JP6124125B2 - 吸着装置および画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、記録媒体を吸着する吸着装置、及び、この吸着装置を採用した複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
従来、記録媒体を搬送しつつ、その記録媒体に画像を形成する画像形成装置の一つとして、液滴吐出手段により吐出したインクの液滴(以下、インク滴という)を記録媒体に付着させて画像形成を行うインクジェット記録装置が知られている。一般的に、インクジェット記録装置では、インク滴を吐出する液滴吐出手段であるインクジェットヘッドと、記録媒体との距離であるヘッドギャップが狭い方が良いとされている。これは、インクジェット記録装置の画像品質は、インク滴が規定通り吐出され、規定通りに記録媒体に付着するかにかかっているが、これらは周囲の環境、インク滴を吐出するノズル面の状態、ノズル内部のメニスカス形状等の影響を受けやすい。例えば、インク滴が曲がって吐出されることがあり、この場合はヘッドギャップが狭く、インクジェットヘッドと記録媒体との距離が近いほうが、画像に及ぼす影響が少ないためである。
しかしながら、搬送される記録媒体にはバタツキや、インク滴が記録媒体に付着したことにより記録媒体が膨潤して波状に膨れあがる、所謂コックリングと呼ばれる現象が発生する。このような現象が発生すると、ヘッドギャップが狭い場合は、搬送される記録媒体が、搬送方向と直交する記録媒体の幅方向に高速移動しているインクジェットヘッドと擦ったり衝突したりという不具合が発生しやすい。
そこで、インクジェットヘッドとの対向部において、記録媒体の裏面を吸着して搬送する装置が知られている。
例えば、特許文献1には、インクジェットヘッドと対向するよう表面移動可能な静電吸着フィルムを設け、記録媒体の裏面を静電吸着フィルムに静電気力で吸着して搬送するインクジェット装置が記載されている。
また、特許文献2には、複数の搬送リブを有する搬送ガイド部材のインクジェットヘッドと対向する位置に幅方向に並んだ複数の開口部を設け、開口部を介して空気を吸引することで記録媒体の裏面を搬送リブに吸着するインクジェット装置が記載されている。
特許文献1のインクジェット記録装置では、記録媒体の裏面を静電気力で静電吸着フィルムに吸着して搬送することで記録媒体のバタツキは防止できるが、コックリングによる膨れあがりは防止することはできなかった。また、静電気力を発生させる機構はコストが高いという問題もある。
特許文献2のインクジェット記録装置では、空気を吸引することで記録媒体の裏面を搬送ガイド部材の搬送リブ上に吸着している。このため、記録媒体のバタツキは防止すると共に、コックリングによる記録媒体の膨潤部分を複数の搬送リブの間に落とし込むことで記録媒体がインクジェットヘッド側に膨れあがることを防止している。しかしながら、特許文献2のインクジェット記録装置では、搬送する記録媒体のサイズによっては、十分な効果がえられない場合があった。例えば、幅の広い記録媒体の搬送時は、幅方向に設けた複数の開口部の全てが記録媒体により塞がれることで吸着力が発生する。しかし、幅の狭い記録媒体の場合、幅方向に設けた複数の開口部の全てを塞ぐことができず、記録媒体により塞がれていない部分の開口部は流体抵抗がないため空気は主にこの部分を通過するようになり、塞がれた開口部の吸着力が著しく低下してしまう。
以上、インクジェット記録装置を用いて、記録媒体を吸着しながら搬送して画像を形成する画像形成装置の課題を説明したが、これに限らず、記録媒体を搬送しつつその記録媒体に画像を形成する他の画像形成装置においても同様の課題が発生する。例えば、電子写真方式の画像形成装置において、トナー像を転写された記録媒体をトナー像を定着する定着手段まで搬送する際、記録媒体を搬送コロやローラで挟んで搬送することはできない。これは、記録媒体上の未定着トナーが搬送コロやローラとの接触により簡単に剥がれてしまうためである。そこで、記録媒体を吸着しながら搬送する手段が用いられているが、静電吸着を用いた構成ではコスト高になるという問題がある。また、空気を吸引して吸着する構成では、記録媒体のサイズに対応できず、幅の小さい記録媒体では吸着力が減少してしまう。特に、高速機で記録媒体を高速搬送すると、吸着力の減少により記録媒体が浮き上がる等の不具合が生じてしまう。