JP6118482B2 - 電動式ドラムブレーキ - Google Patents

電動式ドラムブレーキ Download PDF

Info

Publication number
JP6118482B2
JP6118482B2 JP2012283693A JP2012283693A JP6118482B2 JP 6118482 B2 JP6118482 B2 JP 6118482B2 JP 2012283693 A JP2012283693 A JP 2012283693A JP 2012283693 A JP2012283693 A JP 2012283693A JP 6118482 B2 JP6118482 B2 JP 6118482B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
cable
backing plate
electric
insertion hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012283693A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014126146A (ja
Inventor
木村 大介
大介 木村
剛 荒木
剛 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hosei Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Hosei Brake Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hosei Brake Industry Co Ltd filed Critical Hosei Brake Industry Co Ltd
Priority to JP2012283693A priority Critical patent/JP6118482B2/ja
Publication of JP2014126146A publication Critical patent/JP2014126146A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6118482B2 publication Critical patent/JP6118482B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Description

本発明は電動式ドラムブレーキに係り、特に、電動アクチュエータによってブレーキレバーを好適に回動させる技術に関するものである。
電動式ドラムブレーキには、(a) バッキングプレートに拡開可能に配設された一対のブレーキシューと、(b) その一対のブレーキシューの一方において所定の取付軸まわりに回動可能に配設されたブレーキレバーと、(c) そのブレーキレバーの先端部を前記バッキングプレートの中心側へ引っ張る電動アクチュエータとを備え、(d) その電動アクチュエータによって前記ブレーキレバーが回動させられると、前記一対のブレーキシューが拡開させられて制動力を発生するものがある。例えば、特許文献1に示すような電動式ドラムブレーキがそれである。
また、特許文献1の電動式ドラムブレーキにおいて、電動アクチュエータは、ドラムブレーキ内に備えられており、その電動アクチュエータには、電動機と、その電動機が回転駆動することによって回転する雄ねじ部とその雄ねじ部と複数の鋼球を介して螺合した雌ねじ部とを有するボールネジと、そのボールネジの雌ねじ部とブレーキレバーの先端部とを一体的に連結する円柱形状のスライド軸とが備えられている。
特開平11−105680号公報
ところで、上記のような電動式ドラムブレーキは、前記電動アクチュエータがドラムブレーキ内に備えられているので、例えばドラムブレーキを小型化しようとするとその電動アクチュエータがドラムブレーキの内蔵部品(例えば、ブレーキシュー、アンカーブロック等)と干渉してしまうという問題があった。
更に、上記のような電動式ドラムブレーキにおいて、制動時に前記ブレーキレバーを好適に回動させるには、そのブレーキレバーの先端部を前記取付軸まわりに回動させる必要があるが、前記ブレーキレバーの先端部に一体的に固定されている前記スライド軸は、前記ボールネジを介してその軸心方向にしか移動することができない。このため、制動時に前記ブレーキレバーを回動させようとすると前記ボールネジにおいて前記雌ねじ部と前記雄ねじ部とが抉る可能性があり、また、泥水に浸かることによって作動が阻害されるので、ドラムブレーキの作動の信頼性が比較的低いという問題があった。なお、特許文献1の電動式ドラムブレーキでは、前記ボールネジの雌ねじ部にその雌ねじ部の回転を防止する回り止め機構が明示されておらず、この構成では前記電動機が回転しても前記ボールネジを介して前記スライド軸を移動させることができず正常にドラムブレーキが作動しない。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、電動アクチュエータとドラムブレーキ内蔵部品との干渉を防止し、且つドラムブレーキにおける作動の信頼性を向上させる電動式ドラムブレーキを提供することにある。
かかる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、(a) バッキングプレートに拡開可能に配設された一対のブレーキシューと、その一対のブレーキシューの一方において所定の取付軸まわりに回動可能に配設されたブレーキレバーと、そのブレーキレバーの先端部を前記バッキングプレートの中心側へ引っ張る電動アクチュエータとを備え、その電動アクチュエータによって前記ブレーキレバーが回動させられると、前記一対のブレーキシューが拡開させられて制動力を発生する電動式ドラムブレーキであって、(b) 前記バッキングプレートに貫通して設けられたケーブル挿通穴と、(c) 前記ブレーキレバーの先端部に一端が連結されて前記ケーブル挿通穴に挿通され、他端部が前記バッキングプレートの外側へ突出されたブレーキケーブルとを備え、(d) 前記電動アクチュエータが前記バッキングプレートの外側から前記ケーブル挿通穴を通して前記ブレーキケーブルの他端部を巻き取ることによって前記ブレーキレバーの先端部を引っ張るものであり、(e) 前記バッキングプレートの外側には、前記ケーブル挿通穴を通してそのバッキングプレートに連通する収容ケースが一体的に固定されており、(f) 前記電動アクチュエータは、その収容ケース内に液密に収容されている。
このように構成された電動式ドラムブレーキによれば、(b) 前記バッキングプレートに貫通して設けられたケーブル挿通穴と、(c) 前記ブレーキレバーの先端部に一端が連結されて前記ケーブル挿通穴に挿通され、他端部が前記バッキングプレートの外側へ突出されたブレーキケーブルとを備え、(d) 前記電動アクチュエータが前記バッキングプレートの外側から前記ケーブル挿通穴を通して前記ブレーキケーブルの他端部を巻き取ることによって前記ブレーキレバーの先端部を引っ張るものである。このため、前記電動アクチュエータを前記バッキングプレートの外側に設けることができるので、その電動アクチュエータとドラムブレーキ内蔵部品との干渉を防止することができる。また、前記電動アクチュエータが前記ブレーキケーブルの他端部を巻き取り前記ブレーキケーブルを介して前記ブレーキレバーの先端部を引っ張るので、前記ブレーキレバーを前記取付軸まわりに好適に回動させることができ、ドラムブレーキにおける作動の信頼性が従来に比較して向上する。また、(e) 前記バッキングプレートの外側には、前記ケーブル挿通穴を通してそのバッキングプレートに連通する収容ケースが一体的に固定されており、(f) 前記電動アクチュエータは、その収容ケース内に液密に収容されている。このため、前記ドラムブレーキの外側から前記電動アクチュエータに入る水等の浸入を防止することができ、高い信頼性が得られる。
ここで、好適には、前記電動アクチュエータは、電動機と、前記ブレーキケーブルの他端部を巻き取るためのプーリを有する巻取り装置と、前記電動機とそのプーリとの間を連結し、その電動機の回転を減速して前記プーリを回転駆動するウォーム減速機とを備えるものである。このため、前記電動アクチュエータは、前記電動機によって前記ウォーム減速機を介して前記プーリを回転させることにより前記ブレーキケーブルの他端部を巻き取るので、例えば前記電動機が停止したとしても前記ウォーム減速機によって前記プーリの逆転が防止される。
また、好適には、(a) 前記収容ケースは、前記バッキングプレート側に開く開口を有するものであり、(b) 前記ケーブル挿通穴に挿通された前記ブレーキケーブルを支持することによりそのブレーキケーブルの一端部を前記ブレーキレバーの回動方向に案内するケーブル案内部材が、前記収容ケースの開口縁に固定されている。このため、前記収容ケースの開口が前記ケーブル案内部材によって塞がれることで、その収容ケース内が液密とされるので、高い信頼性が得られる。
また、好適には、(a) 前記ケーブル案内部材は、前記バッキングプレートに貫通して設けられた前記ケーブル挿通穴から前記バッキングプレートの内側へ突き出して前記ブレーキケーブルを支持する管状のケーブル案内部を有し、(b) そのケーブル案内部の先端部の外周面と前記ブレーキケーブルの外周面との間には長手方向に伸縮可能な円筒状シール部材が設けられ、前記収容ケース内が液密にシールされている。このため、ドラムブレーキ内に入った水等の前記電動アクチュエータへの浸入を前記円筒状シール部材によって防止でき、高い信頼性が得られる。
また、好適には、差動歯車装置を介して駆動源からの駆動力が分配される一対の駆動輪にそれぞれ設けられており、車両走行中においてそれら駆動輪の一方を独立して作動させる。このため、例えば車両走行中において前記一対の駆動輪の一方が空転することにより、その空転した駆動輪に設けられた電動式ドラムブレーキを独立して作動させることによって、前記電動式ドラムブレーキにリミテッドスリップディファレンシャル機能を備えることができる。
本発明の一実施例の電動式ドラムブレーキが備えられたFF4輪駆動の車両用駆動装置の構成を説明する図である。 図1の車両用駆動装置の駆動輪にそれぞれ設けられた電動式ドラムブレーキを示す正面図である。 図2の電動式ドラムブレーキに備えられた電動アクチュエータの構成を説明する図であり、後述する図4のIII-III視断面図である。 図2の電動式ドラムブレーキに備えられた電動アクチュエータの構成を説明する図であり、図3のIV-IV視断面図である。 図1の車両用駆動装置に設けられた電子制御装置における制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は理解を容易とするために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されたドラムブレーキ(電動式ドラムブレーキ)10が備えられた車両用駆動装置12を示す図である。車両用駆動装置12は、クラッチCLによって選択的に四輪駆動モード或いは二輪駆動モードに切換可能なFF駆動(フロントエンジン・フロントドライブ)を基本とする車両用4輪駆動装置である。
図1に示すように、エンジン(駆動源)14からの駆動力は、自動変速機16、前輪差動歯車装置(差動歯車装置)18、および左右一対の前輪車軸20l、20rを介して左右一対の前輪(一対の駆動輪)22l、22rへ伝達される一方、自動変速機16、トランスファー24、プロペラシャフト26、後輪差動歯車装置(差動歯車装置)28、および左右一対の後輪車軸30l、30rを介して左右一対の後輪(一対の駆動輪)32l、32rへ伝達される。
また、図1に示すように、一対の後輪車軸30l、30rのうちの一方の後輪車軸30lには、後輪差動歯車装置28と後輪32lとの間の動力伝達を断接可能なクラッチCLが配設されている。この車両用駆動装置12では、クラッチCLが締結されると、エンジン14からの駆動力が前輪22l、22rおよび後輪32l、32rに伝達される四輪駆動モードとなり、クラッチCLが解放されると、エンジン14からの駆動力が専ら前輪22l、22rに伝達される二輪駆動モードとなる。
図1および図2に示すように、車両用駆動装置12の前輪22l、22rおよび後輪32l、32rには、それぞれパーキングロック機能を備えたシュー間隙自動調節機構付のドラムブレーキ10が備えられている。なお、図2に示すドラムブレーキ10は、前輪22l、22rおよび後輪32l、32rとそれぞれ一体的に回転するブレーキドラム34を取り外した状態を示すものであり、図2では、上記ブレーキドラム34を1点鎖線で示す2つの同心円で仮想的に示している。
ドラムブレーキ10には、図2に示すように、略円板形状を成し、たとえば図示しない車軸管、アクスルハウジング、サスペンション装置などの車体側部材すなわち非回転部材に一体的に固設されたバッキングプレート36が備えられている。
また、ドラムブレーキ10には、図2に示すように、バッキングプレート36の外周部に凸側が外側になる姿勢で互いに接近離間可能に略対称的に配設された円弧形状の一対のブレーキシュー38および40と、その一対のブレーキシュー38および40の一端部すなわち図2の上端部の間においてバッキングプレート36に位置固定に設けられたホイールシリンダ42と、一対のブレーキシュー38および40の一端部を互いに接近する方向に常時付勢するために、その一端部間に張設されたコイル状のリターンスプリング44と、そのコイル状のリターンスプリング44の内部を挿通するように一対のブレーキシュー38および40の一端部間に掛け渡され、非制動時における一対のブレーキシュー38および40とブレーキドラム34との間すなわちシュー間隙を自動的に調節するシュー間隙自動調節機構46と、一対のブレーキシュー38および40の他端部すなわち図2の下端部の間に位置固定に設けられたアンカーブロック48と、一対のブレーキシュー38および40の下端部間に張設されてそれら下端部をアンカーブロック48に常時当接させるスプリング50とが備えられている。
一対のブレーキシュー38および40は、何れも、バッキングプレート36の平板部36aと略平行な平板状を成し且つ図2に示す正面図において全体が円弧形状に湾曲した形状に打ち抜かれたシューウェブ52および54と、それらの円弧形状を成す外周側端縁に沿って断面が略T字状を成すように一体的に固設された帯板状のシューリム56および58と、それらシューリム56および58の外周面に接着剤などで一体的に固着された摩擦材から成るライニング60および62とによってそれぞれ構成されている。また、一対のブレーキシュー38および40は、シューウェブ52およびシューウェブ54にそれぞれ配設されたシューホールドダウン装置64および66によってバッキングプレート36側へ押圧されることによりそのバッキングプレート36に対して面方向の相対移動可能に保持されている。
図2に示すように、ブレーキシュー38には、略円柱形状の取付軸68を備えた長手平板状のブレーキレバー70が配設されており、ブレーキシュー38の一端部とブレーキレバー70の基端部70aとが、その取付軸68によって、その取付軸68まわりに回動可能に連結されている。そして、ブレーキレバー70の中間部であって取付軸68に近い部分は、シュー間隙自動調節機構46のブレーキシュー38側の端部に切り欠かれた切欠面46aにシューウェブ52と共に係合させられている。また、図2および図3に示すように、バッキングプレート36には、そのバッキングプレート36に貫通して設けられたケーブル挿通穴36bが備えられており、ブレーキレバー70の先端部70bには、その先端部70bに一端が連結されてケーブル挿通穴36bに挿通され、他端部がバッキングプレート36の外側へ突出された断面円形のブレーキケーブル72が備えられている。
図2乃至図4に示すように、バッキングプレート36の外側には、そのバッキングプレート36の外側からケーブル挿通穴36bを通してブレーキケーブル72の他端部を巻き取ることによって、ブレーキレバー70の先端部70bをバッキングプレート36の中心C1側へ引っ張る電動アクチュエータ74が備えられている。
図3および図4に示すように、バッキングプレート36の外側には、ケーブル挿通穴36bを通してバッキングプレート36内に連通する液密な収容ケース76がバッキングプレート36に一体的に固定されており、電動アクチュエータ74は、その収容ケース76内に液密に収容されている。また、収容ケース76は、バッキングプレート36側に開く開口76aを有するものであり、その収容ケース76の開口縁76bには、ケーブル挿通穴36bに挿通されたブレーキケーブル72を支持することによりそのブレーキケーブル72の一端部をブレーキレバー70の回動方向に案内するケーブル案内部材78が一体的に固定されている。
また、図3および図4に示すように、電動アクチュエータ74には、電動モータ(電動機)80と、ブレーキケーブル72の他端部を巻き取るための円形のプーリ82を有する巻取り装置84と、電動モータ80の出力軸80aとプーリ82の伝達軸82aとの間を連結し、電動モータ80の出力軸80aの回転を減速してプーリ82を伝達軸82aまわりに回転駆動するためにウォーム86aおよびウォームホイール86bから構成されるウォーム減速機86とが備えられている。
また、図3および図4に示すように、プーリ82の外周部82bには、そのプーリ82の周方向に連続し幅方向の中央部が回転中心側へ凹む断面矩形状の環状溝82dと、ブレーキケーブル72の他端に固定された円柱形状の掛止部材88をプーリ82の外周部82bの一部に掛止するためにその外周部82bの一部に切り欠かれた切欠82eとが備えられている。これによって、例えばプーリ82が軸心C2まわり矢印F方向に回動すると、ブレーキケーブル72の他端部がプーリ82の外周部82bに巻き取られブレーキレバー70の先端部70bが引っ張られる。
ケーブル案内部材78は、図3および図4に示すように、バッキングプレート36に貫通して設けられたケーブル挿通穴36bからバッキングプレート36の内側へ突き出してブレーキケーブル72を支持する環状のケーブル案内部78aと、その環状のケーブル案内部78aの基端部78bから収容ケース76の開口76aを塞ぐようにバッキングプレート36の面方向に突き出された鍔部78dとを一体に有している。なお、図2乃至図4に示すように、ケーブル案内部材78の鍔部78dには、その鍔部78dに貫通する挿通穴78eが形成されており、その挿通穴78eに軸部90aを通してボルト90およびナット92によって、ケーブル案内部材78すなわち収容ケース76とバッキングプレート36とが一体的に締結されている。また、図3に示すように、ケーブル案内部78aの先端部78fの外周面とブレーキケーブル72の外周面との間には、長手方向に伸縮可能な蛇腹状の円筒状シール部材94の両端部がそれぞれ固定され、収容ケース76内が液密にシールされている。
図5は、車両用駆動装置12に設けられた電子制御装置96における制御機能の要部を説明するブロック線図である。この図5に示す電子制御装置96は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。この電子制御装置96には、前輪22l、22rおよび後輪32l、32rにそれぞれ設けられた車輪速センサ98により検出される前輪22l、22rおよび後輪32l、32rのそれぞれの車輪速を示す信号と、車速センサ100により検出される車両の車速Vを示す信号と、ドラムブレーキ10においてパーキングロック状態と非パーキングロック状態とを切り換えるシフト操作装置102に設けられたPスイッチ102aからのPポジション信号とが入力される。また、電子制御装置96からは、車両用駆動装置12の各部に例えば前輪22l、22rおよび後輪32l、32rにそれぞれ設けられたドラムブレーキ10の電動モータ80に作動指令が独立して出力されるように構成されている。
以上のように構成された車両用駆動装置12のドラムブレーキ10は、車速センサ100によって車両停車状態であると判定され且つシフト操作装置102のPスイッチ102aが操作されると、電子制御装置96によって前輪22l、22rおよび後輪32l、32rにそれぞれ設けられた電動アクチュエータ74の電動モータ80の出力軸80aが回転駆動しウォーム減速機86を介してプーリ82が矢印F方向に回動して、ブレーキケーブル72の他端部が巻き取られる。このため、ブレーキケーブル72を介してブレーキレバー70の先端部70bがバッキングプレート36の中心C1側へ引っ張られブレーキレバー70が回動させられるので、ブレーキシュー40がシュー間隙自動調節機構46に押されると共にブレーキシュー38が取付軸68に押されて一対のブレーキシュー38および40の一端部間が拡開しパーキングロック状態となる。なお、ウォーム86aおよびウォームホイール86bから構成されるウォーム減速機86によって、上記パーキングロック状態において電動モータ80が停止してもプーリ82の逆転が防止されるようになっている。
また、上記パーキングロック状態において、シフト操作装置102のPスイッチ102aが再度操作されると、電子制御装置96によって電動モータ80がプーリ82を矢印F方向とは逆方向に回動するように回転駆動させられ、そのプーリ82に巻き取られたブレーキケーブル72が解放される。これによって、リターンスプリング44の付勢力によってブレーキレバー70の先端部70bが図2に示す元の回動位置に戻り非パーキングロック状態となる。
また、車両がクラッチCLが解放された二輪駆動モードで走行中において、低μ路で前輪22l、22rの一方例えば前輪22rがスリップすると、すなわち車輪速センサ98によって前輪22rの車輪速が前輪22lに比べて所定値以上に高くなったと判定されると、電子制御装置96によってその前輪22rに設けられたドラムブレーキ10の電動モータ80を回転駆動させ、上記のように一対のブレーキシュー38および40の一端部間を拡開させて制動力を発生させる。これによって、上記前輪22rのスリップが抑制されてエンジン14からの駆動力が前輪22lに伝達される。なお、車両がクラッチCLが締結された四輪駆動モードで走行中において、例えば後輪32rがスリップすると、電子制御装置96によってその後輪32rに設けられたドラムブレーキ10の電動モータ80を回転駆動させ、上記のように一対のブレーキシュー38および40の一端部間を拡開させて制動力を発生させる。これによって、上記後輪32rのスリップが抑制されてエンジン14からの駆動力が後輪32lに伝達される。
本実施例のドラムブレーキ10によれば、バッキングプレート36に貫通して設けられたケーブル挿通穴36bと、ブレーキレバー70の先端部70bに一端が連結されてケーブル挿通穴36bに挿通され、他端部がバッキングプレート36の外側へ突出されたブレーキケーブル72とを備え、電動アクチュエータ74がバッキングプレート36の外側からケーブル挿通穴36bを通してブレーキケーブル72の他端部を巻き取ることによってブレーキレバー70の先端部70bを引っ張るものである。このため、電動アクチュエータ74をバッキングプレート36の外側に設けることができるので、その電動アクチュエータ74とドラムブレーキ内蔵部品例えばブレーキシュー38および40、アンカーブロック48等との干渉を防止することができる。また、電動アクチュエータ74がブレーキケーブル72の他端部を巻き取りブレーキケーブル72を介してブレーキレバー70の先端部70bを引っ張るので、ブレーキレバー70を取付軸68まわりに好適に回動させることができ、ドラムブレーキ10における作動の信頼性が従来に比較して向上する。
また、本実施例のドラムブレーキ10によれば、バッキングプレート36の外側には、ケーブル挿通穴36bを通してそのバッキングプレート36に連通する収容ケース76が一体的に固定されており、電動アクチュエータ74は、その収容ケース76内に液密に収容されている。このため、ドラムブレーキ10の外側から電動アクチュエータ74に入る水等の浸入を防止することができ、高い信頼性が得られる。
また、本実施例のドラムブレーキ10によれば、電動アクチュエータ74は、電動モータ80と、ブレーキケーブル72の他端部を巻き取るためのプーリ82を有する巻取り装置84と、電動モータ80の出力軸80aとプーリ82の伝達軸82aとの間を連結し、その電動モータ80の出力軸80aの回転を減速してプーリ82を回転駆動するウォーム減速機86とを備えるものである。このため、電動アクチュエータ74は、電動モータ80によってウォーム減速機86を介してプーリ82を回転させることによりブレーキケーブル72の他端部を巻き取るので、例えば電動モータ80が停止したとしてもウォーム減速機86によってプーリ82の逆転が防止される。
また、本実施例のドラムブレーキ10によれば、収容ケース76は、バッキングプレート36側に開く開口76aを有するものであり、ケーブル挿通穴36bに挿通されたブレーキケーブル72を支持することによりそのブレーキケーブル72の一端部をブレーキレバー70の回動方向に案内するケーブル案内部材78が、収容ケース76の開口縁76bに固定されている。このため、収容ケース76の開口76aがケーブル案内部材78によって塞がれることで、その収容ケース76内が液密とされるので、高い信頼性が得られる。
また、本実施例のドラムブレーキ10によれば、ケーブル案内部材78は、バッキングプレート36に貫通して設けられたケーブル挿通穴36bからバッキングプレート36の内側へ突き出してブレーキケーブル72を支持する管状のケーブル案内部78aを有し、そのケーブル案内部78aの先端部78fの外周面とブレーキケーブル72の外周面との間には長手方向に伸縮可能な円筒状シール部材94が設けられ、収容ケース76内が液密にシールされている。このため、ドラムブレーキ10内に入った水等の電動アクチュエータ74への浸入を円筒状シール部材94によって防止でき、高い信頼性が得られる。
また、本実施例のドラムブレーキ10によれば、前輪差動歯車装置18および後輪差動歯車装置28を介してエンジン14からの駆動力が分配される一対の前輪22l、22rおよび一対の後輪32l、32rにそれぞれ設けられており、車両走行中においてそれら前輪22l、22rおよび後輪32l、32rの一方を独立して作動させる。このため、例えば二輪駆動モードで車両走行中において一対の前輪22l、22rの一方の前輪22rが空転することにより、その空転した前輪22rに設けられたドラムブレーキ10を独立して作動させることによって、ドラムブレーキ10にリミテッドスリップディファレンシャル機能を備えることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
本実施例のドラムブレーキ10は、リーディングトレーリング型のドラムブレーキであったが、例えばデュオサーボ型等のドラムブレーキに使用されても良い。すなわち、ブレーキレバー70の先端部70bを引っ張ることによって制動力を発生させるドラムブレーキであれば本発明を適用させることができる。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ドラムブレーキ(電動式ドラムブレーキ)
14:エンジン(駆動源)
18:前輪差動歯車装置(差動歯車装置)
22l、22r:前輪(駆動輪)
28:後輪差動歯車装置(差動歯車装置)
32l、32r:後輪(駆動輪)
36:バッキングプレート
36b:ケーブル挿通穴
38、40:一対のブレーキシュー
68:取付軸
70:ブレーキレバー
70b:先端部
72:ブレーキケーブル
74:電動アクチュエータ
76:収容ケース
76a:開口
76b:開口縁
78:ケーブル案内部材
78a:ケーブル案内部
78f:先端部
80:電動モータ(電動機)
82:プーリ
84:巻取り装置
86:ウォーム減速機
94:円筒状シール部材
C1:中心

Claims (5)

  1. バッキングプレートに拡開可能に配設された一対のブレーキシューと、該一対のブレーキシューの一方において所定の取付軸まわりに回動可能に配設されたブレーキレバーと、該ブレーキレバーの先端部を前記バッキングプレートの中心側へ引っ張る電動アクチュエータとを備え、該電動アクチュエータによって前記ブレーキレバーが回動させられると、前記一対のブレーキシューが拡開させられて制動力を発生する電動式ドラムブレーキであって、
    前記バッキングプレートに貫通して設けられたケーブル挿通穴と、
    前記ブレーキレバーの先端部に一端が連結されて前記ケーブル挿通穴に挿通され、他端部が前記バッキングプレートの外側へ突出されたブレーキケーブルとを備え、
    前記電動アクチュエータが前記バッキングプレートの外側から前記ケーブル挿通穴を通して前記ブレーキケーブルの他端部を巻き取ることによって前記ブレーキレバーの先端部を引っ張るものであり、
    前記バッキングプレートの外側には、前記ケーブル挿通穴を通して該バッキングプレートに連通する収容ケースが一体的に固定されており、
    前記電動アクチュエータは、該収容ケース内に液密に収容されていることを特徴とする電動式ドラムブレーキ。
  2. 前記電動アクチュエータは、電動機と、前記ブレーキケーブルの他端部を巻き取るためのプーリを有する巻取り装置と、前記電動機と該プーリとの間を連結し、該電動機の回転を減速して前記プーリを回転駆動するウォーム減速機とを備えるものであることを特徴とする請求項の電動式ドラムブレーキ。
  3. 前記収容ケースは、前記バッキングプレート側に開く開口を有するものであり、
    前記ケーブル挿通穴に挿通された前記ブレーキケーブルを支持することにより該ブレーキケーブルの一端部を前記ブレーキレバーの回動方向に案内するケーブル案内部材が、前記収容ケースの開口縁に固定されていることを特徴とする請求項の電動式ドラムブレーキ。
  4. 前記ケーブル案内部材は、前記バッキングプレートに貫通して設けられた前記ケーブル挿通穴から前記バッキングプレートの内側へ突き出して前記ブレーキケーブルを支持する管状のケーブル案内部を有し、
    該ケーブル案内部の先端部の外周面と前記ブレーキケーブルの外周面との間には長手方向に伸縮可能な円筒状シール部材が設けられ、前記収容ケース内が液密にシールされていることを特徴とする請求項の電動式ドラムブレーキ。
  5. 差動歯車装置を介して駆動源からの駆動力が分配される一対の駆動輪にそれぞれ設けられており、車両走行中においてそれら駆動輪の一方を独立して作動させることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1の電動式ドラムブレーキ。
JP2012283693A 2012-12-26 2012-12-26 電動式ドラムブレーキ Expired - Fee Related JP6118482B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012283693A JP6118482B2 (ja) 2012-12-26 2012-12-26 電動式ドラムブレーキ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012283693A JP6118482B2 (ja) 2012-12-26 2012-12-26 電動式ドラムブレーキ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014126146A JP2014126146A (ja) 2014-07-07
JP6118482B2 true JP6118482B2 (ja) 2017-04-19

Family

ID=51405811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012283693A Expired - Fee Related JP6118482B2 (ja) 2012-12-26 2012-12-26 電動式ドラムブレーキ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6118482B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016031898A1 (ja) * 2014-08-29 2016-03-03 曙ブレーキ工業株式会社 ドラムブレーキ装置
JP6472288B2 (ja) * 2015-03-20 2019-02-20 日信工業株式会社 車両用ブレーキ装置
JP6472287B2 (ja) * 2015-03-20 2019-02-20 日信工業株式会社 車両用ブレーキ装置
JP6596294B2 (ja) * 2015-10-13 2019-10-23 日信工業株式会社 車両用ブレーキ装置
JP2020025535A (ja) 2018-08-13 2020-02-20 東ソー株式会社 フコース結合性タンパク質、その製造方法およびその用途

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59140153A (ja) * 1983-01-31 1984-08-11 Mazda Motor Corp 電動駐車ブレ−キ装置
JPH0321555A (ja) * 1989-06-20 1991-01-30 Akebono Brake Ind Co Ltd 車両の一輪空転時の脱出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014126146A (ja) 2014-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6118482B2 (ja) 電動式ドラムブレーキ
US7779968B2 (en) Electric parking brake system
JP3726165B2 (ja) 電子式シフト・アクチュエータ及びトランスファ・ケース
US10124801B2 (en) Control apparatus for four-wheel drive vehicle
EP3009294B1 (en) Transfer for a vehicle
JP6129553B2 (ja) ブレーキシステム
AU2014296370B2 (en) True four wheel drive system for vehicle
JPH06327190A (ja) 電動ブレーキ用アクチュエータ
JP2004257561A (ja) 駆動系トルク制御装置を有する車両用ヨー管理装置
JP6214778B2 (ja) オートバイ用後進装置
JP4983270B2 (ja) ブレーキ装置
JP2019182152A (ja) 連結装置を備えた車両
KR20020013364A (ko) 휠 트랜스밋션
JP7272262B2 (ja) 車両の代替制動装置
KR101481088B1 (ko) 전기 자동차
JP2016217531A (ja) 車両の走行制御方法
JP2020131814A (ja) 四輪駆動車両の制御装置
JP7278684B2 (ja) 車両
JP6567912B2 (ja) 4輪駆動車両の動力伝達制御装置
JP2020083136A (ja) 四輪駆動車両の制御装置
JP7202897B2 (ja) 車両用制御装置
JP2009150482A (ja) 差動制限装置
JP6540559B2 (ja) 車両の制御装置
JP2016217430A (ja) ドライブシャフト、及びそれを備えた車両
JP2021195002A (ja) 駆動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6118482

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees