JP6121365B2 - ロータ - Google Patents

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本発明は、回転電機のロータに関する。
渦電流の発生を抑制するために、多数の鋼板を積層することで形成されたロータを備える回転電機(モータ)が広く知られている。前記したロータは、永久磁石を挿入するためのスロットを複数有し、樹脂によってスロットの内壁面に永久磁石が固定されている。
例えば、特許文献1には、永久磁石が挿入されるスロットの径方向内側に開口し軸方向に延びる第1の誘導溝が設けられたロータ鉄心について記載されている。なお、ロータ鉄心の軸方向両側には、円環状の端板が設置されている。この端板のうち前記した第1の誘導溝に対応する箇所には開口部が設けられ、この開口部及び第1の誘導溝を介してシール材が注入される。
特許4605481号公報
円環状の端板をロータ鉄心に密着させるために、円環状の端板と、スロットに収容された永久磁石と、の間には、軸方向において若干の隙間(クリアランス)が設けられている。
そうすると、端板の開口部及び第1の誘導溝を介して軸方向一方側からシール材を注入した場合、永久磁石の軸方向一方側の端面上にシール材が溢れ(つまり、前記した隙間を介してシール材が流れ)、さらに永久磁石の周方向両側にシール材が回り込む可能性がある。第1の誘導溝と永久磁石との間の径方向の隙間よりも、ロータ鉄心と端板との軸方向の隙間の方が流路抵抗が小さいからである。
つまり、特許文献1に記載の技術では、第1の誘導溝を介して注入されたシール材が、永久磁石とロータ鉄心との間の径方向の隙間に広がり切らず、永久磁石をロータ鉄心(ロータコア)に適切に固定できない可能性がある。
そこで、本発明は、永久磁石をロータコアに適切に固定可能なロータを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係るロータは、複数の鋼板が積層されてなる円筒状のロータコアを備えるロータであって、前記ロータコアは、永久磁石が挿入される磁石挿入孔を有し、前記複数の鋼板は、前記ロータコアのうち軸方向の一方側に配置される第1鋼板と、前記第1鋼板の他方側に積層される第2鋼板と、前記第2鋼板の前記他方側に積層される第3鋼板と、を備え、前記第1鋼板は、前記磁石挿入孔から離間して配置される孔部を有し、前記第2鋼板は、前記磁石挿入孔から、軸方向において前記孔部に対応する位置まで少なくとも切り欠かれた切欠部を有し、前記第3鋼板は、軸方向において前記孔部に対応する箇所が中実であり、前記複数の鋼板が積層された状態で、前記切欠部によって、前記孔部及び前記磁石挿入孔に連通する連通路が形成され、前記永久磁石を前記磁石挿入孔に固定するための樹脂が、前記孔部及び前記連通路を介して充填されることを特徴とする。
このような構成によれば、磁石挿入孔から離間して配置された孔部と、この孔部と連通する連通路と、を介して、磁石充填孔に向かうように樹脂が充填される。つまり、孔部及び連通路を介してロータコア内を潜り込むように樹脂が流れ、さらに、この樹脂が磁石挿入孔の内壁面と永久磁石との隙間に充填される。
したがって、前記したように、充填した樹脂が永久磁石の周方向両側に回り込むことを防止し、永久磁石をロータコア(磁石挿入孔の内壁面)に適切に固定できる。また、孔部及び連通路を介して流れる樹脂が、磁石挿入孔の内壁面と永久磁石との隙間に直接的に充填されるため、樹脂を無駄なく利用できる。
また、第3鋼板は、軸方向で孔部に対応する箇所は中実になっている。したがって、孔部を介して通流する樹脂の軸方向の流れが第3鋼板によっていったんせき止められ、孔部に連通する連通路に導かれる。したがって、孔部及び連通路を介して所望の位置に樹脂を充填できる。
また、前記連通路は、軸方向において前記ロータコアの中央付近に配置されることが好ましい。
このような構成によれば、連通路が、軸方向においてロータコアの中央付近に配置される。したがって、充填された樹脂が軸方向一方側又は他方側に偏在することを防止し、磁石挿入孔の内壁面と永久磁石との隙間に樹脂を適切に充填できる。
また、本発明に係るロータは、複数の鋼板が積層されてなる円筒状のロータコアを備えるロータであって、前記ロータコアは、永久磁石が挿入される磁石挿入孔を有し、一つの前記磁石挿入孔に複数の前記永久磁石が配置され、前記複数の鋼板は、前記ロータコアのうち軸方向の一方側に配置される第1鋼板と、前記第1鋼板の他方側に積層される第2鋼板と、を備え、前記第1鋼板は、前記磁石挿入孔から離間して配置される孔部を有し、前記第2鋼板は、前記磁石挿入孔から、軸方向において前記孔部に対応する位置まで少なくとも切り欠かれた切欠部を有し、前記複数の鋼板が積層された状態で、前記切欠部によって、前記孔部及び前記磁石挿入孔に連通する連通路が形成され、前記永久磁石を前記磁石挿入孔に固定するための樹脂が、前記孔部及び前記連通路を介して充填され、前記連通路は、前記孔部から複数の前記永久磁石のそれぞれに向けて前記樹脂が振り分けられるように分岐していることを特徴とする。
このような構成によれば、複数の永久磁石に樹脂が振り分けられるように連通路が分岐しているため、それぞれの永久磁石に対応して別々の孔部を設ける場合と比較して、樹脂を充填する際の工数を削減できる。また、複数の永久磁石のそれぞれをロータコア(磁石挿入孔の内壁面)に適切に固定できる。
本発明によれば、永久磁石をロータコアに適切に固定可能なロータを提供できる。
(a)は本発明の一実施形態に係るロータの斜視図であり、(b)は(a)に示す領域Kの部分拡大図である。 図1に示すII−II矢視断面図であり、ロータの他に保持部材、端板、及びカラーも図示している。 (a)は図1(b)に示す範囲Mの部分に関して、ロータコアを鋼板ごとに分解した状態を示す分解斜視図であり、(b)は樹脂の流れを説明するための範囲Mの部分におけるロータコアの斜視図である。 (a)は比較例に係るロータコアのうち、図1(a)に示す領域Kに相当する部分の斜視図であり、(b)は(a)に示す範囲Mにおいてロータコアに樹脂を充填した状態の説明図(断面図)である。
≪実施形態≫
<ロータの構成>
図1(a)は、本実施形態に係るロータの斜視図である。
ロータRは、このロータRの径方向外側に配置されたステータ(図示せず)との間に生じる電磁力によって回転する回転子であり、円筒状を呈している。
なお、ロータRは、有底円筒状の保持部材30(図2参照)によって保持され、その内周面が保持部材30の外周面に密着している。つまり、ロータRと、保持部材30と、が一体で回転するようになっている。
図1(a)に示すロータRは、ロータコア10と、スロットS(磁石挿入孔)の内壁面に固定された複数の永久磁石20と、を備えている。
ロータコア10は、円環状を呈する複数の鋼板10aが軸方向(中心軸線Xに沿う方向)に積層されることで形成され、円筒状を呈している。ロータコア10は、永久磁石20が挿入されるスロットSを複数有している。
それぞれのスロットSは、ロータコア10の外周面付近に形成され、周方向において等間隔に配置されている。なお、本実施形態では、ロータRの極対数を12極とし、この極対数に等しい12個のスロットSを設けるようにした。
スロットSは、軸方向に沿って形成された孔であり、トルクリップルの低減等を図るために、軸方向から視てV字状に形成されている。スロットSの径方向の幅は、直方体状の永久磁石20をスロットSに挿入できるように、永久磁石20の径方向の幅よりも若干大きくなっている。スロットSの周方向の長さは、スロットSの内壁面と永久磁石20の側面との間の空間が、フラックスバリアB(磁束の回り込みを防ぐための空間:図1(b)参照)として機能するように設定されている。
図1(b)の部分拡大図に示すように、一つのスロットSには4個の永久磁石20が挿入され、後記する樹脂G(図2参照)によって永久磁石20がスロットS内で固定されている。ちなみに、樹脂Gとしてシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。
V字状を呈するスロットSのうち、V字の一辺側には永久磁石21a,21bが固定され、他辺側には永久磁石22a,22bが固定されている。
永久磁石21a,21bは、径方向において同極(例えば、径方向の内側がS極、外側がN極)となるように配置されている。同様に、永久磁石22a,22bも、径方向において同極(例えば、径方向内側がN極、外側がS極)となるように配置されている。なお、永久磁石21a,21bと、永久磁石22a,22bと、は周方向において異極になっている(他の永久磁石20についても同様)。
図1(b)に示すように、スロットSには、周方向における永久磁石20の移動を規制するための規制部E1,E2が設けられている。規制部E1は、スロットSのうち周方向の両端付近(ロータコア10の内周面側)に設けられており、径方向外側に突出している。規制部E2は、スロットSのうち周方向の中央付近(ロータコア10の外周面側)に設けられており、径方向内側に突出している。それぞれの規制部E1,E2は、軸方向に延びており、永久磁石20の側面に接触している。
図2は、図1に示すII−II矢視断面図である。なお、図2では、図1に図示していない保持部材30、端板41,42、及びカラー50も図示した。図2に示すように、永久磁石20の抜けを防止したり、磁束の漏れを抑制したりするために、非磁性体からなる端板41,42がロータコア10の軸方向両側に設置されている。
ロータRの軸方向一方側(紙面上側)に設置されている端板41は、円環状を呈しており、ロータRに密着している。端板41の内周縁付近には、この端板41、ロータR、及び端板42を保持部材30に固定するためのカラー50が設置されている。
また、端板41のうち、軸方向において後記する孔部h1に対応する箇所には、樹脂Gを注入するための開口Hが設けられている。詳細については後記するが、図2に示すように、スロットSの径方向内側の内壁面と、永久磁石20の径方向内側の側面と、の隙間に、端板41の開口Hを介して注入された樹脂Gが充填されている。
ロータRの軸方向他方側(紙面下側)に設置されている端板42は、円環状を呈しており、ロータRに密着している。端板42の内周縁付近は、保持部材30に設けられ径方向外側に突出する係止部31に当接している。
なお、円環状の端板41,42をロータコア10に密着させるために、スロットSに収容された永久磁石20と端板41との間には、軸方向で若干の隙間C(クリアランス)が設けられている。
次に、ロータコア10を構成する複数の鋼板10a(図1(a)参照)について説明する。図3(a)は、図1(b)に示す範囲Mの部分に関して、ロータコアを鋼板ごとに分解した状態を示す分解斜視図である。
図3(a)に示すように、ロータコア10は、軸方向一方側(紙面上側)から順に、複数の第1鋼板11と、第2鋼板12a,12bと、複数の第3鋼板13と、を有しており、これらが積層されることでロータコア10が形成される。第1鋼板11、第2鋼板12a,12b、及び第3鋼板13にはそれぞれ、スロットS(磁石挿入孔:図1(b)参照)に対応するV字状の孔が形成されている。以下では、このV字状の孔に関しても「スロットS」と記すものとする。
第1鋼板11は、複数の鋼板10a(図1参照)のうち軸方向一方側(紙面上側)に配置される鋼板であり、環状を呈している。それぞれの第1鋼板11は、スロットSから離間して配置された孔部h1を有している。すなわち、孔部h1は、径方向においてスロットSよりも内側に配置され、周方向において二つの永久磁石21a,21bの境界付近に配置されている(図3(b)参照)。
複数の第1鋼板11は、同一形状を呈しており、各第1鋼板11の孔部h1は、その径方向・周方向の位置が一致している。つまり、複数の第1鋼板11を積層することで、各孔部h1によって軸方向に沿う第1流路L1が形成される(図2参照)。
ちなみに、図2では、説明を分かりやすくするために孔部h1(第1流路L1)と、後記する連通路La,Lbと、を白抜きで図示したが、実際には孔部h1及び連通路La,Lbにも樹脂Gは充填されている。
第2鋼板12a,12bは、軸方向において第1鋼板11の他方側(紙面下側)に積層される鋼板であり、環状を呈している。
一方の第2鋼板12aは、スロットSから、軸方向において第1鋼板11の孔部h1に対応する位置paまで切り欠かれた切欠部haを有している。切欠部haは、前記した位置paから直線状に延びており、その開口部qaが永久磁石21aの中央付近(軸方向・周方向)に位置するように形成されている(図3(b)参照)。
他方の第2鋼板12bは、前記した第2鋼板12aの下側に隣接して積層されている。この第2鋼板12bは、スロットSから、軸方向において第1鋼板11の孔部h1に対応する位置pbまで切り欠かれた切欠部hbを有している。切欠部hbは、前記した位置pbから直線状に延びており、その開口部qbが永久磁石21bの中央付近(軸方向・周方向)に位置するように形成されている(図3(b)参照)。
図2に示すように、第2鋼板12aの上側に隣接している第1鋼板11の下面と、第2鋼板12aの切欠部haと、この第2鋼板12aの下側に隣接している第2鋼板12bの上面と、によって、直線状の連通路Laが形成される。
同様に、第2鋼板12bの上側に隣接している第2鋼板12aの下面と、第2鋼板12bの切欠部hbと、この第2鋼板12bの下側に隣接している第3鋼板13の上面と、によって、直線状の連通路Lbが形成される。
なお、図2は一方の連通路Laを含む断面図であり、他方の連通路Lbに関しては第1流路L1との連通箇所のみを図示した。
図2に示すように、連通路La,Lbは、軸方向においてロータコア10の中央付近に配置されている。換言すると、軸方向において第2鋼板12a,12bを挟むように配置される第1鋼板11と第3鋼板13とは、その積層数が略同じになっている。
詳細については後記するが、第1鋼板11の孔部h1を介して樹脂Gが注入された場合、二股に分岐した連通路La,Lbを介して樹脂Gが通流する(図3(b)参照)。これによって、樹脂Gが永久磁石21a,21bに向けて振り分けられる。
図3(a)に示す第3鋼板13は、軸方向において第2鋼板12a,12bの他方側(紙面下側)に積層される鋼板であり、環状を呈している。第3鋼板13は、軸方向で孔部h1及び切欠部ha,hbに対応する箇所が中実になっている。これは、孔部h1を介して注入された樹脂Gの軸方向に沿う流れを、第3鋼板13によっていったんせき止め、樹脂Gを連通路La,Lbに導くためである。
以上、図1(b)に示す範囲Mの構成について説明したが、他の永久磁石22a,22b付近、及び、図1(a)に示す他のスロットSに収容された永久磁石20付近でも、ロータコア10は同様の構成を備えている。
<樹脂の注入>
次に、樹脂Gを注入する際の一連の手順について説明する。
まず、図2に示す保持部材30に円環状の端板42を設置し、係止部31によって端板42を係止する。次に、軸方向一方側(紙面上側)から第1鋼板11、第2鋼板12a,12b、及び第3鋼板13が積層されてなるロータコア10を保持部材30に設置し、各スロットSに永久磁石20を挿入する。さらに、軸方向一方側から端板41及びカラー50を設置する。この状態において永久磁石20と端板41との間には、軸方向で所定の隙間Cが設けられている。
図2に示すように、第1鋼板11の孔部h1によって第1流路L1が形成され、第2鋼板12a,12bの切欠部ha,hb(図3(a)参照)によって連通路La,Lbが形成されている。この連通路La,Lbは、第1流路L1及びスロットSに連通している。
図3(b)は、樹脂の流れを説明するための範囲M(図1(b)参照)の部分におけるロータコアの斜視図である。なお、説明を分かりやすくするため、図3(b)では、軸方向における第1鋼板11同士の境界線、及び第3鋼板13同士の境界線の図示を省略した。
端板41に形成された開口Hから、自動注入機(図示せず)によって所定圧力で注入された樹脂Gは、第1流路L1を介して軸方向下向きに通流する。さらに、軸方向下向きに通流する樹脂Gは、第3鋼板13によっていったんせき止められ、連通路La,Lbに導かれる。すなわち、樹脂Gは、第1流路L1から二つの連通路La,Lbを介して分流し、スロットSに収容された永久磁石21a,21bに向かう。
スロットSに達した樹脂Gは、自動注入機(図示せず)からの圧力によって、スロットSの内壁面と永久磁石20の側面との径方向の隙間に充填される。また、樹脂Gの圧力によって永久磁石20が径方向外向きに押圧され、スロットSの内壁面(径方向外側)と永久磁石20の側面(径方向外側)とが密着する。
ここで、一方の連通路Laは永久磁石21aの中央付近に開口しているため、この連通路Laから流出した樹脂Gは、前記した径方向の隙間において軸方向・周方向で広がる。これによって、永久磁石21aがスロットS内で固定される。同様に、他方の連通路Lbから流出した樹脂Gによって、永久磁石21bがスロットS内で固定される。
<効果>
本実施形態によれば、第1鋼板11の孔部h1によって形成された第1流路L1と、第2鋼板12の切欠部ha,hbによって形成された連通路La,Lbと、を介して樹脂Gを充填する。このように、ロータコア10内を潜り込むようにして樹脂Gを通流させることで、スロットSの内壁面と永久磁石20との径方向の隙間に樹脂Gを直接的に充填できる。したがって、端板41と永久磁石20との隙間Cを介して永久磁石20の周方向両側(フラックスバリアB:図1(b)参照)に樹脂Gが回り込むことを防止し、スロットS内で永久磁石20を適切に固定できる。
また、前記したように、隙間Cを介して樹脂Gが永久磁石20の周方向両側に回り込むことがないため、樹脂Gを無駄なく利用できる。
また、第3鋼板13は、軸方向で孔部h1に対応する箇所が中実になっている。これによって、第1流路L1を介して軸方向に流れる樹脂Gをいったん第3鋼板13でせき止め、連通路La,Lbを介して樹脂Gを永久磁石20に導くことができる。
また、連通路La,Lbが、軸方向においてロータコア10の中央付近に配置されている。これによって、連通路Laから流出した樹脂Gが、自動注入機(図示せず)の圧力によって軸方向・周方向に押し広げられる。したがって、スロットSの内壁面と永久磁石21aとの径方向の隙間に樹脂Gを適切に充填できる。同様に、連通路Lbから流出した樹脂Gを、スロットSの内壁面と永久磁石21bとの径方向の隙間に適切に充填できる。
また、永久磁石21a,21bに樹脂Gが振り分けられるように、第1流路L1から連通路La,Lbが分岐しているため、それぞれの永久磁石21a,21bをスロットS内で適切に固定できる。なお、他の永久磁石22a,22b(図1(b)参照)等についても同様である。
また、第1鋼板11に孔部h1を設け、第2鋼板12a,12bに切欠部ha,hbを設けるという簡単な構成で、前記したように樹脂Gを充填できる。つまり、第1流路L1及び連通路La,Lbを形成するための追加的な部品は不要であり、打抜き加工等の処理で各鋼板10a(図1(a)参照)を製造できる。したがって、ロータコア10を比較的安価かつ簡単に製造できる。
図4(a)は、比較例に係るロータコアのうち、図1(b)に示す領域Kに相当する部分の斜視図である。ロータコア10Aは、軸方向に沿って形成された4つの溝部d1を有している。溝部d1は、平面視でV字状を呈するスロットSから径方向内側に凹むように形成されている。
図4(b)は、図4(a)に示す範囲Mにおいてロータコアに樹脂を充填した状態の説明図(断面図)である。図4(b)に示すように、ロータコア10Aの軸方向一方側(紙面上側)に配置される端板41には、軸方向において溝部d1に対応する開口Hが形成されている。また、端板41と永久磁石21a,21bとの間には、軸方向で所定の隙間Cが設けられている。
自動注入機(図示せず)によって、端板41の開口Hを介して樹脂Gが充填された場合、一部の樹脂Gは、溝部d1と永久磁石21a,21bとの径方向の隙間に充填されるが、残りの樹脂Gは、隙間Cを介して永久磁石21a,21bの周方向両側(フラックスバリアB)に回り込んでしまう。溝部d1と永久磁石21a,21bとの隙間の流路抵抗よりも、隙間C及びフラックスバリアBの流路抵抗のほうが小さいからである。
そうすると、軸方向において永久磁石21a,21bの一端付近(上端付近)に樹脂Gが充填されたとしても、永久磁石21a,21bの中央付近及び下端付近には樹脂Gが充填されない。したがって、比較例に示す構成では、スロットS内で永久磁石21a,21bを適切に固定できない可能性がある。
これに対して本実施形態によれば、前記したように、第1流路L1及び連通路La,Lbを介して樹脂Gを注入するため、スロットS内で永久磁石20を適切に固定できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係るロータRについて前記実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、前記実施形態では、一つのスロットSに4個の永久磁石20を設置する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、一つのスロットSに1個の永久磁石20を設置するようにしてもよい。この場合、第1実施形態のように二つの永久磁石21a,21bに振り分けるように分岐させる必要はなく、第2鋼板12の切欠部(図示せず)によって一つの連通路(図示せず)を設ければよい。この場合において、第2鋼板12の枚数は1枚でもよいし、複数枚であってもよい。
また、前記実施形態では、軸方向一方側(紙面上側)から順に、第1鋼板11→第2鋼板12a,12b→第3鋼板13を順次積層することでロータコア10を構成する場合について説明したが、これに限らない。例えば、軸方向一方側から順に、第1鋼板11→第2鋼板12→第1鋼板11→第2鋼板12→第3鋼板13のように、所定数の第1鋼板11と所定数の第2鋼板12とを軸方向で交互に積層してもよい。この場合、第1鋼板11の孔部h1によって形成される各第1流路L1、及び、第2鋼板12の切欠部h2(図示せず)によって形成される各連通路L2(図示せず)を全て連通させるようにする。これによって、一つの永久磁石20に向けて二つの連通路L2,L2から樹脂Gを注入できる。
また、前記実施形態では、軸方向においてロータコア10の中央付近に連通路La,Lbを配置する場合について説明したが、連通路La,Lbの位置(つまり、第1鋼板11、第3鋼板13の積層数の比)を適宜変更してもよい。
また、前記実施形態では、ロータコア10が第1鋼板11、第2鋼板12a,12b、及び第3鋼板13を備える場合について説明したが、これに限らない。例えば、第3鋼板13を省略し、複数の第1鋼板11と、複数の第2鋼板12(図示せず)と、を備える構成にしてもよい。この場合でも、第2鋼板12によって一つ又は複数の連通路L2(図示せず)を形成することで、スロットSの内壁面と永久磁石20との径方向の隙間に樹脂Gを充填できる。
また、前記実施形態では、スロットSから、軸方向において第1鋼板11の孔部h1に対応する位置pa,pb(図3(a)参照)まで切り欠くことで、第2鋼板12a,12bの切欠部ha,hbを形成する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、前記した位置pa,pbよりもさらに径方向内側まで切り欠くことで、第2鋼板12a,12bの切欠部ha,hbを形成してもよい。
R ロータ
10 ロータコア
10a 鋼板
11 第1鋼板
12a,12b 第2鋼板
13 第3鋼板
20,21a,21b,22a,22b 永久磁石
h1 孔部
ha,hb 切欠部
L1 第1流路
La,Lb 連通路
S スロット(磁石挿入孔)
X 中心軸線
G 樹脂

Claims (3)

  1. 複数の鋼板が積層されてなる円筒状のロータコアを備えるロータであって、
    前記ロータコアは、
    永久磁石が挿入される磁石挿入孔を有し、
    前記複数の鋼板は、
    前記ロータコアのうち軸方向の一方側に配置される第1鋼板と、
    前記第1鋼板の他方側に積層される第2鋼板と
    前記第2鋼板の前記他方側に積層される第3鋼板と、を備え、
    前記第1鋼板は、前記磁石挿入孔から離間して配置される孔部を有し、
    前記第2鋼板は、前記磁石挿入孔から、軸方向において前記孔部に対応する位置まで少なくとも切り欠かれた切欠部を有し、
    前記第3鋼板は、軸方向において前記孔部に対応する箇所が中実であり、
    前記複数の鋼板が積層された状態で、前記切欠部によって、前記孔部及び前記磁石挿入孔に連通する連通路が形成され、
    前記永久磁石を前記磁石挿入孔に固定するための樹脂が、前記孔部及び前記連通路を介して充填されること
    を特徴とするロータ。
  2. 前記連通路は、軸方向において前記ロータコアの中央付近に配置されること
    を特徴とする請求項に記載のロータ。
  3. 複数の鋼板が積層されてなる円筒状のロータコアを備えるロータであって、
    前記ロータコアは、
    永久磁石が挿入される磁石挿入孔を有し、
    一つの前記磁石挿入孔に複数の前記永久磁石が配置され、
    前記複数の鋼板は、
    前記ロータコアのうち軸方向の一方側に配置される第1鋼板と、
    前記第1鋼板の他方側に積層される第2鋼板と、を備え、
    前記第1鋼板は、前記磁石挿入孔から離間して配置される孔部を有し、
    前記第2鋼板は、前記磁石挿入孔から、軸方向において前記孔部に対応する位置まで少なくとも切り欠かれた切欠部を有し、
    前記複数の鋼板が積層された状態で、前記切欠部によって、前記孔部及び前記磁石挿入孔に連通する連通路が形成され、
    前記永久磁石を前記磁石挿入孔に固定するための樹脂が、前記孔部及び前記連通路を介して充填され
    前記連通路は、前記孔部から複数の前記永久磁石のそれぞれに向けて前記樹脂が振り分けられるように分岐していること
    を特徴とするロータ。
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