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、記録媒体のサイズによらず記録媒体を安定して吸着することのできる低コストの吸着装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、記録媒体と接触する複数の搬送リブを一面に有する搬送ガイド部材と、送風手段とを備え、該搬送ガイド部材は、該搬送リブが形成された面に該送風手段から送風された気流を該吹き出す吹出口と、該吹出口よりも上流側で該気流の流路面積を減少させ、かつ、該吹出口から吹き出される気流の向きを該記録媒体の幅方向端部に向かうように変更する気流ガイド部とを有し、該複数の搬送リブに仕切られた空間同士を連通させる通気口を該搬送リブに形成したものであり、該送風手段より発生した気流の流路面積が該気流ガイド部により狭くなることで生ずる負圧を用いて該記録媒体を該搬送ガイド部材側に引き付けて該搬送リブに吸着させることを特徴とする吸着装置。
本発明によれば、記録媒体のサイズによらず記録媒体を安定して吸着することのできる低コストの吸着装置および画像形成装置を提供できるという優れた効果がある。
実施形態1に係るインクジェット記録装置の構成を示す斜視図。 実施形態1に係るインクジェット記録装置の機構部の側面図。 実施形態1に係るインクジェット記録装置における吸着装置の概念図。 吸着装置の搬送ガイド部材を搬送面側から見た斜視図。 吸着装置の搬送ガイド部材の幅方向中央部における断面斜視図。 吸着装置における吸着作用を説明するための断面図。 ベルヌーイの原理の説明図。 実施形態2に係る電子写真方式のプリンタにおける吸着装置の概念図。
<実施形態1>
本発明の吸着装置を画像形成装置の一例であるインクジェット記録装置に採用した実施形態1について説明する。先ず、インクジェット記録装置の基本的な構成について図面を参照して説明する。
図1は実施形態1に係るインクジェット記録装置の構成を示す斜視図、図2は実施形態1に係るインクジェット記録装置の機構部の側面図である。
図1及び図2に示す本実施形態のインクジェット記録装置100は、装置本体の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ101を備えている。そして、このキャリッジ101に搭載した液滴吐出手段であるインクジェットヘッド9及びインクジェットヘッド9に対してインクを供給するインクカートリッジ102等で構成される印字機構部103等を収納している。また、装置本体の下方部には前方側から多数枚の記録紙等のシート状の記録媒体Pを積載可能な給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい)104を抜き差し自在に装着されている。更に、記録媒体Pを手差しで給紙するために開かれる手差しトレイ105を有し、給紙カセット104あるいは手差しトレイ105から給送される記録媒体Pを取り込む。そして、印字機構部103によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ106に排紙する。
印字機構部103は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド107と従ガイドロッド108とでキャリッジ101を主走査方向に摺動自在に保持する。キャリッジ101には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出するインクジェットヘッド9を複数のノズル孔を主走査方向(図1中の矢印A方向)と直交する副走査方向に配列している。さらには、キャリッジ101には、インクジェットヘッド9をインク滴吐出方向を下方に向けて装着している。また、キャリッジ101にはインクジェットヘッド9に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ102を交換可能に装着している。
キャリッジ101は後方側(用紙搬送方向の下流側)を主ガイドロッド107に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向の上流側)を従ガイドロッド108に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ101を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ109aで回転駆動される駆動プーリ110と従動プーリ111との間にタイミングベルト112を張装している。そして、このタイミングベルト112をキャリッジ101に固定し、主走査モータ109aの正逆回転によりキャリッジ101が往復に走査される。
