JP7112992B2 - 点火プラグ - Google Patents

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Description

本発明は点火プラグに関し、特にバリア放電を利用する点火プラグに関する。
先端が閉じた有底筒状の絶縁体が中心電極を取り囲み、絶縁体の突出部が主体金具の先端から突出した状態で主体金具が絶縁体を保持する点火プラグが特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された技術では、突出部の周囲にストリーマと呼ばれるフィラメント状の複数の放電路が形成され体積的な放電空間ができるので、着火性を向上できる。
特開2018-22604号公報
しかし上記技術では、燃焼室内のガスの圧力や流速などの影響を受けて点火が相対的に不安定になるおそれ、即ち燃焼安定性が低下するおそれがある。
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、着火性と燃焼安定性とを両立できる点火プラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の点火プラグは、先端側から後端側へと軸線に沿って延びる中心電極と、中心電極を取り囲み、先端が閉じた有底筒状の絶縁体と、絶縁体を保持する筒状の主体金具と、を備え、絶縁体は、主体金具の先端から突出した突出部を備え、主体金具に接続され、少なくとも一部が主体金具よりも先端側に位置する棒状の接地電極をさらに備え、絶縁体の突出部は、中心電極の先端部を取り囲む有底筒状の小径部と、小径部の後端側に連なり小径部の外径よりも外径が大きい大径部と、を備え、接地電極は、大径部と隙間Aを介して対向する第1対向部と、小径部と隙間Bを介して対向する先端部と、先端部と第1対向部との間であって小径部と隙間Cを介して対向する第2対向部と、を備え、隙間A及び隙間Bは隙間Cよりも狭く、大径部の軸線方向の長さを二等分した二等分線から接地電極の先端までの軸線方向の距離Hは3mm以上12mm以下である。
請求項1記載の点火プラグによれば、主体金具の先端から突出した絶縁体の突出部のうち大径部と接地電極の第1対向部との隙間A、及び、突出部の小径部と接地電極の先端部との隙間Bは、先端部と第1対向部との間にある接地電極の第2対向部と突出部の小径部との隙間Cよりも狭いので、隙間Cに生じる放電を抑制してエネルギー損失を抑制し、隙間A,Bにそれぞれ放電を生じさせ易くできる。接地電極の先端部は第1対向部に対して電界強度が高いので、先端部が作る隙間Bに生成される電子の平均エネルギーが、第1対向部が作る隙間Aに生成される電子の平均エネルギーよりも高くなる。その結果、高反応性のラジカルが隙間Bに多く形成されるので、隙間Bを中心に初期火炎が形成される。隙間Bは隙間Aより燃焼室の中心に近いところに配置されるので、燃焼室の中心により近いところで火炎を発生させることができる。よって、着火性を確保できる。
また、隙間Aで生成されたラジカルは、周囲の燃料ガスを改質する。ここで、大径部の軸線方向の長さを二等分した二等分線から接地電極の先端までの軸線方向の距離Hは3mm以上12mm以下なので、隙間Aで改質された燃料ガスの影響で、隙間Bにおいて火炎が形成され易くなる。その結果、燃焼安定性を確保できる。よって、着火性と燃焼安定性を両立できる。
隙間Aの最小値は隙間Bの最小値よりも小さいので、隙間Aに放電を生じさせ易くできる。隙間Aに生成されるラジカルによって燃料ガスが改質されるので、燃焼安定性をさらに向上できる。
請求項2記載の点火プラグによれば、接地電極の第1対向部および第2対向部は軸線に沿って延び、接地電極の先端部は小径部に向かって屈曲しているので、電界強度が相対的に高い接地電極の先端部が作る隙間Bに放電をさらに生じさせ易くできる。よって、請求項1の効果に加え、着火性をさらに向上できる。
請求項記載の点火プラグによれば、大径部における絶縁体の径方向の厚さは、小径部における絶縁体の径方向の厚さよりも厚いので、小径部に蓄えられる電荷の量を大径部に蓄えられる電荷の量より多くできる。その結果、大径部が作る隙間Aの放電を抑制して隙間Aの放電によるエネルギー損失を抑制し、小径部が作る隙間Bの放電を促進して隙間Bに放電路を形成し易くできる。よって、請求項1又は2の効果に加え、着火性をさらに向上できる。
