JP4887708B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池に係り、特に燃料電池面内の発電分布を最適に制御する燃料電池システムに関するものである。
燃料電池は、酸素を含む酸化ガスをカソードに供給し、水素を含む燃料ガスをアノードに供給して発電するものであり、一対のカソードとアノードからなる燃料電池セル、または燃料電池セルが複数個直列に接続された燃料電池スタックで構成されている。
このような燃料電池において、アノードに供給された水素は、電極表面においてプロトン化され、加湿された電解質膜を通じてカソードに移動し、その移動時に生じる電子が外部回路により取り出され、電気エネルギとして利用される。カソードにおいて電極表面では、プロトンと電子と酸素とが反応し、水が生成される。
前記燃料電池セルまたは燃料電池スタックにおいて、セパレータのアノード側に燃料ガスを流すガス流路と、カソード側に酸化ガスを流すガス流路が設けられており、また、セパレータには必要に応じて、冷却水のような冷却媒体を流す流路が設けられている。
前記燃料電池では、発電時に水が生成され、外部よりアノードあるいはカソードに供給されるガスは適度に加湿されている場合もあり、発電時の生成水あるいは加湿による水は、前記ガス流路を通じて流路に流れるガスにより外部に排出される。発電時には、ガス入口から供給されるガスは反応により消費され、出口側に行くほど流路を流れるガス流量が低下し、セパレータ内の水はガス出口側で滞留しやすくなる。このため、ガス流路の出口側では、電極表面が過剰な水により、反応ガスの供給が阻害され、性能が大きく低下する現象が生じる。このことをフラッディングと言う。
そこで、従来から前記フラッディングによる性能低下を防止するため、燃料電池面内の発電分布を制御する方法として、セパレータ表面にホール素子を備えた測定装置により、燃料電池セルの電流密度分布を測定し、異常を検出した場合に、運転条件を変化させ、電流密度分布を調整しているものがあった(例えば、特許文献1参照)。
図6は特許文献1に記載された従来の燃料電池面内における発電分布の制御構造の概略を示す斜視図である。
図6において、31は発電セル、32は電流密度測定装置であり、電流密度測定装置32内に配置されたポール部33を取り囲むフェライトコア34およびホール素子35を用いて、ポール部33に流れる電流密度を電圧に変換することにより、発電セル31の表面の電流密度を測定している。
フラッディングが生じた場合、下流部の電流密度が規定値以下に低下するため、電流密度分布をモニタすることにより異常を検出している。そして異常時には、ガスの加湿量を変化させ、フラッディング状態から回復させるようにしている。
また、燃料電池の発電分布を測定する方法として、シャント抵抗を用いて発電セル内の電流密度分布を計測するものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−355843号公報 特開2003−77515号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている構成では、ホール素子によりポール部を流れる電流密度による磁界の変化を電圧信号に変換して計測しているため、外部の磁界の影響を受けやすく、磁界のノイズがある場所では精度の高い測定が困難である。
また、一括集電しているため、ポール部とセパレータブロックとの接触抵抗,ポール部自体の抵抗のばらつき、あるいはポール部を流れる電流の差により、ポール部がセパレータブロック表面と接触する箇所の電位が揃わず、セパレータブロックの面内方向に流れる電流を制御することができない。
ホール素子自体の個体差もあり、精度の高い電流密度測定装置を提供することは困難であり、たとえ、ホール素子や各部の抵抗成分を揃え、精度を高めようとした場合、コストが高くなり、実用的ではなく、測定装置の製作は困難である。そのため、電流密度を精度良く計測できないため、フラッディング現象を精度良くモニタできないという課題を有していた。
また、特許文献2に記載されている構成では、シャント抵抗を用いて電流密度を電圧に変換して電流密度分布を計測しているが、特許文献1の従来の構成と同様に、シャント抵抗の個体差や接続部の接触抵抗のばらつきにより、セパレータブロックの面内方向に流れる電流を制御することができず、測定の精度を上げるため、セパレータを含んだ集電部を測定ブロック毎に分割した構成になっている。
そのため、実際に製品として用いられる燃料電池セルとは異なった構造になってしまい、燃料電池システムにおいて、発電中の電流密度分布をモニタする方式には適用できないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、簡単な構成で、燃料電池セル面内の精度の高い発電分布を計測でき、フラッディングや連続発電時の経時的な燃料電池セルの劣化による発電異常の検出、および回復運転による高性能化,高安定化を可能にする燃料電池システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の燃料電池システムは、電極が積層された膜電極接合体と、酸素を含む酸化ガスをカソード流路の流路パスが形成されたカソードに供給し、また水素を含む燃料ガスをアノードに供給する流路が形成されたセパレータを有する燃料電池単セル、あるいは前記燃料電池単セルを複数個積層して構成される燃料電池スタックの両極に、当該燃料電池の発電により得られる電流を取り出すための集電部とを備えた燃料電池システムにおいて、前記各集電部を該集電部の面方向に複数に電気的に分割すると共に前記カソードの流路パスに沿った形で配置し、前記燃料電池単セルを挟んで相対する前記分割された集電部の電位差を計測する計測部と、前記分割された集電部に独立に接続されて、任意の値の電流を取り出す負荷部とを備え、前記分割された集電部は、前記カソード流路のターン部からターン部までそれぞれに配置されるものである。
本発明に係る前記構成によって、燃料電池単セルあるいは燃料電池スタックにおいて、電流を取り出すための集電部を分割し、各分割部の電位を測定し、測定ブロック間において、セパレータブロックの面内方向に流れる電流を制御することにより、燃料電池セル面内の精度の高い発電分布を計測することができ、フラッディングや連続発電時の経時的な燃料電池セルの劣化による発電異常の検出、および回復運転により高性能化,高安定化が可能になる。
以上のように、本発明の燃料電池システムによれば、簡易な構成による高精度な発電分布モニタにより、燃料電池セルの異常が容易に判定でき、異常原因を特定することが可能になるため、このモニタに基づき適切な制御を行うことにより、高性能化,高安定化が可能な燃料電池システムが実現する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1における燃料電池システムの電流密度分布測定装置の概略構成を示す斜視図である。
図1において、燃料電池単セル1は、電解質膜の両側に電極が配置された膜電極接合体2と、この膜電極接合体2の一方に燃料ガスを供給するアノードセパレータ3と、他方に酸素含有ガスを供給するカソードセパレータ4とにより構成されている。
膜電極接合体2は、固体高分子電解質膜と、その両極に白金ルテニウム合金を担持させたカーボンを主成分とするアノード触媒層と、白金担持カーボンを主成分とするカソード触媒層に、カーボンクロスあるいはカーボンペーパをガス拡散層が積層された構造よりなる。燃料ガスが供給される極がアノード、酸素含有ガスが供給される極がカソードである。各セパレータ3,4はサーペンタイン構造をなす。
燃料ガスは、燃料ガス供給連結孔5aを通じて供給され、燃料ガス排出連結孔5bを通じて排出される。酸素含有ガスは、酸素ガス供給連結孔6aを通じて供給され、酸素含有ガス排出連結孔6bを通じて排出される。
燃料電池単セル1の一方には、冷却水のような冷却媒体を供給する流路が必要に応じて備えられ、カーボンブロック7と接合され、冷却媒体が、冷却媒体供給連結孔8aを通じて供給され、冷却媒体排出連結孔8bを通じて排出される。
前記構成の燃料電池単セル1を複数個積層することにより、燃料電池スタック9が形成される。
燃料電池単セル1あるいは燃料電池スタック9の両側にはアノード側電流分布測定装置10aとカソード側電流分布測定装置10bとが配置され、各電流分布測定装置10a,10b内部には分割された分割集電部11が複数個配置され、各分割集電部11は、それぞれ絶縁されている。各分割集電部11には、電流を取り出す電流線12と電圧を計測するための電圧信号線13とがそれぞれ独立して接続されている。電流線12はそれぞれ独立した電子負荷装置14に接続され、電圧信号線13はそれぞれ独立した電圧計測装置15に接続される。
なお、電子負荷装置14に代えて、可変抵抗あるいはインバータを介して外部負荷と接続することもできる。
分割集電部11の外側にエンドプレート16a,16bが配置され、燃料電池単セル1と電流分布測定装置10a,10bを締結する。エンドプレート16a,16bには、電流分布測定装置10a,10bから引き出された電流線12、電圧信号線13を通す孔が各分割集電部11の位置に応じて設けられている。
図2は実施形態1の燃料電池システムの概略構成図である。
図2において、燃料電池スタック9(あるいは燃料電池単セル1)には、水素を含む燃料ガス供給ライン20がアノード加湿器21を通じて供給され、酸素を含む酸化ガス供給ライン22がカソード加湿器23を通じて供給され、冷却水供給ライン24を通じて冷却水が供給される。燃料ガス供給ポンプ25,冷却水供給ポンプ26,酸素含有ポンプ27の流量、および加湿器21,23の露点温度などは運転制御部28により制御される。
また、電流分布制御装置29により、図1に示す電流分布測定装置10a,10bの各分割集電部11に接続された電圧測定装置15の電圧値をモニタし、それぞれの電子負荷装置14の電流値が制御かつ設定される。
各電子負荷装置14の電流値を決定する電流分布制御装置29における制御アルゴリズムについて以下説明する。
燃料電池単セル1あるいは燃料電池スタック9の発電時において、それぞれの電圧計測装置15にて測定された電圧値から平均電圧を計算し、その平均電圧値と各分割集電部11で測定された電圧値の差分に応じて、電流値を増減させ、平均電圧値と一致するまで、電流値の増減を繰り返す。
ある時点tでの第n分割集電部における電圧をVn(t)、電流をIn(t)、制御定数をα、セル平均電圧をVave(t)とすると、次の時点(t+1)での電流In(t+1)は式(1)にて表される。
In(t+1)=In(t)+α×(Vave(t)−Vn(t))‥‥‥‥(1)
前記式(1)に基づいて、それぞれの分割集電部11における電位が均一になるように制御され、セパレータ3,4間のブロック面内方向に流れる電流がない状態での発電分布を決定し、モニタする。これにより、独立した電子負荷装置14をそれぞれ流れる電流が測定され、分割集電部11の各分割ブロックの面積に応じて、それぞれの分割ブロックにおける電流密度が求まり、全体として燃料電池単セル1内の電流密度分布が得られる。
また、このとき各分割集電部11は全て同電位であり、セパレータ3,4の面内方向に分割集電部11間を横方向に流れる電流はほとんどなくなるため、その部分での抵抗発熱などによるエネルギーロスがなく、燃料電池単セル1から効率良く電気エネルギを取り出すことができる。
図3は実施形態1の燃料電池システムの電流分布測定装置における分割集電部の集電部分割状態を示す斜視図である。
図3において、各分割集電部11はカソード流路30の各パス(入口側30a,出口側30b)に沿った形で配置される。反応ガスの濃度、および流量の変化は流路に沿った形で変化していくため、カソード流路30の各パスに沿った形で配置することにより、最小の分割数で詳細な電流分布をモニタすることができる。必要に応じた分解能により、カソード流路30のターン部からターン部までのパス上の分割数は任意に設定することができるが、分割数を増やせば、電子負荷装置14および電圧計測装置15の個数も増加し、製作コストが増大するため、1〜3分割程度が望ましい。
図3に示す例は、3分割(11a,11b,11c)の場合を示している。分割集電部11a,11b,11cの各面積は、均一である必要はなく、必要に応じて各々の面積を設定することができる。
次に、実施形態1の燃料電池システムにおける電流分布制御方法について、図4のフローチャートを参照して説明する。
電流分布制御部29により、前記のように測定された燃料電池単セル1内の電流分布をモニタし、ステップS1において、分割集電部11の各測定ブロックにおける電流密度の値が規定範囲内であれば(S1のYES)、通常運転(発電)モードを設定し(S2)、各測定ブロックにおける電流密度の値が規定範囲内から外れた場合(S1のNO)、異常として判断し(S3)、緩和運転モードのステップS4に移行する。
ステップS4において、各分割集電部11での電流密度が一定になるように各電子負荷装置14の電流値を設定し、緩和運転モードに移行する。これにより、通常運転条件を変化させず、異常時での電流集中や電流低下を抑制させる。このとき、各分割集電部11での電位をモニタし、規定値以下になった場合(S5のNO)、運転条件を変化させる回復運転モードのステップS6に移行する。一定時間の制御発電の後、電位が規定値以下にならない場合(S5のYES)、通常運転モードに戻る(S2)。
ステップS6において、酸素含有ガス流量を増加させる。これにより、通常よりも多量の酸素含有ガスがセル内に流入し、生成水の排出を促進させる。
ステップS6の処理においても、電流密度の値が規定範囲外にある場合(S7のNO)、ステップS8に移行する。ステップS8においては、セルの冷却水量を下げ、セル内部の温度を上昇させる。これにより、通常よりもセル内部の相対加湿度が下がり、生成水の排出を促進させる。
ステップS8の処理においても、電流密度の値が規定範囲外にある場合(S9のNO)、ステップS10に移行する。ステップS10においては、カソード加湿器23により酸素含有ガスの加湿温度を下げる。これにより、セル内部に流入する加湿水量が低下し、生成水の排出を促進させる。
ステップS10の処理においても、電流密度の値が規定範囲外にある場合(S11のNO)、ステップS12に移行する。ステップS12においては、燃料ガス流量を増加させる。これにより、通常よりも多量の燃料ガスがセル内に流入し、生成水の排出を促進させる。
ステップS12の処理においても、電流密度の値が規定範囲外にある場合(S13のNO)、ステップS14に移行する。ステップS14においては、アノード加湿器21により燃料ガスの加湿温度を下げる。これによりセル内部に流入する加湿水量が低下し、生成水の排出を促進させる。
ステップS14の処理においても、電流密度の値が規定範囲外にある場合(S15のNO)、運転条件の変化による回復が不可能と判断し、ステップS16に移行する。ステップS16においては、燃料電池システム全体の損傷を回避するため、外部に異常を知らせるための警報を発し、運転を停止させる(S17)。
(実施形態2)
図5は本発明の実施形態2の燃料電池システムにおける分割集電部の集電部分割状態を示す斜視図である。図5において、図3と同様な機能の構成要素については同じ符号を用いて説明を省略する。
図5において、分割集電部11はカソード流路30の出口側30bのみが、他部から切り出されるように分割(分割集電部11d,11e)されている。
図3に示す例のような詳細な電流分布が必要でない場合、実施形態2のように、カソード流路30のガス流量が低下しやすい出口側30bにおける電流密度のみを集中的にモニタすることにより、実施形態1よりも、さらに簡易な構成にて低コストなシステム構成が可能となる。その他の構成要素および運転安定化方法は、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本実施形態では、燃料電池単セル1あるいは燃料電池スタック9において、電流を取り出すための集電部を分割して分割集電部11とし、各分割集電部11(11a〜11c,11dと11e)の電位を測定し、分割集電部11の測定ブロック間において、セパレータ3,4間におけるブロックの面内方向に流れる電流を制御することにより、精度の高い面内発電分布をモニタすることが可能になる。
分割集電部11は、任意のサイズにより分割され、セパレータブロック面内の発電分布を所定の分解能にてモニタすることができる。
分割集電部11から取り出された電流は、独立した可変抵抗、あるいは外部負荷と接続されたインバータ、あるいは電子負荷装置14にて所定の電流値に制御することができる。
その際、分割集電部11の表面の電位を測定する装置にて、各分割集電部11の電位を均一に揃えるようなフィードバック制御を行う電流分布制御部29にて、電流値を自動的に設定することができる。例えば、燃料電池単セル1内において、フラッディングが発生すると、反応ガスの供給量が、フラッディングの発生した箇所において低下して、局所的に電流密度が低下する。あるいはフラッディングが発生しそうな箇所において、局所的に電流密度が低下する傾向が見られる。このため、フラッディングが発生するか、あるいは発生しそうな場合、局所的な電流密度の低下により、発電異常を容易に検出することができる。
発電異常を検出した場合、発電異常を回復させるために、運転条件を変化させることができる。例えば、フラッディングが発生しているか、発生しそうな場合には、供給する反応ガス量を増加させ、あるいは供給する反応ガス量の加湿量を低下させ、あるいはセルの冷却水の供給量を低下させる。これらの運転条件の変化の操作の一つ、あるいは組み合わせにより、セル内部の生成水が排出されやすい状況を作ることができる。
また、運転条件を変化させずに、分割集電部11において、所定の電流値を一定に固定して取り出すことにより、燃料電池単セル1面内での局所的な電流集中や電流低下を抑制させ、フラッディングが生じにくい状況で発電させることができる。
以上の処理を行っても、発電異常が回復されない場合は、外部に警報を発し、異常な燃料電池セルが含まれる燃料電池スタック9の運転を停止させ、システム全体への損傷発生を回避することができる。
本発明の燃料電池システムは、各種燃料電池に適用され、特に簡単な構成で、燃料電池単セルの異常を判定し、燃料電池面内の発電分布を適切に制御することが要求される燃料電池として有効である。
本発明の実施形態1における燃料電池システムの電流密度分布測定装置の概略構成を示す斜視図 実施形態1の燃料電池システムの概略構成図 実施形態1の燃料電池システムの電流分布測定装置における分割集電部の集電部分割状態を示す斜視図 実施形態1の燃料電池システムにおける電流分布制御に係るフローチャート 本発明の実施形態2の燃料電池システムにおける分割集電部の集電部分割状態を示す斜視図 従来の燃料電池面内における発電分布の制御構造の概略を示す斜視図
符号の説明
1 燃料電池単セル
2 膜電極接合体
3 アノードセパレータ
4 カソードセパレータ
9 燃料電池スタック
10a アノード側電流分布測定装置
10b カソード側電流分布測定装置
11,11a〜11e 分割集電部
12 電流線
13 電圧信号線
14 電子負荷装置
15 電圧計測装置
20 燃料ガス供給ライン
21 アノード加湿器
22 酸化ガス供給ライン
23 カソード加湿器
24 冷却水供給ライン
25 燃料ガス供給ポンプ
26 冷却水供給ポンプ
27 酸素含有ポンプ
28 運転制御部
29 電流分布制御装置
30 カソード流路

Claims (5)

  1. 電極が積層された膜電極接合体と、酸素を含む酸化ガスをカソード流路の流路パスが形成されたカソードに供給し、また水素を含む燃料ガスをアノードに供給する流路が形成されたセパレータを有する燃料電池単セル、あるいは前記燃料電池単セルを複数個積層して構成される燃料電池スタックの両極に、当該燃料電池の発電により得られる電流を取り出すための集電部とを備えた燃料電池システムにおいて、
    前記各集電部を該集電部の面方向に複数に電気的に分割すると共に前記カソードの流路パスに沿った形で配置し、前記燃料電池単セルを挟んで相対する前記分割された集電部の電位差を計測する計測部と、前記分割された集電部に独立に接続されて、任意の値の電流を取り出す負荷部とを備え、前記分割された集電部は、前記カソード流路のターン部からターン部までそれぞれに配置されることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記負荷部を可変抵抗により構成したことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記負荷部を電子負荷により構成したことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 前記負荷部をインバータを介して外部負荷と接続したことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記分割された集電部から取り出される電流値の面内分布に基づき、前記燃料電池単セルの異常が回復不可能と診断した場合に、警報を発生させ、異常な燃料電池単セルが含まれる前記燃料電池スタックの運転を停止させるように制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
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