JP2015195577A - アンテナ装置、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】大型のリーダライタ及び小型のICタグとの通信性能の双方との両立を図って、NFCの通信特性を高める。【解決手段】電子機器30に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信するアンテナ装置であって、その両縁部11aが少なくとも電子機器の筐体32の幅方向における両縁部から所定の距離を介する大きさとなる幅を有し、外部機器と誘導結合されるアンテナコイル12が周回するループアンテナ11と、磁性体から形成され、ループアンテナの外部機器との対向面と反対側に設けられ、少なくともループアンテナの幅方向における両縁部11aから筐体の幅方向における両縁部32aに向けて展開する構成となっている磁性シート20と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、電子機器に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信するアンテナ装置、及びこのアンテナ装置が組み込まれた電子機器に関する。
従来、携帯電話機、スマートフォン、タブレットPC等の電子機器において、近距離非接触通信(NFC: Near Field Communication )の機能を搭載するため、RFID(Radio Frequency Identification)用のアンテナモジュールが用いられている。このアンテナモジュールは、リーダライタ等の発信器に搭載されたアンテナコイルと誘導結合を利用して通信を行っている。すなわち、このアンテナ装置は、リーダライタからの磁界をアンテナコイルが受けることによって、それを電力に変換して通信処理部として機能するICを駆動させることができる。
アンテナモジュールは、確実に通信を行うため、リーダライタからのある値以上の磁束をアンテナコイルで受ける必要がある。そのために、従来例に係るアンテナ装置では、携帯電話機の筐体にループコイルを設け、このコイルでリーダライタからの磁束を受けている。携帯電話機等の電子機器に組み込まれたアンテナモジュールは、機器内部の基板やバッテリパック等の金属がリーダライタからの磁界を受けることによって発生する渦電流のために、リーダライタからの磁束が跳ね返されてしまう。例えば、携帯電話機の筐体表面で考えると、リーダライタから来る磁界は、筐体表面の外周部分が強くなり、筐体表面の真ん中付近が弱くなる傾向にある。
通常のループコイルを用いるアンテナの場合では、ループコイルは、その開口部が上述した筐体表面の外周部分を通過する磁界をあまり受けられない携帯電話機の中央部分に位置している。このため、通常のループコイルを用いるアンテナでは、磁界を受ける効率が悪くなっている。そこで、リーダライタからくる磁界が強い筐体表面の外周部分にループアンテナを配置するようにしたアンテナ装置や、磁性シートを用いて磁束を増やして性能を高めるようにしたアンテナ装置が提案されている。これらのアンテナ装置では、ループアンテナの形状を長方形にして、その長辺が筐体表面の外周端に沿うように設置されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
携帯端末装置に内蔵するNFC等のRFID用アンテナモジュールでは、例えば、駅の自動改札等に設置されている大型のリーダライタ(R/W)と良好な通信が可能となるように、大型のアンテナサイズが求められる。このため、スマートフォンでは、筐体の幅と略同一なコイル幅の大型のアンテナを用いることが多い。
また、近年では、キーホルダー型やリストバンド型等の各種形状に加工可能な小型のNFC対応ICタグが普及し、例えば、アミューズメント施設の入館管理やガソリンスタンドのID認証等の用途に利用されている。スマートフォン等に備わる大型のアンテナを用いた場合、大型のR/Wとの通信では、良好な通信性能が得られる反面、小型のICタグの読み取りでは、アンテナサイズが大きく異なることから、その通信性能を維持することが困難なことが多い。
すなわち、スマートフォン等の電子機器の筐体の幅と略同一な大型のアンテナ装置では、大型のリーダライタとの通信性能と、小型のICタグとの通信性能の両立が図れていないことが問題となっていた。特許文献1乃至3のアンテナ装置では、基板等の金属板を利用して特性を高めているものの、大型のリーダライタ及び小型のICタグの双方との通信性能の両立を図ることに関しては、言及していない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、大型のリーダライタ及び小型のICタグとの通信性能の双方との両立を図って、NFCの通信特性を高めることの可能な、新規かつ改良されたアンテナ装置、及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、電子機器に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信するアンテナ装置であって、その両縁部が少なくとも前記電子機器の筐体の幅方向における両縁部から所定の距離を介する大きさとなる幅を有し、前記外部機器と誘導結合されるアンテナコイルが周回するループアンテナと、磁性体から形成され、前記ループアンテナの前記外部機器との対向面と反対側に設けられ、少なくとも前記ループアンテナの前記幅方向における両縁部から前記筐体の幅方向における両縁部に向けて展開する構成となっている磁性シートと、を備える。
