JP2018117496A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石を積層鋼板に対して確実に固定できる回転電機を提供する。【解決手段】回転電機は、磁路を構成するロータコア23と、ロータコア23の内部に挿入された永久磁石25と、を備える。ロータコア23は、回転軸の軸方向に開設され、永久磁石25、および永久磁石25を固定する磁石固定用樹脂59を受容する磁石孔35と、磁石孔35の内周面に形成され、軸方向に沿って延びる注入溝37と、が設けられている。注入溝37における軸方向の一方側の端部には、永久磁石25との間隔Gが軸方向における永久磁石25の一方側の端部とロータコア23の一方側の端部との離間距離Dよりも大きく、かつ軸方向における長さLが永久磁石25の一方側の端部とロータコア23の一方側の端部との離間距離Dよりも大きい樹脂導入部53が形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、回転電機に関するものである。
従来、回転電機の鉄心の内部に挿入された永久磁石の固定方法として、鉄心に磁石が挿入される磁石孔を形成し、磁石が挿入された磁石孔の隙間に樹脂を充填する方法がある。例えば、特許文献1には、複数の鉄心片を積層して形成された鉄心本体に設けられた複数の磁石挿入部に永久磁石をそれぞれ挿入した後、鉄心本体を上型及び下型で押圧した状態で、上型及び下型のいずれか一方の金型に形成された樹脂溜め部から磁石挿入部に樹脂部材を充填して、鉄心本体に永久磁石を固定する回転子積層鉄心の樹脂封止方法が開示されている。
特開2013−243863号公報
ところで、鉄心が積層鋼板により形成されている場合、鉄心の軸方向の寸法には、磁性板材の積層誤差を考慮して公差が設定される。このため、鉄心の軸方向の寸法は、磁石孔に挿入される磁石の軸方向の寸法よりも大きく設定される。これにより、磁石孔を塞ぐように配置された部材(例えば端面板等)と磁石との間隔が、磁石と磁石孔の内面との間隔よりも大きくなる場合がある。その結果、磁石孔の端部から注入された樹脂は、より流路抵抗の小さい、磁石孔を塞ぐように配置された部材と磁石との隙間に流れ込み、磁石と磁石孔の内面との隙間に流れ込みにくくなる。これにより、磁石と磁石孔の内面との隙間に、軸方向の全長に亘って樹脂を充填することが困難となる。
しかも、鉄心が積層鋼板により形成されていると、磁石孔を塞ぐように配置された部材と磁石との隙間に流れ込んだ樹脂は、積層鋼板の層間を通って鉄心の表面に染み出すおそれがある。これにより、磁石と磁石孔の内面との隙間に、樹脂を所望量充填することができないおそれがある。
したがって、従来技術にあっては、磁石孔への樹脂の充填率向上を図り、磁石を積層鋼板に対して確実に固定するという点で改善の余地がある。
そこで本発明は、永久磁石を積層鋼板に対して確実に固定できる回転電機を提供するものである。
本発明の回転電機(例えば、実施形態における回転電機3)は、磁路を構成する積層鋼板(例えば、実施形態におけるロータコア23,123)と、前記積層鋼板の内部に挿入された永久磁石(例えば、実施形態における永久磁石25)と、を備え、前記積層鋼板には、回転軸(例えば、実施形態における回転軸21)の軸方向に開設され、前記永久磁石、および前記永久磁石を固定する磁石固定用樹脂(例えば、実施形態における磁石固定用樹脂59)を受容する磁石孔(例えば、実施形態における磁石孔35)と、前記磁石孔の内周面に形成され、前記軸方向に沿って延びる注入溝(例えば、実施形態における注入溝37)と、が設けられ、前記注入溝における前記軸方向の一方側の端部には、前記永久磁石との間隔が前記軸方向における前記永久磁石の一方側の端部と前記積層鋼板の一方側の端部との離間距離よりも大きく、かつ前記軸方向における長さが前記離間距離よりも大きい樹脂導入部(例えば、実施形態における樹脂導入部53)が形成されている、ことを特徴とする。
