JP5854594B2 - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍機やヒートポンプ、空気圧縮機械等に利用されるシングルスクリュー圧縮機(以下、スクリュー圧縮機という。)に関し、特にスクリュー圧縮機の容量制御機構および内部容積比可変機構に関するものである。
スクリュー圧縮機においては、スクリューローター、ケーシング、ゲートローターなどで圧縮室が形成され、ケーシングには圧縮室と低圧室とをバイパスさせるバイパス口が設けられており、バイパス口に開度を調整する容量制御手段を設け、この容量制御手段を構成するスライド弁をスクリューローターの軸方向へ駆動させることでバイパス口の開口面積を調整し、容量制御を行う構造となっている。図15に吐出口7およびスライド弁10aの配置関係を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図を、図16にスライド弁10aの概略平面図を示す。このスライド弁10aは、図16に示されるように、弁本体10b、連結部10d、ガイド部10cで構成されており、弁本体10bが吐出口7の一部として形成されている(連結部10dの周りが吐出流路となっている)ため、連結部10dが吐出流路を阻害し、冷媒ガスの流路抵抗となっていた。そのため、従来技術では、この流路抵抗を低減するため、図17に示されるように、スライド弁10aの連結部10dを吐出開口端面(吐出口7の開度を調整する弁本体10bの吐出側の傾斜状端面)aがガイド部10cに近づく幅方向一側に偏位させる構造としている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3214100号公報(第2−3頁、図3)
特許文献1に示された容量制御手段では、スライド弁の連結部を吐出開口端面がガイド部に近づく幅方向一側に偏位させているものの、吐出流路内に連結部が存在しているため冷媒ガスの流路抵抗となり、吐出圧力損失が増大するためスクリュー圧縮機の性能が低下するという問題があった。さらに、スライド弁本体の吐出開口端面が吐出口の一部として形成されているため、容量制御時には吐出口を形成する吐出開口端面についても同時に移動するため、図18に示されるように吐出口面積が減少して定格性能および部分負荷特性が低下するなどの問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、吐出口を形成する機能と容量を調整する機能とを分離することにより、吐出口部分にスライド弁の連結部を配置する必要がなくなり、流路抵抗が小さくなることで吐出圧力損失を低減でき、性能を向上させることができるスクリュー圧縮機を提供することを目的とする。
また、容量制御時においては、容量制御手段となるスライド弁が移動しても吐出口面積が減少することなく一定に保持することで、部分負荷特性を向上させることができるスクリュー圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係るスクリュー圧縮機は、ケーシングと、ケーシング内に回転可能に収容され、複数のスクリュー溝を有するスクリューローターと、スクリューローターのスクリュー溝に係合するそれぞれ複数の歯を有する一対のゲートローターと、を備え、ケーシングとスクリューローターのスクリュー溝とゲートローターの歯とで形成される空間を作動ガスの圧縮室とし、圧縮室とケーシング内の低圧室とを連通させて作動ガスの圧縮室への吸込み量を調整する容量制御手段を備え、圧縮された作動ガスを吐出口より吐出するようにしたスクリュー圧縮機において、スクリュー溝のそれぞれの吐出側の端部は、スクリューローターの円周方向において第1の角度に亘って設けられており、容量制御手段は、吐出口と分離して、該吐出口から円周方向に離れた位置に配置されており、容量制御手段の吐出口寄りの端部と、吐出口の容量制御手段寄りの端部との間は、円周方向に第2の角度だけ離れており、第2の角度は、第1の角度よりも大きくなっているものである。
本発明では、容量制御手段は、吐出口と分離して、該吐出口より円周方向に離れた位置に配置されているので、吐出口を形成する機能と容量を調整する機能とが分離されるため、従来のように吐出口部分にスライド弁の連結部を配置する必要がなくなり、その結果、流路抵抗が小さくなり、吐出圧力損失を低減でき、スクリュー圧縮機の性能を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機の概略断面図である。 スクリュー圧縮機の容量制御手段を示す概略断面図である。 図2の横断面を示す概略断面図である。 図2のA−A断面図である。 スクリュー圧縮機の圧縮原理を説明するための模式図である。 容量制御手段と吐出口の配置関係を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。 100%全容量時と容量制御時における容量制御手段の状態を示す模式図である。 スクリューローター回転角度と圧縮室内圧変化の例を示す図である。 実施の形態1の変形例による固定部品と吐出口の配置関係を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。 上記変形例のスクリュー圧縮機の概略断面図である。 容量制御手段と吐出口の配置関係を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。 本発明の実施の形態2による容量制御手段と吐出口の配置関係を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。 本発明の実施の形態3による容量制御手段の吸込側端面形状を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。 本発明の実施の形態4による管路形状のバイパスポートを示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。 従来技術の容量制御手段と吐出口の配置関係を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。 従来技術の容量制御手段を構成するスライド弁の概略平面図である。 スライド弁の連結部を吐出開口端面がガイド部に近づく幅方向一側に偏位させる従来技術を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。 従来技術で容量制御を行った場合のスライド弁位置および吐出口を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。
以下、本発明に係るスクリュー圧縮機の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、従来技術と同一又は相当するものについては同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機の要部を示す概略断面図、図2はこのスクリュー圧縮機の容量制御手段を示す概略断面図、図3は図2の横断面を示す概略断面図、図4は図2のA−A断面図である。
この実施の形態1に係るスクリュー圧縮機は、図1から図4に示すように、筒状のケーシング1と、このケーシング1内に収容されたスクリューローター2と、このスクリューローター2を回転駆動するモーター3と、スクリューローター2の回転軸(スクリュー軸)21に対し直交状態で、かつ、軸対称に配置された一対のゲートローター4とを備えている。
スクリューローター2は、円柱体の表面に複数の螺旋状の溝(スクリュー溝)22を形成したものである。ケーシング1は、隔壁11によって高圧側と低圧側とに仕切られており、隔壁11が形成されたケーシング内筒12にスクリューローター2が回転自在に収容されている。スクリューローター2が固定される回転軸21は、その高圧側軸端部が軸受25により回転自在に支持されている。回転軸21の低圧側軸端部は、モーター3の回転子(モーターローター)31に連結されている。このスクリューローター2とモーターローター31とは互いに同一軸上に配置されている。また、モーターローター31を内包するステーター32は、ケーシング1に内接固定されている。なお、モーター3は必ずしもケーシング1に内蔵する必要はなく、ケーシング1外に連接してもよい。
ゲートローター4はそれぞれ、スクリューローター2のスクリュー溝22に係合する矩形状などの歯41(図5参照)を複数円周方向に等角度の間隔で形成したものである。
冷媒ガス等の作動ガスの圧縮機構は、ケーシング1と、スクリューローター2と、ゲートローター4とで構成される。そして、作動ガスの圧縮室5は、ケーシング1のケーシング内筒12と、スクリューローター2のスクリュー溝22と、スクリュー溝22に係合する2つのゲートローター4の歯41とで囲まれた空間により形成される。
ケーシング1の高圧側には吐出室6に開口する吐出口7が形成されている。吐出口7はケーシング内筒12に形成されている。また、スクリュー溝22の一方の端部はケーシング1の低圧室8に開放されており、この開放端部が作動ガスの吸込口9となっている。さらに、ケーシング1には圧縮室5と低圧室8とをバイパスさせるバイパス口に容量制御手段10が設けられている。このバイパス口および容量制御手段10については以下に詳しく説明する。
この容量制御手段10は、図2および図4に示すように、断面形状が三日月形の棒状部材からなるスライド弁10aで構成されており、スライド弁10aはスクリューローター2の軸方向に移動するように構成されている。また、このスライド弁10aはケーシング1を部分的に半径方向に膨出させた弁室13に摺動自在に収められている。容量制御手段10すなわちスライド弁10aの駆動機構50は、特に図示のものに限られるものではなくモーター等を用いてもよいが、ここでは例えば図4に示すようなシリンダー機構で構成されている。すなわち、このスライド弁駆動機構50は、高圧側の蓋体51に設けられたシリンダー52と、シリンダー52内に嵌入されたピストン53にロッド54で連結されたアーム55とを備え、このアーム55にそれぞれスライド弁10aをバネ56を介してロッド57で連結するものである。なお、バネ56はアーム55とシリンダー52のフランジ部との間に介装され、スライド弁10aを常にバイパス口14を開く方向に付勢している。
上記のように構成されたスライド弁10aの駆動機構50において、ピストン53の背面側空間(ピストン53とシリンダー用蓋との間の空間)58に流体圧が導入されると、各スライド弁10aは、図4において右側(バイパス口14を閉じる)方向へ移動し、空間58の内圧を減少すると、流体圧およびバネ56の力のバランスにより各スライド弁10aは、反対のバイパス口14を開く方向へ移動する。このようにして、ピストン53の前後の空間における圧力およびスライド弁10aにかかる圧力、バネ56の力のバランスを調整することでスライド弁10aが移動し、バイパス口14の開度が調整され、圧縮室5から低圧室8へ流出させることにより、圧縮室5へ吸入される吸入ガス流量の容量制御を行うことができる。
ここで、上記のように構成されたスクリュー圧縮機の圧縮機構の動作について、図5を参照して説明する。
スクリュー圧縮機の圧縮機構は、スクリューローター2の回転により、吸入行程、圧縮行程、吐出行程を繰り返すようになっている。
図5(a)は吸入行程における圧縮室5の状態を示している。スクリューローター2がモーター3により駆動されて実線矢印の方向に回転すると、図5において下側のゲートローター4はスクリューローター2の回転に伴い点線矢印の方向に回転し、上側のゲートローター4はこれと反対の方向に回転する。吸入行程においては、圧縮室5は最も拡大した容積となっており、作動ガスが低圧室8の吸込口9から流入してその圧縮室5を満たしている。
さらにスクリューローター2が回転すると、圧縮室5内の作動ガスは、図5(b)のように2つのゲートローター4の歯41が順次吐出口7の方へ回転移動し、これにより作動ガスが圧縮室5内に閉じ込められて圧縮行程にはいる。
引き続きスクリューローター2が回転すると、圧縮室5は図5(c)に示すように、容積が最小となり、これにより圧縮された高圧の作動ガスが吐出口7より吐出室6へ吐出される。そして、再び図5(a)から吸入が繰り返される。圧縮された高圧の作動ガスは、吐出室6から機外に取り出されて、例えば冷凍サイクル回路を循環するように構成される。
容量制御手段10と吐出口7との配置関係を図6および図7により説明する。容量制御手段10は、高圧の作動ガスが圧縮室5から低圧室8へバイパスさせる機能があり、吸込ガスが圧縮室5に閉じ込められるタイミングを調整する構成としている。このように構成されたスクリュー圧縮機において、容量制御手段10は、図6および図7に示すように、吐出口7とは分離され、吐出口7より円周方向に離れた位置に配置されている。すなわち、容量制御手段10であるスライド弁10aの弁本体が、吐出開口端面aとして吐出口7の一端を担わずに、バイパス口14の開度を調整するようにケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面部の異なる角度範囲に配置されている。なお、図6および図7(a)では容量制御手段10がバイパス口を締め切っている状態、すなわち100%全容量を圧縮室5に閉じ込めた高負荷運転の状態を示している。図7(b)はバイパス口を開き容量制御を実施している状態を示している。
上述のように吐出口7と容量制御手段10とを分離し、スライド弁10aの弁本体が吐出開口端面aとして吐出口7の一端を担わない位置に配置することで、従来例に示すような弁本体10bとガイド部10cとを連結する連結部10dにより、吐出口面積が阻害されることがなくなり、流路抵抗が小さくなるため吐出圧力損失を低減でき、スクリュー圧縮機の性能を向上させることができる。
さらに、容量制御を実施した場合のスクリューローター回転角度に対する圧縮室内圧力上昇を図8に示す。この実施の形態1の構成によれば、吐出口7の位置は容量制御手段10の位置とは分離されているので、容量制御を実施した場合にも吐出口7は一定の開口面積を保持したまま固定されている。そのため、吐出口7が開口するタイミングは変更されず、吸込完了タイミングのみが変更されることになる。したがって、吐出口7が開口するタイミングが固定されているため、吸込完了タイミングが変更されることで吐出時点での圧縮室5の容積に対する吸込ガス閉じこみ完了時点での圧縮室5の容積の比率、すなわち内部容積比も連動して変更されることとなり、図8に示すように圧縮室5内の圧力上昇も異なるものとなる。
図8の例では、従来構成は容量制御時に吐出口7が開口するタイミングが遅れるため、凝縮圧力に対する圧力上昇が大きく過圧縮状態となっている条件であり、損失が大きい。ここで、特に大形チラーでの運転領域においては年間を通した使用を考えた場合、低負荷時には低差圧運転、高負荷時には高差圧運転となる例が多いため、本実施の形態のような手段で容量制御される場合、低差圧運転となる低負荷時では吐出開始タイミングが固定された状態で吸込完了タイミングが遅れるように容量制御されるために、吸込完了タイミングが遅れることと連動して内部容積比が小さくなるため、過圧縮状態を低減でき、さらにはその損失を低減することができる。また、高差圧運転となる高負荷時においては負荷が大きいため、容量制御によるバイパス口を開く必要がない。したがって、吸込完了タイミングが遅れることがないため、内部容積比が大きい状態となり不足圧縮による損失を低減することができる。
さらに上述したように、本実施の形態の容量制御手段10では容量制御機能と内部容積比可変機能とが連動しているため、スクリューローター2のインバータ駆動による回転数制御による容量制御を併用することで、より緻密な容量制御および内部容積比の調整を実施することが可能となる。
ここで、実施の形態1の変形例について、図9および図10を参照して説明する。この変形例は、吐出口7の吸込み側の端面、すなわち吐出開口端面aに関するものである。この吐出開口端面aは、一般にスクリュー溝22の螺旋形状に略一致するように斜めの形状に形成されている。ケーシング1は一般に鋳物で作られるので、このような斜めの形状をした吐出開口端面aをもつ吐出口7を形成することは比較的容易である。しかしながら、鋳物製の場合は精密な寸法精度の要求が困難な場合があるので、図9に示すように、固定部品15を吐出口7部の上に挿入して、この固定部品15により斜めの形状をした吐出開口端面aを形成するようにする。固定部品15は、図10に示すように、容量制御手段10のスライド弁10aと同様に三日月形の断面形状を有する棒状部材であり、ケーシング1に膨出部を形成し、その弁室13に吐出口7と対向するように挿入し固定される。
このように構成することにより、吐出口7と容量制御手段10を分離させても加工品である固定部品を挿入することで、より容易に精度よく吐出口7を形成することができる。
図11は本発明の容量制御手段10と吐出口7の配置関係を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。
容量制御手段10となるスライド弁10aは、連続的、あるいはステップ的に移動させるものとし、これによって吐出口7の面積を一定に保持した状態でスクリュー圧縮機の吸込容量を調整することができる。
また、吐出口7は吐出開口端面aが固定された構造となっているため、容量制御時にスライド弁10aが移動しても吐出口7の面積が減少することがなく、吐出圧力損失を低減することができ、容量制御運転時の性能、すなわち部分負荷特性についても向上させることができる。
なお、スライド弁10aを駆動させる方法としては冷媒ガス、油、モータによるものなど特に限定されるものではない。
実施の形態2.
図12は本発明の実施の形態2による容量制御手段10と吐出口7の配置関係を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。
実施の形態1では、容量制御手段10となるスライド弁10aをスクリューローター2の軸方向吐出側へ移動することによって圧縮室5と低圧室8とを連通させるバイパス口14の開口面積を拡大させる構造としたが、この実施の形態2では、図12に示すようにスライド弁10aを上記と反対方向、すなわちスクリューローター2の軸方向吸込側へ移動させることによって、圧縮室5と低圧室8とを連通させるバイパス口14の開口面積を拡大させる構造としたものである。
このように構成することでスライド弁10aを吸込側へ移動させる構造となるため、スライド弁10aを移動させるために必要な隙間を吐出側へ設ける必要がなく、吐出側からの漏れが小さくなることでさらにスクリュー圧縮機の性能を向上させることができる。
実施の形態3.
図13は本発明の実施の形態3による容量制御手段10の吸込側端面形状を示すケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。
実施の形態1〜2では、容量制御手段10となるスライド弁10aをスクリューローター2の軸方向に移動させることで圧縮室5と低圧室8とをバイパスさせる構造について述べたが、この実施の形態3では、図13に示すようにスライド弁10aの吸込側端面bをスクリューローター2のスクリュー溝22の螺旋形状に略一致させる構造としたものである。
このように構成することでスライド弁10aを吸込側へ移動させる構造となるため、スライド弁10aを移動させるために必要な隙間を吐出側へ設ける必要が無く、吐出側からの漏れが小さくなることでさらにスクリュー圧縮機の性能を向上させることができる。
実施の形態4.
図14は本発明の実施の形態4による容量制御手段10を管路形状のバイパスポート16とした場合のケーシング内筒面およびスクリューローター円筒面の展開図である。
以上の実施の形態1〜3では、吐出口7と容量制御機構10を分離して配置して機能を分ける構成とし、スライド弁10aをスクリューローター2の軸方向へ移動させることで容量制御を行う場合について述べたが、この実施の形態4では、図14に示すように吐出口7と分離して配置した容量制御手段10の別の構成として、ケーシング内筒12の吸込側に圧縮室5から低圧室8へつながる少なくとも一つ以上の管路形状のバイパスポート16を形成し、バイパスポート16と低圧室8との間の管路に開閉弁(図示省略)を設けるものである。
このように構成することにより、運転状況により開閉弁(図示省略)を開閉することで作動ガスの吸込み容量が調整可能となり、吐出口7の開口面積を阻害されることなく流路を確保した状態で吸込容量を調整することができ、性能向上を達成することができる。また、容量制御手段として圧縮室5から低圧室8へつながる管路形状のバイパスポート16と開閉弁(図示省略)のみで構成することができるため、複雑な構造を必要とせず簡易に、かつ安価に構成することができる。
1 ケーシング、2 スクリューローター、3 モーター、4 ゲートローター、5 圧縮室、6 吐出室、7 吐出口、8 低圧室、9 吸込口、10 容量制御手段、10a スライド弁、11 隔壁、12 ケーシング内筒、13 弁室、14 バイパス口、15 固定部品、16 管路形状バイパスポート、21 回転軸、22 スクリュー溝、23 圧縮室、25 軸受、31 モーターローター、32 ステーター、41 歯、50 スライド弁駆動機構、51 蓋体、52 シリンダー、53 ピストン、54 ロッド、55 アーム、56 バネ、57 ロッド、58 ピストンの背面側空間、a 吐出開口端面、b 吸込側端面。

Claims (6)

  1. ケーシングと、
    前記ケーシング内に回転可能に収容され、複数のスクリュー溝を有するスクリューローターと、
    前記スクリューローターのスクリュー溝に係合するそれぞれ複数の歯を有する一対のゲートローターと、を備え、
    前記ケーシングと前記スクリューローターのスクリュー溝と前記ゲートローターの歯とで形成される空間を作動ガスの圧縮室とし、
    前記圧縮室と前記ケーシング内の低圧室とを連通させて作動ガスの前記圧縮室への吸込み量を調整する容量制御手段を備え、圧縮された作動ガスを吐出口より吐出するようにしたスクリュー圧縮機において、
    前記スクリュー溝のそれぞれの吐出側の端部は、前記スクリューローターの円周方向において第1の角度に亘って設けられており、
    前記容量制御手段は、前記吐出口と分離して、該吐出口から前記円周方向に離れた位置に配置されており、
    前記容量制御手段の前記吐出口寄りの端部と、前記吐出口の前記容量制御手段寄りの端部との間は、前記円周方向に第2の角度だけ離れており、
    前記第2の角度は、前記第1の角度よりも大きくなっていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 前記容量制御手段は、前記スクリューローターの軸方向に移動するスライド弁を有し、
    前記スライド弁は、吐出側へ移動することにより、前記圧縮室と前記低圧室とを連通させるバイパス口の開口面積を拡大するようになっていることを特徴とする請求項1記載のスクリュー圧縮機。
  3. 前記容量制御手段は、前記スクリューローターの軸方向に移動するスライド弁を有し、
    前記スライド弁は、吸い込み側へ移動することにより、前記圧縮室と前記低圧室とを連通させるバイパス口の開口面積を拡大するようになっていることを特徴とする請求項1記載のスクリュー圧縮機。
  4. 前記スライド弁の吸込み側端面が、前記スクリューローターのスクリュー溝の螺旋形状に略一致するように形成されていることを特徴とする請求項2または3記載のスクリュー圧縮機。
  5. 前記容量制御手段として、少なくとも1つ以上の管路形状のバイパスポートを形成し、前記バイパスポートと前記低圧室との間の管路に開閉弁を設けたことを特徴とする請求項1記載のスクリュー圧縮機。
  6. 容量制御方法として、前記容量制御手段のほかに前記スクリューローターのインバータ駆動による回転数制御を併用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスクリュー圧縮機。
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