JP6121299B2 - 自動培養システム及び自動培養装置 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞を自動で培養する自動培養システムと、このような自動培養システムを用いて細胞を自動で培養する自動培養方法に関する。
近年、細胞培養により目的とする組織や臓器を人工的に作成する再生医療の研究開発が進められている。細胞の培養操作等を行うには所定の基準、例えばGMP(Good Manufacturing Practice)を充足した細胞培養施設が用いられる。このような細胞培養施設では無菌的管理・無菌操作が必要となる。このような施設としては、例えばCPC(Cell Processing Center)が知られている。
このような細胞培養施設において、ある程度、自動化することが試みられている。特許文献1では、複数の細胞培養室と、原料処理室と、製品処理室と、これら細胞培養質、原料処理室及び製品処理室の間で細胞の搬送を自動で行う搬送ロボットと、を備えた態様が開示されている。そして、細胞の自動培養装置を各細胞培養室に配置しておき、搬送ロボットにより原料細胞を選択された細胞培養室に自動供給し、培養後の製品細胞を製品処理室に自動的に搬出することができるようになっている。
特許第4803196号
しかしながら、上述した特許文献1では、細胞の培養に作業者が介在することが想定されており、細胞を培養する際の完全な自動化が想定されていない。また、このように作業者が介在することから、当該作業者の殺菌を徹底して行う必要がある。なお、iPS細胞のように最終的に人体等に戻すことを想定している細胞を取り扱う現場では、作業者の殺菌ということには非常にナーバスであり、設備費用、維持費用等も高額なものとなっている。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、細胞を完全に自動で培養することができ、また、細胞を培養するエリアにおいて高い清浄度を必ずしも保つ必要がない自動培養システム及び自動培養方法を提供する。
本発明による自動培養システムは、
細胞を密閉状態で収容した第一密閉容器を搬送する搬送部と、
前記搬送部で搬送された前記第一密閉容器を受け取り、前記第一密閉容器から前記細胞を取り出し、取り出した前記細胞を培養する自動培養装置と、
を備え、
前記自動培養装置が培地の入れ替えを自動で行う。
本発明による自動培養システムにおいて、
前記自動培養装置は、前記細胞の継代を自動で行ってもよい。
本発明による自動培養システムにおいて、
前記細胞を収容する第二密閉容器が前記第一密閉容器内に収容された状態で、前記第一密閉容器が前記搬送部によって搬送されてもよい。
本発明による自動培養システムにおいて、
複数の前記第二密閉容器が前記第一密閉容器内に収容された状態で、前記第一密閉容器が前記搬送部によって搬送されてもよい。
本発明による自動培養システムにおいて、
前記自動培養装置は、前記搬送部で搬送された前記第二密閉容器を収容した前記第一密閉容器を受け取り、前記第一密閉容器から前記第二密閉容器を取り出し、取り出した前記第二密閉容器に収容された状態で前記細胞を自動で培養してもよい。
本発明による自動培養システムは、
前記細胞を収容した前記第一密閉容器内を殺菌するための殺菌装置をさらに備えてもよい。
本発明による自動培養システムにおいて、
前記殺菌装置は、前記第一密閉容器内に殺菌ガスを供給することで前記細胞を収容した前記第一密閉容器内を殺菌してもよい。
本発明による自動培養システムにおいて、
前記自動培養装置は、少なくとも廃液を排出するための排出部を有してもよい。
本発明による自動培養システムにおいて、
前記第一密閉容器内の温度、湿度及びガス濃度の少なくとも一つが調整可能となっていてもよい。
本発明による自動培養システムは、
内部の温度、湿度及びガス濃度の少なくとも一つを自動で調整することができ、前記第一密閉容器を一時的に保管するための一時保管部をさらに備えてもよい。
本発明による自動培養システムにおいて、
前記自動培養装置は、前記細胞を収容した前記第一密閉容器を搬入するための細胞用搬入部と、資材を搬入するための資材用搬入部と、を有してもよい。
本発明による自動培養システムにおいて、
前記自動培養装置が複数設けられ、
前記自動培養システムが複数の前記自動培養装置を収容する複数の収容部屋をさらに備え、
前記自動培養装置の各々が対応する前記収容部屋に、一対一の関係で収容されてもよい。
本発明による自動培養方法は、
搬送部によって、細胞を密閉状態で収容した第一密閉容器を搬送することと、
自動培養装置が、前記搬送部で搬送された前記第一密閉容器を受け取り、前記第一密閉容器から前記細胞を取り出すことと、
前記自動培養装置が、取り出した前記細胞を培養することと、
を備え、
前記自動培養装置が、前記自動培養装置内の温度、湿度及びガス濃度の少なくとも一つを自動で調整し、かつ、培地の入れ替えを自動で行う。
本発明によれば、細胞の培養を自動で行うことができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による自動培養システムの構成を示す概略上方平面図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態による自動培養システムの制御態様を示す制御ブロック図である。 図3(a)は、本発明の第1の実施の形態で用いられる搬送部を示した正面図であり、図3(b)は、本発明の第1の実施の形態で用いられる第二密閉容器の一例を示した上方平面図である。 図4は、図1に対応する図であり、本発明の第1の実施の形態による自動培養システムにおける各エリアを説明するための図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態で用いられるiPS細胞自動培養装置の搬入部を示した正面図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態で用いられる分化細胞自動培養装置の搬入部を示した正面図である。 図7は、本発明の第1の実施の形態で用いられる隔離部材が二重扉である場合を示した概略上方平面図である。 図8は、本発明の第1の実施の形態で用いられる隔離部材がエアーシャワーである場合を示した概略上方平面図である。 図9は、本発明の第1の実施の形態で用いられる隔離部材が一重扉である場合を示した概略上方平面図である。 図10は、本発明の第2の実施の形態において、iPS細胞を培養する培養エリアを有しiPS細胞を分化させる分化エリアを有さない自動培養システムの構成を示した概略上方平面図である。 図11は、本発明の第2の実施の形態において、iPS細胞を培養する培養エリアとiPS細胞を分化させる分化エリアの両方を有する自動培養システムの構成を示した概略上方平面図である。