永久磁石は、磁石固定用樹脂を形成する樹脂材料を、軸方向における注入溝の一方(樹脂導入部)から溶融した状態で注入すると、注入溝から磁石孔に流れ込んだ樹脂材料により、軸方向の他方に寄せられる。積層鋼板は、磁性板材を積層することにより形成されるので、積層誤差を考慮して軸方向の寸法に公差が設定される。このため、永久磁石における軸方向の一方側の端部は、積層鋼板における軸方向の一方側の端部に対して軸方向の他方にずれた位置に配置される。すなわち、磁石孔における軸方向の一方側の端部には、永久磁石が配置されない空隙(以下、磁石孔の端部の空隙という)が形成される場合がある。
本発明によれば、樹脂導入部と永久磁石との間隔が、磁石孔の端部の空隙における軸方向の寸法よりも大きくなる。このため、流動性を有する樹脂材料を注入する際に、樹脂導入部を流れる樹脂材料に対する流路抵抗が、磁石孔の端部の空隙に流れ込む樹脂材料に対する流路抵抗よりも小さくなる。しかも、積層鋼板における軸方向の一方側の端部に対する樹脂導入部の深さが、磁石孔の端部の空隙の深さよりも深くなる。これにより、流動性を有する樹脂材料を、優先的に樹脂導入部に流し込むことができる。その結果、磁石孔の端部の空隙への樹脂材料の流れ込みの進行を抑制して、流動性を有する樹脂材料が積層鋼板の層間を通って積層鋼板の外表面に滲み出ることを抑制できる。よって、永久磁石の周囲に磁石固定用樹脂を所望量充填して、磁石孔への磁石固定用樹脂の充填率向上を図ることができる。したがって、永久磁石を積層鋼板に対して確実に固定できる。
上記の回転電機において、前記積層鋼板は、ロータコア(例えば、実施形態におけるロータコア23)であり、前記ロータコアは、径方向の内側に機構部(例えば、実施形態における変速機4)を配置可能に形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、上述したように溶融した樹脂材料を優先的に樹脂導入部に流し込むことができるので、樹脂材料を磁石孔に低圧で充填することが可能となる。このため、本発明のように、ロータコアが径方向の内側に機構部を配置可能に形成され、ロータコアの内周部に応力を低減する構造を設けることができない場合に好適である。
上記の回転電機において、前記積層鋼板は、かしめにより層間固定されている、ことが望ましい。
本発明によれば、上述したように、流動性を有する樹脂材料が積層鋼板の層間を通って積層鋼板の外表面に滲み出ることを抑制できる。このため、本発明のように、積層鋼板がかしめにより層間固定され、積層鋼板が接着により層間固定された構成と比較して層間に隙間が形成されやすい場合に好適である。
上記の回転電機において、前記永久磁石は、前記軸方向のいずれかの位置で分割されている、ことが望ましい。
本発明によれば、上述したように、磁石孔の端部の空隙への流動性を有する樹脂材料の流れ込みの進行を抑制できる。このため、本発明のように、永久磁石が軸方向のいずれかの位置で分割されることで永久磁石における軸方向の寸法がばらつきやすく、上述した磁石孔の端部の空隙における軸方向の寸法が大きくなりやすい場合に好適である。
本発明によれば、流動性を有する樹脂材料が積層鋼板の層間を通って積層鋼板の外表面に滲み出ることを抑制できる。よって、永久磁石の周囲に磁石固定用樹脂を所望量充填して、磁石孔への磁石固定用樹脂の充填率向上を図ることができる。したがって、永久磁石を積層鋼板に対して確実に固定できる。
第1実施形態に係る駆動ユニットの一部の概略構成を示す断面図である。 第1実施形態に係るロータコアを軸方向から見た平面図である。 第1実施形態に係るロータコアの一部を示す斜視図である。 第1実施形態に係るロータの一部を軸方向から見た拡大平面図である。 図4のV−V線に相当する部分における断面図である。 第1実施形態に係る回転電機の作用を説明する図であって、図4のV−V線に相当する部分における断面図である。 第2実施形態に係るロータコアを軸方向から見た平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、回転電機3として、ハイブリッド自動車や電気自動車のような車両用の駆動ユニット1に採用したモータについて説明する。但し、本発明の構成は、車両用の駆動ユニット1に採用したモータに限らず、発電用モータやその他用途のモータ、または車両用以外の回転電機(発電機を含む)にも適用可能である。また、以下の説明では、回転電機3のロータコア23の軸方向を単に「軸方向」といい、ロータコア23周りの周方向を単に「周方向」といい、軸方向に直交する方向を「径方向」という。
