JP2005079108A - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コア基板を有さず、高分子材料からなる誘電体層と導体層とが交互に積層された配線基板を容易に得ることが可能な製造方法を提供する。
【解決手段】製造時における補強のための支持基板20の主表面に設けられた枠体8上に形成され、かつ枠体8のキャビティ形状に倣ったくぼみBWを有する下地誘電体シート21上において、くぼみBWに包含されるよう配された、分離可能な2つの金属箔5a、5bが密着してなる金属箔密着体5と、金属箔密着体5を包むよう形成され、かつ金属箔密着体5の周囲領域21cにて下地誘電体シート21と密着して金属箔密着体5を封止する第一誘電体シート11と、を有する積層シート体10を形成する。
【選択図】図1

Description

【発明が属する技術分野】
本発明は、コア基板を有さない配線基板の製造方法に関する。
【0001】
【従来の技術】
近年、電子機器における高機能化並びに軽薄短小化の要求により、ICチップやLSI等の電子部品では高密度集積化が急速に進んでおり、これに伴い、電子部品を搭載するパッケージ基板には、従来にも増して高密度配線化及び多端子化が求められている。
【0002】
このようなパッケージ基板としては、現状において、ビルドアップ多層配線基板が採用されている。ビルドアップ多層配線基板とは、補強繊維に樹脂を含浸させた絶縁性のコア基板(FR−4等のガラスエポキシ基板)のリジッド性を利用し、その両主表面上に、高分子材料からなる誘電体層と導体層とが交互に配されたビルドアップ層を形成したものである。このようなビルドアップ多層配線基板では、ビルドアップ層において高密度配線化が実現されており、一方、コア基板は補強の役割を果たす。そのため、コア基板は、ビルドアップ層と比べて非常に厚く構成され、またその内部にはそれぞれの主表面に配されたビルドアップ層間の導通を図るための配線(例えば、スルーホール導体と呼ばれる)が厚さ方向に貫通形成されている。ところが、使用する信号周波数が1GHzを超える高周波帯域となってきた現在では、そのような厚いコア基板を貫通する配線は、大きなインダクタンスとして寄与してしまうという問題があった。
【0003】
そこで、そのような問題を解決するため、特許文献1に示されるような、コア基板を有さず、高密度配線化が可能なビルドアップ層を主体とした配線基板が提案されている。このような配線基板では、コア基板が省略されているため、全体の配線長が短く構成され、高周波用途に供するのに好適である。このような配線基板を製造するためには、段落0012〜0029及び図1〜4に記載されているように、金属板上にビルドアップ層を形成した後、該金属板をエッチングすることにより薄膜のビルドアップ層のみを得る。そして、このビルドアップ層が配線基板とされる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−26171号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載された製造方法の場合、ビルドアップ層が形成される金属板は、製造時における補強の役割を担うことが可能な程度の厚さ(例えば、銅板にして0.8mm程度)に設定されるが、ビルドアップ層を形成後にそれを全てエッチングすることは、時間が掛かり過ぎる(例えば、銅板0.8mmに対して30分程度)など工程上の無駄が多いという問題があった。
【0006】
そこで、本発明では、コア基板を有さず、高分子材料からなる誘電体層と導体層とが交互に積層された配線基板を容易に得ることが可能な製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・発明の効果】
上記課題を解決するため、本発明の配線基板の製造方法では、
コア基板を有さず、かつ両主表面が誘電体層にて構成されるよう、高分子材料からなる誘電体層と導体層とが交互に積層された配線基板を製造するために、
製造時における補強のための支持基板の主表面に設けられた枠体上に形成され、かつ該枠体のキャビティ形状に倣ったくぼみを有する下地誘電体シート上において、
該くぼみに包含されるよう配された、分離可能な2つの金属箔が密着してなる金属箔密着体と、該金属箔密着体を包むよう形成され、かつ該金属箔密着体の周囲領域にて下地誘電体シートと密着して該金属箔密着体を封止する第一誘電体シートと、を有する積層シート体を形成するとともに、
積層シート体のうち、金属箔密着体上の領域を配線基板となるべき配線積層部として、その周囲部を除去し、該配線積層部の端面を露出させた後、配線積層部を支持基板から、片方の金属箔が付着した状態で、金属箔密着体における2つの金属箔の界面にて剥離することを特徴とする。