第1実施の形態における点火プラグの片側断面図である。 図1のIIで示す部分を拡大した点火プラグの片側断面図である。 距離Hと放電数との関係を示す図である。 第2実施の形態における点火プラグの片側断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は第1実施の形態における点火プラグ10の軸線Oを境にした片側断面図である。図1では、紙面下側を点火プラグ10の先端側、紙面上側を点火プラグ10の後端側という(図3においても同じ)。図1に示すように点火プラグ10は、絶縁体11、中心電極30、主体金具40及び接地電極50を備えている。
絶縁体11は、高温下の絶縁性や機械的特性に優れるアルミナ等により形成された有底円筒状の部材である。絶縁体11は、自身の後端に開口し先端が閉じた穴12が、軸線Oに沿って形成されている。穴12は断面が円形である。穴12の先端側の内周面に円環状の後端向き面13が形成されている。
中心電極30は、導電性を有する金属材料(例えばニッケル基合金等)によって形成された円柱状の電極であり、軸線Oに沿って穴12の中に配置されている。中心電極30は、球冠状の先端面をもつ先端部31と、絶縁体11の後端向き面13に形成される頭部32と、を備えている。
端子金具23は、交流電圧やパルス電圧が入力される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具23は絶縁体11の後端に固定されている。端子金具23は先端側が穴12の中に配置され、導電性ガラス等の接続部24を介して中心電極30の頭部32に電気的に接続されている。
主体金具40は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成された略円筒状の部材である。主体金具40は、外周面におねじ41が形成された先端部42と、先端部42の後端側に連なる座部43と、座部43の後端側に設けられた工具係合部44と、を備えている。
先端部42のおねじ41はエンジン(図示せず)のねじ穴に螺合する。座部43は、エンジンのねじ穴とおねじ41との隙間を塞ぐための部位であり、先端部42よりも外径が大きく形成されている。工具係合部44は、エンジンのねじ穴におねじ41を締め付けるときに、レンチ等の工具を係合させる部位である。主体金具40は絶縁体11を外周側から保持する。主体金具40に保持された絶縁体11は、主体金具40の先端45から先端側に突出部14が突出している。
主体金具40の先端部42には接地電極50が接続されている。接地電極50は棒状の金属製(例えばニッケル基合金製)の部材であり、少なくとも一部が、主体金具40の先端45よりも先端側に位置する。本実施形態では、接地電極50は円柱状に形成されており、主体金具40の先端45に1本だけ接合されている。接地電極50は、軸線Oを含む平面上に配置されている。
図2は図1のIIで示す部分を拡大した点火プラグ10の片側断面図である。絶縁体11の突出部14は、中心電極30の先端部31を取り囲む有底円筒状の小径部15と、小径部15の後端側に連なる円環状の大径部16と、を備えている。大径部16の外径は小径部15の外径よりも大きい。小径部15と大径部16との境界17は、小径部15側から見て外径が拡大し始める部位である。本実施形態では、小径部15の内径、及び、大径部16の内径は等しい。
絶縁体11は、主体金具40の先端45を境に区切られた突出部14の後端側に、円筒状の後続部18が連なっている。後続部18は、主体金具40の先端部42と中心電極30との間に配置されている。後続部18の外周面と主体金具40の先端部42の内周面との間には隙間Gが形成されている。隙間Gは、軸線Oに垂直な直線が、後続部18の外周面と主体金具40の先端部42の内周面によって切り取られてできる線分の長さに等しい。後続部18の外径は、大径部16のうち後端側の部位の外径と同一である。大径部16は、後端側(主体金具40の先端45付近)に存在する、外径が同一の円筒状の部位、及び、先端側(境界17付近)に存在する、外径が次第に小さくなる円錐状の部位からなる。
小径部15は、中心電極30の径方向の外側に位置する円筒状の第1部19と、第1部19の先端側に連なる円板状の第2部20と、を備えている。第2部20は絶縁体11の先端21を含む。第1部19の外径は、第1部19の軸線方向の全長に亘って同一である。大径部16の径方向の厚さT1は、小径部15のうち第1部19の径方向の厚さT2よりも厚い。
接地電極50は、大径部16と隙間Aを介して対向する第1対向部51と、小径部15と隙間Bを介して対向する先端部52と、先端部52と第1対向部51との間に位置する第2対向部53と、を備えている。第2対向部53は小径部15と隙間Cを介して対向する。接地電極50は、第1対向部51から第2対向部53まで直線状に形成されており、先端部52は小径部15に向かって屈曲している。先端部52は、小径部15のうち第1部19の径方向の外側に位置する。第1対向部51及び第2対向部53は軸線Oに沿って(軸線Oとほぼ平行に)延びている。
