JP6115456B2 - 廃熱回生用のランキンサイクル - Google Patents

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Description

本発明は、廃熱回生用のランキンサイクルに関するものである。
従来、エンジン冷却水の廃熱を冷媒に回収する熱交換器、冷媒の膨張によって作動することで廃熱を発電用動力に変換する膨張機、膨張した冷媒を凝縮させる凝縮器、および冷媒を循環させる冷媒ポンプを有する廃熱回生用ランキンサイクルが、広く知られている。
特許文献1では、このランキンサイクルにおいて、膨張機をバイパスするバイパス通路が設けられ、起動時に、冷媒の偏在を解消するために、冷媒ポンプを作動させると共にバイパス通路に冷媒を流す予備運転が実行される。
更に特許文献1では、この予備運転中に膨張機の摺動部に予め潤滑オイルを供給するため、バイパス通路と凝縮器の間に、冷媒から潤滑オイルを分離するための分離手段を設けている。これにより、起動時は、バイパス通路の下流において、冷媒から潤滑オイルが分離されて摺動部に供給されるようになっている。
特開2007−309310号公報
しかし、特許文献1の技術では、バイパス通路に中に均圧弁が設けられているので、均圧弁の下流側で冷媒が十分に減圧されず、その結果、冷媒と潤滑オイルの分離が不十分になってしまう場合がある。
本発明は上記点に鑑み、廃熱回生用ランキンサイクルの予備運転時に、膨張機の摺動部に供給するための潤滑オイルを冷媒から分離する際、分離効率を従来よりも高めることを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、冷媒を循環させる冷媒ポンプ(18)と、エンジンの冷却液廃熱を前記冷媒に回収させる熱交換器(11)と、前記冷媒の膨張によって作動することで、前記冷媒に回収された廃熱を動力に変換する膨張機(13)と、前記膨張機によって膨張した冷媒を凝縮させる凝縮器(16)と、前記冷媒を前記膨張機を介さずに前記熱交換器から前記凝縮器へと流すように前記膨張機と並列回路を形成するバイパス通路(C10、C11)に配置された第1の弁(21)と、前記第1の弁(21)から出た前記冷媒から潤滑オイルを分離し、分離された前記潤滑オイルを前記膨張機の摺動部(136、137、139a、139b)へ供給するオイル分離器(15)と、を備え、予備運転時には、前記熱交換器から前記バイパス通路を通って前記凝縮器に前記冷媒が流れると共に、前記バイパス通路から前記オイル分離器に流入した前記冷媒から分離された前記潤滑オイルが前記オイル分離器から前記膨張機の前記摺動部へ供給され、前記予備運転の後の通常運転時には、前記バイパス通路を通る冷媒の量が前記予備運転時よりも減ると共に、前記熱交換器から前記膨張機を通って前記凝縮器に前記冷媒が流れることで前記凝縮器が作動し、前記第1の弁は、当該第1の弁の下流側の冷媒圧力を、当該第1の弁の上流側の冷媒圧力より下げる減圧弁であることを特徴とする廃熱回生用のランキンサイクルである。
このように、予備運転時には、熱交換器からバイパス通路を通って凝縮器に冷媒が流れると共に、バイパス通路からオイル分離器に流入した前記冷媒から分離された潤滑オイルがオイル分離器から膨張機の摺動部へ供給される。したがって、予備運転時およびその後において、膨張機の摺動部における摩擦によるエネルギー損失が低減される。
また、減圧弁によって、弁の下流側の冷媒圧力が当該弁の上流側の冷媒圧力より低下するので、オイル分離器において、冷媒と潤滑オイルの分離が容易になり、分離効率が向上する。

なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係るランキンサイクル1の構成図である。 ランキンサイクル1の実体配管図である。 ポンプ膨張発電機100の構成図である。 オイル分離器15の構成図である。 ECUの作動のフローチャートである。 ランキンサイクル1の作動のタイミング図である。 予備運転時の冷媒の循環経路および潤滑オイルの移動経路を示す図である。 予備運転時に発生する付勢力65、66、67を示す図である。 通常運転時の冷媒の循環経路および潤滑オイルの移動経路を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るランキンサイクル1の構成図である。 ランキンサイクル1の一部の実体配管図である。 本発明の第3実施形態に係るポンプ膨張発電機100およびオイル分離器15の構成図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図9を用いて説明する。なお、図2、図3、図4、図8に記載された上下方向は、鉛直上下方向に一致する。本実施形態に係るランキンサイクル1は、図示しない定置用エンジン(例えば、都市ガス、LPガス等のガスを燃料として作動するガスエンジン)の廃熱を利用して発電を行う廃熱回生用ランキンサイクルである。
このランキンサイクル1は、図1、図2に示すように、水冷媒熱交換器11、三方弁12、膨張機13、一方向弁14、オイル分離器15、凝縮器16、ファン17、冷媒ポンプ18、一方向弁19、発電電動機20、減圧弁21を有している。また、ランキンサイクル1は、作動流体である冷媒を循環させる配管である通路C1〜C11、および、潤滑オイルを流す配管である通路X1を、有している。
水冷媒熱交換器11は、定置用エンジンによって暖められて温水配管30を流通するエンジン冷却水(冷却液)と、ランキンサイクル1における作動流体である冷媒との間で、熱交換させることにより、冷媒を加熱し、過熱蒸気冷媒とする。冷媒は、この水冷媒熱交換器11で加熱されることにより、エンジン冷却水廃熱を回収する。
三方弁12(第2の弁)は、通路C1を介して水冷媒熱交換器11と接続され、通常運転状態と予備運転状態とが切り替え可能となっている。通常運転状態は、三方弁12が通路C1と通路C2を連通させると共に通路C10側端を閉塞する通常運転状態である。予備運転状態は、三方弁12が通路C1と通路C10を連通させると共に通路C2側端を閉塞する状態である。つまり三方弁12は、水冷媒熱交換器11の冷媒を膨張機13へ流すか、減圧弁21へ流すかを切り替える機能を有する。
膨張機13は、通路C2を介して三方弁12に接続されており、通路C2から膨張機13内に入る冷媒を膨張させることで作動し、その作動によって、冷媒に回収された廃熱を発電電動機20およびポンプ18の動力に変換する。
一方向弁14は、通路C3を介して膨張機13の出口側に接続されており、通路C3から通路C4への冷媒の流通を許可すると共に、通路C4から通路C3への冷媒の流通を禁止する。通路C4は、一方向弁14の反対側の端部で、通路C5および通路C11と連通する。
オイル分離器15は、通路C5に接続され、通路C5からオイル分離器15内に入った冷媒から潤滑オイルを分離して、分離した潤滑オイルのみを膨張機13に供給するための装置である。冷媒から潤滑オイルを分離する方式は、本実施形態では遠心分離式を採用している。分離された潤滑オイルは、通路X1を通じて膨張機13の摺動部に供給される。ここで、摺動部とは、膨張機が作動したときに互いに擦れ合う部分をいい、具体例については後述する。潤滑オイルが分離された後の冷媒は、オイル分離器15を出て通路C6に流入する。
凝縮器16は、通路C6を介してオイル分離器15に接続され、通路C6から流入した冷媒を凝縮させて液化させる。ファン17は、冷媒を冷却するための冷却風として外気を凝縮器16に供給する。
冷媒ポンプ18は、通路C7を介して凝縮器16に接続されており、発電電動機20または膨張機13から動力を得て作動する。作動時には、冷媒を通路C7から吸入して通路C8に吐出する。
一方向弁19は、通路C8を介して冷媒ポンプ18の吐出側に接続されており、通路C8から通路C9への冷媒の流通を許可すると共に、通路C9から通路C8への冷媒の流通を禁止する。通路C9は、一方向弁19の反対側の端部で、水冷媒熱交換器11と接続される。
減圧弁21(第1の弁)は、通路C10を介して三方弁12に接続されており、下流側(通路C11側)の冷媒圧力を、上流側(通路C10側)の冷媒圧力より下げ、かつ下流側と上流側の差圧を一定に保つ弁として機能する。なお、通路C11、C4、C5は、減圧弁21および一方向弁14の下流において合流している。しがたって、通路C10、通路C11は、通路C2、膨張機13、通路C3、一方向弁14、および通路C4と、並列回路(並列通路)を形成するバイパス通路であり、減圧弁21は、バイパス通路C10、C11上に配置された弁となる。
発電電動機20は、インバータ51の制御に基づいて作動する。具体的には、発電電動機20を電動機として作動させる時には、インバータ51は、二次電池50から発電電動機20に供給する電力を制御する。また、インバータ51は、発電電動機20 が膨張機13の駆動力によって発電機として作動する時に、発電される電力を二次電池50に充電する。また、ECU52は、インバータ51の作動を制御するとともに、三方弁12、およびファン17の状態を制御する。また、ECU52は、温水配管30を流通するエンジン冷却水の温度を検出する水温センサ31(水冷媒熱交換器11の上流側に配置)から、検出された水温を示す検出信号を取得する。
本実施形態においては、膨張機13、発電電動機20、および冷媒ポンプ18が一体化してポンプ膨張発電機100として構成される。このポンプ膨張発電機100の構成について、図3を用いて説明する。ポンプ膨張発電機100は、膨張機13と、発電電動機20と、冷媒ポンプ18とが同軸上で連結され、一体的に形成されている。
膨張機13は、スクロール型圧縮機構であり、流入ポート131、固定スクロール132、旋回スクロール133、膨張機ハウジング134、排出ポート135、スラストプレート136、137、シャフト138等を有している。
流入ポート131は、固定スクロール132の基板部132aの中心部に穴を形成するように設けられたポートであり、通路C2に接続されている。流入ポート131は、固定スクロール132および旋回スクロール133によって形成される作動室のうち、最小体積となる作動室Vと通路C2とを連通させるものである。通路C2から導入された過熱蒸気冷媒は、流入ポート131を介して作動室Vに導かれる。
固定スクロール132は、板状の基板部132a、基板部132aから旋回スクロール133側に突出した渦巻状の歯部132b、および歯部132bの旋回スクロール133側端部から旋回スクロール133側に突出するチップシール132cを有している。この固定スクロール132は、チップシール132c以外の部分は金属製である。
旋回スクロール133は、板状の基板部133a、基板部133aから固定スクロール132側に突出した渦巻状の歯部133b、および歯部133bの固定スクロール132側端部から旋回スクロール132側に突出するチップシール133cを有している。この旋回スクロール133は、チップシール133c以外の部分は金属製である。
チップシール132c、133cは、固定スクロール132と旋回スクロール133の間をシールして作動室の気密性を確保するための部材であり、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂(PEEK)やポリフェニレンサルファイド(PPS)などの潤滑性の高い樹脂材料にて、歯部132b、133bの渦巻き方向に沿って延びる角柱状に形成されている。
固定スクロール132のチップシール132cと旋回スクロール133の基板部133aとが当接し、また、旋回スクロール133のチップシール133cと固定スクロール132の基板部132aとが当接することで、作動室の気密性が確保される。
チップシール132cと基板部133aとが接触し、チップシール133cと基板部132aとが接触した状態で旋回スクロール133が旋回することによって、両スクロール132、133により形成される作動室の体積が拡大、縮小するように構成されている。
2枚のスラストプレート136、137は、旋回スクロール133の滑らかな旋回運動を助ける金属製の部材であり、旋回スクロール133と膨張機ハウジング134との間に介在して上下方向に積層されている。旋回スクロール133の旋回時に互いに摺動する。これらスラストプレート136、137は、旋回スクロール133から見て反固定スクロール132側に配置され、旋回スクロール133を固定スクロール132側に付勢する方向(上下方向)に重なっている。
上方側(膨張機ハウジング134側)のスラストプレート136は膨張機ハウジング134に固定されている。下方側(可動スクロール133側)のスラストプレート137は、可動スクロール133の基板部133aに固定されて、可動スクロール133と一体的に旋回する。
旋回スクロール133にはシャフト138が連結されている。すなわち、シャフト138は、膨張機ハウジング134に固定された軸受け139aおよび旋回スクロール133の基板部133aに固定された軸受け139bによって回転可能に支持されている。このシャフト138は、旋回スクロール133側の長手方向端部に回転中心軸に対して偏心したクランク部138aを有するクランクシャフトとして形成されている。そして、このクランク部118aが、軸受け139bを介して旋回スクロール133に連結されている。
また、旋回スクロール113と膨張機ハウジング134との間には図示しない自転防止機構が設けられており、この自転防止機構により、旋回スクロール133は、自転せずにシャフト138の回転中心軸周りを公転旋回する。そして、作動室は、発電電動機20からの駆動力、つまりシャフト138の回転に伴って、さらには、流入ポート131から流入する過熱蒸気冷媒の膨張によって、旋回スクロール133の中心側から外径側に変位するほど、その体積が拡大するように変化する。
旋回スクロール133の歯部133bの外周側と固定スクロール132の外周側との間の空間は、膨張されて低圧となった冷媒が流入する低圧室133eとして形成されている。この低圧室133eは排出ポート135に連通するので、排出ポート135を介して低圧室133eと通路C3が連通する。
電動機20は、モータハウジング201、ステータ202、ロータ203、モータ軸204等を有している。モータハウジング201は膨張機ハウジング134に固定されており、ステータ202およびロータ203はモータハウジング201内に収容されており、ロータ203はステータ202内で回転する。
ステータ202は、巻き線が巻かれたステータコイルであり、モータハウジング201の内周面に固定されている。ロータ203は、永久磁石が埋設されたマグネットロータであり、モータ軸204に固定されている。モータ軸204の一端側は、膨張機13のシャフト138に固定接続されており、他端側は、直径が細くなるように形成されて冷媒ポンプ18のポンプ軸182に接続されている。
そして、発電電動機20は、ランキンサイクル1の起動時において、バッテリ50からインバータ51を介してステータ202に電力が供給されることにより、ロータ203が回転して膨張機13、および冷媒ポンプ18を駆動する電動機として作動する。また、発電電動機20は、膨張機13の膨張時に発生した駆動力によってロータ203を回転させるトルクが入力されると、冷媒ポンプ18を駆動するとともに、膨張機13での発生駆動力が冷媒ポンプ18用の駆動力を超えた時に、電力を発生させる発電機として作動する。そして、得られた電力は、インバータ51を介してバッテリ50に充電されるようになっている。
また、モータハウジング201の下端付近には、潤滑オイル供給用の通路X1とモータハウジング201内部の空間とを連通させるオイル供給ポート201aが形成されている。このオイル供給ポート201aは、膨張機13の各摺動部よりも高い位置に設けられている。
軸受け139aは、シャフト138と膨張機ハウジング134の隙間からモータハウジング201内部の空間に露出している。なお、この隙間は、隙間シール等でシールされていない。
したがって、オイル供給ポート201aからモータハウジング201内部の空間に流入した潤滑オイルは、シャフト138と膨張機ハウジング134の隙間を通って軸受け139aに供給されるようになっている。
冷媒ポンプ18は、ローリングピストン型の2気筒のポンプであって、発電電動機20の反膨張機側に配設されている。この冷媒ポンプ18は、ポンプハウジング181、ポンプ軸182、軸受け182a〜182c、シリンダブロック183x、183y、ロータ184x、184y、ベーン185x、185y、ばね186x、186yを有している。更に冷媒ポンプ18は、ヘッド187、挟み板188a〜188c等を有している。
ポンプハウジング181は、モータハウジング201に固定されており、冷媒ポンプ18の他の部材を収容している。シリンダブロック183x、ロータ184xの組が、1つの気筒に相当するシリンダブロックとロータの組となり、シリンダブロック183y、ロータ184yの組が、1つの気筒に相当するシリンダブロックとロータの組となる。挟み板188a〜188cは、軸受け182a、182b、シリンダブロック183x、183y、ロータ184x、184yを、軸方向から挟んで配設される。軸受け182aは、挟み板188a、188bに固定され、軸受け182bは、挟み板188b、188cに固定され、軸受け188cは、挟み板188cとヘッド187に固定される。
ポンプ軸182は、モータ軸204と接続されており、軸受け182a〜182cによって回転可能に支持されている。ポンプ軸182には、このポンプ軸182に対して偏心した円形のカム部182x、182yが形成されている。
扁平円筒状のロータ184x、184yは、それぞれカム部182x、182yの外周側に装着されている。ロータ134x、134yの外径は、シリンダブロック183x、183yによってそれぞれ形成されるシリンダの内径より小さく設定されて各シリンダ内に挿入されている。そして、ロータ134x、yは、それぞれカム部182x、182yによって各シリンダ内を公転する。
また、ロータ134x、134yの外周部には、ロータ134x、134yの半径方向に摺動可能として、中心側にばね186x、186yで押圧されてロータ134に当接するベーン185x、185yが設けられている。そして、各シリンダ内において、ロータ134x、134y、およびベーン185x、185yによって囲まれる空間がポンプ作動室として形成されている。
シリンダブロック183x、183yには、ベーン185x、185yに近接してこのベーン185x、185yを挟むように各シリンダ内に連通する冷媒流入部189a、および冷媒流出部189bが設けられている。冷媒流入部189aはポンプハウジング181を貫通する吸入ポート190aに接続されており、吸入ポート190aは通路C7に連通している。冷媒流出部189bは吐出ポート190bに繋がっており、吐出ポート190bは通路C8に連通している。
この冷媒ポンプ18においては、シャフト138またはモータ軸204から伝達された駆動力によってポンプ軸182が回転する。このポンプ軸182が回転すると、通路C7の冷媒は、ロータ134x、134yの公転作動によって吸入ポート190a、冷媒流入部189aから各気筒のポンプ作動室に流入され、冷媒流出部189b、吐出ポート190bから通路C8へ吐出される。
次に、オイル分離器15について、図4を参照して説明する。本実施形態のオイル分離器15は、遠心分離方式を採用しており、ケーシング151、冷媒流入ポート152、冷媒送出ポート153、オイル送出ポート154、および、冷媒送出管155を有している。
ケーシング151は円筒状の内部空間を形成し、このケーシング151内に円筒形状の冷媒送出管155が配置され、冷媒送出管155の上端が冷媒送出ポート153に接続している。この冷媒送出ポート153は通路C6に連通している。通路C5に連通する冷媒流入ポート152は、ケーシング151の周壁に設けられている。また、通路X1に連通するオイル送出ポート154は、ケーシング151の底部に設けられている。
このオイル分離器15の作動は以下の通りである。通路C5の冷媒がオイル分離器15の冷媒流入ポート152からケーシング151内に流入すると、流入した冷媒は旋回流を形成し、旋回流の遠心力によって冷媒内に混入している潤滑オイルが分離されてケーシング151の内壁に付着する。潤滑オイルが分離された冷媒は冷媒送出ポート153から通路C6に送り出される。分離された潤滑オイルはケーシング151の内壁を伝って流下し底部に至り、そこからオイル送出ポート154を通って通路X1に入る。図2に示す通り、オイル送出ポート154は、ポンプ膨張発電機100のオイル供給ポート201aよりも距離Hだけ高い位置に設けられていると同時に、膨張機13の範囲F内の各摺動部よりも高い位置に設けられている。
また、通路X1は、オイル送出ポート154からオイル供給ポート201aに向けて低くなるかまたは高さが一定となっている。したがって、通路X1に入った潤滑オイルは、オイル供給ポート201aからモータハウジング201内に流入する。このように、オイル分離器15は、流入した冷媒から遠心分離方式で潤滑オイルを分離し、分離した潤滑オイルを膨張機13の摺動部136、137、139a、139bに供給する。
次に、本実施形態におけるポンプ膨張発電機100の運転制御における手順について、図5に示すフローチャートおよび図6に示すタイミングチャートを用いて説明する。
なお、図6中の各グラフにおける実線は、本実施形態のランキンサイクル1の作動を表すものであり、破線は、比較例としてのランキンサイクルの作動を表すものである。比較例のランキンサイクルは、本実施形態のランキンサイクル1に対して、以下の変更1〜3を加えたものである。
変更1:三方弁12を廃して、単に通路C1、C2、C10を繋げただけの構成に変更。
変更2:一方向弁19を廃して、単に通路C8、C9を繋げただけの構成に変更。
変更3:減圧弁21を均圧弁に変更。
なお、図6においては、エンジン冷却水温および冷媒ポンプ回転速度については、本実施形態も比較例も同じように変化する。
まず、時点t(図6参照)において、図示しない定置用エンジンが作動を開始すると共に、図示しないポンプの作動により、温水配管30中をエンジン冷却水が図7の矢印の方向に流通し始める。また、それと共に、ECU52も作動を開始する。そしてECU52は、まずステップS100で、当該定置用エンジンによって暖められて温水配管30を流通するエンジン冷却水(冷却液)の水温を、水温センサ31からの検出信号に基づいて、検出する。そして、検出したエンジン冷却水温が基準温度Ts(例えば70℃)以上であるか否かを判定し、70℃未満である間は、ステップS100を繰り返す。
定置用エンジンの作動開始当初は、エンジン冷却水温は基準温度Tsよりも低いので、ステップS100が繰り返され、その間、定置用エンジンの作動によりエンジン冷却水温が上昇し続ける。なお、この間ECU52は、ファン17を作動させず、三方弁12を通常運転状態(路C1と通路C2を連通させると共に通路C10側端を閉塞する状態)に維持する。更にこの間ECU52は、ポンプ18を作動させない。
そして、時点tにおいて、エンジン冷却水温が基準温度Tsに到達したとする。するとECU52は、ステップS100でエンジン冷却水温が基準温度Ts以上であると判定し、ステップS110に進み、予備運転(起動時の運転)を開始する処理を行う。具体的には、三方弁12を予備運転状態(路C1と通路C10を連通させると共に通路C2側端を閉塞する状態)に切り替え、ファン17を作動させる。ECU52はステップS110で更に、発電電動機20を電動機として作動させる。これにより、発電電動機20が発生する動力がモータ軸204からポンプ軸182およびシャフト138に伝達されることで、冷媒ポンプ18および膨張機13が作動する。
これにより、冷媒は、図7に実線矢印61で示すような経路で循環する。つまり、冷媒は、冷媒ポンプ18によって通路C7側から吸引されて通路C8側に圧送された後、一方向弁19を経て、水冷媒熱交換器11に入る。そして水冷媒熱交換器11において、エンジン冷却水から熱が冷媒へと輸送され、それによって冷媒が蒸発し過熱蒸気へと状態変化する。
水冷媒熱交換器11から出た冷媒は、高圧状態で三方弁12から減圧弁21に流入する。そして冷媒は、減圧弁21において減圧された後、通路C11を経てオイル分離器15に至り、潤滑オイルが分離される。潤滑オイルが分離された冷媒は、さらに凝縮器16で凝縮され、その後、通路C7を通って冷媒ポンプ18に吸引される。このように、予備運転では、冷媒は膨張機13を介さずに水冷媒熱交換器11から凝縮器16へと流れる。
通常運転の前に予備運転を行って上記のように冷媒が循環させることで、ランキンサイクル1における冷媒および潤滑オイルの偏在を、通常運転の前に解消することができる。その結果、その後の膨張機13の作動による通常運転への準備を整えられる。
また、この予備運転時において、オイル分離器15にて分離された潤滑オイルは、破線矢印62のような経路を辿る。つまり、通路X1を通って、モータハウジング201のオイル供給ポート201aからポンプ膨張発電機100内に流入する。ポンプ膨張発電機100内に流入した潤滑オイルは、流入した量が十分多くなると、シャフト138と膨張機ハウジング134の隙間に流入し、この隙間を通って軸受け139aに供給される。更に潤滑オイルは、軸受け139aを介して、軸受け139aの下にあるスラストプレート136、137の間、および、軸受け139bに供給される。
このように、オイル分離器15で分離された潤滑オイルは、図2の範囲F内にある摺動部に供給される。そして、摺動部は、軸受け139a、139b、スラストプレート136のスラストプレート137側の面、および、スラストプレート137のスラストプレート136側の面である。したがって、予備運転の際にも、膨張機13の上記摺動部に潤滑オイルが供給されるので、膨張機13の摺動部における摩擦によるエネルギー損失が低減される。
また、減圧弁21によって、通路C11の圧力が通路C10の圧力よりも所定減圧量だけ低下するので、オイル分離器15において、冷媒と潤滑オイルの分離が容易になり、分離効率が向上する。例えば通路C11と通路C10の圧力が同じである場合に比べ、通路C11の圧力が低下し、かつ、冷媒の流速が高くなるので、潤滑オイルが冷媒に溶け込み難くなる(分離され易くなる)からである。
なお、減圧弁21によって発生させる一次側(通路C10側)と二次側(通路C11側)の差圧は、通常運転時において膨張機13の上流側(通路C2側)と下流側(通るC3側)に発生する差圧と(10%以内の誤差範囲で)同じ一定値にする。
この結果、図6に示すように、予備運転期間(時点t〜t)においては、比較例に対して、本実施形態の膨張機13のエネルギー損失量(時点t〜tにおいて点でハッチングされた部分の面積)が、低くなる。
ただし、予備運転を開始した直後は、まだ潤滑オイルが上記摺動部に十分供給されていない可能性がある。そのような場合のために、本実施形態では、予備運転時においてECU52が、三方弁12を予備運転状態にして通路C2側端を閉塞する。これにより、通路C2が通路C1および通路C10から遮断される。これにより、水冷媒熱交換器11から膨張機13へ冷媒が流れることが禁止される。
この状態で膨張機13が作動すると、図8に示すように、膨張機13の流入ポート131側の気圧(すなわち、固定スクロール132と旋回スクロール133の間の作動室の気圧)が排出ポート135側の気圧(膨張機13の他の部分の気圧)よりも低くなる。つまり、膨張機13が真空ポンプのように働く。すると、図8に示すように、膨張機13の流入ポート131側と排出ポート135側の気圧差によって、旋回スクロール133を固定スクロール132側に強く押しつける付勢力65、66、67が発生する。
この結果、旋回スクロール133に固定されたスラストプレート136と膨張機ハウジング134に固定されたスラストプレート137との間の摩擦力が大きく低減され、場合によってはゼロになる。したがって、スラストプレート136、137間の摩擦によるエネルギー損失は大きく低減される。また、スラストプレート136、137の磨耗も低減できる。
なお、旋回スクロール133が固定スクロール132側に強く押しつけられた結果、旋回スクロール133のチップシール133cが固定スクロール132の基板部132aに強く押しつけられることになる。また同様に、固定スクロール132のチップシール132cが旋回スクロール133の基板部133aに強く押しつけられることになる。したがって、チップシール133cと基板部132aとの間の摩擦力、および、チップシール132cと基板部133aとの間の摩擦力が増大する。
しかし、チップシール132c、133cは、上述の通り、金属よりも潤滑性の高い樹脂材料で形成されているので、スラストプレート136、137間の摩擦によるエネルギー損失の低減量を相殺する程にチップシール132c、133cでエネルギー損失が増大することはない。
したがって、通路C2が通路C1および通路C10から遮断された結果、摩擦による膨張機13のエネルギー損失は全体として低減される。それに比べ、比較例のランキンサイクルでは、単に通路C1、C2、C10を繋げただけなので、予備運転時に膨張機13が真空ポンプのように働くことがない。その結果、図6に示すように、予備運転開始直後においては、比較例における摩擦による膨張機のエネルギー損失率に比べ、本実施形態における膨張機のエネルギー損失率の方が、量Pだけ低い。なお、エネルギー損失率は、膨張機回生動力の正負を逆にした値である。
また、本実施形態では、時点tの前において、水温が基準温度Tsに近いエンジン冷却水が水冷媒熱交換器11に流れ込んでいる。時点tにおいて、水冷媒熱交換器11内に冷媒が多量に偏在する場合が多い。したがって、このようにすることで、水冷媒熱交換器11内の冷媒を時点tよりも前に十分に蒸発させることができる。
また、冷媒ポンプ18が作動し始める時点tよりも前に水冷媒熱交換器11内の冷媒が蒸発しても、冷媒ポンプ18と水冷媒熱交換器11の間に敷設された一方向弁19により、冷媒ポンプ18へ過熱蒸気が流れ込むことを防止できる。
その結果、その結果、時点t以降で、冷媒ポンプ18の吸入側へ選択的に冷媒を送り込むことができる。つまり、冷媒ポンプ18のポンプ作用がスムーズに行える。また、時点t以降で、冷媒ポンプ18の吸入部(具体的には吸入ポート190a)が加熱されず、キャビテーションを引き起こすことなく、ポンプ作用を確実に行える。この結果、一方向弁19のない比較例と比べると、冷媒ポンプ18の回転速度が同じでも、冷媒流量を早く高めることができる。そしてその結果、予備運転の時間を低減することができ、通常運転を早く行うことができる。その結果、時点t以降も、膨張機13の回生動力を多く得ることができる(すなわち、充電量の増加が速い)。
また一方向弁14は、予備運転時に、膨張機13の吐出側(通路C5、C11)に流れる冷媒が膨張機13に逆流することを防止する。これにより、膨張機13が通常運転時に対して逆回転して負のトルクが発生することを抑止できる。
ECU52は、ステップS110で通常運転を開始する処理を行った後、ステップS120で、当該処理を行ってから所定時間が経過したかを判定する。所定時間は、膨張機13の上記摺動部に潤滑オイルが十分供給されるために必要な時間でもあり、実機検証、シミュレーションなどから求められ、予め制御機器52に記憶されている。
所定時間が経過しない間(時点t以降かつ時点tよりも前)、ECU52はステップS120を繰り返す。そして、時点tになると、ECU52は所定時間が経過したと判定し、ステップS130に進む。
ステップS130では、通常運転を開始する処理を行う。具体的には、三方弁12を通常運転状態(通路C1と通路C2を連通させると共に通路C10側端を閉塞する状態)に切り替え、ファン17の作動を維持する。このように、三方弁12の通路C10側端を閉じたことにより、冷媒が通路C2を通って膨張機13に流入するようになる。
その結果、高温高圧の過熱蒸気冷媒が、膨張機13に導入されて膨脹し、過熱蒸気冷媒の膨脹により旋回スクロール133が旋回し、この旋回の動力が、シャフト138を介してモータ軸204およびポンプ軸182に伝達され、発電電動機20および、冷媒ポンプ18が作動されることになる。
そして、膨張機13の駆動力が冷媒ポンプ18を駆動するための駆動力を超えると、発電電動機20は発電機として作動されることになり、ECU52は発電電動機20によって発電される電力をインバータ51を介してバッテリ50に充電する。
この通常運転においては、冷媒は、図9に実線矢印63で示すような経路で循環する。つまり、冷媒は、冷媒ポンプ18によって通路C7側から吸引されて通路C8側に圧送された後、一方向弁19を経て、水冷媒熱交換器11に入る。そして水冷媒熱交換器11において、エンジン冷却水から熱が冷媒へと輸送され、それによって冷媒が蒸発し過熱蒸気へと状態変化する。水冷媒熱交換器11から出た冷媒は、高圧状態で三方弁12から膨張機13に流入する。そして冷媒は、膨張機13で減圧された後、一方向弁14を経てオイル分離器15に至り、潤滑オイルが分離される。潤滑オイルが分離された冷媒は、さらに凝縮器16で凝縮され、その後、通路C7を通って冷媒ポンプ18に吸引される。時点t以降は、この通常運転が継続される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図10、図11を参照して説明する。なお、図11に記載された上下方向は、鉛直上下方向に一致する。
本実施形態が第1実施形態と構成上で異なるのは、図10に示すように、ランキンサイクル1において、オイルポンプ22およびモータ23を新たに設けた点と、図11に示すように、オイル分離器15の位置をオイル供給ポート201aの位置よりも低くした点である。
オイルポンプ22は、オイル分離器15と膨張機13とを繋ぐ通路X1の途中に配置され、モータ23から動力を得て作動する。作動時には、オイルポンプ22の上流側(オイル分離器15側)から潤滑オイルを吸入してオイルポンプ22の下流側(膨張機13側)に吐出する。モータ23の作動、非作動は、ECU52によって制御される。
本実施形態では、図11に示すように、オイル分離器15の位置をオイル供給ポート201aの位置よりも低くし、また更には、オイル送出ポート154の位置を膨張機13の各摺動部136、137、139a、139bよりも低くしている。このようになっていても、上記のように、通路X1にオイルポンプ22を設けることで、オイルポンプ22の作動によって冷媒がオイル分離器15からオイル供給ポート201aに圧送されるので、通路X1内の潤滑オイルの流通が良好に行われる。
なお、ECU52は、予備運転時および通常運転時の両方において、モータ23を作動させることによって、オイルポンプ22を作動させる。なお、本実施形態におけるランキンサイクル1の作動は、オイルポンプ22の作動以外については、第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図12を参照して説明する。なお、図12に記載された上下方向は、鉛直上下方向に一致する。本実施形態が第1実施形態と異なるのは、本実施形態のオイル分離器15が、図2に示すように、ポンプ膨張発電機100と一体に形成されている点である。
具体的には、本実施形態のオイル分離器15は、ポンプ膨張発電機100のモータハウジング201の周壁に固定されている。そして、オイル分離器15のケーシング151が、モータハウジング201と一体に形成されている。そして、オイル分離器15のケーシング151内の構成は第1実施形態と同じである。なお、このような構成は、ケーシング151とモータハウジング201を同一視すれば、オイル分離器15がモータハウジング201内に設けられていることにもなる。
また、オイル送出ポート154から、ケーシング151およびモータハウジング201を貫通するように、通路X1が形成されている。本実施形態では、この通路X1のモータハウジング201内壁側の端部が、オイル供給ポート201aに該当する。
このようになっていることで、オイル送出ポート154から通路X1に入った潤滑オイルは、オイル供給ポート201aからモータハウジング201内に流入し、その後、第1実施形態と同様に、膨張機13の摺動部に供給される。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。例えば、以下のような変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記各実施形態において、オイル分離器15は冷、媒から潤滑オイルを分離する方式として遠心分離式を採用しているが、遠心分離式ではなく衝突分離式を採用していてもよし、それら以外の方式を採用してもよい。
(変形例2)
上記各実施形態では、減圧弁21によって発生させる一次側(通路C10側)と二次側(通路C11側)の差圧は一定であったが、必ずしも一定でなくともよい。例えば、減圧弁21の上記差圧は、ランキンサイクル1の外気温に応じて変動させてもよい。
(変形例3)
予備運転時に膨張機13を真空ポンプのように働かせる必要がない場合は、上記各実施形態の三方弁12を廃してもよい。その場合、C1、C10,C2は常時連通し、減圧弁は、通常状態において常に閉じた状態とすればよい。
(変形例4)
上記各実施形態では、通常運転時には水冷媒熱交換器11から減圧弁21に流れる冷媒の量がゼロになるが、必ずしもゼロにする必要はない。通常運転時に水冷媒熱交換器11から減圧弁21に流れる冷媒の量は、予備運転時に水冷媒熱交換器11から減圧弁21に流れる冷媒の量より減っていればよい。
(変形例5)
膨張機13の吐出側から膨張機13への冷媒の逆流を防止する必要がなければ、一方向弁14も必須ではない。
(変形例5)
上記各実施形態では、チップシール132c、133cの両方が樹脂製であったが、チップシール132c、133cのうちいずれか一方のみが樹脂製で、他方は金属製であってもよい。その場合でも、予備運転時の摩擦損失を膨張機13全体として低減するという効果は、或る程度実現される。
(変形例6)
上記各実施形態では、特許請求の範囲の第2の弁の例として、三方弁12を採用している。しかし、第2の弁は、三方弁に限らず、以下のような機能1、2を共に実現する弁であればどのようなものであってもよい。
機能1:予備運転時に、水冷媒熱交換器11からバイパス通路C10、C11を通って凝縮器16に冷媒が流れることを許可すると共に、水冷媒熱交換器11から膨張機13へ冷媒が流れることを禁止する。
機能2:通常運転時に、水冷媒熱交換器11から膨張機13を通って凝縮器16に冷媒が流れることを許可する。
(変形例7)
上記実施形態では、冷媒は、水冷媒熱交換器11において定置用エンジンによって暖められた冷却水の廃熱を回収するようになっている。しかし、水冷媒熱交換器11において定置用エンジン以外のエンジン(例えば車載エンジン)によって暖められた冷却水の廃熱を回収するようになっていてもよい。
1 ランキンサイクル
11 水冷媒熱交換器
12 三方弁(第2の弁)
13 膨張機
14 一方向弁
15 オイル分離器
16 凝縮器
18 冷媒ポンプ
21 減圧弁(第1の弁)
C10、C11 バイパス通路

Claims (5)

  1. 冷媒を循環させる冷媒ポンプ(18)と、
    エンジンの冷却液廃熱を前記冷媒に回収させる熱交換器(11)と、
    前記冷媒の膨張によって作動することで、前記冷媒に回収された廃熱を動力に変換する膨張機(13)と、
    前記膨張機によって膨張した冷媒を凝縮させる凝縮器(16)と、
    前記冷媒を前記膨張機を介さずに前記熱交換器から前記凝縮器へと流すように前記膨張機と並列回路を形成するバイパス通路(C10、C11)に配置された第1の弁(21)と、
    前記第1の弁(21)から出た前記冷媒から潤滑オイルを分離し、分離された前記潤滑オイルを前記膨張機の摺動部(136、137、139a、139b)へ供給するオイル分離器(15)と、を備え、
    予備運転時には、前記熱交換器から前記バイパス通路を通って前記凝縮器に前記冷媒が流れると共に、前記バイパス通路から前記オイル分離器に流入した前記冷媒から分離された前記潤滑オイルが前記オイル分離器から前記膨張機の前記摺動部へ供給され、
    前記予備運転の後の通常運転時には、前記バイパス通路を通る冷媒の量が前記予備運転時よりも減ると共に、前記熱交換器から前記膨張機を通って前記凝縮器に前記冷媒が流れることで前記凝縮器が作動し、
    前記第1の弁は、当該第1の弁の下流側の冷媒圧力を、当該第1の弁の上流側の冷媒圧力より下げる減圧弁であることを特徴とする廃熱回生用のランキンサイクル。
  2. 前記予備運転時に、前記熱交換器から前記バイパス通路を通って前記凝縮器に前記冷媒が流れることを許可すると共に、前記熱交換器から前記膨張機へ前記冷媒が流れることを禁止し、前記通常運転時に、前記熱交換器から前記膨張機を通って前記凝縮器に前記冷媒が流れることを許可する第2の弁(12)を備え、
    前記膨張弁は、
    固定スクロール(132)と、
    旋回スクロール(132)と、
    前記旋回スクロールから見て前記固定スクロールとは反対側にあって前記旋回スクロールを前記固定スクロール側に付勢する方向に重なり、前記旋回スクロールの旋回時に互いに摺動する金属製のプレート(136、137)と、を備え、
    前記固定スクロールおよび旋回スクロール(132)のうち一方または両方は、前記固定スクロールと前記旋回スクロールの間をシールするための樹脂製のシール(132c、133c)を有し、
    前記予備運転時に、前記第2の弁によって前記熱交換器から前記膨張機へ前記冷媒が流れることを禁止された状態で前記膨張機が作動することで、前記固定スクロールと前記旋回スクロールの間の作動室の気圧が、前記膨張機の前記作動室以外の気圧よりも低くなり、この気圧差によって、前記旋回スクロールを前記固定スクロール側に押しつける付勢力が発生することを特徴とする請求項1に記載のランキンサイクル。
  3. 前記予備運転時に、前記膨張機の吐出側に流れる冷媒が前記膨張機に逆流することを防止する一方向弁(14)を有することを特徴とする請求項1または2に記載のランキンサイクル。
  4. 前記オイル分離器のオイル送出ポート(154)は、前記膨張機の摺動部よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のランキンサイクル。
  5. 前記オイル分離器のオイル送出ポート(154)は、前記膨張機の摺動部よりも低いい位置に設けられており、
    当該ランキンサイクルは、前記オイル分離器と前記膨張機とを繋ぐ通路(X1)の途中に配置され、前記オイル分離器側から前記潤滑オイルを吸入して前記膨張機側に吐出するオイルポンプ(22)を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のランキンサイクル。
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