一方、給紙カセット104にセットした記録媒体Pをインクジェットヘッド9の下方側に搬送する。搬送手段としては、給紙カセット104から記録媒体Pを分離給装する給紙ローラ113及びフリクションパッド114と、記媒媒体Pを案内する給紙ガイド部材115とを有している。更には、給紙された記録媒体Pを反転させて搬送する搬送ローラ10と、この搬送ローラ10の周面に押し付けられる搬送コロ117及び搬送ローラ10からの記録媒体Pの送り出し角度を規定する先端コロ11を有している。搬送ローラ10は副走査モータ109bによって回転駆動される。
また、キャリッジ101の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ10から送り出された記録媒体Pをインクジェットヘッド9の下方側で案内するため搬送ガイド部材8を設けている。この搬送ガイド部材8は、後述する記録媒体Pの吸着装置1としての機能を有している。また、搬送ガイド部材8の用紙搬送方向下流側には、記録媒体Pを排紙方向へ送り出すために回転駆動される後段搬送コロ12を設けている。さらには、記録媒体Pを排紙トレイ106に送り出す排紙ローラ123と、排紙経路を形成する一対の排紙ガイド部材13とを配設している。
このインクジェット記録装置100で記録時には、記録媒体Pを副走査方向に搬送しつつ、キャリッジ101を主走査方向に移動させながら画像信号に応じてインクジェットヘッド9を駆動する。これにより、記録媒体Pにインク滴を吐出して画像形成をおこなう。
次に、本実施形態の特徴部である記録媒体Pの吸着装置1について、図面を参照して説明する。
図3は、実施形態1に係るインクジェット記録装置の吸着装置1の概念図である。なお、図3は吸着装置1の概念を示すものであり、各部材のその大きさは図示のものではない。図3において、記録媒体Pは、副走査モータ109bにより回転駆動された搬送ローラ10により、搬送ガイド部材8上を副走査方向(図中矢印B)に搬送されつつ、インクジェットヘッド9よりインク滴15を吐出される。搬送ガイド部材8の下方には、吸着装置1の構成部材としての、送風手段14と、送風手段14により発生した気流を搬送ガイド部材8に向かって流す通気パイプ6とが設けられている。
図4は吸着装置1の搬送ガイド部材8を搬送面側から見た斜視図である。
搬送ガイド部材8の搬送面側には、記録媒体Pを保持するために記録媒体の搬送方向である副走査方向(図中矢印B)に沿って、細い直方体で構成された複数の搬送リブ2、3を設けている。なお、複数の搬送リブ2、3のうち、搬送リブ3は搬送ガイド部材8の幅方向中央部に設けられた搬送リブであり、搬送リブ2はそれ以外の搬送リブを表す。また、図中において、添字a,bは、それぞれ副走査方向(図中矢印B)に向かって右側、左側の部材を示す添字である。但、搬送ガイド部材8の要部は、幅方向に関して左右対称に形成されているため、以下の説明においては、添字a、bを省略して説明をおこなう。
記録媒体Pは副走査方向(図中矢印B)に搬送され、搬送リブ2、3の上面を滑りながら移動する。また、搬送ガイド部材8には、後述する記録媒体Pに沿って幅方向端部に向かって流れる気流を吹き出す吹出口5が設けられている。また、幅方向に関して吹出口5が設けられた位置よりも端部側の搬送リブ2には、吹出口5より吹き出された気流を幅方向端部に向かうように通過させる通気口4が設けられている。また、記録媒体Pに沿って幅方向端部に向かって流れる気流が、幅方向以外に逃げないように横リブ23が設けられている。
図5は、搬送ガイド部材8の幅方向(主走査方向)中央部のおける断面斜視図である。搬送ガイド部材8の幅方向中央部の内部には、送風手段14により発生した気流が流れる通気パイプ6からの連通部が形成されている。また、通気パイプ6を流れてきた気流が記録媒体Pに当たる前に流路面積を減少させ、かつ、気流の向きを記録媒体Pに沿って幅方向端部に向かうように変更する気流ガイド部7を備えている。気流ガイド部7の最下流部は上記吹出口5が形成されている。
図6に示すように、この搬送ガイド部材8は、気流ガイド部7により、通気パイプ6内を記録媒体Pに向かって流れてきた気流(図中矢印D)の向きを変更して、吹出口5より記録媒体Pに沿って幅方向端部に向かう気流(図中矢印E)として吹き出す。吹き出した気流は、搬送リブ2に設けられた通気口4を通過して幅方向端部に向かって流れて、記録媒体Pの幅方向外に排出される。この際、幅方向端部に向かって流れる気流(図中矢印E)は記録媒体Pの幅方向以外に逃げないように横リブ23により規制される。また、通気パイプ6を記録媒体Pに向かって流れてきた気流(図中矢印D)が、気流ガイド部7により流路面積が狭まる際、流量を一定にする働きのため流速が速まる。