第1対向部51は、大径部16の径方向の外側に位置する部位である。第2対向部53は、第1対向部51の先端側に連なる直線状の部位である。接地電極50と突出部14との間の隙間A及び隙間Bは、隙間Cよりも狭い。隙間A,B,Cは、軸線Oに垂直な直線が、接地電極50の突出部14の側を向く面と突出部14の外周面によって切り取られてできる線分の長さに等しい。隙間A,B,Cは隙間Gよりも広い。本実施形態では、隙間Aの最小値D1は、隙間Bのうち先端部52の端面55と小径部15との間の最小値D2よりも小さい。隙間Cは、第2対向部53の軸線方向の全長に亘って同じ広さである。大径部16の軸線方向の長さを二等分した二等分線22から接地電極50の先端54までの軸線方向の距離Hは3mm以上12mm以下である。
エンジン(図示せず)に取り付けられた点火プラグ10の端子金具23と主体金具40との間に交流電圧やパルス電圧が入力されると、絶縁体11の突出部14と接地電極50との間に低温プラズマが作られる。低温プラズマは電子温度が高い非平衡状態であり、高いエネルギーをもつ電子は燃料や酸素分子と衝突して高反応性のラジカルを生成し、連鎖酸化反応を促進する。また、突出部14と接地電極50との間にストリーマ(フィラメント状の複数の放電路)を形成するため、一定の体積を有する反応領域に初期火炎が形成される。初期火炎が成長して可燃混合気(燃料ガス)が燃焼する。
点火プラグ10は、絶縁体11の突出部14のうち大径部16と接地電極50の第1対向部51との隙間A、及び、突出部14の小径部15と接地電極50の先端部52との隙間Bが、接地電極50の第2対向部53と突出部14の小径部15との隙間Cよりも狭いので、隙間Cに生じる放電を抑制してエネルギー損失を抑制し、隙間A,Bにそれぞれ放電を生じさせ易くできる。隙間Cは、第2対向部53の軸線方向の全長に亘って同じ広さなので、第2対向部53と小径部15との間に放電をより生じ難くできる。
接地電極50の先端部52は第1対向部51に対して電界強度が高いので、先端部52が作る隙間Bに生成される電子の平均エネルギーが、第1対向部51が作る隙間Aに生成される電子の平均エネルギーよりも高くなる。その結果、高反応性のラジカルが隙間Bに多く形成されるので、隙間Bを中心に初期火炎が形成される。これにより、燃焼室の中心により近いところで火炎を発生させることができるので、着火性を確保できる。
また、先端部52に対して電界強度が低い第1対向部51が作る隙間Aにも、放電によってラジカルが生成される。隙間Aに生成されたラジカルは周囲の燃料ガスを改質する。大径部16の二等分線22から接地電極50の先端54までの軸線方向の距離Hは3mm以上12mm以下なので、隙間Aで改質された燃料ガスの影響で、隙間Bに火炎が形成され易くなる。その結果、燃焼安定性を確保できる。よって、着火性と燃焼安定性を両立できる。
点火プラグ10は、絶縁体11の突出部14に存在する大径部16の径方向の外側に主体金具40の先端45が位置する。これにより小径部15と大径部16との境界17の径方向の外側に主体金具40の先端45が位置する場合に比べ、主体金具40の先端45と境界17との間に放電を生じ難くできる。よって、主体金具40の先端45と境界17との間の放電によって境界17が破損する(放電が境界17を貫通する)不具合を生じ難くできる。
点火プラグ10は、接地電極50の第1対向部51及び第2対向部53が軸線Oに沿って延び、接地電極50の先端部52は小径部15に向かって屈曲しているので、電界強度が相対的に高い先端部52が作る隙間Bに放電をさらに生じさせ易くできる。よって、着火性をさらに向上できる。また、小径部15に向かって屈曲した先端部52の端面55が小径部15に対向しているので、端面55と小径部15との間の空間にストリーマを形成し易くできる。
点火プラグ10は、隙間Aの最小値D1が隙間Bの最小値D2よりも小さいので、隙間Aに放電を生じさせ易くできる。隙間Aに生成されるラジカルによって燃料ガスが改質されるので、燃焼安定性をさらに向上できる。また、初期火炎が主に形成される隙間Bを隙間Aより大きくすることにより、接地電極50の先端部52による消炎作用を抑制して初期火炎を形成し易くできる。隙間Bを大きくすることによって、さらに火炎を成長させ易くできる。
点火プラグ10は、大径部16における絶縁体11の径方向の厚さT1が、小径部15における絶縁体11の径方向の厚さT2よりも厚いので、小径部15に蓄えられる電荷の量を大径部16に蓄えられる電荷の量より多くできる。その結果、大径部16が作る隙間Aの放電を抑制して隙間Aの放電によるエネルギー損失を抑制し、小径部15が作る隙間Bの放電を促進して隙間Bに放電路を形成し易くできる。よって、着火性をさらに向上できる。