本発明の一態様によれば、電子機器の筐体の幅方向における両縁部まで展開する磁性シートによって、大型のリーダライタ等の外部機器との通信性能が向上され、その両縁部が電子機器の筐体の両縁部から所定の距離を介する大きさとなる幅を有する程度の小型のループアンテナによって、小型のICタグとの通信性能が確保される。このため、対向する外部機器のアンテナの大きさに左右されずに、良好な通信特性が得られる。
このとき、前記電子機器の筐体内部には、前記外部機器に対向する第1の導電体が設けられ、前記ループアンテナは、その幅方向における大きさが前記第1の導電体の前記幅方向の大きさより小さく構成され、前記磁性シートは、少なくとも前記ループアンテナの前記両縁部から前記第1の導電体の前記幅方向における両縁部まで展開する構成となっていることとしてもよい。
このようにすれば、第1の導電体の幅方向における両縁部まで展開する磁性シートによって、大型のリーダライタ等の外部機器との通信性能が向上され、ループアンテナによって、小型のICタグとの通信性能が確保される。このため、対向する外部機器のアンテナの大きさに左右されずに、良好な通信特性が得られる。
また、本発明の一態様では、前記磁性シートは、前記ループアンテナの前記両縁部の内側も含めて、該ループアンテナの長手方向に展開される構成となっていることとしてもよい。
このようにすれば、ループアンテナの両縁部の内側も含めて展開される磁性シートによって、ICタグ等の小型アンテナを有する外部機器からの磁束を集めて、ループアンテナの中心側に誘導できる。このため、ICタグの大きさに関わらず、大型のリーダライタ及び小型のICタグとの通信性能の双方との両立を図って、NFCの通信特性を高められる。
また、本発明の一態様では、前記磁性シートは、前記ループアンテナの前記幅方向における両縁部の一方から前記第1の導電体の前記幅方向における両縁部の一方まで展開する構成となっている第1の磁性シートと、前記ループアンテナの前記幅方向における両縁部の他方から前記第1の導電体の前記幅方向における両縁部の他方まで展開する構成となっている第2の磁性シートと、を備える構成となっていることとしてもよい。
このようにすれば、第1の磁性シートと第2の磁性シートによって、大型のリーダライタ等の外部機器との通信性能が向上され、ループアンテナによって、小型のICタグとの通信性能が確保される。
また、本発明の一態様では、前記磁性シートの前記ループアンテナの中心側に有する開口部に対向する部位の何れかに所定の大きさの孔部が形成されていることとしてもよい。
このようにすれば、孔部が形成された磁性シートによって、ICタグ等の外部機器からの磁束を集めて、ループアンテナの中心側に誘導できる。
また、本発明の一態様では、前記磁性シートは、前記ループアンテナと重畳する部分が重畳しない部分よりも薄く形成されていることとしてもよい。
このようにすれば、アンテナモジュールの薄型化を図った上で、大型のリーダライタ及び小型のICタグとの通信性能の双方との両立を図って、NFCの通信特性を高められる。
また、本発明の一態様では、前記磁性シートは、前記ループアンテナと重畳する部分が重畳しない部分よりも少なくとも前記ループアンテナの厚さ以上の段差を有する構成にして薄く形成されていることとしてもよい。
このようにすれば、より確実にアンテナモジュールの薄型化を図った上で、大型のリーダライタ及び小型のICタグとの通信性能の双方との両立を図って、NFCの通信特性を高められる。
また、本発明の他の態様は、前述した何れかのアンテナ装置が組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信可能な電子機器である。
本発明の他の態様によれば、外部機器のアンテナの大きさに関わらず、電子機器の主要な金属板による磁気シールド効果を利用して通信特性を高めることができる。
以上説明したように本発明によれば、携帯電話等の電子機器に内蔵したNFCアンテナの小型のタグに対する性能が大きく改善され、対向するアンテナの大きさに左右されない良好な通信特性が得られる。このため、大型のリーダライタ及び小型のICタグとの通信性能の双方との両立を図って、NFCの通信特性を高める。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(第1の実施形態)
まず、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の構成について、図面を使用しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置が適用される無線通信システムの概略構成を示す斜視図であり、図2(A)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を備える電子機器の一例を示す斜視図であり、図2(B)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
