JP6119572B2 - 無線端末装置、外部管理端末装置、及びネットワークシステム - Google Patents
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Description
この遠隔監視システムにおいては、システムの運用中に、端末において不具合や仕様変更が発生した場合には、新たなプログラムで対応したり、或いは各端末に搭載され適用しているプログラムのバージョン(以下、Verと略記する)を変更することなどが行われる。
ところで、遠隔監視システムにおいては、プログラムをダウンロード(配送)したり、或いはそのVerを変更したりする場合、対象端末の設定場所が個人宅等、作業者が自由に立ち入れないような場所にあることがあり、そのため、従来から、無線通信機能等の遠隔通信機能(シングルホップ通信)により、更新プログラムのダウンロード等が行われている。
ただ、端末が広範囲に渡って設置され、無線が届く範囲には少数の端末しか存在しない場合は、シングルホップ通信では、各端末の電波が届く位置まで作業者が移動して更新プログラムをダウンロードする必要がある。
加えて、更新プログラムのダウンロード処理に時間が掛かり、端末の実運用動作にも影響が出ることなどの問題もあり、現在のところ、端末ネットワークシステムにおいて、マルチホップ通信を用いたプログラムの配送処理は実施されていない。
なお、無作為に広範囲に設定された端末間通信において、マルチホップ通信方式を利用したネットワークとして、メッシュネットワークなどがあるが、メッシュネットワークでは、各端末通信経路が可変であり、しかも常時変化するために、更新プログラムのダウンロードを管理することが難しく、ダウンロードの自動化は難しい。
なお、複数のコンピュータをネットワークで接続し、更新情報に基づきこれら複数のコンピュータを一括して更新するシステム構成方式も知られている(特許文献1参照)。
しかし、この場合は、配布用コンピュータがネットワークを介して複数の更新対象コンピュータに一斉に配布するものであるから、上述のマルチホップネットワークシステムとはシステムが相違する。
図1は、本発明の複数の端末で構成されたマルチホップネットワークシステムの一例を概略的に説明する図である。
本マルチホップネットワークシステムの一例として、メータ類の遠隔監視システムでは、それぞれプログラムを備えた複数の端末10からなり、広範囲に設置された複数の端末10間で図示のように通信経路が設定されている。端末10(1)・・・10(4)は、それぞれ例えば料金メータ20などに接続されており、一定時間ごと或いは管理センタ30の指示により、料金情報などを料金メータ20から読み出して管理センタ30に送信する。なお、図示の例では、管理センタ30と接続された端末10(1)は、他の端末10(2)〜10(4)への中継器として機能している。また端末10(2)は、端末10(3)に対する中継器としての機能を有している。
それによって、本実施形態では、プログラム管理情報を各端末間で事実上共有し、プログラムを更新する場合において、更新プログラムを各端末で一斉に適用して運用することができ、同一ネットワーク内でVerの異なるプログラムが混在して運用されることが実質的に起きないようにすることができる。
図1において、例えば、端末(ここでは端末10(4))に対して、PC(Personal Computer)などの外部のダウンロード管理用端末(ここでは、外部管理端末という)40から更新プログラムを転送(注入とも云う)する。更新プログラムを受領した端末10(4)は、更新プログラムを、自端末の不揮発メモリに記録すると共に、近隣のつまり、直接通信可能な端末(ここでは端末10(1))に対して更新プログラムを配送する。また、更新プログラムを受領した端末10(1)からは、さらに他の端末(ここでは端末10(2)と端末10(3)に、或いは、端末10(2)から端末10(3))に更新プログラムを配送する。
本実施形態では、このように端末から端末へ、順に配送される更新プログラムの適用時期(タイミング)を揃えるため、端末間の同期信号の送受信を利用して端末間で適用時期の調整が行われる。即ち、全ての端末10(10(1)〜10(4))に対する更新プログラムの配送が完了した段階で、例えば、最も早期に適用時期に到達する端末のタイミングに合わせて、全ての端末10における更新プログラムの適用を一斉に行い、ほぼ同時に使用開始できるようにする。
以下、これらの処理を行う端末、外部管理端末の構成を含め、処理全体について詳細に説明する。
