JP6123349B2 - マスクパターン補正プログラム、及びフォトマスク - Google Patents

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本発明は、半導体製造工程におけるマスクパターンの光近接効果補正(OPC)に関する。
微細化が進む近年の半導体集積回路において、ウェーハへの転写精度を高めるために、光近接効果補正(以下、単にOPC(Optical Proximity Correction)と言う。)や超解像技術(RET)を用いることが一般的となっている。
OPC処理は、ウェーハの転写形状をシミュレーションして補正を行う、モデ;81ルベースOPCを用いる場合が多いが、パターン形状によっては、露光条件のばらつき等により、パターンの断線や細り、又は、隣接するパターンとの接触等、ホットスポットと呼ばれる箇所が出てくる可能性がある。
従って、OPCにより発生する段差が、所定の段差の基準値以上となる場合に、段差が段差の基準値未満となるように繰り返し補正対象のエッジを再分割して、レイアウトパターンデータを補正する等が提案されている。
特開2003−344985号公報 米国特許出願公開第2004/0102945号明細書
しかしながら、近年の微細化に伴い、上述したような技術を用いても、OPC後のパターンにホットスポット箇所が存在するため、大きく2種類のホットスポット対策が行われている。
1つは、リペアOPCと呼ばれ、OPC処理が完了した後に、リソグラフィックDRC(Design Rule Check)等で検出されたホットスポット箇所を修正するためのOPC処理を実施する方法である。もう1つの方法は、PW(Process Window)を考慮したOPC処理が挙げられる。これは、リソグラフィックDRCの条件をドーズ量、フォーカス等により、複数条件をOPC処理のパラメータとして入力し、最適なOPC形状を生成するものである。しかし、この2つの方法は、処理時間の増加等、マスク描画データのT/OまでのTAT(Turn Around Time)が増加するという懸念がある。
1つの側面において、本発明の目的は、OPC補正時にホットスポットを軽減することである。
本実施例の一態様によれば、記憶部に記憶された、回路パターンを基板に転写するマスクパターンに対して光強度を求める評価点が設定された評価点設定パターンを参照して、光近接効果による欠陥の発生し易さに基づいて該評価点の補正順を変更し、前記補正順に従って評価点の光強度を計算し、前記光強度の計算結果に基づいて前記マスクパターンを補正し、各評価点に対する前記マスクパターンの補正後ごとに、前記補正順を変更して、前記光強度の計算及び前記マスクパターンの補正を繰り返す処理をコンピュータに実行させるマスクパターン補正プログラムとする。
また、上記課題を解決するための手段として、コンピュータによって実行されるマスクパターン補正方法、及び上記プログラムを記録した記録媒体とすることもできる。
本実施例の一態様によれば、ホットスポットを軽減させることができる。
OPC後のパターンに存在するホットスポットの例を示す図である。 マスクパターン補正装置のハードウェア構成を示す図である。 マスクパターン補正装置の機能構成例を示す図である。 作成されるデータ例を示す図である。 OPC処理の概要を説明するための図である。 実施例1に係る補正順の変更処理を説明するための図である。 実施例1の変形例を説明するための図である。 間隔測定の方法を説明するための図である。 実施例2に係る補正順の変更処理を説明するための図である。 実施例3に係る補正順の変更処理を説明するための図である。 実施例3の変形例を説明するための図である。 線幅測定の方法を説明するための図である。 実施例4に係る補正順の変更処理を説明するための図である。 実施例4の変形例を説明するための図である。 ソーティング例を説明するための図である。 実施例5に係るOPC補正処理を説明するための図である。 実施例5のパターンマッチング処理の変形例を説明するための図である。 パターンの比較例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、OPC後のパターンに存在するホットスポット(危険箇所)の例を示す図である。ホットスポットにおける欠陥には、パターン同士が接触するブリッジ(BRIDGE)と、パターンが断線するネック(NECK)とが存在する。
図1(A)では、接触なく設計された本来のパターンに対して、OPC後のパターンでは、パターン1aとパターン1bとの間隔が狭くなった又は接触したブリッジ(BRIDGE)状のホットスポット1hの例を示している。図1(B)では、本来のパターンに対して、OPC後のパターン2aでは、線幅が細くなったネック(NECK)状のホットスポット2hの例を示している。
このようなホットスポット1hや2hが存在する場合には、欠陥が起こりやすいホットスポット箇所を修正するためのOPC処理が行われることになる。
本実施の形態では、OPC補正後にパターン毎の光強度を計算する順番の違いで、影響するマスクパターンの見方が変わり、補正形状が異なってくることに着目し、適切な計算順序を決定してホットスポットが軽減される補正形状とする。
本実施の形態に係るマスクパターン補正装置は、図2に示すようなハードウェア構成を有する。図2は、マスクパターン補正装置のハードウェア構成を示す図である。図2において、マスクパターン補正装置100は、コンピュータによって制御される端末であって、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置12と、補助記憶装置13と、入力装置14と、表示装置15と、出力装置16と、通信I/F(インターフェース)17と、ドライブ18とを有し、バスBに接続される。