図1は、第1実施形態に係る駆動ユニットの一部の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、駆動ユニット1は、ハウジング2と、回転電機3と、変速機4(機構部)と、を備えている。
ハウジング2は、回転電機3および変速機4を覆うような円筒状に形成されている。
回転電機3は、インナーロータ型のIPMモータ(埋込磁石同期モータ)であって、円筒状のステータ10と、ステータ10の内側に所定間隔をあけて配置された円筒状のロータ20と、を備えている。
ステータ10は、電磁鋼板からなる磁性板材が軸方向に積層されたものであって、径方向内側に向かって延びるティース11を備えている。ティース11には、インシュレータ12を介してコイル13が巻装されている。
ロータ20は、ハウジング2に回転可能に支持された回転軸21と、回転軸21に対して同軸に配置され磁路を構成するロータコア23と、ロータコア23の軸方向両端面23a,23bに対向配置された一対の端面板27A,27Bと、ロータコア23の内部に挿入された複数の永久磁石25(図4参照)と、回転軸21とロータコア23とを固定する保持部材29と、を備えている。
ロータコア23は、軸方向視円環状の部材である。ロータコア23は、電磁鋼板からなる磁性板材が軸方向に沿って積層された積層鋼板である。ロータコア23は、かしめにより複数の磁性板材を層間固定されている。ロータコア23は、積層鋼板により形成されているので、磁性板材の積層方向(すなわち軸方向)の寸法には、積層誤差が発生する。このため、ロータコア23の軸方向の寸法の設計値には、公差が設定される。
図2は、第1実施形態に係るロータコアを軸方向から見た平面図である。
図2に示すように、ロータコア23の外周部には、複数(本実施形態では12個)の磁極部31と、磁極部31と同数の突極33と、が設けられている。磁極部31は、周方向に等間隔に設けられている。突極33は、周方向に隣り合う一対の磁極部31の間に設けられている。磁極部31と突極33との間には、ロータコア23の外周面から径方向の内側に切り欠かれた切欠部55が形成されている。
図3は、第1実施形態に係るロータコアの一部を示す斜視図である。
図3に示すように、各磁極部31には、永久磁石25(図4参照)が挿入される一対の磁石孔35と、磁石孔35の内周面に形成された注入溝37と、が形成されている。一対の磁石孔35は、径方向に沿って延びるリブ39を挟んで設けられている。各磁石孔35は、軸方向の両側に開設されている。各磁石孔35は、軸方向から見て矩形状に形成されている。一対の磁石孔35は、それぞれ径方向の同じ位置において、軸方向から見た長手方向が一致するように配置されている。各磁石孔35は、永久磁石25、および永久磁石25をロータコア23に固定する磁石固定用樹脂59(図5参照)を受容する。
磁石孔35は、4つの壁部41〜44を有している。第1壁部41は、磁石孔35の径方向外側に位置し、径方向内側を向いている。第2壁部42は、第1壁部41に対向している。第3壁部43は、リブ39の外面に対応している。第4壁部44は、第3壁部43に対向している。
図4は、第1実施形態に係るロータの一部を軸方向から見た拡大平面図である。なお、図4では、後述する第1端面板27Aおよび磁石固定用樹脂59の図示を省略している。
図4に示すように、第1壁部41と第4壁部44との間には、隣接する突極33に接近する方向に窪むフラックスバリア45が形成されている。フラックスバリア45は、軸方向に沿って一様に延在している。フラックスバリア45は、永久磁石25で発生した磁束の集中を緩和して、磁気短絡を抑制する。また、第1壁部41における第3壁部43との接続部側の端部には、径方向外側に向かって窪む第1溝部46が形成されている。第2壁部42における第3壁部43との接続部側の端部には、径方向内側に向かって窪む第2溝部47が形成されている。第2壁部42における第4壁部44との接続部側の端部には、径方向内側に向かって窪む第3溝部48が形成されている。第1溝部46、第2溝部47および第3溝部48は、軸方向に沿って一様に延在している。第1溝部46、第2溝部47および第3溝部48は、磁石孔35に挿入された永久磁石25が膨張した際に、磁石孔35の隅部に応力集中が発生することを抑制する。
注入溝37は、磁石孔35の第2壁部42における内周面に形成されている。注入溝37は、軸方向から見た磁石孔35の長手方向における第2壁部42の中間部において窪んでいる。
図5は、図4のV−V線に相当する部分における断面図である。
図5に示すように、注入溝37は、軸方向に沿って延在するとともに、ロータコア23の両端面23a,23bにおいて軸方向に開口している。注入溝37は、磁石孔35に軸方向の全長に亘って連通している。
注入溝37における軸方向の一方側の端部には、樹脂導入部53が形成されている。樹脂導入部53は、注入溝37における樹脂導入部53以外の箇所よりも、軸方向に直交する断面の断面積が広くなるように形成されている。すなわち、注入溝37は、ロータコア23における軸方向の他方側の第2端面23bに開口する流路部51と、軸方向の一端部においてロータコア23の軸方向の一方側の第1端面23aに開口するとともに、軸方向の他端部において流路部51に段差を介して接続する樹脂導入部53と、を備えている。流路部51および樹脂導入部53は、それぞれ軸方向に沿って一様に延在している。
図4に示すように、流路部51は、軸方向から見て半円の円弧状に形成されている。樹脂導入部53は、軸方向から見て流路部51よりも大径の半円の円弧状に形成されている。流路部51および樹脂導入部53の寸法の詳細については、後述する。
図5に示すように、一対の端面板27A,27Bは、ロータコア23の第1端面23aに対向して面接触する第1端面板27Aと、ロータコア23の第2端面23bに対向して面接触する第2端面板27Bと、である。各端面板27A,27Bは、軸方向から見てロータコア23と略同形同大の円環状に形成されている(図1参照)。第1端面板27Aには、軸方向に貫通する複数の注入口57が形成されている。各注入口57は、ロータコア23に形成された注入溝37に対応して形成されている。各注入口57は、軸方向から見て円孔状に形成されている。各注入口57は、注入溝37と同軸に設けられ、樹脂導入部53、および磁石孔35における第1端面23a側かつ径方向内側の領域に連通している。各注入口57の内径は、注入溝37の樹脂導入部53の内径よりも小さく、例えば注入溝37の流路部51の内径と一致している。なお、各注入口57の内径は、注入溝37の樹脂導入部53の内径以上であってもよい。
図4および図5に示すように、永久磁石25は、磁石孔35に対応する形状に形成され、各磁石孔35に挿入されている。永久磁石25は、軸方向における所定の複数の位置において分割されているとともに、全体で直方体形状をなしている。すなわち永久磁石25は、軸方向に並んで配置された複数(本実施形態では4個)の永久磁石片25aを有している。各永久磁石片25aは、同形同大の直方体状に形成されている。永久磁石25は、軸方向から見た磁石孔35の短手方向(径方向に沿う方向)において、磁石孔35に対して僅かに隙間が設けられるように形成されている。また、永久磁石25の軸方向の寸法は、永久磁石25がロータコア23の端面23a,23bから突出しないように設定される。このため、永久磁石25と、一対の端面板27A,27Bのうち少なくともいずれかの一方の端面板と、の間には、最大でロータコア23の軸方向の寸法の公差と永久磁石25の軸方向の寸法の公差との和に一致する隙間が形成される。本実施形態では、永久磁石25は、磁石孔35内において、径方向外側に寄って第1壁部41に接触するとともに、軸方向の他方側に寄って第2端面板27Bに接触するように配置されている。
図5に示すように、永久磁石25の周囲には、永久磁石25をロータコア23に固定する磁石固定用樹脂59が充填されている。磁石固定用樹脂59は、少なくとも磁石孔35の第2壁部42と永久磁石25との間に充填されている。これにより、磁石固定用樹脂59は、永久磁石25を径方向外側に寄せた状態で、永久磁石25をロータコア23に対して固定している。磁石固定用樹脂59は、熱硬化性樹脂材料が充填されて固化することにより形成されている。
図1に示すように、保持部材29は、回転軸21の軸線と同軸の有底円筒状に形成されている。保持部材29は、底壁29aと、底壁29aの外周縁から軸方向に沿って延びる周壁29bと、を備えている。底壁29aには、回転軸21が圧入されて固定される挿通孔29cが形成されている。周壁29bの外周面は、圧入によってロータコア23および一対の端面板27A,27Bの内周面に密着している。周壁29bは、回転軸21に対して径方向に間隔をあけて配置されている。すなわち、ロータコア23における径方向の内側には、周方向に連続する空間が設けられている。ロータコア23は、径方向の内側に変速機4を配置可能に形成されている。
変速機4は、回転軸21に設けられた太陽歯車61と、太陽歯車61の径方向外側に配置され、ハウジング2に対して固定された内歯車63と、太陽歯車61と内歯車63との間に配置され、太陽歯車61および内歯車63と噛み合う複数の遊星歯車65と、複数の遊星歯車65を回転可能に支持し、回転軸21に外挿された出力軸69に固定された遊星キャリア67と、を備えている。変速機4のうち、少なくとも太陽歯車61、内歯車63および遊星歯車65は、ロータコア23(保持部材29の周壁29b)の径方向内側に配置されている。
ここで、ロータコア23に形成された注入溝37の寸法について説明する。
図5に示すように、注入溝37の樹脂導入部53は、永久磁石25との間隔Gが、軸方向における永久磁石25の一方側の端部25bとロータコア23の第1端面23aとの離間距離Dよりも大きくなるように形成されている。なお、樹脂導入部53と永久磁石25との間隔Gは、軸方向から見た樹脂導入部53の最も深い箇所、すなわち軸方向から見た樹脂導入部53における永久磁石25から最も離れた箇所から永久磁石25までの距離である。本実施形態では、樹脂導入部53と永久磁石25との間隔Gは、軸方向から見た樹脂導入部53の半径と、磁石孔35の第2壁部42と永久磁石25との間隔と、の和である。
また、注入溝37の樹脂導入部53は、軸方向における長さLが、上述した離間距離Dよりも大きくなるように形成されている。すなわち、ロータコア23の第1端面23aに対する樹脂導入部53の深さは、ロータコア23の第1端面23aから永久磁石25までの深さよりも大きくなっている。
続いて、磁石固定用樹脂59の形成方法について図6を参照しながら説明する。
図6は、第1実施形態に係る回転電機の作用を説明する図であって、図4のV−V線に相当する部分における断面図である。
磁石固定用樹脂59は、熱硬化性樹脂材料(以下、樹脂材料という)を永久磁石25の周囲に充填することにより形成されている。樹脂材料は、ディスペンサにより、第1端面板27Aの各注入口57から注入される。樹脂材料は、最初に、第1端面板27Aの各注入口57を通じて、注入口57に連通する注入溝37の樹脂導入部53、および磁石孔35における第1端面23a側かつ径方向内側の領域に流れ込む。この際、永久磁石25は、樹脂材料により、径方向外側かつ軸方向における第2端面板27B側に押圧されて、径方向外側に寄って第1壁部41に接触するとともに、軸方向の他方側に寄って第2端面板27Bに接触する。これにより、磁石孔35における軸方向の一方側の端部には、永久磁石25と第1端面板27Aとの間であって、永久磁石25が配置されない空隙が形成される。
続いて、樹脂材料は、樹脂導入部53を軸方向に流通しつつ、永久磁石25と第1端面板27Aとの間に流れ込む。ここで、第1端面板27Aと永久磁石25との間への樹脂材料の流れ込みが進行すると、樹脂材料は、ロータコア23の磁性板材の層間を通って、ロータコア23の外表面に滲み出るおそれがある。本実施形態では、樹脂導入部53と永久磁石25との間隔Gは、軸方向におけるロータコア23の第1端面23aと永久磁石25との離間距離Dよりも大きくなっている。このため、樹脂導入部53を軸方向に沿って流れる樹脂材料に対する流路抵抗が、第1端面板27Aと永久磁石25との間に流れ込む樹脂材料に対する流路抵抗よりも小さくなっている。しかも、ロータコア23の第1端面23aに対する樹脂導入部53の深さ(長さL)は、ロータコア23の第1端面23aから永久磁石25までの深さ(離間距離D)よりも大きくなっている。これにより、樹脂材料は、優先的に樹脂導入部53に沿って軸方向に流通する。そして、永久磁石25と第1端面板27Aとの間への樹脂材料の流れ込みの進行を抑制して、樹脂材料がロータコア23の外表面に滲み出ることを抑制できる。
樹脂導入部53を流通する樹脂材料は、流路部51に流れ込みつつ、磁石孔35の第2壁部42の永久磁石25との間に流れ込む。流路部51に流れ込んだ樹脂材料は、流路部51に沿って軸方向に流通する。流路部51を流通する樹脂材料は、磁石孔35の第2壁部42の永久磁石25との間に流れ込む。このようにして、樹脂材料は、注入溝37を流通しつつ、第2壁部42と永久磁石25との間に流れ込む。そして、樹脂材料を加熱して硬化させることで、磁石固定用樹脂59が形成される。
このように、本実施形態では、注入溝37の一端部には、永久磁石25との間隔Gが軸方向における永久磁石25の一方側の端部25bとロータコア23の第1端面23aとの離間距離Dよりも大きく、かつ軸方向における長さLが上述した離間距離Dよりも大きい樹脂導入部53が形成されている。
この構成によれば、樹脂導入部53と永久磁石25との間隔Gが、永久磁石25と第1端面板27Aとの間の軸方向の寸法よりも大きくなる。このため、流動性を有する樹脂材料を注入する際に、樹脂導入部53を流れる樹脂材料に対する流路抵抗が、永久磁石25と第1端面板27Aとの間に流れ込む樹脂材料に対する流路抵抗よりも小さくなる。しかも、ロータコア23の第1端面23aに対する樹脂導入部53の深さ(長さL)が、ロータコア23の第1端面23aから永久磁石25までの深さよりも深くなる。これにより、流動性を有する樹脂材料を、優先的に樹脂導入部53に流し込むことができる。その結果、永久磁石25と第1端面板27Aとの間への樹脂材料の流れ込みの進行を抑制して、流動性を有する樹脂材料がロータコア23の層間を通ってロータコア23の外表面に滲み出ることを抑制できる。よって、永久磁石25の周囲に磁石固定用樹脂59を所望量充填して、磁石孔53への磁石固定用樹脂59の充填率向上を図ることができる。したがって、永久磁石25をロータコア23に対して確実に固定できる。
また、本実施形態によれば、上述したように樹脂材料を優先的に樹脂導入部53に流し込むことができるので、樹脂材料を磁石孔35に低圧で充填することが可能となる。このため、本実施形態のように、ロータコア23が径方向の内側に変速機4を配置可能に形成され、ロータコア23の内周部に応力を低減する構造を設けることができない場合に好適である。
また、本実施形態によれば、上述したように、樹脂材料がロータコア23の層間を通ってロータコア23の外表面に滲み出ることを抑制できる。このため、本実施形態のように、ロータコア23がかしめにより層間固定され、ロータコアが接着により層間固定された構成と比較して層間に隙間が形成されやすい場合に好適である。
また、本実施形態によれば、上述したように、永久磁石25と第2端面板27Bとの間への樹脂材料の流れ込みの進行を抑制できる。このため、本実施形態のように、永久磁石25が軸方向のいずれかの位置で分割されることで永久磁石25の軸方向における寸法がばらつきやすく、永久磁石25と第1端面板27Aとの間の軸方向の寸法が大きくなりやすい場合に好適である。
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態に係るロータコアを軸方向から見た平面図である。
第1実施形態のロータコア23は、保持部材29を介して回転軸21に固定されている。これに対して、第2実施形態のロータコア123は、回転軸21(図1参照)に直接固定可能に形成されている点で、第1実施形態と異なっている。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図7に示すように、ロータコア123は、電磁鋼板からなる磁性板材が軸方向に沿って積層された積層鋼板である。ロータコア123は、かしめにより複数の磁性板材を層間固定されている。ロータコア123は、円環状のヨーク部123aと、ヨーク部123aに対して径方向内側に配置された円環状のハブ部123bと、ヨーク部123aとハブ部123bとを連結する複数(本実施形態では8個)のリブ部123cと、を有し、これらが一体に形成されている。
