JP6114352B2 - 非熱平衡プラズマ点火プラグ、及び、非熱平衡プラズマ点火装置 - Google Patents

非熱平衡プラズマ点火プラグ、及び、非熱平衡プラズマ点火装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6114352B2
JP6114352B2 JP2015171692A JP2015171692A JP6114352B2 JP 6114352 B2 JP6114352 B2 JP 6114352B2 JP 2015171692 A JP2015171692 A JP 2015171692A JP 2015171692 A JP2015171692 A JP 2015171692A JP 6114352 B2 JP6114352 B2 JP 6114352B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal equilibrium
equilibrium plasma
insulator
spark plug
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015171692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016110992A (ja
Inventor
謙治 伴
謙治 伴
裕之 亀田
裕之 亀田
晃平 宇佐見
晃平 宇佐見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to US14/948,910 priority Critical patent/US9775227B2/en
Priority to EP15197086.0A priority patent/EP3029785B1/en
Publication of JP2016110992A publication Critical patent/JP2016110992A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6114352B2 publication Critical patent/JP6114352B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)

Description

本発明は、絶縁体の周囲の放電空間に非熱平衡プラズマを発生させる非熱平衡プラズマ点火プラグ、及び、非熱平衡プラズマ点火装置に関する。
近年、地球資源保護の観点から、内燃機関の低燃費化が進められている。特に、点火技術は内燃機関の低燃費化への寄与率が非常に高いため、様々な点火技術が検討されている。典型的な点火装置であるスパークプラグは点火コイルと組み合わせて使用され、火花放電ギャップでアーク放電を発生させることによって、熱平衡プラズマを発生させて燃料に点火する。最近では、スパークプラグとは点火現象が異なる点火装置として、バリア放電によって非熱平衡プラズマを発生させる非熱平衡プラズマ点火装置が開発されてきている(特許文献1〜4)。バリア放電は、一般に、一定の間隔を置いて配置された2つの電極の片方又は両方を絶縁体で覆い、2つの電極間に交流電圧をかけた場合に発生する放電現象である。非熱平衡プラズマは、熱平衡プラズマと異なり、広い空間で放電させることが可能であるため、効率よく燃焼に寄与するラジカルを生成することができ、燃焼性向上に有効であることが確認されている。
特開2010−037949号公報 特開2014−026754号公報 特開2014−107198号公報 特開2014−123435号公報
しかしながら、従来の非熱平衡プラズマ点火プラグや非熱平衡プラズマ点火装置では、プラズマの生成量が十分でなく、着火性能を十分に向上させることができないという課題がある。そこで、プラズマの生成量を増加させる技術が望まれている。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、絶縁体の周囲の放電空間に非熱平衡プラズマを発生させる非熱平衡プラズマ点火プラグが提供される。非熱平衡プラズマ点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の主体金具と、前記主体金具の先端部分において前記軸孔の内面との間にギャップを形成するように配設されるとともに前記主体金具に保持された絶縁体と、前記絶縁体の中心に保持された中心電極と、を備え、電源から前記点火プラグに印加された電圧に応じて非平衡プラズマを発生する非熱平衡プラズマ点火プラグである。この非熱平衡プラズマ点火プラグは、前記絶縁体の周囲の放電空間に面する前記絶縁体の表面に、平滑な表面から窪んだ部分である複数の凹部が形成されていることを特徴とする。