第1の実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る自動培養システム及び自動培養方法の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図9は本発明の第1の実施の形態を説明するための図である。
本実施の形態の自動培養システムは、iPS細胞、ES細胞等の多能性幹細胞、骨髄間質細胞(MSC)等の軟骨細胞、樹状細胞等の様々な細胞を自動で培養するためのシステムである。本実施の形態では、以下、主として、iPS細胞を用いた態様により説明するが、これはあくまでも一例であることには留意が必要である。
図1に示すように、本実施の形態の自動培養システムは、細胞を保管する原料保管装置10と、細胞を密閉状態で収容した第一密閉容器70(図3参照)を搬送する搬送部60と、搬送部60で搬送された第一密閉容器70を受け取り、第一密閉容器70から細胞を取り出し、取り出した細胞を内部で培養する自動培養装置20,30と、を備えている。
本実施の形態では、上述したようにiPS細胞を用いた態様で説明することから、原料保管装置10はiPS細胞を樹立するiPS細胞樹立装置11を含んでいる。なお、原料保管装置10は、他にも、ユニット恒温槽、遠心分離機、自動血球計数装置、自動磁気細胞分離器、フローサイトメーター、遺伝子導入装置等を含んでいる。
本実施の形態の自動培養装置20,30は、iPS細胞を自動で培養する複数(図1に示した態様では4つ)のiPS細胞自動培養装置20と、iPS細胞から分化した分化細胞を自動で培養する複数(図1に示した態様では8つ)の分化細胞自動培養装置30と、を有している。なお、本実施の形態において、単に「自動培養装置」と述べたときは、iPS細胞自動培養装置20、分化細胞自動培養装置30、又は、iPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30の両方のことを意味している。また、本実施の形態において、単に「細胞」と述べたときは、iPS細胞の元となる体細胞等の原料細胞、iPS細胞、分化細胞、又は、原料細胞、iPS細胞及び分化細胞のいずれか2つもしくは全部のことを意味している。
本実施の形態では、第一密閉容器70の他に、細胞を収容する第二密閉容器75が採用されている(図3(a)(b)参照)。一例として、第一密閉容器70に複数(図3(a)では8つ)の第二密閉容器75を載置するための複数の棚71が設置されており、各棚71に第二密閉容器75が配置される。そして、複数の第二密閉容器75が第一密閉容器70内に収容された状態で、後述する隔離エリア内において、第一密閉容器70が搬送部60によって搬送されることとなる。なお、第二密閉容器75は、細胞だけではなく資材のうち、液体培地、薬品等を収容してもよい。ちなみに、第二密閉容器75の一例としては、図3(b)に示すような閉鎖系の培養プレートを挙げることができる。図3(b)に示した閉鎖系の培養プレートでは、液体培地等の液体が流入口75aから流入され、通路75bを通過した後で、流出口75cから流出されることとなる。
図2に示すように、iPS細胞自動培養装置20は、筐体22(図1参照)と、iPS細胞の培養に伴って変化する液体培地成分を分析する培地分析部24と、iPS細胞を検査するとともに状態の悪いiPS細胞の除去を行う細胞検査除去部25と、液体培地やタンパク質分解酵素を含む液体等を保管するとともに供給する液体保管供給部26と、第二密閉容器75を保持し、温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てを自動で調整するインキュベータ部27と、iPS細胞自動培養装置20内で用いられた使用済み液体培地、使用済み洗浄液、使用済み試薬等を含む廃液を筐体22から下方に排出するための排出部28と、を有している。ちなみに、本実施の形態のように第二密閉容器75を用いる場合には、インキュベータ部27内の湿度の管理を特に行わなくてもよくなることから、細胞培養環境の管理を簡素化することができる。また、このような第二密閉容器75を採用することで、空気中からのコンタミネーションが起こる恐れがなく、搬送も容易となる。
上述した液体保管供給部26は、液体培地を流入口75aから第二密閉容器75内に適宜供給することで、第二密閉容器75内の古い液体培地を新しい液体培地に自動で入れ替える。また、細胞検査除去部25は、取得されたiPS細胞の情報に基づいて、第二密閉容器75の底面に設けられたECM(Extracellular matrix)から不良iPS細胞を選択的に剥離させる。その後で、液体培地を流入口75aから第二密閉容器75内に供給することで、浮遊した不良iPS細胞が第二密閉容器75から押し出される。また、液体保管供給部26は、タンパク質分解酵素を流入口75aから第二密閉容器75内に適宜供給することで第二密閉容器75の底面に設けられたECMからiPS細胞を剥離させる。その後、液体培地を流入口75aから第二密閉容器75内に供給することで、浮遊したiPS細胞が第二密閉容器75から押し出される。押し出されたiPS細胞は、薄めて懸濁液とした後で複数の別の第二密閉容器75内に収容させる(播種する)。このようにして、iPS細胞自動培養装置20はiPS細胞の継代を自動で行う。なお、第二密閉容器75内のiPS細胞を選択的に剥離させる手法としては、iPS細胞に超音波や光をあてるという手法、第二密閉容器75の外方から物理的な力を与える手法等をとることができる。また、このような手法を用いる際には、タンパク質分解酵素を併用してもよい。
iPS細胞自動培養装置20内の温度は、インキュベータ部27によって、例えば温度が約37℃となるように調整される。また、iPS細胞自動培養装置20内のガス濃度は、インキュベータ部27によって、空気にCOを適宜加えることで調整される。また、必要に応じて、インキュベータ部27によって湿度が約100%となるように調整されてもよい。
また、図2に示すように、分化細胞自動培養装置30は、筐体32(図1参照)と、分化細胞の培養に伴って変化する液体培地成分を分析する培地分析部34と、分化細胞を検査するとともに状態の悪い分化細胞の除去を行う細胞検査除去部35と、液体培地やタンパク質分解酵素を含む液体等を保管するとともに供給する液体保管供給部36と、第二密閉容器75を保持し、温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てを自動で調整するインキュベータ部37と、分化細胞自動培養装置30内で用いられた使用済み液体培地、使用済み洗浄液、使用済み試薬等を含む廃液を筐体32から下方に排出するための排出部38と、を有している。上述したように第二密閉容器75を用いる場合には、インキュベータ部37内の湿度の管理を特に行わなくてもよくなることから、細胞培養環境の管理を簡素化することができる。なお、この分化細胞自動培養装置30には、iPS細胞自動培養装置20で培養されたiPS細胞が搬入されることもあれば、外部で培養されて冷凍状態で搬送されたiPS細胞が解凍された後に搬入されることもある。