図3を参照して、大径部16の二等分線22から接地電極50の先端54までの軸線方向の距離Hが、絶縁体11の突出部14と接地電極50との間の放電に与える影響について説明する。図3は点火プラグ10の距離Hと放電の回数との関係を示す図である。
図3は、接地電極50の第2対向部53の長さを異ならせて距離Hを変えた6種の点火プラグのサンプルを作製して行った実験結果である。サンプルは、距離H以外の寸法や形状、材質等は一定にした。各サンプルの隙間Aの最小値D1は0.2mm、隙間Bの最小値D2は1.0mm、隙間Cは2.5mmとした。
観察窓が設けられたチャンバ(図示せず)に各サンプルを取り付け、チャンバに試験ガス(本実施例では空気)を充填した。チャンバの内部の圧力を1MPaに保った状態で端子金具23と主体金具40との間にパルス電圧を印加した。パルス電圧の繰り返し周波数は40kHz、電圧は20kVとした。1回当たりのパルス電圧の印加時間は2.5ミリ秒とし、これを10回繰り返した。
放電の様子を高速度カメラで撮影し、2.5ミリ秒の1回の電圧印加時間内に放電が生じたかどうかを調べ、10回の電圧印加のうち放電が生じた電圧印加回数(0~10回)を記録した。図3の横軸は大径部16の二等分線22から接地電極50の先端54までの軸線方向の距離Hであり、縦軸は10回の電圧印加において突出部14と接地電極50との間に放電が生じた回数である。
図3に示すとおり、距離Hが短くなっても長くなっても放電数は少なくなる傾向がみられた。距離Hが3mm以上12mm以下であると、10回のうち7回以上で突出部14と接地電極50との間に放電が生じた。距離Hが3mm以上12mm以下であると、隙間Aで改質されたガスの影響で、隙間Bを中心とする範囲に放電路が形成され易くなると推察される。なお、隙間Aの最小値D1を0.05~0.4mm、隙間Bの最小値D2を0.1~3mm、及び、隙間Cの大きさを0.2~3.5mmの範囲で変えたサンプルについて同様の実験を行ったところ、同じように、距離Hが3mm以上12mm以下のときに放電が生じ易くなる傾向がみられた。
図4を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施形態では、接地電極50の先端部52が小径部15に向かって屈曲している場合について説明した。これに対し第2実施形態では、接地電極70の全体が直線状に形成される場合について説明する。なお、第1実施形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図4は第2実施の形態における点火プラグ60の軸線Oを境にした片側断面図である。図4は、図2と同様に、図1のIIで示す部分を拡大した図である。
点火プラグ60は、主体金具40の先端部42に接地電極70が接続されている。接地電極70は四角柱状に形成されており、主体金具40の先端45に1本だけ接合されている。接地電極70は、大径部16と隙間Aを介して対向する第1対向部71と、小径部15と隙間Bを介して対向する先端部72と、先端部72と第1対向部71との間に位置する第2対向部73と、を備えている。第2対向部73は小径部15と隙間Cを介して対向する。接地電極70は、第1対向部71から先端部72まで直線状に形成されている。接地電極70は、軸線Oを含む平面上に、軸線Oに対して斜めに配置されている。
第1対向部71は、大径部16の径方向の外側に位置する部位である。第2対向部73と小径部15との隙間Cは、軸線方向の先端側に向かうにつれて次第に狭くなっている。先端部72は、接地電極70の軸線方向の先端74を含む部位であって、接地電極70の先端74の近傍である。先端部72と小径部15との間の隙間Bの最小値D2は、第1対向部71と大径部16との間の隙間Aの最小値D1よりも大きく、隙間Cより小さい。隙間Aの最小値D1は隙間Cより小さい。隙間A,B,Cは隙間Gよりも広い。大径部16の軸線方向の長さを二等分した二等分線22から接地電極70の先端74までの軸線方向の距離Hは3mm以上12mm以下である。
点火プラグ60は、隙間Cが、軸線方向の先端側に向かうにつれて次第に狭くなるが、隙間A,Bは隙間Cより狭く、さらに大径部16の二等分線22から接地電極70の先端74までの軸線方向の距離Hは3mm以上12mm以下なので、隙間Aで改質された燃料ガスの影響で、隙間Bを中心とする範囲に放電路を形成し易くできる。よって、第1実施形態における点火プラグ10と同様に、着火性と燃焼安定性を両立できる。
また、隙間Aの最小値D1は隙間Bの最小値D2よりも小さいので、隙間Aに放電を生じさせ易くし、隙間Aに生成されるラジカルによって燃料ガスの改質を促進できる。よって、点火プラグ10と同様に燃焼安定性をさらに向上できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、突出部14の形状や接地電極50,70の形状は適宜設定される。
実施形態では、主体金具40に接地電極50,70が1本接続された点火プラグ10,60について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。接地電極50,70の数は適宜設定できるので、2本以上の接地電極50,70を主体金具40に接続することは当然可能である。
実施形態では、突出部14の小径部15の第1部19の外径が、軸線方向の全長に亘って同一の場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第1部の外径が軸線方向の先端側に向かうにつれて小さくなるような円錐状に小径部を形成することは当然可能である。小径部15が円錐状の場合には、小径部15と大径部16との境界17の位置は、軸線Oを含む断面において、小径部から後端側に向かって、突出部の外周面を示す線の軸線Oに対する傾きが最初に変化する位置である。
実施形態では、絶縁体11の先端21が平面状に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、絶縁体11の先端21を含む面を球冠状にすることは当然可能である。
第1実施形態では、接地電極50の先端部52が小径部15に向かって屈曲し、第2実施形態では、接地電極70の第1対向部71から先端部72まで直線状に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、小径部15に向かって屈曲した接地電極50の先端部52を、さらに軸線方向の先端側に向かって軸線Oに沿って屈曲させ、Z字形にすることは当然可能である。また、直線状に形成された接地電極70の先端部72を、軸線方向の先端側に向かって軸線Oに沿って屈曲させることは当然可能である。以上のように接地電極50,70の先端部52,72に、軸線Oに沿って延びる部分を設けることにより、隙間Bにおける放電空間を拡大できる。
10,60 点火プラグ
11 絶縁体
14 突出部
15 小径部
16 大径部
21 絶縁体の先端
22 二等分線
30 中心電極
31 中心電極の先端部
40 主体金具
45 主体金具の先端
50,70 接地電極
51,71 第1対向部
52,72 先端部
53,73 第2対向部
54,74 接地電極の先端
O 軸線

Claims (3)

  1. 先端側から後端側へと軸線に沿って延びる中心電極と、
    前記中心電極を取り囲み、先端が閉じた有底筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体を保持する筒状の主体金具と、を備え、
    前記絶縁体は、前記主体金具の先端から突出した突出部を備える点火プラグであって、
    前記主体金具に接続され、少なくとも一部が前記主体金具よりも先端側に位置する棒状の接地電極をさらに備え、
    前記絶縁体の前記突出部は、前記中心電極の先端部を取り囲む有底筒状の小径部と、
    前記小径部の後端側に連なり前記小径部の外径よりも外径が大きい大径部と、を備え、
    前記接地電極は、前記大径部と隙間Aを介して対向する第1対向部と、
    前記小径部と隙間Bを介して対向する先端部と、
    前記先端部と前記第1対向部との間であって前記小径部と隙間Cを介して対向する第2対向部と、を備え、
    前記隙間A及び前記隙間Bは前記隙間Cよりも狭く、
    前記大径部の軸線方向の長さを二等分した二等分線から前記接地電極の先端までの軸線方向の距離Hは3mm以上12mm以下であり、
    前記隙間Aの最小値は前記隙間Bの最小値よりも小さい点火プラグ。
  2. 前記接地電極の前記第1対向部および前記第2対向部は前記軸線に沿って延び、
    前記接地電極の前記先端部は前記小径部に向かって屈曲している請求項1記載の点火プラグ。
  3. 前記大径部における前記絶縁体の径方向の厚さは、前記小径部における前記絶縁体の径方向の厚さよりも厚い請求項1又は2に記載の点火プラグ。
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WO2017110209A1 (ja) 2015-12-24 2017-06-29 三菱電機株式会社 点火プラグ及びこれを備えた点火システム

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