この非熱平衡プラズマ点火プラグによれば、放電空間に面する絶縁体の表面に複数の凹部が形成されているので、絶縁体の実質的な放電面積が増大して非熱平衡プラズマによるラジカルの発生量が増加し、着火性能を向上することができる。
(2)上記非熱平衡プラズマ点火プラグにおいて、前記放電空間に面する前記絶縁体の表面積を100%とした時に、前記複数の凹部が占める表面積の占有率が20%以上であるものとしてもよい。
この構成によれば、複数の凹部の表面積の占有率を20%以上とすることによって着火性能を顕著に向上させることができる。
(3)上記非熱平衡プラズマ点火プラグにおいて、前記放電空間に面する前記絶縁体の表面積を100%とした時に、前記複数の凹部が占める表面積の占有率が50%以下であるものとしてもよい。
この構成によれば、複数の凹部の表面積の占有率を50%以下とすることによって、電界が集中する箇所が発生して実質的な放電面積が却って減少し着火性能が低下することを防止できる。
(4)上記非熱平衡プラズマ点火プラグにおいて前記複数の凹部の各凹部の開口端の円換算半径をRとし、各凹部の深さをDとしたとき、0.6≦R/D≦2を満たすものとしてもよい。
この構成によれば、R/Dをこの範囲内に設定することによって、着火性能をより向上させることができる。
(5)本発明の他の形態によれば、非熱平衡プラズマ点火装置が提供される。非熱平衡プラズマ点火装置は、前記非熱平衡プラズマ点火プラグと、前記非熱平衡プラズマ点火プラグに所定の電圧で高周波の交流電圧を印加する交流電源、又は、高電圧をパルス状に複数回印加する高速パルス電源のいずれかからなる高電圧電源、を備える。
この非熱平衡プラズマ点火装置によれば、交流電源又は高電圧電源を利用して、非平衡プラズマを点火することが可能である。
(6)上記非熱平衡プラズマ点火装置において、前記高速パルス電源が一周期内に高電圧を印加する印加時間が1ns以上250ns以下であるものとしてもよい。
この構成によれば、アーク放電を起こすことなく、放電空間内に非熱平衡プラズマを発生させることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、非熱平衡プラズマ装置、非熱平衡プラズマ装置用の点火プラグ等の形態で実現することができる。
一実施形態としての非熱平衡プラズマ点火装置の正面図。 一実施形態としての非熱平衡プラズマ点火装置の断面図。 絶縁体と中心電極の変形例を示す要部断面図。 凹部の構成例を示す説明図。 凹部の他の構成例を示す説明図。 凹部の表面積が着火性能に与える影響を示す説明図。 凹部の深さを変更したサンプルグループの着火性能を示す説明図。 他の実施形態としての非熱平衡プラズマ点火装置を示す図。 凸部の構成例を示す説明図。
図1(A)は、本発明の一実施形態としての非熱平衡プラズマ点火装置300を示す正面図であり、図1(B)はその下端部の拡大図である。非熱平衡プラズマ点火装置300は、非熱平衡プラズマ点火プラグ100と、高電圧電源200とを備える。非熱平衡プラズマ点火プラグ100を、単に「点火プラグ100」とも呼ぶ。以下では、点火プラグ100の軸線Oに沿った方向を上下方向と定義し、下側を点火プラグ100の先端側、上側を後端側と定義する。この点火プラグ100は、絶縁体10と、中心電極20と、端子金具40と、主体金具50とを備えている。主体金具50は、絶縁体10の外周を囲む筒状の部材であり、絶縁体10は主体金具50に保持されている。主体金具50の下端部分は接地電極55として機能する。接地電極55については更に後述する。中心電極20は、軸線Oに沿って延びる棒状の電極であり、絶縁体10の軸孔内に挿入された状態で保持されている。中心電極20は、絶縁体10の軸孔の中心に保持されていることが好ましい。
絶縁体10の下端を構成する下端円筒部19は、主体金具50の下端から下方に突出している。図1(B)に拡大して示すように、絶縁体10の下端円筒部19の表面には複数の凹部Dpが形成されている。これらの凹部Dpは、下端円筒部19の表面積を増大させてプラズマの生成量を増加させるために設けられている。下端円筒部19の構成については更に後述する。下端円筒部19からは、中心電極20が下方に突出している。端子金具40は、電力の供給を受けるための端子であり、中心電極20に電気的に接続されている。点火プラグ100がエンジンヘッドに取り付けられると、主体金具50がエンジンヘッドを介して接地される。
