JP6114669B2 - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、無線通信装置及び無線通信方法に関する。
監視カメラでは、配置面に固定される土台部材の上の撮像部が回転する。土台部材と撮像部との間で信号を送受信する際に、監視カメラが内蔵するスリップリングを介して信号を送受信していた。
しかし、既存のスリップリングは、回転体に対して同心円状に配置された環状の電路とブラシが接触することで電路とブラシとの間で信号を伝送するため、信号の伝送が不安定になる場合がある。そのため、信号を高速に伝送しようとした場合に、信号の品質が落ちてしまう問題があった。
特開2005−47460号公報
そこで本発明の一態様は、上記問題に鑑みてなされたものであり、第1の部材と回転する第2の部材との間で、信号を高速に伝送する際の品質を向上させることを可能とする無線通信装置及び無線通信方法を提供することを課題とする。
本発明の実施形態における無線通信装置は、第1のアンテナと、所定の場所で回転または所定の軌道に沿って周回しながら、この第1のアンテナとの間で電波の送信及び受信のうち少なくとも一方を実行する第2のアンテナと、を備える。そして、この第2のアンテナが回転または周回している間、一方のアンテナが他方のアンテナへ向けて送信する電波の偏波面に垂直な平面と、この第1のアンテナのエレメントが非平行になるようにこの第1のアンテナが配置されている。
第1の実施形態における無線通信装置1の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における通信ユニット20の構成を示す概略ブロック図である。 アンテナの位置とそのアンテナの向きを示す記号を示す図である。 比較例に係るアンテナの配置を説明するための図である。 比較例に係る回転側アンテナの回転角度と固定側アンテナの受信電力の関係を示すグラフの一例である。 図6(A)は、第1の実施形態に係るアンテナの配置を説明するための図である。図6(B)は、第1の実施形態において、第2のアンテナが回転中にxyの2次元空間上にきたときのアンテナの配置を説明するための図である。 第1の実施形態に係る第2のアンテナの回転角度と第1のアンテナの受信電力の関係を示すグラフの一例である。 第1の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。 第2の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。 第3の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。 第4の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。 図11における第2のアンテナ603の回転軸605からの離間距離を説明するための図である。 第5の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。 第1のアンテナ701と回転軸705との距離について説明するための図である。 図15(A)は、第6の実施形態において、第2のアンテナの回転角度が0度の場合のアンテナの配置の一例である。図15(B)は、第6の実施形態において、第2のアンテナの回転角度が180度の場合のアンテナの配置の一例である。 図15(A)における第1のアンテナ801の回転軸からの離間距離を説明するための図である。 第1のアンテナの偏波の直交面に第2のアンテナの偏波が含まれる条件を説明するための図である。 第1〜第6の実施形態の変形例に係る無線通信装置2の構成を示す概略ブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における無線通信装置1の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、無線通信装置1は、固定された第1筐体11、第1筐体11内に配置された第1通信ユニット20−1を備える。無線通信装置1は、更に、回転可能な第2筐体12、第2筐体12の内側に固定された第2通信ユニット20−2を備える。これにより、第2筐体12が回転した場合、第2通信ユニット20−2も回転する。
無線通信装置1は、更に、ブラシが第1筐体11に固定され回転体が第2筐体12に固定されたスリップリング14、スリップリング14と接続された駆動部16、及び駆動部16及び第2筐体と接続された回転軸17を備える。
第1通信ユニット20−1は、電源13から電力PWの供給を受ける。第1通信ユニット20−1は、例えば、ミリ波帯域(例えば、60GHz)で第2通信ユニット20−2と通信する。電源13は、例えばAC100VやDC24Vなどである。通信に用いる周波数は、ミリ波の周波数帯域を超える周波数であってもよい。
第2通信ユニット20−2は、例えば、ミリ波帯域(例えば、60GHz)の周波数で第1通信ユニット20−1と通信する。第2通信ユニット20−2は、例えば、撮像装置15から撮像装置15が撮像して得た画像データを取得する。そして、第2通信ユニット20−2は、例えば、画像データを符号化し、符号化後の信号を変調し送信信号を生成する。そして、第2通信ユニット20−2は、例えば、生成した送信信号を第1通信ユニット20−1に送信する。
その場合、第1通信ユニット20−1は、第2通信ユニット20−2から送信された送信信号を受信し、受信した信号を復調し、復調した信号を復号する。
スリップリング14は、電源13、駆動部16及び第2通信ユニット20−2に接続されている。スリップリング14は、電源13から電力PWの供給を受け取り、受け取った電力PWを駆動部16及び第2通信ユニット20−2に供給する。
具体的には、スリップリング14のブラシは、電源13から電力PWの供給を受け取る。スリップリング14のブラシは、スリップリング14の回転体に対して同心円状に配置された環状の電路と接触することで、その電路に電力PWを供給する。スリップリング14の電路は、駆動部16及び第2通信ユニット20−2に接続されており、電力PWが駆動部16及び第2通信ユニット20−2に供給される。
駆動部16は、スリップリング14から供給された電力PWを用いて、回転軸17を回転させる。これにより、回転軸17に固定された第2筐体12が回転軸17を中心に回転するので、第2筐体12の内側に固定された第2通信ユニット20−2も回転軸17を中心に回転する。
以下、第1通信ユニット20−1及び第2通信ユニット20−2を総称して、通信ユニット20という。
図2は、第1の実施形態における通信ユニット20の構成を示す概略ブロック図である。図2に示すように、基板21、基板に配置された制御部22、及び制御部22に接続されたアンテナ23を備える。
制御部22は、供給された電力PWを用いて、変調及び符号化の処理を実施して送信信号を生成し、生成した送信信号をアンテナ23に供給する。また、制御部22は、アンテナ23が受信した送信信号をアンテナ23から受け取り、受け取った送信信号に対して、復調及び復号の処理を実施する。制御部22は、例えば、集積回路(Integrated Circuit:IC)である。
アンテナ23は、制御部22から送信信号を受け取り、無線送信する。また、アンテナ23は、無線で送信された送信信号を受信し、受信した送信信号を制御部22へ供給する。本実施形態では、一例としてアンテナ23は、ダイポールアンテナである。
図3は、アンテナの位置とそのアンテナの向きを示す記号を示す図である。矢印106の中心が、アンテナの設置位置である。矢印106の向きが、ダイポールアンテナの偏波の向きを表している。
ここで、通信限界の電界強度以上となる電界放射角度範囲を表す領域(通信可能範囲)107が示すように、電界放射パターンはアンテナ中心に対して非対称である。これは、図2に示すように、アンテナ23に制御部22が接続されているため、制御部22が電界を遮蔽して、制御部22から先に電界が放射されないためである。
また、通信可能範囲107の円弧一端P1と、円弧の他端P2と、アンテナ中心P3が示されている。ここで、通信可能範囲107の円弧の一端及び他端をエリア端という。
図4は、比較例に係るアンテナの配置を説明するための図である。矢印A11に示すように、固定側アンテナが軸xに沿って配置されている。固定側アンテナと回転側アンテナの向きがそろっているときを回転角度0度とする。回転角度が0度の場合、回転側アンテナは、一例として、矢印A12の位置にあり、矢印A12に沿って設置されている。回転側アンテナが回転軸(y軸)を中心に回転することによって、例えば、回転側アンテナは順に矢印A13、A14、A15の位置にあり、順に矢印A13、A14、A15に沿って設置される。
図5は、比較例に係る回転側アンテナの回転角度と固定側アンテナの受信電力の関係を示すグラフの一例である。横軸が回転角度である。図5に示すように、回転角度が90度及び270度になると受信電力が−∞dBとなり、回転側アンテナと固定側アンテナとの間で通信ができなくなる。これは、回転角度が90度及び270度のときに、固定側アンテナの直線偏波に直交する面内に、回転側アンテナの直線偏波が完全に含まれることで、回転側アンテナが固定側アンテナの位置に生成する電界のうち固定側アンテナの直線偏波に平行な成分がなくなるからである。
図6(A)は、第1の実施形態に係るアンテナの配置を説明するための図である。矢印A21に示すように、固定された第1通信ユニット20−1のアンテナ23(以下、第1のアンテナという)が回転軸(y軸)に沿って配置されている。回転する第2通信ユニット20−2のアンテナ23(以下、第2のアンテナという)が回転軸(y軸)に沿って回転することによって、例えば、第2のアンテナは、90度回転する毎に、矢印A22〜A25に沿った配置となる。ここで、本実施形態以降の各実施形態では一例として、第2通信ユニット20−2が画像データを第1通信ユニット20−1に送信する。そのため、本実施形態以降の各実施形態では一例として、第1のアンテナは受信アンテナであり、第2のアンテナは送信アンテナとする。
なお、第1のアンテナは、第2のアンテナとの間で電波の送信及び受信のうち少なくとも一方を実行してもよい。
第2のアンテナは、第1のアンテナとの間で電波の送信及び受信のうち少なくとも一方を実行してもよい。
図6(B)は、第1の実施形態において、第2のアンテナが回転中にxyの2次元空間上にきたときのアンテナの配置を説明するための図である。矢印A21´は、図6(A)の矢印A21に対応する。矢印A21´に示すように、固定された第1のアンテナが回転軸(y軸)に沿って配置されている。矢印A22´は、図6(A)の矢印A22に対応する。矢印A22´に示すように、回転する第2のアンテナは、回転軸(y軸)から離れた位置に、x軸と並行に配置されている。
第2のアンテナが第1のアンテナの位置に生成する電界Eが示されている。電界Eのうち、第1のアンテナの向きと並行な成分(偏波整合成分)C1と、第1のアンテナの向きと垂直な成分(偏波不整合成分)C2とが示されている。偏波整合成分が0でないので、少なくとも偏波の観点からは、第1のアンテナと第2のアンテナは通信可能である。
図7は、第1の実施形態に係る第2のアンテナの回転角度と第1のアンテナの受信電力の関係を示すグラフの一例である。第2のアンテナの回転角度によらず、第1のアンテナの受信電力が一定であることが示されている。これは、第2のアンテナが回転軸に対して回転しても、第2のアンテナが第1のアンテナの位置に生成する電界の成分のうち、第1のアンテナの偏波の向きと並行な成分(偏波整合成分)が一定となるからである。
第1の実施形態では、遠方界での通信を想定しているため、第1のアンテナと第2のアンテナとの間の距離は、第1のアンテナの開口長D1と第2のアンテナの開口長D2と第1のアンテナと第2のアンテナの通信周波数fにおける波長λ(=c/f、ただしcは光速)とに基づいて決まる臨界距離L以上である。具体的には、臨界距離Lは、以下の式(1)で表される。
L=2(D1+D2)/λ …(1)
本実施形態では、一例として、第1のアンテナの開口長D1と第2のアンテナの開口長D2は、この通信周波数fにおける波長λの2分の1である。D1=λ/2及びD2=λ/2を式(1)に代入すると、臨界距離Lは2λである。よって、第1のアンテナと第2のアンテナとの間の距離は、一例としてこの通信周波数fにおける波長λの2倍以上である。また、以下の各実施形態において、一例として、第1のアンテナと第2のアンテナとの間の距離は、この通信周波数fにおける波長λの2倍以上である。
また、第1のアンテナと第2のアンテナの通信周波数は、一例として、ミリ波の周波数帯域である。また、以下の各実施形態において、第1のアンテナと第2のアンテナの通信周波数は、一例として、ミリ波の周波数帯域である。
例えば、通信周波数が60GHzで、波長が5mmである。ここで、遠方界となる条件を満たすために、アンテナ間を2波長以上離す必要があるが、この2波長は短く(例えば、10mm)、従って、無線通信装置1を小型化することができる。
以上、第1の実施形態において、第1のアンテナは、一例として、第2のアンテナが回転する回転軸上に回転軸に沿って配置されている。第2のアンテナは、回転軸から離れた位置に回転軸に対して垂直に配置されている。これにより、第2のアンテナが回転軸に対して回転しても、第2のアンテナが第1のアンテナの位置に生成する電界の成分のうち、第1のアンテナの偏波の向きと並行な成分(偏波整合成分)が一定となる。その結果、第2のアンテナの回転角度によらず、第1のアンテナの受信電力が一定であるので、通信を安定して行うことができる。従って、第1筐体11と第2筐体12との間で、信号を高速に伝送する際の品質を向上させることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態とは異なり、第1のアンテナが第2のアンテナが回転する際の回転軸に対して、所定の角度を有している。なお、第2の実施形態における無線通信装置1の構成は、図1に示された第1の実施形態の無線通信装置1と同様であるので、その説明を省略する。
続いて、第1の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態の一例を図8を用いて説明する。
図8は、第1の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。同図は、回転する第2のアンテナが、xy平面上にある二つの場合についての例である。第1のアンテナの位置と向きを示す矢印301と、第2のアンテナの位置と向きを示す矢印303が示されている。また、第1のアンテナ301の通信可能範囲302と、第2のアンテナ303の通信可能範囲304とが示されている。
第1のアンテナは、第2のアンテナが回転する回転軸(y軸)305に平行に配置されている。第2のアンテナは、回転軸(y軸)305から離れた位置に回転軸(y軸)305に平行に配置されている。
一例として制御部22が第1のアンテナが放射する電界を遮蔽するので、第1のアンテナ由来の電界放射パターンはエレメントの軸に対して非対称な電界放射パターン(非対称な指向性)となる。その結果として、通信可能範囲302が非対称であることが示されている。同様に、一例として制御部22が第2のアンテナが放射する電界を遮蔽するので、第2のアンテナ由来の電界放射パターンは非対称な電界放射パターン(非対称な指向性)となる。その結果として、通信可能範囲304が非対称であることが示されている。第2のアンテナは、回転軸(y軸)305を中心に回転する。
第2のアンテナがx軸正の位置にある場合、第1のアンテナの位置と第2のアンテナの位置とを結ぶ線分が、通信可能範囲302の弧と交わる。よって、通信状態は良好である。
一方、第2のアンテナがx軸負の位置にある場合、第1のアンテナの位置と第2のアンテナの位置とを結ぶ線分が、通信可能範囲302の弧と交わらない。よって、通信状態は悪化する。このように、アンテナの指向性が非対称なので、第2のアンテナは、一部の回転角度で通信状態が悪化する場合がある。すなわち、第1のアンテナ由来の電界放射パターンと第2のアンテナが回転軸から離れた距離によっては、安定した通信ができない回転角度が存在する場合がある。
そこで、第2の実施形態では、第1のアンテナが第2のアンテナが回転する際の回転軸に対して、所定の角度を有することで、第2のアンテナの回転角度によらず、第1のアンテナと第2のアンテナの通信状態を良好に保つことができ、通信状態の平準化が可能となる。ここで、平準化とは、通信感度の最大値と最小値の差を小さくすることである。
ここで、第2の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態の一例を図9を用いて説明する。
図9は、第2の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。同図は、回転する第2のアンテナが、xy平面上にある二つの場合についての例である。第1のアンテナの位置と向きを示す矢印401と、第2のアンテナの位置と向きを示す矢印403が示されている。また、第1のアンテナの通信可能範囲402と、第2のアンテナの通信可能範囲404とが示されている。このように、第1のアンテナの電界放射パターンが第2のアンテナが所定の軌道に沿って周回する際の回転軸に対して非対称である。
第1のアンテナは、回転軸(y軸)405上において、第2のアンテナが回転する回転軸(y軸)405に対して、垂直ではない所定の角度をなすように配置されている。
なお、第1のアンテナは、回転軸(y軸)405から離れた位置に配置されていてもよい。
第2の実施形態では一例として、第1のアンテナは回転軸405に対して垂直ではない。第1のアンテナが回転軸405に対して垂直に配置されている場合、その偏波も回転軸405に対して垂直になるので、第2のアンテナが回転して図9のxy平面に対して90度回転した平面に位置する場合、第1のアンテナの偏波と第2のアンテナの偏波が完全に直交するので、その状態を回避するためである。
第2のアンテナは、一例として回転軸(y軸)405から離れた位置に回転軸(y軸)405に平行に配置されている。なお、第2のアンテナは、回転軸405に対して平行ではない所定の角度をなすように配置されていてもよい。また、本実施形態では一例として、第2のアンテナが回転軸405から離れているが、回転軸405上にあってもよい。その場合でも、xy平面上で第1のアンテナが回転軸405に対して垂直ではない所定の角度をなしていればよい。これにより第2のアンテナが回転しても、第1のアンテナの偏波と第2のアンテナの偏波とは垂直にならず、アンテナ間で通信することができる
第1のアンテナ由来の電界放射パターンは、非対称な電界放射パターン(非対称な指向性)であり、通信可能範囲402が非対称であることが示されている。同様に、第2のアンテナ由来の電界放射パターンは、非対称な電界放射パターン(非対称な指向性)であり、通信限界の電界強度以上となる範囲404が非対称であることが示されている。第2のアンテナは、回転軸(y軸)405を中心に回転する。
第2のアンテナがx軸正の位置にある場合もx軸負の位置にある場合も、第2のアンテナは、第1のアンテナの電界放射領域内に入る。これにより、第2のアンテナの回転角度によらず、第1のアンテナと第2のアンテナの通信状態を良好に保つことができ、通信状態の平準化が可能となる。
以上、第2の実施形態において、第1のアンテナを回転軸405に対して所定の角度を成すように配置されている。これにより、第2のアンテナが回転軸405を中心に回転しても、第1のアンテナの偏波と第2のアンテナの偏波とが直交することがない。その結果、第2のアンテナの回転角度によらず、第1のアンテナと第2のアンテナの通信状態を良好に保つことができ、通信状態の平準化が可能となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、第2の実施形態に加えて、更に第2のアンテナの最大通信感度方向が第1のアンテナ方向に向けられて配置されている。なお、第3の実施形態における無線通信装置1の構成は、図1に示された第1の実施形態の無線通信装置1と同様であるので、その説明を省略する。
図10は、第3の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。同図は、回転する第2のアンテナが、xy平面上にある二つの場合について、第1のアンテナと第2のアンテナの配置を示した図である。第1のアンテナの位置と向きを示す矢印501と、第2のアンテナの位置と向きを示す矢印503が示されている。また、第1のアンテナの通信可能範囲502と、第2のアンテナの通信可能範囲504とが示されている。
第1のアンテナは、回転軸(y軸)505上において、第2のアンテナが回転する回転軸(y軸)505に対して、垂直ではない所定の角度をなすように配置されている。
第2のアンテナは、回転軸505から所定の距離だけ離れた位置に、第2のアンテナの最大通信感度方向が第1のアンテナ方向に向けられて配置されている。本実施形態では、一例として、第1のアンテナが回転軸505上にあるので、第1のアンテナと第2のアンテナとを通る直線とy軸とがなす角度は常に一定である。従って、第1のアンテナの方向に、第2のアンテナの最大通信感度方向を向けることで、第2のアンテナの回転角度によらず常に良好な感度で通信が可能になる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、第3の実施形態と比べて、第2のアンテナの回転軸からの離間距離が、第1のアンテナの通信可能範囲の限界となる距離である点で異なる。なお、第4の実施形態における無線通信装置1の構成は、図1に示された第1の実施形態の無線通信装置1と同様であるので、その説明を省略する。
図11は、第4の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。同図は、回転する第2のアンテナが、xy平面上にある二つの場合について、第1のアンテナと第2のアンテナの配置を示した図である。第1のアンテナの位置と向きを示す矢印601と、第2のアンテナの位置と向きを示す矢印603が示されている。また、第1のアンテナの通信可能範囲602と、第2のアンテナの通信可能範囲604とが示されている。
第1のアンテナは、回転軸(y軸)605上において、第2のアンテナが回転する回転軸(y軸)605に対して、垂直ではない所定の角度をなすように配置されている。
第2のアンテナは、第3の実施形態と同様に、回転軸605から離れた位置において、最大通信感度方向が第1のアンテナの方向に向けられて配置されている。更に、図11において第2のアンテナがx軸負方向に位置する場合、第2のアンテナは、第1のアンテナの通信可能範囲の限界となる方向に位置する。
これにより、第1のアンテナの通信感度が足りる限界の位置に第2のアンテナを配置することができる。
図12は、図11における第2のアンテナの回転軸605からの離間距離を説明するための図である。同図において、回転する第2のアンテナがxy平面のx軸負方向にある場合の例である。第1のアンテナの位置と向きを示す矢印601と、第2のアンテナの位置と向きを示す矢印603が示されている。また、第1のアンテナの通信可能範囲602と、第2のアンテナの通信可能範囲604とが示されている。
第2のアンテナの回転軸605からの離間距離は、第1のアンテナのアンテナ中心P11と通信可能範囲602の円弧の一端(エリア端)P12通信可能範囲とを結ぶ直線と回転軸605とがなす角度φと、回転軸605に沿った第1のアンテナと第2のアンテナとの距離Y1とに基づいて決まる距離|X1|である。具体的には、この距離|X1|は、次の式(2)で表される。
|X1|=Y1×tanφ …(2)
以上、第4の実施形態において、第2のアンテナの回転軸605からの離間距離は、第1のアンテナのアンテナ中心P11と通信可能範囲602の円弧の一端(エリア端)P12通信可能範囲の限界とを結ぶ直線と回転軸605とがなす角度φと、回転軸605に沿った第1のアンテナと第2のアンテナとの距離Y1とに基づいて決まる距離|X1|である。これにより、第1のアンテナの通信感度が足りる範囲で、第2のアンテナを回転軸605から最大限離間して配置することができる。そのため、第2のアンテナが第1のアンテナの位置に生成する電界のうち第1のアンテナの偏波の向きと並行な成分(偏波整合成分)を最大限大きくとることができる。その結果、第1のアンテナの受信電力を向上させることができる。
なお、本実施形態では、第2のアンテナの回転軸605からの離間距離を|X1|としたが、これに限らず、第2のアンテナの回転軸605からの離間距離は、この距離|X1|以下であればよい。これにより、第2のアンテナの回転軸605からの離間距離を、第1のアンテナの通信感度が足りる範囲としつつ、第2のアンテナの配置の自由度を向上させることができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、第4の実施形態と比べて、第1のアンテナが回転軸から第1のアンテナの電界放射強度が所定値よりも小さい方向に離れている点が異なっている。なお、第5の実施形態における無線通信装置1の構成は、図1に示された第1の実施形態の無線通信装置1と同様であるので、その説明を省略する。
図13は、第5の実施形態に係るアンテナの配置と通信状態を説明するための図である。同図は、回転する第2のアンテナが、xy平面上にある二つの場合についての例である。第1のアンテナの位置と向きを示す矢印701と、第2のアンテナの位置と向きを示す矢印703が示されている。また、第1のアンテナの通信可能範囲702と、第2のアンテナの通信可能範囲704とが示されている。このように、第1のアンテナの電界放射パターンが第2のアンテナが所定の軌道に沿って周回する際の回転軸705に対して非対称である。
第1のアンテナは、第2のアンテナが回転する回転軸705から第1のアンテナ由来の電界放射パターンに基づいて決められた方向に離れた位置に配置されている。その一例として、図13では、第1のアンテナは、第2のアンテナが回転する際の回転軸705から垂直方向に離れた位置に配置されている。これにより、第2のアンテナが矢印701の位置にあっても、第1のアンテナの指向性の範囲に収まるので、第1のアンテナと第2のアンテナの通信状態は良好である。
なお、第1のアンテナの電界放射パターンが第2のアンテナが回転する際の回転軸705に対して非対称であるので、回転軸705に対して第1のアンテナの電界放射が弱い方向(ここでは、一例としてx軸負方向)に離れた位置に配置されていてもよい。
また、第1のアンテナは、回転軸(y軸)705に対して平行に配置されている。なお、第1のアンテナは、回転軸(y軸)705に対して垂直ではない所定の角度をなすように配置されていてもよい。
第2のアンテナは、第3及び第4の実施形態と同様に、回転軸705から離れた位置において、最大通信感度方向が第1のアンテナの方向に向けられて配置されている。
第2のアンテナの回転軸705からの離間距離は、第1のアンテナのアンテナ中心と第1のアンテナの通信可能範囲の限界とを通る直線と、第1のアンテナを通り回転軸705と並行な直線706とがなす角度αと、第1のアンテナの回転軸705からの離間距離x2と、回転軸705に沿った第1のアンテナと第2のアンテナとの距離Y2とに基づいて決まる距離D3である。具体的には、この距離D3は、次の式(3)で表される。
D3=Y2×tanα+x2 …(3)
なお、第2のアンテナの回転軸705からの離間距離は、この距離D3以下でもよい。
図13のように、固定される第1のアンテナをx軸方向に回転軸から離す(オフセットする)ことによって、第2のアンテナが周回している間、通信状態が良好な状態を維持しつつ、かつ周回時の通信感度(受信電力)を平準化することができる。
続いて、図14を用いて、第1のアンテナと回転軸705との距離の一例について説明する。図14は、第1のアンテナと回転軸705との距離aについて説明するための図である。同図は、回転する第2のアンテナが、xy平面上にある二つの場合について、第1のアンテナと第2のアンテナに関する距離が示された図である。
同図において、第1のアンテナと回転軸705との距離a、第1のアンテナと第2のアンテナの回転軸(y軸)に沿った距離(以下、水平距離という)b及び第2のアンテナと回転軸705との距離(以下、回転半径ともいう)rが示されている。また、第2のアンテナがx軸負方向に位置する場合における第1のアンテナと第2のアンテナとの距離(以下、アンテナ間最短距離ともいう)d1が示されている。また、第2のアンテナがx軸正方向に位置する場合における第1のアンテナと第2のアンテナとの距離(以下、アンテナ間最長距離ともいう)d2が示されている。
アンテナ間最短距離d1と、アンテナ間最長距離d2は、それぞれ次の式(4)と式(5)で表される。
d1=√((r−a)+b) …(4)
d2=√((r+a)+b) …(5)
上述したように第1のアンテナと第2のアンテナの通信周波数における波長をλとすると、オフセット後の伝搬損失の最小値L1、最大値L2はそれぞれ次の式(6)と式(7)で表される。
L1=20log(4πd1/λ) …(6)
L2=20log(4πd2/λ) …(7)
したがって、第1のアンテナをx軸方向に距離aだけオフセットした場合の受信電力の平準化量Aveは、次の式(8)で表される。
Ave=L2−L1=20log(d2/d1) …(8)
例えば、第1のアンテナを回転軸705からオフセットしないときの最小受信電力P1とし、第1のアンテナをオフセットしないときの最大受信電力P2とする。
式(8)に、Ave=P2−P1を代入すると、次の式(9)が得られる。
P2−P1=20log(d2/d1) …(9)
更に、式(9)に式(4)と式(5)を代入することで、第1のアンテナと回転軸705との距離aが得られる。
よって、第1のアンテナと回転軸705との距離は、一例として、第1のアンテナが回転軸705に対して下した垂線と回転軸705が交わる点に第1のアンテナが配置された場合の第1のアンテナの最小受信電力P1と最大受信電力P2と、第1のアンテナと第2のアンテナの回転軸705に沿った距離bと、第2のアンテナと回転軸705との距離(回転半径)rとに基づいて決められている。
これにより、第2のアンテナにおける最小受信電力と最大受信電力との差を小さくすることができる。
以上、第5の実施形態において、第1のアンテナは、第2のアンテナが回転する回転軸705から第1のアンテナの通信感度が弱い方向に離れた位置に配置されている。ここで通信感度はアンテナ間の距離の2乗に比例するが、このように配置することで第2のアンテナにおける最小受信電力と最大受信電力との差を小さくすることができる。
更に、第1のアンテナと回転軸705との距離は、一例として、第1のアンテナが回転軸705に対して下した垂線と回転軸705が交わる点に第1のアンテナが配置された場合の第1のアンテナの最小受信電力P1と最大受信電力P2と、第1のアンテナと第2のアンテナの回転軸705に沿った距離bと、第2のアンテナと回転軸705との距離(回転半径)rとに基づいて決められている。これにより、第2のアンテナの回転角度によらず、第2のアンテナの通信感度(受信電力)を一定にすることができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、第4の実施形態と比べて、第1のアンテナが回転軸から離れた位置に配置され、第2のアンテナが回転軸上に配置されている点が異なっている。なお、第6の実施形態における無線通信装置1の構成は、図1に示された第1の実施形態の無線通信装置1と同様であるので、その説明を省略する。
図15(A)は、第6の実施形態において、第2のアンテナの回転角度が0度の場合のアンテナの配置の一例である。同図は、固定された第1のアンテナ801と回転軸805を中心に回転する第2のアンテナ803の例である。第1のアンテナの位置と向きを示す矢印801と、第2のアンテナの位置と向きを示す矢印803が示されている。また、第1のアンテナの通信可能範囲802と、第2のアンテナの通信可能範囲804とが示されている。このように、第1のアンテナの電界放射パターンが第2のアンテナが所定の位置で回転する際の回転軸に対して非対称である。
第1のアンテナは、一例として、回転軸(y軸)805からx軸正方向に離れた位置に、x軸に対して平行に配置されている。なお、第1のアンテナは、x軸に対して平行でない所定の角度をなすように配置されていてもよい。
また、第2のアンテナは、回転軸(y軸)805に対して平行に配置されている。なお、第2のアンテナは、図15(A)のように第1のアンテナがx軸に対して平行に配置されている場合、回転軸(y軸)805に対して垂直ではない所定の角度をなすように配置されていてもよい。
図15(B)は、第6の実施形態において、第2のアンテナの回転角度が180度の場合のアンテナの配置の一例である。図15(A)と比較すると、第2のアンテナの通信可能範囲804が180度回転している。これは、第2のアンテナが回転軸に対して180度回転したからである。
続いて、図16を用いて、第1のアンテナの回転軸からの離間距離を説明する。図16は、図15(A)における第1のアンテナの回転軸805からの離間距離を説明するための図である。同図は、図15(A)と同様に回転角度が0度の場合の、第1のアンテナと第2のアンテナの位置が示されている。また、第1のアンテナの通信可能範囲802と、第2のアンテナの通信可能範囲804とが示されている。また、第2のアンテナのアンテナ中心P13と、第2のアンテナの通信可能範囲804に含まれる円弧の一端(エリア端)P14が示されている。
第1のアンテナの回転軸805からの離間距離は、第2のアンテナのアンテナ中心P13と通信可能範囲802の円弧の一端(エリア端)P14とを結ぶ直線と回転軸805とがなす角度βと、回転軸805に沿った第1のアンテナと第2のアンテナとの距離Y2とに基づいて決まる距離X2である。具体的には、この距離X2は、次の式(10)で表される。
X2=Y2×tanβ …(10)
以上、第6の実施形態において、第1のアンテナの回転軸805からの離間距離は、第2のアンテナのアンテナ中心P13と通信可能範囲802の円弧の一端(エリア端)P14とを結ぶ直線と回転軸805とがなす角度βと、回転軸805に沿った第1のアンテナと第2のアンテナとの距離Y2とに基づいて決まる距離X2である。これにより、第2のアンテナの通信感度が足りる範囲で、第1のアンテナを回転軸805から最大限離間して配置することができる。そのため、第1のアンテナが第2のアンテナの位置に生成する電界のうち第2のアンテナの偏波の向きと並行な成分(偏波整合成分)を最大限大きくとることができる。その結果、第2のアンテナの受信電力を向上させることができる。
なお、本実施形態では、第1のアンテナの回転軸805からの離間距離をX2としたが、これに限らず、第1のアンテナの回転軸805からの離間距離は、この距離X2以下であればよい。これにより、第1のアンテナの回転軸805からの離間距離を、第2のアンテナの通信感度が足りる範囲としつつ、第1のアンテナの配置の自由度を向上させることができる。
<第1のアンテナと第2のアンテナの配置の条件>
各実施形態において、第1のアンテナの偏波の直交面に第2のアンテナの偏波が完全に含まれないように配置されている。ここで、図17を用いて、第1のアンテナの偏波の直交面に第2のアンテナの偏波が完全に含まれる条件を説明することによって、第1のアンテナの偏波の直交面に第2のアンテナの偏波が完全に含まれない条件について説明する。
図17は、第1のアンテナの偏波の直交面に第2のアンテナの偏波が含まれる条件を説明するための図である。図17において、第1のアンテナ901が一例として固定されており、第2のアンテナ903が一例として回転軸(y軸)を中心に回転することを前提とする。第1のアンテナ901の直交面の法線ベクトルU1は、(u,u,u)である。第2のアンテナ903の直交面の法線ベクトルV1は、(v,v,v)である。第1のアンテナ901のアンテナ中心は、(x,y,z)である。第2のアンテナ903のアンテナ中心は、(x,y,z)である。その場合、第1のアンテナ901の直交面は、次の式(11)で表される。
Figure 0006114669
回転側アンテナを含む直線は、次の式(12)で表される。
Figure 0006114669
ここで、tは任意の係数である。
第1のアンテナ901の直交面に第2のアンテナ903が含まれる条件は、式(11)が、式(12)により算出された任意の(x,y,z)の組で成り立つ場合であるので、次の式(13)及び式(14)が成り立てばよい。
Figure 0006114669
Figure 0006114669
すなわち、第1のアンテナの直交面に第2のアンテナが完全に含まれる条件は、双方のアンテナの直交面の法線ベクトルが直交し、かつ一方のアンテナの直交面の法線ベクトルと一方のアンテナから他方のアンテナへのベクトルが直交することである。よって、第1のアンテナの直交面に第2のアンテナが完全に含まれない条件は、双方のアンテナの直交面の法線ベクトルが直交しないか、または一方のアンテナの直交面の法線ベクトルと一方のアンテナから他方のアンテナへのベクトルが直交しないかの少なくとも一方が成り立つことである。
上述した各実施形態の構成についてのまとめを以下に示す。各実施形態において、無線通信装置は、直線偏波を有する第1のアンテナと、回転しながら第1のアンテナとの間で電波の送信及び受信の少なくとも一方を実行し、第1のアンテナのアンテナ中心を含みかつ第1のアンテナの偏波と直交する面に、回転しても偏波が完全に含まれないように配置されている第2のアンテナと、を備える。
これにより、第2のアンテナが回転したとしても、第2のアンテナの偏波が、第1のアンテナのアンテナ中心を含む面でかつ第1のアンテナの偏波と直交する面に完全に含まれることがない。その結果、第1のアンテナの偏波と第2のアンテナの偏波が直交することがないので、第2のアンテナが回転中に、第1のアンテナと第2のアンテナとの間で通信できない回転角度をなくすことができる。
更に、第1のアンテナと第2のアンテナとの間の距離は、第1のアンテナの開口長と第2のアンテナの開口長と第1のアンテナと第2のアンテナの通信周波数における波長とに基づいて決まる臨界距離以上である。これにより、第1のアンテナと第2のアンテナとの通信は、遠方界の条件を満たすことができる。
具体的には、一例として、第1のアンテナの開口長と前記第2のアンテナの開口長は、その通信周波数における波長の2分の1である場合、第1のアンテナと第2のアンテナとの間の距離は、その通信周波数における波長の2倍以上である。
一方のアンテナは、他方のアンテナを通り第2のアンテナが回転する際の回転軸に並行な直線から離れた位置に配置されている。
これにより、一方のアンテナがこの直線上にあるときよりも、一方のアンテナが他方のアンテナの位置に生成する電界のうち、他方のアンテナの偏波と並行な偏波整合成分を大きくすることがすることができる。
ここで、第1のアンテナと第2のアンテナは、一方のアンテナが放射した電界が他方のアンテナに到達した際の電界放射パターンが一方のアンテナの長軸に対して非対称性であることを前提とすると、一方のアンテナと、他方のアンテナを通り第2のアンテナが回転する際の回転軸に並行な直線との距離は、以下の条件を満たす。その距離は、他方のアンテナのアンテナ中心を通り通信限界範囲の方向と他方のアンテナを通り回転軸と並行な直線とがなす角度と、回転軸に沿った第1のアンテナと第2のアンテナとの距離とに基づいて決まる距離以下である。
これにより第2のアンテナが回転しても一方のアンテナの通信可能範囲に含まれる。その結果、第2のアンテナが回転しても、第1のアンテナと第2のアンテナは通信を継続することができる。従って、アンテナ中心からの電界放射パターンが非対称性、すなわち非対称なアンテナ指向性を有する場合にも、第2のアンテナの回転角度によらず安定した通信を実現することができる。
また、一方のアンテナが回転軸から離れた位置に配置され、他方のアンテナが回転軸上に配置されている(その一例として、図6)。これにより、図7に示すように、第2のアンテナが回転しても、第2のアンテナが第1のアンテナの位置に生成する電界のうち、第1のアンテナの偏波と並行な偏波整合成分を一定にすることができる。これにより、第2のアンテナの回転角度によらず、第1のアンテナと第2のアンテナの通信感度(例えば、受信電力または送信電力)を一定に近づけることができる。
この場合、第1〜第4の実施形態では、一例として、上記一方のアンテナが第2のアンテナであり、上記他方のアンテナが第1のアンテナである。すなわち、第1のアンテナが回転軸上に配置され、第2のアンテナが回転軸から離れた位置に配置されている(図6参照)。
第6の実施形態では、一例として、一方のアンテナが第1のアンテナであり、他方のアンテナが第2のアンテナである。すなわち、第1のアンテナが回転軸から離れた位置に配置され、第2のアンテナが回転軸上に配置されている(図15参照)。
なお、上述した各実施形態では、スリップリングを用いて、電力を供給したが、これに限ったものではない。送電用コイルと受電用コイルを備え、電磁界結合によって電力を無線で送信してもよい。
また、図18に示すように、第2通信ユニット20−2及び駆動部16は、別の電源18から電力の供給を受けてもよい。
図18は、第1〜第6の実施形態の変形例に係る無線通信装置2の構成を示す概略ブロック図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。この変形例における無線通信装置2の構成は、第1の実施形態における無線通信装置1の構成に対して、スリップリング14が削除され、第2通信ユニット20−2及び駆動部16は、電源18に接続されている点において異なっている。第2通信ユニット20−2及び駆動部16は、電源18から供給された電力を用いて動作する。
以上のように、各実施形態において、無線通信装置は、第1のアンテナと、所定の場所で回転または所定の軌道に沿って周回しながら、前記第1のアンテナとの間で電波の送信及び受信のうち少なくとも一方を実行する第2のアンテナと、を備える。そして、第2のアンテナが回転または周回している間、一方のアンテナが他方のアンテナへ向けて送信する電波の偏波面に垂直な平面と、第1のアンテナのエレメントが非平行になるように第1のアンテナが配置されている。
なお、各実施形態において、第2のアンテナは、回転軸がない円盤の外側または内側に配置されていてもよい。
また、各実施形態において、第2のアンテナが配置された筐体(または円盤)のy軸(回転軸)と垂直な平面における断面形状は、真円だけでなく、楕円であってもよい。
また、各実施形態において、第2のアンテナは、レールが円または楕円状に配置されており、レールに沿って回転してもよい。
また、各実施形態において、第1のアンテナと第2のアンテナの種類は、ダイポールアンテナに限定されず、例えば、モノポールアンテナや各種ループアンテナでもよい。
また、各実施形態において、ミリ波帯域(例えば、60GHz)の周波数で通信したが、これに限らず、ミリ波帯域以上の周波数でもよい。これにより、波長をミリ波帯域の波長(例えば、5mm)以下にすることができるので、第1のアンテナと第2のアンテナとの距離を短くすることができる。その結果、無線通信装置を小型化することができる。
以上、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1、2 無線通信装置
11 第1筐体
20−1 第1通信ユニット
12 第2筐体
20−2 第2通信ユニット
14 スリップリング
13、18 電源
15 撮像装置
16 駆動部
17 回転軸
21 基板
22 制御部
23 アンテナ
101 第1ダイポール素子
102 第1給電線
103 第2ダイポール素子
104 第2給電線

Claims (16)

  1. 第1のアンテナと、
    所定の場所で回転または所定の軌道に沿って周回しながら、前記第1のアンテナとの間で電波の送信及び受信のうち少なくとも一方を実行する第2のアンテナと、
    を備え、
    前記第2のアンテナが回転または周回している間、一方のアンテナが他方のアンテナへ向けて送信する電波の偏波面に垂直な平面と、前記第1のアンテナのエレメントが非平行になるように前記第1のアンテナが配置されている
    無線通信装置。
  2. 前記第2のアンテナは、所定の軌道に沿って周回し、
    前記第1のアンテナの電界放射パターンが前記第2のアンテナが周回する際の回転軸に対して非対称であり、前記第1のアンテナは、前記第2のアンテナが回転する際の回転軸に対して傾いているか、または前記回転軸から離れた位置に配置されているかの一方または両方である
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記第1のアンテナは、前記2のアンテナが周回している間、前記第2のアンテナが前記第1のアンテナの通信可能範囲に収まるように、前記回転軸に対して傾いている
    請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 前記第1のアンテナは前記第2のアンテナが周回する際の回転軸上にあり、
    前記第2のアンテナと前記回転軸との距離は、
    前記第1のアンテナのアンテナ中心を通り通信可能範囲の限界と回転軸とがなす角度と、前記回転軸に沿った前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの距離とに基づいて決まる距離以下である
    請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 前記第1のアンテナは、前記第2のアンテナが周回する際の回転軸から垂直方向に離れた位置に配置されている
    請求項2に記載の無線通信装置。
  6. 前記第1のアンテナと前記回転軸との距離は、
    前記第1のアンテナが前記回転軸に対して下した垂線と前記回転軸が交わる点に前記第1のアンテナが配置された場合の前記第1のアンテナの最小受信電力と最大受信電力と、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの前記回転軸に沿った距離と、前記第2のアンテナと前記回転軸との距離とに基づいて決められている
    請求項5に記載の無線通信装置。
  7. 前記第1のアンテナは前記第2のアンテナが周回する際の回転軸から離れた位置にあり、
    前記回転軸に垂直な方向に沿った前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの距離は、
    前記第1のアンテナのアンテナ中心を通り前記第1のアンテナの通信可能範囲の限界と、前記第1のアンテナのアンテナ中心を通り回転軸に平行な直線とがなす角度と、前記回転軸に沿った前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの距離とに基づいて決まる距離以下である
    請求項5または6に記載の無線通信装置。
  8. 前記第2のアンテナが周回している間、前記第2のアンテナの最大通信感度方向が前記第1のアンテナの方向に向けられている
    請求項1から7のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  9. 前記2のアンテナが周回している間、前記第2のアンテナが前記回転軸となす角度は一定である
    請求項1から8のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  10. 前記第1のアンテナの電界放射パターンが前記第2のアンテナが所定の位置で回転する際の回転軸に対して非対称であり、
    前記第1のアンテナが前記第2のアンテナが所定の位置で回転する際の回転軸から離れた位置に配置され、
    前記第2のアンテナは回転軸上の同じ位置で該回転軸を中心に回転する
    請求項1に記載の無線通信装置。
  11. 前記第1のアンテナと前記回転軸との距離は、
    前記第2のアンテナのアンテナ中心を通り前記第2のアンテナの通信可能範囲の限界と、前記回転軸とがなす角度と、前記回転軸に沿った前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの距離とに基づいて決まる距離以下である
    請求項10に記載の無線通信装置。
  12. 前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間の距離は、前記第1のアンテナの開口長と前記第2のアンテナの開口長と前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの通信周波数における波長とに基づいて決まる臨界距離以上である
    請求項1から11のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  13. 前記第1のアンテナの開口長と前記第2のアンテナの開口長は、前記通信周波数における波長の2分の1であり、
    前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間の距離は、前記通信周波数における波長の2倍以上である
    請求項12に記載に記載の無線通信装置。
  14. 前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの通信周波数は、ミリ波の周波数帯域以上の周波数である
    請求項1から13のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  15. 前記第1のアンテナと前記第2のアンテナが放射する電波は直線偏波である
    請求項1から14のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  16. 第1のアンテナと、第2のアンテナと、を備え、
    前記第2のアンテナが回転または周回している間、一方のアンテナが他方のアンテナへ向けて送信する電波の偏波面に垂直な平面と、前記第1のアンテナのエレメントが非平行になるように前記第1のアンテナが配置されている無線通信装置が実行する無線通信方法であって、
    前記第2のアンテナは、所定の場所で回転または所定の軌道に沿って周回しながら、前記第1のアンテナとの間で電波の送信及び受信のうち少なくとも一方を実行するステップを有する無線通信方法。
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