ここで、図7を用いて、ベルヌーイの原理について説明する。図7において、太い管20内を流れてきた空気が、細い管21に入ると流量を一定にする働きのため流速が速まる。下式は、ベルヌーイの原理を表す式である。

1/2・ρv+ρgh+p=一定・・・(1)

ここで、ρ:密度[kg/m]、v:流速[m/s]、p:圧力[Pa]、g:重力加速度[m/s]、h:高さ[m]である。
上記の式は「流体の運動エネルギーと、位置のエネルギーと、静圧によってなされる仕事量の総和は一定」であることを示しており、仮に流速が上がると、系全体のエネルギーを一定にしようとする働きから、位置エネルギーは変化できないため圧力が下がる。すなわち、細い管21に入ると流速が速まることで、負圧が発生する。図7において、太い管20と細い管21とを結ぶU字管22内の流体は、発生する負圧により細い管21側に負力が発生し、図に示すように圧力差となって現れる。例えば、霧吹きは、この原理を利用しており、息で吹いたことによる圧力により生じた負圧によって液面が上昇し、液を霧状に吹き飛ばすことを可能としたものである。
図6において、通気パイプ6を流れてきた気流(図中矢印D)が、気流ガイド部7により流路面積が狭まった部分を通過する際に流速が速まると、ベルヌーイの原理に基づき、全体のエネルギーを一定にしようとする働きにより負圧が発生する。負圧を気流ガイド部7通過後の搬送リブ2が形成された面と記録媒体Pとの間に発生させることにより、記録媒体Pを搬送ガイド部材8側に引き付ける力(図中矢印F)が働き、記録媒体Pは搬送リブ2に吸着する。これにより、搬送ガイド部材8を通過中は、記録媒体Pは常に搬送リブ2に吸着された状態となる。
図3において、吸着装置1により記録媒体Pは搬送ガイド部材8の搬送リブ2に吸着されながら、搬送ローラ10によりインクジェットヘッド9との対向部を通過するよう搬送される。
ここで、吸着装置1を設けていないインクジェット記録装置においては、印字が開始される前に、記録媒体Pが先端コロ11を通過後、インク滴15が付着する直前で、記録媒体Pの先端がフリーの状態となる。この時、記録媒体Pの先端が何らかの原因でカールしていたり、また風等の影響で浮いていたりすると、記録媒体Pがインクジェットヘッド9に衝突したり、ひどい時には記録媒体Pが破れたりすることがある。本実施形態では、記録媒体Pのインクジェットヘッド9までの上流側の搬送経路において、吸着装置1により記録媒体Pを搬送ガイド部材8に吸着させて搬送することで、このような不具合を防止できる。
また、記録媒体Pがインクジェットヘッド9との対向位置まで搬送されて、インク滴15が吐出された後に、記録媒体Pが後段搬送コロ12に噛む直前の状態がある。この時、インク滴15が記録媒体Pに付着したことにより記録媒体Pが膨潤し、記録媒体Pが波状に膨れ上がるコックリングが発生する場合がある。
ここで、吸着装置1を設けていないインクジェット記録装置においては、コックリングによるしわは無秩序に発生し、その結果、記録媒体Pが浮き上がりインクジェットヘッド9との擦れや破れ等が発生し易い。本実施形態では、記録媒体Pのインクジェットヘッド9から下流側の搬送経路において、吸着装置1により記録媒体Pを搬送ガイド部材8側に引き付けているため、引き付ける力によりコックリングのしわは主に下側に発生し、搬送リブ2の間に落ち込む。このため、記録媒体Pの浮き上がりが無くなり、上記不具合を防止できる。
さらに、本実施形態の吸着装置1は、異なる幅の記録媒体Pに対しても吸着力の低下がなく、記録媒体Pのサイズ対応性に優れている。吹出口5から吹き出された気流は、搬送リブ2が形成された面と記録媒体Pとの間に挟まれて、搬送リブ2の通気口4を介して記録媒体Pの幅方向端部まで流れる。このため、記録媒体Pに覆われている幅方向の何れの位置においても負圧が生じ、負圧により記録媒体Pを搬送リブ2に吸着させることができる。これは、特許文献2の空気を吸引することで記録媒体を搬送リブに吸着する構成に比べて、記録媒体のサイズによらず安定した吸着力を得ることができる。すなわち、どのような幅の記録媒体Pに対しても吸引力の調整等が必要なく、一定の吸引力が自動的に得られるメリットがある。
<実施形態2>
本発明の吸着装置を画像形成装置の一例である電子写真方式のプリンタに採用した実施形態2について説明する。
図8は実施形態2に係るプリンタにおける吸着装置の概念図である。このプリンタは、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色のトナー像を形成される感光体16K、16C、16M,16Yを有する、所謂タンデム式の画像形成装置である。各感光体16K、16C、16M,16Yの周囲には、図示しない、公知のトナー像形成手段を備えている。各感光体16K、16C、16M,16Y上に形成された各色トナー像は、表面移動する中間転写体17上に順次、重ね合せて転写され、重ね合せトナー像によるカラー画像を形成する。中間転写体17上の重ね合せトナー像は、二次転写ローラ18にて、記録媒体P上に転写される。重ね合せトナー像が転写された記録媒体Pは、定着装置19まで搬送され、熱と圧力により重ね合せトナー像が記録媒体Pに定着する。
このようなプリンタにおいて、記録媒体P上に転写された、重ね合せトナー像は、静電的に記録媒体Pに付着しているだけの状態であり、指等で触ると簡単に取れてしまう。このため、二次転写ローラ18から定着装置19までの経路では、搬送コロやローラで記録媒体Pを挟んで搬送することはできない。
実施形態2のプリンタにおいては、上記実施形態1で説明した吸着装置1を用いている。すなわち、二次転写ローラ18から定着装置19までの経路には、上述の構成を有する搬送ガイド部材8と、送風手段14と、送風手段14により発生した気流を搬送ガイド部材8に向かって流す通気パイプ6とが設けられている。これにより、記録媒体Pのサイズによらず、記録媒体Pを安定して吸着して定着装置19まで搬送することができ、良好な画像が得られる。
なお、実施形態1、2においては、本発明の吸着装置を画像形成装置に採用する例を用いて説明したが、本発明の吸着装置は、ATMやCD等の紙幣搬送装置や、自動改札の切符搬送装置等にも適用することもできる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様ごとに特有の効果を奏する。
(態様A)
記録媒体Pと接触する複数の搬送リブ2を一面に有する搬送ガイド部材8と、送風手段14とを備え、搬送ガイド部材8は、搬送リブ2が形成された面に送風手段14から送風された気流を吹き出す吹出口5と、吹出口5よりも上流側で気流の流路面積を減少させ、かつ、吹出口5から吹き出される気流の向きを記録媒体Pの幅方向端部に向かうように変更する気流ガイド部7とを有し、複数の搬送リブ2に仕切られた空間同士を連通させる通気口4を搬送リブに形成したものであり、送風手段14より発生した気流の流路面積が気流ガイド部7により狭くなることで生ずる負圧を用いて記録媒体Pを搬送ガイド部材8側に引き付けて複数の搬送リブ2に吸着させることを特徴とする吸着装置1である。
(態様A)においては、搬送ガイド部材8の気流ガイド部7により、送風手段14により発生させた気流の流路面積を狭めると共に、気流の向きを記録媒体Pの幅方向端部に向かうように変更した後、搬送リブ2が形成された面に吹き出す。搬送リブ2が形成された面に吹き出された気流は、記録媒体Pとの間に挟まれて、搬送リブ2の通気口4を介して幅方向端部に向かって流れる。このような気流では、流路面積が狭まる際に流量を一定にするため流速が上がり、負圧が発生する。これは、ベルヌーイの原理の「流体の運動エネルギーと、位置のエネルギーと、静圧によってなされる仕事量の総和は一定」に基づくものである。流速が上がると系全体のエネルギーを一定にしようとする作用が働くが、位置エネルギーは変化できないため、圧力が下がって負圧が発生する。
負圧を気流ガイド部7より下流の搬送リブ2が形成された面と記録媒体Pとの間に発生させることにより、記録媒体Pを搬送ガイド部材8側に引き付ける力が働き、記録媒体Pは搬送リブ2に吸着する。気流は、搬送リブ2が形成された面と記録媒体Pとの間に挟まれて、搬送リブ2の通気口4を介して記録媒体Pの幅方向端部まで流れる。このため、記録媒体Pに覆われている幅方向の何れの位置においても負圧が生じ、負圧により記録媒体Pは搬送リブ2に吸着する。これは、特許文献2の空気を吸引することで記録媒体を搬送リブに吸着する構成に比べて、記録媒体のサイズによらず安定した吸着力を得ることができる。また、特許文献1の静電吸着を用いる構成に比べて、気流を用いる構成は低コストである。
なお、ベルヌーイの原理に基づき、気流が流路の流路面積が狭くなる箇所を通過する際に生ずる負圧を用いた吸着方法は半導体製造分野における基板等の吸着に使用されている。本発明は、ベルヌーイの原理に基づく負圧を利用した吸着方法を、記録媒体Pを搬送ガイド部材8側に引き付けて搬送リブ2に吸着する吸着装置として用いたものである。
(態様B)
記録媒体Pを搬送しつつ、記録媒体Pにインクジェットヘッド9などの液滴吐出手段により吐出したインク滴15などの液滴を付着させて画像形成を行うインクジェット方式の画像形成装置において、記録媒体Pの搬送方向に関して、液滴吐出手段の上流側から液滴吐出手段に対向する位置までの搬送経路に(態様A)の吸着装置1を設ける。これによれば、上記実施形態1についた説明したように、先端コロ11を通過後、記録媒体P先端の浮きにより記録媒体Pが液滴吐出手段と擦れたり衝突したりすることを防止することができる。
(態様C)
記録媒体Pを搬送しつつ、記録媒体Pにインクジェットヘッド9などの液滴吐出手段により吐出したインク滴15などの液滴を付着させて画像形成を行うインクジェット方式の画像形成装置において、記録媒体の搬送方向に関して、液滴吐出手段に対向する位置から液滴吐出手段の下流側までの搬送経路に(態様A)の吸着装置1を設ける。これによれば、上記実施形態1についた説明したように、液滴の付着による記録媒体の膨潤部分を複数の搬送リブ2の間に落とし込むことで記録媒体が液滴吐出手段と擦れたり衝突したりすることを防止することができる。
(態様D)
記録媒体Pを搬送しつつ、記録媒体にトナー像形成手段により形成したトナー像を転写し、トナー像が転写された記録媒体を定着装置19まで搬送して定着をおこなうことで画像形成を行う電子写真方式の画像形成装置において、記録媒体のトナー像の転写位置から定着装置までの搬送経路に(態様A)の吸着装置1を設ける。これによれば、実施形態2について説明したように、未転写トナー像を担持した記録媒体の表面に触れることなく、安定した搬送がおこなえる。
1 吸着装置
2 搬送リブ
3 搬送リブ(中央部)
4 通気口
5 吹出口
6 通気パイプ
7 流体ガイド部
8 搬送ガイド部材
9 インクジェットヘッド
10 搬送ローラ
11 先端コロ
12 後段搬送コロ
13 排紙搬送ガイド
14 送風手段
15 インク滴
16 感光体
17 中間転写体
18 二次転写ローラ
19 定着装置
20 太い管
21 細い管
22 U字管
23 横リブ
109b 副走査モータ
P 記録媒体
特開平9−254460号公報 特許4001679号公報

Claims (4)

  1. 記録媒体と接触する複数の搬送リブを一面に有する搬送ガイド部材と、送風手段とを備え、該搬送ガイド部材は、該搬送リブが形成された面に該送風手段から送風された気流を吹き出す吹出口と、該吹出口よりも上流側で該気流の流路面積を減少させ、かつ、該吹出口から吹き出される気流の向きを該記録媒体の幅方向端部に向かうように変更する気流ガイド部とを有し、該複数の搬送リブに仕切られた空間同士を連通させる通気口を該搬送リブに形成したものであり、該送風手段より発生した気流の流路面積が該気流ガイド部により狭くなることで生ずる負圧を用いて該記録媒体を該搬送ガイド部材側に引き付けて該搬送リブに吸着させることを特徴とする吸着装置。
  2. 記録媒体を搬送しつつ該記録媒体に液滴吐出手段により吐出した液滴を付着させて画像形成を行うインクジェット方式の画像形成装置において、
    上記記録媒体の搬送方向に関して、上記液滴吐出手段の上流側から上記液滴吐出手段に対向する位置までの搬送経路に請求項1の吸着装置を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 記録媒体を搬送しつつ該記録媒体に液滴吐出手段により吐出した液滴を付着させて画像形成を行うインクジェット方式の画像形成装置において、
    上記記録媒体の搬送方向に関して、上記液滴吐出手段に対向する位置から上記液滴吐出手段の下流側までの搬送経路に請求項1の吸着装置を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 記録媒体を搬送しつつ該記録媒体にトナー像形成手段により形成したトナー像を転写し、該トナー像が転写された記録媒体を定着装置まで搬送して定着をおこなうことで画像形成を行う電子写真方式の画像形成装置において、
    上記記録媒体のトナー像の転写位置から定着装置までの搬送経路に請求項1の吸着装置を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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