上述した液体保管供給部36は、液体培地を流入口75aから第二密閉容器75に適宜供給することで、第二密閉容器75内の古い液体培地を新しい液体培地に自動で入れ替える。また、細胞検査除去部35は、取得された分化細胞の情報に基づいて、第二密閉容器75の底面に設けられたECM(Extracellular matrix)から不良分化細胞を選択的に剥離させる。その後で、液体培地を流入口75aから第二密閉容器75内に供給することで、浮遊した不良分化細胞が第二密閉容器75から押し出される。また、液体保管供給部36は、タンパク質分解酵素を流入口75aから第二密閉容器75内に適宜供給することで第二密閉容器75の底面に設けられたECMから分化細胞を剥離させる。その後、液体培地を流入口75aから第二密閉容器75内に供給することで、浮遊した分化細胞が第二密閉容器75から押し出される。押し出された分化細胞は、薄めて懸濁液とした後で複数の別の第二密閉容器75内に収容させる(播種する)。このようにして、分化細胞自動培養装置30は分化細胞の継代を自動で行う。なお、第二密閉容器75内の分化細胞を選択的に剥離させる手法としては、分化細胞に超音波や光をあてるという手法、第二密閉容器75の外方から物理的な力を与える手法等をとることができる。また、このような手法を用いる際には、タンパク質分解酵素を併用してもよい。
分化細胞自動培養装置30内の温度は、インキュベータ部37によって、例えば温度が約37℃となるように調整される。また、分化細胞自動培養装置30内のガス濃度は、インキュベータ部37によって、空気にCOを適宜加えることで調整される。なお、分化細胞自動培養装置30の液体保管供給部36は、分化を誘導させる際に、分化誘導因子を含む液体培地を供給してもよい。また、必要に応じて、インキュベータ部37によって湿度が約100%となるように調整されてもよい。ちなみに、分化細胞の種類によっては、上記工程を適宜変更してもよい。また、分化細胞の形状がiPS細胞と大きく異なる場合には、iPS細胞を培養する際に用いていた培養プレート(つまり第二密閉容器75)と異なる形状の閉鎖系の培養プレート(第二密閉容器)を用いることになる。
図2に示すように、iPS細胞自動培養装置20は、培地分析部24、細胞検査除去部25、液体保管供給部26、インキュベータ部27、排出部28の各々に通信接続され、これらを制御する制御部29を有する。また、分化細胞自動培養装置30は、培地分析部34、細胞検査除去部35、液体保管供給部36、インキュベータ部37、排出部38の各々に通信接続され、これらを制御する制御部39を有する。
なお、上述したiPS細胞樹立装置11も、図2に示すように、iPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30と同様の構成となっている。つまり、iPS細胞樹立装置11は、筐体13(図1参照)と、液体培地を分析する培地分析部14と、分化細胞を検査するとともに状態の悪い分化細胞の除去を行う細胞検査除去部15と、液体培地やタンパク質分解酵素を含む液体等を保管するとともに供給する液体保管供給部16と、筐体13内の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てを自動で調整するインキュベータ部17と、分化細胞自動培養装置11内で用いられた使用済み液体培地、使用済み洗浄液、使用済み試薬等を含む廃液を筐体13から下方に排出するための排出部18と、を有している。また、iPS細胞樹立装置11は、培地分析部14、細胞検査除去部15、液体保管供給部16、インキュベータ部17、排出部18の各々に通信接続され、これらを制御する制御部19を有する。そして、各制御部19,29,33は、例えばパソコン等の外部装置90に設置されている。
本実施の形態の搬送部60は、図3(a)に示すように、第一密閉容器70を下方にぶら下げるようにして保持する保持部61を有し、天井に設けられたレール65に沿って移動するようになっている。また、搬送部60が移動する領域は、壁面で覆われており、ある程度殺菌された隔離エリアとなっている。なお、図1及び図4では、太線で示した領域内が隔離エリアとなっている。ちなみに、図4は、図1に対応する図であり、本実施の形態による自動培養システムにおける各エリアを説明するための図である。
図1に示すように、iPS細胞自動培養装置20は、隔離エリア内に設けられ、第一密閉容器70を搬入するための搬入部21を有している。この搬入部21は、図5に示すように、第二密閉容器75に収容されたiPS細胞を搬入するとともに培養されたiPS細胞を搬出するための細胞用搬入出部21aと、資材を搬入するための資材用搬入部21bと、を有している。同様に、図1に示すように、分化細胞自動培養装置30は、隔離エリア内に設けられ、第一密閉容器70を搬入するための搬入部31を有している。図6に示すように、この搬入部31は、第二密閉容器75に収容されたiPS細胞を搬入するとともに培養された分化細胞を搬出するための細胞用搬入出部31aと、資材を搬入するための資材用搬入部31bと、を有している。本実施の形態において資材とは、液体培地、試薬、洗浄液、培養プレート、バイアル、フィルター、針等である。また、図1に示すように、iPS細胞樹立装置11は、隔離エリア内に設けられ、第一密閉容器70を搬入するための搬入部12を有している。ちなみに、細胞用搬入出部21a及び細胞用搬入出部31aの各々が特許請求の範囲の「細胞用搬入部」に対応するものであるが、本実施の形態では、細胞用搬入出部21aがiPS細胞の「搬入」とiPS細胞の「搬出」とを兼ね、また、細胞用搬入出部31aがiPS細胞や分化細胞の「搬入」と分化細胞の「搬出」とを兼ねていることから「搬入出部」となっている。
図4に示すように、上述した隔離エリアは、iPS細胞を樹立するための樹立エリアと、iPS細胞を培養するためのiPS細胞培養エリアと、分化細胞を培養するための分化細胞培養エリアと、樹立エリア、iPS細胞培養エリア及び分化細胞培養エリアの各々を繋ぐ連結エリアと、を含んでいる。上述したiPS細胞自動培養装置20の搬入部21がiPS細胞培養エリア内に設けられ、分化細胞自動培養装置30の搬入部31が分化細胞培養エリア内に設けられている。また、隔離エリア外には、iPS細胞の元となる体細胞等の原料細胞が入荷される入荷エリアと、生産されたiPS細胞及び/又は分化細胞を出荷するための出荷エリアと、が設けられている。
