JP6114488B2 - 線維芽細胞増殖因子産生促進剤、血管内皮細胞増殖因子産生促進剤、及び毛髪化粧料 - Google Patents
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Description
さらに、本発明者らは、未成熟時期の温州ミカンに特に多く含まれ、成熟に至る過程に於いて減少するフラボノイドであるナリルチンがすぐれたVEGFの産生促進作用を有することも見出して、本発明を完成するに至った。
また、従来、ナリルチンは温州ミカン等の柑橘類に含まれ、副腎肥大の抑制効果等を奏することについては知られていているが(特許文献5)、ナリルチンがVEGFの産生促進作用を有し、当該作用に基づくすぐれた育毛、養毛効果を奏することについては何ら知られていなかった。
また、本願の第二の発明はナリルチンを有効成分とする血管内皮細胞増殖因子(VEGF)産生促進剤である。
また、本願の第三の発明は、柑橘類の未成熟果皮及び/又は果実を圧搾又は抽出処理して得られるナリルチン含有搾汁液又は抽出物を有効成分とする血管内皮細胞増殖因子(VEGF)産生促進剤である。
また、本願の第四の発明は、上記第一〜第三の剤を含む毛髪化粧料である。
なお、本明細書において化粧料なる文言は、所謂化粧料のほかに医薬部外品までも含む広義で用いる。
また、本発明は、柑橘類の未成熟果皮及び/又は果実を圧搾又は抽出処理して得られるナリルチン含有搾汁液又は抽出物を有効成分とする血管内皮細胞増殖因子(VEGF)産生促進剤であって、当該剤が奏する格段にすぐれたVEGFの産生促進作用により、格段にすぐれた育毛、養毛効果を奏する毛髪化粧料を提供することができる。
また、本発明はナリルチンを有効成分とする血管内皮細胞増殖因子(VEGF)産生促進剤であって、当該剤が奏する格段にすぐれたVEGFの産生促進作用により、格段にすぐれた育毛、養毛効果を奏する毛髪化粧料を提供することができる。
未成熟の温州ミカンの果皮(果実も一部含まれる)の乾燥物50gに250gの30%1,3−ブチレングリコールを加え、60℃で2時間攪拌し、さらに、80℃で1時間攪拌した後、ろ過し、褐色透明の抽出物溶液495gを得た(pH5.2,固形分濃度0.8%)。
未成熟の温州ミカンの果皮(果実も一部含まれる)の乾燥物50gに250gの50%1,3−ブチレングリコールを加え、60℃で2時間攪拌し、さらに、80℃で1時間攪拌した後、ろ過し、褐色透明の抽出物溶液370gを得た(pH5.1,固形分濃度0.8%)。
[成分] 部
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
モノニトログアヤコールナトリウム 0.02
塩酸ピリドキシン 0.03
l−メントール 0.8
カモミラエキス 0.3
チョウジエキス 0.3
クララエキス 0.3
オランダカラシエキス 0.3
フルーツリンクルプロテクトエッセンス(注)
0.5
ゲンチアナエキス 2.0
製造例1で得られた抽出物溶液 3.5
トリメチルグリシン 0.5
乳酸 0.2
1,3−ブチレングリコール 10.0
フェノキシエタノール 0.2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.4
L−アルギニン 適量
エタノール 20
精製水 全量が100部となる量
(注)サンザシエキス、タイソウエキス、グレープフルーツエキス、リンゴ エキス、オレンジ果汁、レモン果汁及びライム果汁の混合液
上記の成分を十分攪拌混合して育毛料を得た。
処方例1の成分中、製造例1で得られた抽出物溶液に代えて製造例2で得られた抽出物溶液を用いるほかは処方例1と同様にして育毛料を得た。
処方例1の成分中、製造例1で得られた抽出物溶液に代えてナリルチンを用いるほかは処方例1と同様にして育毛料を得た。
処方例1の成分中、製造例1で得られた抽出物溶液に代えてナリルチン含有温州ミカン搾汁液を用いるほかは処方例1と同様にして育毛料を得た。
[成分] 部
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
モノニトログアヤコールナトリウム 0.02
塩酸ピリドキシン 0.03
l−メントール 0.8
カモミラエキス 0.3
チョウジエキス 0.3
クララエキス 0.3
オランダカラシエキス 0.3
フルーツリンクルプロテクトエッセンス(注)
0.5
ゲンチアナエキス 2.0
製造例1で得られた抽出物溶液 3.5
トリメチルグリシン 0.5
乳酸 0.2
1,3−ブチレングリコール 2.0
フェノキシエタノール 0.2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.4
L−アルギニン 適量
エタノール 60
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を十分攪拌混合してヘアートニックを得た。
[成分] 部
製造例1で得られた抽出物溶液 60.0
コメ抽出物加水分解液(注) 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.1
l−メントール 0.05
セファランチン 0.002
エタノール 全量が100部となる量
(注)株式会社テクノーブル製、商品名「オリゼノーブル」
上記の成分を十分攪拌混合してヘアートニックを得た。
[原液成分] 部
カチオン化セルロース 3.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 適量
シリコーン油 5.0
ジプロピレングリコール 7.0
エタノール 15.0
防腐剤 0.1
製造例1で得られた抽出物溶液 10.0
精製水 全量が100部となる量
[充填成分] 部
原液 90.0
液化石油ガス 10.0
シリコーン油をジプロピレングリコールとポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の溶解物に添加し、ホモミキサーで均一に乳化した後、これを他の成分の混合溶液に添加して原液を得た。この原液を缶に充填し、バルブを装着後ガスを充填した。
処方例7の成分中、製造例1で得られた抽出物溶液に代えてナリルチンを用いるほかは処方例1と同様にしてヘアーフォームを得た。
[A成分] 部
流動パラフィン 15.0
ワセリン 15.0
サラシミツロウ 2.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
[B成分]
製造例1で得られた抽出物溶液 10.0
カルボキシビニルポリマー 0.1
キサンタンガム 0.1
グリセリン 5.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 3.0
キレート剤 0.1
色素 0.01
精製水 全量が100部となる量 [C成分]
苛性ソーダ 0.05 上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱溶解した後、攪拌しながらA成分をB成分に加え、ホモジナイザーを用いて乳化した。これを30℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を得た。
[試験方法]
ヒト由来毛乳頭細胞ACBRI3047を、無血清CSC培地(DSファーマバイオメディカル)を用いて96穴マイクロプレートに1×104 個/穴播種し、37℃、5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、製造例1の抽出物溶液(試料溶液)を1.0%、2.0%の濃度(当該濃度は溶液としての濃度であり、固形分は1.0%の場合で0.008%,2.0%の場合で0.016%)となるように培地に添加し、同条件でさらに4日間培養した。培養終了後、培養上清の一部(0.1mL)を採取し、FGF−7測定キット(R&D Systems、USA)またはVEGF測定キット(invitrogen、USA)を用いて培養上清中のそれぞれの育毛因子について定量を行った。試料溶液に代えて30%1,3−ブチレングリコール溶液を添加した試料無添加の場合(対照)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたFGF−7合成量またはVEGF合成量に対する各試料添加時のFGF−7合成量またはVEGF合成量の相対値を求め、それぞれの因子の合成率(%)とした。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として200μMのミノキシジルを添加した場合についても、同様の試験を行った。
[表1]
また、製造例1の抽出物溶液に代えてナリルチン(EXTRA SYNTHESE社製品)を50%1,3−ブチレングリコール溶液に溶解したものを試料溶液として用いて、上記試験例1と同様の方法によりVEGF合成量を測定した。ここで、製造例1の抽出物溶液にはナリルチンが185mg/100g含まれていることが確認されたことから、製造例1の抽出物溶液の1.0%,2.0%,4.0%濃度(溶液として)のものに含まれるそれぞれ0.00185%、0.0037%,0.0074%の濃度のナリルチンについて、VEGF合成量を測定した。さらに、比較対照として、ナリルチンと同様に未成熟の温州ミカンの果皮及び果実に多く含まれることが知られているヘスペリジンを50%1,3−ブチレングリコール溶液に溶解したものについても同様方法にてVEGF合成量を測定した。製造例1の抽出物溶液にはヘスペリジンが63mg/100g含まれることが確認されたことから、製造例1の抽出物溶液の1.0%,2.0%,4.0%濃度(溶液として)のものに含まれる0.00063%、0.00126%,0.00252%の濃度のヘスペリジン(「和光純薬」製品)について、VEGF合成量を測定した。
[表2]
Claims (5)
- 未成熟の温州ミカン(Citrus unshiu)の果皮の抽出物(ノビチレンを含む抽出物を除く)を有効成分とする線維芽細胞増殖因子−7(FGF−7)及び血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の産生促進剤。
- ナリルチンを有効成分とする血管内皮細胞増殖因子(VEGF)産生促進剤。
- 請求項1に記載の線維芽細胞増殖因子−7(FGF−7)及び血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の産生促進剤を有する育毛、養毛料。
- 請求項2に記載の血管内細胞増殖因子(VEGF)産生促進剤を有効成分として含有する毛髪化粧料。
- 育毛、養毛料である請求項4に記載の毛髪化粧料。
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JP2011104654A Active JP6114488B2 (ja) | 2011-05-09 | 2011-05-09 | 線維芽細胞増殖因子産生促進剤、血管内皮細胞増殖因子産生促進剤、及び毛髪化粧料 |
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