まず、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の構成について、図面を使用しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置が適用される無線通信システムの概略構成を示す斜視図であり、図2(A)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置を備える電子機器の一例を示す斜視図であり、図2(B)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
本実施形態に係るアンテナ装置1は、電子機器30に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信する装置であって、例えば、図1に示すようなRFID用の無線通信システム100に組み込まれて使用される。
無線通信システム100は、図1に示すように、電子機器30に備わるアンテナ装置1と、アンテナ装置1に対するアクセスを行う外部機器となるリーダライタ120とを含む。ここで、アンテナ装置1とリーダライタ120とは、図1に示す三次元直交座標系XYZのXY平面において互いに対向するように配置されているものとする。
リーダライタ120は、XY平面において互いに対向するアンテナ装置1に対して、Z軸方向に磁界を発信する発信器として機能し、具体的には、アンテナ装置1に向けて磁界を発信するアンテナ121と、アンテナ121を介して誘導結合されたアンテナ装置1と通信を行う制御基板122とを備える。
すなわち、リーダライタ120は、アンテナ121と電気的に接続された制御基板122が配設されている。この制御基板122には、一又は複数の集積回路チップ等の電子部品からなる制御回路が実装されている。この制御回路は、アンテナ装置1から受信されたデータに基づいて、各種の処理を実行する。
例えば、制御回路は、アンテナ装置1に対してデータを送信する場合、データを符号化し、符号化したデータに基づいて、所定の周波数(例えば、13.56MHz)の搬送波を変調し、変調した変調信号を増幅し、増幅した変調信号でアンテナ121を駆動する。また、制御回路は、アンテナ装置1からデータを読み出す場合、アンテナ121で受信されたデータの変調信号を増幅し、増幅したデータの変調信号を復調し、復調したデータを復号する。
なお、制御回路では、一般的なリーダライタで用いられる符号化方式及び変調方式が用いられ、例えば、マンチェスタ符号化方式やASK(Amplitude Shift Keying)変調方式が用いられている。また、以下では、非接触通信システムにおけるアンテナ装置等について説明をするが、Qi(チー)等の非接触充電システムについても同様に適用することができるものとする。
アンテナ装置1は、通信時にリーダライタ120とXY平面において対向するように配置される携帯電話機等の電子機器30の筐体の内部に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信する。本実施形態のアンテナ装置1は、アンテナモジュール2と、金属板3と、磁性シート20(図2(A)及び(B)参照)とを備える。
アンテナモジュール2は、電子機器30の筐体32(図2(A)参照)の内部に設けられ、誘導結合されたリーダライタ120との間で通信を行う。本実施形態では、図1に示すように、アンテナモジュール2は、ループアンテナ11と、通信処理部13と、接続部14とを備える。
ループアンテナ11は、電子機器30の筐体32の内部に設けられ、外部機器となるリーダライタ120と誘導結合されることにより当該リーダライタ120と通信可能となるアンテナコイル12(図2参照)が周回する。本実施形態では、ループアンテナ11は、図2(A)に示すように、リーダライタ120から見て、金属板3の外縁部3aから所定の間隔を介して、その内側に設けられる。すなわち、ループアンテナ11は、その両縁部11aが電子機器30の筐体32の両縁部32aから所定の距離を介する大きさとなる幅を有する程度の小型のアンテナとなっている。また、ループアンテナ11には、例えばフレキシブルフラットケーブルなどの可撓性の導線をパターンニング処理等することによって形成されるアンテナコイル12と、アンテナコイル12と通信処理部13とを電気的に接続する端子部14とが実装されている。
ループアンテナ11は、図2(A)に示すように略矩形状をなし、外形に沿ってアンテナコイル12の1本の導線が周回されており、その中心側が開口部12aとなっている。ループアンテナ11は、アンテナコイル12が周回する主面が通信時にリーダライタ120と図1に示すXY平面において対向するように配置される。