ヨーク部123aは、磁路を構成する。ヨーク部123aは、軸方向視円環状の部材である。ヨーク部123aの外周部には、複数(本実施形態では8個)の磁極部131が設けられている。磁極部131は、周方向に等間隔に設けられている。周方向に隣り合う磁極部131の間には、ヨーク部123aの外周面から径方向の内側に切り欠かれた切欠部155が形成されている。各磁極部131には、永久磁石25(図4および図5参照)が挿入される一対の磁石孔35と、磁石孔35の内周面に形成された注入溝37と、が形成されている。磁石孔35および注入溝37の構成は、第1実施形態と同様である。
ハブ部123bの径方向中央部には、軸方向に貫通する貫通孔が形成され、回転軸21が圧入される。
リブ部123cは、軸方向から見て直線状をなし、ハブ部123bの外周面から、周方向の一方側に向かって傾きつつ径方向外側に向かって延び、ヨーク部123aの内周面に接続している。複数のリブ部123cは、周方向に沿って等間隔に配置されている。
このように、本実施形態のロータコア123は、ヨーク部123aが、径方向に対して傾斜した方向に延びるリブ部123cを介して回転軸21に固定されるので、ヨーク部123aにおいて発生する応力がハブ部123bに伝播すること、およびハブ部123bにおいて発生する応力がヨーク部123aに伝播することを抑制できる。
そして、第1実施形態と同様に、樹脂導入部53が形成された注入溝37がロータコア123に設けられているので、永久磁石25をロータコア123に対して確実に固定できる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、注入溝37は、軸方向から見て半円の円弧状に形成されているが、これに限定されない。注入溝は、軸方向から見て、例えば中心角が180°未満または180°よりも大きい円弧状に形成されていてもよいし、矩形状や三角形状に形成されていてもよい。
また、上記実施形態においては、注入溝37は、軸方向の両側に開口しているが、これに限定されず、少なくとも軸方向の一方側が開口していればよい。
また、上記実施形態においては、ロータコアの軸方向両端面に対向配置された一対の端面板を備える構成を例に挙げて説明したが、端面板を備えない構成に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態においては、ロータコアに永久磁石を挿入する構成を例に挙げて説明したが、ステータコア(積層鋼板)に永久磁石を挿入する構成に本発明を適用してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
3…回転電機 4…変速機(機構部) 21…回転軸 23,123…ロータコア(積層鋼板) 25…永久磁石 35…磁石孔 37…注入溝 53…樹脂導入部 59…磁石固定用樹脂

Claims (4)

  1. 磁路を構成する積層鋼板と、
    前記積層鋼板の内部に挿入された永久磁石と、
    を備え、
    前記積層鋼板には、
    回転軸の軸方向に開設され、前記永久磁石、および前記永久磁石を固定する磁石固定用樹脂を受容する磁石孔と、
    前記磁石孔の内周面に形成され、前記軸方向に沿って延びる注入溝と、
    が設けられ、
    前記注入溝における前記軸方向の一方側の端部には、前記永久磁石との間隔が前記軸方向における前記永久磁石の一方側の端部と前記積層鋼板の一方側の端部との離間距離よりも大きく、かつ前記軸方向における長さが前記離間距離よりも大きい樹脂導入部が形成されている、
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 前記積層鋼板は、ロータコアであり、
    前記ロータコアは、径方向の内側に機構部を配置可能に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記積層鋼板は、かしめにより層間固定されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記永久磁石は、前記軸方向のいずれかの位置で分割されている、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の回転電機。
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