【0008】
上記本発明によると、本発明の配線基板の製造方法は、図1を参照して簡略に説明すると、(a)支持基板20(特許文献1における金属板に該当する)上に形成された下地誘電体シート21上に、配線基板となるべき配線積層部100(図2参照)を含有する積層シート体10を形成し、(b)積層シート体10のうち配線積層部100の周囲部(図中の破線部)を除去することにより、配線積層部100の端面103を露出させて、(c)配線積層部100を支持基板20(及び下地誘電体シート21)から剥離する。このように、配線積層部と支持基板との分離を剥離により行うことで、容易に配線基板を得ることが可能となっている。また、配線積層部と支持基板との分離をエッチングにより行わないため、支持基板の両主表面に積層シート体を形成することもでき、ひいては配線基板の量産が可能となる。
【0009】
以下、図1のそれぞれの工程に関して詳細な説明を行う。図1(a)では、支持基板20上に形成された下地誘電体シート21上に、配線基板となるべき配線積層部100(図2参照:詳細は後述)を含有する積層シート体10が形成されている。支持基板20の主表面には枠体8が設けられており、その上に形成された下地誘電体シート21は、支持基板20の主表面と枠体8の内周面8cとにより構成されたキャビティ形状に倣った形状を有し、該キャビティ位置上にてくぼみBWを有する。そして、積層シート体10では、くぼみBWに包含されるように、分離可能な2つの金属箔5a、5bが密着してなる金属箔密着体5が配され、該金属箔密着体5を包むように第一誘電体シート11が配されている。なお、積層シート体10は、この他に、第一誘電体シート11上に形成された第一導体層31と、該第一導体層31と金属箔密着体5とを接続する第一誘電体シート11に貫通形成された第一ビア導体41と、も有するが、これらに関しては後述する。そして、該金属箔密着体5を包むよう形成された第一誘電体シート11は、金属箔密着体5(上側金属箔5b)に密着するとともに、金属箔密着体5の周囲領域21c(主に枠体8上の領域)にて下地誘電体シート21と密着しており、これによって、金属箔密着体5は第一誘電体シート11に封止された状態とされている。
【0010】
このように金属箔密着体5が第一誘電体シート11に封止されていることにより、金属箔密着体5(下側金属箔5a)と下地誘電体シート21との界面に膨れや剥れが生じることなく、積層シート体10を形成することができる。そしてその後、図1(b)において、第一誘電体シート11と下地誘電体シート21とが密着している周囲領域21cが除去されるので、図1(c)において、金属箔密着体5の界面で配線積層部100の剥離を容易に行うことが可能となる。つまり、このように構成することにより、密着性が要求される積層シート体の形成(図1(a))と、剥離容易性が要求される配線積層部の剥離(図1(c))とを、どちらも良好に行うことが可能となる。
【0011】
なお、図2に示すように、積層シート体10のうち、金属箔密着体5上の領域は、配線積層部100とされている。配線積層部100は、図1(c)の剥離により上側金属箔5bが付着した状態で得られ、その後配線基板となるべきものである。すなわち、コア基板を有さず、かつ両主表面が誘電体層にて構成されるよう、高分子材料からなる誘電体層と導体層とが交互に積層された構造を有する(詳細な構造については後述する)。
【0012】
また、積層シート体10の形態は、配線積層部100(金属箔密着体5上の領域)を有していればよく、図1(a)の形態に限定されない。例えば、図3(a)のように、第一誘電体シート11上に形成される他の誘電体シートが、配線積層部100となる部分のみにより構成されていてもよい。
【0013】
次に、図1(b)では、積層シート体10のうち、配線積層部100の周囲部(図中の破線部)を除去し、該配線積層部100の端面103を露出させる。つまり、第一誘電体シート11と下地誘電体シート21とが密着している周囲領域21cが取り除かれ、金属箔密着体5の端面が露出することになる。これにより、図1(c)のように、配線積層部100を支持基板20から、金属箔密着体5の界面(すなわち、下側金属箔5aと上側金属箔5bとの界面)にて容易に剥離することができる。なお、積層シート体10において配線積層部100の周囲部(図中の破線部)を除去する際、該周囲部とともに、支持基板20及び下地誘電体シート21の該周囲部下にあたる領域も除去するようにすれば、配線積層部100の端面103の露出が容易に行うことができる。
【0014】
また、図1(b)では配線積層部100の周囲部を除去する際に、第一誘電体シート11と下地誘電体シート21とが密着している周囲領域21cを取り除き、金属箔密着体5の端部を露出させることで配線積層部100の剥離が可能となるが、金属箔密着体5の端部をより確実に露出させるため、図4(a)及び(b)に示すように、配線積層部100を、金属箔密着体5のうち外縁端付近を除いた部分及び該部分上の領域によって構成し、その周囲領域を除去、すなわち金属箔密着体5の外縁端付近も除去するようにすることができる。
【0015】
なお、支持基板20の主表面に枠体8を設けずに、下地誘電体シート21、金属箔密着体5及び第一誘電体シート11が形成された場合、図12(a)に示すように、第一誘電体シート11は、下地誘電体層21及び金属箔密着体5が形成する段構造に倣った形状となる。そのため、第一誘電体シート11は、金属箔密着体5の端部周辺で薄くなり、図12(b)に示すように、金属箔密着体5の端部周辺で破損してしまうことがある。この場合、金属箔密着体5の界面(金属箔5a、5bの間)や、第一誘電体シート11もしくは下地誘電体シート21と金属箔密着体5との間が剥離してしまい、その後の薬液を用いる処理(例えば、粗化処理やメッキ処理)において薬液が剥離界面に染み込む等、積層シート体10の形成に重大な支障を及ぼす惧れがある。
【0016】
そのため本発明では、支持基板20の主表面に枠体8を設け、その上の下地誘電体シート21の形状を、枠体8が構成するキャビティ形状に倣ったくぼみを有するように形成する。そして、そのくぼみ内に金属箔密着体5を配し、その上に第一誘電体シート11を形成するわけであるが、金属箔密着体5が下地誘電体シート21のくぼみ内に配されている、言い換えれば、下地誘電体シート21のうち金属箔密着体5の周囲領域が枠体8により押し上げられているので、第一誘電体シート11を、図13に示すように、薄くなり破損する部分が発生しないように良好に形成することができるようになっている。
【0017】
次に、積層シート体10は、その他、第一誘電体シート11上に形成された第一導体層31と、該第一導体層31と金属箔密着体5とを接続する第一誘電体シート11に貫通形成された第一ビア導体41と、を有する。そのため、図1(c)に示す金属箔5bが付着した配線積層体100は、例えば図10に示すように、金属端子8を形成するために金属箔5bを除去すると、その面に第一導体層31と接続された第一ビア導体41を有する開口11aが現れ、そこに金属端子8を直接形成することができる。これにより、剥離後の薄く軟らかい配線積層部100に対して、第一誘電体シート11´の穿孔したり、その孔を導体(例えば、予備ハンダ)で充填する等の作業を行うことなく金属端子8を形成することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図5は、本発明の配線基板の製造方法により得られる配線基板1の断面構造の概略を表す図である。配線基板1は、高分子材料からなる誘電体層(B1〜B3、SR)と導体層(M1、M2、PD)とが交互に積層された構造を有する。その第一主表面MP1は電子部品を搭載するための搭載面とされ、主表面をなす第一誘電体層B1には、電子部品と接続するための、周知のハンダで構成された突起状の金属端子(ハンダバンプ)FBが形成されている。また、第二主表面MP2は、外部基板へ接続するための接続面とされ、主表面をなす誘電体層(ソルダーレジスト層)SRには開口が形成されており、該開口内には外部基板への接続を担うハンダボール(後述)を設置するための金属端子(金属パッド)PDが露出している。
【0019】
また、金属層M1、M2において配線CLが形成されており、誘電体層B1〜B3内には該配線CLに接続されるビア導体VAが埋設形成されている。そして、配線CL及びビア導体VAにより、電気導通路(例えばハンダバンプFBから金属パッドPDへの)が形成される。なお、誘電体層B1〜B3、SRは、例えばエポキシ樹脂を主成分とする材料にて構成することができ、また配線CL、ビア導体VA及び金属パッドPDは、例えば銅を主成分とする材料にて構成することができる。また、金属パッドPDは、その表面に例えばNi−Auメッキによる表面メッキを施すことができる。
【0020】
以上のような配線基板1は、図6に示すように、第二主表面MP2の金属パッドPDに外部基板への接続を担うハンダボールSBが設置され、一方、第一主表面MP1には、補強枠(スティフナー)STが設置されるとともに、電子部品ICがハンダバンプFBにフリップチップ接続され、また電子部品IC下の隙間がアンダーフィル材UFにて充填されることで、半導体装置300となる。
【0021】
以下、本発明の実施形態である配線基板の製造方法の一例を説明する。図7〜図10は製造工程を表す図である。工程1〜5に示す支持基板20上に積層シート体10を形成していく工程は、周知のビルドアップ法等により行うことができる。まず、図7の工程1に示すように、製造時における補強のための支持基板20の主表面に枠体8を設置する。これにより、支持基板20の主表面と枠体8の内周面8cによりキャビティ形状が構成される。そして、これらの上に、下地誘電体シート21を形成する。この際、下地誘電体シート21は、該キャビティ形状に倣ったくぼみBWを構成する。なお、支持基板20は、下地誘電体シート21が密着するものであれば特には限定されないが、例えばFR−4等のガラスエポキシ基板(上述のようにコア基板に用いられる材料である)にて構成することができる。また、枠体8は例えば、主表面に銅箔が形成された銅貼ガラスエポキシ基板(FR−4等)を用い、銅箔を選択的に除去して、残余の銅箔により構成することができる。また、下地誘電体シート21は、特には限定されないが、例えば後述する第一誘電体シート11と同材料、すなわちエポキシを主成分とする材料にて構成することができる。
【0022】
下地誘電体シート21は、支持基板20の主表面に設けられた枠体8上に、非プレス積層により形成することができる。これにより、枠体8のキャビティ形状に倣ったくぼみを有するよう下地誘電体シート21を形成することができる。非プレス積層とは、加熱加圧プレスを行わないで誘電体シートを積層する方法であり、例えば、ロール式ラミネート法やダイヤフラム式ラミネート法等の方法が挙げられる。これらの積層方法では、加熱加圧プレスを行わないためシートが下地に倣った形状となる。
【0023】
次に、工程2に示すように、下地誘電体シート21のくぼみBWに包含されるように、分離可能な2つの金属箔5a、5bが密着してなる金属箔密着体5を配す。なお、金属箔密着体5は、半硬化状態の下地誘電体シート21上に配すようにすることができる。これにより、以降の工程で金属箔密着体5(下側金属箔5a)が下地誘電体シート21から剥れない程度の密着性が得られやすくなる。また、金属箔密着体5は、例えば2つの銅箔を金属メッキ(例えばCr)を介して密着させたものを用いることができる。
【0024】
なお、図14に示すよう、下地誘電体シート21のくぼみBWは、枠体8の内周面8c近傍で斜面を有するので、金属箔密着体5を安定した状態で配せるように、金属箔密着体5の端部と枠体8の内周面8cとの間にマージンを取る必要がある。例えば、支持基板20の主表面に沿った方向における、金属箔密着体5の端部と枠体8の内周面8cとの間の距離をSとした場合、下地誘電体シート21の厚さW21との比S/W21が20以上200以下となることが好ましい。金属箔密着体5を安定した状態で配すためには、比S/W21が20以上であることが好ましく、一方、比S/W21が200を超えると、金属箔密着体5の端部と下地誘電体シート21との間の隙間が大きなものとなり、その上に形成される第一誘電体シート11が平滑な表面を有さないようになる惧れがある。
【0025】
また、枠体8の厚さW8は、下地誘電体シート21の厚さW21との比W8/W21が0.5以上2以下となることが好ましい。その上に形成される第一誘電体シート11が表面に十分な平滑性を有するには、比W8/W21が0.5以上であることが好ましく、一方、比W8/W21が2を超えると、くぼみBWの深さが大きなものとなり、その上に形成される第一誘電体シート11が平滑な表面を有さないようになる惧れがある。
【0026】
次に、工程3に示すように、金属箔密着体5を包むように第一誘電体シート11を形成する。そして、第一誘電体シート11は、金属箔密着体5(上側金属箔5b)とともに、金属箔密着体5の周囲領域(主に枠体8上の領域)にて下地誘電体シート21と密着して、金属箔密着体5を封止する。なお、誘電体シートの形成は、例えば周知の真空ラミネーション法を用いることができる。
【0027】
第一誘電体シート11は、下地誘電体シート21及び金属箔密着体5上に、プレス積層により形成することができる。これにより、図13に示すように、第一誘電体シート11の表面は平滑になるため、以後の誘電体シート12〜14の形成が容易となる。プレス積層とは、加熱加圧プレスを行って誘電体シートを積層する方法である。誘電体シートを配した後、熱板により平面プレスを行うことで平滑な表面にすることが可能である。なお、図12の状態で加熱加圧プレスを行った場合、第一誘電体シート11は、金属箔密着体5上からその周囲へ流れてしまうので、平滑な表面とはならず、金属箔密着体5の端部周辺がより薄くなって、破損しやすくなる。したがって、本発明のように、支持基板20の主表面に枠体8を設ける必要がある。
【0028】
次に、図8の工程4に示すように、第一誘電体シート11上に第一導体層31をパターン形成し、また第一誘電体シート11には該第一導体層31と金属箔密着体5とを接続する第一ビア導体41を形成する。なお、導体層の形成は、例えば周知のセミアディティブ法により形成することができる。また、ビア導体は、例えば周知のフォトビアプロセスによりビア孔を形成し、該ビア孔を、上記セミアディティブ法における無電解メッキによって充填することにより得ることができる。
【0029】
次に、第一誘電体シート11(及び第一導体層31)上に第二誘電体シート12を形成し、該第二誘電体シート12内にビア導体42を形成するとともに、該第二誘電体シート12上に第二導体層32を形成する。そして、同様の工程を繰り返して、誘電体シート13、14、ビア導体43、導体層33を形成していき、工程5に示すような積層シート体10を形成する。なお、本実施形態では、積層シート体10は、金属箔密着体5及び4層の誘電体シート11〜14にて構成されているが、誘電体シートの層数はこれに限られることはない。以上により、枠体8のキャビティ形状に倣ったくぼみBWを有する下地誘電体シート21上において、くぼみBWに包含されるよう配された金属箔密着体5と、該金属箔密着体5を包むよう形成され、かつ該金属箔密着体5の周囲領域にて下地誘電体シート21と密着して該金属箔密着体5を封止する第一誘電体シート11と、を有する積層シート体10が形成される。
【0030】
なお、誘電体シート11〜14は、エポキシを主成分とする材料にて構成することができる。また、導体層31〜33とビア導体41〜43は銅を主成分として構成することができる。
【0031】
本実施形態では、積層シート体10の上側の露出した主表面が、図5に示す配線基板1の第二主表面MP2となるように形成されている。したがって、積層シート体10の上側主表面をなす誘電体シート14は、図5の配線基板1のソルダーレジスト層SRに該当し、またその開口14a内に露出する導体層33は、図5の配線基板1の金属パッドPDに該当する。なお、これとは反対に上側主表面を、図5に示す配線基板1の第一主表面MP1とすることもできる。その場合は、上側主表面をなす誘電体シート14に、図5に示すハンダバンプFBを形成する。
【0032】
金属端子パッド33上には、例えばハンダボール等の外部基板との接合部材が設置されるが、電解メッキ処理により電解メッキ表面層7を形成する場合は、メッキ浴に還元剤が使用されないので、ハンダに対するぬれ性や密着性の良好なメッキ表面層が得られる利点がある。これにより、金属端子パッドと接合部材(ハンダボール等)との接続信頼性が向上する。また、通常、電解メッキ処理を施すためには、配線とともにメッキタイバーを誘電体層間に挿入する必要があるが、上記のような方法を用いれば、誘電体層間にメッキバーを配す必要がないという利点もある。メッキタイバーは、高密度配線化の妨げになるばかりでなく、末端が電気的に開放した不要な導通路として配線基板に残るため、該部分がノイズ収拾源となって、耐ノイズ性が悪化したり、あるいはパッドを含んだ伝送経路のインピーダンス不整合を招く原因となるという問題がある。
【0033】
次に、積層シート体10は、金属箔密着体5上の領域が、配線基板1(図5参照)となるべき配線積層部100となるよう形成されている。そこで、工程6に示すように、配線積層部100の周囲領域を除去し、端面103を露出させる(図9の工程7)。その際、配線積層部100と周囲部との境界において、その下の下地誘電体シート21及び支持基板20ごと、例えばブレード刃等により切断する。このようにして、配線積層部100の周囲領域とともに、支持基板20及び下地誘電体シート21のうちの該周囲部下にあたる領域も除去するようにすると、端面103の露出が容易である。
【0034】
次に、工程8に示すように、配線積層部100を支持基板20から、片方の金属箔(上側金属箔5b)が付着した状態で、金属箔密着体5における2つの金属箔5a、5bの界面にて剥離する。
【0035】
そして、配線積層部100を支持基板20から剥離した後に、図10に示すように、該配線積層部100の第一誘電体シート11が構成する主表面に付着した金属箔5bを除去し(工程9)、第一ビア導体4と接続された金属端子5(図5の配線基板1ではハンダバンプFB)を形成する(工程10)。これにより、図5に示す配線基板1が得られる。
【0036】
工程9において、金属箔5bの除去は、例えばエッチングにより行うことができる。金属箔5bが除去された第一誘電体シート1´の主表面には、内部に第一ビア導体41が露出したビア孔11aが現れる。第一ビア導体41は、金属箔5bのエッチングにより多少エッチングされるので、その端面がビア孔内(例えば、開口11aの近傍)に位置することになる。つまり、完成した配線基板は、コア基板を有さず、かつ両主表面が誘電体層にて構成されるよう、高分子材料からなる誘電体層11´〜14´と導体層31〜33とが交互に積層され、第一主表面をなす第一誘電体層11´に貫通形成されたビア孔11a内に、該第一誘電体層11´直下の第一導体層31´と接続されたビア導体41が形成されてなるとともに、該ビア導体41は、第一主表面側の端面がビア孔11a内に位置してなり、当該端面には、金属端子8が接続された構成となる。このように、ビア導体41の端面がビア孔11a内に位置すれば、例えばハンダからなる金属端子(ハンダバンプ)8の形成が容易となるうえ、接続信頼性も確保できる。
【0037】
なお、以上の製造工程では、図11に示すように、積層シート体10に含まれる配線積層部100は、一つの配線基板に対応する個体100´が複数連結されたもの、つまり、配線基板1の多数個取りワーク基板として構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の製造方法の工程を簡略的に示す図
【図2】積層シート体10に含まれる配線積層シート体100を示す図
【図3】積層シート体10の変形例を表す図
【図4】積層シート体10における配線積層部100とする領域の変形例
【図5】本発明の一実施形態である配線基板の断面構造の概略を表す図
【図6】図5の配線基板1を用いた半導体装置
【図7】本発明の一実施形態である配線基板の製造方法の工程を表す図
【図8】図7に続く図
【図9】図8に続く図
【図10】図9に続く図
【図11】多数個取りワーク基板とされた配線積層部100を上部より見た図
【図12】枠体を設置しない場合の第一誘電体シートの形状の詳細を表す図
【図13】金属箔密着体及び下地誘電体シート上に形成された第一誘電体シートの形状を表す図
【図14】下地誘電体シートのくぼみに包含されるように配された金属箔密着体を表す図
【符号の説明】
1 配線基板
5 金属箔密着体
8 枠体
10 積層シート体
11 第一誘電体シート
20 支持基板
21 下地誘電体シート
100 配線積層シート体

Claims (5)

  1. コア基板を有さず、かつ両主表面が誘電体層にて構成されるよう、高分子材料からなる誘電体層と導体層とが交互に積層された配線基板を製造するために、
    製造時における補強のための支持基板の主表面に設けられた枠体上に形成され、かつ該枠体のキャビティ形状に倣ったくぼみを有する下地誘電体シート上において、
    該くぼみに包含されるよう配された、分離可能な2つの金属箔が密着してなる金属箔密着体と、該金属箔密着体を包むよう形成され、かつ該金属箔密着体の周囲領域にて前記下地誘電体シートと密着して該金属箔密着体を封止する第一誘電体シートと、を有する積層シート体を形成するとともに、
    前記積層シート体のうち、前記金属箔密着体上の領域を前記配線基板となるべき配線積層部として、その周囲部を除去し、該配線積層部の端面を露出させた後、前記配線積層部を前記支持基板から、片方の金属箔が付着した状態で、前記金属箔密着体における2つの金属箔の界面にて剥離することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 前記下地誘電体シートは、前記支持基板の主表面に設けられた枠体上に、非プレス積層により形成されることを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記第一誘電体シートは、前記下地誘電体シート及び前記金属箔密着体上に、プレス積層により形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記積層シート体において前記配線積層部の周囲部を除去する際、該周囲部とともに、前記支持基板及び前記下地誘電体シートの該周囲部下にあたる領域も除去することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  5. 前記金属箔密着体及び前記第一誘電体シートは、半硬化状態の前記下地誘電体シート上に配されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
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