高電圧電源200は、端子金具40と主体金具50との間に高電圧を印加することによって、アーク放電を起こすことなく非熱平衡プラズマを発生させる機能を有する。高電圧電源200としては、高電圧をパルス状に複数回印加する高速パルス電源を使用することができる。例えば、高速パルス電源は、1回の点火を行うために、一周期内に高電圧を印加する印加時間を1ns以上250ns以下とした複数の高電圧パルスを周期的に印加することによって、アーク放電を起こすことなく非熱平衡プラズマを発生させることが可能である。このとき、発振の周期は、20ns以上0.1ms以下(発振周波数は50MHz以下10kHz以上)とすることが好ましい。また、高電圧の電圧レベルは、15kV以上50kV以下とすることが好ましい。このようなパルス状の高電圧が周期的に印加されると、絶縁体10の下端円筒部19の表面に沿った放電空間にバリア放電が生じて、非熱平衡プラズマが生成される。
図2(A)は、点火プラグ100の断面図であり、図2(B)はその下端部の拡大図である。絶縁体10は、セラミックス(例えばアルミナ)によって形成されており、軸線Oの方向に延びる軸孔12が形成されている。絶縁体10の軸線方向の略中央には、外径が最も大きな大径部14が形成されている。大径部14より後端側には、後端側胴部13が形成されている。絶縁体10の中央にある大径部14よりも先端側には、後端側胴部13よりも外径の小さな先端側胴部15が形成されている。先端側胴部15よりもさらに先端側には、第1テーパ部16と、中間円筒部17と、第2テーパ部18と、下端円筒部19とが形成されている。2つのテーパ部16,18の外径は、先端側に近づくにしたがって小さくなっている。下端円筒部19と接地電極55との間には、ギャップGが形成されている。換言すれば、接地電極55の軸孔の内面と絶縁体10の下端円筒部19の表面との間にギャップGが形成されている。また、第2テーパ部18もこのギャップGに面している。絶縁体10の第2テーパ部18及び下端円筒部19と、主体金具50の下端部分である接地電極55との間には、バリア放電が発生する。図2(B)に拡大して示すように、バリア放電が発生する放電空間DS(ハッチングを付した領域)は、絶縁体10が空間に露出した部分(すなわち第2テーパ部18及び下端円筒部19)の周囲の全体に亘っている。点火プラグ100が内燃機関のエンジンヘッドに取り付けられた状態では、放電空間DSは、内燃機関の燃焼室に連通する。
中心電極20は、絶縁体10の軸孔12内に配置され、後端側から先端側に向かって延びた棒状の部材である。本実施形態では、中心電極20の先端は、絶縁体10の先端側において露出している。絶縁体10の軸孔12内のうち、中心電極20の後端と端子金具40の先端の間には、シール体72が封入されている。中心電極20は、このシール体72を介して端子金具40に電気的に接続されている。
主体金具50は、例えば低炭素鋼材などの金属材料によって形成された筒状の金具であり、絶縁体10を内部に保持している。主体金具50の外周には、工具係合部51と、ネジ部52とが形成されている。工具係合部51は、点火プラグ用のレンチ(図示せず)が嵌合する部位である。主体金具50のネジ部52は、ネジ山が形成された部位であり、内燃機関のエンジンヘッドの取付ネジ孔に螺合する。
主体金具50の工具係合部51とネジ部52との間には、径方向外側に突き出たフランジ状の鍔部54が形成されている。ネジ部52と鍔部54との間には、環状のガスケット59が嵌挿されている。ガスケット59は、例えば金属の板状部材を折り曲げることによって形成されており、点火プラグ100がエンジンヘッドに取り付けられた際に押し潰されて変形する。このガスケット59の変形によって、点火プラグ100とエンジンヘッドとの隙間が封止され、燃焼ガスの漏出が抑制される。
主体金具50の工具係合部51より後端側には、薄肉のカシメ部53が形成されている。また、鍔部54と工具係合部51との間には、薄肉の座屈部58が形成されている。主体金具50の工具係合部51からカシメ部53にかけての内周面と、絶縁体10の後端側胴部13の外周面との間には、円環状のリング部材61,62が挿入されている。さらにこれらのリング部材61,62の間には、タルク(滑石)70の粉末が充填されている。点火プラグ100の製造工程において、カシメ部53が内側に折り曲げられて加締められると、座屈部58が圧縮力の付加に伴って外向きに変形(座屈)し、この結果、主体金具50と絶縁体10とが固定される。タルク70は、この加締め工程の際に圧縮され、主体金具50と絶縁体10との間の気密性が高められる。
主体金具50の内周には、径方向内側に突出した棚部56が形成されている。この棚部56は、絶縁体10の第1テーパ部16及び中間円筒部17と係合する。なお、主体金具50の棚部56と絶縁体10の第1テーパ部16との間に環状のパッキンを設けて、気密性を高めるようにしてもよい。
端子金具40には、プラグキャップ(図示せず)を介して高圧ケーブル(図示せず)が接続される。上述したように、この端子金具40とエンジンヘッド(すなわち主体金具50)との間に高周波数のパルス状の高電圧が印加されると、絶縁体10の第2テーパ部18及び下端円筒部19と、主体金具50の下端部分である接地電極55との間に、バリア放電が発生する。