CPU11は、主記憶装置12に格納されたプログラムに従ってマスクパターン補正装置100を制御する。主記憶装置12には、RAM(Random Access Memory)等が用いられ、CPU11にて実行されるプログラム、CPU11での処理に必要なデータ、CPU11での処理にて得られたデータ等を格納する。また、主記憶装置12の一部の領域が、CPU11での処理に利用されるワークエリアとして割り付けられている。
補助記憶装置13には、ハードディスクドライブが用いられ、各種処理を実行するためのプログラム等のデータを格納する。補助記憶装置13に格納されているプログラムの一部が主記憶装置12にロードされ、CPU11に実行されることによって、各種処理が実現される。記憶部130は、主記憶装置12及び/又は補助記憶装置13を有する。
入力装置14は、マウス、キーボード等を有し、ユーザがマスクパターン補正装置100による処理に必要な各種情報を入力するために用いられる。表示装置15は、CPU11の制御のもとに必要な各種情報を表示する。出力装置16は、プリンタ等を有し、ユーザからの指示に応じて各種情報を出力するために用いられる。通信I/F17は、例えばインターネット、LAN(Local Area Network)等に接続し、外部装置との間の通信制御をするための装置である。通信I/F17による通信は無線又は有線に限定されるものではない。
マスクパターン補正装置100によって行われる処理を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等の記憶媒体19によってマスクパターン補正装置100に提供される。即ち、プログラムが保存された記憶媒体19がドライブ18にセットされると、ドライブ18が記憶媒体19からプログラムを読み出し、その読み出されたプログラムがバスBを介して補助記憶装置13にインストールされる。そして、プログラムが起動されると、補助記憶装置13にインストールされたプログラムに従ってCPU11がその処理を開始する。尚、プログラムを格納する媒体としてCD−ROMに限定するものではなく、コンピュータが読み取り可能な媒体であればよい。コンピュータ読取可能な記憶媒体として、CD−ROMの他に、DVDディスク、USBメモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリであっても良い。
先ず、マスクパターン補正装置100の機能構成について説明する。図3は、マスクパターン補正装置の機能構成例を示す図である。図3において、マスクパターン補正装置100は、プレバイアス補正部51と、エッジ分割部52と、評価点設定部53と、OPC処理部54とを有する。また、記憶部130には、設計データ31と、ルールテーブル32と、モデル33と、回路マスクパターン41と、目的回路パターン42と、エッジ辺分割パターン43と、評価点設定パターン44とが記憶される。
プレバイアス補正部51は、回路マスクパターン41に対して、プレバイアス補正を行うことにより、プロセスに起因するずれをあらかじめ補正する処理部である。回路マスクパターン41に対するプレバイアス補正値は、例えば、パターンの幅ごとの補正値としてルールテーブル32に記憶されており、ルールテーブル32を参照して、回路マスクパターン41に対してプレバイアス補正が行われる。プレバイアス補正された回路マスクパターン41は、目的回路パターン42が記憶部130に格納される。
エッジ分割部52は、光近接効果を補正する補正単位にパターンのエッジ辺を分割する処理部である。目的回路パターン42に対する分割箇所を示すエッジ辺分割パターン43が記憶部130に格納される。エッジ辺分割された一つの部分には、同じ補正値が適用される。
評価点設定部53は、回路マスクパターン41の各パターンのエッジ辺に光強度を求めるための評価点を設定する処理部である。目的回路パターン42がウェーハ上のレジスト層に投影された場合のレジスト層の光強度が計算される位置に対応する。1つ又は複数の第1評価点が、エッジ辺分割された1つの補正単位に対して配置されれば良い。目的回路パターン42に対する評価点の座標(以下、単に評価点と言う。)を示す評価点設定パターン44が記憶部130に格納される。
OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、モデル33を参照して、各評価点で光強度を計算し、パターンのエッジ辺の位置を補正するマスクパターン補正処理を行う処理部である。モデル33では、例えば、露光波長及び露光強度等の条件が定められ、光強度の計算時に参照される。
設計データ31は、配線レイアウトに係る情報を含むLSI(Large Scale Integration)の設計情報である。設計データ31には、配線間隔、線幅等のデータが含まれている。
ルールテーブル32は、パターンの幅ごとの補正値を示したテーブルであり、プレバイアス補正部51によって参照される。モデル33は、OPC処理部54にて実行される光強度計算で入力されるパラメータを含む。
回路マスクパターン41は、設計データから得られる補正前の本来のマスクパターンである。目的回路パターン42は、回路マスクパターン41に対してバイアス補正されたパターンである。
エッジ辺分割パターン43は、光近接効果を補正する補正単位で目的回路パターン42のエッジ辺を分割した状態を示したパターンである。評価点設定パターン44は、エッジ辺分割パターン43に基づく評価点の設定を示したパターンである。
各処理によって作成されるデータ例を図4で説明する。図4は、作成されるデータ例を示す図である。図4において、回路マスクパターン41は、設計データ31に基づく設計時のマスクパターンを示す。
設計データ31及びルールテーブル32が入力され、プレバイアス補正部51によってプレバイアス補正処理が行われると(ステップS1)、目的回路パターン42が記憶部130に作成される。目的回路パターン42は、回路マスクパターン41に対してプレバイアス補正がなされたことによって、エッジ辺の形状が補正されている。
エッジ分割部52によってエッジ分割処理が行われると(ステップS2)、光近接効果を補正する所定の補正単位で目的回路パターン42を分割したエッジ辺分割パターン43が記憶部130に出力される。
次に、評価点設定部53によって評価点設定処理が行われると(ステップS3)、エッジ辺分割パターン43に基づく目的回路パターン42に対する評価点が設定された評価点設定データが記憶部130に出力される。
評価点が設定されることにより、OPC処理部54によるOPC処理が実行される。関連技術と比較しながら、本実施の形態におけるOPC処理について説明する。図5は、OPC処理の概要を説明するための図である。
図5(A)は、関連技術におけるOPC処理を説明するためのフローチャート図である。図5(A)に示すOPC処理では、評価点設定パターン44から評価点を取得して、評価点から所定範囲に存在する他評価点の既に計算された光強度を考慮して、評価点の光強度を計算する(ステップS11)。
また、算出した光強度と所定光強度とに基づいて補正量を算出して、評価点に対応するエッジを移動する(ステップS12)。そして、補正が完了したか否かを判断する(ステップS13)。補正が完了していない場合(ステップS13のNo)、ステップS11から上記処理を繰り返す。一方、補正が完了している場合(ステップS13のYes)、このOPC処理を終了する。
図5(A)での関連技術によるOPC処理では、ステップS11において光強度の計算では、評価点での光強度は、その評価点から所定範囲(例えば、450nm)の光強度の影響を考慮して計算される。
関連技術では、設定された評価点に対するOPC補正の順番が所定順で行われている。例えば、評価点設定パターン44に対して、評価点p1からp12の順で光強度が計算されOPC補正されたとする。
この場合、評価点p7のエッジと評価点p10のエッジとの間隔が細いため、ホットスポットになり易い。このような評価点では、所定範囲の評価点での光強度の計算結果を考慮して、光強度を算出することが望ましい。
しかしながら、例示した補正順では、評価点p8、p9及びp11の計算結果を得る前に、ホットスポットになり易い評価点p7の光強度が計算されOPC補正されてしまう。
従って、本実施の形態では、所定条件を満たす評価点を優先して、光強度を計算するように計算順を変更する。
図5(B)は、本実施の形態におけるOPC処理を説明するためのフローチャート図である。図5(B)において、本実施の形態に係るOPC処理部54は、評価点設定パターン44から順に評価点を取得して、評価点から所定範囲に存在する他評価点の既に計算された光強度を考慮して、評価点の光強度を計算する(ステップS21)。
また、OPC処理部54は、算出した光強度と所定光強度とに基づいて補正量を算出して、評価点に対応するエッジを移動する(ステップS22)。評価点設定パターン44で示される該当パターン(配線)の中心から評価点方向において当該評価点の位置するエッジの分割区間でパターン幅が変更される。
そして、OPC処理部54は、補正が完了したか否かを判断する(ステップS23)。補正が完了していない場合(ステップS23のNo)、OPC処理部54は、補正順(優先順)を変更して(ステップS24)、ステップS21へ戻り、上記同様の処理を繰り返す。
一方、補正が完了している場合(ステップS23のYes)、OPC処理部54は、このOPC処理を終了する。
本実施の形態におけるOPC処理では、関連技術では評価点p1からp12の順であったのが、各評価点でのOPC処理の終了毎に行われる補正順の変更によって、評価点p1、p2、p3、p4、p5、p1、p6、p8、p9、p11、p7、そしてp10の順でOPC補正される。
ホットスポットになり易い評価点p7のOPC補正を後回しにすることによって、周辺の評価点p8、p9及びp11等の光強度の計算結果を事前に得ることができる。従って、本実施の形態では、評価点p7のOPC補正を適切に行え、ホットスポットを軽減することができる。
本実施の形態における、図5(B)のステップS24での補正順の変更処理について説明する。図5(B)に示す本実施の形態におけるOPC補正処理において、繰り返す毎に、補正後のパターン(配線)の幅及びパターン(配線)の間隔を測定し、規定の寸法以下になった場合に補正順を変更する。
パターンの間隔を測定して補正順を決定する実施例1について説明する。実施例1では、図1(A)に例示されるようなパターン間がブリッジされてしまうホットスポットを軽減することができる。
図6は、実施例1に係る補正順の変更処理を説明するための図である。図6(A)では、実施例1に係る補正順の変更処理のフローチャート図を示し、図6(B)では、この補正順の変更処理によるデータ例を示す。
図6(A)の補正順の変更処理について説明する。OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で1つずつ取得し、評価点位置のパターン及び評価点位置近隣のパターンに係る配線情報から、評価点と評価点が位置するパターンのエッジ辺に対向するパターンまでの間隔を測定する(ステップS31)。
OPC処理部54は、記憶部130の測定結果ファイル45に評価点の座標及び間隔を測定結果として出力して(ステップS32)、評価点全てに対して間隔測定を終了したか否かを判断する(ステップS33)。評価点全てに対して間隔測定を終了していない場合(ステップS33のNo)、OPC処理部54は、ステップS31へ戻り、上述同様の処理を行う。
評価点全てに対して間隔測定を終了した場合(ステップS33のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイル45を間隔の大きい順にソーティングして(ステップS34)、その結果を示す補正順変更リスト46を記憶部130に作成する(ステップS35)。OPC処理部54は、補正順の変更処理を終了する。
図6(B)に示す評価点設定パターン44において、評価点の取得順がp1〜p12の順である場合、この順で、評価点の座標と、測定した間隔とが測定結果ファイル45に出力される。
評価点全てに対して処理を終了すると、測定結果ファイル45を間隔の大きい順にソーティングされた結果を示す補正順変更リスト46が作成される。補正順変更リスト46によって、例えば、評価点p1、p2、p3、p4、p5、p12、p6、p8、p9、p11、p7、p10の補正順が示される。
パターンの間隔を測定して補正順を決定する実施例1の変形例を説明する。図7は、実施例1の変形例を説明するための図である。図7(A)では、実施例1の変形例のフローチャート図を示し、図7(B)では、この補正順の変更処理の変形例によるデータ例を示す。この変形例では、補正後のパターンの間隔が、ユーザが設定した間隔の寸法(以下、所定間隔と言う。)以下の評価点に関してのみソーティングし、間隔の寸法より大きい評価点のOPC補正の後にOPC補正が行われるようにする。
図7(A)の補正順の変更処理の変形例について説明する。OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で1つずつ取得し、評価点位置のパターン及び評価点位置近隣のパターンに係る配線情報から、評価点と評価点が位置するパターンのエッジ辺に対向するパターンまでの間隔を測定する(ステップS41)。
OPC処理部54は、測定した間隔が予めユーザによって設定された所定間隔より大きいか否かを判断する(ステップS42)。所定間隔より大きい場合(ステップS42のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルAに評価点の座標を出力する(ステップS43)。一方、所定間隔以下の場合(ステップS42のNo)、OPC処理部54は、測定結果ファイルBに評価点の座標を出力する(ステップS44)。
そして、OPC処理部54は、全ての評価点に対して間隔測定を終了したか否かを判断する(ステップS45)。間隔測定を終了していない場合(ステップS45のNo)、OPC処理部54は、ステップS41へと戻り、上述同様の処理を繰り返す。一方、間隔測定を終了した場合(ステップS45のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルBを間隔の大きい順にソーティングして(ステップS46)、その結果を示す補正順変更リスト46を記憶部130に作成する(ステップS47)。OPC処理部54は、実施例1の変形例における補正順の変更処理を終了する。
図7(B)に示す評価点設定パターン44において、評価点の取得順がp1〜p12の順である場合、この順で測定した間隔と所定間隔との比較が行われることによって、測定結果ファイルAには評価点p1、p2、p3、p4、p5、及びp12が記憶される。一方、測定結果ファイルBには評価点p6、p7、p8、p9、p10、及びp11が記憶される。少なくとも、測定結果ファイルBでは、評価点の座標と、測定した間隔とが記憶される。
図6(A)のステップS31の間隔測定及び図7(A)のステップS41の間隔測定について図8で説明する。図8は、間隔測定の方法を説明するための図である。図8では、評価点設定パターン44に基づく評価点に対する間隔測定で説明する。
先ず、評価点と対向するエッジ上に真向かいになる評価点がある場合、その評価点同士の延長上にある補正後図形のエッジ間隔を測定する。この評価点設定パターン44の例では、評価点p7と評価点p10である。
次に、上述以外の評価点に対して、評価点と対向するエッジとの距離を測定する。この評価点設定パターン44の例では、評価点p1、p2、p3、p4、p5、p6、p8、p9、p11、及びp12からの距離が測定される。
図5(B)のフローチャートによるOPC補正処理では、各評価点のOPC補正毎に補正順の変更処理を行っているが、最初の繰り返しで補正順の変更処理を行ったとしても、その効果が薄いと共に、TATが増加する懸念がある。従って、実施例2では、例えば、繰り返しの回数が20回である場合、10回までは従来の方法で11回目以降は補正順の変更処理を行うようにする。
図9は、実施例2に係る補正順の変更処理を説明するための図である。図9において、OPC処理部54は、評価点設定パターン44から順に評価点を取得して、評価点から所定範囲に存在する他評価点の既に計算された光強度を考慮して、評価点の光強度を計算する(ステップS51)。
また、OPC処理部54は、算出した光強度と所定光強度とに基づいて補正量を算出して、評価点に対応するエッジを移動する(ステップS52)。評価点設定パターン44で示される該当パターン(配線)の中心から評価点方向において当該評価点の位置するエッジの分割区間でパターン幅が変更される。
そして、OPC処理部54は、補正が完了したか否かを判断する(ステップS53)。補正が完了していない場合(ステップS53のNo)は、OPC処理部54は、繰り返し回数が所定回数(例えば、10回)を超えたか否かを判断する(ステップS54)。所定回数以下の場合(ステップS54のNo)、OPC処理部54は、ステップS51へと戻り、上記同様の処理を繰り返す。
一方、所定回数を超えた場合(ステップS54のYes)、OPC処理部54は、補正順(優先順)を変更して(ステップS55)、ステップS51へ戻り、上記同様の処理を繰り返す。
一方、補正が完了している場合(ステップS53のYes)、OPC処理部54は、このOPC処理を終了する。
上述した実施例2に係る補正順の変更処理によって、所定回数、つまり、所定個数の評価点の補正後に補正順を変更することにより、計算対象の評価点から所定範囲内の評価点の光強度の計算結果を十分に考慮することができる。従って、精度良くOPC補正を行うことができる。
次に、図1(B)に例示されるようなネック(NECK)状のホットスポットを軽減させるための補正順の変更処理について実施例3で説明する。
図10は、実施例3に係る補正順の変更処理を説明するための図である。図10において、OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で1つずつ取得し、評価点位置のパターンに係る配線情報から、評価点が位置するパターンにおける線幅を測定する(ステップS61)。
OPC処理部54は、評価点からの線幅を記憶部130の測定結果ファイル45に評価点の座標及び線幅を測定結果として出力して(ステップS62)、評価点全てに対して線幅測定を終了したか否かを判断する(ステップS63)。評価点全てに対して線幅測定を終了していない場合(ステップS63のNo)、OPC処理部54は、ステップS31へ戻り、上述同様の処理を行う。
評価点全てに対して線幅測定を終了した場合(ステップS63のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイル45を線幅の大きい順にソーティングして(ステップS64)、その結果を示す補正順変更リスト46を記憶部130に作成する(ステップS65)。OPC処理部54は、補正順の変更処理を終了する。
パターンの線幅を測定して補正順を決定する実施例3の変形例を説明する。図11は、実施例3の変形例を説明するための図である。図11において、OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で1つずつ取得し、評価点位置のパターンに係る配線情報から、評価点が位置するパターンにおける線幅を測定する(ステップS71)。
OPC処理部54は、測定した線幅が予めユーザによって設定された所定線幅より大きいか否かを判断する(ステップS72)。所定線幅より大きい場合(ステップS72のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルAに評価点の線幅を出力する(ステップS73)。一方、所定線幅以下の場合(ステップS72のNo)、OPC処理部54は、測定結果ファイルBに評価点の線幅を出力する(ステップS73)。
そして、OPC処理部54は、全ての評価点に対して線幅測定を終了したか否かを判断する(ステップS75)。線幅測定を終了していない場合(ステップS75のNo)、OPC処理部54は、ステップS71へと戻り、上述同様の処理を繰り返す。
一方、線幅測定を終了した場合(ステップS75のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルBを線幅の大きい順にソーティングして(ステップS76)、その結果を示す補正順変更リスト46を記憶部130に作成する(ステップS77)。OPC処理部54は、実施例3の変形例における補正順の変更処理を終了する。
図10のステップS61の線幅測定及び図11のステップS71の線幅測定について図12で説明する。図12は、線幅測定の方法を説明するための図である。図12では、評価点設定パターン44に基づく評価点に対する線幅測定で説明する。
先ず、評価点とパターン内側の対向エッジ上に真向かいになる評価点がある場合、その評価点同士の延長上にある補正後図形のエッジ間隔を測定する。この評価点設定パターン44の例では、評価点p3及びp7と、評価点p9及びp11とである。
次に、評価点とパターン内側の対向エッジとの距離を測定する。この評価点設定パターン44の例では、評価点p2、p8、p6、及びp4からの距離が測定される。
一方で、評価点p1と対向エッジp1'、評価点p10と評価点p12、及び評価点p5と対向エッジp5'は線幅測定としては対象外とする。例えば、設計ルールで最小線幅の2倍以上の場合は対象外とするとしてもよい。
次に、ブリッジ(BRIDGE)及びネック(NECK)状のホットスポットを同時に考慮した補正順の変更処理を実施例4で説明する。図13は、実施例4に係る補正順の変更処理を説明するための図である。図13において、OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で1つずつ取得し、評価点位置のパターン及び評価点位置近隣のパターンに係る配線情報から、評価点と評価点が位置するパターンのエッジ辺に対向するパターンまでの間隔を測定する(ステップS81)。
OPC処理部54は、記憶部130の測定結果ファイル45に評価点の座標及び間隔を測定結果として出力して(ステップS82)、評価点全てに対して間隔測定を終了したか否かを判断する(ステップS83)。評価点全てに対して間隔測定を終了していない場合(ステップS83のNo)、OPC処理部54は、ステップS81へ戻り、上述同様の処理を行う。
評価点全てに対して間隔測定を終了した場合(ステップS83のYes)、OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で1つずつ取得し、評価点位置のパターンに係る配線情報から、評価点が位置するパターンにおける線幅を測定する(ステップS84)。
OPC処理部54は、評価点からの線幅を記憶部130の測定結果ファイル45に同一座標に対応付けて線幅を測定結果として出力して(ステップS85)、評価点全てに対して線幅測定を終了したか否かを判断する(ステップS86)。評価点全てに対して線幅測定を終了していない場合(ステップS86のNo)、OPC処理部54は、ステップS84へ戻り、上述同様の処理を行う。
評価点全てに対して線幅測定を終了した場合(ステップS86のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイル45を所定ソート方法によってソーティングして(ステップS87)、その結果を示す補正順変更リスト46を記憶部130に作成する(ステップS88)。OPC処理部54は、補正順の変更処理を終了する。
所定ソート方法において、間隔と線幅とに夫々の係数を乗算して合計した値を用いてソートする。狭い間隔、かつ、狭い線幅を示した評価点において、所定範囲内の光強度が考慮されてOPC補正されるように、間隔が広く、かつ、線幅が広い評価点が先にOPC補正されるように補正順を変更する。
パターンの間隔及び線幅を測定して補正順を決定する実施例4の変形例を説明する。図14は、実施例4の変形例を説明するための図である。図14において、OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で1つずつ取得し、評価点位置のパターン及び評価点位置近隣のパターンに係る配線情報から、評価点と評価点が位置するパターンのエッジ辺に対向するパターンまでの間隔を測定する(ステップS91)。
OPC処理部54は、測定した間隔が予めユーザによって設定された所定間隔より大きいか否かを判断する(ステップS92)。所定間隔より大きい場合(ステップS92のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルAに評価点の座標を出力する(ステップS93)。一方、所定間隔以下の場合(ステップS92のNo)、OPC処理部54は、測定結果ファイルBに評価点の座標を出力する(ステップS94)。
そして、OPC処理部54は、全ての評価点に対して間隔測定を終了したか否かを判断する(ステップS95)。間隔測定を終了していない場合(ステップS95のNo)、OPC処理部54は、ステップS91へと戻り、上述同様の処理を繰り返す。
一方、間隔測定を終了した場合(ステップS95のYes)、OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で1つずつ取得し、評価点位置のパターンに係る配線情報から、評価点が位置するパターンにおける線幅を測定する(ステップS96)。
OPC処理部54は、測定した線幅が予めユーザによって設定された所定線幅より大きいか否かを判断する(ステップS97)。所定線幅より大きい場合(ステップS97のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルAに評価点の線幅を出力する(ステップS98)。一方、所定線幅以下の場合(ステップS97のNo)、OPC処理部54は、測定結果ファイルBに評価点の線幅を出力する(ステップS99)。
そして、OPC処理部54は、全ての評価点に対して線幅測定を終了したか否かを判断する(ステップS100)。線幅測定を終了していない場合(ステップS100のNo)、OPC処理部54は、ステップS96へと戻り、上述同様の処理を繰り返す。
一方、線幅測定を終了した場合(ステップS100のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイル45を所定ソート方法によってソーティングして(ステップS101)、その結果を示す補正順変更リスト46を記憶部130に作成する(ステップS102)。OPC処理部54は、補正順の変更処理を終了する。
実施例4の変形例では、測定結果ファイルAと測定結果ファイルBとを、間隔測定用と線幅測定用とで個別に用意する。
ステップS101の所定ソート方法では、間隔測定用の測定結果ファイルBで間隔の大きい順に評価点をソートして順序付けを行う。また、線幅測定用の測定結果ファイルBで線幅の大きい順に評価点をソートして順序付けを行う。間隔の順序付けと線幅の順序付けとに基づいて、線幅及び間隔の大きい評価点が優先的に処理されるように補正順を決定する。順序付けされた順番を合計した値で降順に並べ替えて補正順を決めて、線幅測定用の測定結果ファイルBを書き換える。この場合、間隔測定用の測定結果ファイルBと線幅測定用の測定結果ファイルBとに存在しない評価点のみを、言い換えると、間隔測定用の測定結果ファイルAと線幅測定用の測定結果ファイルAの両方に存在する評価点のみを、線幅用の測定結果ファイルAで示すように線幅用の測定結果ファイルAを書き換える。
ステップS102では、書き換えた線幅用の測定結果ファイルAと線幅測定用の測定結果ファイルBとをマージすることで、補正順変更リスト46を作成できる。
狭い間隔であって狭い線幅を示した評価点に対しては所定範囲内の光強度が考慮されてOPC補正されるように、間隔が広く、かつ、線幅が広い評価点が先にOPC補正されるように補正順が変更される。
ソーティングの例について説明する。図15は、ソーティング例を説明するための図である。図15(A)では、間隔ソーティングの例を示す。図15(A)において、測定結果ファイル45に格納された間隔(Space)の値に基づいて降順にソーティングする。この例では、測定結果ファイル45に、間隔(Space)と評価点の座標X及びYとが格納されている。
間隔(Space)が60、100、79、90、及び85の評価点が記憶されている場合、これら間隔(Space)を降順にソーティングすると、間隔(Space)が100、90、85、79、そして60の順に評価点が並べられる。間隔(Space)が60の評価点が最後にOPC補正されることになる。
図15(B)では、線幅ソーティングの例を示す。図15(B)において、測定結果ファイル45に格納された線幅(Width)の値に基づいて降順にソーティングする。この例では、測定結果ファイル45に、線幅(Width)と評価点の座標X及びYとが格納されている。
線幅(Width)が120、85、72、102、及び90の評価点が記憶されている場合、これら線幅(Width)を降順にソーティングすると、線幅(Width)が120、102、90、85、そして72の順に評価点が並べられる。線幅(Width)が72の評価点が最後にOPC補正されることになる。
次に、間隔測定及び線幅測定をすることなく、パターンマッチングにより補正順を決定する実施例5について説明する。図16は、実施例5に係るOPC補正処理を説明するための図である。図16において、パターンライブラリ47が予め記憶部130に用意されている。パターンライブラリ47は、ユーザによって選択された、過去に得られた、回路マスクパターン41、目的回路パターン42、OPC後回路マスクパターン34のいずれかのデータであり、ホットスポットになり易い部分を含むパターン図形と、ホットスポットになり易い部分の評価点の座標とを含む。
OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で取得し、パターンライブラリ47に格納されたパターン図形と評価点の座標とからパターンマッチングを行って(ステップS111)、マッチングされたパターンが有ったか否かを判断する(ステップS112)。
マッチングされたパターンが無い場合(ステップS112のNo)、OPC処理部54は、測定結果ファイルAに座標を出力して(ステップS113)、ステップS115へと進む。一方、マッチングされたパターンが有る場合(ステップS112のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルBに座標を出力して(ステップS114)、ステップS115へと進む。
OPC処理部54は、マッチングが終了したか否かを判断する(ステップS115)。マッチングが終了していない場合(ステップS115のNo)、OPC処理部54は、ステップS111へと戻り、上述同様の処理を繰り返す。
一方、マッチングが終了した場合(ステップS115のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルAと測定結果ファイルBとをマージして、補正順変更リスト46を記憶部130に作成する(ステップS116)。
そして、OPC処理部54は、図5(B)のステップS21からS23と同様の処理を行う。実施例5では、光強度を計算する前に、補正順を決めておくため、繰り返し処理は、ステップS23において補正が完了していないと判断した場合にはステップS21へと戻る処理となる。補正が完了したと判断した場合に、OPC処理部54は、OPC補正処理を終了する。従って、OPC補正前に補正順を決定しておくため、繰り返し毎に補正順の変更処理を行う必要がない。
上述した図16のステップS111からS116までのパターンマッチング処理の変形例を図17で説明する。図17は、実施例5のパターンマッチング処理の変形例を説明するための図である。
図17において、OPC処理部54は、評価点設定パターン44に基づいて、評価点を所定順で1つずつ取得し、パターンライブラリ47に格納されたパターン図形と評価点の座標とからパターンマッチングを行って(ステップS121)、マッチングされたパターンが有ったか否かを判断する(ステップS122)。
マッチングされたパターンが無い場合(ステップS122のNo)、OPC処理部54は、測定結果ファイルAに座標を出力して(ステップS123)、ステップS125へと進む。一方、マッチングされたパターンが有る場合(ステップS122のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルBに座標を出力して(ステップS124)、ステップS125へと進む。
OPC処理部54は、マッチングが終了したか否かを判断する(ステップS125)。マッチングが終了していない場合(ステップS125のNo)、OPC処理部54は、ステップS121へと戻り、上述同様の処理を繰り返す。
一方、マッチングが終了した場合(ステップS125のYes)、OPC処理部54は、測定結果ファイルAと測定結果ファイルBとをマージして、補正順変更リスト46を記憶部130に作成して(ステップS126)、パターンマッチング処理の変形例を終了する。
その後、図16で説明した処理と同様に、OPC処理部54は、図5(B)のステップS21からS23と同様の処理を行う。この変形例においても、OPC補正前に補正順を決定しておくため、繰り返し毎に補正順の変更処理を行う必要がない。
次に、関連技術で作成されたパターンと、本実施の形態で作成されたパターンとの比較を図18で説明する。図18は、パターンの比較例を示す図である。
図18(A)では、本実施の形態が適用されていない関連技術によるOPC補正により作成された、ガラス基板7a上にクロムなどの金属を用いて、電気回路の線を描画したフォトマスク7bの例が示されている。このようなフォトマスク7bでウェーハ上に転写した配線パターン8aでは、ホットスポット8bにブリッジが形成されている。パターン間の間隔及び線幅が適切に補正されずにフォトマスク7bが形成されたことが原因となっている。
図18(B)では、本実施の形態を適用したOPC補正により作成された、ガラス基板7a上にクロムなどの金属を用いて、電気回路の線を描画したフォトマスク7cの例が示されている。図18(A)で例示されるフォトマスク7bと比べると、ホットスポット8bにおいて、パターン間の距離が広く、また、パターンの線幅が細く調整されている。このようなフォトマスク7cでウェーハ上に転写した配線パターン8cでは、ホットスポット8bにブリッジが形成されておらず欠陥のない状態を示している。パターン間の間隔及び線幅が適切に補正される。
このように、ホットスポット箇所を最後に補正するように補正順を変更することによって、光強度計算時に取り込むパターンが最適化され、ホットスポットが回避された結果となる。
上述したように、本実施の形態では、モデルベースOPCにおいて、欠陥が形成され易いホットスポット(危険箇所)を判断し、OPC補正における光強度の計算順番を変更させることによって、周辺の計算結果が考慮されるように危険箇所を最後に計算することができ、よって、ホットスポットを回避することができる。
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
以上の実施例1〜5を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
記憶部に記憶された、回路パターンを基板に転写するマスクパターンに対して光強度を求める評価点が設定された評価点設定パターンを参照して、光近接効果による欠陥の発生し易さに基づいて該評価点の補正順を変更し、
前記補正順に従って評価点の光強度を計算し、
前記光強度の計算結果に基づいて前記マスクパターンを補正する
処理をコンピュータに実行させるマスクパターン補正プログラム。
(付記2)
各評価点に対する前記マスクパターンの補正後ごとに、前記補正順を変更して、前記光強度の計算及び前記マスクパターンの補正を繰り返すことを特徴とした付記1記載のマスクパターン補正プログラム。
(付記3)
前記評価点と該評価点に対向する前記マスクパターンのエッジまでの距離を測定し、前記距離を降順にソーティングすることによって、前記補正順を変更することを特徴とした付記2記載のマスクパターン補正プログラム。
(付記4)
前記マスクパターンは複数のパターンを有し、
少なくとも前記評価点からの前記評価点を有する第1のパターンと前記第1のパターンと対向する第2のパターンとの間隔又は、該評価点からの前記第1のパターンの線幅のいずれか一方を、前記距離として測定することを特徴とする付記3記載のマスクパターン補正プログラム。
(付記5)
前記マスクパターンの補正の繰り返しが第1の回数を超えた場合に、前記補正順の変更を有効とすることを特徴とする付記2乃至4のいずれか一項記載のマスクパターン補正プログラム。
(付記6)
前記光近接効果による欠陥が発生し易い評価点ほど、他の評価点より後で補正されるように、前記補正順が変更されることを特徴とする付記1乃至5のいずれか一項記載のマスクパターン補正プログラム。
(付記7)
回路パターンを基板に転写するマスクパターンに対して光強度を求める評価点が設定された評価点設定パターンを記憶した記憶部と、
前記マスクパターンを補正する補正部とを有し、
前記補正部は、更に、
前記記憶部から前記評価点設定パターンを参照して、光近接効果による欠陥の発生し易さに基づいて補正順を変更する補正順変更部と、
前記補正順に従って評価点の光強度を計算する光強度計算部と、
前記光強度の計算結果に基づいて前記マスクパターンを補正するマスクパターン補正部とを有するマスクパターン補正装置。
(付記8)
コンピュータによって実行されるマスクパターン補正方法であって、
記憶部に記憶された、回路パターンを基板に転写するマスクパターンに対して光強度を求める評価点が設定された評価点設定パターンを参照して、光近接効果による欠陥の発生し易さに基づいて該評価点の補正順を変更し、
前記補正順に従って評価点の光強度を計算し、
前記光強度の計算結果に基づいて前記マスクパターンを補正する
ことを特徴とするマスクパターン補正方法。
(付記9)
コンピュータが、
記憶部に記憶された、回路パターンを基板に転写するマスクパターンに対して光強度を求める評価点が設定された評価点設定パターンを参照して、光近接効果による欠陥の発生し易さに基づいて該評価点の補正順を変更し、
前記補正順に従って評価点の光強度を計算し、
前記光強度の計算結果に基づいて前記マスクパターンを補正する
マスクパターン補正方法によって補正された前記マスクパターンを用いて前記基板に前記回路パターンが転写されたフォトマスク。
1a、1b パターン
1h ホットスポット
2a パターン
2h ホットスポット
7 ガラス基板
11 CPU
12 主記憶装置
13 補助記憶装置
14 入力装置
15 表示装置
16 出力装置
17 通信I/F
18 ドライブ
19 記憶媒体
31 設計データ
32 ルールテーブル
33 モデル
34 OPC後回路マスクパターン
41 回路マスクパターン
42 目的回路パターン
43 エッジ辺分割パターン
44 評価点設定パターン
51 プレバイアス補正部
52 エッジ分割部
53 評価点設定部
54 OPC処理部
100 マルクパターン補正装置
130 記憶部

Claims (4)

  1. 記憶部に記憶された、回路パターンを基板に転写するマスクパターンに対して光強度を求める評価点が設定された評価点設定パターンを参照して、光近接効果による欠陥の発生し易さに基づいて該評価点の補正順を変更し、
    前記補正順に従って評価点の光強度を計算し、
    前記光強度の計算結果に基づいて前記マスクパターンを補正し、
    各評価点に対する前記マスクパターンの補正後ごとに、前記補正順を変更して、前記光強度の計算及び前記マスクパターンの補正を繰り返す
    処理をコンピュータに実行させるマスクパターン補正プログラム。
  2. 前記評価点と該評価点に対向する前記マスクパターンのエッジまでの距離を測定し、前記距離を降順にソーティングすることによって、前記補正順を変更することを特徴とした請求項記載のマスクパターン補正プログラム。
  3. 前記マスクパターンは複数のパターンを有し、
    少なくとも前記評価点からの前記評価点を有する第1のパターンと前記第1のパターンと対向する第2のパターンとの間隔又は、該評価点からの前記第1のパターンの線幅のいずれか一方を、前記距離として測定することを特徴とする請求項2記載のマスクパターン補正プログラム。
  4. 回路パターンを基板に転写するマスクパターンに対して光強度を求める評価点が設定された評価点設定パターンを記憶した記憶部と、
    前記マスクパターンを補正する補正部とを有し、
    前記補正部は、更に、
    前記記憶部から前記評価点設定パターンを参照して、光近接効果による欠陥の発生し易さに基づいて補正順を変更する補正順変更部と、
    前記補正順に従って評価点の光強度を計算する光強度計算部と、
    前記光強度の計算結果に基づいて前記マスクパターンを補正し、各評価点に対する前記マスクパターンの補正後ごとに、前記補正順を変更して、前記光強度の計算及び前記マスクパターンの補正を繰り返すマスクパターン補正部とを有するマスクパターン補正装置。
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