JP6120604B2 - オートマチックトランスミッション部材用冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(1) AT部材用冷延鋼板を製造する方法であって、C:0.15〜0.25質量%、Si:0.25質量%以下、Mn:0.3〜0.9質量%、P:0.03質量%以下、S:0.015質量%以下、Al:0.01〜0.08質量%、N:0.008質量%以下、Cr:0.05〜0.5質量%、Ti:0.01〜0.05質量%およびB:0.001〜0.005質量%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物である鋼スラブを用い、当該鋼スラブの熱延仕上げ温度をAr3変態点以上の温度に調整し、500〜600℃の巻取り温度で当該鋼スラブを熱間圧延した後、得られた熱延鋼板に焼鈍処理を施すことなく、当該熱延鋼板を35〜50%の圧下率でロール径が300〜600mmである圧延ワークロールを用いて冷間圧延し、得られた冷延鋼板に直径が300mm以上のワークロールを用いて調質圧延を施し、当該調質圧延の後にレベラー加工を施すことにより、鋼板の一方表面の引張残留応力σaと鋼板の他方表面の引張残留応力σcとの差の絶対値(|σa−σc|)を100N/mm2以下に調整し、降伏応力(YS)を850N/mm2以下に調整することを特徴とするAT部材用冷延鋼板の製造方法、および
(2) 鋼板の一方表面の引張残留応力σaを0〜300N/mm2に、鋼板の厚さ方向における中心部の圧縮残留応力σbを50〜300N/mm2に、鋼板の他方表面の引張残留応力σcを0〜300N/mm2に調整する前記(1)に記載のAT部材用冷延鋼板の製造方法
に関する。
まず、製鋼炉で所定の化学組成となるように鋼を溶製する。溶製された鋼を造塊・分塊圧延するか、または連続鋳造することにより、鋼スラブを製造する。製造された鋼スラブを必要により表面手入れをした後、熱間圧延する。なお、鋼スラブを連続鋳造によって製造する場合には、連続鋳造によって得られた鋼スラブをそのまま加熱炉に装入して熱間圧延してもよい。
転炉および脱ガス処理装置により溶製および成分の調整を行なった溶鋼を連続鋳造することにより、鋼スラブ(板厚:200mm)を製造した。当該鋼スラブの組成を表1に示す。なお、表1中、「tr」は検出限界値以下であったことを示す。
A工程:熱間圧延→酸洗→冷間圧延(1段または2段圧延)→調質圧延→精整(検査)
B工程:熱間圧延→酸洗→焼鈍→冷間圧延(1段圧延)→調質圧延→精整(検査)
(熱間圧延)
・実施例1〜6
加熱温度:1230℃、熱延仕上げ温度:860℃、巻取り温度:540℃
・比較例1〜7
加熱温度:1230℃、熱延仕上げ温度:860℃、巻取り温度:540℃
・比較例8〜11
加熱温度:1230℃、熱延仕上げ温度:850℃、巻取り温度:600℃
焼鈍方式:タイトコイル焼鈍(TCA)
処理温度:700℃
処理時間:10時間
表2に示す条件で行なった。
(調質圧延)
調質圧延による伸率:0.8%
調質圧延の際に用いたワークロールの直径:350mm
大越式迅速摩耗試験機〔(株)東京試験機製作所製、形式:OAT−U〕を用いて以下の試験条件で冷延鋼板の摩耗部の体積を測定した。
(試験条件)
・試験環境:室温(14℃)の大気
・回転円板:SK5/400Hv(焼入れ焼戻しにより調質)
・円板の半径:30mm、円板の厚さ:3.0mm
・摩擦距離(L):200m
・負荷荷重(P):61.7N
・摩擦速度:4m/sec
[比摩耗量(mm3/kg・m)]
=[摩耗量(A)/〔負荷荷重(P)×摩耗距離(L)〕]
に基づいて比摩耗量を求め、これを耐摩耗性の指標とした。
以下の打抜き加工条件に基づいて前記で得られた冷延鋼板にプレス打抜き加工を施し、円環形状のATプレートを得た。
(打抜き加工条件)
・プレス機:200トンメカプレス
・ストロークの長さ:250mm
・ストローク数:25spm
・クリアランス:10%(板厚:1.8mm)
・打抜き寸法:内径105mm、外径127mm
(評価基準)
〇:打抜き端面が美麗(ムシレおよびクラックの発生なし)
×:打抜き端面にムシレまたはクラックが1個以上あり
実施例7には実施例1と同じ組成を有する鋼スラブを、実施例8および比較例12〜20には実施例2と同じ組成を有する鋼スラブを、実施例9には実施例3と同じ組成を有する鋼スラブを用いた。さらに、それらの鋼スラブを用い、前記A工程を行なうことにより、AT部材用冷延鋼板を作製した。なお、冷間圧延の際に使用した圧延ワークロールのロール径と冷延率を表4に示す。また、調質圧延の際には、直径が350mmのワークロールを用い、調質圧延による伸率を0.8%に調整した。
冷延鋼板からJIS Z2241の規格に従った5号試験片を採取し、引張試験を行って降伏応力を求めた。
前記で得られたAT部材用冷延鋼板から短冊状の試験片を切り出し、片側の表層から1回におよそ0.05mmずつ塩化第二鉄溶液でエッチングを行ない、エッチング前後の反りの変化(曲率の変化)を測定することにより、残留応力を求めた〔参考:米谷茂著「残留応力の発生と対策」、(株)養賢堂、1987年、49頁〕。
前記で得られた冷延鋼板に、前記「(2)プレス打抜き加工性」に記載の打抜き加工条件に基づいてプレス打抜き加工を施し、円環形状のATプレートを得た。得られたATプレートを定盤上に置き、レーザー変位計でATプレートの周方向の高さ分布を測定し、その最大高さと最小高さの差を平坦度と定義した。AT部材用冷延鋼板の打抜き直後の平坦度は、ATプレートの平坦度規格(0.15mm以下であること)に準じ、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:ATプレートの平坦度が0.10mm未満
△:ATプレートの平坦度が0.10mm以上0.15mm未満
×:ATプレートの平坦度が0.15mm以上
実施例7〜9において、AT部材用冷延鋼板にプレス打抜き加工を施す際に上下面をひっくり返した後にプレス打抜き加工を施したこと以外は、実施例7〜9と同様の操作を行ない、得られた冷延鋼板を用いて、実施例7〜9と同様にしてATプレートを作製した。得られたATプレートの平坦度を前記と同様にして調べたところ、それぞれ実施例7〜9と同様の結果が得られた。
2:ロール
3:レベラー
4:冷延鋼板
Claims (2)
- オートマチックトランスミッション部材用冷延鋼板を製造する方法であって、C:0.15〜0.25質量%、Si:0.25質量%以下、Mn:0.3〜0.9質量%、P:0.03質量%以下、S:0.015質量%以下、Al:0.01〜0.08質量%、N:0.008質量%以下、Cr:0.05〜0.5質量%、Ti:0.01〜0.05質量%およびB:0.001〜0.005質量%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物である鋼スラブを用い、当該鋼スラブの熱延仕上げ温度をAr3変態点以上の温度に調整し、500〜600℃の巻取り温度で当該鋼スラブを熱間圧延した後、得られた熱延鋼板に焼鈍処理を施すことなく、当該熱延鋼板を35〜50%の圧下率でロール径が300〜600mmである圧延ワークロールを用いて冷間圧延し、得られた冷延鋼板に直径が300mm以上のワークロールを用いて調質圧延を施し、当該調質圧延の後にレベラー加工を施すことにより、鋼板の一方表面の引張残留応力σaと鋼板の他方表面の引張残留応力σcとの差の絶対値(|σa−σc|)を100N/mm2以下に調整し、降伏応力(YS)を850N/mm2以下に調整することを特徴とするオートマチックトランスミッション部材用冷延鋼板の製造方法。
- 鋼板の一方表面の引張残留応力σaを0〜300N/mm2に、鋼板の厚さ方向における中心部の圧縮残留応力σbを50〜300N/mm2に、鋼板の他方表面の引張残留応力σcを0〜300N/mm2に調整する請求項1に記載のオートマチックトランスミッション部材用冷延鋼板の製造方法。
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