ここでは、まず、以上で述べたプログラム管理情報について具体的に説明する。
同期信号に入れ込むプログラム管理情報として、ここでは、
(a)プログラムの「更新No.」情報、
(b)適用済みプログラムの「Ver」情報、
(c)保有プログラム「Ver」情報、
(d)更新プログラム保有端末台数(保有端末台数/端末総数)情報、
(e)更新適用調整カウント情報、の(a)〜(e)の情報が備えられている。
次に、これらの情報について具体的に説明する。
この情報は、更新プログラムをダウンロード(配送)する際に、各端末10がダウンロードを行うか否かを判断する場合の判断基準となる情報で、ダウンロードの優先度を示す情報である。
即ち、プログラム更新No.(ナンバー)は、そのNo.で更新プログラムの優先度、ここでは新しさを表す。つまり、No.の高い(数値の大きい)もの程新しく、各端末10における適用の優先度が高い。
各端末10は、同期信号を受信したとき、それに付加されたプログラム管理情報中のプログラム更新No.と自端末で適用中のプログラム更新No.を比較して、同期信号中のプログラム更新No.が自端末のそれよりも大きい(優先度が高い)場合は、送信元端末10に対して更新プログラムのダウンロードを要求する。
プログラム更新No.の更新方法は、後述するように、更新プログラム配送の大元である端末10(外部のダウンロード管理用端末である外部管理端末40からプログラムの転送を受けた端末、図1では端末10(4))でプログラム更新No.を更新する。他の端末10は、プログラム管理情報中のプログラム更新No.が自端末で管理しているプログラム更新No.よりも優先度(数値)が高く、かつ保有更新プログラムのVerが、自端末と異なる場合に、更新プログラムのダウンロードを要求する。
適用済みプログラムVer情報は、現在端末に適用している、つまり端末において使用中のプログラムVerを示す。
(c)保有プログラムVer情報
保有プログラムVer情報は、端末が現在保有している更新プログラムのVerを示す。ここで、ダウンロード済みの更新プログラムは、継続配送用として、自端末に適用した後(自端末で使用可能な状態にした後)も消去しないで保存しておく。これは、例えば、ネットワーク中の全ての端末について更新プログラムの適用が完了した状態で、このVerの更新プログラムを保持しない端末10が、新たに当該ネットワークに接続された場合などを想定して、自動配送用として保存しておくためである。
更新プログラム保有端末台数情報は、保有端末台数/端末総数、即ちシステムを構成する全端末中で何台が更新プログラムを受領したかを示す情報である。例えば、システムを構成する全端末数を255台として、そのうち100台が更新プログラムの配送を受けた場合は、更新プログラム保有端末台数情報は100/255となる。また、全ての端末10が更新プログラムを受け取ったときは、更新プログラム保有端末台数情報は255/255となり、その時点から、次に説明する「更新適用調整カウント」を開始する。
なお、受信した更新プログラム保有端末台数(保有端末台数/端末総数)情報と、自端末で管理している同情報に差異がある場合は、更新プログラム保有端末台数情報が大きい方を優先し、自端末の同情報を補正(更新)する。これにより、更新プログラム保有端末台数情報はシステム内の全ての端末において共有することができる。
更新適用調整カウント情報は、保有更新プログラムの適用時期決定用のカウンタ(後述の更新適用カウント手段)のカウント情報である。
ここでカウンタは、マルチホップネットワークシステムにおける情報伝達遅延の補正用カウンタであって、全ての端末の更新準備が完了した時点、つまり、更新プログラム保有端末台数情報が255/255になった段階で、カウンタのカウントを開始する。実際の更新プログラムの適用は、カウントが満了した時点で行う。
また、大元の更新プログラム転送端末(図1の端末10(4))に接続された外部管理端末40で、更新プログラム保有端末台数情報が255/255になるまでの時間をサンプリングして、これを更新適用調整カウント情報に適用することで、更新プログラムの適用時の同期精度を向上させることができる。
図2は、以下で説明する更新プログラムを適用する端末及びダウンロード管理用外部管理端末の機能ブロック図である。
ここで、端末10は、通信を行うためのCPU12と、本発明の通信手段に対応する無線モジュール14と、RAM(Random Access Memory)16と、不揮発メモリ18と、とを備えている。
ここで、無線モジュール14には、マルチホップ通信処理手段14aと、ダウンロードモード通信処理手段14bが備えられ、RAM16はダウンロード管理情報保持領域16aを有し、不揮発メモリ18には、更新プログラムを保存する領域18aと、ダウンロード管理情報のための退避領域18bが設けられている。
プログラム配送・管理手段122bは、プログラム管理情報に基づき、プログラムの配送の要否を判断し、プログラムの配送要の判断に基づき他端末から当該プログラムの配送を受け付け、又はプログラムの配送要求に基づき他端末に当該プログラムを配送する処理を行う。
更新適用カウント手段122cは、プログラム配送・管理手段122bの更新プログラム情報のうち、(d)更新プログラム保有端末台数(保有端末台数/端末総数)情報の更新プログラム保有端末台数から、全ての端末に更新プログラムが配送されたことを確認したとき更新適用のためのカウントを行うカウント手段である。
適用タイミング調整手段122dは、更新適用カウント手段122cがカウントを満了して配送された更新プログラムを適用するタイミングを、更新適用カウント手段122cのカウント満了までのカウント値を変更することにより調整する。
ダウンロード通信制御部124は、端末間におけるプログラムの送信又は受信制御を行う。
更新手段122eは、具体的には以下で説明するがプログラム管理情報を更新(又は補正)する処理を行う。
間欠動作制御部126は、電池駆動による低消費電力動作時における間欠動作を制御する。
CPU41には、これもプログラムにより構成される機能実現手段として、更新プログラム配送状況監視手段411と、配送済み更新プログラムの強制適用開始判定手段412と、が備えられている。
RAM43には、更新プログラム(オリジナル版)が保持されている。
ユーザIF部44は、更新プログラムの転送開始や、強制適用開始操作のための操作部を構成する。
表示部45は、更新プログラム配送状況の確認やユーザに対する警告などの表示を行う。
即ち、まず、更新プログラム配送側端末(例えば図1の端末10(4))が、同期信号発信タイミングになったとき(S101、YES)、自端末の更新プログラム管理情報((a)プログラムの更新No.情報、(b)適用済みプログラム更新Ver情報、(c)保有プログラムVer情報、(d)更新プログラム保有端末台数情報、(e)更新適用調整カウント情報)を記憶手段(RAM16;図2)から読み出す(S102)。
ここで、他の端末10からプログラム受領要求(又は応答)が有れば(S105、YES)、動作モード切替制御手段124aにより、間欠通信を連続通信に切替え、通信時間制限の解除や通信チャネルの一時的な変更などのダウンロード専用通信シーケンスを開始し、取得したプログラムは、これも記憶手段である不揮発メモリ18の更新プログラム保持領域18aへ格納する(S107)。
その後、例えば、動作モード切替制御手段124aにより、連続動作を間欠動作に、また、通信時間制限の再設定や一時的に変更した通信チャネルを戻し、ダウンロード専用通信シーケンスから通常運用モードに復帰して(S110)、スタートに戻る。
なお、ステップS105で、他の端末10からプログラム受領要求がなく(S105、NO)、所定の応答待ち時間が満了したときは(S106、YES)、スタートに戻る。
まず、更新プログラム受領側端末(例えば図1の端末10(1))は、同期信号を受信すると(S201)、プログラム配送・管理手段122bは、同期信号に入れ込まれた(又は付加された)送信元端末(図1の端末10(4))の更新プログラム管理情報中の「更新No.」を確認する(S202)。ここで、更新プログラムがあり(つまり、更新No.=0ではなく)、かつ自端末の更新No.が相手端末の更新No.以下であれば(S203、YES)、プログラム管理情報中の「更新プログラムVer」を参照する(S204)。ここで、自端末で保有する更新プログラムのVerとプログラム管理情報中のVerが一致していなければ(S205、NO)、動作モード切替制御手段124aにより、間欠通信を連続通信に切替え、通信時間制限を解除や通信チャネルの一時的な変更などのダウンロード専用通信シーケンスを開始する(S206)。
ステップS213で、全端末へのダウンロード済みでなくとも(S213、NO)、外部管理端末40の配送済み更新プログラムの強制適用開始判定手段412の判定結果に基づく更新カウント開始要求が有れば(S217、YES)、ステップS214に進み、開始要求がなければ(S217、NO)、スタートに戻り最初から処理をやり直す。
端末10における同期監視周期が到来したときは(S301、YES)、更新適用カウント手段122cのカウント値をチェックし、カウント値が初期値でなければ(S302、NO)、プログラム管理情報中の「更新適用調整カウント値」を更新する(S303)。カウント値が満了であれば(S304、YES)、プログラム管理情報を変更し、それを不揮発メモリ18のダウンロード管理情報退避領域18bに退避する処理を行う(S305)。なお、ここで、変更対象となる情報は、「適用済みプログラムVer」であるが、変更していない他のプログラム管理情報も同様に退避する。その後、保有更新プログラムを自端末に適用する処理を行い(S306)、この処理が終了した後、不揮発メモリからプログラム管理情報及び保有更新プログラムを復帰する処理を行い(S307)、スタートに戻る。
なお、ステップS302でカウント値が初期値である場合(S302、YES)、ステップS304でカウント値が満了していないとき(S304、NO)は、そのままスタートに戻り、最初から処理をやり直す。
まず、外部管理端末40に接続された端末10(4)に更新プログラムを転送する(S401)。次に、外部管理端末40の更新プログラム配送状況監視手段411は、外部管理端末40に接続された端末10(4)の更新プログラム管理情報を取得して、その「更新プログラム保有端末台数/端末総数」を監視する。この監視は周期的に継続して行う(S402)。次に、マルチホップネットワークシステム内の全ての端末10(1)〜10(4)に対する更新プログラムの書き換えが完了したか否か判別し(S403)、完了していなければ(S403、NO)、配送済み更新プログラムの強制適用開始判定手段412は、予め定めた更新完了予測時間をオーバーしたか否かを判別する(S404)。ここで、オーバーしていれば(S404、YES)、外部管理端末40に接続された端末10(4)に更新カウント開始を自動実行させるか、または、ユーザへのアラーム表示で操作をさせる処理、つまり、外部管理端末40に接続された端末10(4)において「更新カウント開始要求」をユーザに実施させる処理を行い(S405)、この処理を終了する。なお、ステップS403で全数書き換え完了していれば(S403、YES)、処理を終了する。また、ステップS404で更新完了予測時間をオーバーしていなければステップS402に戻る。
図7(図7A、B)は複数の端末で構成されるマルチホップネットワークシステムにおいて、プログラム更新処理を行う場合の処理手順を説明するシーケンス図である。なお、ここでは、便宜上無線端末は3台(端末10(1)〜10(3))であるとして説明する。
即ち、図7(図7A、B)に示すネットワークシステムは、マルチホップネットワークで端末10(1)〜10(3)で構成されており、更新プログラムはVer1.0をVer0.0にダウングレードするものとする。また、更新適用調整カウント値は、仮に100(監視周期)とする。また、通常通信時のチャネルは5とし、ダウンロードに適した専用チャネルは13とする。
この状態において、端末10(3)に更新プログラム(Ver0.0)が転送されると(S501)、端末10(3)の更新プログラム管理情報のうち、プログラムの更新No.情報;2に、保有プログラムVer情報はVer0.0に、更新プログラム保有端末台数(保有端末台数/端末総数)情報は、3台中1台だけに更新プログラムが転送されたため、1/3に変更される(S502)。なお、適用済みプログラムVer情報(Ver1.0)は変更されない。
端末10(3)は、プログラム受領要求を受信すると、最初に受信した端末、ここでは端末10(1)に対して確認信号を送信し、それと共に自端末をダウンロードモードに切り替える(S507)。他方、端末10(1)は、端末10(3)からの確認信号を受信すると自端末をダウンロードモードに切り替える(S508)。
端末10(3)は、端末10(1)からの完了確認信号を受信すると自端末の更新プログラム管理情報を変更する(つまり、保有端末台数情報を1/3から2/3に変更する)(S511)。
続いて、端末10(1)の同期信号発信タイミングになると同期信号をブロードキャストする(S512)。
同期信号を受信した端末10(3)は、プログラム更新No.情報;2が自身のプログラム更新No. 情報;2と同じであるのでダウンロードは要求しないが、保有端末台数情報及び更新適用調整カウント情報を参照して、自端末のそれと差異があれば補正する(なお、この場合、保有端末台数情報は2/2、更新適用調整カウント情報は初期値で一致している)。
他方、同期信号を受信した端末10(2)は、同期信号に含まれる更新プログラム管理情報のプログラム更新No.情報;2をチェックし、自端末のプログラム更新No.情報;1よりも後のもの(新しいもの)であることから、プログラムの更新が必要であることを認識し、端末10(1)に対してプログラム受領要求を送信する(S513)。