また、本実施の形態の自動培養システムは、図1に示すように、第一密閉容器70を一時的に保管する一時保管部5をさらに備えてもよい。この一時保管部5は、その内部の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てを調整できるようになっており、例えば温度が約37℃となるように調整される。また、一時保管部5内のガス濃度は、空気にCOを適宜加えることで調整される。また、必要に応じて湿度が約100%となるように調整してもよい。
また、第一密閉容器70内の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てが調整可能となっていてもよい。この場合にも、例えば温度が約37℃となるように調整される。また、第一密閉容器70内のガス濃度は、空気にCOを適宜加えることで調整される。また、必要に応じて湿度が約100%となるように調整してもよい。なお、本実施の形態のように第二密閉容器75を採用する場合には、第二密閉容器75によって細胞を密閉した状態に位置づけることができるので、第一密閉容器70内の湿度を特に調整する必要がなくなる。
ちなみに、本実施の形態において、資材のうち液体やガスからなるものについては、図示しない供給管を介してiPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30に直接供給されるようにしてもよい。
また、図1に示すように、本実施の形態の自動培養システムは、iPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30の各々に対応し、これらを収容する収容部屋100を備えている。つまり、本実施の形態では、iPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30の各々が対応する収容部屋100に一対一の関係で収容されるようになっている。そして、収容部屋100の隔離エリア側の面が開口しており、当該開口にiPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30の各々の筐体22,32が嵌め込まれ、iPS細胞自動培養装置20の搬入部21及び分化細胞自動培養装置30の搬入部31が隔離エリア内に位置するようになっている。なお、収容部屋100の各々には、隣接して通路が設けられており、隔離エリアに面していない箇所に作業者が出入りすることができる出入口(図示せず)が設けられている。
本実施の形態の自動培養システムは、図1に示すように、第一密閉容器70内を殺菌するための殺菌装置1と、自動培養装置20,30で培養された細胞を所定のタイミングで搬入部21,31から受け取り、検査する分析装置80,85と、自動培養装置20,30で培養されたiPS細胞、分化細胞、又は、iPS細胞及び分化細胞の両方を冷凍保存する冷凍保存装置40と、を備えている。なお、冷凍保存装置40は複数個設けられていてもよいし、冷凍保存エリア自体が冷やされており冷凍保存エリア自体が冷凍庫として機能してもよい。そして、冷凍保存装置40が複数個設けられている場合や冷凍保存エリア自体が冷凍庫として機能するような場合には、冷凍保存エリア内の天井にレール65が設けられ、このレール65に沿って搬送部60が移動できるようになってもよい。なお、上述した分析装置80,85は、iPS細胞の分析を行うiPS細胞分析装置80と、分化細胞の分析を行う分化細胞分析装置85と、を有している。
ところで、図1に示した態様では、本実施の形態の冷凍保存装置40の搬入部41と、分析装置80,85の搬入部81,86は隔離エリア内に設けられているが、上述したように、冷凍保存装置40が複数個設けられている場合や、冷凍保存エリア自体が冷やされてそれ自体が冷凍庫として機能する場合には、冷凍保存エリア全体を隔離エリア内に設けてもよい。
殺菌装置1の一例としては、第一密閉容器70内に高温ガスを供給することで殺菌するものを挙げることができる。また、殺菌装置1の別の例としては、第一密閉容器70を閉状態としたまま外部から例えばγ線を照射することで第一密閉容器70内を殺菌するものも挙げることができる。ちなみに、入荷エリアに第一密閉容器70が搬入される前に、第一密閉容器70の内部が例えばγ線や紫外線を用いて殺菌されてもよい。なお、液体培地等はγ線や紫外線で破損してしまうタンパク質等を含有している場合がある。この場合は、過酸化水素ガスや高温ガス等の殺菌ガスで殺菌することが望ましい。
本実施の形態の自動培養システムは、隔離エリア内において、所定の区画毎に隔離する隔離部材を有してもよい。この隔離部材は、例えば、連結エリアとiPS細胞培養エリアとの間、及び/又は、連結エリアと分化細胞培養エリアとの間に設けられている(図4参照)。この隔離部材の一例としては二重扉111であり(図7参照)、別の例としてはエアー吹付部112を有するエアーシャワーであり(図8参照)、さらに別の例としては一重扉113である(図9参照)。このような隔離部材を設けることにより、汚染を防止したり、異常時における殺菌効率を上げたりすることができる。
図7に示すように隔離部材が二重扉111である場合には、第一密閉容器70が一方の扉111a側から近づいてきた場合には一方の扉111aが開き(この際、他方の扉111bは閉まっている。)、第一密閉容器70が一方の扉111aを通過した後で当該一方の扉111aが閉じ、一方の扉111aが閉じると同時又は閉じた後で他方の扉111bが開き、第一密閉容器70が当該他方の扉111bを通過し、第一密閉容器70が当該他方の扉111bを通過した後で当該他方の扉111bが閉じるようにすればよい。なお、第一密閉容器70が他方の扉111b側から近づいてきた場合には、上述したのと逆のことが行われればよい。このようにすることで、隔離エリア内でも各エリアを確実に区切ることができ、何らしかの理由により隔離エリア内で汚染が発生しても、汚染された領域を最小限に抑えることができる。
図8に示すように隔離部材がエアーシャワーである場合には、上述した二重扉111のように扉の開閉動作は必要なく、エアー吹付部112から常に陽圧のエアーを吹き付けてやればよい。このようにすることで、隔離エリア内でも各エリアを区切ることができ、何らしかの理由により隔離エリア内で汚染が発生しても、汚染された領域が広がることを防止することができる。
また、図9に示すように隔離部材が一重扉113である場合には、通常時には当該一重扉113が開いており必要時のみ一重扉113が閉じるようにしておけばよい。この態様においては、隔離エリア内での汚染を検知した時点で一重扉113が自動で閉まるようにしておくことで、何らしかの理由により隔離エリア内で汚染が発生しても、汚染された領域が広がることを極力防止することができる。
ところで、本実施の形態ではiPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30の両方を設けた態様を用いて説明しているが、自動培養システムは、iPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30のいずれか一方のみを備えていてもよい(第2の実施の形態についてではあるが、図10参照)。
《方法》
本実施の形態の自動培養システムを利用した自動培養方法について、以下で説明する。
[隔離エリア内への搬入]
最初に、離隔エリア内に細胞、細胞を培養するための資材等を搬入する際の工程の一例について説明する。
まず、離隔エリア外において、体細胞等の原料細胞を収容した第二密閉容器75が第一密閉容器70内に配置されたり、液体培地や薬品等の資材を収容した第二密閉容器75が第一密閉容器70内に配置されたり、フィルター、針等の資材が第一密閉容器70内に直接配置されたりする。
次に、殺菌装置1から供給される殺菌ガスによって第一密閉容器70内が殺菌され、その後、第一密閉容器70が閉じられて密閉状態となる。なお、殺菌手法としてγ線や紫外線を利用する場合には、第一密閉容器70が閉じられて密閉状態となった後で、第一密閉容器70内が殺菌されることとなる。なお、隔離エリア内に第一密閉容器70が搬入される前に、第一密閉容器70内の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てが調整されてもよい。
次に、内部を殺菌された第一密閉容器70が、隔離エリアに通じる投入部2に載置される(図1参照)。なお、この投入部2は例えば二重扉のようになっており、第一密閉容器70が載置されると入荷エリア側に位置する一方の扉が開き(このとき隔離エリア側に位置する他方の扉は閉じられている。)、第一密閉容器70を他方の扉と一方の扉の間に導き入れ、一方の扉が閉じた後で他方の扉が開き、その後で搬送部60によって第一密閉容器70が受け取られて隔離エリア内で搬送されることになる。なお、第一密閉容器70が隔離エリア内に搬入された後で、他方の扉が閉じられることとなる。なお、両方の扉が閉じられている間に殺菌処理を行ってもよい。
第一密閉容器70に原料細胞を収容した第二密閉容器75が収容されている場合には、当該第一密閉容器70は原料保管装置10まで搬送部60によって搬送される。そして、当該原料保管装置10において第一密閉容器70内から第二密閉容器75が取り出される。なお、このような原料細胞は、図示していない出入口を介して樹立エリアの収容部屋100に人手を介して運ばれ、当該収容部屋100内の原料保管装置10で作業者が作業することでiPS細胞の樹立が行われてもよい。また、入荷エリアが樹立エリアを兼ねていてもよい。この場合は、作業者が作業するエリア減らすことができるため管理が容易となる。
他方、第一密閉容器70に資材を収容した第二密閉容器75又は資材そのものが収容されている場合には、当該第一密閉容器70は予め指定されたiPS細胞自動培養装置20の搬入部21(より具体的には資材用搬入部21b)又は分化細胞自動培養装置30の搬入部31(より具体的には資材用搬入部31b)まで搬送部60によって搬送される。そして、当該iPS細胞自動培養装置20又は分化細胞自動培養装置30において、第一密閉容器70内から資材を収容した第二密閉容器75又は資材そのものが取り出されて、iPS細胞自動培養装置20又は分化細胞自動培養装置30内に搬入される。
[樹立から出荷まで]
続いて、原料保管装置10で樹立されたiPS細胞が分化され出荷されるまでの過程について説明する。
原料保管装置10で樹立されたiPS細胞を収容した一つ又は複数の第二密閉容器75が、第一密閉容器70内に配置され密閉される。この際、第一密閉容器70内の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てが調整されてもよい。
第二密閉容器75を収容した第一密閉容器70は、搬送部60によって、iPS細胞自動培養装置20の搬入部21(より具体的には細胞用搬入出部21a)に搬送される。そして、当該iPS細胞自動培養装置20において第一密閉容器70内から第二密閉容器75が取り出される。
このようにiPS細胞自動培養装置20内に搬入されたiPS細胞は、当該iPS細胞自動培養装置20内で培養される。培養される際には、液体培地の入れ替えが適宜自動で行われ、iPS細胞の継代が適宜自動で行われる。また、インキュベータ部27の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てが調整されてもよい。ちなみに、本実施の形態のiPS細胞自動培養装置20は細胞の提供者毎に分けられており、あるiPS細胞自動培養装置20でAさんのiPS細胞が培養されている場合には、当該iPS細胞自動培養装置20では、Aさん以外の人、動物等のiPS細胞が培養されることはない。
なお、iPS細胞自動培養装置20で培養されているiPS細胞の一部は、搬送部60によって、適宜、iPS細胞自動培養装置20から取り出され、iPS細胞分析装置80の搬入部81まで搬送される。そして、このiPS細胞分析装置80内で培養の状態(例えば、DNAの状態)が分析される。なお、iPS細胞分析装置80は、iPS細胞自動培養装置20内での検査とは異なり破壊検査であるため、分析に利用されたiPS細胞はiPS細胞自動培養装置20に戻されることなく廃棄されることとなる。
iPS細胞自動培養装置20でiPS細胞が培養されると、iPS細胞を収容した一つ又は複数の第二密閉容器75が、第一密閉容器70内に配置され密閉される。この際、第一密閉容器70内の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てが、iPS細胞自動培養装置20で調整されてもよい。
第二密閉容器75を収容した第一密閉容器70は、搬送部60によって、分化細胞自動培養装置30の搬入部31(より具体的には細胞用搬入出部31a)に搬送される。そして、当該分化細胞自動培養装置30において第一密閉容器70内から第二密閉容器75が取り出される。
このように分化細胞自動培養装置30内に搬入されたiPS細胞は、当該分化細胞自動培養装置30内で分化され、培養される。培養されるに際しては、液体培地の入れ替えが適宜自動で行われ、分化細胞の継代が適宜自動で行われる。また、分化誘導因子を含む液体培地が適宜供給されてもよい。また、インキュベータ部37の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てが調整されてもよい。なお、分化細胞自動培養装置30も細胞の提供者毎に分けられており、ある分化細胞自動培養装置30でAさんの分化細胞が培養されている場合には、当該分化細胞自動培養装置30では、Aさん以外の人、動物等の分化細胞が培養されることはない。
なお、分化細胞自動培養装置30で培養されている分化細胞の一部も、搬送部60によって、適宜、分化細胞自動培養装置30から取り出され、分化細胞分析装置85の搬入部86まで搬送される。そして、この分化細胞分析装置85内で培養の状態(例えば、DNAの状態)等が分析される。分化細胞分析装置85は、分化細胞自動培養装置30内での検査とは異なり破壊検査であるため、分析に利用された分化細胞も分化細胞自動培養装置30に戻されることなく廃棄されることとなる。
分化細胞自動培養装置30で分化細胞が培養されると、分化細胞を収容した一つ又は複数の第二密閉容器75が、第一密閉容器70内に配置され密閉される。この際、第一密閉容器70内の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てが、分化細胞自動培養装置30で調整されてもよい。
そして、分化細胞を冷凍保存する場合には、分化細胞を収容した第二密閉容器75を収容した第一密閉容器70が搬送部60によって冷凍保存装置40に搬送される。そして、当該冷凍保存装置40において第一密閉容器70内から第二密閉容器75が取り出され、当該冷凍保存装置40内で第二密閉容器75に収容された状態で分化細胞が保存されることとなる。なお、このように第一密閉容器70内から第二密閉容器75を取り出すことなく、第一密閉容器70に第二密閉容器75及び分化細胞を収容した状態のまま冷凍保存装置40内で保存してもよい。
ところで、培養されたiPS細胞を分化させることなく冷凍保存する場合には、iPS細胞を収容した第二密閉容器75を収容した第一密閉容器70が搬送部60によって冷凍保存装置40に搬送される。そして、当該冷凍保存装置40において第一密閉容器70内から第二密閉容器75が取り出され、当該冷凍保存装置40内で第二密閉容器75に収容された状態でiPS細胞が保存されることとなる。この場合にも、第一密閉容器70内から第二密閉容器75を取り出すことなく、第一密閉容器70に第二密閉容器75及びiPS細胞を収容した状態のまま冷凍保存装置40内で保存してもよい。
冷凍保存装置40で保存されたiPS細胞又は分化細胞を出荷するときには、iPS細胞又は分化細胞を収容した第二密閉容器75が第一密閉容器70に収容され、当該第一密閉容器70が、搬送部60によって、冷凍保存装置40から出荷エリアに搬送される。なお、第一密閉容器70のまま冷凍保存装置40内で保存されている場合には、当該第一密閉容器70が冷凍保存装置40からそのまま取り出され、搬送部60によって、冷凍保存装置40から出荷エリアに搬送される。このように出荷エリアに第一密閉容器70が搬送されると、第一密閉容器70のまま、又は、第一密閉容器70から取り出された第二密閉容器75の形態でiPS細胞又は分化細胞が出荷される。
ちなみに、iPS細胞や分化細胞の出荷先(例えば病院や工場等)が隣接して設置されていたり近隣にあったりするような場合等では、iPS細胞や分化細胞を冷凍する必要がない。このため、この場合には、冷凍保存されることなく、iPS細胞自動培養装置20から取り出されたiPS細胞を収容した第二密閉容器75が第一密閉容器70に収容されて搬送部60によって出荷エリアに搬送されたり、分化細胞自動培養装置30から取り出された分化細胞を収容した第二密閉容器75が第一密閉容器70に収容されて搬送部60によって出荷エリアに搬送されたりする。その後、当該出荷エリアから隣接する又は近接する出荷先に、第一密閉容器70のまま、又は、第一密閉容器70から取り出された第二密閉容器75の形態でiPS細胞又は分化細胞が出荷される。
《効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態によって達成される効果であって、まだ述べていない効果又はとりわけ重要な効果について説明する。
本実施の形態によれば、自動培養装置20,30が、自動培養装置20,30内の温度、湿度及びガス濃度の少なくとも一つを自動で調整するだけでなく、培地の入れ替え及び継代を自動で行う。また、原料保管装置10とiPS細胞自動培養装置20との間、及び、iPS細胞自動培養装置20と分化細胞自動培養装置30との間で、搬送部60によってiPS細胞が搬送される。このため、樹立したiPS細胞を培養し分化させる工程までを、完全に自動で行うことができる。
より具体的には、本実施の形態では、iPS細胞自動培養装置20が、iPS細胞自動培養装置20内の温度、湿度及びガス濃度の少なくとも一つを自動で調整するだけでなく、培地の入れ替え及び継代を自動で行う。このため、iPS細胞がiPS細胞自動培養装置20内に一旦搬入されると、当該iPS細胞自動培養装置20において人の手を介在させることなくiPS細胞の培養を行うことができる。
また、本実施の形態では、分化細胞自動培養装置30が、分化細胞自動培養装置30内の温度、湿度及びガス濃度の少なくとも一つを自動で調整するだけでなく、培地の入れ替え及び継代を自動で行う。このため、iPS細胞が分化細胞自動培養装置30内に一旦搬入されると、当該分化細胞自動培養装置30において人の手を介在させることなく分化細胞の培養を行うことができる。
また、本実施の形態では、細胞が、iPS細胞樹立装置11を含む原料保管装置10、iPS細胞自動培養装置20、分化細胞自動培養装置30、冷凍保存装置40等の装置の内部に位置していないときには、当該細胞は必ず第一密閉容器70で密閉状態とされているので、隔離エリア等の装置外のエリアにおいて高い清浄度を保つ必要がなくなる。この結果、設備費用、維持費用等が高額になることを抑制することができる。
また、本実施の形態では、iPS細胞樹立装置11及び自動培養装置20,30が、搬入部11,21,31とは別に、廃液を排出するための排出部18,28,37を有しているので、細胞や資材を搬入する経路と廃液を排出する経路とが交わることがない。このため、細胞や資材が廃液で汚染されるリスクを低減することができる。なお、排出部18,28,37で排出される廃液は筐体13,22,32から下方に向かって排出されており、廃液が逆流することを防止するようになっている。なお、下方に向かって排出する場合には階下に排出してもよい。また、廃資材は、資材用搬入部21b,31bから排出してもよいが、廃液と同様、排出部28,37から下方に向かって排出してもよく、この場合にも廃資材を階下に排出してもよい。なお、廃資材としては、例えば使用済みの第二密閉容器75、分析装置80,85で用いられたフィルター等を挙げることができる。ちなみに、排出部18,28,37で廃液を排出する際には、廃液を常時排出してもよいし、ある程度廃液を貯留した後で圧送して排出してもよい。
本実施の形態では、細胞を収容する第二密閉容器75が設けられており、この第二密閉容器75が第一密閉容器70内に収容されて搬送される。このため、細胞を、第一密閉容器70で密閉状態に保つだけでなく、第二密閉容器75でも密閉状態とするので、細胞をより確実に密閉状態にすることができる。また、iPS細胞樹立装置11を含む原料保管装置10、iPS細胞自動培養装置20、分化細胞自動培養装置30、冷凍保存装置40等の装置の内部においても、細胞が第二密閉容器75内で密閉されているので、装置内において何らしかの理由で細胞が汚染されることを防止することもできる。
本実施の形態の自動培養システムが第一密閉容器70内を殺菌するための殺菌装置1を備えた態様を採用した場合には、自動培養システム内で、第一密閉容器70内を殺菌装置1で殺菌することができる。
本実施の形態において、第一密閉容器70内の温度、湿度及びガス濃度のいずれか一つ又はこれらの全てを調整することができる態様を採用した場合には、隔離エリア内で細胞が移動される際にも、細胞や資材にとって好ましい環境を維持することができる。
また、本実施の形態の自動培養システムが第一密閉容器70を一時的に保管するための一時保管部5を備えた態様を採用した場合には、仮に細胞(原料細胞、iPS細胞、分化細胞等)や資材を第一密閉容器70内に収容しなければならない状態が長時間におよぶときであっても、当該一時保管部5で一時的に第一密閉容器70を保管することができ、細胞や資材にとって好ましい環境を維持することができる。なお、この一時保管部5では、細胞や資材が第一密閉容器70から取り出されず、第一密閉容器70に収容されたままで保管されるようになってもよいが、このような態様に限られることはなく、一時保管部5において細胞や資材が第一密閉容器70から取り出された状態(例えば第二密閉容器75に収容された状態)で、一時保管部5において一時的に保管されてもよい。
また、本実施の形態の自動培養装置20,30の搬入部21,31が、細胞を収容した第一密閉容器70を搬入するとともに培養された細胞を搬出するための細胞用搬入出部21a,31aと、細胞を培養するための資材を搬入するための資材用搬入部21b,31bと、を有する場合には、自動培養装置20,30に搬入する経路を細胞と資材とで分けることができ、何らしかの原因で、生成された細胞(iPS細胞、分化細胞等)に資材が付着してしまうという事態が発生することを防止することができる。
本実施の形態では、自動培養装置20,30の各々が対応する収容部屋100に一対一の関係で収容されるようになっている。そして、収容部屋100の隔離エリア側の面が開口しており、当該開口に自動培養装置20,30の筐体22,32が嵌め込まれ、自動培養装置20,30の搬入部21,31が隔離エリア内に位置するようになっている。他方、収容部屋100の隔離エリアに面していない箇所には、作業者が出入りすることができる出入口が設けられている。このため、例えば自動培養装置20,30の利用が終了し自動培養装置20,30を殺菌する必要が生じたときに出入口から作業者が入っても、隔離エリアと作業者が入った収容部屋100とは依然として隔離されることとなり、隔離エリアを改めて殺菌する必要がない点で有益である。また、自動培養装置20,30の各々が対応する収容部屋100に一対一の関係で収容されていることから、ある収容部屋100の自動培養装置20,30を殺菌する際に作業者が入っても他の収容部屋100は当該入退室による影響を受けないことから、他の収容部屋100についても改めて殺菌する必要がない点で有益である。
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態では、細胞を搬送する経路と資材を搬送する経路とが異なる経路となっており、互いに混じり合わない態様となっている。
第2の実施の形態において、その他の構成は、第1の実施の形態と略同一の態様となっている。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。図10は、iPS細胞を培養する培養エリアを有しiPS細胞を分化させる分化エリアを有さない自動培養システムの構成を示した概略上方平面図であり、図11は、iPS細胞を培養する培養エリアとiPS細胞を分化させる分化エリアの両方を有する自動培養システムの構成を示した概略上方平面図である。
本実施の形態では、図10及び図11において「実線」で示す経路が細胞を搬送するための細胞搬送経路165(より具体的には細胞搬送用レール)であり、図10及び図11において「点線」で示す経路が、資材ストック部120から資材を搬出し、当該資材を搬送するための資材搬送経路166(より具体的には資材搬送用レール)である。ちなみに、図11に示す態様では、図11の最も上方において左右方向で延在する領域が(図11では示していない)冷凍保存装置の設置された冷凍保存エリアとなっており、この冷凍保存エリアでiPS細胞や分化細胞が冷凍されて保存されるようになっている。
本実施の形態では、細胞を搬送する搬送部60は細胞搬送エリア内に設けられた細胞搬送経路165に沿って移動し、資材を搬送する搬送部60は資材搬送エリア内に設けられた資材搬送経路166に沿って移動する。なお図10及び図11において、実線と点線とが交わるところでは、細胞搬送経路165と資材搬送経路166とが立体的に交差しており、両経路は分離されている。つまり、例えば資材搬送経路166が筒状の壁面で覆われており、この壁面内で資材搬送経路166に沿って資材を収容した第一密閉容器70が搬送されることとなり、この壁面の外方で細胞搬送経路165に沿って細胞を収容した第一密閉容器70が搬送されることとなる。
また、本実施の形態では、細胞を収容した(より具体的には細胞を収容した第二密閉容器75を収容した)第一密閉容器70を載置して搬入するiPS細胞自動培養装置20の細胞用搬入出部21aと、資材を収容した(より具体的には資材を収容した第二密閉容器75を収容した又は資材をそのまま収容した)第一密閉容器70を搬入するiPS細胞自動培養装置20の資材用搬入部21bとは、全く異なる位置に位置づけられている。より具体的には、細胞用搬入出部21aは細胞搬送エリア内に位置づけられ、細胞搬送経路165に沿って搬送部60によって搬送された第一密閉容器70が下方位置に位置づけられることで、細胞用搬入出部21aに第一密閉容器70が載置されることとなる。他方、資材用搬入部21bは資材搬送エリア内に位置づけられ、資材搬送経路166に沿って搬送部60によって搬送された第一密閉容器70が下方位置に位置づけられることで、資材用搬入部21bに第一密閉容器70が載置されることとなる。
ちなみに、本実施の形態においても、資材のうち液体やガスからなるものについては、供給管を介してiPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30に直接供給されるようにしてもよい。また、iPS細胞自動培養装置20及び分化細胞自動培養装置30に冷蔵部を近接配置し、当該冷蔵部で4℃程度の低温に冷やされた液体培地を供給管を介して供給するようにしてもよい。また、廃資材を、排出部28,37ではなく、資材用搬入部21b,31bから搬出するようにしてもよい。なおこの場合には、資材用搬入部21b,31bの各々が資材用搬入出部として機能することとなる。