図2(B)及び図1(B)に示したように、絶縁体10の下端円筒部19の表面には複数の凹部Dpが形成されている。前述したように、これらの凹部Dpは、下端円筒部19の表面積を増大させてプラズマの生成量を増加させるために設けられている。
図3は、絶縁体10と中心電極20の変形例を示す要部断面図である。この例では、絶縁体10の下端円筒部19aが中心電極20の先端部をすべて覆っている。この例からも理解できるように、中心電極20は、絶縁体10の下端円筒部19に保持されていれば良く、中心電極20の先端部が絶縁体10の下端円筒部19から下方に突出する形態(図1及び図2)と、中心電極20の先端部が絶縁体10の下端円筒部19aにすべて覆われている形態(図3)のいずれの形態も採用可能である。但し、中心電極20が露出している形態の場合には、電源の条件や周辺の雰囲気の状態によっては非平衡プラズマを安定的に維持することができない可能性がある。この意味からは、中心電極20の全体を絶縁体10で覆った形態(中心電極20が露出していない形態)とすることが好ましい。
なお、図1,図2,図3に示す形態では、中心電極20及び絶縁体10の下端円筒部19が接地電極55の下端に突出するように点火プラグ100を構成していたが、中心電極20及び絶縁体10の下端円筒部19が接地電極55の下端から突出しないように点火プラグ100を構成してもよい。但し、中心電極20及び絶縁体10の下端円筒部19が接地電極55の下端から突出するようにすれば、放電空間DS(図2(B))がより大きくなるので、プラズマやラジカルをより多量に発生できる点で好ましい。
図4(A),(B)は、凹部Dpの構成例を示す説明図である。図4(A)は、開口端OEの形状が円形であり、深さ方向に略半球形状(略円弧状)に窪んだ第1の凹部Dp1の例を示している。第1の凹部Dp1の開口端OEの半径をRとし、深さをDとする。ここで、開口端OEは、絶縁体10の下端円筒部19の表面PSと、凹部Dp1の内面ISとが交差する部分である。第1の凹部Dp1の断面形状は、R/Dの値に応じて以下の3種類に分類できる。
(1)R/D<1.0:凹部Dp1の断面形状は半球形よりも浅い形状
(2)R/D=1.0:凹部Dp1の断面形状は半球形
(3)1.0<R/D:凹部Dp1の断面形状は半球形よりも深い形状
R/Dの値と着火性能との関係については後述する。
図4(B)に示す凹部Dp1’は、図4(A)に示す第1の凹部Dp1の開口端OE(すなわち凹部Dp1の角)に面取り部が設けられている。面取り部としては、R面取りやC面取りを採用可能である。開口に面取り部を設けた場合にも、開口端OEは、絶縁体10の下端円筒部19の表面PSと、凹部Dp1の内面ISとをそれぞれ延長したときに、これらが相互に交差する部分として定義される。後述する他の凹部についても同様である。図4(B)の凹部Dp1’も、図4(A)の凹部Dp1とほぼ同じ構成であり、ほぼ同様な効果を奏する。但し、図4(B)の凹部Dp1’では、凹部Dp1’の角(開口端OE)に面取り部が設けられているので、図4(A)の凹部Dp1に比べて電界集中を抑制できる点で好ましい。
図5(A)〜(D)は、凹部Dpの他の構成例を示す説明図である。図5(A)は、図4(A)に示した第1の凹部Dp1と同じものである。図5(B)は、開口端OEの形状が円形であり、深さ方向に略矩形形状に窪んだ第2の凹部Dp2の例を示している。図5(C)は、開口端OEの形状が円形であり、また、深さ方向に略台形形状に窪んだ第3の凹部Dp3の例を示している。図5(D)は、開口端OEの形状が矩形であり、深さ方向に略台形形状に窪んだ第4の凹部Dp4の例を示している。第4の凹部Dp4のように、開口端OEの形状が円形でない場合には、開口端OEの円換算半径をRとし、深さをDとすることが可能である。これらの種々の凹部Dp1〜Dp4は、いずれを採用してもよい。但し、絶縁体10の加工の容易さの観点からは、第1の凹部Dp1の形状が好ましい。なお、図5(B)〜図5(D)に示した凹部Dp2〜Dp4についても、図4(B)に示した凹部Dp1’と同様に、凹部Dp1’の角(開口端OE)を曲面とすることが好ましい。
図6は、凹部Dpの表面積が着火性能に与える影響を示す説明図である。ここでは、図6(B)に示す8つのサンプルS01〜S08について着火限界空燃比(リーンリミットA/F)の試験を行った。これらのサンプルS01〜S08は、すべて図1及び図2に示した点火プラグ100の構成を有している。「絶縁体の仮想表面積」の欄の値は、放電空間DS(図2(B))に面した絶縁体部分(第2テーパ部18及び下端円筒部19)の表面積であり、いずれも192mmである。なお、「仮想表面積」という用語は、凹部Dpが窪んでいることによる表面積の増加分を考慮していない値(すなわち、凹部Dpの無い平滑な表面の面積)であることを意味している。サンプルS02〜S08では、備考欄に示すように、半球状の凹部Dpを下端円筒部19の表面に形成した。凹部Dpの開口端の直径2Rはいずれも0.6mmとした。「凹部の占有表面積」の欄の値は、凹部Dpの開口端の円の面積の合計である。「凹部の面積占有率」の欄の値は、凹部Dpの占有表面積を絶縁体の仮想表面積で除した値の百分率である。なお、放電空間DSに面した絶縁体部分のうち、第2テーパ部18の軸方向長さを1.4mmとし、下端円筒部19の軸方向長さを14.5mmとした。また、下端円筒部19のうちで、接地電極55から下方に突出した部分の軸方向長さを8.5mmとした。
