JP6121771B2 - クレーン車におけるブーム格納装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、車体上にブームを起伏及び旋回自在に搭載するとともに、ブーム先端部から吊下げたフックによりクレーン作業を行うようにしたクレーン車に関し、さらに詳しくはそのようなクレーン車におけるブーム格納装置に関するものである。
クレーン車を走行させるときには、一般にブームを車体上に倒伏させた姿勢で格納するが、その場合、ブーム先端部から吊下げたフックもブーム先端部の下面側に格納(いわゆるフックイン)することが多い。
そして、この種のフックイン式のクレーン車におけるブームの格納操作は、次のようにして行われる。即ち、ブームを最終格納するのに先立って、まずフックをブーム先端部の下面側に格納(フックイン)する必要があるが、このフックイン操作は、ブームが任意の作業姿勢にある状態から、ブームを最縮小させ→フックをブーム先端部の近傍(過巻き位置)まで巻上げ→ブームを車体上の格納位置の直上方(ブームレストがある場合にはブームレストの直上方)まで旋回させ→ブームを格納すべき最終起伏角度より僅かに(例えば4〜5°程度)大きい角度近くまで倒伏させた状態で可能となる。尚、上記フックインによりフックを格納するようにしたクレーン車では、ブームが上記の最終格納姿勢の近くまで倒伏されたときにのみ、フックイン操作が可能となるように制御(プログラム)されている。
そして、フックイン操作が可能となるブーム姿勢状態において、フック用ウインチが低圧に切り換わり、巻上げ操作でフックがブーム先端部の下面側に格納(フックイン)され、そのフックイン完了後にブームを僅かに倒伏操作することによって、ブームの格納が完了する。
ところで、ブームを格納する際に、フックをブーム先端部の下面側に格納(フックイン)させた状態でブームを所定小角度(例えば角度4〜5°程度)以上大きく倒伏させると、フック吊持用のワイヤーロープが過剰に緊張するので危険であり、そのためフックイン操作はブームを最終格納角度の近傍まで倒伏させた状態で行う必要がある。この場合、フックイン操作前は、フックがブーム先端部の近傍(過巻き位置)まで巻上げられているものの、該フックはブーム先端部から吊下されたままであるので、フック下端がブーム先端部よりかなり低い位置に位置している。
ところで、クレーン車の中には、例えば図1及び図2に例示するように、ブーム格納位置Pにおけるフック5の吊下位置の下方に高さの高い構造物14を設置したものがある。即ち、図1及び図2のクレーン車は、軌道9上を走行するモーターカー1の車体11上にクレーン作業機2を搭載したものであるが、この図示例のクレーン車では、モーターカー1の車体11上に高さの高い構造物14(例えばモーターカー走行用エンジンのカバー)が設置されているとともに、クレーン作業機2の基台21上にブーム4を格納姿勢で支持するブームレスト24が設置されている。尚、上記構造物14は、ブーム格納操作時におけるフック5の下部障害物となるものである。
そして、図1及び図2に示すように、ブーム格納位置におけるフック吊下位置の下方に高さの高い構造物(下部障害物)14があるクレーン車では、ブーム4を格納姿勢の近傍まで倒伏させた状態(ブーム下面がブームレスト24上面に近づいた状態)でフック5をブーム先端部4aの下面側に格納しようとした場合には、フックが図1に符号5′で示す過巻き状態での吊下姿勢のままであると、該フック(符号5′)が下部障害物(構造物14)に干渉してしまう。
又、図1に示すように、クレーン車の上方に架線10などの上部障害物がある場合には、フック5が下部障害物(構造物14)に干渉しない範囲でブーム4を起仰させると、ブーム先端部4aが上部障害物(架線)10に干渉するおそれがある。
尚、クレーン車において、ブーム格納時にフックをブーム先端部の下面側に格納(フックイン)させるものとしては、例えば特開2011−51714号公報(特許文献1)に開示されたものがあり、ブーム格納時にブームをブームレスト上に載せ掛けるものとしては、例えば特開2003−40582号公報(特許文献2)に開示されたものがある。
特開2011−51714号公報 特開2003−40582号公報
そこで、本願発明は、ブーム格納位置におけるフック吊下位置の下方に高さの高い下部障害物があり且つブーム格納位置におけるブーム先端部の上方に上部障害物がある場合であっても、フック格納(フックイン)操作に続いてブームを格納位置まで移動させる操作を安全に(フックとブームが障害物に干渉することなく)行えるようにしたブーム格納装置を提供することを目的としてなされたものである。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、車体上に水平旋回及び起伏自在なブームを設け、さらにブーム格納時にブーム先端部から吊下げたフックをブーム先端部の下面側に格納するようにしたクレーン車におけるブーム格納装置を対象にしたものである。
そして、本願発明のクレーン車におけるブーム格納装置は、
ブームを格納する際に操作するブーム格納スイッチと、
ブーム先端部から吊下したフックが車体側部の外側に位置するブーム旋回角度範囲であって、且つブームを上記ブーム旋回角度範囲からブーム格納位置まで旋回させてもブームあるいはブーム先端部の下面に格納したフックが車体上の下部障害物に干渉せずしかもブーム先端部が上方に位置する上部障害物に干渉しないようなブーム起伏角度範囲にあるときに、上記ブーム格納スイッチの操作を有効にするブーム格納操作許容手段と、
ブームの倒伏駆動を規制するブーム倒伏駆動規制手段と、
ブーム倒伏駆動規制手段の規制を解除するブーム倒伏駆動規制解除手段を備え、
上記ブーム格納操作許容手段が作動している状態で上記ブーム格納スイッチが操作されたときに上記ブーム倒伏駆動規制手段を作動させるとともに、
ブームが旋回してブーム格納位置に位置したときに上記ブーム倒伏駆動規制解除手段を作動させるように構成している、
ことを特徴としている。
本願発明において、上記下部障害物とは、ブーム格納位置におけるフック吊下位置の下方で車体上に設置された高さの高い構造物(ブーム先端部から吊下したフックの障害物となる)や、ブーム格納姿勢でブーム下面を載せ掛けるためのブームレスト(ブーム旋回時にブームの障害物となる)等が対象になるものである。他方、上記上部障害物とは、例えばクレーン作業位置にある架線や建屋の天井のようにブーム先端部の動きに障害となるものである。
又、上記ブーム格納操作許容手段が作動するのは、ブーム先端部から吊下したフックが車体側部の外側に位置するブーム旋回角度範囲で、且つブームを旋回させてもブームあるいはブーム先端部の下面に格納したフックが車体上の下部障害物に干渉せずしかもブーム先端部が上方に位置する上部障害物に干渉しないようなブーム起伏角度範囲にあるときである。尚、ブームが上記ブーム旋回角度範囲で上記ブーム起伏角度範囲の位置にある状態で、後述するようにフックをブーム先端部の下面側に格納(フックイン)する操作を行える関係で、該ブームが上記ブーム旋回角度範囲で上記ブーム起伏角度範囲の位置にある状態を、フックイン操作可能状態ということがある。尚、このフックイン操作可能状態(上記ブーム旋回角度範囲で上記ブーム起伏角度範囲の位置)は、通常の作業範囲である。
そして、本願発明のブーム格納装置は、次のように機能する。
まず上記ブーム格納操作許容手段が作動している状態でブーム格納スイッチを操作すると、上記ブーム倒伏駆動規制手段が作動して、上記フックイン操作可能状態にあるブームもしくはフックインしたフックが、旋回操作したときに下部障害物との隙間を確保できない範囲(即ち、下部障害物に干渉する位置)への倒伏駆動を規制するようになる。尚、ブームが上記フックイン操作可能状態で自由に倒伏駆動できるものでは、現状位置にあるブームをオペレータが誤って倒伏操作することが考えられ、その場合はブームやフックインさせたフックがブーム旋回時に下部障害物に干渉する高さまで降下するというトラブルが発生する。
次に、その状態でウインチ巻上げ操作によりフックをブーム先端部の下面側に格納させ(このフックイン状態ではブームを格納位置まで旋回させてもフックが下部障害物に干渉しない)、続いてブームを格納位置の上方まで旋回させると、上記ブーム倒伏駆動規制解除手段が作動してブームの倒伏駆動を許容するようになる。尚、このブーム倒伏駆動規制解除手段によりブームの倒伏駆動を許容するのは、ブームを最終格納角度(例えばブーム下面をブームレスト上に載せ掛けたときの角度)まで倒伏させ得るようにするためのものである。
本願発明のクレーン車におけるブーム格納装置は、それぞれ上記した機能を有するブーム格納スイッチと、ブーム格納操作許容手段と、ブーム倒伏駆動規制手段と、ブーム倒伏駆動規制解除手段とを有しているので、ブーム格納位置におけるフック吊下位置の下方に高さの高い障害物(下部障害物)や上方に上部障害物がある場合であっても、フックイン操作ができ、続いてブームを最終格納姿勢まで確実に移動させることができるとともに、一連のブーム格納動作中に支障(障害物との干渉)が発生するような操作が行えないように制御していることにより、安全に(ブームやフックが下部障害物に干渉することなしに)ブームの格納操作が行えるという効果がある。
本願実施形態のブーム格納装置を装備することができるクレーン車(モーターカー架装クレーン)の側面図である。 図1のクレーン車(モーターカー架装クレーン)の平面図である。 本願実施形態のブーム格納装置を示すブロック図である。 本願実施形態のブーム格納装置の制御手順を示すフローチャートである。 本願実施形態のブーム格納装置を用いてブームを格納する際のフックイン操作時の説明図(図2のV−V矢視相当図)である。 図5の状態からブームを車体上の格納位置まで旋回させた状態の説明図である。
以下、図1〜図6を参照して本願実施形態のクレーン車におけるブーム格納装置を説明すると、この実施形態ではブーム格納装置を装備するクレーン車として図1〜図2及び図5〜図6に示すモーターカー架装クレーンを採用している。尚、図5の状態は、図2においてブーム4を鎖線図示(符号4′)するように車体11の側方に旋回させた状態でのV−V矢視相当図である。
図1〜図2及び図5〜図6に示すモーターカー架装クレーン(本願実施形態のクレーン車)は、軌道9上を走行するモーターカー1の車体11上にクレーン作業機2を搭載して構成されている。
モーターカー1は、車体11上の前部に運転室12を有し、車体11上の前後中間部分に高さの高い構造物14を設けているとともに、該車体11上の後部寄り位置にクレーン作業機2を搭載している。
モーターカー1に設けている高さの高い構造物14は、図示例ではモーターカー走行用エンジンの上部を被覆しているエンジンカバーであるが、この構造物(エンジンカバー)14はブーム格納位置においてブーム先端部4aから吊下しているフック5の直下に位置している。又、この構造物14における上面14aの高さAは、地上から例えば2.5m程度のかなり高位置となっている。
クレーン作業機2は、基台21上に旋回台3を水平旋回自在に搭載し、該旋回台3上にブーム4とクレーン操作室(キャビン)22とを設置している。このクレーン作業機2の基台21には、その前後・左右の各位置(4位置)にそれぞれアウトリガ23を設置している。
クレーン作業機2の基台21は、モーターカー1の車体11上において車体幅方向に若干幅だけ移動できるとともに、車体11に対して左右に傾動可能となっている。尚、クレーン作業機2の基台21をモーターカー1の車体11に対して左右に傾動可能とする理由は、モーターカー1の車体11が軌道9のカントで左右に傾いてもクレーン作業機2の基台21を水平に維持させるためのものである。
ブーム4には伸縮ブームが採用されている。このブーム4は、ブームに内蔵された伸縮シリンダ(図示省略)によって伸縮駆動させ得る一方、起伏シリンダ41で起伏駆動させ得るようになっている。又、このブーム4は、旋回台3を旋回させる旋回モータ31により該旋回台3とともに水平面内で旋回駆動させ得るようになっている。ブーム4の各種駆動(伸縮、起伏、旋回)は、油圧装置による作動油で駆動される各種のアクチュエータで行われるが、伸縮シリンダは図示しないブーム伸縮駆動手段(伸縮駆動バルブ)の操作で駆動され、起伏シリンダ41は図3に示すブーム起伏駆動手段(起伏駆動バルブ)42の操作で駆動され、旋回モータ31は図示しないブーム旋回駆動手段(旋回駆動バルブ)の操作で駆動されるようになっている。
ブーム4の先端部(ブーム先端部)4aには吊荷用のフック5がワイヤーロープ52で吊下げられている。このフック5は、旋回台3側に設置したウインチ51の巻上げ・巻下げ駆動により上下動させ得るようになっている。そして、このフック5は、図5に実線図示するようにブーム先端部4aの下方に大きく離れた吊下位置からウインチ51の巻上げ駆動により引上げられて、符号5′で示すようにブーム先端部4aに対して所定距離まで近接すると、過巻きスイッチ53が作動してウインチ51の巻上げ駆動を停止させるようになっている。
又、図5において、フック(符号5′)が過巻きスイッチ53を操作してウインチ51の巻上げ駆動が停止した後にフックを格納するときには、ウインチ巻上げ操作によりウインチ51を低圧駆動させてフックを符号5′の過巻き位置から符号5″で示すフックイン位置(ブーム先端部4aの下面側の格納位置)まで低圧で変位させ得るようになっている。尚、クレーン作業機2によっては、上記フック(メインフック)5のほかにサブフックを併用したものもあるが、その場合はサブフックも同様にフックイン操作される。
クレーン作業機2の基台21上には、ブーム格納姿勢でブーム下面の載せ掛け部4b(図示例では起伏シリンダ41の先端連結用ブラケットが相当する)を載せ掛けるためのブームレスト24を立設している。
ところで、軌道9の上方には列車への給電用の架線10(図1、図5参照)が架設される。この架線10の架設高さは一般に地上から5m程度である。そして、この架線10は、軌道9上でクレーン作業をする際のブーム先端部4aの動きに対して障害物(上部障害物)となるものである。尚、ブーム先端部4aの動きに対して上部障害物となるものとして、上記架線10のほかに建屋の天井も含まれる。
そして、この実施形態のクレーン車(モーターカー架装クレーン)において、ブーム格納姿勢では、図1及び図2に実線図示するようにブーム4を車体11の前方に向けて所定小角度a(例えばa=角度10°程度)まで倒伏させているとともに、フック5をブーム先端部4aの下面側に格納(フックイン)している。尚、このフックインは、フック5′が過巻き位置にある状態から、ウインチ51を低圧で最終巻上げ状態まで巻上げることによって達成できる。
この実施形態のクレーン作業機2には、本願実施形態のブーム格納装置に関連して、図3に示すように、ブーム4の旋回角度を検出するブーム旋回角度検出器33と、ブーム4の起伏角度を検出するブーム起伏角度検出器43と、ブーム4の伸縮長さを検出するブーム長さ検出器44と、ブーム4を格納する際に操作するブーム格納スイッチ7とを装備し、さらにそれぞれ後述の各機能をもったブーム格納操作許容手段61とブーム倒伏駆動規制手段62とブーム倒伏駆動規制解除手段63を有したコントローラ6とを備えている。
上記ブーム旋回角度検出器33と上記ブーム起伏角度検出器43と上記ブーム長さ検出器44は、この種のクレーン作業機2にそれぞれ汎用されているもので、ブーム旋回角度検出器33(図3のみに表示)で検出したブーム旋回角度データとブーム起伏角度検出器43で検出したブーム起伏角度データとブーム長さ検出器44で検出したブーム長さデータとをコントローラ6のブーム格納操作許容手段61に入力する一方、ブーム旋回角度検出器33で検出したブーム旋回角度データのみを単独でブーム倒伏駆動規制解除手段63に入力するようになっている。尚、ブーム格納操作許容手段61に入力されるブーム長さ検出器44からのブーム長さデータは、該ブーム4が最縮小したときのブーム長さ信号だけを入力するようにしてもよい。
上記ブーム格納スイッチ7は、ブーム4を所定の格納位置(ブームレスト24上)に格納する際のスタートスイッチとなるもので、このブーム格納スイッチ7を操作しないとブーム格納動作は開始されない。又、このブーム格納スイッチ7を操作した後、該ブーム格納スイッチ7がON状態を維持している間は、ウインチ51を低圧駆動させるようになっている。
上記ブーム格納操作許容手段61は、ブーム先端部4aから吊下したフック5が車体11の左右各側部11a,11a(図2)の外側に位置するブーム旋回角度範囲(図2のブーム指向位置Q,Qより矢印R方向の旋回角度範囲)であって、且つブーム4を上記ブーム旋回角度範囲(QからR方向)からブーム格納位置Pまで旋回させてもブーム4あるいはブーム先端部4aの下面に格納したフック(図1の符号5又は図5の符号5″)が車体11上の下部障害物(構造物14やブームレスト24)に干渉せずしかもブーム先端部4aが上方に位置する上部障害物(架線10)に干渉しないようなブーム起伏角度範囲(例えば図5及び図6の角度bの位置から角度cの位置までの角度範囲)にあるときに、上記ブーム格納スイッチ7の操作を有効にするものである。尚、ブーム4の起伏角度が上記ブーム起伏角度範囲(図5及び図6の角度bの位置から角度cの位置までの角度範囲)にある状態では、ブーム下面のブームレスト上への載せ掛け部4bがブームレスト24の上端高さBより所定小間隔(符号S以上の間隔)を隔てて上方に位置しており、しかもブーム先端部4aの下面側に格納させたフック(図5の符号5″、図6の符号5)の下端が車体11上の構造物14の上面高さAより所定高さだけ上方に位置するようになる。尚、上記角度b及び上記角度cは、特に限定するものではないが、図示例(図5、図6)のものでは上記角度bが14°程度で上記角度cが16°程度である。そして、この実施形態のものでは、角度c(16°)−角度b(14°)の角度約2°の範囲がブーム格納操作許容手段61に対する作動許容範囲となっている。
又、この実施形態では、ブーム4に伸縮ブームを使用している関係で、図3に示すようにブーム長さ検出器44からのブーム長さ検出信号も、ブーム格納操作許容手段61の作動条件に付加している。
従って、この実施形態のブーム格納装置では、ブーム格納操作許容手段61が作動するのは、上記ブーム旋回角度範囲(図2のブーム指向方向QからR方向)で且つ上記ブーム起伏角度範囲(図5〜図6の角度b〜角度cの範囲)にあるときであって、さらにブーム4が全縮小している状態のときである。尚、この実施形態のブーム格納装置は、ブーム4が上記ブーム旋回角度範囲で上記ブーム起伏角度範囲の位置にある状態でしかもブーム全縮小状態でのみ、後述するようにフック5をブーム先端部4aの下面側に格納(フックイン)する操作が行える関係で、該ブーム4が上記ブーム旋回角度範囲で上記ブーム起伏角度範囲でしかもブーム全縮小状態であることを、フックイン操作可能状態ということがある。
上記ブーム倒伏駆動規制手段62は、ブーム4の倒伏駆動を規制するものであり、上記ブーム倒伏駆動規制解除手段63は、ブーム倒伏駆動規制手段62の規制を解除するものである。そして、該ブーム倒伏駆動規制手段62及び該ブーム倒伏駆動規制解除手段63の機能については、次述するブーム格納装置の制御方法に関連して説明する。
本願実施形態のブーム格納装置で行われるブーム格納制御について、図3のブロック図と図4のフローチャートを併用して説明する。尚、この実施形態のブーム格納装置で行われるブーム格納制御は、ブーム4が全縮小した状態で実行されるものである。
まず、図3に示すように、ブーム長さ検出器44で検出しているブーム長さデータと、ブーム旋回角度検出器33で検出しているブーム旋回角度データと、ブーム起伏角度検出器43で検出しているブーム起伏角度データとが、それぞれコントローラ6のブーム格納操作許容手段61に常時入力されているが、ブーム格納操作許容手段61の作動に必要な上記各種データは、ブーム最縮小状態でのブーム長さデータと、図2のブーム指向位置QからR方向のブーム旋回角度範囲と、図5における角度b〜角度cのブーム起伏角度範囲である。尚、図2のブーム指向位置QからR方向のブーム旋回角度範囲が、このクレーン車における通常の作業位置となる。
そして、ブーム格納操作許容手段61では、上記各種データ(ブーム長さデータとブーム旋回角度データとブーム起伏角度データ)が該ブーム格納操作許容手段61の作動に必要な許容範囲であるかどうかを判断し(図4のステップS1)、該ステップS1においてYESであれば図4のステップS2に進み、NOであればステップS1の前にリターンする。尚、ブーム格納操作許容手段61の作動に必要な許容範囲の一形態として、図5の実線図示状態が適用されるが、この状態ではフック5がブーム先端部4aよりかなり下方位置まで吊下されている。
図4のステップS1においてブーム格納操作許容手段61が作動できる範囲の上記各種データを検出すると(ステップS1でYES)、図3に示すように該ブーム格納操作許容手段61からの信号がブーム倒伏駆動規制手段62に出力される一方、図4のステップ2で示すようにブーム格納スイッチ7のON操作が有効となる。尚、ブーム格納操作許容手段61からの操作許容信号が発せられていないと、ブーム格納スイッチ7をON操作してもブーム倒伏駆動規制手段62を作動させることはできない。
ステップS2におけるブーム格納スイッチ7のON操作が有効になる状態で、ステップS3においてブーム格納スイッチ7がONされたかどうかを判断する。そして、該ブーム格納スイッチ7がON操作される(ステップS3においてYES)と、そのON操作信号が図3に示すようにブーム倒伏駆動規制手段62に出力される。すると、該ブーム倒伏駆動規制手段62が作動して、ブーム起伏駆動手段(起伏駆動バルブ)42に対してブーム倒伏側の駆動を規制する(図4のステップS4)。ここでブーム倒伏側の駆動を規制するのは、後述するようにブーム4を車体11上の格納位置まで旋回させたときに、ブーム下面(載せ掛け部4b)がブームレスト24に干渉したりあるいはフックインさせたフック5の下端が車体上の構造物14に干渉したりするまで、ブーム4を倒伏できないようにするためのものである。尚、ステップS3においてブーム格納スイッチ7がON操作されると、ステップS4でブーム倒伏駆動を規制するのに加えて、ブーム起仰駆動も規制することができる。又、ブーム格納スイッチ7がON状態を維持している間は、ウインチ51を低圧駆動させるように制御される。
次に、ステップS4のブーム倒伏駆動規制状態(このとき例えば図5に実線図示するようにフック5がかなり下方位置まで吊下されている)で、ウインチ51を低圧で巻上げてフック5の格納操作を行うが、フックが符号5′で示す過巻き位置まで上動したときに過巻きスイッチ53が作動し、さらに続いてウインチ51が低圧駆動することでフック過巻き状態にあったフック5′が符号5″で示すようにブーム先端部4aの下面側にフックイン作動する。このフックイン状態でのフック5″の下端高さは、車体11上の構造物14の上面高さAより高位置となる。尚、ウインチ巻上げ駆動によりフックが過巻き位置において過巻きスイッチ53を作動させた時点で、ウインチ51の巻上げ駆動を一旦停止させてもよいが、その場合には、ウインチ巻上げの再操作を行ってフックインさせるようにする。
次に、図5の符号5″のようにフックインが完了すると、ステップS5に示すようにブーム4を格納位置P(図2)まで旋回させる。このとき、ブーム4の起伏角度が図5の角度bの位置から角度cの位置の範囲であってフック5がフックイン状態(符号5″)であるので、ブーム4を図6に示すブーム格納位置まで旋回させても、ブーム下面(載せ掛け部4b)がブームレスト24に干渉しない高さBとなり(載せ掛け部4b下面とブームレスト24上面との間に寸法S以上の隙間がある)、且つフック下端が車体11上の構造物14の上面高さAより上方に位置するとともに、ブーム先端部4aの上端高さが上部障害物(架線)10より低位置であるので、支障なく旋回させることができる。又、このブーム旋回動作中は、ブーム倒伏駆動規制手段62が機能したままであるので、もし誤ってブーム倒伏操作を行ってもブームは倒伏されない(起伏シリンダ41が縮小駆動しない)。
次に、ステップS6においてブーム4ガ格納位置Pまで旋回されたがどうかを判断するが、その判断は図3に示すようにブーム旋回角度検出器33からのブーム格納位置検出信号と、ブーム格納スイッチ7からの操作信号とによって行われる。そして、その両信号が発せられているとブーム倒伏駆動規制解除手段63が作動し、図4のステップS7のようにブーム倒伏駆動の規制を解除する。このステップS7のブーム倒伏駆動規制解除状態では、ブーム倒伏駆動規制手段62(図3)でブーム倒伏駆動が規制されていたものが解除されて、ブーム起伏駆動手段(起伏駆動バルブ)42に対してブーム倒伏駆動側の作動を許容するようになる。
そして、ステップS7のブーム倒伏駆動規制解除状態において、ブーム倒伏操作を行う(ステップS8)と、図6の状態(格納直前状態)にあったブーム4が図1に示す格納姿勢(載せ掛け部4bがブームレスト24上面に載せ掛けられた姿勢)となる。
このように、この実施形態のブーム格納装置では、それぞれ上記した機能を有するブーム格納スイッチ7と、ブーム格納操作許容手段61と、ブーム倒伏駆動規制手段62と、ブーム倒伏駆動規制解除手段63とを有しているので、ブーム格納位置におけるフック吊下位置の下方に高さの高い障害物(下部障害物)14があり且つブーム先端部4aの上方に上部障害物(架線10等)がある場合であっても、上記フックイン操作可能状態(図5)で行うフックイン操作に続いてブーム4を最終格納姿勢(図1)まで確実に移動させることができるとともに、一連のブーム格納動作中に支障(障害物との干渉)が発生するような操作が行えないように制御していることにより、安全に(ブーム4やフック5が下部障害物24,14や上部障害物10に干渉することなしに)ブームの格納操作が行えるという機能を有している。
1はモーターカー、2はクレーン作業機、3は旋回台、4はブーム、4aはブーム先端部、5はフック、6はコントローラ、7はブーム格納スイッチ、11は車体、14は構造物(下部障害物)、24はブームレスト(下部障害物)、31は旋回モータ、33はブーム旋回角度検出器、41は起伏シリンダ、42はブーム起伏駆動手段、43はブーム起伏角度検出器、51はウインチ、61はブーム格納操作許容手段、62はブーム倒伏駆動規制手段、63はブーム倒伏駆動規制解除手段である。

Claims (1)

  1. 車体上に水平旋回及び起伏自在なブームを設け、さらにブーム格納時にブーム先端部から吊下げたフックをブーム先端部の下面側に格納するようにしたクレーン車において、
    ブームを格納する際に操作するブーム格納スイッチと、
    ブーム先端部から吊下したフックが車体側部の外側に位置するブーム旋回角度範囲であって、且つブームを上記ブーム旋回角度範囲からブーム格納位置まで旋回させてもブームあるいはブーム先端部の下面に格納したフックが車体上の下部障害物に干渉せずしかもブーム先端部が上方に位置する上部障害物に干渉しないようなブーム起伏角度範囲にあるときに、上記ブーム格納スイッチの操作を有効にするブーム格納操作許容手段と、
    ブームの倒伏駆動を規制するブーム倒伏駆動規制手段と、
    ブーム倒伏駆動規制手段の規制を解除するブーム倒伏駆動規制解除手段を備え、
    上記ブーム格納操作許容手段が作動している状態で上記ブーム格納スイッチが操作されたときに上記ブーム倒伏駆動規制手段を作動させるとともに、
    ブームが旋回してブーム格納位置に位置したときに上記ブーム倒伏駆動規制解除手段を作動させるように構成している、
    ことを特徴とするクレーン車におけるブーム格納装置。
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