このような第2の実施の形態によれば、細胞が存在しうる細胞搬送エリアと、細胞以外の資材が存在しうる資材搬送エリアとを、確実に分離することができる。このように、細胞と資材とが混じりあう空間を自動培養装置20,30内だけに限定することで、何らしかの原因で、生成された細胞(iPS細胞、分化細胞等)が資材によって汚れてしまうことを確実に防止することができる。
最後になったが、上述した各実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。

Claims (17)

  1. 細胞を密閉状態で収容した第一密閉容器を搬送する搬送部と、
    前記搬送部で搬送された前記第一密閉容器を受け取り、前記第一密閉容器から前記細胞を取り出し、取り出した前記細胞を培養する隔離エリア内に設けられた自動培養装置と、 を備え、
    前記搬送部は天井と、前記天井に設けられたレールと、前記レールにぶら下がるようにして前記第一密閉容器を保持する保持部とを有し、
    前記隔離エリアは複数のエリアに隔離部材で区切られており、
    前記複数のエリアは、iPS細胞を樹立するための樹立エリアと、iPS細胞を培養するためのiPS細胞培養エリアと、分化細胞を培養するための分化細胞培養エリアと、これら樹立エリア、iPS細胞培養エリア及び分化細胞培養エリアの各々を繋ぐ連結エリアのうち、少なくとも隔離部材で区切られた2つのエリアをもち、
    前記天井はこれら2つのエリアの天井からなり、前記レールは2つのエリアの天井間に延び、前記第一密閉容器を保持する保持部は前記レールに沿って移動して隔離部材を通過する、
    ことを特徴とする自動培養システム。
  2. 前記隔離部材は、二重扉、一重扉、またはエアシャワーを含むことを特徴とする請求項1記載の自動培養システム。
  3. 前記自動培養装置は培地の入れ替えを自動で行なうことを特徴とする請求項1または2記載の自動培養システム。
  4. 前記第一密閉容器は資材を収納することができ、前記搬送部は前記細胞を収納する前記第一密閉容器を搬送する細胞搬送経路と、前記資材を収納する前記第一密閉容器を搬送する資材搬送経路とを有し、前記細胞搬送経路と前記資材搬送経路は互いに異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  5. 前記細胞搬送経路と前記資材搬送経路は立体的に交差することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  6. 前記自動培養装置は、前記細胞の継代を自動で行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  7. 前記細胞を収容する第二密閉容器が前記第一密閉容器内に収容された状態で、前記第一密閉容器が前記搬送部によって搬送されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  8. 複数の前記第二密閉容器が前記第一密閉容器内に収容された状態で、前記第一密閉容器が前記搬送部によって搬送されることを特徴とする請求項7に記載の自動培養システム。
  9. 前記自動培養装置は、前記搬送部で搬送された前記第二密閉容器を収容した前記第一密閉容器を受け取り、前記第一密閉容器から前記第二密閉容器を取り出し、取り出した前記第二密閉容器に収容された状態で前記細胞を自動で培養することを特徴とする請求項7又は8のいずれかに記載の自動培養システム。
  10. 前記細胞を収容した前記第一密閉容器内を殺菌するための殺菌装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  11. 前記殺菌装置は、前記第一密閉容器内に殺菌ガスを供給することで前記細胞を収容した前記第一密閉容器内を殺菌することを特徴とする請求項10に記載の自動培養システム。
  12. 前記自動培養装置は、少なくとも廃液を排出するための排出部を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  13. 前記第一密閉容器内の温度、湿度及びガス濃度の少なくとも一つが調整可能となっていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  14. 内部の温度、湿度及びガス濃度の少なくとも一つを自動で調整することができ、前記第一密閉容器を一時的に保管するための一時保管部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  15. 前記自動培養装置は、前記細胞を収容した前記第一密閉容器を搬入するための細胞用搬入部と、資材を搬入するための資材用搬入部と、を有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  16. 前記自動培養装置が複数設けられ、
    複数の前記自動培養装置を収容する複数の収容部屋をさらに備え、
    前記自動培養装置の各々が対応する前記収容部屋に、一対一の関係で収容されることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の自動培養システム。
  17. 搬送部によって、細胞を密閉状態で収容した第一密閉容器を搬送することと、
    自動培養装置が、前記搬送部で搬送された前記第一密閉容器を受け取り、前記第一密閉容器から前記細胞を取り出すことと、
    前記自動培養装置が、取り出した前記細胞を培養することと、
    を備え、
    前記搬送部は天井と、前記天井に設けられたレールと、前記レールにぶら下がるようにして前記第一密閉容器を保持する保持部とを有し、
    前記隔離エリアは複数のエリアに隔離部材で区切られており、
    前記複数のエリアは、iPS細胞を樹立するための樹立エリアと、iPS細胞を培養するためのiPS細胞培養エリアと、分化細胞を培養するための分化細胞培養エリアと、これら樹立エリア、iPS細胞培養エリア及び分化細胞培養エリアの各々を繋ぐ連結エリアのうち、少なくとも隔離部材で区切られた2つのエリアをもち、
    前記天井はこれら2つのエリアの天井からなり、前記レールは2つのエリアの天井間に延び、前記第一密閉容器を保持する保持部は前記レールに沿って移動して隔離部材を通過する、
    ことを特徴とする自動培養方法。
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