端末10(1)は、プログラム受領要求を受信すると、端末10(2)に対して確認信号を送信して、自端末をダウンロードモードに切り替える(S514)。
端末10(2)は、端末10(1)からの確認信号を受信すると自端末をダウンロードモードに切り替える(S515)。
端末10(2)は、更新プログラムを受領してダウンロードが完了すると、完了確認信号を端末10(1)へ送信し、更新プログラム管理情報を更新し、さらに、通常モードへ復帰する(S517)。
端末10(1)は、端末10(2)の完了確認信号を受信すると、次に自端末の更新プログラム管理情報を変更する。つまり、保有端末台数情報を2/3から3/3に変更する。また、それと共に、通常モードへ復帰し、保有端末台数情報が満了なので、調整カウントを開始する(S518)。
同期信号を受信した端末10(1)は、プログラム更新No. 情報;2が自身のプログラム更新No. 情報;2と同じであるのでダウンロードは要求しないが、保有端末台数情報及び更新適用調整カウント情報を参照して、自端末のそれと差異があれば補正する(S520)(なお、この場合、保有端末台数情報は3/3、更新適用調整カウント情報は初期値で一致している)。
したがって、更新プログラムをダウンロードした後、その更新プログラムへの切り替えを全端末でほぼ同時に行うことができる。そのため、同じシステム内において、新旧プログラムが混在する可能性を事実上なくすことができる。
ここでは、端末10(3)と端末10(1)で構成されるシステムに新規端末10(2)を追加する場合を例に採って説明する。
端末10(2)をシステムに増設した後、端末10(2)の同期信号発信タイミングになると、同期信号をブロードキャストする(S601)。これを受信した端末10(1)、10(3)は、いずれも端末10(2)のプログラム更新No.情報が0であるので、更新プログラムを保持しないと認識し、この同期信号に対しては反応しない(無視する)。次に、端末10(1)が同期信号発信タイミングになると、同期信号をブロードキャストする(S602)。
なお、端末10(2)は、いまやプログラム更新No.情報は自端末と同様であるので、ダウンロード要求は行わないが、保有端末台数情報や調整カウント値については自身のものに対して変更があれば変更する。
システム内に新規の端末を追加(増設)した場合は以上の手順で更新プログラムのダウンロード等が行われる。
次にその点について説明する。
再び図1において、外部管理端末40は、端末のダウンロード管理情報をそれに接続した端末10(4)から、例えば定期的に取得する。その更新プログラム管理情報から更新プログラムが全体の端末に行き渡る想定時間(その想定時間は、例えば、システム内の無線端末数や同期信号発信間隔などを基にシミュレーションにより算出する)を超えても更新プログラムが行き渡らないと判定したときは、自動で或いはユーザへのアラーム通知による手動操作を促す。これにより、端末10(4)の更新プログラム管理情報中の「更新カウンタ」を強制的にカウント開始させることができる。
無線による遠隔監視システムでは、無線によるネットワーク機能を既に有しており、ビーコン等の同期手段も有しているため、上述の更新プログラムの適用手段及び方法を容易に実施することができるが、この場合は、図1に示した外部管理端末40の機能を管理センタ30に持たせたものである。
即ち、本実施形態においては、一般家庭における電気、ガス、水道などの使用量(使用料金)の遠隔検針システムにおいて、端末の1台(例えば親機がある場合は親機)10(1)に対して、管理センタ30から更新プログラムを配送する。
更新プログラムが配送された端末10(1)は、端末同士の無線ネットワークにおける既に説明した手順にしたがって、他の端末10(2)、10(3)、10(4)に更新プログラムを配送する。ここで、更新プログラムを受領した端末10(4)はさらに端末10(5)に、次に、端末10(5)は端末10(6)に更新プログラムを配送する。
例えば、管理センタ30から各端末のプログラムのバージョン(Ver)アップを同時期に行う。或いは、端末10(10(1)〜10(6))が、料金メータから料金情報を収集する時刻設定を同時期に一斉に変更することなどが可能になる。
(1)マルチホップ通信方式によるダウンロード時間が従来の更新プログラムのダウンロード時間よりも短縮できる。また、ダウンロードを自動で行うことができる。
(2)プログラムの更新対象となる複数の端末に対して、同時期に更新可能であるため新旧のプログラムが同一システム内で混在することによる悪影響の虞がない。
(3)無線状況の悪化等で、一時的にプログラムの更新できない端末が存在する場合であっても、端末が発信する同期信号を利用するため、無線通信が可能になった段階で、プログラムの更新を行うことができる。
(4)全ての端末の更新の進捗状況を更新元(外部管理端末、管理センタ)で確認できるため、例えば一定時間経過した段階で、システムを構成する全端末に更新プログラムが行き渡らない場合でも、強制的に更新プログラムの適用を開始することができる。そのため、一部の端末の不具合などで他の端末の更新プログラムの適用が遅延することが防止できる。
Claims (7)
- マルチホップ通信方式を用いて通信を行うネットワークシステムを構成する無線端末装置であって、
前記無線端末装置は、自無線端末装置が保持するプログラムに関するプログラム管理情報を所定時間毎に互いに送受信する通信手段と、
受信したプログラム管理情報に基づき、自無線端末装置のプログラム管理情報を所定の更新優先度に従って更新する更新手段と、
プログラム管理情報に基づき、更新プログラムの配送の要否を判断し、更新プログラムの配送要の判断に基づき他無線端末装置から当該更新プログラムを受領し、又は更新プログラムの配送要求に基づき他無線端末装置に当該更新プログラムを配送するプログラム配送・管理手段と、
全ての無線端末装置に対する更新プログラムの配送が完了したとき、当該更新プログラムの自無線端末装置における適用タイミングを調整する適用タイミング調整手段と、を有し、
前記適用タイミング調整手段は、前記プログラム管理情報に含まれる他の無線端末装置の適用タイミング情報のうち、自無線端末装置の適用タイミング情報よりも早い適用タイミング情報に合わせて自無線端末装置の適用タイミング情報を調整し、前記ネットワークシステム内の各無線端末装置が同時期に更新プログラムの適用を行うようにすることを特徴とする無線端末装置。 - 請求項1に記載された無線端末装置において、
前記プログラム管理情報は、前記各端末が発信する同期信号に付加して発信されることを特徴とする無線端末装置。 - 請求項1に記載された無線端末装置において、
前記プログラム管理情報は、プログラム同士の優先度を示す保有プログラム情報を含み、前記プログラム配送・管理手段は、前記保有プログラム情報の優先度に基づき更新プログラムの配送の要否を判断することを特徴とする無線端末装置。 - 請求項1に記載された無線端末装置において、
前記プログラム管理情報は、更新プログラムの配送済み端末数を表す更新プログラム保有無線端末装置台数情報を含み、
前記適用タイミング調整手段は、更新プログラム保有無線端末装置台数情報に基づき、更新プログラム保有無線端末装置台数が前記ネットワークシステムを構成する無線端末装置台数の総数に達したとき始動するカウント手段の更新プログラム適用までのカウント数を調整することを特徴とする無線端末装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載された無線端末装置において、
前記プログラム配送・管理手段が、更新プログラムの配送要の判断に基づき他無線端末装置から当該更新プログラムを受領し、又は更新プログラムの配送要求に基づき他無線端末装置に当該更新プログラムの配送を行うとき、前記無線端末装置の通信モードを間欠通信モードから連続通信モードに切り替え、かつ、前記無線端末装置の通信時間制限の解除や通信チャネルを一時的に変更する動作モード切替制御手段を有することを特徴とする無線端末装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載された無線端末装置に、更新プログラムを転送する外部管理端末装置であって、
前記無線端末装置の更新プログラム保有無線端末装置台数情報を監視する更新プログラム配送状況監視手段と、
予め定めた更新完了予定時間を超えて更新プログラムの各無線端末装置に対する配送が完了していないときに、前記無線端末装置に前記適用タイミングを強制設定するか又はユーザに対するアラーム表示を行う、更新プログラム強制適用開始判定手段と、を有することを特徴とする外部管理端末装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載された無線端末装置で構成され、前記無線端末装置間でマルチホップ通信方式を用いて通信を行うことを特徴とするネットワークシステム。
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