本実施形態では、ループアンテナ11は、図2(A)及び(B)に示すように、その幅方向における大きさが金属板3の幅方向の大きさより小さく構成され、外部機器となるリーダライタ120と誘導結合されるアンテナコイル12が周回している。すなわち、ループアンテナ11の幅方向(図2(A)に示すY方向)における大きさを金属板3の幅より小さくして、当該ループアンテナ11の両縁部11aがそれぞれ金属板3の両縁部3aと所定の大きさの距離を有するように構成される。具体的には、ループアンテナ11は、その両縁部11aが電子機器30の筐体32の両縁部32aから所定の距離として、例えば、図2(A)及び(B)に示すように、筐体幅の1/3程度の大きさの距離を介する構成となる大きさとなる幅を有するアンテナとなっている。すなわち、本実施形態では、ループアンテナ11の幅は、筐体32の幅、換言すると金属板3の幅の1/3程度の大きさとなっており、ループアンテナ11が筐体32(金属板3)の幅方向の略中央に配置されるように構成されている。
このように、本実施形態では、ループアンテナ11は、筐体32内の金属板3の幅の1/3程度の大きさになるように小さい構成とするので、電磁界信号を介して通信する小型ICタグ等の小型アンテナに対して、良好な通信特性が得られる。なお、本実施形態では、ループアンテナ11は、略矩形状をなしているが、その形状は、アンテナコイル12が周回する構成であれば、楕円等の他の形状としてもよい。
アンテナコイル12は、リーダライタ120から発信される磁界を受けると、リーダライタ120と誘導結合によって磁気的に結合され、変調された電磁波を受信して、端子部14を介して受信信号を通信処理部13に供給する。
通信処理部13は、アンテナコイル12に流れる電流により駆動し、リーダライタ120との間で通信を行う。具体的に、通信処理部13は、受信された変調信号を復調し、復調したデータを復号して、復号したデータを、当該通信処理部13が有する内部メモリに書き込む。また、通信処理部13は、リーダライタ120に送信するデータを内部メモリから読み出し、読み出したデータを符号化し、符号化したデータに基づいて搬送波を変調し、誘導結合によって磁気的に結合されたアンテナコイル12を介して変調された電波をリーダライタ120に送信する。なお、通信処理部13は、アンテナコイル12に流れる電力ではなく、電子機器内に組み込まれたバッテリパックや外部電源などの電力供給手段から供給された電力によって駆動してもよい。
金属板3は、電子機器30の筐体32内に設けられ、外部機器となるリーダライタ120に対向する第1の導電体となる。金属板3は、例えば、携帯電話やスマートフォン、又はタブレットPC等の電子機器の筐体内に設けられ、アンテナモジュール2の通信時にリーダライタ120に対向する第1の導電体を構成するものである。当該第1の導電体として、例えば、スマートフォンの筐体の内面に貼付されたメタルカバーや、スマートフォン内に収納されたバッテリパックの金属筐体、あるいは、タブレットPCの液晶モジュールの裏面に設けられた金属板等が相当する。
磁性シート20は、酸化鉄や酸化クロム、コバルト、フェライト等の磁性体から形成され、アンテナモジュール2の通信特性を高めるために、当該アンテナモジュール2の通信時にリーダライタ120から送られる磁束をループアンテナ11の中心側に向けて誘導する機能を有する。本実施形態では、磁性シート20は、図2(A)に示すように、リーダライタ120との対向面と反対側に設けられ、図2(B)に示すように、ループアンテナ11の長手方向(X方向)に亘って、金属板3の幅方向(X方向)に展開するように設けられている。すなわち、磁性シート20は、ループアンテナ11の両縁部11aの内側も含めて、当該ループアンテナ11の長手方向(X方向)に展開される構成となっている。
このように、本実施形態では、磁性シート20がループアンテナ11の両縁部11aの外側及び内側に展開される構成となっている。このため、大きなアンテナを有するリーダライタ120等に対しては、磁性シート20のループアンテナ11の外側に展開される部位によって、当該リーダライタ120からの磁束を集めて、ループアンテナ11の中心側に誘導できる。一方、小型アンテナを有するICタグ等に対しては、磁性シート20のループアンテナ11の内側に展開される部位によって、当該ICタグからの磁束を集めて、ループアンテナ11の中心側に誘導できる。
すなわち、ループアンテナ11の中心側に導かれた磁束によって、アンテナコイル12には、大きな起電力を生じるので、通信特性をより向上させることができる。換言すると、大型アンテナを有するリーダライタ120と、小型アンテナを有するICタグの双方と良好な通信性能の両立を図って、NFCの通信特性を高めることができる。このため、アンテナ装置1と対向する外部機器120のアンテナの大きさに左右されずに、良好な通信特性が得られる。換言すると、外部機器120のアンテナの大きさに左右されずに、電子機器30の主要な金属板3による磁気シールド効果を利用して、そのNFCの通信特性を高めることができる。
特に、本実施形態では、ループアンテナ11の開口部12aの内部も含めて、全面的に磁性シート20をループアンテナ11の下側に設けている。このため、ICタグの大きさに関わらず、大型のリーダライタと小型のICタグの双方との通信性能の両立を図って、NFCの通信特性を高められる。
前述した本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1では、磁性シート20がループアンテナ11の両縁部11aの外側及び内側に展開される構成となっているが、アンテナ装置1を他の構成とすることも可能である。すなわち、本実施形態のアンテナ装置1は、磁性シート20がループアンテナ11の外部機器120との対向面と反対側に設けられ、少なくともループアンテナ11の幅方向における両縁部11aから電子機器30の筐体32の幅方向における両縁部32aに向けて展開する構成となっていればよい。具体的には、磁性シート20が少なくともループアンテナ11の幅方向における両縁部11aから、金属板3の幅方向における両縁部3aまで展開する構成となっていればよい。換言すると、搭載される電子機器30の仕様に応じて、下記の変形例の場合でも適用可能である。
例えば、磁性シートの設計自由度を高めるために、図3(A)に示すように、ループアンテナ11の両縁部11aから、第1の磁性シート21aと第2の磁性シート21bがそれぞれ金属板3の両縁部3aに向けて展開する構成としてもよい。すなわち、第1の磁性シート21aは、ループアンテナ11の幅方向における一方の両縁部11a1から金属板3の幅方向における一方の両縁部3a1まで展開する構成となっている。一方、第2の磁性シート21bは、ループアンテナ11の幅方向における他方の両縁部11a2から金属板3の幅方向における他方の両縁部3a2まで展開する構成となっている。アンテナ装置1をこのような構成とすれば、第1の磁性シート21aと第2の磁性シート21bによって、大型のリーダライタ等の外部機器120との通信性能が向上され、ループアンテナ11によって、小型のICタグとの通信性能が確保される。
また、図3(B)に示すように、磁性シート22のループアンテナ11の中心側に有する開口部12aに対向する部位の何れかに、所定の大きさの孔部22aが形成されていても、小型タグとの良好な通信特性を確保できる。
さらに、前述したように、本実施形態では、ループアンテナ11の形状は、アンテナコイル12が周回する構成であれば、略矩形状以外の他の形状としてもよい。例えば、図4(A)に示すように、ループアンテナ31の形状が磁性シート23の中央の孔部23aを外側に避ける形状としたり、図4(B)に示すように、ループアンテナ41の一部が磁性シート24の中央の孔部24aに近接しながら外側に避ける形状としてもよい。すなわち、ループアンテナ31、41の実装部位に応じて、適宜、その形状を変更しても、外部機器120のアンテナの大きさに関わらず、大型のリーダライタと小型のICタグの双方との通信性能の両立を図って、NFCの通信特性を高められる。
以上説明したように、携帯電話等の電子機器30にNFCアンテナ等の本発明の一実施形態のアンテナ装置1を内蔵する場合には、内部の基板・バッテリーその他金属部品等の主たる金属板3の影響を低減させるため、ループアンテナ11の外側に向けて設けた大型の磁性シート20を用いて、リーダライタ120との通信を行う。一方、ループアンテナ11の幅を筐体32の幅、すなわち金属板3の幅の1/3程度の大きさにして、ループアンテナ11の大きさをICタグ221(図11(A)及び(B)参照)の外径相当の小さなサイズに留めることによって、小型のICタグ221と良好な通信特性を得るようにしている。
このようにして、大型のアンテナとの通信特性を確保しながら、携帯電話等の電子機器30に内蔵したNFCアンテナの小型のタグに対する性能が大きく改善され、対向するアンテナの大きさに左右されない良好な通信特性が得られる。このため、大型のリーダライタ及び小型のICタグとの通信性能の双方との両立を図って、NFCの通信特性が改善されるようになる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の構成について、図面を使用しながら説明する。図5(A)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図であり、図5(B)は、図5(A)のA−A断面図である。
次に、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の構成について、図面を使用しながら説明する。図5(A)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図であり、図5(B)は、図5(A)のA−A断面図である。
本実施形態のアンテナ装置201は、図5(A)及び(B)に示すように、磁性シート220のうち、ループアンテナ211と重畳する部分220aが重畳しない部分220bよりも薄く形成されていることを特徴とする。本実施形態では、磁性シート220は、内側に位置するループアンテナ211と重畳する部分220aが外側に位置するループアンテナ211と重畳しない部分220bよりも、少なくともループアンテナ211の厚さ以上の段差220cを有する構成にして薄く形成されている。
すなわち、磁性シート220は、ループアンテナ211と重畳する部分220aが凹部となっており、当該凹部となる部分220aにループアンテナ211が配置される構成となっている。このように、磁性シート220に段差220cを有する構成とすることによって、アンテナモジュール2(図1参照)の薄型化を図った上で、大型のリーダライタ及び小型のICタグとの通信性能の両立を図って、NFCアンテナの通信特性を高められる。
前述した第1の実施形態では、大型のリーダライタと小型のICタグとの良好な通信性能の両立を図るために、図2(A)及び(B)に示すように、大型の磁性シート20に対して小型のコイル11を組み合わせることによって、大型のリーダライタ及び小型のICタグとの通信性能の両立を図れるバランスの良いアンテナ構造としている。しかしながら、大型の磁性シート20と小型のループコイル11とを重畳させた場合では、磁性シート20とループコイル11の重畳する部分の厚みが他の部分に比べて厚くなってしまうので、アンテナモジュール2の薄型化の要求に対応し難い問題があった。
このため、本実施形態では、アンテナ装置201に用いる磁性シート220の厚みをループコイル211の下部220aとその他の部分220bで段差220cを設けて、全体として薄型のアンテナモジュール2(図1参照)を実現している。これによって、携帯電話等の電子機器に内蔵したNFCアンテナの小型のタグに対する性能が大きく改善した上で、携帯機器の薄型化の要求に対応できるアンテナモジュール2を実現できるようになる。
なお、本実施形態に係るアンテナ装置201は、図5(A)及び(B)に示す構成に限定されない。例えば、図6(A)及び(B)に示すように、磁性シート221のうち、ループアンテナ211と重畳する部分221aのみが重畳しない部分221bよりも薄く形成されている構成としてもよい。すなわち、磁性シート221は、ループアンテナ211と重畳する部分221aがその外側及び内側に位置するループアンテナ211と重畳しない部分221b1、221b2よりも、少なくともループアンテナ211の厚さ以上の段差221cを有する構成にして薄く形成されている。
また、磁性シートを備えるアンテナ装置の設計自由度を高めるために、図7(A)及び(B)に示すように、磁性シート222、223が2つに分割され、ループコイル211で当該磁性シート222、223を架橋するような構成としてもよい。その際に、図7(B)に示すように、ループアンテナ211と重畳する部分222a、223aが重畳しない部分222b、223bよりも薄く形成されている構成とする。すなわち、磁性シート222、223は、ループアンテナ211と重畳する部分222a、223aがその外側に位置するループアンテナ211と重畳しない部分222b、223bよりも、少なくともループアンテナ211の厚さ以上の段差222c、223cを有する構成にして薄く形成されている。
このように本実施形態では、磁性シート220、221、222、223のうち、ループアンテナ211と重畳する部分220a、221a、222a、223aが重畳しない部分220b、221b、222b、223bよりも薄く形成される構成とすることによって、大型のリーダライタ等の外部機器120及び小型のICタグとの良好な通信性能が確保した上で、アンテナモジュール2の薄型化が図れる。
まず、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1に磁性シート20をループアンテナ11に取り付けた際における作用・効果を以下の実施例1、実施例2、及び比較例を用いて検証する。本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1の実施例として、図3(A)に示すType1のNFCアンテナと、図2(B)に示すType2のNFCアンテナと、図8に示す従来の大型のNFCアンテナ(Benchmark)とを比較した結果について、図面を使用しながら説明する。なお、本発明は、本実施例に限定されるものではない。図9は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の作用・効果を確認するための評価方法の説明図であり、(A)は、斜視図であり、(B)は、平面図である。
ここでは、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1の実施例として、図3(A)に示すType1、図2(B)に示すType2、及び図5に示す従来のアンテナ装置(Benchmark)のそれぞれに対して、図9(A)及び(B)に示すように、対向するリーダライタ120を所定の方向に移動させた場合の結合係数をシミュレーションで求めた。
すなわち、Type1のNFCアンテナの実施例では、図3(A)に示す本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1を用いて、アンテナ装置1とリーダライタ120(図1参照)の大型アンテナ121aとを対向させて、ループアンテナ11とリーダライタ120側の大型アンテナ121aの相対的な位置関係を変化させたときの通信特性について評価した。
また、Type2のNFCアンテナの実施例では、図2(B)に示す本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1を用いて、アンテナ装置1とリーダライタ120(図1参照)の大型アンテナ121aとを対向させて、ループアンテナ11とリーダライタ120側の大型アンテナ121aの相対的な位置関係を変化させたときの通信特性について評価した。
一方、比較例となる従来技術(Benchmark)では、図8に示すような大型のループアンテナ111を備えるアンテナ装置を用いて、ループアンテナ111とリーダライタ120(図1参照)とを対向させて、ループアンテナ11とリーダライタ120側の大型アンテナ121aの相対的な位置関係を変化させたときの通信特性について評価した。なお、各実施例及び比較例では、図9(A)及び(B)に示すX方向、Y方向のそれぞれに移動させたときの通信特性を評価した。
具体的な評価条件としては、次のようにした。すなわち、リーダライタ120のアンテナ101は、xy軸方向で規定される外形直径が70mmの2巻コイル121aとした。また、従来技術(Benchmark)のアンテナサイズは、コイル外形を40mm×35mm、磁性シート(フェライト)サイズは、41mm×36mm×0.2mmとし、実施例1(Type1)のアンテナサイズは、コイル外形を27mm×35mm、フェライト外形を23mm×36mm×0.2mmを2枚、実施例2(Type2)のアンテナサイズは、コイル外形を27mm×35mm、フェライト外形を56mm×36mm×0.2mmとした。また、実施例1、実施例2、及び比較例は、それぞれ4巻のコイルである。さらに、z軸方向で規定されるリーダライタ120の大型アンテナ121aと実施例1、実施例2、及び比較例のアンテナとの距離は、55mmとした。
図10は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の作用・効果を確認するための通信性能の評価結果を示すグラフであり、(A)は、各アンテナ装置をX軸方向に移動した場合の通信性能の評価結果を示し、(B)は、各アンテナ装置をY軸方向に移動した場合の通信性能の評価結果を示す。図10(A)及び(B)に示すように、比較例となる従来技術と比べると、実施例1及び実施例2は、比較例とそれ程、大きな差異が無いことが分かる。このことから、ループアンテナ11の大きさを従来の大型なものより小さくしても、ループアンテナ11の両縁部11aの外側に向けて展開する磁性シートを設けることによって、従来の大型アンテナと同程度の通信特性が確保されることが分かる。
次に、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1のループアンテナ11を従来より小さくした際における作用・効果の検証結果について、図面を使用しながら説明する。図11は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の他の作用・効果を確認するための評価方法の説明図であり、(A)は、斜視図であり、(B)は、平面図である。
ここでは、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1の実施例として、図3(A)に示すType1、図2(B)に示すType2、及び図8に示す従来のアンテナ装置(Benchmark)のそれぞれに対して、図9(A)及び(B)に示すように、対向するリーダライタ120を所定の方向に移動させた場合の結合係数をシミュレーションで求めた。
すなわち、Type1のNFCアンテナの実施例では、図3(A)に示す本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1を用いて、アンテナ装置1と小型ICタグ221とを対向させて、ループアンテナ11と小型ICタグ221の相対的な位置関係を変化させたときの通信特性について評価した。
また、Type2のNFCアンテナの実施例では、図2(B)に示す本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1を用いて、アンテナ装置1と小型ICタグ221とを対向させて、ループアンテナ11と小型ICタグ221の相対的な位置関係を変化させたときの通信特性について評価した。
一方、比較例となるBenchmarkでは、図8に示すような大型のループアンテナ111を備えるアンテナ装置を用いて、ループアンテナ111と小型ICタグ221とを対向させて、ループアンテナ11と小型ICタグ221の相対的な位置関係を変化させたときの通信特性について評価した。なお、各実施例及び比較例では、図9(A)及び(B)に示すX方向、Y方向のそれぞれに移動させたときの通信特性を評価した。
具体的な評価条件としては、次のようにした。すなわち、小型ICタグ221は、パターン外形が20mm×25mmの5巻コイルとした。また、従来技術(Benchmark)のアンテナサイズは、コイル外形を40mm×35mm、磁性シート(フェライト)サイズは、41mm×36mm×0.2mmとし、実施例1(Type1)のアンテナサイズは、コイル外形を27mm×35mm、フェライト外形を23mm×36mm×0.2mmを2枚、実施例2(Type2)のアンテナサイズは、コイル外形を27mm×35mm、フェライト外形を56mm×36mm×0.2mmとした。また、実施例1、実施例2、及び比較例は、それぞれ4巻のコイルである。さらに、z軸方向で規定されるリーダライタ120の大型アンテナ121aと実施例1、実施例2、及び比較例のアンテナとの距離は、1.5mmとした。
図12は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の他の作用・効果を確認するための通信性能の評価結果を示すグラフであり、(A)は、各アンテナ装置をX軸方向に移動した場合の通信性能の評価結果を示し、(B)は、各アンテナ装置をY軸方向に移動した場合の通信性能の評価結果を示す。
X軸方向の移動による通信性能を見ると、図12(A)に示すように、比較例となる従来技術と比べると、実施例1及び実施例2は、共に大幅に通信特性が向上したことが分かる。特に、実施例2の検証結果から、磁性シート20をループアンテナ11の開口部12aの内側も含めて設けることによって、小型ICタグとの通信特性が大幅に向上することが分かる。
一方、Y軸方向の移動による通信性能を見ると、図12(B)に示すように、移動量が小さい範囲では、比較例となる従来技術と比べると、実施例1及び実施例2は、共に大幅に通信特性が向上したことが分かる。特に、実施例2の検証結果から、磁性シート20をループアンテナ11の開口部12aの内側も含めて設けることによって、小型ICタグとの通信特性が大幅に向上することが分かる。しかしながら、移動量が大きくなると、実施例1及び実施例2の通信性能が低下して、従来例より劣化することが分かる。
なお、上記のように本発明の一実施形態及び各実施例について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、アンテナ装置、及び電子機器の構成、動作も本発明の一実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
1、201 アンテナ装置、2 アンテナモジュール、3 金属板(第1の導電体)、3a (金属板の)両縁部、11、31、41、211 ループアンテナ、11a (ループアンテナの)両縁部、12、212 アンテナコイル、12a 開口部、13 通信処理部、14 端子部、20、22、23、24、220、221、222、223 磁性シート、21a 第1の磁性シート、21b 第2の磁性シート、22a、23a、24a 孔部、30 電子機器、32 筐体、32a (筐体の)両縁部、120 リーダライタ(外部機器)、121 アンテナ、122 制御基板、220a、221a、222a、223a 重畳する部分、220b、221b、222b、223b 重畳しない部分、220c、221c、222c、223c 段差
Claims (8)
- 電子機器に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信するアンテナ装置であって、
その両縁部が少なくとも前記電子機器の筐体の幅方向における両縁部から所定の距離を介する大きさとなる幅を有し、前記外部機器と誘導結合されるアンテナコイルが周回するループアンテナと、
磁性体から形成され、前記ループアンテナの前記外部機器との対向面と反対側に設けられ、少なくとも前記ループアンテナの前記幅方向における両縁部から前記筐体の幅方向における両縁部に向けて展開する構成となっている磁性シートと、を備えるアンテナ装置。 - 前記電子機器の筐体内部には、前記外部機器に対向する第1の導電体が設けられ、
前記ループアンテナは、その幅方向における大きさが前記第1の導電体の前記幅方向の大きさより小さく構成され、
前記磁性シートは、少なくとも前記ループアンテナの前記両縁部から前記第1の導電体の前記幅方向における両縁部まで展開する構成となっている請求項1に記載のアンテナ装置。 - 前記磁性シートは、前記ループアンテナの前記両縁部の内側も含めて、該ループアンテナの長手方向に展開される構成となっている請求項1又は請求項2に記載のアンテナ装置。
- 前記磁性シートは、前記ループアンテナの前記幅方向における両縁部の一方から前記第1の導電体の前記幅方向における両縁部の一方まで展開する構成となっている第1の磁性シートと、前記ループアンテナの前記幅方向における両縁部の他方から前記第1の導電体の前記幅方向における両縁部の他方まで展開する構成となっている第2の磁性シートと、を備える構成となっている請求項2に記載のアンテナ装置。
- 前記磁性シートの前記ループアンテナの中心側に有する開口部に対向する部位の何れかに所定の大きさの孔部が形成されている請求項3に記載のアンテナ装置。
- 前記磁性シートは、前記ループアンテナと重畳する部分が重畳しない部分よりも薄く形成されている請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のアンテナ装置。
- 前記磁性シートは、前記ループアンテナと重畳する部分が重畳しない部分よりも少なくとも前記ループアンテナの厚さ以上の段差を有する構成にして薄く形成されている請求項6に記載のアンテナ装置。
- 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のアンテナ装置が組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信可能な電子機器。
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