JP6119169B2 - コアレス配線基板の製造方法 - Google Patents
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に構成されている。
る。
また、パッドの表面には、Ni−Auメッキが施されている。導体配線層同士はビアによって層間接続がなされており、これによって、パッド間の導通経路(信号用、電源用、グランド用)が形成されている。
基板の主面とし、さらに導体配線層と樹脂シートを交互に積層して、配線基板となるべき配線積層部を形成した後、配線積層部と補強基板を金属箔部分から剥離する。補強基板から剥離した配線積層部に付着している金属箔をエッチング等により除去することで、コアレス配線基板となる配線積層体が得られる。
特に剥離開始の隙間をつくる際、基板角端部の金属箔密着面を剥離させる部分では、薄い刃物状のもの、例えばカッターナイフ等で正確に剥離面に差し入れて開く作業となるため作業のタクトタイムが長くなる上に、作業者の怪我の原因にもなりやすい。また、剥離工程を手作業で行うと、剥離時に非定常的に積層配線部を反らせることで、内部の配線となるべき金属パターンが破断する不良発生の原因となるなどのため装置化が望まれている。
前記密着金属箔の上に誘電体層と導体パターン層とを交互に積層して、これら誘電体層と導体パターン層とで構成される配線積層部を形成する積層体形成工程と、
配線積層部が形成された前記基板の外周部を切断除去して、前記密着金属箔の端面が露出した断面を切り出す周囲部切除工程と、
外周部が切断除去された基板の端部であって、密着金属箔の端面が断面に露出した部位の近傍の端部を表裏両面から加圧した後開放することにより、2層の前記金属箔の間に隙間を形成し、形成された隙間から2層の前記金属箔を互いに剥離する剥離工程と、
を備え、
加圧する前記端部が、断裁して廃棄する余白部分であることを特徴とするコアレス配線基板の製造方法、である。
本発明に係るコアレス配線基板の製造方法の実施形態を説明する。本発明のコアレス配線基板の製造方法は、簡略に説明すると、補強基板1上に配線積層部2を周知のビルドアップ法によって形成し(図1および2参照)、その後、配線積層部2を補強基板1から剥離することで製造を容易とするものである(図4および5参照)。また、補強基板1の表裏両面に同時に配線積層部2を形成できるので量産が容易である。以下、各工程について詳細な説明を行う。
下地樹脂層形成工程では、製造時の補強のための補強基板1上に下地樹脂層1aを形成する(図1参照)。補強基板1の材質は特には限定されないが、例えば耐熱性樹脂板(例えばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)や繊維強化樹脂板(例えばガラス繊維強化エポキシ樹脂)等を用いることができる。また、下地樹脂層1aは、後述する他層の樹脂層と同様に、主にエポキシ樹脂等の高分子材料からなる樹脂シートを真空ラミネートすることによって補強基板の主面に形成される。なお、本工程において下地樹脂層1aは補強基板1の表裏両面に同時に形成される。なお、図3以降では下地樹脂層1aを省略する。
密着金属箔配置工程では、密着金属箔3aを下地樹脂層1a上に主面に包含される形で配置する。密着金属箔3aは、2枚の金属箔が、例えば薄いCrメッキを介して密着したものであり、その界面にて剥離可能なものである。また、密着金属箔3aは、金属箔の表面粗化処理によって表面が粗化されている。金属箔の表面粗化処理は、例えば無機酸と金属酸化剤を含む粗化剤等を用いて行うことができる。
なお、金属箔の表面粗化処理が施された密着金属箔3aの表面粗度によりコアレス配線基板のソルダーレジスト層の表面粗度が決定される。
第1誘電体層形成工程では、密着金属箔3aを覆い囲む形で樹脂層を形成して、その樹脂層と下地樹脂層の間に密着金属箔3aを封止する。ここで、樹脂層は、コアレス配線基板の主面をなす誘電体層となるべき部分を密着金属箔3a上に含むものである。また、樹脂層は、樹脂シートを真空ラミネートすることにより形成される。このように、密着金属箔3aが樹脂層と下地樹脂層の間に封止され、且つ、樹脂層が表面粗化された密着金属箔3aに密着すること(アンカー効果)で、以後の工程で密着金属箔3aが樹脂層及び下地樹脂層から剥がれることなく配線積層部2を良好に得ることができる。
積層体形成工程では、樹脂層上に導体配線パターン及び誘電体層である樹脂層を交互に積層して配線積層部2を得る。このような導体配線パターンと樹脂層の積層は、周知のビルドアップ法により行うことができる(補強基板の両面にビルドアップすることができる)。なお、配線積層部2は、コアレス配線基板となる配線パターン部6のブロックが複数個配列したものとして構成される(図2参照)。
周囲部切除工程では、配線積層部2とその周囲部との境界に沿って補強基板1ごと切断して周囲部を除去する。境界は密着金属箔3aの外縁に沿って(若しくはそれよりも内側に)存在し、切断により周囲部が除去されると、樹脂層に封止されていた密着金属箔3aの外縁(外縁側が切除された場合は新たな外縁)が現れる。すなわち、周囲部の除去により樹脂層と下地樹脂層の密着部分が失われるので、配線積層部2と補強基板1(及び下地樹脂層)とは、積層方向において密着金属箔3aのみを介して連接した状態となる。
剥離工程では、配線積層部2と補強基板1とを密着した密着金属箔3aを構成する2層の金属箔3の界面にて剥離する。
金属箔除去工程では、配線積層部2に付着している金属箔3を除去して誘電体層を露呈させる。金属箔3の除去は、例えば金属が銅である場合は、過酸化水素水−硫酸系のエッチング液を用いた化学エッチングにより行うことができる。ここで、金属箔3が誘電体層と密着する面は上述のように粗化処理が施されているので、金属箔3の除去により現れる誘電体層の主面も、金属箔3と同等の粗度を有するものとなる。このとき、誘電体層の主面の粗度が低いと製造後のコアレス配線基板の主面におけるアンダーフィル材の流れ性が不良となってボイド等を発生させるおそれがある。また、アンダーフィル材と誘電体層との密着性も悪くなる。他方、誘電体層の主面の粗度が高すぎてもNi/Auメッキ時にメッキダレ不良が発生したり、アンダーフィル材の流れ性が過度となり充填性が悪くなるおそれがある。
レーザ開口工程では、レーザによって誘電体層に開口を穿設する。開口は、誘電体層下に
形成されたパッドに当たる位置に穿設され、その底部にはパッドが露出する。このようなレーザによる開口の穿設には、CO2レーザ、UVレーザやYAGレーザ等が用いられる。
デスミア工程では、開口底(パッド表面)の樹脂残渣(スミア)を除去する。
デスミア工程(工程9)後には、パッドの表面にNi−Auメッキが施される。そして、配線積層部2は、コアレス配線基板となるブロック毎に切り分けられ、パッドには半田バンプ(Sn/Pb等)が形成される。その後、スティフナ−が主面に接着され、電気的検査、外観検査等の所定の検査を経てコアレス配線基板が完成する。
前述のコアレス配線基板の製造方法のうち、特に剥離工程の詳細な実施形態について説明する。
具体的には、図3に示すように、基板端部を一対の加圧ブロック7ではさみ、加圧ブロック7に基板端部を圧縮する方向(図3の矢印の方向)に加圧し、基板端部を圧縮変形させる。すると、補強基板1と配線積層部2は、構成材料が異なるので圧縮変形の度合いが異なるため、補強基板1と配線積層部2との間でズレが生じて、密着金属箔3aを構成する2枚の金属箔3の界面から剥離することになる。その後、図4に示すように、加圧ブロック7を基板端部から外すと、圧縮変形時に剥離した密着金属箔3aの界面に隙間8が生じるので、この隙間8を剥離のキッカケにすることにより補強基板1から配線積層部2を簡易に剥離することが出来る。
2以上の加圧面積が適当である。
2・・・配線積層部
3・・・金属箔
3a・・・密着金属箔
4・・・余白部分
5・・・基板角端部
6・・・配線パターン部
7・・・加圧ブロック
7a・・・ロール状加圧ブロック
8・・・隙間
9・・・圧空ノズル
Claims (6)
- 2層の金属箔を互いに剥離可能に密着して密着金属箔とし、この密着金属箔を補強基板に積層して密着金属箔付き補強基板を製造し、この密着金属箔付き補強基板を使用してコアレス配線基板を製造する方法であって、
前記密着金属箔の上に誘電体層と導体パターン層とを交互に積層して、これら誘電体層と導体パターン層とで構成される配線積層部を形成する積層体形成工程と、
配線積層部が形成された前記基板の外周部を切断除去して、前記密着金属箔の端面が露出した断面を切り出す周囲部切除工程と、
外周部が切断除去された基板の端部であって、密着金属箔の端面が断面に露出した部位の近傍の端部を表裏両面から加圧した後開放することにより、2層の前記金属箔の間に隙間を形成し、形成された隙間から2層の前記金属箔を互いに剥離する剥離工程と、
を備え、
加圧する前記端部が、断裁して廃棄する余白部分であることを特徴とするコアレス配線基板の製造方法。 - 加圧する前記端部が角隅部であることを特徴とする請求項1に記載のコアレス配線基板の製造方法。
- 加圧する前記端部の面積が8〜32mm2の範囲であることを特徴とする請求項2に記載のコアレス配線基板の製造方法。
- 前記加圧が、前記基板の辺方向にローラーを転がしながら行うものであることを特徴とする請求項1に記載のコアレス配線基板の製造方法。
- 前記加圧が、配線積層部が形成された前記基板の厚みが70〜80%になるまで行うものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコアレス配線基板の製造方法。
- 前記剥離が、前記隙間が形成された端面から圧縮ガスを吹き付けることによって行うものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコアレス配線基板の製造方法。
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