している。
また、このときカバー部材6の各突起613は、外筒4の各長孔43bに沿って基端方向に移動し、各長孔43bの基端部から、カバー部材6の各突起613を(中心軸から外方向に)撓ませながら外筒4の胴部41に乗り上げ、さらに基端側に移動した状態である。
このとき、まだ外筒4の1対の爪44aが最外筒52の最も先端側の1対の孔部522に挿入され、各爪44aと各孔部522とが係合することにより、内側構造体1(筒体2)に対する操作部材5の先端方向の移動が阻止された状態を維持している。
また、押し子51の各段差部516が外筒4の各突起46aと係合し、これにより、内側構造体1に対する操作部材5の先端方向への移動が阻止された状態を維持している。
[3] 次に、図6および図7に示す状態から操作部材5を先端方向に向かって押圧し続けると、図8および図9に示すように、カバー部材6は、第3の位置に到達する。これは、外筒4のカム溝42およびカバー部材6の突起63により、外筒4がカバー部材6および内筒3に対して所定角度回転し終わった状態である。
このとき、カバー部材6の突起63は、外筒4に対して図8に示す位置に位置している。
また、このときカバー部材6の各突起613は、カバー部材6の各突起613を(中心軸から外方向に)撓ませた状態のまま回転し、各長孔44bの胴部41の基端部側の面上に移動した状態である。
また、カバー部材6の側壁61の基端部が、外筒4の各腕部43aのリブ431aの位置に移動し、カバー部材6の内径(直径)よりも一方のリブ431aの外面と他方のリブ431aの外面との間の距離の方が大きいので、各腕部43aが径方向の内側に移動し、各爪44aと各孔部522との係合が外れる。これにより、筒体2に対する操作部材5の先端方向への移動が可能になる。
さらに、押し子51の各段差部516は、外筒4の各突起46aからずれた位置に移動し、各段差部516と各突起46aとの係合が外れた状態である。これ以降は、各段差部516と各突起46aとの係合が外れた状態を維持するので、以降の本説明は省略する。
[4] 図10および図11に示すように、カバー部材6が第3の位置に位置している状態で、さらに、操作部材5を先端方向に向かって押圧し続けると、カバー部材6の側壁61の基端部が、外筒4の各腕部43aのリブ431aの位置に位置し、各爪44aと各孔部522との係合が外れた状態が維持され、コイルバネ401の付勢力、すなわち、補助力により、操作部材5が先端方向に移動し、これにより、ガスケット8が先端方向に向かって移動することが可能となる。すなわち、前述した押圧操作が行なわれ、よって、液体の投与を行なうことができる。そして、ガスケット8が内筒3の底部32に当接し、液体の投与が完了し、カバー部材6が第4の位置に位置する。
このとき、カバー部材6の突起63は、外筒4に対して図10に示す位置に位置したままである。
さらに、カバー部材6の各突起613も、カバー部材6の各突起613を(中心軸から外方向に)撓ませた状態で、各長孔44bの胴部41の基端部側の面上に位置に位置したままである。
[5] 次に、図12〜図14に示すように、操作部材5を先端方向に向かって押圧するのを止め、カバー部材6の先端壁部62を生体から離間させ、両頭針71を生体から抜去する。
これにより、コイルバネ13の付勢力により、カバー部材6が先端方向、すなわち、カバー部材6は第5の位置に移動し、カバー部材で両頭針71の先端側針先が覆われる。
また、カバー部材6の各突起613が長孔44bの基端部に係合することにより、カバー部材6が外筒4に対して基端方向への移動が阻止され、その結果カバー部材6で両頭針71の先端側針先が覆われた状態が維持される。これにより、カバー部材6が基端方向へ移動できなくなるため、使用後の針刺し事故を防ぐセーフティ機構として機能する。
このとき、カバー部材6の突起63は、外筒4に対して図12に示す位置に位置している。
さらに、外筒4の1対の爪44aが最外筒52の最も基端側の1対の孔部522に挿入され、各爪44aと各孔部522とが係合することにより、最外筒52に対するカバー部材6および内側構造体1の先端方向の移動も阻止される。
[6] ここで、液体の投与中に、例えば、液体による痛みが強い場合等、液体の投与を一時的に中断したい場合がある。この場合は、図15に示すように、操作部材5を少し基端方向に移動させる、或いは押圧力を弱めると、カバー部材6がやや基端側に移動する。これにより、カバー部材6の側壁61の基端部が、外筒4の各腕部43aのリブ431aの位置から先端方向に移動し、これによって、外筒4の1対の爪44aが最外筒52のいずれかの1対の孔部522に挿入され、各爪44aと各孔部522とが係合する。これにより、コイルバネ401の付勢力、すなわち、補助力がガスケット8に伝達されることが阻止される。すなわち、内側構造体1(筒体2)に対する操作部材5の先端方向の移動が阻止され、両頭針71の先端から液体が吐出することを防止することができる。
その後、例えば痛みが消失した後に、操作部材5を先端方向に向かって押圧する操作を再開すると、液体の投与が再開される。
なお、本実施形態においては、液体投与中断後に投与を再開しない場合は、皮膚から針を完全に抜くことにより、針刺事故を防ぐセーフティ機構を作動させることができる。
以上説明したように、この液体投与具10によれば、コイルバネ401の付勢力、すなわち補助力により、操作部材5の先端方向への移動を補助または操作部材5を先端方向に移動させることができる。これにより、例えば、力の弱い高齢者や女性等、手指に痛みや変形があるリウマチ患者等、操作部材5を押圧操作することが困難な使用者でも容易かつ確実に液体を投与することができる。
また、例えば、液体による痛みが強い場合等、液体の投与を一時的に中断する際、孔部と爪44aとが係合することにより、筒体2に対する操作部材5の先端方向への移動が阻止され、これにより、コイルバネ401の補助力がガスケット8に伝達されることが阻止され、両頭針71の先端から液体が吐出することを防止することができる。さらに、また操作部材5を先端方向へ押圧操作することにより、液体の投与を再開できる。
以上説明してきたように、本液体投与具10を用いると、弱い力で容易かつ確実に液体を投与することができ、さらに使用者の意図するように液体の投与の一時中断を任意に選択でき、投与の再開も容易に実施できる。
なお、本実施形態では、穿刺針は、両頭針である針管を有するものであるが、本発明では、これに限定されず、基端側の針先が省略された針管を有するものであってもよい。この場合、針管は、予め(未使用状態で既に)内筒と連通している。
<第2実施形態>
図16は、本発明の液体投与具の第2実施形態を示す縦断面図である。図17は、図16に示す液体投与具を90°回転させたときの縦断面図である。図18〜図23は、それぞれ、図16に示す液体投与具の使用時の作動状態を順に示す縦断面図であり、図19は、図18に示す液体投与具を90°回転させたときの縦断面図である。なお、以下では、図16〜図23中の上側を「基端(後端)」または「上(上方)」、下側を「先端」または「下(下方)」、上下方向を「軸方向」または「長手方向」として説明を行う。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図16〜図23に示すように、第2実施形態の液体投与具10では、外筒4が内筒3およびカバー部材6に対して回転しないように構成されている。
また、補助力伝達阻止機構50は、最外筒52の複数の孔部522と、カバー部材6の側壁61の基端部と、規制部材9と、操作部材5の作動を規制する規制機構140とで構成されている。
図16および図17に示すように、規制部材9は、リング状をなす基部91と、基部91の基端部に、基端方向に突出形成され、弾性を有する1対の腕部92と、各腕部92の基端部にそれぞれ外側に向かって突出形成された爪(凸部)93とを有している。1対の腕部92は、互いに対向するように配置されている。また、各腕部92は、基部91よりも外側に突出している。
また、基部91の基端部の内周部には、その内径が先端方向に向かって漸減するテーパ部で構成された規制解除部911が設けられている。この規制解除部911は、操作部材5に対する規制機構140の規制を解除する部分である。
このような規制部材9は、カバー部材6の基端部に、その軸方向に移動可能に設置されている。
内筒3の内筒本体31の底部32は、その形状がすり鉢状をなし、その中心部に液体が通過する口部321が貫通して、開口している。また、内筒本体31の側壁33の基端部の内周部には、その内径が先端方向に向かって漸減する内筒側テーパ部331が形成されている。このような内筒3は、外筒4の内側に固定されて(連結されて)いる。
外筒4は、1部材で構成されている。外筒4の先端部の外周部には、第1のフランジ部43と第2のフランジ部44とが突出形成されている。第1のフランジ部43は、外筒4の周方向に沿ってリング状に形成されている。第2のフランジ部44は、第1のフランジ部43よりも基端側に配置され、外筒4の周方向に沿ってリング状に形成されている。この第2のフランジ部44の外径は、第1のフランジ部43の外径よりも大きい。
また、外筒4の基端部の内周部には、その内径が先端方向に向かって漸減する外筒側テーパ部45が形成されている。この外筒側テーパ部45のテーパ角度は、内筒3の内筒側テーパ部331のテーパ角度と同じである。また、外筒側テーパ部45は、内筒側テーパ部331よりも基端側に位置し、当該内筒側テーパ部331と連続した傾斜面を構成している、すなわち、当該内筒側テーパ部331と同一の傾斜面上に位置している。
穿刺針7は、先端のみに鋭利な針先を有する針管73と支持部材72とで構成されている。また、針管73は、予め(未使用状態で既に)内筒3と連通している。
また、支持部材72の基端部の内周部には、互いに対向するように配置され、内側に向かって突出し、第1のフランジ部43に係合し得る4つの係合部722が形成されている。そして、各係合部722が第1のフランジ部43に係合することにより、穿刺針7が筒体2の先端部から離脱するのが防止される。
カバー部材6の基端部の内周部には、その周方向に沿って延在するリブ64が、1周に亘って形成されている。カバー部材6が上昇(基端側へ移動)すると、まずこのリブ64が前記規制部材9の基部91の先端側に当接し、さらにカバー部材6が上昇すると、カバー部材6とともに(カバー部材6の上昇に連動して)前記規制部材9が基端側へ移動する。
カバー部材6の内側には、コイルバネ13が弱い圧縮状態で収納されている。このコイルバネ13は、その先端部がカバー部材6の先端壁部62に当接し、その基端部が外筒4の第2のフランジ部44に当接している。
操作部材5の押し子51の本体部511は、全体として柱状をなし、基端側の第1の部分53と、先端側の第2の部分54とに分けることができる。
第1の部分53は、フランジ512および最外筒52と一体的に形成された大径部531と小径部532とを有する。
第2の部分54は、第1の部分53と別体で構成され、基部541と連結部542と複数の(例えば4つ)係合部543とを有している。
基部541は、円板状をなし、その中心部に小径部532が挿入される部分である。そして、この基部541と、第1の部分53の大径部531の先端部との間で、後述する規制機構140のハウジング15を挟持することができる。
基部541の先端面には、ガスケット8の凹部82の形状に対応した連結部542が形成されている。この連結部542がガスケット8の凹部82に挿入されることにより、操作部材5とガスケット8とが連結される。
基部541の基端面には、複数の係合部543が基端方向に向かって突出している。これらの係合部543は、基部541の周方向に沿って等間隔に配置されている。各係合部543は、それぞれ、その基端部が鉤状に屈曲しており、第1の部分53の大径部531の先端部に係合することができる。これにより、基部541と、第1の部分53の大径部531先端部との間で規制機構140を挟持した状態を維持することができ、よって、規制機構140が操作部材5に対し確実に固定される。
規制機構140は、1対の規制部14と、各規制部14を付勢する付勢部としてのコイルバネ(圧縮コイルバネ)16と、各規制部14とコイルバネ16とを収納するハウジング15とを有している。
各規制部14は、それぞれ、操作部材5の押圧操作を規制する規制位置(図16〜図19参照)と、規制位置から退避して前述した押圧操作の規制を解除する解除位置(図20参照)とに変位する部材である。
各規制部14は、それぞれ、操作部材5の第1の部分53の小径部532の長手方向の途中に、当該小径部532の中心軸に対し直交する方向に配置された小片で構成されている。そして、一方の規制部14と他方の規制部14とは、小径部532の中心軸を介して互いに対向しており、接近・離間することができる。なお、これらの規制部14は、規制位置では離間しており、解除位置では前述した規制位置での離間状態よりも接近している。
このように配置された各規制部14は、それぞれ、小径部532側の部分が幅と厚さとが拡大した拡大部141となっている。拡大部141がハウジング15に係合することにより、規制部14が規制位置でハウジング15から離脱するのが防止される(例えば図17参照)。
各規制部14の拡大部141と反対側の部分は、ハウジング15から突出しており、規制位置で外筒4の基端に係合する係合部142となる。この係合により、操作部材5の押圧操作が確実に規制(阻止)される。また、解除位置では、係合部142と外筒4の基端との係合が解除される。この解除により、操作部材5の押圧操作が可能となる。なお、各規制部14の規制位置から解除位置への移動は、第2の位置(位置(B))に移動して来たカバー部材6によりなされる。
また、規制部14同士の間には、コイルバネ16が配置されている。コイルバネ16は、その両端がそれぞれ各規制部14の拡大部141に当接して、これらの間で弱く圧縮されているか、又は荷重がかかっていない状態である。これにより、各規制部14を規制位置に向かう方向に付勢することができる。これにより、各規制部14を規制位置に留まらせて、操作部材5に対する規制状態を確実に維持することができる。
ハウジング15は、中空体(箱体)で構成され、その中空部に各規制部14とコイルバネ16とを収納することができる。このハウジング15は、操作部材5の第1の部分53の大径部531の先端部と、第2の部分54の基部541との間で挟持されており、その挟持状態が係合部543で維持されている。これにより、ハウジング15(規制機構140)が操作部材5に対し確実に固定されることとなる。
なお、規制部14、ハウジング15の構成材料としては、特に限定されず、例えば、内筒本体31等の構成材料と同様の材料を用いることができる。コイルバネ16の構成材料としては、特に限定されず、例えば、コイルバネ13の構成材料と同様の材料を用いることができる。
また、本実施形態では、補助機構40は、1つのコイルバネ(第2の付勢部材)401で構成されている。コイルバネ401は、伸長状態で、その基端部が押し子51のフランジ512に固定され、先端部が外筒4に固定されている。
次に、液体投与具10の使用方法と、その使用時の作動状態とについて、図16〜図23を参照しつつ説明する。
[1] 図16および図17に示すように、未使用状態(初期状態)の液体投与具10を用意する。この未使用状態の液体投与具10では、カバー部材6は、第1の位置(位置(A))にあり、針管73の針先を覆っている。なお、この未使用状態では、コイルバネ13の付勢力により、カバー部材6で針管73の針先が覆われた状態が維持されている。これにより、針管73の針先による誤穿刺を確実に防止することができる。
また、規制部材9の1対の爪93が最外筒52の最も先端側の1対の孔部522に挿入され、各爪93と各孔部522とが係合することにより、内側構造体1(筒体2)に対する操作部材5の先端方向の移動が阻止されている。
また、規制機構140は、各規制部14がそれぞれ規制位置に位置して、筒体2の外筒4の基端に係合している。これにより、内側構造体1に対する操作部材5の先端方向への移動が阻止されている。
[2] 次に、図18および図19に示すように、未使用状態の液体投与具10の操作部材5を把持して、カバー部材6の先端壁部62を生体に当接させ、操作部材5を先端方向に向かって押圧する。これにより、カバー部材6は、コイルバネ13の付勢力に抗して、操作部材5および内側構造体1に対して基端方向、すなわち、第1の位置から第2の位置(位置(B))へ移動し始める。
また、その移動過程で、針管73の針先が、カバー部材6の先端壁部62の開口部621から突出して、その針先での生体に対する穿刺が行なわれる。
そして、操作部材5を先端方向に向かって押圧し続けると、カバー部材6は、第2の位置に向かって移動し、第2の位置に到達する。また、この際、規制部材9の規制解除部911は、各規制部14をコイルバネ13の付勢力に抗して内側に向かって押圧して、解除位置まで移動させる。また、カバー部材6の側壁61の基端部が、規制部材9の各腕部92の位置に移動し、各腕部92が内側に撓み、各爪93と各孔部522との係合が外れる。これにより、筒体2に対する操作部材5の先端方向への移動が可能になる。
[3] 図20および図22に示すように、カバー部材6が第2の位置に位置している状態で、さらに、操作部材5を先端方向に向かって押圧し続けると、カバー部材6の側壁61の基端部が、規制部材9の各腕部92の位置に位置し、各爪93と各孔部522との係合が外れた状態が維持され、コイルバネ401の付勢力、すなわち、補助力により、操作部材5が先端方向に移動し、これにより、ガスケット8が先端方向に向かって移動する、すなわち、前述した押圧操作が行なわれ、よって、液体の投与を行なうことができる。そして、ガスケット8が内筒3の底部32に当接し、液体の投与が完了する。
[4] ここで、液体の投与中に、例えば、液体による痛みが強い場合等、液体の投与を一時的に中断したいことがある。この場合は、図21に示すように、操作部材5を少し基端方向に移動させる、或いは押圧力を弱める。これにより、カバー部材6の側壁61の基端部が、規制部材9の各腕部92の位置から先端方向に移動し、これによって、規制部材9の1対の爪93が最外筒52のいずれかの1対の孔部522に挿入され、各爪93と各孔部522とが係合する。これにより、コイルバネ401の付勢力、すなわち、補助力がガスケット8に伝達されることが阻止される。すなわち、内側構造体1(筒体2)に対する操作部材5の先端方向の移動が阻止され、両頭針71の先端から液体が吐出してしまうことを防止することができる。
[5] 次に、図23に示すように、操作部材5を先端方向に向かって押圧するのを止め、カバー部材6の先端壁部62を生体から離間させ、針管73を生体から抜去する。
これにより、コイルバネ13の付勢力により、カバー部材6が先端方向に移動し、カバー部材で針管73の先端側針先が覆われる。
この液体投与具10によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態の液体投与具10によれば、液体の投与を一時的に中断し、生体から抜針しても、針管73の先端から液体が吐出してしまうことを防止することができる。これにより、液体が無駄になったり、不足してしまうことを防止することができる。さらに、液体の投与を再開することにより、十分な量の液体を生体に投与することができる。
なお、本実施形態では、穿刺針は、先端側のみに針先を有する針管を有するものであるが、本発明では、これに限定されず、両頭針である針管を有するものであってもよい。この場合、針管は、前述した第1実施形態と同様に、未使用状態では内筒と連通しておらず、使用時において内筒と連通する。
以上、本発明の液体投与具を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前記実施形態では、筒体内に予め液体が充填されているが、本発明では、これに限らず、例えば、当初は筒体内に液体が充填されておらず、後から筒体内に液体を充填して使用するようになっていてもよい。
また、前記実施形態では、第1の付勢部材は、圧縮バネであるが、本発明では、これに限らず、例えば、引っ張りバネ等でもよく、また、バネ以外のものであってもよい。
また、前記実施形態では、第2の付勢部材は、引っ張りバネであるが、本発明では、これに限らず、例えば、圧縮バネ等でもよく、また、バネ以外のものであってもよい。
また、前記実施形態では、内側でガスケットが摺動する筒体は、内筒と外筒との2部材で構成されていたが、本発明では、これに限定されず、例えば、1部材で構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、補助力伝達阻止機構の凹部は、操作部材に設けられ、凸部は、内側構造体に設けられているが、本発明では、これに限らず、例えば、補助力伝達阻止機構の凹部は、内側構造体に設けられ、凸部は、操作部材に設けられていてもよい。
10 液体投与具
1 内側構造体
2 筒体
3 内筒
31 内筒本体
32 底部
321 口部
33 側壁
331 内筒側テーパ部
34 口部
35 フランジ
4 外筒
41 胴部
42 カム溝
421、423 直線溝
422 傾斜溝
43 第1のフランジ部
44 第2のフランジ部
4a 基端側部材
41a、43a 腕部
431a リブ
42a、44a 爪
45 外筒側テーパ部
45a 縮径部
46a 突起
47a テーパ部
48 縦リブ
4b 先端側部材
41b 孔部
42b 縮径部
421b 段差部
422b 溝
43b、44b 長孔
5 操作部材
51 押し子
511 本体部
512 フランジ
513 連結部
514 腕部
515 爪
516 段差部
52 最外筒
521、522 孔部
53 第1の部分
531 大径部
532 小径部
54 第2の部分
541 基部
542 連結部
543 係合部
6 カバー部材
61 側壁
611 突起
612 腕部
613 突起
62 先端壁部
621 開口部
622 先端面
63 突起
64 リブ
7 穿刺針
71 両頭針
72 支持部材
721 突起
722 係合部
73 針管
8 ガスケット
81 突部
82 凹部
9 規制部材
91 基部
911 規制解除部
92 腕部
93 爪
11 封止部材
12 固定部材
13 コイルバネ
140 規制機構
14 規制部
141 拡大部
142 係合部
15 ハウジング
16 コイルバネ
40 補助機構
401 コイルバネ
50 補助力伝達阻止機構

Claims (5)

  1. 先端部に底部、基端部に開口部を有し、内部に液体を充填可能な筒体と、該筒体の先端部に装着され、先端に鋭利な針先を有し、基端が前記筒体の内部と連通可能な針管と、前記筒体内に設置され、前記筒体の軸方向に沿って摺動し得るガスケットとを備える内側構造体と、
    前記ガスケットを押圧する押し子を有し、該押し子を先端方向に移動して、前記液体を前記針管から吐出させる押圧操作を行なう操作部材と、
    前記押し子を介して前記ガスケットを押圧する補助力を発生する補助機構と、
    前記押圧操作の途中で、前記補助力が前記ガスケットに伝達されるのを阻止する補助力伝達阻止機構とを備え、
    前記補助力伝達阻止機構は、前記内側構造体と前記操作部材との一方に設けられた凹部と、他方に設けられ、前記凹部と係合する凸部とを有し、前記凹部と前記凸部とが係合することで、前記内側構造体と前記操作部材との位置関係を固定するものであり、
    前記凸部が前記凹部に対して相対的に周方向に移動可能であることを特徴とする液体投与具。
  2. 前記凸部が前記凹部内を周方向に移動可能である請求項に記載の液体投与具。
  3. 前記凹部の周方向の長さは、前記凸部の周方向の長さよりも長い請求項に記載の液体投与具。
  4. 前記針管の少なくとも前記針先を覆う位置(A)と、該位置(A)から基端方向に退避して、前記針先が露出する位置(B)とに移動可能なカバー部材を有し、
    前記筒体は、内部に前記液体を充填可能な内筒と、該内筒の外周側に配置され、前記カバー部材に対して回転可能な外筒とを有し、
    前記外筒が前記カバー部材に対して回転する前における前記凸部の前記凹部に対する位置は、前記外筒が前記カバー部材に対して所定角度回転した後における前記凸部の前記凹部に対する位置と異なる請求項に記載の液体投与具。
  5. 前記針管の少なくとも前記針先を覆う位置(A)と、該位置(A)から基端方向に退避して、前記針先が露出する位置(B)とに移動可能なカバー部材を有し、
    前記筒体は、内部に前記液体を充填可能な内筒と、該内筒の外周側に配置され、前記カバー部材に対して回転可能で、かつ前記カバー部材の軸方向に沿って移動可能な外筒とを有し、
    前記カバー部材は、突起を有し、
    前記外筒は、前記外筒の軸線に対して所定角度傾斜するように形成された傾斜溝を有し、前記突起が挿入されるカム溝を備え、
    前記カバー部材の前記突起が前記傾斜溝に沿って移動する際に、前記凸部が前記凹部に対して相対的に周方向に移動する請求項に記載の液体投与具。
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