図6(B)の右から2番目の欄における「A/F向上値」は、凹部Dpが形成されていないサンプルS01における着火限界空燃比を基準としたときの各サンプルS02〜S08の着火限界空燃比の増加量である。着火限界空燃比の試験は以下のように行った。まず、点火装置に組み付けた評価試験対象の各サンプルを試験用チャンバに取り付けて、試験用チャンバ内を大気とプロパンとの混合気で充満した。そして、40kVでパルス幅10nsのパルス状電圧を印加することによって放電空間DSにバリア放電を発生させ、混合気の着火の有無を確認した。この計測を各サンプルに対して種々の混合比(空燃比)を変更するごとに10回試み、2回失火が発生した時点での混合気の空燃比を「着火限界空燃比」とした。サンプルS01の着火限界空燃比は18.0であった。A/F向上値は、サンプルS02〜S08の着火限界空燃比からサンプルS01の着火限界空燃比を差し引いた値である。このA/F向上値が大きいほど、よりリーンな混合気で着火しやすいので、着火性能が優れている。
図6(A)は、サンプルS01〜S08の凹部Dpの面積占有率とA/F向上値との関係を示すグラフである。このグラフから理解できるように、絶縁体10の表面に凹部Dpが形成されているサンプルS02〜S08では、凹部Dpが形成されていないサンプルS01に比べて着火限界空燃比が大きく、着火性能により優れている。特に、凹部Dpの面積占有率を20%以上とすれば、着火性能を顕著に向上させることができる。凹部Dpを形成することによって着火限界空燃比が向上する理由は、凹部Dpの内面によって絶縁体表面の面積が増加したためだと推測される。
なお、凹部Dpの面積占有率には物理的限界が存在する。例えば、凹部Dpの開口端OE(図5(A)参照)が円形の場合に、絶縁体10の表面の展開図上において円形の開口端OEが互いに接するように各凹部Dpの開口端OEの中心を正三角形の頂点位置に配置すれば、凹部Dpの稠密配置が得られる。この稠密配置では、凹部Dpの面積占有率は90.7%となる。従って、通常は、凹部Dpの面積占有率は90%以下となる。但し、凹部Dpの表面積占有率が過度に大きくなると、電界が集中する箇所が発生して実質的な放電面積が却って減少し着火性能が低下する可能性がある。この観点からは、凹部Dpの面積占有率を50%以下とすることによって、電界が集中する箇所が発生して実質的な放電面積が却って減少し着火性能が低下することを防止できる点で好ましい。
図7は、凹部Dpの深さを変更したサンプルグループの着火性能を示す説明図である。ここでは、図7(B)に示す5つのサンプルグループSG1〜SG6を比較した。第3のサンプルグループSG3は、図6に示した8つのサンプルS01〜S08で構成されるグループである。この第3のサンプルグループSG3の凹部Dpの直径2Rは0.6mmであり、深さDは0.3mmである。他のサンプルグループは、凹部Dpの直径2Rを0.6mmに維持したまま、深さDを第3のサンプルグループSG3とは異なる値にそれぞれ設定したグループである。図7(B)の下段には、各サンプルグループのパラメータR/Dの値を示している。なお、凹部Dpは、図5(A)に示したように、開口端OEが円形であり、また、深さ方向の断面形状の輪郭が円弧状の凹部として形成した。
図7(A)は、サンプルグループSG1〜SG6の凹部Dpの面積占有率とA/F向上値との関係を示すグラフである。このグラフから理解できるように、いずれのサンプルグループSG1〜SG6においても、絶縁体10の表面に凹部Dpが形成されているサンプルでは、凹部Dpが形成されていないサンプルに比べて着火限界空燃比が大きく、着火性能により優れている。また、いずれのサンプルグループSG1〜SG6においても、凹部Dpの面積占有率を20%以上とすれば、着火性能を顕著に向上させることができる。なお、第3のサンプルグループSG3以外の他のサンプルグループSG1,SG2,SG4,SG5,SG6においては、凹部Dpの面積占有率が50%のサンプルについて試験を行わなかった。但し、これらの他のサンプルグループについても、凹部Dpの面積占有率が50%での実験結果は、図7(A)のグラフを外挿したA/F向上値を示すものと推定される。
パラメータR/Dの値が0.6から2.0の範囲にあるサンプルグループSG2〜SG5では、A/F向上値が大きく、着火性能に優れている。一方、パラメータR/Dの値が0.4である第1のサンプルグループSG1と、パラメータR/Dの値が3.0である第6のサンプルグループSG6では、他のサンプルグループに比べてA/F向上値が小さく、着火性能の点でやや劣っている。パラメータR/Dの値が3.0である第6のサンプルグループSG6の着火性能が劣っている理由は、凹部Dpの深さDが小さ過ぎたために、絶縁体表面の面積が実質的にそれほど増加しなかったためであると推定される。また、パラメータR/Dの値が0.4である第1のサンプルグループSG1の着火性能が劣っている理由は、凹部Dpの深さDが大き過ぎたために、凹部Dpの深い底部で発生した放電が、着火にあまり寄与しなかったためであると推定される。
なお、図6及び図7に示した試験結果は、図5(A)に示した形状の凹部Dp1を用いた場合の結果であるが、図5(B)〜図5(D)や図4(B)に示した他の形状の凹部を用いた場合にも、同様の結果が得られると推定される。この理由は、図6及び図7における着火限界空燃比の向上の効果が、凹部を設けることによる実質的な表面積の増大によるものと推定されるからであり、凹部の形状には依存しないものと推定されるからである。
ところで、第1のサンプルグループSG1のように凹部Dpの深さDが大きなサンプルでは、凹部Dpの開口端OEに電界集中が発生して、着火限界空燃比を却って低下させてしまう可能性がある。電界集中による着火限界空燃比の低下を防止するという観点から考えると、絶縁体表面の実質的な表面積を増大させる手段として、絶縁体表面に凸部を設けるのでは無く、凹部Dpを設けることが好ましい。なお、絶縁体表面に凹凸が存在するという意味からは、絶縁体表面に多数の凸部を形成した場合も、絶縁体表面に多数の凹部を形成した場合と類似している。但し、本明細書において、「凹部」という語句は、多数の凸部の形成された表面における窪んだ部分を意味しておらず、平滑な表面から窪んだ部分を意味している。ここで、「平滑な表面」は、凹部Dpを除いた部分の表面のすべてを占めることが好ましく、特に、凹部Dpを含む表面の50%以上を占めることが好ましい。後者の場合には、凹部Dpの面積占有率は50%未満となる。
このように、本実施形態の非熱平衡プラズマ点火装置によれば、放電空間DGに面する絶縁体表面に複数の凹部Dpが形成されているので、絶縁体の実質的な放電面積が増大して非熱平衡プラズマによるラジカルの発生量が増加し、着火性能が向上する。
図8は、他の実施形態としての非熱平衡プラズマ点火装置の点火プラグ100aの下端部を示す図である。図8(A)は図1(B)に相当する図であり、図8(B)はその拡大図である。この点火プラグ100aは、絶縁体10の下端円筒部19の表面において、複数の凹部Dpの代わりに複数の凸部Prが形成されている点で図1に示した点火プラグ100と異なっており、他の構成は図1のものと同じである。複数の凸部Prは、下端円筒部19の表面積を増大させてプラズマの生成量を増加させるために設けられている。これらの凸部Prは、例えば、型形成又は溶射によって形成することができる。
図9は、凸部Prの各種の構成例を示す説明図である。これらの凸部Pr1〜Pr4は、それぞれの裾端PPで囲われた領域において、高さDだけ突起した形状を有している。図9に示した4種類の凸部Pr1〜Pr4は、図5に示した4種類の凹部Dp1〜Dp4にそれぞれ対応した形状を有している。すなわち、図9に示した凸部Pr1〜Pr4の裾端PPは図5に示した凹部Dp1〜Dp4の開口端OEに対応しており、また、凸部Pr1〜Pr4の高さDは凹部Dp1〜Dp4の深さDに対応している。また、凸部Pr1〜Pr4における裾端PPの半径(又は円換算半径)Rは、凹部Dp1〜Dp4における開口端OEの半径(又は円換算半径)Rに対応している。更に、第4の凸部Pr4の裾端PPの一辺の長さLは、第4の凹部Dp4の開口端OEの一辺の長さLに対応している。なお、これらの凸部Prに関しても、図4(B)で説明した面取り部を設けるようにしてもよい。
凸部Prに関しても、凹部Dpに関して得られた図6と図7の結果とほぼ同様の結果が得られるものと推定される。また、凹部Dpに関して説明した各種の変形例や好ましい数値範囲は凸部Prにもほぼ同様に適用可能である。
以上説明したように、複数の凸部Prを絶縁体10の表面に設けた場合にも、複数の凹部Dpを設けた場合とほぼ同様の効果が得られる。すなわち、複数の凸部Prによって絶縁体10の実質的な放電面積が増大するので、非熱平衡プラズマによるラジカルの発生量が増加し、着火性能を向上することができる。
凹部Dpと凸部Prとはほぼ同様の効果を有するので、本明細書では、両者を包含する用語として「複数の凹部又は凸部」を使用する。例えば、「絶縁体10の表面に形成された複数の凹部又は凸部」という語句は、「絶縁体10の表面に形成された複数の凹部」という意味と、「絶縁体10の表面に設けられた複数の凸部」という意味の両方を包含する。なお、絶縁体10の表面に複数の凹部Dpが形成されている場合には、凸部Prは形成されていなくても良い。反対に、絶縁体10の表面に複数の凸部Prが形成されている場合には、凹部Dpは形成されていなくても良い。すなわち、絶縁体10の表面には、複数の凹部Dpと複数の凸部Prのうちの一方のみが形成されていることが好ましい。
・変形例
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
・変形例1:
非熱平衡プラズマ点火装置としては、図1に示したもの以外の種々の構成を有する非熱平衡プラズマ点火装置を本発明に適用することが可能である。特に、端子金具と絶縁体と主体金具の具体的な形状については、様々な変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、主体金具が接地電極の機能を兼ねているものと説明したが、主体金具に対して、別途、接地電極を接合してもよい。また、上述した実施形態では、高電圧電源200として、高速パルス電源を用いていたが、これに限られず、所定の電圧で高周波の交流電圧を印加する交流電源を高電圧電源200として用いても良い。
10…絶縁体
12…軸孔
13…後端側胴部
14…大径部
15…先端側胴部
16…第1テーパ部
17…中間円筒部
18…第2テーパ部
19…下端円筒部
20…中心電極
40…端子金具
50…主体金具
51…工具係合部
52…ネジ部
53…カシメ部
54…鍔部
55…接地電極
56…棚部
58…座屈部
59…ガスケット
61…リング部材
70…タルク
72…シール体
100…点火プラグ(非熱平衡プラズマ点火プラグ)
200…高電圧電源
300…非熱平衡プラズマ点火装置

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の主体金具と、前記主体金具の先端部分において前記軸孔の内面との間にギャップを形成するように配設されるとともに前記主体金具に保持された絶縁体と、前記絶縁体の中心に保持された中心電極と、を備え、電源から点火プラグに印加された電圧に応じて非平衡プラズマを発生する非熱平衡プラズマ点火プラグにおいて、
    前記絶縁体の周囲の放電空間に面する前記絶縁体の表面に、平滑な表面から窪んだ部分である複数の凹部が形成されていることを特徴とする非熱平衡プラズマ点火プラグ。
  2. 請求項1に記載の非熱平衡プラズマ点火プラグであって、
    前記放電空間に面する前記絶縁体の表面積を100%とした時に、前記複数の凹部が占める表面積の占有率が20%以上である、ことを特徴とする非熱平衡プラズマ点火プラグ。
  3. 請求項2に記載の非熱平衡プラズマ点火プラグであって、
    前記放電空間に面する前記絶縁体の表面積を100%とした時に、前記複数の凹部が占める表面積の占有率が50%以下である、ことを特徴とする非熱平衡プラズマ点火プラグ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の非熱平衡プラズマ点火プラグであって、
    前記複数の凹部の各凹部の開口端の円換算半径をRとし、各凹部の深さをDとしたとき、0.6≦R/D≦2を満たす、
    ことを特徴とする非熱平衡プラズマ点火プラグ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の非熱平衡プラズマ点火プラグと、
    前記点火プラグに所定の電圧で高周波の交流電圧を印加する交流電源、又は、高電圧をパルス状に複数回印加する高速パルス電源のいずれかからなる高電圧電源と、を備えることを特徴とする非熱平衡プラズマ点火装置。
  6. 請求項5に記載の非熱平衡プラズマ点火装置であって、
    前記高電圧電源は前記高速パルス電源であり、前記高速パルス電源が一周期内に高電圧を印加する印加時間が1ns以上250ns以下である、ことを特徴とする非熱平衡プラズマ点火装置。
JP2015171692A 2014-12-01 2015-09-01 非熱平衡プラズマ点火プラグ、及び、非熱平衡プラズマ点火装置 Expired - Fee Related JP6114352B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14/948,910 US9775227B2 (en) 2014-12-01 2015-11-23 Non-thermal equilibrium plasma ignition plug and non-thermal equilibrium plasma ignition device
EP15197086.0A EP3029785B1 (en) 2014-12-01 2015-11-30 Non-thermal equilibrium plasma ignition plug and non-thermal equilibrium plasma ignition device

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014242860 2014-12-01
JP2014242860 2014-12-01

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016110992A JP2016110992A (ja) 2016-06-20
JP6114352B2 true JP6114352B2 (ja) 2017-04-12

Family

ID=56124743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015171692A Expired - Fee Related JP6114352B2 (ja) 2014-12-01 2015-09-01 非熱平衡プラズマ点火プラグ、及び、非熱平衡プラズマ点火装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6114352B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6348546B2 (ja) * 2016-08-03 2018-06-27 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ及び点火装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4924275B2 (ja) * 2007-08-02 2012-04-25 日産自動車株式会社 非平衡プラズマ放電式の点火装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016110992A (ja) 2016-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3029785B1 (en) Non-thermal equilibrium plasma ignition plug and non-thermal equilibrium plasma ignition device
JP5858903B2 (ja) 点火装置
JP2011034953A (ja) プラズマイグナイター及び内燃機関の点火装置
KR20130139893A (ko) 성형된 절연체를 가진 코로나 점화기
JP6382043B2 (ja) 内燃機関用の点火プラグ
JP6034199B2 (ja) プラズマジェット点火プラグ
JP6348546B2 (ja) 点火プラグ及び点火装置
JP6114352B2 (ja) 非熱平衡プラズマ点火プラグ、及び、非熱平衡プラズマ点火装置
KR101348019B1 (ko) 플라즈마 젯 점화 플러그
JP5276707B2 (ja) 点火プラグ
JP5639565B2 (ja) プラズマジェット点火プラグ
JP5922087B2 (ja) スパークプラグ
US10847951B1 (en) Spark plug with a plug cover for improving fuel economy
JP6667463B2 (ja) 点火プラグ
JP6359575B2 (ja) スパークプラグ
JP7112992B2 (ja) 点火プラグ
JP6169751B2 (ja) スパークプラグ
JP6440582B2 (ja) 点火プラグ、および、点火システム
JP6510703B1 (ja) 点火プラグ
JP6719420B2 (ja) 点火プラグ
JP6691876B2 (ja) スパークプラグ
JP2011044268A (ja) 内燃機関の点火プラグ
US9742159B1 (en) Spark plug for a gas-powered internal combustion engine and method for the manufacture thereof
JP6661958B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ
JP2013191559A (ja) 点火プラグ、点火装置及びエンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6114352

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees