JP6117192B2 - 樹脂組成物および成形体 - Google Patents

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Description

本発明は光学材料用に使用される樹脂組成物およびこれを成形してなる成形体に関する。さらに詳しくは、着色が少なく、かつ眩しさや人体に対する悪影響の原因となる波長をカットする効果が高い樹脂組成物、およびこれを成形してなる成形体、特に光学材料用樹脂組成物及び光学物品に関する。
また本発明は当該樹脂組成物を含有する粘着剤、およびこれを含有してなる光学物品に関する。
太陽光線や自動車のヘッドライトなどの眩しさとそれに関連した不快感やコントラストの不鮮明感、視覚疲労、などを軽減するために、例えば、眼鏡レンズなどにいわゆる防眩性機能を付与することが知られている。これは、眩しさを感じ易い波長帯をできるだけ選択的にカットすることを目的としており、ネオジム化合物等の希土類金属化合物を眼鏡レンズに含有させる技術が、特許文献1などに開示されている。
ネオジム化合物は、570〜590nm付近に鋭い吸収を有し、人間の視感度が高く眩しさを感じやすい550〜610nmの光を選択的に吸収できる特徴を有する。
しかしながらネオジム化合物等の無機希土類金属化合物はガラスレンズには配合が容易であるが、近年では眼鏡レンズの素材としてプラスチックが主に使用される様になっており、無機希土類金属化合物は均一透明にレンズ用樹脂中に分散混合が出来ないという問題がある。
プラスチックレンズ材料に特定の有機希土類金属錯体を配合させることも検討されているが、化合物の選択が制限され高価な化合物に限定される、樹脂への溶解性や分散性が不十分である等の問題が依然残っている。
特許文献2〜特許文献4には、ネオジム化合物に代えテトラアザポルフィルン化合物をプラスチック眼鏡レンズに含有せしめて、580nm〜590nm付近の光をカットし、防眩性と視認性をもたらす技術が開示されている。
しかしながら太陽光などの眩しさを防ぐには550〜600nmの光をカットするだけでは不十分であり、加えて、より短波長の光、特に、460nm以下の青色〜紫色領域の光はギラツキの原因となり、視界のちらつき、かすみを起こすだけでなく目に対して有害でもある。また、高齢者や白内障患者は目の水晶体が白濁することにより、460nm以下波長の光が散乱しやすく、このためこの波長領域の光により眩しさを強く感じる。
また最近では、青色LED素子の高効率化及び価格低下に伴い、LED光源による照明、バックライトにLED光源を用いた液晶テレビやパーソナルコンピュータ用のディスプレイ、携帯型の電子デバイス、LED光源を用いた自動車のライト等が増加している。これらの光は従来の光源に比較して青色成分を多く含み、その結果、眩しさを感じる機会が以前より多くなっている。
さらにこのような青色光は、視覚的に眩しく感じる問題以外に、人体に対する影響が最近懸念されるようになった。
例えば目の角膜・網膜や水晶体にダメージを与え、白内障などの原因となる可能性、メラトニン分泌などへの生理的影響により体内リズムを狂わす原因なる可能性、皮膚への生理的ダメージの可能性などが指摘され、眼科や精神科の医師などで作る研究会による、目や体への影響の検証も始まっている。
特許文献5には、青色光吸収剤とし、黄色染料や橙色染料を使用する眼鏡レンズが開示されている。
また、特許文献6には、青色光吸収剤として黄色染料や橙色染料を、かつ標準比視感度曲線の中心波長である555nm付近に極大吸収値を有する有機色素としてスクアリリウム化合物を使用する眼鏡レンズが開示されている。
特許文献7には、青色光吸収剤として黄色染料や橙色染料を、かつ550〜600nmの波長範囲に極大吸収値を有する有機色素としてスクアリリウム化合物を使用する防眩用光学物品が開示されている。
しかしながら、これらの眼鏡レンズや防眩用光学物品は、眩しさを防ぐ効果が十分ではなく、防眩効果を高めるために染料の濃度を上げた場合は黄色味などの着色が濃くなり、また可視光透過率が下がるなどの問題点がある。
一方、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイなどのディスプレイ類の不要な発光や、照明などの外光の映り込みによる画面色の変化を抑制するために、テトラアザポルフィリン化合物を含有する光学フィルタを用いることが、特許文献8、9に開示されている。また、特許文献10〜12には、LED光源をバックライトとして用いた液晶ディスプレイの色再現性を改善するために、テトラアザポルフィリン化合物を含有する波長選択層や色補正フィルムを使用することが開示されている。
しかしながらLED光源から放射される青色光も効率良くカットし、総合的に眩しさや人体に対する悪影響を防ぐだけでなく、不要な発光や照明などの外光に起因する色調変化を抑制し、かつフィルタ自体の着色がほとんどない光学フィルタは知られていない。
特開2000−75128号公報 特開2008−134618号公報 特開2011−145341号公報 特開2011−175176号公報 特開平6−324293号公報 特開平9−43550号公報 特開2001−356212号公報 特開2002−40233号公報 特許国際公開WO2009/031406号公報 特開2011−221456号公報 特開2012−27298号公報 特開2012−84512号公報
本発明の課題は、防眩性能および不要光カット性能に優れ、着色の少ない樹脂組成物および成形体を提供することである。さらに詳しくは、380nm〜460nm付近の青色光および580nm〜590nm付近の人間の視感度が高い光を効率良くカットして、眩しさやギラツキを防ぎ、コントラストを高め、かつ着色がほとんどないため製品の外観に優れ応用範囲の広い樹脂組成物、およびこれを成形してなる、眼鏡レンズ、サンバイザー、ヘルメット用シールド、ディスプレイ装置用コート、ディスプレイ装着用光学フィルタ又は眼鏡レンズ装着用光学フィルタなどの光学物品を提供することである。
さらに本発明の課題は、LED光源に多く含まれる青色光を効率良くカットすることにより、LED光源を用いたディスプレイや照明、自動車のライトなどによる人体への悪影響を防ぐことのできる樹脂組成物、成形体および光学物品を提供することにある。また本発明の他の課題は、上記樹脂組成物を含有する粘着剤、およびこれを含有する光学物品を提供することにある。
本発明者等は、上記の課題に関し検討した結果、樹脂に特定構造のテトラアザポルフィリン系化合物と、特定の吸収特性を有する化合物とを同時に含有させた樹脂組成物により、これが解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(i)(A)樹脂と、(B)有機色素として、下記一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)と、トルエン溶液において波長380〜470nmの間に極大吸収を有し、かつ520〜800nmの間の最大吸収波長における吸光度(A1)と380〜470nmの間の最大吸収波長における吸光度(A2)の比(A1/A2)が0.1未満である化合物(B−2)とを、少なくとも含有することを特徴とする樹脂組成物、
Figure 0006117192
[式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示し、R〜Rから選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換若しくは非置換の5員環以上の環を形成していてもよいが、R〜Rすべてが環を形成することはない。
Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の置換金属原子、4価の置換金属原子、または酸化金属原子を示す]
(ii)前記化合物(B−2)が、アゾ系化合物、キノフタロン系化合物およびアントラキノン系化合物から選ばれる少なくとも1種である、(i)の樹脂組成物、
(iii)前記アゾ系化合物が下記一般式(2)で表される(ii)の樹脂組成物、
Figure 0006117192
[式(2)中、Y 〜Y11 はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアミド基、置換もしくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示す。]
(iv)前記キノフタロン系化合物が下記一般式(3)で表される、(ii)または(iii)の樹脂組成物、
Figure 0006117192
[式(3)中、Z〜Zはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアミド基、置換もしくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示し、Z〜Zから選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換若しくは非置換の5員環以上の環を形成していてもよい。]
(v)前記アントラキノン系化合物が下記一般式(4)で表される、(ii)〜(iv)いずれかの樹脂組成物、
Figure 0006117192
[式(4)中、X〜Xはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示す。ただしX〜Xの少なくとも1つは必ず置換若しくは非置換のアリールチオ基である。]
(vi)一般式(1)において、R〜Rがそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数2〜16のハロゲノアルコキシアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、または炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基であり、MがCu、Zn、Fe、Co、Ni、Pd、Mn、Mg、Mn(OH)、Mn(OH)、VO、またはTiOである、(i)〜(v)いずれかの樹脂組成物、
(vii)一般式(2)において、Y〜Y11がそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミド基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、炭素数2〜13のアルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜19の置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基である、(iii)〜(vi)いずれかの樹脂組成物、
(viii)一般式(3)において、Z〜Zがそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミド基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、炭素数2〜13のアルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜19の置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基、またはZ〜Zから選ばれる互いに隣接する基が互いに結合して、置換している炭素原子と共に形成した、置換若しくは非置換のベンゼン環またはナフタレン環である、(iv)〜(vii)いずれかの樹脂組成物、
(ix)一般式(4)において、X〜Xがそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基であり、X〜Xの少なくとも1つが必ず炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基である、(v)〜(viii)いずれかの樹脂組成物、
(x)前記樹脂が熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂である、(i)〜(ix)いずれかの樹脂組成物、
(xi)前記熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、熱硬化性樹脂がポリウレタン樹脂、ポリチオウレタン樹脂およびアリルジグリコールカーボネート樹脂から選ばれる少なくとも1種である(x)の樹脂組成物、
(xii)(i)〜(xi)いずれかの樹脂組成物を成形してなる成形体、
(xiii)前記成形体が、防眩用光学物品、短波長光低減用光学物品又は光学フィルタである、(xii)の成形体、
(xiv)前記成形体が、眼鏡レンズ、サンバイザー、ヘルメット用シールド、ディスプレイ装置用コート、ディスプレイ装着用光学フィルタ又は眼鏡レンズ装着用光学フィルタである、(xii)または(xiii)の成形体、
(xv)(i)〜(ix)いずれかの樹脂組成物を含有する粘着剤、
(xvi)(xv)の粘着剤を含有してなる防眩用光学物品、短波長光低減用光学物品又は光学フィルタに関する。
本発明の樹脂組成物は、380nm〜460nm付近の青色光および580nm〜590nm付近の人間の視感度が高い光を効率良くカットして、眩しさやギラツキを防ぎ、コントラストを高めることができる。
また、LED光源に多く含まれる青色光を効率良くカットすることにより、LED光源を用いたディスプレイや照明、自動車のライトなどによる人体への悪影響を防ぐことができる。
さらに着色がほとんどないため、これを成形して得られる成形体は、眼鏡レンズ、サンバイザー、ヘルメット用シールド、ディスプレイ装置用コート、ディスプレイ装着用光学フィルタ、眼鏡レンズ装着用光学フィルタ等の防眩用光学物品、短波長光低減用光学物品、光学フィルタに非常に有用である。
本発明の樹脂組成物は、着色が特に低く、ほぼ無色である。
また本発明の樹脂組成物は、樹脂中に色素が良く溶解しているため透明度が高く、従って不要光以外の可視光線を良く透過させ、光線透過率の低下が少ない。
さらに本発明の樹脂組成物は、耐光性が高く樹脂中の色素の劣化が少ないため、これを用いた製品の光学的堅牢性が優れる。
本発明の実施例1−14に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例1−15に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例1−16に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例1−17に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例1−18に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例1−19に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例1−28に係る光学フィルタの透過スペクトルである。 本発明の実施例1−31に係る光学フィルタの透過スペクトルである。 本発明の実施例1−33に係る光学フィルタの透過スペクトルである。 本発明の実施例1−37に係る光学フィルタの模式的断面図である。 本発明の実施例2−12に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例2−13に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例2−14に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例2−15に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例3−11に係る樹脂組成物の透過スペクトルである。 本発明の実施例3-32に係る光学フィルタの透過スペクトルである。
以下、本発明に関し詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、少なくとも(A)樹脂と、(B)有機色素からなる。
まず、(B)有機色素について説明する。(B)有機色素は、下記一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)と、特定の光吸収特性を有する化合物(B−2)とを、少なくとも含有する。
[化合物(B−1)]
本発明の樹脂組成物に係るテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)は下記一般式(1)で表される。
Figure 0006117192
[式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示し、R〜Rから選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換若しくは非置換の5員環以上の環を形成していてもよいが、R〜Rすべてが環を形成することはない。
Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の置換金属原子、4価の置換金属原子、または酸化金属原子を示す]
ここで、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリールチオ基、R〜Rから選ばれる互いに隣接する基が互いに結合して置換している炭素原子と共に形成した置換若しくは非置換の5員環以上の環が置換である場合の置換基としては、それぞれハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基が挙げられ、置換若しくは非置換のアミノ基、置換もしくは非置換のアシル基が置換である場合の置換基としては、それぞれアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基が挙げられる。
一般式(1)において、R〜Rは好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数2〜16のハロゲノアルコキシアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、または炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基である。
Mは好ましくは、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Pt、Pd、Mn、Mg、Mn(OH)、Mn(OH)、VO、またはTiOである。
一般式(1)においてR〜Rはより好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数2〜12のハロゲノアルコキシアルキル基、炭素数6〜14の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜14の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数7〜18の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜14の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数6〜14の置換若しくは非置換のアリールチオ基である。
またMはより好ましくは、Cu、Pt、Pd、NiまたはVOである。
〜Rの具体例について以下に説明する。
〜Rがハロゲン原子であるものとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。
〜Rがアルキル基であるものとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、3−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、シクロヘキシルメチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,5,5−トリメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、4−エチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、1,3,5,7−テトラメチルオクチル基、n−トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert-ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などが挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1,2−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、4−エチルオクチル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、1,2−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基がより好ましい。
〜Rがアルケニル基であるものとしては、ビニル基、プロペニル基、1−ブテニル基、イソブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、2−メチル−1−ブテニル基、1−ヘキセニル基などが挙げられ、ビニル基、プロペニル基、1−ブテニル基が好ましく、ビニル基、プロペニル基がより好ましい。
〜Rがハロゲノアルキル基であるものとしては、上記したR〜Rがアルキル基であるものの例のアルキル基に塩素原子またはフッ素原子が置換したものが挙げられるが、例えばフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピル基、2−ヒドロ−パーフルオロ−2−プロピル基、4−フルオロイソブチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピル基、6−フルオロヘキシル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、4−フルオロシクロヘキシル基、8−フルオロオクチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチル基、1,1−ジヒドロ−パーフ)))))ルオロ−n−デシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ドデシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキサデシル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、2−クロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、3−クロロプロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、5−クロロペンチル基、7−クロロヘプチル基などが挙げられ、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピル基、4−フルオロイソブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピル基、6−フルオロヘキシル基、4−フルオロシクロヘキシル基、8−フルオロオクチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、2−クロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、3−クロロプロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、5−クロロペンチル基、7−クロロヘプチル基が好ましく、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、4−フルオロイソブチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、2−クロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、3−クロロプロピル基がより好ましい。
〜Rがアルコキシ基であるものとしては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−トリコシルオキシ基、n−テトラコシルオキシ基などが挙げられ、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基がより好ましい。
〜Rがハロゲノアルコキシ基であるものとしては、上記したR〜Rがアルコキシ基であるものの例のアルキル基に塩素原子またはフッ素原子が置換したものが挙げられるが、例えばフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、パーフルオロエトキシ基、3−フルオロプロピルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピルオキシ基、4−フルオロイソブチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチルオキシ基、パーフルオロ−n−ペンチルオキシ基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピルオキシ基、6−フルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ基、4−フルオロシクロヘキシルオキシ基、8−フルオロオクチルオキシ基、クロロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、3−クロロプロピルオキシ基、パーフルオロ−n−ブチルオキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、7−クロロヘプチルオキシ基などが挙げられ、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、パーフルオロエトキシ基、3−フルオロプロピル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピル基、4−フルオロイソブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピル基、6−フルオロヘキシル基、4−フルオロシクロヘキシル基、8−フルオロオクチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチル基、クロロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、3−クロロプロピルオキシ基、パーフルオロ−n−ブチルオキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、7−クロロヘプチルオキシ基が好ましく、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、パーフルオロエトキシ基、3−フルオロプロピルオキシ基、4−フルオロイソブチルオキシ基、クロロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、3−クロロプロピルオキシ基がより好ましい。
〜Rがアルキルチオ基であるものとしては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、シクロペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、3,3−ジメチルブチルチオ基、2−エチルブチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、n−ノニルチオ基、n−ウンデシルチオ基、n−ドデシルチオ基、n−トリデシルチオ基、n−テトラデシルチオ基、n−ペンタデシルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基、n−ヘプタデシルチオ基、n−オクタデシルチオ基、n−トリコシルチオ基、n−テトラコシルチオ基などが挙げられ、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、3,3−ジメチルブチルチオ基、2−エチルブチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、n−ドデシルチオ基が好ましく、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、2−エチルブチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基がより好ましい。
〜Rがアルコキシアルキル基であるものとしては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、n−ペンチルオキシメチル基、n−ヘキシルオキシメチル基、(2−エチルブチルオキシ)メチル基、n−ヘプチルオキシメチル基、n−オクチルオキシメチル基、n−ドデシルオキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−イソプロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、2−n−テトラデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−イソプロポキシプロピル基、3−n−ブトキシプロピル基、3−n−ペンチルオキシプロピル基、3−(2’−エチルブトキシ)プロピル基、3−n−オクチルオキシプロピル基、3−n−デシルオキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−n−プロポキシブチル基、4−イソプロポキシブチル基、4−n−ブトキシブチル基、4−n−オクチルオキシブチル基、4−n−デシルオキシブチル基、4−n−ドデシルオキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基、5−n−ペンチルオキシペンチル基、6−メトキシヘキシル基、6−エトキシヘキシル基、6−n−ブトキシヘキシル基、6−n−ヘキシルオキシヘキシル基、6−n−デシルオキシヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、7−エトキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、9−メトキシノニル基、10−メトキシデシル基、10−n−ブトキシデシル基、12−メトキシドデシル基、12−イソプロポキシドデシル基、テトラヒドロフルフリル基などが挙げられ、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、n−ペンチルオキシメチル基、n−ヘキシルオキシメチル基、n−オクチルオキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−イソプロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−イソプロポキシプロピル基、3−n−ブトキシプロピル基、3−n−ペンチルオキシプロピル基、3−(2’−エチルブトキシ)プロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−n−プロポキシブチル基、4−n−ブトキシブチル基、4−n−オクチルオキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基、5−n−ペンチルオキシペンチル基、6−エトキシヘキシル基、6−n−ブトキシヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、7−エトキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、10−メトキシデシル基、10−n−ブトキシデシル基、12−メトキシドデシル基、テトラヒドロフルフリル基が好ましく、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−イソプロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−n−ブトキシプロピル基、3−n−ペンチルオキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−n−プロポキシブチル基、4−n−ブトキシブチル基、4−n−オクチルオキシブチル基、4−n−デシルオキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基、6−エトキシヘキシル基、6−n−ブトキシヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、7−エトキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基がより好ましい。
〜Rがアルコキシアルコキシアルキル基であるものとしては、(2−メトキシエトキシ)メチル基、(2−エトキシエトキシ)メチル基、(2−n−ブチルオキシエトキシ)メチル基、(3−メトキシプロピルオキシ)メチル基、(3−エトキシプロピルオキシ)メチル基、(3−n−ペンチルオキシプロピルオキシ)メチル基、(6−メトキシヘキシルオキシ)メチル基、(10−エトキシデシルオキシ)メチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−エトキシエトキシ)エチル基、2−(3−エトキシプロピルオキシ)エチル基、2−(4−エトキシブチルオキシ)エチル基、2−(4−ブチルオキシブチルオキシ)エチル基、2−(5−メチルオキシペンチルオキシ)エチル基、3−(1−メトキシエトキシ)プロピル基、3−(2−エトキシエトキシ)プロピル基、3−(3−メトキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(3−プロピルオキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(4−エトキシブチルオキシ)プロピル基、3−(4−ブチルオキシブチルオキシ)プロピル基、3−(5−メチルオキシペンチルオキシ)プロピル基、4−(2−メトキシエトキシ)ブチル基、4−(2−エトキシエトキシ)ブチル基、4−(3−エトキシプロピルオキシ)ブチル基、4−(4−エトキシブチルオキシ)ブチル基、4−(4−ブチルオキシブチルオキシ)ブチル基、2−(5−メチルオキシペンチルオキシ)ブチル基、5−(2−メトキシエトキシ)ペンチル基、5−(2−エトキシエトキシ)ペンチル基、5−(3−エトキシプロピルオキシ)ペンチル基、5−(4−エトキシブチルオキシ)ペンチル基、5−(4−ブチルオキシブチルオキシ)ペンチル基、5−(5−ペンチルオキシペンチルオキシ)ペンチル基、6−(2−メトキシエトキシ)ヘキシル基、6−(2−エトキシエトキシ)ヘキシル基、6−(6−シブチルオキシシブチルオキシ)ヘキシル基、8−(2−エトキシエトキシ)オクチル基などが挙げられ、(2−メトキシエトキシ)メチル基、(2−エトキシエトキシ)メチル基、(2−n−ブチルオキシエトキシ)メチル基、(3−メトキシプロピルオキシ)メチル基、(3−エトキシプロピルオキシ)メチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−エトキシエトキシ)エチル基、2−(3−エトキシプロピルオキシ)エチル基、2−(4−エトキシブチルオキシ)エチル基、2−(4−ブチルオキシブチルオキシ)エチル基、2−(5−メチルオキシペンチルオキシ)エチル基、3−(1−メトキシエトキシ)プロピル基、3−(2−エトキシエトキシ)プロピル基、3−(3−メトキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(3−プロピルオキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(4−エトキシブチルオキシ)プロピル基、4−(2−メトキシエトキシ)ブチル基、4−(2−エトキシエトキシ)ブチル基、4−(3−エトキシプロピルオキシ)ブチル基、4−(4−ブチルオキシブチルオキシ)ブチル基、5−(2−メトキシエトキシ)ペンチル基、5−(2−エトキシエトキシ)ペンチル基、5−(3−エトキシプロピルオキシ)ペンチル基、5−(4−ブチルオキシブチルオキシ)ペンチル基、6−(2−メトキシエトキシ)ヘキシル基、6−(2−エトキシエトキシ)ヘキシル基、8−(2−エトキシエトキシ)オクチル基が好ましく、(2−メトキシエトキシ)メチル基、(2−エトキシエトキシ)メチル基、(3−メトキシプロピルオキシ)メチル基、(3−エトキシプロピルオキシ)メチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−エトキシエトキシ)エチル基、2−(3−エトキシプロピルオキシ)エチル基、2−(4−エトキシブチルオキシ)エチル基、3−(1−メトキシエトキシ)プロピル基、3−(2−エトキシエトキシ)プロピル基、3−(3−メトキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(3−プロピルオキシプロピルオキシ)プロピル基、4−(2−メトキシエトキシ)ブチル基、4−(2−エトキシエトキシ)ブチル基、4−(3−エトキシプロピルオキシ)ブチル基、5−(2−エトキシエトキシ)ペンチル基、5−(3−エトキシプロピルオキシ)ペンチル基がより好ましい。
〜Rがハロゲノアルコキシアルキル基であるものとしては、上記したR〜Rがアルコキシアルキル基であるものに塩素原子またはフッ素原子が置換したものが挙げられるが、例えばフルオロメチルオキシメチル基、トリフルオロメチルオキシメチル基、2−フルオロエチルオキシメチル基、パーフルオロエチルオキシメチル基、3−フルオロ−n−プロピルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−テトラデシルオキシメチル基、フルオロメチルオキシエチル基、トリフルオロメチルオキシエチル基、2−フルオロエチルオキシエチル基、パーフルオロエチルオキシエチル基、2−(8−フルオロ−n−オクチルオキシ)エチル基、2−(6−フルオロ−n−ヘキシルオキシ)エチル基、フルオロメチルオキシプロピル基、トリフルオロメチルオキシプロピル基、2−フルオロエチルオキシプロピル基、パーフルオロエチルオキシプロピル基、3−(1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシ)プロピル基、4−(パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ)ブチル基、6−(2−クロロエチルオキシ)ヘキシル基などが挙げられ、フルオロメチルオキシメチル基、トリフルオロメチルオキシメチル基、2−フルオロエチルオキシメチル基、パーフルオロエチルオキシメチル基、3−フルオロ−n−プロピルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチルオキシメチル基、フルオロメチルオキシエチル基、トリフルオロメチルオキシエチル基、2−フルオロエチルオキシエチル基、パーフルオロエチルオキシエチル基、2−(6−フルオロ−n−ヘキシルオキシ)エチル基、フルオロメチルオキシプロピル基、トリフルオロメチルオキシプロピル基、2−フルオロエチルオキシプロピル基、パーフルオロエチルオキシプロピル基、4−(パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ)ブチル基、6−(2−クロロエチルオキシ)ヘキシル基が好ましく、フルオロメチルオキシメチル基、トリフルオロメチルオキシメチル基、2−フルオロエチルオキシメチル基、パーフルオロエチルオキシメチル基、3−フルオロ−n−プロピルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシメチル基、フルオロメチルオキシエチル基、トリフルオロメチルオキシエチル基、2−フルオロエチルオキシエチル基、パーフルオロエチルオキシエチル基、フルオロメチルオキシプロピル基、トリフルオロメチルオキシプロピル基、パーフルオロエチルオキシプロピル基、4−(パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ)ブチル基がより好ましい。
〜Rが置換若しくは非置換のアリール基であるものとしては、ヘテロアリール基も含まれ、フェニル基、2−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−tert-ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−ノニルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−n−テトラデシルフェニル基、4−n−オクタデシルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、5−インダニル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−n−ヘプチルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ウンデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−n−ヘキサデシルオキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、3−フルオロ−4−メトキシフェニル基、2−フェニルフェニル基、3,5−ジフェニルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−エトキシ−1−ナフチル基、6−n−ブチル−2−ナフチル基、2−フリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、4−アミノフェニル基、3−アミノフェニル基、2−アミノフェニル基、2−(N−n−ブチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基、4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−ナフチル基、4−ピロリジノフェニル基、4−ピペリジノフェニル基、4−モルフォリノフェニル基、4−ピロリジノ−1−ナフチル基、4−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−メチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−エトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−n−ヘキシルオキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(1’−ナフチル)アミノ〕フェニル基、4−(N−フェノキサジイル)フェニル基などが挙げられ、フェニル基、2−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−n−オクタデシルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、3,5−ジフェニルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−エトキシ−1−ナフチル基、2−フリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、4−アミノフェニル基、3−アミノフェニル基、2−アミノフェニル基、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基、4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−ナフチル基、4−ピペリジノフェニル基、4−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−エトキシフェニル)アミノ〕フェニル基が好ましく、フェニル基、2−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−エトキシ−1−ナフチル基、2−フリル基、4−アミノフェニル基、3−アミノフェニル基、2−アミノフェニル基、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基がより好ましい。
〜Rが置換若しくは非置換のアラルキル基であるものとしては、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、α−フェニルベンジル基、フェネチル基、α−メチルフェネチル基、α,α−ジメチルフェネチル基、4−メチルフェネチル基、4−メチルベンジル基、2−メチルベンジル基、4−エチルベンジル基、4−イソプロピルベンジル基、4−tert-ブチルベンジル基、4−tert−ペンチルベンジル基、4−シクロヘキシルベンジル基、4−n−オクチルベンジル基、4−エテニルベンジル基、4−フェニルベンジル基、4−(4’−tert-ブチルフェニル)ベンジル基、4−メトキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、2−エトキシベンジル基、4−n−ブトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、4−フルオロベンジル基、2−フルオロベンジル基、4−クロロベンジル基、2−クロロベンジル基、2−フルフリル基、1−ナフチルメチル基、4−ジエチルアミノベンジル基などが挙げられ、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、フェネチル基、α−メチルフェネチル基、4−メチルフェネチル基、4−メチルベンジル基、2−メチルベンジル基、4−エチルベンジル基、4−イソプロピルベンジル基、4−tert-ブチルベンジル基、4−n−オクチルベンジル基、4−フェニルベンジル基、4−メトキシベンジル基、2−エトキシベンジル基、4−n−ブトキシベンジル基、4−フルオロベンジル基、2−フルオロベンジル基、4−クロロベンジル基、2−クロロベンジル基、2−フルフリル基、1−ナフチルメチル基、4−ジエチルアミノベンジル基が好ましく、ベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、フェネチル基、4−メチルフェネチル基、4−メチルベンジル基、4−エチルベンジル基、4−イソプロピルベンジル基、4−tert-ブチルベンジル基、4−n−オクチルベンジル基、4−フェニルベンジル基、4−メトキシベンジル基、2−エトキシベンジル基、4−n−ブトキシベンジル基、4−クロロベンジル基、2−クロロベンジル基、2−フルフリル基、4−ジエチルアミノベンジル基がより好ましい。
〜Rが置換若しくは非置換のアミノ基であるものとしては、アミノ基、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−n−プロピルアミノ基、N−n−ブチルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基、N−n−オクチルアミノ基、N−ベンジルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−(3−メチルフェニル)アミノ基、N−(4−メトキシフェニル)アミノ基、N−(3−フルオロフェニル)アミノ基、N−(4−クロロフェニル)アミノ基、N−(2−ナフチル)アミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ−n−プロピルアミノ基、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノ基、N,N−ジ−n−デシルアミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N−エチル−N−n−ブチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N−n−ブチル−N−フェニルアミノ基、N−ベンジル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(3−メチルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−エチルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−tert-ブチルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−メトキシフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−エトキシフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−n−ヘキシルオキシフェニル)アミノ基、N,N−ジ(2−ナフチル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−メチルフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−メトキシフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−n−ヘキシルオキシフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(1−ナフチル)アミノ基、N−フェニル−N−(2−ナフチル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−フェニルフェニル)アミノ基、N−フェノキサジイル基、N−フェノチアジイル基などが挙げられ、アミノ基、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−n−プロピルアミノ基、N−n−ブチルアミノ基、N−n−オクチルアミノ基、N−ベンジルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−(4−メトキシフェニル)アミノ基、N−(3−フルオロフェニル)アミノ基、N−(4−クロロフェニル)アミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ−n−プロピルアミノ基、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N−エチル−N−n−ブチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(3−メチルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−メトキシフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−メチルフェニル)アミノ基が好ましく、アミノ基、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−n−プロピルアミノ基、N−n−ブチルアミノ基、N−n−オクチルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ−n−プロピルアミノ基、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N−エチル−N−n−ブチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(3−メチルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−メトキシフェニル)アミノ基がより好ましい。
〜Rが置換もしくは非置換のアシル基であるものとしては、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、n−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、イソペンチルカルボニル基、2−メチルブチルカルボニル基、プロペノイル基、ベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、2,4−ジメチルベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、3−ブトキシ−2−ナフトイル基、シンナモイル基などが挙げられ、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、n−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、イソペンチルカルボニル基、プロペノイル基、ベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、2,4−ジメチルベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、シンナモイル基が好ましく、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、n−プロピルカルボニル基、ベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、2,4−ジメチルベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、シンナモイル基がより好ましい。
〜Rが置換若しくは非置換のアリールオキシ基であるものとしては、フェニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、4−エチルフェニルオキシ基、4−イソプロピルフェニルオキシ基、4−イソブチルフェニルオキシ基、4−n−ペンチルフェニルオキシ基、4−tert−ペンチルフェニルオキシ基、4−シクロヘキシルフェニルオキシ基、4−n−オクチルフェニルオキシ基、4−n−デシルフェニルオキシ基、4−n−ドデシルフェニルオキシ基、4−n−ヘキサデシルフェニルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、5−インダニルオキシ基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、3−エトキシフェニルオキシ基、4−n−プロポキシフェニルオキシ基、4−n−ブトキシフェニルオキシ基、4−n−ペンチルオキシフェニルオキシ基、4−シクロヘキシルオキシフェニルオキシ基、4−n−オクチルオキシフェニルオキシ基、4−n−デシルオキシフェニルオキシ基、4−n−ドデシルオキシフェニルオキシ基、4−n−ヘキサデシルオキシフェニルオキシ基、2,3−ジメトキシフェニルオキシ基、2,5−ジメトキシフェニルオキシ基、3,5−ジメトキシフェニルオキシ基、2−メトキシ−4−メチルフェニルオキシ基、3−メトキシ−4−メチルフェニルオキシ基、3−メチル−4−メトキシフェニルオキシ基、2−フルオロフェニルオキシ基、4−フルオロフェニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、4−ブロモフェニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシ基、3,5−ジフルオロフェニルオキシ基、3,4−ジクロロフェニルオキシ基、2−メチル−4−クロロフェニルオキシ基、3−クロロ−4−メチルフェニルオキシ基、3−メトキシ−4−フルオロフェニルオキシ基、3−フルオロ−4−メトキシフェニルオキシ基、4−フェニルフェニルオキシ基、3−フェニルフェニルオキシ基、4−(4’−メチルフェニル)フェニルオキシ基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、4−メチル−1−ナフチルオキシ基、6−n−ブチル−2−ナフチルオキシ基、7−エトキシ−2−ナフチルオキシ基、2−チエニルオキシ基、2−ピリジルオキシ基、4−ピリジルオキシ基などが挙げられ、フェニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、4−エチルフェニルオキシ基、4−イソプロピルフェニルオキシ基、4−イソブチルフェニルオキシ基、4−n−ペンチルフェニルオキシ基、4−n−オクチルフェニルオキシ基、4−n−ドデシルフェニルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、3−エトキシフェニルオキシ基、4−n−プロポキシフェニルオキシ基、4−n−ブトキシフェニルオキシ基、2,3−ジメトキシフェニルオキシ基、3,5−ジメトキシフェニルオキシ基、2−メトキシ−4−メチルフェニルオキシ基、4−フルオロフェニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、4−ブロモフェニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシ基、3,4−ジクロロフェニルオキシ基、3−クロロ−4−メチルフェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、4−メチル−1−ナフチルオキシ基が好ましく、フェニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、4−エチルフェニルオキシ基、4−イソプロピルフェニルオキシ基、4−イソブチルフェニルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、3−エトキシフェニルオキシ基、4−n−プロポキシフェニルオキシ基、4−n−ブトキシフェニルオキシ基、2,3−ジメトキシフェニルオキシ基、3,5−ジメトキシフェニルオキシ基、2−メトキシ−4−メチルフェニルオキシ基、4−フルオロフェニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、4−ブロモフェニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシ基、3,4−ジクロロフェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、4−メチル−1−ナフチルオキシ基がより好ましい。
〜Rが置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基であるものとしては、例えば、フェニルオキシメチル基、4−メチルフェニルオキシメチル基、4−エチルフェニルオキシメチル基、4−n−ブチルフェニルオキシメチル基、4−n−ヘキシルフェニルオキシメチル基、4−n−デシルフェニルオキシメチル基、4−メトキシフェニルオキシメチル基、4−ブトキシフェニルオキシメチル基、4−n−ペンチルオキシフェニルオキシメチル基、4−フルオロフェニルオキシメチル基、2−フルオロフェニルオキシメチル基、3,4−ジフルオロフェニルオキシメチル基、4−クロロフェニルオキシメチル基、4−フェニルフェニルオキシメチル基、2−ナフチルオキシメチル基、1−フェニルオキシエチル基、2−(4’−メチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−エチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メトキシフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−n−ブトキシフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−フルオロフェニルオキシ)エチル基、2−(3’−クロロフェニルオキシ)エチル基、2−(1’−ナフチルオキシ)エチル基、2−フェニルオキシプロピル基、3−フェニルオキシプロピル基、3−(4’−メチルフェニルオキシ)プロピル基、4−フェニルオキシブチル基、4−(2’−エチルフェニルオキシ)ブチル基、4−フェニルオキシペンチル基、5−(4’−tert-ブチルフェニルオキシ)ペンチル基、6−フェニルオキシヘキシル基、8−フェニルオキシオクチル基、10−(3’−メチルフェニルオキシ)デシル基などが挙げられ、フェニルオキシメチル基、4−メチルフェニルオキシメチル基、4−エチルフェニルオキシメチル基、4−n−ブチルフェニルオキシメチル基、4−n−ヘキシルフェニルオキシメチル基、4−n−デシルフェニルオキシメチル基、4−メトキシフェニルオキシメチル基、4−ブトキシフェニルオキシメチル基、4−フルオロフェニルオキシメチル基、3,4−ジフルオロフェニルオキシメチル基、4−クロロフェニルオキシメチル基、2−ナフチルオキシメチル基、1−フェニルオキシエチル基、2−(4’−メチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−エチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メトキシフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−n−ブトキシフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−フルオロフェニルオキシ)エチル基、2−(3’−クロロフェニルオキシ)エチル基、2−(1’−ナフチルオキシ)エチル基、3−フェニルオキシプロピル基、3−(4’−メチルフェニルオキシ)プロピル基、4−フェニルオキシブチル基、4−フェニルオキシペンチル基、6−フェニルオキシヘキシル基、8−フェニルオキシオクチル基が好ましく、フェニルオキシメチル基、4−メチルフェニルオキシメチル基、4−エチルフェニルオキシメチル基、4−n−ブチルフェニルオキシメチル基、4−メトキシフェニルオキシメチル基、4−ブトキシフェニルオキシメチル基、4−クロロフェニルオキシメチル基、2−ナフチルオキシメチル基、1−フェニルオキシエチル基、2−(4’−メチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−エチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メトキシフェニルオキシ)エチル基、2−(3’−クロロフェニルオキシ)エチル基、2−(1’−ナフチルオキシ)エチル基、3−フェニルオキシプロピル基、3−(4’−メチルフェニルオキシ)プロピル基、4−フェニルオキシブチル基、4−フェニルオキシペンチル基がより好ましい。
〜Rが置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基であるものとしては、ベンジルオキシ基、α−メチルベンジルオキシ基、α−エチルベンジルオキシ基、α,α−ジメチルベンジルオキシ基、α−フェニルベンジルオキシ基、α,α−ジフェニルベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、α−メチルフェネチルオキシ基、β−メチルフェネチルオキシ基、α,α−ジメチルフェネチルオキシ基、4−メチルフェネチルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、2−メチルベンジルオキシ基、4−エチルベンジルオキシ基、2−エチルベンジルオキシ基、4−tert-ブチルベンジルオキシ基、2−tert-ブチルベンジルオキシ基、4−n−ペンチルベンジルオキシ基、4−シクロヘキシルベンジルオキシ基、4−n−オクチルベンジルオキシ基、4−フェニルベンジルオキシ基、4−(4’−メチルフェニル)ベンジルオキシ基、4−(4’−tert-ブチルフェニル)ベンジルオキシ基、4−メトキシベンジルオキシ基、2−エトキシベンジルオキシ基、4−n−ヘプチルオキシベンジルオキシ基、3,4−ジメトキシベンジルオキシ基、4−フルオロベンジルオキシ基、3−クロロベンジルオキシ基、3,4−ジクロロベンジルオキシ基、2−フルフリルオキシ基、2−ナフチルメチルオキシ基などが挙げられ、ベンジルオキシ基、α−メチルベンジルオキシ基、α−エチルベンジルオキシ基、α,α−ジメチルベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、α−メチルフェネチルオキシ基、β−メチルフェネチルオキシ基、α,α−ジメチルフェネチルオキシ基、4−メチルフェネチルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、2−メチルベンジルオキシ基、4−エチルベンジルオキシ基、2−エチルベンジルオキシ基、4−tert-ブチルベンジルオキシ基、4−n−ペンチルベンジルオキシ基、2−エトキシベンジルオキシ基、3,4−ジメトキシベンジルオキシ基、4−フルオロベンジルオキシ基、3−クロロベンジルオキシ基、3,4−ジクロロベンジルオキシ基、2−フルフリルオキシ基、2−ナフチルメチルオキシ基が好ましく、ベンジルオキシ基、α−メチルベンジルオキシ基、α−エチルベンジルオキシ基、α,α−ジメチルベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、α−メチルフェネチルオキシ基、β−メチルフェネチルオキシ基、α,α−ジメチルフェネチルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、2−メチルベンジルオキシ基、4−エチルベンジルオキシ基、2−エチルベンジルオキシ基、2−エトキシベンジルオキシ基、3,4−ジメトキシベンジルオキシ基、3−クロロベンジルオキシ基、3,4−ジクロロベンジルオキシ基、2−フルフリルオキシ基、2−ナフチルメチルオキシ基がより好ましい。
〜Rが置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基であるものとしては、ベンジルオキシメチル基、フェネチルオキシメチル基、4−メチルベンジルオキシメチル基、4−n−プロピルベンジルオキシメチル基、4−n−オクチルベンジルオキシメチル基、4−メトキシベンジルオキシメチル基、4−n−ブトキシベンジルオキシメチル基、4−フルオロベンジルオキシメチル基、3−フルオロベンジルオキシメチル基、4−クロロベンジルオキシメチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−フェネチルオキシエチル基、2−(4’−メチルベンジルオキシ)エチル基、2−(4’−フルオロベンジルオキシ)エチル基、2−(4’−クロロベンジルオキシ)エチル基、3−(4’−メトキシベンジルオキシ)プロピル基、4−ベンジルオキシブチル基、4−(4’―フェニルベンジルオキシ)ブチル基、6−ベンジルオキシヘキシル基などが挙げられ、ベンジルオキシメチル基、フェネチルオキシメチル基、4−メチルベンジルオキシメチル基、4−n−プロピルベンジルオキシメチル基、4−メトキシベンジルオキシメチル基、4−n−ブトキシベンジルオキシメチル基、3−フルオロベンジルオキシメチル基、4−クロロベンジルオキシメチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−フェネチルオキシエチル基、3−(4’−メトキシベンジルオキシ)プロピル基、4−ベンジルオキシブチル基、4−(4’―フェニルベンジルオキシ)ブチル基が好ましく、ベンジルオキシメチル基、フェネチルオキシメチル基、4−メチルベンジルオキシメチル基、4−メトキシベンジルオキシメチル基、4−n−ブトキシベンジルオキシメチル基、3−フルオロベンジルオキシメチル基、4−クロロベンジルオキシメチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−フェネチルオキシエチル基、3−(4’−メトキシベンジルオキシ)プロピル基、4−ベンジルオキシブチル基がより好ましい。
〜Rが置換若しくは非置換のアリールチオ基であるものとしては、ヘテロアリールチオ基も含まれ、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、3−エチルフェニルチオ基、4−n−プロピルフェニルチオ基、4−n−ブチルフェニルチオ基、4−イソブチルフェニルチオ基、4−tert-ブチルフェニルチオ基、4−n−ペンチルフェニルチオ基、4−n−ヘキシルフェニルチオ基、4−シクロヘキシルフェニルチオ基、4−n−オクチルフェニルチオ基、4−n−ドデシルフェニルチオ基、4−n−オクタデシルフェニルチオ基、2,5−ジメチルフェニルチオ基、3,4−ジメチルフェニルチオ基、5−インダニルチオ基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチルチオ基、2−メトキシフェニルチオ基、3−メトキシフェニルチオ基、4−エトキシフェニルチオ基、4−n−プロポキシフェニルチオ基、2,4−ジメトキシフェニルチオ基、3,5−ジエトキシフェニルチオ基、2−メトキシ−4−メチルフェニルチオ基、2−メチル−4−メトキシフェニルチオ基、2−フルオロフェニルチオ基、4−フルオロフェニルチオ基、2−クロロフェニルチオ基、4−ブロモフェニルチオ基、4−トリフルオロメチルフェニルチオ基、3−トリフルオロメチルフェニルチオ基、2,4−ジフルオロフェニルチオ基、2,4−ジクロロフェニルチオ基、2−クロロ−4−メトキシフェニルチオ基、2−ナフチルチオ基、4−メチル−1−ナフチルチオ基、4−エトキシ−1−ナフチルチオ基、2−ピリジルチオ基、4−アミノフェニルチオ基、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニルチオ基、4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−ナフチルチオ基、4−〔N,N−ジ(4’−メチルフェニル)アミノ〕フェニルチオ基、4−(N−フェノキサジイル)フェニルチオ基などが挙げられ、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、3−エチルフェニルチオ基、4−n−プロピルフェニルチオ基、4−n−ブチルフェニルチオ基、2,5−ジメチルフェニルチオ基、3,4−ジメチルフェニルチオ基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチルチオ基、2−メトキシフェニルチオ基、4−エトキシフェニルチオ基、2,4−ジメトキシフェニルチオ基、3,5−ジエトキシフェニルチオ基、2−メトキシ−4−メチルフェニルチオ基、2−フルオロフェニルチオ基、2−クロロフェニルチオ基、4−トリフルオロメチルフェニルチオ基、2,4−ジフルオロフェニルチオ基、2,4−ジクロロフェニルチオ基、2−クロロ−4−メトキシフェニルチオ基、2−ナフチルチオ基、4−メチル−1−ナフチルチオ基、2−ピリジルチオ基、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニルチオ基、4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−ナフチルチオ基が好ましく、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、3−エチルフェニルチオ基、2,5−ジメチルフェニルチオ基、3,4−ジメチルフェニルチオ基、2−メトキシフェニルチオ基、4−エトキシフェニルチオ基、2,4−ジメトキシフェニルチオ基、2−メトキシ−4−メチルフェニルチオ基、2−クロロフェニルチオ基、4−トリフルオロメチルフェニルチオ基、2,4−ジクロロフェニルチオ基、2−クロロ−4−メトキシフェニルチオ基、2−ナフチルチオ基がより好ましい。
〜Rがから選ばれる互いに隣接する基が互いに結合して、置換している炭素原子と共に形成した置換若しくは非置換の5員環以上の環としては、非置換のベンゼン環若しくはナフタレン環、置換基としてハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数7〜16の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素原子数6〜12の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、または炭素原子数6〜12の置換若しくは非置換のアリールチオ基を有しているベンゼン環若しくはナフタレン環が好ましく、例としてはベンゼン環、ナフタレン環;置換基として塩素原子、フッ素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、1,2−ジメチルブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ビニル基、プロペニル基、1−ブテニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−オクチルチオ基、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−クロロフェニル基、1−ナフチル基、2−ピリジル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、ベンジル基、フェネチル基、アミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基、ベンジルオキシ基、フェニルチオ基を有しているベンゼン環若しくはナフタレン環が挙げられ、ベンゼン環;置換基として塩素原子、フッ素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ビニル基、プロペニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−クロロフェニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、ベンジル基、アミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基、ベンジルオキシ基、フェニルチオ基を有しているベンゼン環が好ましく、ベンゼン環;置換基として塩素原子、フッ素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、n−ブチル基、ビニル基、プロペニル基、メトキシ基、エトキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ブチルチオ基、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ベンジル基、アミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、ベンジルオキシ基、フェニルチオ基を有しているベンゼン環がより好ましい。
なお、一般式(1)のテトラアザポルフィリン系化合物は、RとR、RとR、RとR、RとRの各置換基の置換位置がそれぞれ個別に入れ替わった位置異性体があり、さらにテトラアザポルフィリン環構造において、RとR、RとR、RとR、RとRの各ペアを有するピロール環の結合位置についての異性体が存在する。通常の製法によれば多くの場合これら各位置異性体の混合物として得られる。各異性体の単離物は吸収特性がよりシャープであるが、混合物でも本発明の樹脂組成物において問題なく使用できる。
本発明の樹脂組成物に係るテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)の具体例を下記表1に示すが、これらの範囲に限定されるものではない。各具体例化合物は各置換基の位置異性体も含むため、RとR、RとR
とR、RとRの組み合わせで置換基を示す。またこれら組み合わせの、テトラアザポルフィリン環構造におけるピロール環の結合位置についての異性体も、本発明の範囲内である。
Figure 0006117192
Figure 0006117192
Figure 0006117192
Figure 0006117192
本発明の樹脂組成物に係るテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)は公知の方法に従って製造することができる。
例えば、特開平11−35837号公報、特開平11−116574号公報、特開特開2005−120303号公報、特開2006−321925号公報、特開2007−99744号公報、特開2007−186708号公報等に記載の方法を参考に製造することができる。例としては、下記一般式(A)のマレオニトリル誘導体、または下記一般式(B)の2,5−ジイミノピロール誘導体の1種または2種以上を加熱することにより製造することができる。
Figure 0006117192
(式中、Ra、Rbは一般式(2)のR〜Rと同じものを示す。)
[化合物(B−2)]
本発明の樹脂組成物において一般式(1)で示されるテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)と同時に含有される化合物(B−2)は、トルエン溶液において波長380〜470nmの間に極大吸収を有し、かつ520〜800nmの間の最大吸収波長における吸光度(A1)と380〜470nmの間の最大吸収波長における吸光度(A2)の比(A1/A2)が0.1未満である。
なお、本明細書においては、トルエン溶液において波長380〜470nmの間に極大吸収を有し、かつ520〜800nmの間の最大吸収波長における吸光度(A1)と380〜470nmの間の最大吸収波長における吸光度(A2)の比(A1/A2)が0.1未満であることを総じて「本発明で規定する吸収特性」と表わす。また、本明細書における、化合物(B−2)の吸光度は、濃度0.01g/Lのトルエン溶液を、測定機器として株式会社日立製作所製U−3500型自記分光光度計を使用し、光路長10mmで、350〜900nmの波長領域を測定した時に得られる数値であり、横軸を波長(nm)として吸収スペクトルをグラフ化した時の縦軸の数値となる。
化合物(B−2)は、詳細には、トルエン溶液を用いて吸収スペクトルを測定した際に、約380〜800nmの可視光領域のうち、380〜470nmの特定波長領域にある最大吸収波長の吸光度の数値(A2)と、520〜800nmの特定波長領域にある最大吸収波長の吸光度の数値(A1)を求め、(A1)と(A2)の比(A1/A2)が、0.1未満となる化合物をいう。なお、520〜800nmの特定波長領域に明確な吸収波長のピークが認められない場合でも、この範囲で確認できる吸光度の最大の数値を(A1)とする。
化合物(B−2)において、(A1)と(A2)の比(A1/A2)は好ましくは、0.09未満であり、より好ましくは0.08未満である。(A1)と(A2)の比(A1/A2)が0.1以上である化合物を本発明の樹脂組成物に用いた場合、樹脂組成物の着色が濃くなったり、可視光線透過率が低下する場合がある。
さらに、化合物(B−2)の好ましい形態としては、本発明で規定する吸収特性を有し、黄色の色相を有する化合物であれば特に限定されないが、より好ましは、本発明で規定する吸収特性を有し、且つトルエン溶液を用いて吸収スペクトルを測定した際には、471〜519nmの特定波長領域において、吸収波長のピークが認められない黄色の色相を有する化合物であり、さらに好ましくは、トルエン溶液を用いて吸収スペクトルを測定した際には、380〜470nmの特定波長領域に、最大吸収波長を有し、且つ、471〜800nmの特定波長領域において、吸収波長のピークが認められない黄色の色相を有する化合物である。
特に、本発明で規定する吸収特性を満足させる化合物としては、特定の構造を有するアゾ系化合物、特定の構造を有するキノフタロン系化合物及び特定のアントラキノン系化合物から選ばれる少なくとも1種が特に好ましい。
以下に好ましい形態について、詳細に説明する。
[アゾ系化合物]
アゾ系化合物としては、本発明で規定する吸収特性を有するものであれば特に限定されないが、下記一般式(2)で表されるものが好ましい。
Figure 0006117192
[式(2)中、Y 〜Y11 はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアミド基、置換もしくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示す。]
ここで、Y 〜Y11 が置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアリールチオ基である場合の置換基としては、それぞれハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基が挙げられる。
〜Y11 が置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアミド基、置換もしくは非置換のアシル基が置換である場合の置換基としては、それぞれアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基が挙げられる。
一般式(2)において、Y〜Y11は好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミド基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、炭素数2〜13のアルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜19の置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基である。
またY〜Y11はより好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数2〜12のハロゲノアルコキシアルキル基、炭素数6〜14の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜14の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数7〜18の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜14の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数6〜14の置換若しくは非置換のアリールチオ基である。
〜Y11の具体例について以下に説明する。
〜Y11がハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換もしくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基である場合の具体例、好ましい例については、前記一般式(1)のテトラアザポルフィリン系化合物のR〜Rがそれぞれこれらの置換基である場合に挙げた例と同様の例が挙げられる。
〜Y11が置換若しくは置換若しくは非置換のアミド基であるものとしては、アミド基、N−メチルアミド基、N−エチルアミド基、N−n−プロピルアミド基、N−n−ブチルアミド基、N−シクロヘキシルアミド基、N−n−オクチルアミド基、N−ベンジルアミド基、N−フェニルアミド基、N−(3−メチルフェニル)アミド基、N−(4−メトキシフェニル)アミド基、N−(3−フルオロフェニル)アミド基、N−(4−クロロフェニル)アミド基、N−(2−ナフチル)アミド基、N,N−ジメチルアミド基、N,N−ジエチルアミド基、N,N−ジ−n−プロピルアミド基、N,N−ジ−n−ブチルアミド基、N,N−ジ−n−オクチルアミド基、N,N−ジ−n−デシルアミド基、N−メチル−N−エチルアミド基、N−エチル−N−n−ブチルアミド基、N−メチル−N−フェニルアミド基、N−n−ブチル−N−フェニルアミド基、N−ベンジル−N−フェニルアミド基、N,N−ジフェニルアミド基、N,N−ジ(3−メチルフェニル)アミド基、N,N−ジ(4−エチルフェニル)アミド基、N,N−ジ(4−tert-ブチルフェニル)アミド基、N,N−ジ(4−メトキシフェニル)アミド基、N,N−ジ(4−エトキシフェニル)アミド基、N,N−ジ(4−n−ヘキシルオキシフェニル)アミド基、N,N−ジ(2−ナフチル)アミド基、N−フェニル−N−(4−メチルフェニル)アミド基、N−フェニル−N−(4−メトキシフェニル)アミド基、N−フェニル−N−(4−n−ヘキシルオキシフェニル)アミド基、N−フェニル−N−(1−ナフチル)アミド基、N−フェニル−N−(2−ナフチル)アミド基、N−フェニル−N−(4−フェニルフェニル)アミド基などが挙げられ、アミド基、N−メチルアミド基、N−エチルアミド基、N−n−プロピルアミド基、N−n−ブチルアミド基、N−n−オクチルアミド基、N−ベンジルアミド基、N−フェニルアミド基、N−(4−メトキシフェニル)アミド基、N−(3−フルオロフェニル)アミド基、N−(4−クロロフェニル)アミド基、N,N−ジメチルアミド基、N,N−ジエチルアミド基、N,N−ジ−n−プロピルアミド基、N,N−ジ−n−ブチルアミド基、N,N−ジ−n−オクチルアミド基、N−メチル−N−エチルアミド基、N−エチル−N−n−ブチルアミド基、N−メチル−N−フェニルアミド基、N,N−ジフェニルアミド基、N,N−ジ(3−メチルフェニル)アミド基、N,N−ジ(4−メトキシフェニル)アミド基、N−フェニル−N−(4−メチルフェニル)アミド基が好ましく、アミド基、N−メチルアミド基、N−エチルアミド基、N−n−プロピルアミド基、N−n−ブチルアミド基、N−n−オクチルアミド基、N−フェニルアミド基、N,N−ジメチルアミド基、N,N−ジエチルアミド基、N,N−ジ−n−プロピルアミド基、N,N−ジ−n−ブチルアミド基、N,N−ジ−n−オクチルアミド基、N−メチル−N−エチルアミド基、N−エチル−N−n−ブチルアミド基、N−メチル−N−フェニルアミド基、N,N−ジフェニルアミド基、N,N−ジ(3−メチルフェニル)アミド基、N,N−ジ(4−メトキシフェニル)アミド基がより好ましい。
〜Y11がアルキルオキシカルボニル基であるものとしては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、3,3−ジメチルブチルオキシカルボニル基、2−エチルブチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−ウンデシルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基、n−トリデシルオキシカルボニル基、n−テトラデシルオキシカルボニル基、n−ペンタデシルオキシカルボニル基、n−ヘキサデシルオキシカルボニル基、n−ヘプタデシルオキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基、n−トリコシルオキシカルボニル基、n−テトラコシルオキシカルボニル基などが挙げられ、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、3,3−ジメチルブチルオキシカルボニル基、2−エチルブチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基が好ましく、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、2−エチルブチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基がより好ましい。
〜Y11が置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基であるものとしては、フェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−エチルフェニルオキシカルボニル基、4−イソプロピルフェニルオキシカルボニル基、4−イソブチルフェニルオキシカルボニル基、4−n−ペンチルフェニルオキシカルボニル基、4−tert−ペンチルフェニルオキシカルボニル基、4−シクロヘキシルフェニルオキシカルボニル基、4−n−オクチルフェニルオキシカルボニル基、4−n−デシルフェニルオキシカルボニル基、4−n−ドデシルフェニルオキシカルボニル基、4−n−ヘキサデシルフェニルオキシカルボニル基、2,3−ジメチルフェニルオキシカルボニル基、2,5−ジメチルフェニルオキシカルボニル基、3,4−ジメチルフェニルオキシカルボニル基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシカルボニル基、5−インダニルオキシカルボニル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチルオキシカルボニル基、3−メトキシフェニルオキシカルボニル基、3−エトキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−プロポキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−ペンチルオキシフェニルオキシカルボニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−オクチルオキシフェニルオキシカルボニル基、
4−n−デシルオキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−ドデシルオキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−ヘキサデシルオキシフェニルオキシカルボニル基、2,3−ジメトキシフェニルオキシカルボニル基、2,5−ジメトキシフェニルオキシカルボニル基、3,5−ジメトキシフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニルオキシカルボニル基、3−メトキシ−4−メチルフェニルオキシカルボニル基、3−メチル−4−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、4−ブロモフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3,5−ジフルオロフェニルオキシカルボニル基、3,4−ジクロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチル−4−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−クロロ−4−メチルフェニルオキシカルボニル基、3−メトキシ−4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、3−フルオロ−4−メトキシフェニルオキシカルボニル基、4−フェニルフェニルオキシカルボニル基、3−フェニルフェニルオキシカルボニル基、4−(4’−メチルフェニル)フェニルオキシカルボニル基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニルオキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチル−1−ナフチルオキシカルボニル基、6−n−ブチル−2−ナフチルオキシカルボニル基、7−エトキシ−2−ナフチルオキシカルボニル基、2−チエニルオキシカルボニル基、2−ピリジルオキシカルボニル基、4−ピリジルオキシカルボニル基などが挙げられ、フェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−エチルフェニルオキシカルボニル基、4−イソプロピルフェニルオキシカルボニル基、4−イソブチルフェニルオキシカルボニル基、4−n−ペンチルフェニルオキシカルボニル基、4−n−オクチルフェニルオキシカルボニル基、4−n−ドデシルフェニルオキシカルボニル基、2,3−ジメチルフェニルオキシカルボニル基、2,5−ジメチルフェニルオキシカルボニル基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシカルボニル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチルオキシカルボニル基、3−メトキシフェニルオキシカルボニル基、3−エトキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−プロポキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、2,3−ジメトキシフェニルオキシカルボニル基、3,5−ジメトキシフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、4−ブロモフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3,4−ジクロロフェニルオキシカルボニル基、3−クロロ−4−メチルフェニルオキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチル−1−ナフチルオキシカルボニル基が好ましく、フェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−エチルフェニルオキシカルボニル基、4−イソプロピルフェニルオキシカルボニル基、4−イソブチルフェニルオキシカルボニル基、2,3−ジメチルフェニルオキシカルボニル基、2,5−ジメチルフェニルオキシカルボニル基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシカルボニル基、3−メトキシフェニルオキシカルボニル基、3−エトキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−プロポキシフェニルオキシカルボニル基、4−n−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、2,3−ジメトキシフェニルオキシカルボニル基、3,5−ジメトキシフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、4−ブロモフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3,4−ジクロロフェニルオキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチル−1−ナフチルオキシカルボニル基がより好ましい。
一般式(2)のアゾ系化合物の具体例を下記表2に示すが、これらの範囲に限定されるものではない。
Figure 0006117192
Figure 0006117192
Figure 0006117192
なお、一般式(2)のアゾ系化合物は、下記一般式(2’)のような互変異性体が存在するが、これは一般式(2)と同じ化合物を表し、本願発明において同様の効果を示す。
Figure 0006117192
[式中、Y〜Y11は一般式(2)のY〜Y11と同じものを示す。]
一般式(2)のアゾ系化合物は公知の方法により製造することができる。
例えばChem.Pharm.Bull.35(4)1360−1371(1987)等に記載の方法により製造することができる。
例としては、下記一般式(C)のニトロスウレア誘導体と、下記一般式(D)のピラゾール誘導体を、四塩化炭素中で反応することにより製造することができる。
Figure 0006117192
[式中、Y〜Y11は一般式(2)のY〜Y11と同じものを示す。]
[キノフタロン系化合物]
キノフタロン系化合物としては、本発明で規定する吸収特性を有するものであれば特に限定されないが、下記一般式(3)で表されるものが好ましい。
Figure 0006117192
[式(3)中、Z〜Zはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアミド基、置換もしくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示し、Z〜Zから選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換若しくは非置換の5員環以上の環を形成していてもよい。]
ここで、Z〜Z が置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアリールチオ基、Z〜Zから選ばれる互いに隣接する基が互いに結合して置換している炭素原子と共に形成した置換若しくは非置換の5員環以上の環が置換である場合の置換基としては、それぞれハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基が挙げられる。
〜Z が置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアミド基、置換もしくは非置換のアシル基が置換である場合の置換基としては、それぞれアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基が挙げられる。
一般式(3)において、Z〜Zは好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミド基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、炭素数2〜13のアルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜19の置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基、またはZ〜Zから選ばれる互いに隣接する基が互いに結合して、置換している炭素原子と共に形成した、置換若しくは非置換のベンゼン環またはナフタレン環である。
さらに好ましくは、Z〜Zはそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数6〜14の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜14の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数1〜14の置換若しくは非置換のアミド基、炭素数7〜18の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素原子数6〜14の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素原子数2〜9のアルキルオキシカルボニル基、炭素原子数7〜15の置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、炭素原子数6〜14の置換若しくは非置換のアリールチオ基である。
〜Zの具体例について以下に説明する。
〜Zがハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換もしくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基である場合の具体例、好ましい例については、前記一般式(1)のテトラアザポルフィリン系化合物のR〜Rがそれぞれこれらの置換基である場合に挙げた例と同様の例が挙げられる。
〜Zが置換若しくは置換若しくは非置換のアミド基、アルキルオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基であるものとしては、前記一般式(2)のアゾ系化合物のY〜Y11がそれぞれこれらの置換基である場合に挙げた例と同様の例が挙げられる。
一般式(3)のキノフタロン系化合物の具体例を下記表3に示すが、これらの範囲に限定されるものではない。
Figure 0006117192
Figure 0006117192
Figure 0006117192
Figure 0006117192
なお、一般式(3)のキノフタロン系化合物は、下記一般式(3’)のような互変異性体が存在するが、これは一般式(3)と同じ化合物を表し、本願発明において同様の効果を示す。
Figure 0006117192
[式中、Z〜Zは一般式(3)と同じものを示す。]
一般式(3) のキノフタロン系化合物は公知の方法により製造することができる。
例えば、特公昭48−20476号公報、特開昭58−93778号公報、特開昭63−49705号公報、特開平5−39269号公報、特開2006−16479号公報、特開2008−45130号公報等に記載の方法を参考に製造することができる。
一例としては、下記一般式(E)のヒドロキシキナルジン誘導体と下記一般式(F)の無水フタル酸誘導体とを加熱縮合することにより製造することができる。
Figure 0006117192
[式中、Z〜Zは一般式(3)と同じものを示す。]
[アントラキノン系化合物]
アントラキノン系化合物としては、本発明で規定する吸収特性を有するものであれば特に限定されないが、下記一般式(4)で表されるものが好ましい。
Figure 0006117192
[式(4)中、X〜Xはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示す。ただしX〜Xの少なくとも1つは必ず置換若しくは非置換のアリールチオ基である。]
ここで、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアリールチオ基が置換である場合の置換基としては、それぞれハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基が好ましい。
一般式(4)において、X〜Xは好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基であり、X〜Xの少なくとも1つが必ず炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基である。
さらに好ましくは、X〜Xはそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素原子数6〜12の置換若しくは非置換のフェニルチオ基であり、X〜Xの少なくとも1つが必ず炭素数6〜12の置換若しくは非置換のフェニルチオ基である。
〜Xの具体例について以下に説明する。
〜Xがハロゲン原子、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基である場合の具体例、好ましい例については、前記一般式(1)のテトラアザポルフィリン系化合物のR〜Rがそれぞれこれらの置換基である場合に挙げた例と同様の例が挙げられる。
一般式(4)のアントラキノン系化合物の具体例を下記表4に示すが、これらの範囲に限定されるものではない。
Figure 0006117192
Figure 0006117192
Figure 0006117192
一般式(4) のアントラキノン系化合物は、一部がSolvent yellow163、Solvent yellow167等として市販されており入手可能であるが、公知の方法により製造することもできる。
一例としては、ハロゲン原子を有するアントラキノン誘導体とベンゼンチオール誘導体とを反応させることにより製造することができる。
[その他の有機色素]
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、不要光カットや色調調節等の目的で他の有機色素を併用することができる。
例えば、480〜490nm付近の光をカットするために下記一般式(5)のポルフィリン系化合物を併用することができる。
Figure 0006117192
[式中、L〜Lはそれぞれ独立に、ハロゲン原子、エチニル基または置換基として炭素数1〜12のアルキル基を有するエチニル基を表し、Qは2価の金属原子または酸化金属原子を表す]
〜Lは臭素原子、tert-ブチル基を有するエチニル基、すなわち3,3−ジメチル−1−ブチン基であるものが好ましく、QはNi、VOまたはCuであるものが好ましい。
またカヤセットイエローA−Gのような黄色色素や、PSオレンジGGのような橙色色素等を併用しても良い。
このような併用できるその他の有機色素は、樹脂と相溶性があるものが望ましい。
[(A)樹脂]
次に、(A)の樹脂について以下に説明する。
本発明の樹脂組成物に用いられる樹脂は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が好ましく、また粘着剤状の樹脂であってもよいが、透明樹脂であることが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ノルボルネン樹脂、セルロース系樹脂などが挙げられるが、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ポリカーボネート樹脂は、主にジヒドロキシジアリール化合物類とホスゲンを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物類とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステル類とを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり代表的なものとして、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物類としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジクロロフェニル)プロパンのような(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのような(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4‘−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3、3’−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4‘−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4‘−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4‘−ジヒドロキシ−3,3‘−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4‘−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4‘−ジヒドロキシ−3,3‘−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類などが挙げられる。
これらは単独又は2種類以上から選択されて使用される。これらの他にピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4‘−ジヒドロキシジフェニル等と併用して使用してもよい。なお、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は通常10000〜100000、好ましくは10000〜400000である。
更に上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を併用してもよい。3価以上のフェノールとしては、フロログルシン、1、3、5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1、1、1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンなどが挙げられる。
ポリアミド樹脂は、芳香族又は脂肪族基を含むジアミン化合物類と、芳香族又は脂肪族基を含むジカルボン酸化合物類との脱水重縮合物の構造を有する樹脂である。ここで脂肪族基は脂環式脂肪族基も含まれる。上記ジアミン化合物類とジカルボン酸化合物類との脱水重縮合物の構造を有する樹脂は必ずしも脱水重縮合反応から得られるものに限定はされず、例えば1種又は2種以上のラクタム化合物類の開環重合などからも得られることができる。
上記ジアミン化合物類としては、ヘキサメチレンジアミン、m−キシリレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、ビス(アミノメチル)テトラヒドロジシクロペンタジエンなどが挙げられ、これらのジアミン化合物類から1種又は2種以上を選択して使用することができる。
上記ジカルボン酸化合物類としては、アジピン酸、ドデカンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ビス(ヒドロキシカルボニルメチル)ノルボルナン、ビス(ヒドロキシカルボニルメチル)テトラヒドロジシクロペンタジエンなどが挙げられ、これらのジカルボン酸化合物類から1種又は2種以上を選択して使用することができる。
特に透明性の観点から非結晶性のポリアミド樹脂が好ましく、一般的には透明ナイロンと称され、例えばエムス社のグリルアミドTR−55、グリルアミドTR−90、グリルアミドTR−XE3805、あるいはヒュルス社のトロガミドCX−7323などを例示することができる。
アクリル樹脂としては、単量体がメタクリル酸アルキルを主体とする重合体であって、メタクリル酸アルキルの単独重合体又はメタクリル酸アルキルを2種以上用いた共重合体であってもよいし、メタクリル酸アルキル50重量%以上とメタクリル酸アルキル以外の単量体50重量%以下との共重合体であってもよい。メタクリル酸アルキルとしては通常、そのアルキル基の炭素数が1〜4のものが用いられ、なかでもメタクリル酸メチルが好ましく用いられる。
また、メタクリル酸アルキル以外の単量体は、分子内に1個の重合性炭素−炭素二重結合を有する単官能単量体であってもよいし、分子内に2個以上の重合性炭素−炭素二重結合を有する多官能単量体であってもよいが、特に単官能単量体が好ましく用いられる。その例としては、アクリル酸メチルやアクリル酸エチルのようなアクリル酸アルキル、スチレンやアルキルスチレンのようなスチレン系単量体、アクリロニトリルやメタクリロニトリルのような不飽和ニトリルなどが挙げられる。
特に、単量体が実質的にメタクリル酸アルキルのみからなる重合体が好ましく、代表的にはポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)が挙げられる。ポリメタクリル酸メチル樹脂は綜研化学製MX150、日本触媒製エポスターMA、積水化成品工業製MBXシリーズなど多くの市販品が入手可能である。
ポリエステル樹脂としては、代表的にはポリC2−4アルキレンテレフタレートやポリC2−4アルキレンナフタレートなどのホモポリエステル、C2−4アルキレンアリレート単位(C2−4アルキレンテレフタレート及び/又は
2−4アルキレンナフタレート単位)を主成分として含むコポリエステルなどが挙げられるが、ポリアリレート系樹脂、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸を用いた脂肪族ポリエステル、ε−カプロラクトンなどのラクトンの単独又は共重合体も含まれる。
コポリエステルとしては、ポリC2−4アルキレンアリレートの構成単位のうち、C2−4アルキレングリコールの一部を、ポリオキシC2−4アルキレングリコール、C6−10アルキレングリコール、脂環式ジオール(シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなど)、芳香環を有するジオール(フルオレノン側鎖を有する9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、ビスフェノールA、ビスフェノールA−アルキレンオキサイド付加体など)などで置換したコポリエステル、芳香族ジカルボン酸の一部を、フタル酸、イソフタル酸などの非対称芳香族ジカルボン酸、アジピン酸などの脂肪族C6−12ジカルボン酸などで置換したコポリエステルが含まれる。
ポリエステル樹脂としては、透明性が高い等の点で、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が好ましい。また、C2−4アルキレンアリレート系コポリエステルなどのような非結晶性コポリエステルも加工性に優れ好ましい。特にPETが、大量に生産され、耐熱性、強度等に優れているので好ましい。
熱硬化性樹脂としては、アリルジグリコールカーボネートモノマー、ジアリルフタレートモノマー、イソシアネート系化合物とポリオールやポリチオールなどの混合物、およびアクリルモノマーなどの矯正レンズの製造に使われるモノマー類の硬化物が挙げられるが、イソシアネート系化合物とポリオールとの重合反応で得られるポリウレタン樹脂、イソシアネート系化合物とポリチオール化合物とを重合で得られるポリチオウレタン樹脂、およびアリルジグリコールカーボネートモノマーの硬化であるアリルジグリコールカーボネート樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ポリウレタン樹脂としては、ブロック型ポリイソシアネートとポリオールを主成分とするものであり、ブロック型ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートのそれぞれの数分子を結合させた付加物、イソシアヌレートやアロファネートなどをアセト酢酸やマロン酸でブロックしたもの等が挙げられ、ポリオールとしては、水酸基を有するポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリカプトラクトン等が挙げられる。
ポリチオウレタン樹脂としては、代表的なものとして、メタキシリレンジイソシアネートとペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)から製造されたポリチオウレタン樹脂が挙げられる。
アリルジグリコールカーボネート樹脂としては、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネートが好ましく、例としてはCR−39樹脂(またはADC樹脂とも称される)が挙げられる。
また、前記アクリル樹脂の中で、ガラス転移温度が低く、例えばガラス転移温度が0℃未満、好ましくは−20℃以下のポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂は粘着剤、接着剤等として用いられ、例えば薄型ディスプレイ用光学フィルターの各層の張り合わせ、あるいは光学フィルターとディスプレイ画面の接着などに広く使用されている。
粘着剤として用いられるポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂としては、単量体として炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを50重量%以上使用してなるものが好ましい。
炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。特に、アルキル基の炭素数が4〜8のアクリル酸アルキルエステルを使用すると、得られる粘着剤の粘着力、柔軟性が良好になる。
その他、共重合可能な単量体の例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;α−メチルスチレン、ビニルトルエン、スチレンなどに代表されるスチレン系単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどに代表されるビニルエーテル系単量体;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル、フマル酸のジアルキルエステル;マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル、マレイン酸のジアルキルエステル、イタコン酸、イタコン酸のモノアルキルエステル、イタコン酸のジアルキルエステル、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ビニルケトン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾールなどを挙げることができる。
また、カルボキシル基含有モノマ−、ヒドロキシル基含有モノマ−を共重合すると、イソシアネ−ト系架橋剤などを用いて架橋することができる。アクリル系粘着剤の硬化剤としては、イソシアネ−ト系硬化剤、エポキシ系硬化剤、金属キレ−ト硬化剤などが用いられる。
なお粘着剤としては、アクリル樹脂外に、例えばシリコン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルエーテル、飽和ポリエステル、メラミン樹脂なども用いられる。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物は、(A)樹脂と、(B)有機色素として、下記一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)とを、少なくとも含有することを特徴とする。
本発明の樹脂組成物における(A)樹脂と(B)有機色素の配合量は、用途や樹脂成形体の厚みにより異なるが、透光性、透明性が失われない限度内の濃度にあれば良く、通常成形体の厚み方向に対して可視光線透過率が12〜99%、好ましくは20〜90%となるように調整する。例えば、厚み2.15mmの眼鏡レンズでポリカーボネート樹脂へ混合するのであれば、有機色素の使用量はポリカーボネート樹脂に対し0.001重量%〜0.1重量%である。一般に、成形体の厚みが0.1mm〜20mmであれば、有機色素の使用量は熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂に対し0.0001〜0.2重量%である。これは、樹脂組成物が粘着剤である場合も同様である。
有機色素の全体量に対する一般式(1)のテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)の使用割合は、樹脂組成物の用途により異なり、例えば白内障患者のための医療用遮光眼鏡や、LED光源用フィルターなどの場合は、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)の割合が多くなる。しかしながら樹脂組成物の着色を低くするためには、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1):本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)の比率が重量比で、90:10〜10:90であることが好ましく、80:20〜20:80であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物には、樹脂と有機色素以外に、必要に応じて他の成分、例えば紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、各種樹脂添加剤等を配合することができる。各種樹脂添加剤としては、フェノール系酸化防止剤、離型剤、染顔料、リン系熱安定剤、耐候性改良剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤・アンチブロッキング剤、難燃剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、防菌剤などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物の製造方法を以下に説明する。
本発明の樹脂組成物は、樹脂と有機色素を混合することによって得られ、これを含有する成形体、粘着剤、あるいは光学物品、光学フィルタにおいても樹脂と有機色素は相溶状態であることが望ましい。
樹脂組成物の樹脂が熱可塑性樹脂の場合、有機色素と熱可塑性樹脂の粉末あるいはペレットとを、タンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を使用して混合することで樹脂組成物が得られ、これを、バンバリーミキサー、加熱ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどの公知の溶融混練機で溶融混練することによって、有機色素と熱可塑性樹脂が均一の樹脂組成物を製造できる。
また、熱可塑性樹脂および有機色素を溶解しうる有機溶媒に溶解混合後、有機溶媒を取り去ることにより製造することもできる。その際使用される有機溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、アセトン、メチルエチルケトン、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルムなどが挙げられるが、上記樹脂組成物に対して化学反応的に不活性で、かつ適度に低沸点のものであれば特に限定されるものではない。
また、有機色素を溶媒に溶解させた後、樹脂または樹脂成形体を接触させて有機色素を樹脂内に拡散、侵入させることにより製造することも可能で、かくして得られた樹脂組成物も本発明の権利範囲内である。有機色素を溶解させる有機溶媒は、特に限定はないが、有機色素を分解するものや、熱可塑性樹脂を変質させるものであってはならない。通常、液体のケトンやアルコ−ル類がよく使用される。溶液の濃度は、目的に応じた任意であるが、通常0.01%〜30%程度が良好な範囲である。拡散の条件は、有機色素、溶媒、熱可塑性樹脂の種類等により変化するが、通常、常圧もしくは加圧下で、25℃〜200℃、数分〜5時間である。
さらに、熱可塑性樹脂の原料モノマーに上記方法で有機色素を混合後、これを重合しても良い。この製造方法については、下記の樹脂組成物の樹脂が熱硬化性樹脂の場合においてまとめて説明する。
樹脂組成物の樹脂が熱硬化性樹脂の場合、有機色素を溶媒に溶解させた後、樹脂または樹脂成形体を接触させて有機色素を樹脂内に拡散、侵入させる方法、または熱硬化性樹脂の原料モノマーに有機色素を混合後、これを重合する方法があるが、後者が多く用いられる。後者の方法について以下に説明する。
熱硬化性樹脂の原料モノマーに有機色素を混合する工程において、有機色素の混合対象により、モノマー混合物を構成するモノマー群のいずれかに混合させた後にモノマー混合物とする方法、モノマー混合物及びその他の添加剤からなる混合物に混合させた後、触媒を加える方法、あるいはモノマー混合物、触媒、及びその他の添加剤からなる混合物に混合させる方法などがある。
重合硬化に用いられるモノマーおよび有機色素以外の成分として、重合触媒及びその他の添加剤がある。
重合触媒としては、有機過酸化物が知られており、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイドなどの化合物系が挙げられる。
その他の添加剤としては、ジブチル錫ジクロライドなどの触媒、紫外線吸収剤、酸性リン酸エステルなどの内部離型剤、光安定剤、酸化防止剤、ラジカル反応開始剤などの反応開始剤、鎖延長剤、架橋剤、充填剤などがあり、さらに必要に応じ添加される、公知の樹脂改質剤、例えばヒドロキシ化合物、チオール化合物、エポキシ化合物、エピスルフィド化合物、有機酸及びその無水物、(メタ)アクリレート化合物等を含むオレフィン化合物等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の原料モノマーに有機色素を混合するにあたっては、有機色素を直接混合させてもよいし、あるいは予め有機色素を低沸点の有機溶媒に溶解させ、この有機溶媒溶液を原料モノマーに混合後、加熱及び/又は減圧等の条件下で前記有機溶媒を蒸発除去してもよい。その際使用される有機溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、アセトン、メチルエチルケトン、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルムなどが挙げられるが、原料モノマーに対して化学反応的に不活性で、かつ適度に低沸点のものであれば特に限定されない。
混合に当たっては、樹脂組成物に必要とされる有機色素濃度に相当する量が樹脂組成物に含有されるように混合させてもよく、また一方の原料モノマーなどいずれかの成分に目的濃度より高濃度で有機色素を含有させたマスターバッチを調製しておき、必要に応じて配合すべき他成分を加えて希釈させて目的の濃度の樹脂組成物を製造しても良い。また有機色素の溶解にあたって、樹脂組成物の劣化や可使時間などの点で実施上支障がない範囲で加温することもできる。
重合硬化の条件については、後記成形体の注型重合法において説明する。
樹脂組成物が粘着剤である場合の製造方法は、前記成形体の樹脂が熱可塑性樹脂の場合に準じるが、樹脂が常温では流動性を有する場合が多いため、それに応じ固体樹脂の場合とは取り扱いが異なる。
[成形体]
以下に、本発明の成形体について説明する。
本発明の成形体は、本発明の樹脂組成物を成形してなる。
成形体の態様としては、樹脂組成物からなる光学物品、または樹脂組成物を部分的に含有する光学物品であっても良いし、あるいは粉末やペレット状態など、光学物品製造の中間材料であっても良い。
光学物品としては、後述する様に、眼鏡レンズ、サンバイザー、ヘルメット用シールド、ディスプレイ装置用コートまたは防眩フィルム、ディスプレイ装着用光学フィルタや眼鏡レンズ装着用光学フィルタなどの各種光学フィルタ、照明機器用カバーなどの防眩用光学物品、短波長光低減用光学物品が例示できる。
なお、本明細書において、樹脂組成物を部分的に含有する光学物品とは、光学物品の各種部材または膜などの内部に含有された状態、部材または各層の表面にコーティングまたは貼り付けられた状態を含むものである。
成形の方法としては、製品や使用樹脂の種類によって異なるが、熱可塑性樹脂を用いた樹脂組成物の場合はたとえば圧縮成形法、トランスファー成形法、押出成形法、射出成形法などによる成形、熱硬化性樹脂を用いた樹脂組成物の場合はたとえば注型重合法が用いられる。
注型重合法について以下に説明する。
樹脂組成物を注型用鋳型に注入、内蔵させ、次いで注型用鋳型をオーブン中または水中等の加熱可能装置内で所定の温度プログラムにて数時間から数十時間かけて加熱する。重合硬化の温度および時間は、混合物の組成、触媒の種類、モールドの形状等によって異なるが、およそ−50〜200℃の温度で1〜100時間である。通常、5℃から40℃の範囲の温度で開始し、その後徐々に80℃から130℃の範囲にまで昇温し、その温度で1時間から4時間加熱するのが一般的である。
硬化成形終了後、注型用鋳型から取り出すことで、目的の成形体を得ることができる。
[粘着剤]
本発明の樹脂組成物は、光学物品に用いられる粘着剤としても非常に有用である。
このような粘着剤は、光学物品において基材と透明支持体、機能性透明層などの貼り合わせ、あるいは透明支持体と機能性透明層など光学物品を形成する任意の層の貼り合わせに用いられ、接着と防眩・不要光カットの機能を兼ね備えるものである。
粘着剤に用いられる樹脂は、前記[樹脂]の項で説明したとおりである。また、樹脂と有機色素の組成比等も、前記[樹脂組成物]の項で説明したとおりである。
粘着剤は、シート状であっても良いし、液体状であっても良い。粘着剤としてシート状の感圧型粘着剤を使用する場合は、シート状粘着剤を貼付け後、または接着剤の塗布後に、圧着して貼り合わせる。粘着剤として液体状のものを使用する場合は、塗布、貼合わせ後に、室温または加熱下で熟成処理することにより、あるいは紫外線を照射することにより硬化させて貼り合わせる。
[防眩用光学物品]
本発明の樹脂組成物の成形体および粘着剤は、防眩用の光学物品に非常に有用である。
防眩用の光学物品としては、眼鏡レンズ、サンバイザー、ヘルメット用シールド、自動車や飛行機の風防ガラス用フィルム、自動車ヘッドライト用カバー、スキー用ゴーグル、表示装置を有する情報機器のディスプレイ装置用防眩コートまたは防眩フィルム、LED照明用フィルター、建造物窓ガラス用フィルムなどが挙げられるが、眩しさを防ぎ、コントラストや自然な色調を確保する目的の用途に限定なく使用できる。
防眩用光学物品の製造方法は、物品の形態や樹脂の種類により異なり、前記した成形体の製造方法が適用できる。
なお、防眩用光学物品に要求される機能に応じて、反射防止機能、ハードコート機能(耐摩擦機能)、帯電防止機能、防汚機能、ガスバリア機能、紫外線カット機能のいずれか一つ以上の機能を設けても構わない。
[短波長光低減用光学物品]
本発明の樹脂組成物の成形体および粘着剤は、短波長光低減用光学物品にも非常に有用である。
短波長光低減用の光学物品としては、上記防眩用光学物品の態様と重複するものが多いが、眼にまぶしさを自覚する場合でなくても、短波長光の影響から眼を保護する目的の用途に使用できる。
特にLEDを用いた照明、ディスプレイ装置、信号機やヘッドライト、イルミネーションなどから眼を保護する目的の物品に適している。
例えば眼鏡レンズ、サンバイザー、ヘルメット用シールド、自動車のガラス用フィルム、自動車ヘッドライト用カバー、ディスプレイ装置用防眩コートまたは防眩フィルム、LED照明用カバー、眼内レンズなどが挙げられる。
[光学フィルタ]
本発明の樹脂組成物の成形体および/または粘着剤を用いた光学物品の例として、前記したような光学フィルタが挙げられる。
本発明の樹脂組成物の成形体および粘着剤は、それ単体でも光学フィルタとしての機能を有し、例えば防眩フィルムなども使用状況により光学フィルタでもあるが、複数の層からなるディスプレイ装着用光学フィルタ、眼鏡レンズ装着用光学フィルタにも好適に用いられる。
このような光学フィルタは、代表的には、透明支持体、透明粘着層、機能性透明層などの単層あるいは複数の層もしくは部材から成る。光学フィルタの少なくとも1つの層あるいは部材に、一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)及び本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)を含有する。
透明支持体としては、透明ガラスなどの無機材料または透明樹脂が用いられるが、製造効率等の点から、透明樹脂が好ましい。透明支持体の厚さは、10μm〜10mmであることが好ましく、20μm〜5mmであることがさらに好ましい。
機能性透明層は、光学フィルタの設置方法や要求される機能に応じて、反射防止機能、防眩機能、反射防止防眩機能、ハードコート機能(耐摩擦機能)、帯電防止機能、防汚機能、ガスバリア機能、電磁波シールド機能、赤外線カット機能、紫外線カット機能、偏光機能、調色機能のいずれか一つ以上の機能を有する。
透明粘着層は、前記した粘着剤を含む層である。
このような光学フィルタの実施態様に限定はないが、特にディスプレイ装着用フィルタあるいは眼鏡レンズ装着用光学フィルタとして公的に使用できる。
ディスプレイ装着用フィルタとしては例えばプラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機電界発光ディスプレイ、FED(Field Emission Display)、CRT(Cathode Ray Tube)などの各種ディスプレイに密着あるいは空間を隔てて装着することができる。
これらディスプレイ装着用フィルタには、公知のディスプレイ用フィルタの態様、構成、部品、製造方法が適用できる。
また、眼鏡レンズ装着用光学フィルタとしては、汎用眼鏡レンズの表面または裏面に貼り付けて、あるいはレンズとは空間的に離れた位置に装着するフィルタとしてなど、任意の態様で使用できる。
具体的には、例えば以下のような態様がある。
(ア)眼鏡レンズの表面または裏面に貼り付けて使用するフィルム状のフィルタ
(イ)眼鏡レンズの内部に挟み込まれた状態で使用するフィルム状のフィルタ
(ウ)眼鏡レンズに樹脂層を積層した状態で形成されたフィルタ
(エ)眼鏡レンズの表面または裏面に樹脂コート剤を塗布することにより形成されたコーティング層としてのフィルタ
(オ)一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)および本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)を溶媒に溶解させた後、眼鏡レンズの原料樹脂または眼鏡レンズ樹脂を接触させて樹脂内に拡散、侵入させることにより形成されたフィルタ
(カ)眼鏡レンズの前面の、レンズとは空間的に離れた位置に設置されるフィルタ
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定を受けるものではない。
[実施例1−1]
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製H−3000FN)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.0068重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.008重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
[実施例1−2]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0058重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−2(A1/A2=0.02)のアゾ化合物を0.006重量部とを使用した以外は実施例1−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例1−3]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−12を0.0108重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−5(A1/A2=0.02)のアゾ化合物を0.012重量部とを使用した以外は実施例1−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例1−4]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−18を0.0065重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−12(A1/A2=0.05)のアゾ化合物を0.008重量部とを使用した以外は実施例1−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例1−5]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−51を0.0104重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−17(A1/A2=0.06)のアゾ化合物を0.012重量部とを使用した以外は実施例1−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例1−6]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−58を0.0087重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−20(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.010重量部とを使用した以外は実施例1−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例1−7]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−60を0.0067重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−29(A1/A2=0.04)のアゾ化合物を0.008重量部とを使用した以外は実施例1−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例1−8]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0068重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−13(A1/A2=0.02)のアゾ化合物を0.006重量部と、具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.001重量部使用した以外は実施例1−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例1−9]
ポリアミド樹脂(エムスケミー・ジャパン製:Grilamid TR90)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.00525重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−7(A1/A2=0.04)のアゾ化合物を0.0035重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
[実施例1−10]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.0067重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.008重量部とを使用した以外は実施例1−9と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例1−11]
ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.0065重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.008重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
[実施例1−12]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−13を0.009重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−9(A1/A2=0.05)のアゾ化合物を0.009重量部とを使用した以外は実施例1−11と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例1−13]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0045重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−21(A1/A2=0.07)のアゾ化合物を0.0035重量部とを使用し、さらに下記化合物(5−1)0.001重量部を使用した以外は実施例1−11と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
Figure 0006117192
[実施例1−14]
実施例1−1で製造したペレットを原料とし、射出成形機で、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、成形サイクル60秒の条件下で、外形150mm×300mm、厚さ2mmの平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ、図1に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例1−15]
実施例1−2で製造したペレットを原料とした以外は実施例1−14と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ、図2に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例1−16]
実施例1−8で製造したペレットを原料とした以外は実施例1−14と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ、図3に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例1−17]
実施例1−11で製造したペレットを原料とした以外は実施例1−14と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ図4に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例1−18]
実施例1−12で製造したペレットを原料とした以外は実施例1−14と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ図5に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例1−19]
実施例1−13で製造したペレットを原料とした以外は実施例1−14と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ図6に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例1−20]眼鏡レンズの製造
温度計、撹拌機、窒素シール管を備えた2Lセパラブルフラスコに、平均分子量1014のポリオキシテトラメチレングリコール(保土谷化学工業製:PTG−1000N)1000重量部を入れ、窒素気流中で撹拌しながら加熱し、100〜110℃/3〜5mmHgの減圧下で1時間脱水した。脱水完了後、4,4´−メチレン−ビス(シクロへキシルイソシアネート)(住友バイエルウレタン製:デスモジュールW)850重量部を添加し、120〜130℃で2時間反応してプレポリマーを製造した。得られたプレポリマーは無色透明液体であり、NCO含量9.9%、粘度8600mPa・s/30℃,750mPa・s/60℃であった。
得られたプレポリマー1000重量部を70℃に加熱してから、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.0075重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.005重量部添加し、混合した。次いで、120℃で溶融した4,4´−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)314重量部と脱泡混合した。
この混合物を100℃で予備加熱したモールドに注入し、100℃で24時間加熱硬化し、レンズ厚さ約2.6mmの眼鏡用レンズを製造した。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例1−21]眼鏡レンズの製造
実施例1−1で製造したペレットを原料とし、250℃で溶融させ、所定の金型を用いて射出成形機により成形し、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例1−22]眼鏡レンズの製造
実施例1−11で製造したペレットを原料とした以外は実施例1−21と同様に操作を行って、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例1−23]眼鏡レンズの製造
実施例1−8で製造したペレットを原料とした以外は実施例1−21と同様に操作を行って、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例1−24]自動車用サンバイザーの製造
実施例1−14で製造した外形150mm×300mm、厚さ2mmの平板を、自動車に用いられる通常のサンバイザー本体に、可撓性樹脂のヒンジ部を介して一体的に取り付けて、防眩用サンバイザーを得た。
この防眩用サンバイザーを下げた状態で、ディスチャージライトを装着した対向車を観察したところ、眩しさはあまり感じられなかった。また透過色調がほぼ無色であるので、信号に用いられる青色(緑色)、黄色、赤色の識別は、昼間と比較しても困難でなかった。またこの防眩用サンバイザーを使用しても、光の透過度がそれほど低下することはなかった。
[実施例1−25]ヘルメット用シールドの製造
実施例1−17で製造した外形150mm×300mm、厚さ2mmの平板を、オートバイのヘルメットシールドの形状にカットし、加熱炉に入れ160℃に加熱した。この加熱した平板を成形型に入れ、曲率半径約120mmを有する曲面成型物とし、冷却後成形型より取り出して、ヘルメット用シールドを得た。
このシールドをヘルメットに取り付け、昼間および夜間の走行に使用した結果、晴天下の走行において眩しさを感じることが少なく、また夜間の走行においても光の透過度がそれほど低下することはなかった。また、信号の青色(緑色)、黄色、赤色が明瞭に確認できた。
[実施例1−26]光学フィルタの製造
メチルエチルケトン300重量部に、ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)100重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.09重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.045重量部とを溶解し、塗布液とした。この塗布液を、厚さ約200μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートの表面に、乾燥後の膜厚が約10μmになるようにマイヤーバーで塗布、乾燥した。
この防眩コート付きPETシートを、LEDバックライトのパソコン用ディスプレイ画面の前に設置し、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。文字表示、画像表示、動画表示など種々の条件下で画面を観察した結果、設置前よりギラツキ・眩しさが低下して眼の疲労感が低減しただけでなく、画像等のコントラストが向上してくっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。
[実施例1−27]光学フィルムの製造
ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.077重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.055重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを二軸押出機内で混合・押出し、厚さ約200μmのフィルム(シート)を製造した。押出しゾーン及び溶融ラインにおける温度は最高275℃、冷却ロールの温度は30℃であった。
得られたフィルムをカットし、ディスプレイ装置光学フィルムとして、携帯型情報機器(スマートフォン)の表示面上にアクリル系接着剤を用いて貼り付けた。文字表示、画像表示など種々の条件下で表示面を観察した結果、貼付前よりギラツキ・眩しさが低下して眼の疲労感が低減しただけでなく、画像等のコントラストが向上してくっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。
[実施例1−28]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.008重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.012重量部とを、メチルエチルケトン80重量部に溶解した。
この溶液に、アクリル系粘着剤PX4−IR−PT−076(日本触媒製 固形分濃度37.5%)30量部、イソシアネ−ト系硬化剤(日本ポリウレタン工業製L−55E)0.057重量部、硬化促進剤(東京化成工業製ジラウリン酸ジブチルすず)0.0057重量部を加え、ホモジナイザ−で10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度約10%の粘着組成物を得た。
この粘着組成物を、バーコーターを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、厚さ75μm)上に乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、90℃で2分間乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せて、光学フィルタを作製した。この光学フィルタは無色であった。この光学フィルタの透過スペクトルを図7に示す。
この光学フィルタを、白色LEDをバックライトユニットに用いた液晶テレビ(シャープ(株)製AQUOSLC−16K5)の前面に貼付して、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、映像の細かなコントラストが向上し、くっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。また、光学フィルタを貼付する前に比較して、長時間の鑑賞時に眼の疲れ、かすみを感じる程度が大きく減少した。
また、上記で製造した光学フィルタを、ポリチオウレタン樹脂製の中心厚約2mmの無着色眼鏡レンズの外面に貼付して、眼鏡レンズ用光学フィルタとした。このレンズを装着した眼鏡を、屋内及び屋外で着用した結果、LED照明の室内や屋外晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例1−29]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0058重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−2(A1/A2=0.02)のアゾ化合物を0.006重量部とを使用した以外は実施例1−28と同様に操作を行って、光学フィルタを作製した。得られた光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを使用した以外は実施例1−28と同様に操作を行って、液晶テレビの前面に光学フィルタを貼付し、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、実施例1−28と同様の効果が得られた。
[実施例1−30]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−12を0.01重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−5(A1/A2=0.02)のアゾ化合物を0.012重量部とを使用した以外は実施例1−28と同様に操作を行って、光学フィルタを作製した。得られた光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを、スマートフォン型携帯電話端末(iPhone 3GS 16GB SoftBank)の液晶ディスプレイ面に貼付しして、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶ディスプレイの画面を観察した結果、画像や文字の細かなコントラストが向上し、くっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。また、光学フィルタを貼付する前に比較して、長時間の使用時に眼の疲れ、かすみを感じる程度が大きく減少した。
[実施例1−31]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.007重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−13(A1/A2=0.02)のアゾ化合物を0.007重量部と、具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.002重量部とを使用した以外は実施例1−28と同様に操作を行って、光学フィルタを作製した。この光学フィルタは無色であった。この光学フィルタの透過スペクトルを図8に示す。
この光学フィルタを使用した以外は実施例1−28と同様に操作を行って、液晶テレビの前面に光学フィルタを貼付し、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、実施例1−28と同様の効果が得られた。
[実施例1−32]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−18を0.007重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−12(A1/A2=0.05)のアゾ化合物を0.01重量部とを使用した以外は実施例1−28と同様に操作を行って、光学フィルタを作製した。得られた光学フィルタは無色であった。
[実施例1−33]光学フィルタの製造
ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.008重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.01重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを二軸押出機内で混合・押出し、厚さ約200μmのフィルム(シート)を製造した。押出しゾーン及び溶融ラインにおける温度は最高275℃、冷却ロールの温度は30℃であった。その後、このフィルムを2軸方向に延伸し、厚み100μmのフィルムを作製した。
一方、メチルエチルケトン80重量部、アクリル系粘着剤PX4−IR−PT−076(日本触媒製 固形分濃度37.5%)30量部、イソシアネ−ト系硬化剤(日本ポリウレタン工業製L−55E)0.057重量部、硬化促進剤(東京化成工業製ジラウリン酸ジブチルすず)0.0057重量部を加え、ホモジナイザ−で10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度約10%の粘着組成物を得た。
この粘着組成物を、先に作製した、(B)有機色素として具体例化合物1−11と具体例化合物2−4を含むポリメチルメタクリレート樹脂フィルムに、バーコーターを用いて乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せて、光学フィルタを作製した。この光学フィルタは無色であった。この光学フィルタの透過スペクトルを図9に示す。
[実施例1−34]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−13を0.009重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−9(A1/A2=0.05)のアゾ化合物を0.009重量部とを使用した以外は実施例1−33と同様に操作を行って、光学フィルタを作製した。得られた光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを、実施例1−28と同様にポリチオウレタン樹脂製の中心厚約2mmの無着色眼鏡レンズの外面に貼付して、眼鏡レンズ用光学フィルタとした。
このレンズを装着した眼鏡を、屋内及び屋外で着用した結果、実施例1−28と同様の効果が得られた。
[実施例1−35]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0045重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−21(A1/A2=0.07)のアゾ化合物を0.0035重量部とを使用し、さらに前記化合物(5−1)0.001重量部を使用した以外は実施例1−33と同様に操作を行って、光学フィルタを作製した。得られた光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを、実施例1−30と同様にスマートフォン型携帯電話端末(iPhone 3GS 16GB SoftBank)の液晶ディスプレイ面に貼付しして、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶ディスプレイの画面を観察した結果、実施例1−30と同様の効果が得られた。
[実施例1−36]光学フィルタの製造
ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−13を0.009重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−9(A1/A2=0.05)のアゾ化合物を0.009重量部とをタンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを二軸押出機内で混合・押出し、厚さ約200μmのフィルム(シート)を製造した。押出しゾーン及び溶融ラインにおける温度は最高275℃、冷却ロールの温度は30℃であった。その後、このフィルムを2軸方向に延伸し、厚み100μmのフィルムを作製した。
一方、メチルエチルケトン80重量部、アクリル系粘着剤PX4−IR−PT−076(日本触媒製 固形分濃度37.5%)30量部、イソシアネ−ト系硬化剤(日本ポリウレタン工業製L−55E)0.057重量部、硬化促進剤(東京化成工業製ジラウリン酸ジブチルすず)0.0057重量部を加え、ホモジナイザ−で10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度約10%の粘着組成物を得た。
この粘着組成物を、先に作製した、(B)有機色素として具体例化合物1−13と具体例化合物2−9を含むポリメチルメタクリレート樹脂フィルムの表面に、バーコーターを用いて乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せた。次いで得られたフィルムの裏面に、同様の操作で粘着組成物を塗布乾燥し、塗布面に離型フィルムを貼り合せた。
得られたフィルムの一方の面の離型フィルムを剥いで、ポリカーボネート製ハードコートフィルム(MGCフィルシート製ユーピロン・シートMR58、厚さ0.5mm)に貼り合せて、ハードコートフィルム付き光学フィルタを製造した。得られた光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを、ポータブルナビゲーション装置(三洋電機製NV−LB51DT)の液晶ディスプレイ面に貼付して、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶ディスプレイの画面を観察した結果、画像や文字の細かなコントラストが向上し、くっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。また、光学フィルタを貼付する前に比較して、長時間の使用時に眼の疲れ、かすみを感じる程度が大きく減少した。
[実施例1−37]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−60を0.0067重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物2−29(A1/A2=0.04)のアゾ化合物を0.008重量部とを、メチルエチルケトン80重量部に溶解した。この溶液に、アクリル系粘着剤PX4−IR−PT−076(日本触媒製 固形分濃度37.5%)30量部、イソシアネ−ト系硬化剤(日本ポリウレタン工業製L−55E)0.057重量部、硬化促進剤(東京化成工業製ジラウリン酸ジブチルすず)0.0057重量部を加え、ホモジナイザ−で10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度約10%の粘着組成物を得た。
この粘着組成物を、バーコーターを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、厚さ75μm)上に乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せた。
一方、(B)有機色素として具体例化合物1−60と具体例化合物2−29とを含まない以外は上記と同じ操作で、(B)有機色素を含有しない粘着組成物を得た。この粘着組成物を、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの他方の面(色素含有粘着組成物層を形成してない方の面)に、バーコーターを用いて乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せた。
得られたフィルムの、(B)有機色素を含有しない粘着組成物の面の離型フィルムを剥いで、ポリカーボネート製ハードコートフィルム(MGCフィルシート製ユーピロン・シートMR58、厚さ0.5mm)に貼り合せて、ハードコートフィルム付き光学フィルタを製造した。得られた光学フィルタは無色であった。この光学フィルタの模式構造図を図10に示す。
[比較例1−1]眼鏡レンズの製造
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製H−3000FN)1000重量部と、具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.005重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを原料として、実施例1−21と同様の方法で眼鏡レンズを製造した。得られたレンズは黄色味を帯びていた。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、眼鏡不使用の場合より眩しさを感じることは少なかったが、白昼の太陽光下など特定の条件下で眩しく感じることがあった。信号の青色(緑色)、黄色、赤色のコントラストは明瞭に確認できたが、色調が変わった。
[比較例1−2]眼鏡レンズの製造
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製H−3000FN)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.005重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを原料として、実施例1−21と同様の方法で眼鏡レンズを製造した。得られたレンズは青色味を帯びていた。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、眼鏡不使用の場合より白昼の太陽光下で眩しさを感じることは少なかったが、LEDライトやディスプレイ装置など特定の対象光で眩しく感じ、眼の疲労を覚えることがあった。信号の青色(緑色)、黄色、赤色のコントラストは明瞭に確認できたが、色調が変わった。
[比較例1−3]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)である具体例化合物1−10を0.02重量部用い、メチルエチルケトン80重量部に溶解した。
この溶液に、アクリル系粘着剤PX4−IR−PT−076(日本触媒製 固形分濃度37.5%)30量部、イソシアネ−ト系硬化剤(日本ポリウレタン工業製L−55E)0.057重量部、硬化促進剤(東京化成工業製ジラウリン酸ジブチルすず)0.0057重量部を加え、ホモジナイザ−で10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度約10%の粘着組成物を得た。
この粘着組成物を、バーコーターを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、厚さ75μm)上に乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、90℃で2分間乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せて、光学フィルタを作製した。得られた光学フィルタは青色味を帯びていた。
次いでこの光学フィルタを、白色LEDをバックライトユニットに用いた液晶テレビ(シャープ(株)製AQUOS LC−16K5)の前面に貼付した。
この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、光学フィルタ不使用の場合より眩しさがやや減少し、映像の色再現性も良好であったが、長時間の鑑賞時では眼の疲れ、かすみを感じた。
また、上記で得られた光学フィルタを、ポリチオウレタン樹脂製の中心厚約2mmの無着色眼鏡レンズの外面に貼付して、光学フィルム付き眼鏡レンズを製造した。
このレンズを装着した眼鏡を、屋内及び屋外で着用した結果、眼鏡不使用の場合より眩しさを感じることは少なかったが、LED照明やヘッドライトなど特定の対象光で眩しく感じた。信号の青色(緑色)、黄色、赤色のコントラストは明瞭に確認できたが、色調が変わった。
[比較例1−4]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)である具体例化合物1−10を0.02重量部の代わりに、具体例化合物2−4(A1/A2=0.03)のアゾ化合物を0.02重量部用いた以外は比較例1−3と同様に操作を行って、光学フィルタを作製した。得られた光学フィルタは黄色味を帯びていた。次いでこの光学フィルタを、白色LEDをバックライトユニットに用いた液晶テレビ(シャープ(株)製AQUOS LC−16K5)の前面に貼付した。
この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、光学フィルタ不使用の場合より眩しさ、眼の疲れを感じることは少なかったが、明るい映像など輝度の高い特定の場面で眩しく感じることがあった。また、映像のコントラストは明瞭に確認できたが、色調が変わった。
また、上記で得られた光学フィルタを、ポリチオウレタン樹脂製の中心厚約2mmの無着色眼鏡レンズの外面に貼付して、光学フィルム付き眼鏡レンズを製造した。
このレンズを装着した眼鏡を、屋内及び屋外で着用した結果、眼鏡不使用の場合より眩しさを感じることは少なかったが、白昼の太陽光下など特定の条件下で眩しく感じることがあった。信号の青色(緑色)、黄色、赤色のコントラストは明瞭に確認できたが、色調が変わった。また、紙など本来白色である物が黄色みを帯びて見えた。
[実施例2−1]
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製H−3000FN)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.0055重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.0035重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
[実施例2−2]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−33を0.0055重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−40(A1/A2=0.02)のキノフタロン化合物を0.0045重量部とを使用した以外は実施例2−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例2−3]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−12を0.0060重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−24(A1/A2=0.03)のキノフタロン化合物を0.0040重量部とを使用した以外は実施例2−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例2−4]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−18を0.0066重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−10(A1/A2=0.02)のキノフタロン化合物を0.0033重量部とを使用した以外は実施例2−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例2−5]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−53を0.0075重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−28(A1/A2=0.04)のキノフタロン化合物を0.0025重量部とを使用した以外は実施例2−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例2−6]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−64を0.008重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−1(A1/A2=0.05)のキノフタロン化合物を0.002重量部とを使用した以外は実施例2−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例2−7]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−57を0.0055重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−43(A1/A2=0.04)のキノフタロン化合物を0.0045重量部とを使用した以外は実施例2−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例2−8]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0065重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.0035重量部とを使用し、さらに前記化合物(5−1)0.001重量部を使用した以外は実施例2−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例2−9]
ポリアミド樹脂(エムスケミー・ジャパン製:Grilamid TR90)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−13を0.00525重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.0035重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
[実施例2−10]
ポリメチルメタクリレート(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0045重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.0035重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
[実施例2−11]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−13を0.0053重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.0035重量部とを使用した以外は実施例2−10と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例2−12]
実施例2−1で製造したペレットを原料とし、射出成形機で、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、成形サイクル60秒の条件下で、外形150mm×300mm、厚さ2mmの平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ、図11に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例2−13]
実施例2−8で製造したペレットを原料とした以外は実施例2−12と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ、図12に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例2−14]
実施例2−10で製造したペレットを原料とした以外は実施例2−12と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ、図13に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例2−15]
実施例2−11で製造したペレットを原料とした以外は実施例2−12と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ、図14に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例2−16]眼鏡レンズの製造
温度計、撹拌機、窒素シール管を備えた2Lセパラブルフラスコに、平均分子量1014のポリオキシテトラメチレングリコール(保土谷化学工業製:PTG−1000N)1000重量部を入れ、窒素気流中で撹拌しながら加熱し、100〜110℃/3〜5mmHgの減圧下で1時間脱水した。脱水完了後、4,4´−メチレン−ビス(シクロへキシルイソシアネート)(住友バイエルウレタン製:デスモジュールW)850重量部を添加し、120〜130℃で2時間反応してプレポリマーを製造した。得られたプレポリマーは無色透明液体であり、NCO含量9.9%、粘度8600mPa・s/30℃,750mPa・s/60℃であった。
得られたプレポリマー1000重量部を70℃に加熱してから、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.0075重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.005重量部添加し、混合した。次いで、120℃で溶融した4,4´−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)314重量部と脱泡混合した。
この混合物を100℃で予備加熱したモールドに注入し、100℃で24時間加熱硬化し、レンズ厚さ約2.6mmの眼鏡用レンズを製造した。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例2−17]眼鏡レンズの製造
実施例2−1で製造したペレットを原料とし、250℃で溶融させ、所定の金型を用いて射出成形機により成形し、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例2−18]眼鏡レンズの製造
実施例2−9で製造したペレットを原料とした以外は実施例2−17と同様に操作を行って、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例2−19]自動車用サンバイザーの製造
実施例2−12で製造した外形150mm×300mm、厚さ2mmの平板を、自動車に用いられる通常のサンバイザー本体に、可撓性樹脂のヒンジ部を介して一体的に取り付けて、防眩用サンバイザーを得た。
この防眩用サンバイザーを下げた状態で、ディスチャージライトを装着した対向車を観察したところ、眩しさはあまり感じられなかった。また透過色調がほぼ無色であるので、信号に用いられる青色(緑色)、黄色、赤色の識別は、昼間と比較しても困難でなかった。またこの防眩用サンバイザーを使用しても、光の透過度が大きく低下することはなかった。
[実施例2−20]ヘルメット用シールドの製造
実施例2−13で製造した外形150mm×300mm、厚さ2mmの平板を、オートバイのヘルメットシールドの形状にカットし、加熱炉に入れ160℃に加熱した。この加熱した平板を成形型に入れ、曲率半径約120mmを有する曲面成型物とし、冷却後成形型より取り出して、ヘルメット用シールドを得た。
このシールドをヘルメットに取り付け、昼間および夜間の走行に使用した結果、晴天下の走行において眩しさを感じることが少なく、また夜間の走行においても光の透過度が大きく低下することはなかった。また、信号の青色(緑色)、黄色、赤色が明瞭に確認できた。
[実施例2−21]光学フィルタの製造
メチルエチルケトン3000重量部に、ポリメチルメタクリレート(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.009重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.0045重量部を溶解し、塗布液とした。この塗布液を、厚さ約200μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートの表面に、乾燥後の膜厚が約10μmになるようにマイヤーバーで塗布、乾燥した。
この防眩コート付きPETシートを、LEDバックライトのパソコン用ディスプレイ画面の前に設置し、文字表示、画像表示、動画表示など種々の条件下で画面を観察した。その結果、設置前よりギラツキ・眩しさが低下して眼の疲労感が低減しただけでなく、画像等のコントラストが向上してくっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。
[実施例2−22]光学フィルムの製造
ポリメチルメタクリレート(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0077重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−24(A1/A2=0.03)のキノフタロン化合物を0.0055重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを二軸押出機内で混合・押出し、厚さ約200μmのフィルム(シート)を製造した。押出しゾーン及び溶融ラインにおける温度は最高275℃、冷却ロールの温度は30℃であった。
得られたフィルムをカットし、携帯型情報機器の表示面上にアクリル系接着剤を用いて貼り付けた。文字表示、画像表示など種々の条件下で表示面を観察した結果、貼付前よりギラツキ・眩しさが低下して眼の疲労感が低減しただけでなく、画像等のコントラストが向上してくっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。
[実施例2−23]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.008重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.012重量部とを、メチルエチルケトン80重量部に溶解した。
この溶液に、アクリル系粘着剤PX4−IR−PT−076(日本触媒製 固形分濃度37.5%)30量部、イソシアネ−ト系硬化剤(日本ポリウレタン工業製L−55E)0.057重量部、硬化促進剤(東京化成工業製ジラウリン酸ジブチルすず)0.0057重量部を加え、ホモジナイザ−で10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度約10%の粘着組成物を得た。この粘着組成物を、バーコーターを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、厚さ75μm)上に乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、90℃で2分間乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せて、光学フィルタを作製した。この光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを、白色LEDをバックライトユニットに用いた液晶テレビ(シャープ(株)製AQUOSLC−16K5)の前面に貼付して、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、映像の細かなコントラストが向上し、くっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。また、光学フィルタを貼付する前に比較して、長時間の鑑賞時に眼の疲れ、かすみを感じる程度が大きく減少した。
また、上記で製造した光学フィルタを、ポリチオウレタン樹脂製の中心厚約2mmの無着色眼鏡レンズの外面に貼付して、眼鏡レンズ用光学フィルタとした。
このレンズを装着した眼鏡を、屋内及び屋外で着用した結果、LED照明の室内や屋外晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例2−24]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−12を0.009重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−40(A1/A2=0.02)のキノフタロン化合物キノフタロン系化合物を0.011重量部とを使用した以外は実施例2−23と同様に操作を行って、光学フィルタを作製した。この光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを使用して実施例2−23と同様に液晶テレビの前面に光学フィルタを貼付し、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、実施例2−23と同様の効果が得られた。
[実施例2−25]光学フィルタの製造
ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.008重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.01重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを二軸押出機内で混合・押出し、厚さ約200μmのフィルム(シート)を製造した。押出しゾーン及び溶融ラインにおける温度は最高275℃、冷却ロールの温度は30℃であった。その後、このフィルムを2軸方向に延伸し、厚み100μmのフィルムを作製した。
一方、メチルエチルケトン80重量部、アクリル系粘着剤PX4−IR−PT−076(日本触媒製 固形分濃度37.5%)30量部、イソシアネ−ト系硬化剤(日本ポリウレタン工業製L−55E)0.057重量部、硬化促進剤(東京化成工業製ジラウリン酸ジブチルすず)0.0057重量部を加え、ホモジナイザ−で10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度約10%の粘着組成物を得た。
この粘着組成物を、先に作製した、(B)有機色素として具体例化合物1−11と具体例化合物3−21とを含むポリメチルメタクリレート樹脂フィルムに、バーコーターを用いて乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せて、光学フィルタを作製した。この光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを、スマートフォン型携帯電話端末(iPhone 3GS 16GB SoftBank)の液晶ディスプレイ面に貼付しして、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶ディスプレイの画面を観察した結果、画像や文字の細かなコントラストが向上し、くっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。また、光学フィルタを貼付する前に比較して、長時間の使用時に眼の疲れ、かすみを感じる程度が大きく減少した。
[比較例2−1]眼鏡レンズの製造
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製H−3000FN)1000重量部と、具体例化合物3−21(A1/A2=0.01)のキノフタロン化合物を0.005重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを原料として、実施例2−17と同様の方法で眼鏡レンズを製造した。得られたレンズは黄色味を帯びていた。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、眼鏡不使用の場合より眩しさを感じることは少なかったが、白昼の太陽光下など特定の条件下で眩しく感じることがあった。信号の青色(緑色)、黄色、赤色のコントラストは明瞭に確認できたが、色調が変わった。
[比較例2−2]眼鏡レンズの製造
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製H−3000FN)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.005重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを原料として、実施例2−17と同様の方法で眼鏡レンズを製造した。得られたレンズは青色味を帯びていた。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、眼鏡不使用の場合より白昼の太陽光下で眩しさを感じることは少なかったが、LEDライトやディスプレイ装置など特定の対象光で眩しく感じ、眼の疲労を覚えることがあった。信号の青色(緑色)、黄色、赤色のコントラストは明瞭に確認できたが、色調が変わった。
[実施例3−1]
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製H−3000FN)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.005重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−1(A1/A2=0.01)のアントラキノン系化合物を0.02重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
[実施例3−2]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0058重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−1(A1/A2=0.01)のアントラキノン系化合物を0.02重量部とを使用した以外は実施例3−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例3−3]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−12を0.007重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−24(A1/A2=0.02)のアントラキノン系化合物を0.02重量部とを使用した以外は実施例3−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例3−4]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−18を0.007重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−25(A1/A2=0.03)のアントラキノン系化合物を0.02重量部とを使用した以外は実施例3−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例3−5]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.0068重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−41(A1/A2=0.05)のアントラキノン系化合物を0.019重量部とを使用した以外は実施例3−1と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例3−6]
ポリアミド樹脂(エムスケミー・ジャパン製:Grilamid
TR90)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0055重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−1(A1/A2=0.01)のアントラキノン系化合物を0.021重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
[実施例3−7]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.0067重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−24(A1/A2=0.02)のアントラキノン系化合物を0.0026重量部とを使用した以外は実施例3−6と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例3−8]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−33を0.0067重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−30(A1/A2=0.02)のアントラキノン系化合物を0.0263重量部とを使用した以外は実施例3−6と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例3−9]
ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.0065重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−1(A1/A2=0.01)のアントラキノン系化合物を0.021重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
[実施例3−10]
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−13を0.009重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−44(A1/A2=0.03)のアントラキノン系化合物を0.036重量部とを使用した以外は実施例3−9と同様に操作を行って、ペレットを製造した。
[実施例3−11]
実施例3−1で製造したペレットを原料とし、射出成形機で、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、成形サイクル60秒の条件下で、外形150mm×300mm、厚さ2mmの平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物の透過スペクトルを測定したところ、図15に示すスペクトルが得られた。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例3−12]
実施例3−2で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−11と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例3−13]
実施例3−3で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−11と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例3−14]
実施例3−4で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−11と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例3−15]
実施例3−5で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−11と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例3−16]
実施例3−6で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−11と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例3−17]
実施例3−7で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−11と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例3−18]
実施例3−8で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−11と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例3−19]
実施例3−9で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−11と同様に操作を行って、平板の樹脂組成物を成形した。この樹脂組成物はほぼ無色であった。
[実施例3−20]眼鏡レンズの製造
温度計、撹拌機、窒素シール管を備えた2Lセパラブルフラスコに、平均分子量1014のポリオキシテトラメチレングリコール(保土谷化学工業製:PTG−1000N)1000重量部を入れ、窒素気流中で撹拌しながら加熱し、100〜110℃/3〜5mmHgの減圧下で1時間脱水した。脱水完了後、4,4´−メチレン−ビス(シクロへキシルイソシアネート)(住友バイエルウレタン製:デスモジュールW)850重量部を添加し、120〜130℃で2時間反応してプレポリマーを製造した。得られたプレポリマーは無色透明液体であり、NCO含量9.9%、粘度8600mPa・s/30℃,750mPa・s/60℃であった。
得られたプレポリマー1000重量部を70℃に加熱してから、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.0075重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−1(A1/A2=0.01)のアントラキノン系化合物を0.025重量部添加し、混合した。次いで、120℃で溶融した4,4´−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)314重量部と脱泡混合した。
この混合物を100℃で予備加熱したモールドに注入し、100℃で24時間加熱硬化し、レンズ厚さ約2.6mmの眼鏡用レンズを製造した。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例3−21]眼鏡レンズの製造
実施例3−1で製造したペレットを原料とし、250℃で溶融させ、所定の金型を用いて射出成形機により成形し、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例3−22]眼鏡レンズの製造
実施例3−3で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−21と同様に操作を行って、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、実施例3−21と同様の効果があった。
[実施例3−23]眼鏡レンズの製造
実施例3−5で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−21と同様に操作を行って、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、実施例3−21と同様の効果があった。
[実施例3−24]眼鏡レンズの製造
実施例3−6で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−21と同様に操作を行って、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、実施例3−21と同様の効果があった。
[実施例3−25]眼鏡レンズの製造
実施例3−7で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−21と同様に操作を行って、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、実施例3−21と同様の効果があった。
[実施例3−26]眼鏡レンズの製造
実施例3−9で製造したペレットを原料とした以外は実施例3−21と同様に操作を行って、外径75mmφ、中心厚2mmのプラスチックレンズを得た。
得られたレンズはほぼ無色であった。また、このレンズを装着した眼鏡を通しての観察では、実施例3−21と同様の効果があった。
[実施例3−27]自動車用サンバイザーの製造
実施例実施例3−11で製造した外形150mm×300mm、厚さ2mmの平板を、自動車に用いられる通常のサンバイザー本体に、可撓性樹脂のヒンジ部を介して一体的に取り付けて、防眩用サンバイザーを得た。
この防眩用サンバイザーを下げた状態で、ディスチャージライトを装着した対向車を観察したところ、眩しさはあまり感じられなかった。また透過色調がほぼ無色であるので、信号に用いられる青色(緑色)、黄色、赤色の識別は、昼間と比較しても困難でなかった。またこの防眩用サンバイザーを使用しても、光の透過度が大きく低下することはなかった。
[実施例3−28]光学フィルタの製造
メチルエチルケトン300重量部に、ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)100重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.09重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−24(A1/A2=0.02)のアントラキノン系化合物を0.30重量部とを溶解し、塗布液とした。この塗布液を、厚さ約200μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートの表面に、乾燥後の膜厚が約10μmになるようにマイヤーバーで塗布、乾燥した。
この防眩コート付きPETシートを、LEDバックライトのパソコン用ディスプレイ画面の前に設置し、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。文字表示、画像表示、動画表示など種々の条件下で画面を観察した結果、設置前よりギラツキ・眩しさが低下して眼の疲労感が低減しただけでなく、画像等のコントラストが向上してくっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。
[実施例3−29]光学フィルムの製造
ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−10を0.077重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−1(A1/A2=0.01)のアントラキノン系化合物を0.218重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを二軸押出機内で混合・押出し、厚さ約200μmのフィルム(シート)を製造した。押出しゾーン及び溶融ラインにおける温度は最高275℃、冷却ロールの温度は30℃であった。
得られたフィルムをカットし、ディスプレイ装置光学フィルムとして、スマートフォン型携帯電話端末の表示面上にアクリル系接着剤を用いて貼り付けた。文字表示、画像表示など種々の条件下で表示面を観察した結果、貼付前よりギラツキ・眩しさが低下して眼の疲労感が低減しただけでなく、画像等のコントラストが向上してくっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。
[実施例3−30]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.008重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−24(A1/A2=0.02)のアントラキノン系化合物を0.022重量部とを、メチルエチルケトン80重量部に溶解した。
この溶液に、アクリル系粘着剤PX4−IR−PT−076(日本触媒製 固形分濃度37.5%)30量部、イソシアネ−ト系硬化剤(日本ポリウレタン工業製L−55E)0.057重量部、硬化促進剤(東京化成工業製ジラウリン酸ジブチルすず)0.0057重量部を加え、ホモジナイザ−で10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度約10%の粘着組成物を得た。
この粘着組成物を、バーコーターを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、厚さ75μm)上に乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、90℃で2分間乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せて、光学フィルタを作製した。この光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを、白色LEDをバックライトユニットに用いた液晶テレビ(シャープ(株)製AQUOSLC−16K5)の前面に貼付して、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、映像の細かなコントラストが向上し、くっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。また、光学フィルタを貼付する前に比較して、長時間の鑑賞時に眼の疲れ、かすみを感じる程度が大きく減少した。
また、上記で製造した光学フィルタを、ポリチオウレタン樹脂製の中心厚約2mmの無着色眼鏡レンズの外面に貼付して、眼鏡レンズ用光学フィルタとした。
このレンズを装着した眼鏡を、屋内及び屋外で着用した結果、LED照明の室内や屋外晴天下の長時間の使用においても眩しさを感じることが少なかった。さらに、樹木の小枝の線や赤色、黄色、緑色のコントラストが、きわめて明瞭に見えた。
[実施例3−31]光学フィルタの製造
テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−12を0.0058重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−41(A1/A2=0.05)のアントラキノン系化合物を0.196重量部とを使用した以外は実施例3−30と同様に操作を行って、光学フィルタを作製した。得られた光学フィルタは無色であった。
この光学フィルタを使用した以外は実施例3−30と同様に操作を行って、液晶テレビの前面に光学フィルタを貼付し、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、実施例3−30と同様の効果が得られた。
[実施例3−32]光学フィルタの製造
ポリメチルメタクリレート樹脂(旭化成社製:80N)1000重量部と、テトラアザポルフィリン系化合物(B−1)として具体例化合物1−11を0.008重量部と、本発明で規定する吸収特性を有する化合物(B−2)として具体例化合物4−1(A1/A2=0.01)のアントラキノン系化合物を0.021重量部とを、タンブラーによって20分混合した後、単軸押出機によって、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数56rpmの条件下で溶融・混練してペレット化した。
このペレットを二軸押出機内で混合・押出し、厚さ約200μmのフィルム(シート)を製造した。押出しゾーン及び溶融ラインにおける温度は最高275℃、冷却ロールの温度は30℃であった。その後、このフィルムを2軸方向に延伸し、厚み100μmのフィルムを作製した。
一方、メチルエチルケトン80重量部、アクリル系粘着剤PX4−IR−PT−076(日本触媒製 固形分濃度37.5%)30量部、イソシアネ−ト系硬化剤(日本ポリウレタン工業製L−55E)0.057重量部、硬化促進剤(東京化成工業製ジラウリン酸ジブチルすず)0.0057重量部を加え、ホモジナイザ−で10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度約10%の粘着組成物を得た。
この粘着組成物を、先に作製した、(B)有機色素として具体例化合物1−10と具体例化合物4−1を含むポリメチルメタクリレート樹脂フィルムに、バーコーターを用いて乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、乾燥した。塗布面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せて、光学フィルタを作製した。この光学フィルタは無色であった。この光学フィルタの透過スペクトルを図16に示す。
この光学フィルタを、白色LEDをバックライトユニットに用いた液晶テレビの前面に貼付して、ディスプレイ装置用光学フィルタとした。この光学フィルタを通して液晶テレビの画面を観察した結果、映像の細かなコントラストが向上し、くっきりと見え、一方色調が変わることはなかった。また、光学フィルタを貼付する前に比較して、長時間の鑑賞時に眼の疲れ、かすみを感じる程度が大きく減少した。
本発明の樹脂組成物は、380nm〜460nm付近の青色光および580nm〜590nm付近の人間の視感度が高い光を効率良くカットして、眩しさやギラツキ、眼や人体への悪影響を防ぎ、コントラストを高めることができる。
さらに着色がほとんどなく、光線透過率の低下が少なく、かつ樹脂中の色素の劣化が少ないため、眼鏡レンズ、サンバイザー、ヘルメット用シールド、ディスプレイ装置用コート、ディスプレイ装着用光学フィルタ、眼鏡レンズ装着用光学フィルタなど広範囲の光学物品に非常に有用である。
191:機能性透明層(G)ハードコートフィルム
192:透明粘着層(H)
193:透明支持体(F)
194:透明粘着層(H)
D:一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)と一般式(2)で表されるアゾ系化合物(樹脂中に溶解)

Claims (12)

  1. (A)樹脂と、(B)有機色素として、下記一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン系化合物(B−1)と、トルエン溶液において波長380〜470nmの間に極大吸収を有し、かつ520〜800nmの間の最大吸収波長における吸光度(A1)と380〜470nmの間の最大吸収波長における吸光度(A2)の比(A1/A2)が0.1未満である化合物(B−2)とを、少なくとも含有することを特徴とする樹脂組成物であって、
    (A)樹脂が、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、アクリル樹脂およびウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂であり、
    化合物(B−2)が、下記一般式(2)で表されるアゾ系化合物、下記一般式(3)で表されるキノフタロン系化合物および下記一般式(4)で表されるアントラキノン系化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である、
    樹脂組成物。

    Figure 0006117192

    [式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示し、R〜Rから選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換若しくは非置換の5員環以上の環を形成していてもよいが、R〜Rすべてが環を形成することはない。
    Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の置換金属原子、4価の置換金属原子、または酸化金属原子を示す]

    Figure 0006117192

    [式(2)中、Y 〜Y 11 はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアミド基、置換もしくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示す。]

    Figure 0006117192

    [式(3)中、Z 〜Z はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、ハロゲノアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲノアルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、置換若しくは非置換のアミノ基、置換若しくは非置換のアミド基、置換もしくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のアリールオキシ基、置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは非置換のアラルキルオキシアルキル基、アルキルオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示し、Z 〜Z から選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換若しくは非置換の5員環以上の環を形成していてもよい。]

    Figure 0006117192

    [式(4)中、X 〜X はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアラルキル基、または置換若しくは非置換のアリールチオ基を示す。ただしX 〜X の少なくとも1つは必ず置換若しくは非置換のアリールチオ基である。]
  2. 一般式(1)において、R〜Rがそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数2〜16のハロゲノアルコキシアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、または炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基であり、MがCu、Zn、Fe、Co、Ni、Pd、Mn、Mg、Mn(OH)、Mn(OH)、VO、またはTiOである、請求項1の樹脂組成物。
  3. 一般式(2)において、Y〜Y11がそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミド基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、炭素数2〜13のアルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜19の置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基である、請求項1または2の樹脂組成物。
  4. 一般式(3)において、Z〜Zがそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリール基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミノ基、炭素数1〜18の置換若しくは非置換のアミド基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールオキシ基、炭素数7〜20の置換若しくは非置換のアリールオキシアルキル基、炭素数2〜13のアルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜19の置換若しくは非置換のアリールオキシカルボニル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基、またはZ〜Zから選ばれる互いに隣接する基が互いに結合して、置換している炭素原子と共に形成した、置換若しくは非置換のベンゼン環またはナフタレン環である、請求項1〜3いずれかの樹脂組成物。
  5. 一般式(4)において、X〜Xがそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のハロゲノアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数2〜16のアルコキシアルキル基、炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基であり、X〜Xの少なくとも1つが必ず炭素数6〜18の置換若しくは非置換のアリールチオ基である、請求項1〜4いずれかの樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれかの樹脂組成物を成形してなる成形体。
  7. 前記成形体が、防眩用光学物品、短波長光低減用光学物品又は光学フィルタである、請求項の成形体。
  8. 前記成形体が、眼鏡レンズ、サンバイザー、ヘルメット用シールド、ディスプレイ装置用コート、ディスプレイ装着用光学フィルタ又は眼鏡レンズ装着用光学フィルタである、請求項6または7の成形体。
  9. 請求項1〜5いずれかの樹脂組成物を含有する粘着剤。
  10. 請求項の粘着剤を含有してなる防眩用光学物品。
  11. 請求項の粘着剤を含有してなる短波長光低減用光学物品。
  12. 請求項の粘着剤を含有してなる光学フィルタ。
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