JP6120078B2 - 電流測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池を構成するセルの局所を流れる電流を測定する電流測定装置に関する。
従来、電気エネルギーを出力する複数のセルを積層配置して構成された燃料電池に適用されて、この燃料電池を構成するセルの局所を流れる電流を測定する電流測定装置がある。この電流測定装置は、隣接する一対のセルの間に配置され、板状部材と、この板状部材の一方の面に設けられた第1電極部と他方の面に設けられた第2電極部とからなる複数の一対の電極部と、第1電極部と第2電極部とを電気的に接続するとともに所定の抵抗値をもつ抵抗体を有する導通部とを備えて構成される。
この構成のものでは、前記一対のセルの一方に第1電極部を電気的に接触させるとともに、他方に第2電極部を電気的に接触させて、前記抵抗体の抵抗値と、前記抵抗体の2点間の電位差を検出することに基づいて、前記セル間を流れる電流値を測定する。
ここで、上記した電流測定装置が配置される燃料電池においては、酸化剤ガスである空気(酸素)と燃料ガスである水素とを電気化学反応させて電気エネルギーを発生させる構成となっており、この電気化学反応に伴って熱が発生する。このため、燃料電池の温度上昇を抑制してセルを一定温度に維持するために、燃料電池内に冷却水循環経路を設け、各セルの表面に冷却水が循環して流れるようにしている。
特開2010−80164号公報
しかしながら、上記構成のものでは、隣接する一対のセル間に電流測定装置を配置すると、電流測定装置の板状部材と密着するセルにおいて、冷却水が流れない面が生じる。このため、抵抗体を有する導通部と電極部とにより構成される電流測定部においてジュール熱が発生して電流測定装置の温度が上昇した場合、冷却水が流れない面を有するセルの温度が上昇し、当該セルの発電に悪影響を及ぼすおそれがある。また、電流測定装置によるセル間を流れる電流値の測定精度が低下するという問題がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、セルの発電に悪影響を及ぼすことなく、またセルの温度上昇を抑制して電流測定精度を向上させた電流測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の電流測定装置(1)は、酸化剤ガスと燃料ガスとを電気化学反応させて電気エネルギーを出力する少なくとも1つのセル(10)と前記電気エネルギーを集めるための集電板(20)とを積層配置して構成された燃料電池(100)の電流を測定するものであって、板状部材(2)と、前記板状部材の一方の面に設けられた第1電極部(3a)と前記板状部材の他方の面に設けられた第2電極部(3b)とからなる複数の分割された電極部(3)と、前記第1電極部と前記第2電極部とを電気的に接続するとともに所定の抵抗値をもつ少なくとも1つの抵抗体(4)を有する導通部(5)と、前記抵抗体の前記抵抗値と前記抵抗体の2点間の電位差に基づいて前記電極部を流れる電流値を測定する測定手段(30)とを備える。この電流測定装置は、前記燃料電池における一対の前記セル間または前記セルと前記集電板との間に前記板状部材を配置し、前記第1電極部を前記一対のセルの一方または前記セルに電気的に接触させるとともに前記第2電極部を前記一対のセルの他方または前記集電板に電気的に接触させることにより、前記セルの局所を流れる電流値を測定する。そして、前記板状部材の少なくとも一方の面における前記電極部の隙間に冷却水路(7)を形成し、前記板状部材の両面に少なくとも一つの貫通孔(9)を設け、前記貫通孔が非導電性部材により形成されており、前記冷却水路に、及び前記板状部材の一方の面から他方の面へ前記貫通孔を介して冷却水を流すことにより当該板状部材に隣接する少なくとも一方の前記セルを冷却することを特徴とする。
この構成によれば、抵抗体を有する導通部において、板状部材の少なくとも一方の面に冷却水路が形成され、複数の分割された電極部の隙間に冷却水が流れることによって、板状部材に隣接する少なくとも一方のセルを冷却することができる。このようにセル冷却水でセルを冷却できることにより、冷却水が流れないことによるセルの温度上昇を抑制することができ、セルの発電に悪影響を及ぼさないと共に、電流測定装置の温度上昇を抑制し、電流測定精度を向上させることができる。尚、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1の実施形態における電流測定装置の配置構成を示す図である。 電流測定装置が配置される燃料電池のセルの概略構成を示す図である。 電流測定装置の電極部を示す正面図である。 電流測定装置の内部の断面を示す模式図である。 セルにおける冷却水の流れと電流測定装置の配置構成を示す斜視図である。 電極部における冷却水の流れを示す正面図である。 第2の実施形態における電流測定装置の内部の断面を示す模式図である。 セルにおける冷却水の流れと電流測定装置の配置構成を示す斜視図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明の電流測定装置の第1の実施形態について図1〜図6を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の電流測定装置1は、燃料電池100を構成する複数の積層されたセル10のうち隣接する一対のセル10間に配置される。燃料電池100は、例えば電気自動車の電力供給源として用いられるものである。本実施形態では、燃料電池100として固体高分子形燃料電池(PEFC)を使用する場合について説明する。
この燃料電池100は、複数のセル10、集電板20などを備えて構成される。複数のセル10は、電気的に直列に接続され積層配置される。集電板20は、複数の積層されたセル10の両端部に2つ配置される。セル10は、図2に示すように、アノードセパレータ11、アノード12(燃料極)、電解質膜13(固体高分子膜)、カソード14(空気極)、カソードセパレータ15などを備えて構成される。
アノードセパレータ11には、燃料ガスである水素が通過するための水素流路11aが形成されている。アノード12は、多孔質支持層12aとアノード触媒層12bとから構成されている。図2の矢印Aに示すように、水素流路11aを水素が通過することにより、多孔質支持層12aを介してアノード12に水素が供給される。
電解質膜13は、例えばフッ素系高分子電解質膜からなる。カソード14は、多孔質支持層14aとカソード触媒層14bとから構成されている。カソードセパレータ15には、酸化剤ガスである空気(酸素)が通過するための空気流路15aが形成されている。図2の矢印Bに示すように、空気流路15aを空気が通過することにより、多孔質支持層14aを介してカソード14に空気が供給される。なお、アノード触媒層12b及びカソード触媒層14bは、例えば白金などの触媒金属を導電性担持体(例えばカーボンブラック)に担持させたものが用いられる。
各セル10では、次式に示すように、アノード12に供給された水素と、カソード14に供給された空気(酸素)とが電気化学反応することにより、電気エネルギー(電力)が発生する。なお、発生した電気エネルギーは、集電板20により集められ、外部に出力される。
(負極側)H2→2H++2e-
(正極側)2H++1/2O2+2e-→H2
ここで、アノード12(負極)では、水素から水素イオンと電子が酸化反応により生成される。アノード12で生成された水素イオンは、電解質膜13を通過してカソード14まで移動する。カソード14(正極)では、カソード触媒層14bにおいて、水素イオン、酸素、電子が結合して還元反応が行われ水が生成される。電解質膜13は、水素と酸素とが直接接触しないようにしているとともに、アノード12とカソード14とが電気的に短絡しないように絶縁している。
なお、セル10のアノード12側(負極側)には、図示しないが、水素をセル10に供給するための水素供給管と、アノード12側に溜まった生成水を微量な水素とともに燃料電池100から外部へ排出するための水素排出管が接続されている。更に、水素供給管と水素排出管は、水素循環管を介して接続されている。この水素循環管により、燃料電池100から流出した未反応の水素を、燃料電池100に循環させて再供給している。この水素循環管には、水素を循環させるための水素ポンプが配置されている。
また、水素供給管の最上流部には、高圧水素が充填された高圧水素タンクが設けられ、水素供給管における高圧水素タンクと燃料電池100との間には、セル10に供給される水素の圧力を調整する水素調圧弁が設けられている。
一方、セル10のカソード14側(正極側)には、図示しないが、空気(酸素)をセル10に供給するための空気供給管、並びに、セル10において電気化学反応を終えた余剰空気及びカソード14で生成された生成水をセル10から外部へ排出するための空気排出管が接続されている。
また、空気供給管の最上流部には、大気中から吸入した空気を燃料電池100に圧送するための空気ポンプが設けられている。空気排出管には、燃料電池100内の空気の圧力を調整するための空気調圧弁が設けられている。更に、空気供給管及び空気排出管には、空気調圧弁から流出した空気の有する湿度(水蒸気)を空気ポンプから圧送された空気へ移動させるための加湿器が設けられている。
また、セル10では、上記した水の生成を伴う電気化学反応により反応熱が発生するため、セル10の温度が上昇する。そこで、燃料電池100には、冷却水を流してセル10を冷却するための冷却水循環経路(図示しない)が設けられている。この冷却水循環経路には、図示しないが、燃料電池100に冷却水を循環させるための冷却水ポンプ、電動ファンを備えた放熱器(ラジエータ)などが配設されている。これにより、燃料電池100は、運転中において上記電気化学反応に適した一定温度(例えば80℃程度)に維持され、発電効率が確保される。
更に、冷却水循環経路には、図示しないが、放熱器を迂回するように冷却水を流すためのバイパス流路が設けられている。冷却水循環経路とバイパス流路との合流点には、バイパス流路に流れる冷却水流量を調整するための切替弁が設けられている。この切替弁の弁開度が調整されることによって、冷却水循環経路の冷却能力が調整される。
また、冷却水循環経路の燃料電池100の出口側近傍には、燃料電池100から流出した冷却水の温度を検出する温度センサが設けられている。この温度センサにより冷却水の温度を検出することで、燃料電池100の温度を間接的に検出することができる。
また、燃料電池100から出力される上記電気エネルギーは、燃料電池100の各セル10から出力される電圧を検出するセルモニタ(図示しない)、及び燃料電池100全体として出力される電流を検出する電流センサ(図示しない)によって測定される。
制御部30は、CPUを主体として構成され、ROM、RAMなどを備え、各種の入力信号に基づいて、燃料電池100の動作一般を制御するものである。具体的には、制御部30には、セルモニタ、温度センサ、後述の電圧センサ6からの検出信号、及び電流測定装置1から出力される電流信号が入力される。制御部30は、これらの入力信号に基づいて、上述した空気ポンプ、空気調圧弁、水素ポンプ、水素調圧弁などへ制御信号を出力する。また、制御部30は、電流検出回路(図示しない)を有している。この電流検出回路は、電流測定装置1の後述する各電流測定部からの電流値信号を演算処理し、セル10の局所における各電極部3に対応する部位に流れる電流を測定する。
次に、本実施形態の電流測定装置1について詳細に説明する。電流測定装置1は、各セル10の局所を流れる電流値を測定するものであり、図1に示すように、複数の積層配置されたセル10のうち隣接する一対のセル10間に配置される。
この電流測定装置1は、図3及び図4に示すように、板状部材2と、複数の分割された一対の電極部3と、抵抗体4を有する導通部5と、制御部30(図1参照)と、電圧センサ6などを備えて構成される。
板状部材2は、例えば配線パターンが形成されたプリント基板により構成される。この板状部材2の一方の面には、第1電極部3aが設けられ、板状部材2の他方の面には、第2電極部3bが設けられている(図4参照)。これら一対の第1電極部3aと第2電極部3bとから電極部3が構成される。複数の電極部3は、図3に示すように、矩形板状の形状をなしており、板状部材2上に等間隔に配置されている。具体的には、図3の上下方向に4個、左右方向に7個、合計28個の電極部3が等間隔に配置される。なお、第2電極部3bは、板状部材2の一面にわたって配置されていてもよい。
第1電極部3aは、板状部材2に隣接する一対のセル10の一方に電気的に接触し、第2電極部3bは、当該一対のセル10の他方に電気的に接触する。具体的には、第1電極部3aは、カソードセパレータ15に電気的に接触し、第2電極部3bは、アノードセパレータ11に電気的に接触するものとする。
導通部5は、図4に示すように、第1電極部3aと第2電極部3bとを電気的に接続するとともに、所定の抵抗値をもつ少なくとも1つ、この場合2つの抵抗体4を有して構成される。この導通部5は、第1接続部5aと、第2接続部5bと、コ字状部5cとから構成される。第1接続部5aは、第1電極部3aとコ字状部5cとを接続する。また、第2接続部5bは、第2電極部3bとコ字状部5cとを接続する。これら第1電極部3a及び第2電極部3b、抵抗体4、導通部5は、金属箔から形成され、例えば銅箔からなる。他に、抵抗体4として、銅よりも抵抗値が大きいニッケル箔を用いてもよい。
この抵抗体4を有する導通部5と上述の電極部3とにより電流測定部が構成される。この電流測定部が、一対のセル10間に複数配置される。すなわち、複数個、この場合28個の電流測定部が板状部材2の面全体に渡って配置されることになる。これによって、電流測定装置1では、各セル10の複数の局所部分における電流値を測定可能であり、電流密度分布を測定することができる。なお、各セル10の面において、1箇所以上の電流を測定することができればよく、板状部材2に少なくとも1個の電流測定部が設けられていればよい。また、抵抗体4としては、導通部5を含めてもよい。
電圧センサ6は、抵抗体4の2点間(両端部間)の電位差を測定する。本実施形態では、図4に示すように、2つの抵抗体4のうち第1電極部3a側の抵抗体4の電流流れ方向の上流側端部と第2電極部3b側の抵抗体4の電流流れ方向の下流側端部との電位差を測定するものとする。そして、制御部30は、この電圧センサ6により測定された電位差と、抵抗体4の抵抗値に基づいて電流値を測定する。このように、制御部30は、セル10の局所における電流分布を測定する測定手段としての機能を果たす。
ここで、第1電極部3a及び第2電極部3bは、複数個分割されて板状部材2の表面に配設されている。すなわち、各第1電極部3a間、及び各第2電極部3b間には、隙間が形成されている。本実施形態では、板状部材2の両面における各第1電極部3a間及び各第2電極部3b間の隙間部分に、冷却水路7が形成されている。この冷却水路7には、上述の冷却水循環経路を流れる冷却水が流れる。本実施形態では、板状部材2の両面に設けられた冷却水路7に冷却水が流れることにより、当該板状部材2に隣接する両方のセル10を冷却することを可能としている。なお、電流測定装置1の板状部材2は、一対のセル10間に密着して配置されるので、電極部3の表面部分には冷却水が流れないものとする。
また、板状部材2の両面には、冷却水を流入させるための流入口8aと冷却水を排出させるための排出口8bとが設けられている。冷却水路7には、流入口8aから冷却水が流入し、排出口8bから冷却水が排出される。この冷却水路7は、電極部3の厚さまたは面積を変更することにより、当該冷却水路7を流れる冷却水の流量を変更可能に構成されている。
次に、冷却水循環経路及び冷却水路7を流れる冷却水の作用効果について、図5及び図6を参照して説明する。上記したように、燃料電池100には、セル10の表面を冷却するための冷却水循環経路が設けられており、複数のセル10間を冷却水が循環して流れるようになっている。すなわち、各セル10には、入口開口部16と、出口開口部17が設けられ、冷却水循環経路を流れる冷却水は、入口開口部16から流入し、セル10の表面を通って、出口開口部17から排出されるようになっている(図5の矢印参照)。
更に、本実施形態では、電流測定装置1の板状部材2の両面に、冷却水が流れるための冷却水路7が設けられている。この冷却水路7では、冷却水循環経路を流れる冷却水が、流入口8aから流入し、複数に分割された電極部3の隙間を通った後(図6の矢印参照)、排出口8bから冷却水循環経路へ排出される。このように、本実施形態では、冷却水が冷却水循環経路を流れるとともに、板状部材2の両面に設けられた冷却水路7を流れるようになっている。これにより、電流測定装置1の板状部材2に接触したセル10の表面を冷却することで、電流測定装置1に隣接する両方のセル10を冷却することができる。このように、本実施形態では、燃料電池1を構成するすべてのセル10を適切に冷却することを可能としている。
更に、冷却水路7は、板状部材2の両面に設けられた冷却水路7を流れる冷却水の流量と、板状部材2に隣接するセル10以外のセル10の表面を流れる冷却水の流量とが同じになるように形成されている。これにより、各セル10に冷却水による冷却効果が均等に得られるようになっている。
次に、電流測定装置1による電流測定方法について説明する。燃料電池100に水素と空気が供給開始されると、燃料電池100における発電が開始される。電流測定装置1の各電流測定部では、電流流れ方向の上流側のセル10から第1電極部3a、第1接続部5a、コ字状部5c、第2接続部5b、第2電極部3bの順に電流が流れ、第2電極部3bから電流流れ方向下流側のセル10に電流が流れる。
このとき、電圧センサ6で抵抗体4の2点間の電位差を検出する。本実施形態では、図4に示すように、第1電極部3a側の抵抗体4の電流流れ方向の上流側端部と第2電極部3b側の抵抗体4の電流流れ方向の下流側端部との電位差を検出する。制御部30は、電圧センサ6により検出された電位差と抵抗体4の抵抗値を用いて、電流測定部に流れた電流の大きさを算出する。これにより、制御部30は、セル10の面内における電流測定装置1の各電流測定部に対応する部位の電流値を測定することができ、セル10の面内における電流分布を測定することができる。
以上説明したように、第1の実施形態の電流測定装置1は、酸化剤ガスと燃料ガスとを電気化学反応させて電気エネルギーを出力する少なくとも1つのセル10と、前記電気エネルギーを集めるための集電板20とを積層配置して構成された燃料電池100の電流を測定するものである。この電流測定装置1は、板状部材2と、前記板状部材2の一方の面に設けられた第1電極部3aと前記板状部材2の他方の面に設けられた第2電極部3bとからなる複数の分割された電極部3と、前記第1電極部3aと前記第2電極部3bとを電気的に接続するとともに所定の抵抗値をもつ少なくとも1つの抵抗体4を有する導通部5と、前記抵抗体4の前記抵抗値と前記抵抗体4の2点間の電位差に基づいて電極部3を流れる電流値を測定する測定手段としての制御部30を備える。
この電流測定装置1では、燃料電池100における一対のセル10間に板状部材2を配置し、第1電極部3aを前記一対のセル10の一方に電気的に接触させるとともに第2電極部3bを一対のセル10の他方に電気的に接触させることにより、セル10の局所を流れる電流値を測定する。そして、板状部材2の両面における電極部3の隙間に冷却水路7を形成し、冷却水路7に冷却水を流すことにより当該板状部材2に隣接するセル10を冷却することを特徴とする。
この構成によれば、電流測定装置1の板状部材2を、燃料電池100における一対のセル10間に配置し、第1電極部3aを一対のセル10の一方に接触させるとともに、第2電極部3bを一対のセル10の他方に接触させることで、燃料電池100を構成するセル10の局所を流れる電流を測定することができる。
このとき、燃料電池100の発電に伴って抵抗体4を有する導通部5においてジュール熱が発生するが、本実施形態では、板状部材2の両面に冷却水路7が形成され、複数の分割された電極部3の隙間に冷却水が流れる構成となっているので、電流測定装置1に隣接するセル10における板状部材2との接触面を確実に冷却することができる。このようにセル冷却水でセル10を冷却できることにより、冷却水が流れないことによるセル10の温度上昇を抑制することができ、セル10の発電に悪影響を及ぼさないとともに、電流測定装置1の温度上昇に伴う隣接するセル10の温度上昇を抑制することができる。これにより、隣接するセル10の温度が上昇し、当該セル10の電流・電圧特性が変化して電流測定装置1による電流値の測定精度が低下することを防ぐことができる。このようにして、電流測定装置1による電流測定精度を向上させることができる。
また、板状部材2の両面に、冷却水を流入させるための流入口8aと冷却水を排出させるための排出口8bとを設け、冷却水路7に流入口8aから冷却水を流入させて排出口8bから冷却水を排出することを特徴とする。
この構成によれば、流入口8aから冷却水路7に流入させた冷却水を排出口8bから排出することで、冷却水路7に冷却水が溜まって溢れてしまうことを防ぐことができる。更に、上記した冷却水循環経路を流れる冷却水を流入口8aから取り入れ、排出口8bから冷却水循環経路へ戻すことで、冷却水を循環して使用することができる。
また、電極部3は、矩形板状の形状をなしており、等間隔に配置されている。そして、冷却水路7は、電極部3の厚さまたは面積を変更することにより当該冷却水路7を流れる冷却水の流量を変更可能に構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、複数の矩形板状の電極部3を等間隔に配置して、冷却水路7を格子状に形成することにより、冷却水路7内を冷却水が流れ易くすることができるとともに、電流測定装置1に隣接するセル10の表面全体を均等に冷却することができる。また、電極部3の厚さまたは面積を変更することで、冷却水路7を流れる冷却水の流量を変更することができ、簡易な構成で冷却水路7を流れる冷却水の流量を調節することができる。
また、冷却水は、板状部材2に隣接するセル10以外のセル10の表面にも流れ、流入口8aから冷却水路7に流入し排出口8bから排出され、冷却水路7は、当該冷却水路7を流れる冷却水の流量が隣接するセル10以外のセル10の表面に流れる冷却水の流量と同じになるように形成されていることを特徴とする。この構成によれば、板状部材2に隣接するセル10以外のセル10の表面における冷却水の冷却効果と、冷却水路7が設けられた板状部材2の両面における冷却水の冷却効果とを同等にすることができ、複数のセル10における温度のばらつきを極力抑えることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図7及び図8を参照して説明する。なお、図7及び図8には上記第1の実施形態と同一部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてだけ説明する。
第2の実施形態においては、電流測定装置1の板状部材2の両面に、複数の貫通孔9が設けられている。この貫通孔9は、非導電性部材により形成されている。貫通孔9は、図8に示すように、上下方向、左右方向の2つの方向に設けられた冷却水路7が交差する箇所に、複数箇所、この場合40箇所設けられている。この貫通孔9は、図7に示すように、板状部材2の第1電極部3a側から第2電極部3b側へ貫通している。この貫通孔9を介して、板状部材2の第1電極部3a側の面から第2電極部3b側の面へ冷却水が流れるようになっている(図7の矢印参照)。
この構成によれば、冷却水が貫通孔9を通って板状部材2の第1電極部3a側の面から第2電極部3b側の面へ流れるので、セル冷却水でセル10を冷却できることにより、冷却水が流れないことによるセル10の温度上昇を抑制することができ、セル10の発電に悪影響を及ぼさないとともに、板状部材2の内部構造部分も冷却することができ、冷却水による冷却効果を向上させることができる。特に、ジュール熱が発生する抵抗体4の近傍に冷却水を流すことで、より効果的に電流測定装置1の温度上昇を低減させることができる。
この他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形または拡張を施すことができる。例えば、板状部材2の第1電極部3a側に設けられた冷却水路7における冷却水の流量が、板状部材2の第2電極部3b側に設けられた冷却水路7における冷却水の流量よりも多くなるようにしてもよい。すなわち、水が生成することに伴って反応熱が発生することで発熱量がアノード12よりも大きくなるカソード14側の冷却水路7における冷却水の流量を、アノード12側の冷却水路7における冷却水の流量よりも多くなるようにしてもよい。この構成によれば、発熱量がアノード12よりも大きくなるカソード14側のカソードセパレータ15に接触する第1電極部3a側の冷却水路7に流れる冷却水の流量を、アノードセパレータ11に電気的に接触する第2電極部3b側の冷却水路7に流れる冷却水の流量よりも多くすることによって、より効果的に電流測定装置1の温度上昇を抑制することができる。
また、上記実施形態では、冷却水路7と流入口8a及び排出口8bを板状部材2の両面に設けるようにしたが、板状部材2の一方の面にだけ、冷却水路7と流入口8a及び排出口8bを設けるようにしもよい。この構成によれば、従来、各セル10の一方の面には冷却水が流れるようになっているので(図5参照)、冷却水が流れないセル10の他方の面と、冷却水路7が形成された側の板状部材2の面とを接触させるように、電流測定装置1を配置することによって、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、複数のセル10を積層配置して構成された燃料電池100において、隣接する一対のセル10間に電流測定装置1を配置する場合について説明したが、1つのセル10と集電板20とを積層配置して構成された燃料電池100に適用してもよく、この場合、セル10と集電板20との間に電流測定装置1を配置する。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
1 電流測定装置
2 板状部材
3 電極部
3a 第1電極部
3b 第2電極部
4 抵抗体
5 導通部
6 電圧センサ
7 冷却水路
8a 流入口
8b 排出口
9 貫通孔
10 セル
11 アノードセパレータ
12 アノード(燃料極)
14 カソード(空気極)
15 カソードセパレータ
20 集電板
30 制御部(測定手段)
100 燃料電池

Claims (7)

  1. 酸化剤ガスと燃料ガスとを電気化学反応させて電気エネルギーを出力する少なくとも1つのセル(10)と前記電気エネルギーを集めるための集電板(20)とを積層配置して構成された燃料電池(100)の電流を測定する電流測定装置(1)であって、
    板状部材(2)と、
    前記板状部材の一方の面に設けられた第1電極部(3a)と前記板状部材の他方の面に設けられた第2電極部(3b)とからなる複数の分割された電極部(3)と、
    前記第1電極部と前記第2電極部とを電気的に接続するとともに所定の抵抗値をもつ少なくとも1つの抵抗体(4)を有する導通部(5)と、
    前記抵抗体の前記抵抗値と前記抵抗体の2点間の電位差に基づいて前記電極部を流れる電流値を測定する測定手段(30)と、を備え、
    前記燃料電池における隣接する一対の前記セル間または前記セルと前記集電板との間に前記板状部材を配置し、前記第1電極部を前記一対のセルの一方または前記セルに電気的に接触させるとともに前記第2電極部を前記一対のセルの他方または前記集電板に電気的に接触させることにより、前記セルの局所を流れる電流値を測定する電流測定装置において、
    前記板状部材の少なくとも一方の面における前記電極部の隙間に冷却水路(7)を形成し、
    前記板状部材の両面に少なくとも一つの貫通孔(9)を設け、
    前記貫通孔が非導電性部材により形成されており、
    前記冷却水路に、及び前記板状部材の一方の面から他方の面へ前記貫通孔を介して冷却水を流すことにより当該板状部材に隣接する少なくとも一方の前記セルを冷却することを特徴とする電流測定装置。
  2. 前記板状部材の両面に前記冷却水路を設け、
    前記冷却水路に前記冷却水を流すことにより当該板状部材に隣接する両方の前記セルを冷却することを特徴とする請求項1に記載の電流測定装置。
  3. 前記板状部材の少なくとも一方の面に、前記冷却水を流入させるための流入口(8a)と前記冷却水を排出させるための排出口(8b)とを設け、
    前記冷却水路に前記流入口から前記冷却水を流入させて前記排出口から前記冷却水を排出することを特徴とする請求項1または2に記載の電流測定装置。
  4. 前記電極部は、矩形板状の形状をなしており、等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電流測定装置。
  5. 前記冷却水路は、前記電極部の厚さまたは面積を変更することにより当該冷却水路を流れる前記冷却水の流量を変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電流測定装置。
  6. 前記冷却水は、前記板状部材に隣接するセル以外の前記セルの表面にも流れ、前記流入口から前記冷却水路に流入し前記排出口から排出され、
    前記冷却水路は、当該冷却水路を流れる前記冷却水の流量が前記隣接するセル以外のセルの表面に流れる前記冷却水の流量と同じになるように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電流測定装置。
  7. 前記セルは、前記酸化剤ガスの流路(15a)が形成されたカソードセパレータ(15)と前記燃料ガスの流路(11a)が形成されたアノードセパレータ(11)とを有し、 前記第1電極部は、前記カソードセパレータに電気的に接触し、
    前記第2電極部は、前記アノードセパレータに電気的に接触し、
    前記第1電極部側に設けられた前記冷却水路における前記冷却水の流量が、前記第2電極部側に設けられた前記冷却水路における前記冷却水の流量よりも多くなっていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電流測定装置。
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