JP2020131645A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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寛 杉谷
Hiroshi Sugitani
寛 杉谷
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Abstract

【課題】印刷媒体の搬送の際に発生する搬送流や吸引風の影響によるサテライト滴の拡散を抑制し、主滴の着弾精度の向上を図るインクジェット印刷装置を提供する。【解決手段】印刷媒体Pを搬送する搬送部80と、搬送部によって搬送される印刷媒体Pに対してインクを吐出して印刷を施すインクジェットヘッド31と、搬送部とインクジェットヘッドのインク吐出面との間に設けられ、インクジェットヘッドから吐出されたインクが通過する開口を有する整風板90とを備えることにより、サテライト滴の拡散の抑制と、主滴の着弾精度向上を実現することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインクジェット印刷装置に関するものである。
従来、紙またはフィルムなどからなる印刷媒体を搬送しつつ、インクジェットヘッドから印刷媒体に対してインクを吐出して印刷を施すインクジェット印刷装置が提案されている。
インクジェット印刷装置においては、インクジェットヘッドの各ノズルからインクが吐出される際、印字に関連する主滴の他に微小なサテライト滴が伴う。このサテライト滴は、印刷媒体の搬送の際に発生する空気流である搬送流の影響により、インクミストとなって拡散し、これにより装置内の意図しない部分に付着し、装置内の汚れの原因となる。
また、搬送ベルトに形成された吸引孔から空気を吸引し、これにより印刷媒体を搬送ベルトに吸着させて搬送する場合には、吸引孔からの空気の吸引によって吸引風が発生し、この吸引風によってもサテライト滴が拡散する。
また、上述した搬送流や吸引風は、インクジェットヘッドから吐出されたインクの主滴に対しても影響を及ぼし、主滴の着弾精度を低下させ、画質の劣化を招く。
特開2000−263767号公報
そこで、上述したサテライト滴を回収および除去するために、インクジェットヘッドの上流側または下流側もしくは両方に送風機構や吸引機構を設けることが検討されている。
しかしながら、インクジェットヘッドから吐出されたインクは、その吐出直後に搬送流および吸引風の影響を受けるため、上述した送風機構による送風や吸引機構による吸引が、搬送流および吸引風の影響を助長し、さらなるサテライト滴の拡散および主滴の着弾精度の低下を招いていた。
なお、特許文献1においては、記録ヘッドを搭載するキャリッジを移動させながら印刷を行うインクジェット記録装置において、キャリッジの移動によりキャリッジの下流側に生じる負圧によってインクミストが拡散するのを抑制するため、キャリッジの下流側に記録面を覆うカバー部材を設けることが提案されているが、上述した搬送流や吸引風の影響によるインクミストの拡散を抑制する方法については、何も提案されていない。
本発明は、上記事情に鑑み、印刷媒体の搬送の際に発生する搬送流や吸引風の影響によるサテライト滴の拡散を抑制し、主滴の着弾精度の向上を図ることができるインクジェット印刷装置を提供することを目的とするものである。
本発明のインクジェット印刷装置は、印刷媒体を搬送する搬送部と、搬送部によって搬送される印刷媒体に対してインクを吐出して印刷を施すインクジェットヘッドと、搬送部とインクジェットヘッドのインク吐出面との間に設けられ、インクジェットヘッドから吐出されたインクが通過する開口を有する整風板とを備える。
本発明のインクジェット印刷装置によれば、搬送部とインクジェットヘッドのインク吐出面との間に、インクジェットヘッドから吐出されたインクが通過する開口を有する整風板を設けるようにしたので、印刷媒体の搬送の際に発生する搬送流や吸引風の影響によるサテライト滴の拡散を抑制し、主滴の着弾精度の向上を図ることができる。
本発明のインクジェット印刷装置の一実施形態の概略構成を示す図 ヘッドホルダの斜視図 ヘッドホルダの上面図 整風板の一例を示す図 インクジェットヘッド周辺の構成の拡大図 図1に示す実施形態のインクジェット印刷装置の制御系の概略構成を示すブロック図 整風板のその他の実施形態を示す図 整風板のその他の実施形態を示す図 本発明のインクジェット印刷装置のその他の実施形態の制御系の概略構成を示すブロック図 吸着部の一例を示す図
以下、図面を参照して本発明のインクジェット印刷装置の一実施形態について詳細に説明する。本実施形態のインクジェット印刷装置は、インクジェットヘッドからのインク吐出によって発生したサテライト滴の拡散を抑制する機構に特徴を有するものであるが、まずは、インクジェット印刷装置全体の構成について説明する。図1は、本実施形態のインクジェット印刷装置1の概略構成図である。また、図1の紙面手前側が、本実施形態のインクジェット印刷装置1の前方向であり、紙面奥側が後方向である。
本実施形態のインクジェット印刷装置1は、図1に示すように、サイド給紙部10と、内部給紙部20と、印刷処理部30と、排紙部40と、反転部50と、制御部60と、表示部70と、搬送部80とを備えている。
印刷処理部30、内部給紙部20、搬送部80および制御部60は、金属または樹脂などから形成された筐体100内に収容されて設置されている。また、サイド給紙部10、排紙部40および反転部50は、筐体100内に一部が収容され、筐体100外に一部が突出する状態で設置されている。
サイド給紙部10は、印刷媒体Pが載置される給紙台11と、給紙台11から最上位置の印刷媒体Pのみを繰り出して給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部12と、1次給紙部12によって搬送された印刷媒体Pを循環搬送路CR上へ搬送する2次給紙部14とを備えている。
内部給紙部20は、印刷媒体Pが載置される給紙台21aと、給紙台21aから最上位置の印刷媒体Pのみを繰り出して給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22aと、印刷媒体Pが載置される給紙台21bと、給紙台21bから最上位置の印刷媒体Pのみを繰り出して給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22bと、印刷媒体Pが載置される給紙台21cと、給紙台21cから最上位置の印刷媒体Pのみを繰り出して給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22cと、印刷媒体Pが載置される給紙台21dと、給紙台21dから最上位置の印刷媒体Pのみを繰り出して給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22dとを備えている。
このように2次給紙部14には、サイド給紙部10または内部給紙部20から印刷媒体Pが搬送されるとともに、さらに後述する反転部50からも印刷媒体Pが搬送される。
そのため搬送方向における2次給紙部14の手前には、内部給紙部20から給紙された印刷媒体Pの搬送経路と、反転部50から搬送された一方の面が印刷された印刷媒体Pの搬送経路とが合流する合流地点が存在する。この合流地点を基準に、給紙機構側の経路を給紙搬送路FRと呼び、それ以外の経路を循環搬送路CRと呼ぶ。
印刷処理部30は、複数のインクジェットヘッド31と、ヘッドホルダ32と、送風部33と、吸引部34とを備えている。
インクジェットヘッド31は、搬送部80によって搬送される印刷媒体Pに対してインクを吐出して印刷処理を施すものである。ヘッドホルダ32は、各インクジェットヘッド31が設置されるものである。図2は、ヘッドホルダ32を斜め上方から見た斜視図であり、図3は、ヘッドホルダ32の上面図である。
ヘッドホルダ32は、図2に示すように箱型の支持部材から構成されており、ヘッドホルダ32の底面には、各インクジェットヘッド31が嵌め込まれて設置される複数の設置孔32aが形成されている。設置孔32aは貫通孔であって、各インクジェットヘッド31のインク吐出面がヘッドホルダ32の底面外側に露出して配置されるように形成されている。なお、インク吐出面とは、インクジェットヘッド31のノズルのインク吐出口が配列された面のことをいう。
本実施形態では、6つのインクジェットヘッド31から1つのラインヘッドが構成されており、図3に示す4つの点線四角は、各ラインヘッドが有する6つのインクジェットヘッド31が配置される設置孔32aの範囲を示している。すなわち、本実施形態の印刷処理部30は、4つのラインヘッドを有する。
4つのラインヘッドは、図3に示すように、印刷媒体Pの搬送経路に沿って所定の間隔を空けて配列されている。4つのラインヘッドは、それぞれ異なる色(例えばブラック、シアン、マゼンタおよびイエロー)のインクを吐出するものである。
各ラインヘッドは、印刷媒体Pの搬送方向に直交する方向に3つのインクジェットヘッドが等間隔で配置されたヘッド列を2列有し、その2列のヘッド列が上記直交する方向に半ピッチ分程度ずれるように配置されて構成されている。
また、図2および図3に示すように、各設置孔32aの印刷媒体Pの搬送方向上流側には、ホルダ送風孔32cが形成され、搬送方向下流側には、ホルダ吸引孔32bが形成されている。ホルダ送風孔32cは、後述する送風部33の送風口に対応して形成される貫通孔である。また、ホルダ吸引孔32bは、後述する吸引部34の吸引口に対応して形成される貫通孔である。
送風部33において発生した風が、ホルダ送風孔32cを経由して、搬送部80側のインクジェットヘッド31の直下近傍に向けて送られる。インクジェットヘッド31からのインク吐出によって発生したサテライト滴は、送風部33からの送風によって吸引部34に向けて流される。そして、吸引部34によって吸引されたサテライト滴は、ホルダ吸引孔32bを経由して吸引部34内に回収される。
図1に戻り、搬送部80は、プラテン81、ファン機構82および搬送ベルト83などを備えている。搬送部80は、サイド給紙部10から搬送された印刷媒体Pを搬送ベルト83に吸引吸着させた状態で、一定の速度を維持しながら搬送する。そして、搬送部80は、印刷媒体Pに対してインクジェットヘッド31により印刷処理が施された後、印刷済の印刷媒体Pを排紙部40まで搬送する。
プラテン81は、ヘッドホルダ32の底面に対向して設けられるプレート部材である。プラテン81には、複数のプラテン吸引孔81aが形成されている。プラテン吸引孔81aは貫通孔であって、印刷媒体Pの搬送方向および搬送方向に直交する方向に2次元状に形成されている。
プラテン81の下方には、ファン機構82が設けられている。ファン機構82は、ファンを回転させてプラテン81の下方の空間を負圧にすることによって、プラテン81のプラテン吸引孔81aに吸引風を発生させるものである。
搬送ベルト83は、プラテン81並びに駆動ローラおよび従動ローラなどに掛け渡され、プラテン81上を摺動する環状の無端ベルトである。搬送ベルト83は、可塑性を有し、印刷媒体Pとの間に適度な摩擦力を発生させるゴムまたは樹脂などの材料により形成される。搬送ベルト83には、複数のベルト吸引孔83a(図5参照)が形成されている。ベルト吸引孔83aは貫通孔であって、印刷媒体Pの搬送方向および搬送方向に直交する方向に2次元状に形成されている。
ファン機構82のファンの回転によって、プラテン吸引孔81aを介してベルト吸引孔83aに吸引風が発生し、これにより搬送ベルト83に印刷媒体Pが吸着し、搬送ベルト83の移動によって印刷媒体Pが搬送される。なお、本実施形態では、この搬送ベルト83の移動によって上述した搬送流が発生する。
そして、搬送部80により搬送され、印刷処理部30により印刷された印刷媒体Pは、循環搬送路CR上に配置された搬送ローラ等によって循環搬送路CR上を搬送される。循環搬送路CR上には、循環搬送路CR上を搬送された印刷媒体Pを排紙部40へ案内するか、または循環搬送路CR上を再循環させるかを切り替える切り替え機構49が備えられている。切り替え機構49は、具体的には、排紙部40側の搬送経路と反転部50側の搬送経路とを切り替える。
排紙部40は、インクジェット印刷装置1の筐体100から突出したトレイ形状をした排紙台45と、排紙台45に印刷媒体Pを排紙する一対の排紙ローラ48とを有する。そして、切り替え機構49により排紙部40側の搬送経路に案内された印刷媒体Pは、排紙ローラ48により排紙台45に排紙される。
反転部50は、印刷媒体Pを反転させる反転台51と、循環搬送路CRから反転台51へ印刷媒体Pを搬送するとともに、その反転台51に搬送された印刷媒体Pを循環搬送路CR上へ再び戻す反転ローラ52とを備えている。
切り替え機構49により反転部50に案内された印刷媒体Pは、反転ローラ52により循環搬送路CRから反転台51に搬送され、反転台51から循環搬送路CRへ再び戻されることによって、表裏が反転した状態で循環搬送路CR上を搬送される。そして、表裏が反転された印刷媒体Pは、循環搬送路CR上に設けられた搬送ローラ53等の複数のローラによって印刷処理部30へ向かって再び搬送される。
表示部70は、液晶ディスプレイを有するタッチパネルから構成されるものであり、種々の設定入力画面を表示し、印刷開始の指示入力などの種々の設定入力を受け付ける。
次に、本実施形態のインクジェット印刷装置1において、サテライト滴の拡散を抑制する機構について詳細に説明する。
本実施形態のインクジェット印刷装置1は、各インクジェットヘッド31からのインク吐出によって発生したサテライト滴の拡散を抑制するため、図1に示すように、インクジェットヘッド31のインク吐出面と搬送ベルト83の搬送面との間に、インクジェットヘッド31から吐出されたインクが通過する開口を有する整風板90が設けられている。
整風板90は、矩形の板状の部材から形成されており、図4に示すように、各インクジェットヘッド31のインク吐出面に対応する範囲にスリット開口90aが形成されている。スリット開口90aは、各インクジェットヘッド31から吐出されるインクの主滴が通過可能な大きさで形成されている。具体的には、スリット開口90aは、たとえば各インクジェットヘッド31のノズル配列の長さと1mm程度の幅で形成される。
図5は、1つのインクジェットヘッド31近傍の拡大図である。本実施形態では、図5に示すように、整風板90をインクジェットヘッド31のインク吐出面31aと搬送部80(搬送ベルト83)との間に設けるようにしたので、インクジェットヘッド31と整風板90との間では、搬送ベルト83の移動による搬送流(図5において矢印Aで示す)やベルト吸引孔83aの吸引風(図5において矢印Bで示す)の影響が及ばないようにすることができる。
これにより、インクジェットヘッド31から吐出されたインクのサテライト滴の拡散を抑制することができる。また、インクジェットヘッド31から吐出されたインクの主滴の着弾精度を向上させることができる。
また、搬送流や吸引風の影響を受けないインク吐出面31aと整風板90との間のサテライト滴に対して送風および吸引を行う位置に送風部33および吸引部34を設けるようにしたので、微弱な回収動力でサテライト滴を回収することができる。また、これにより主滴の着弾精度を向上させることができる。
また、サテライト滴に対する搬送流や吸引風の影響を受けなくても、インクの物性(粘度、表面張力など)により正常に吐出ができない場合があるが、本実施形態では、サテライト滴の回収性能を向上することができるので、使用可能なインクの自由度を向上させることができる。
整風板90の材料としては、ステンレス鋼または樹脂などを用いることができる。たとえば整風板90をステンレス鋼で形成した場合には、整風板90を帯電し難くすることができるので、サテライト滴が整風板90に付着するのを抑制することができ、整風板90の清掃が楽である。なお、整風板90をより帯電し難くするためには、整風板90を接地することが好ましい。
一方、整風板90を樹脂で形成した場合には、整風板90が帯電し易くなるが、この場合、整風板90に帯電した静電気によってサテライト滴を付着させて回収することができるので、装置内のインクミストを抑制することができ、装置内が汚れるのを防止することができる。なお、整風板90を樹脂で形成する場合には、上述したように整風板90にサテライト滴が付着するので、整風板90をワイプする整風板ワイプ機構を設けることが好ましい。
また、整風板90の厚さは、インクジェットヘッド31と搬送ベルト83との距離および印刷媒体Pの厚さを考慮すると0.2mm以上0.4mm以下であることが好ましい。
また、インクジェットヘッド31のインク吐出面31aと整風板90との間の距離d(図5参照)は、インクジェットヘッド31のインク吐出面31aと搬送ベルト83の搬送面との間の距離をDとした場合に、2/D≦d<Dであることが好ましい。
また、整風板90と印刷媒体Pとの接触を確実に回避するため、想定される印刷媒体Pの最大厚さをTとした場合、上記距離dは、2/D≦d<(D−T)であることがより好ましい。
なお、インクジェットヘッド31のインク吐出面と整風板90との距離とは、インクジェットヘッド31のインク吐出面と整風板90とが最も離れている整風板90上の位置での距離とする。すなわち、たとえば整風板90が、インク吐出面(たとえば水平面)に対して傾いている場合、インクジェットヘッド31のインク吐出面と整風板90とが最も離れている整風板90上の位置における距離が、上述した距離dの条件式を満たしていればよく、整風板90上のおける一部の範囲が、上述した距離dの条件式を満たしていなくてもよい。
インクジェットヘッド31のインク吐出面31aと整風板90との間の距離dを上述したような距離に設定することによって、インクジェットヘッド31のインク吐出面31a近傍で発生したサテライト滴に対する搬送部80の搬送流および吸引風の影響を十分に小さくすることができるので、サテライト滴の拡散を十分に抑制することができる。そして、整風板90より上側に存在するサテライト滴を吸引部42によって効率的に回収することができる。また、インクジェットヘッド31から吐出されたインクの主滴に対する搬送流および吸引風の影響を十分に小さくすることができるので、主滴の着弾精度を向上させることができる。
図6は、本実施形態のインクジェット印刷装置1の制御系の概略構成を示すブロック図である。本実施形態のインクジェット印刷装置1は、図6に示すように、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する制御部60を備えている。
制御部60は、CPU(Central Processing Unit)、半導体メモリおよびハードディスクなどを備えている。制御部60は、半導体メモリまたはハードディスクなどの記憶媒体に予め記憶されたプログラムを実行し、かつ電気回路を動作させることによって各部を制御し、これにより印刷媒体Pを搬送し、印刷媒体Pに対してインクジェットヘッド31からインクを吐出させて印刷を施す。制御部60は、たとえばコンピュータにインストールされたプリンタドライバなどから出力された印刷対象の印刷データを含む印刷ジョブデータを受信し、その受信した印刷ジョブデータに基づいて、インクジェットヘッド31などを制御し、印刷を行う。
さらに、制御部60は、送風部33および吸引部34を制御するものであり、これによりインクミストの吸引動作を行う。
また、本実施形態の制御部60は、印刷ジョブデータに含まれる印刷データに基づいて、印刷媒体単位当たりのインク吐出量(1枚の印刷媒体Pに対するインク吐出量)の情報を算出し、その算出した情報に基づいて、吸引部34の吸引風量を制御する。より具体的には、本実施形態においては、印刷媒体単位当たりのインク吐出量の情報として、印字率を算出する。印字率とは、1枚の印刷媒体Pにおける全印刷可能範囲に対して、実際に印字される範囲の面積の比率である。
制御部60は、印字率が高いほどサテライト滴が多く発生するので、吸引風量を強くする。なお、本実施形態においては、上述したように印刷媒体単位当たりのインク吐出量の情報として印字率を算出するようにしたが、これに限らず、印刷媒体毎の印刷濃度やインクドロップ数などを印刷媒体単位当たりのインク吐出量の情報として用いるようにしてもよい。また、印字率および印刷濃度の両方を印刷媒体単位当たりのインク吐出量の情報として用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態の整風板90は、インクジェットヘッド31のインク吐出面と搬送ベルト83の搬送面との間に設けられるので、インク吐出面に接触する程度に変形した印刷媒体Pが搬送された場合でも、整風板90で規制することができるので、印刷媒体Pがインク吐出面に接触するのを防止することができる。
なお、このように整風板90を用紙押さえ部材として機能させる場合、図7に示すように、整風板90の搬送方向上流側の端部を上側に向けて曲げることによって曲面90bを形成するようにしてもよい。なお、図7は、整風板90を前方から見た図である。整風板90の端部に曲面90bを形成することによって、印刷媒体Pの先端が整風板90に衝突した際、印刷媒体Pを整風板90の下側にスムーズに案内することができるので、ジャムの発生を防止することができる。
また、整風板90のスリット開口90aに、整風板90の下側に延びる筒状の部材を形成することが望ましい。図8は、スリット開口90aに対して、下側に向かって内径が狭くなる筒状のテーパ部材91を設けた例を示す図である。このように筒状のテーパ部材91を設けることによって、インクジェットヘッド31から吐出されたインクの主滴に対する搬送流および吸引風の影響をさらに抑制することができるので、インクの着弾精度をさらに向上させることができる。
また、上記実施形態のインクジェット印刷装置1においては、印刷媒体Pの厚さに応じて、整風板90を昇降させるようにしてもよい。具体的には、図9に示すように、整風板90を上下方向に昇降させる整風板昇降機構92をさらに設ける。そして、制御部60が、整風板昇降機構92を制御することによって、印刷媒体Pの厚さが大きいほど整風板90を上方に移動させるようにすればよい。これにより、印刷媒体Pが整風板90に衝突するのを防止することができる。
印刷媒体Pの厚さの情報については、印刷ジョブデータに含め、これを制御部60が取得するようにしてもよいし、表示部70においてユーザが設定入力し、これを制御部60が取得するようにしてもよい。
また、上記実施形態のインクジェット印刷装置1においては、インクジェットヘッド31の搬送方向上流側に送風部33を設け、搬送方向下流側に吸引部34を設けるようにしたが、逆に、搬送方向下流側に送風部33を設け、搬送方向上流側に吸引部34を設けるようにしてもよい。もしくは、インクジェットヘッド31の搬送方向上流側または搬送方向下流側に、送風部33と吸引部34とを両方設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態のインクジェット印刷装置1においては、送風部33と吸引部34によってサテライト滴を回収するようにしたが、これに限らず、図10に示すように、インクジェットヘッド31の搬送方向下流側に、インクの吐出によって発生したサテライト滴を静電吸着する吸着部93を設けるようにしてもよい。吸着部93は、静電気を発生させる静電気発生装置(図示省略)に接続されており、静電気発生装置において発生した静電気によってサテライト滴を静電吸着する。なお、吸着部93は、インクジェットヘッド31の搬送方向上流側に設けるようにしてもよい。
このように、静電吸着する吸着部93を設けることによって、送風部33および吸引部34によって生じる風を無くすことができるので、サテライト滴の拡散をより抑制することができ、主滴の着弾精度をより向上させることができる。
本発明のインクジェット印刷装置に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記)
本発明のインクジェット印刷装置において、インクジェットヘッドのインク吐出面と整風板との間の距離dは、インクジェットヘッドのインク吐出面と搬送部の搬送面との間の距離をDとした場合に、2/D≦d<Dであることが好ましい。
また、本発明のインクジェット印刷装置においては、印刷媒体の厚さに応じて、整風板を昇降させる整風板昇降機構を備えることが好ましい。
また、本発明のインクジェット印刷装置においては、インクジェットヘッドの近傍に、インクの吐出によって発生したサテライト滴を吸引する吸引部と搬送部側に向かって送風する送風部とを設けることができる。
また、本発明のインクジェット印刷装置においては、インクジェットヘッドの近傍に、インクの吐出によって発生したサテライト滴を静電吸着する吸着部を設けることができる。
1 インクジェット印刷装置
10 サイド給紙部
11 給紙台
12 1次給紙部
14 2次給紙部
20 内部給紙部
21a〜21d 給紙台
22a〜22d 1次給紙部
30 印刷処理部
31 インクジェットヘッド
31a インク吐出面
32 ヘッドホルダ
32a 設置孔
32b ホルダ吸引孔
32c ホルダ送風孔
33 送風部
34 吸引部
40 排紙部
42 吸引部
45 排紙台
48 排紙ローラ
49 切り替え機構
50 反転部
51 反転台
52 反転ローラ
53 搬送ローラ
60 制御部
70 表示部
80 搬送部
81 プラテン
81a プラテン吸引孔
82 ファン機構
83 搬送ベルト
83a ベルト吸引孔
90 整風板
90a スリット開口
90b 曲面
91 テーパ部材
92 整風板昇降機構
93 吸着部
100 筐体
CR 循環搬送路
FR 給紙搬送路
P 印刷媒体

Claims (5)

  1. 印刷媒体を搬送する搬送部と、
    前記搬送部によって搬送される前記印刷媒体に対してインクを吐出して印刷を施すインクジェットヘッドと、
    前記搬送部と前記インクジェットヘッドのインク吐出面との間に設けられ、前記インクジェットヘッドから吐出されたインクが通過する開口を有する整風板とを備えたインクジェット印刷装置。
  2. 前記インクジェットヘッドのインク吐出面と前記整風板との間の距離dが、前記インクジェットヘッドのインク吐出面と前記搬送部の搬送面との間の距離をDとした場合に、2/D≦d<Dである請求項1記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記印刷媒体の厚さに応じて、前記整風板を昇降させる整風板昇降機構を備えた請求項1または2記載のインクジェット印刷装置。
  4. 前記インクジェットヘッドの近傍に、前記インクの吐出によって発生したサテライト滴を吸引する吸引部と前記搬送部側に向かって送風する送風部とが設けられている請求項1から3いずれか1項記載のインクジェット印刷装置。
  5. 前記インクジェットヘッドの近傍に、前記インクの吐出によって発生したサテライト滴を静電吸着する吸着部が設けられている請求項1から3いずれか1項記載のインクジェット印刷装置。
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