JP7373295B2 - 点火プラグ - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの燃焼室に副室を形成する点火プラグに関するものである。
エンジンの燃焼室に副室を形成するキャップ部を備える点火プラグが知られている(特許文献1)。特許文献1に開示される点火プラグは、貫通孔が形成されたキャップ部が、主体金具の先端部に接続されている。点火プラグは、燃焼室から貫通孔を通ってキャップ部の内側に流入した可燃混合気に点火する。キャップ部の内側の可燃混合気の燃焼によって生じる膨張圧力により、火炎を含むガス流が貫通孔から燃焼室に噴射され、その噴流によって燃焼室内の可燃混合気を急速に燃焼させる。
特開2017-103179号公報
しかし上記技術では、燃焼室内の可燃混合気の燃焼の安定性について改善の余地があった。
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、安定に燃焼できる点火プラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の点火プラグは、先端側から後端側へ向かって軸線に沿って延びる筒状の主体金具と、主体金具の内側に絶縁保持された中心電極と、主体金具に電気的に接続され、中心電極と自身の端部との間に火花ギャップを形成する接地電極と、主体金具の先端部に接続され、中心電極および接地電極の端部を先端側から覆うと共に、接地電極の先端側に複数の貫通孔が形成されたキャップ部と、を備え、キャップ部は、キャップ部の内面のうち、複数の貫通孔の内側開口端よりも先端側の部分に、後端側に向かって突出する突起を備え、突起は、複数の貫通孔の最も先端側の内側開口端よりも後端側まで延び、且つ、接地電極の端部よりも先端側に位置し、キャップ部は、内側開口端よりも後端側で突起が存在する領域の軸線方向の全長において、キャップ部の内径が、先端側に向かうにつれて小さくなる。
請求項1記載の点火プラグによれば、後端側に向かって突出する突起は、キャップ部の内面のうち、複数の貫通孔の内側開口端よりも先端側の部分に設けられている。突起は、複数の貫通孔の最も先端側の内側開口端よりも後端側まで延び、且つ、接地電極の端部より先端側に位置するので、火花ギャップに生じた火種により可燃混合気が燃焼し、その膨張圧力により火炎を含むガス流が突起に沿って貫通孔に導かれる。内側開口端よりも後端側で突起が存在するキャップ部の領域の少なくとも一部において、キャップ部の内径が先端側に向かうにつれて小さくなるので、キャップ部の内側から貫通孔に導かれるガス流の速度を速くできる。その結果、燃焼室に噴射される噴流の運動エネルギーを確保できるので、燃焼室内の可燃混合気を安定に燃焼できる。
請求項2記載の点火プラグによれば、突起は、突起の先へ向かうにつれて断面積が小さくなる部位があるので、その部位においてキャップ部の内面と突起との間の距離が、先端側に向かうにつれて短くなる。その結果、キャップ部の内側から貫通孔に導かれるガス流の速度を速くできる。よって、請求項1の効果に加え、燃焼室内の可燃混合気をさらに安定に燃焼できる。
請求項3記載の点火プラグによれば、突起は、全長に亘って突起の先へ向かうにつれて断面積が小さくなるので、突起の全長においてキャップ部の内面と突起との間の距離が、先端側に向かうにつれて短くなる。その結果、キャップ部の内側から貫通孔に導かれるガス流の速度をより速くできる。よって、請求項2の効果に加え、燃焼室内の可燃混合気をより安定に燃焼できる。
請求項4記載の点火プラグによれば、突起の先に曲面が形成されているので、突起の先にガスの流れが妨げられ難くなる。よって、請求項1から3のいずれかの効果に加え、燃焼室内の可燃混合気をさらに安定に燃焼できる。
請求項5記載の点火プラグによれば、接地電極の端部と突起の先との間にできる隙間の大きさは、火花ギャップの大きさよりも大きいので、接地電極の端部と突起の先との間の隙間によって火炎を含むガス流の加速領域を確保できる。よって、キャップ部の内側から貫通孔に導かれるガス流の速度を速くすることができる。その結果、燃焼室に噴射される噴流の運動エネルギーを確保できるので、請求項1から4のいずれかの効果に加え、燃焼室内の可燃混合気をさらに安定に燃焼できる。
第1実施の形態における点火プラグの部分断面図である。 図1のIIで示す部分を拡大した点火プラグの断面図である。 図2のIIIで示す部分を拡大した点火プラグの断面図である。 第2実施の形態における点火プラグの断面図である。 第3実施の形態における点火プラグの断面図である。 第4実施の形態における点火プラグの断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は第1実施の形態における点火プラグ10の部分断面図である。図1では、紙面下側を点火プラグ10の先端側、紙面上側を点火プラグ10の後端側という(図2から図5においても同じ)。図1には、点火プラグ10の先端側の部位の軸線Oを含む断面が図示されている。図1に示すように点火プラグ10は、絶縁体11、中心電極13、主体金具20、接地電極30及びキャップ部40を備えている。
絶縁体11は、軸線Oに沿う軸孔12が形成された略円筒状の部材であり、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等のセラミックスにより形成されている。絶縁体11の軸孔12の先端側には中心電極13が配置されている。中心電極13は、軸孔12内で端子金具14と電気的に接続されている。端子金具14は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具14は絶縁体11の後端に固定されている。
主体金具20は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成された略円筒状の部材である。主体金具20は、外周面におねじ21が形成される先端部22と、先端部22の後端側に隣接する座部23と、座部23の後端側に形成される工具係合部24と、を備えている。おねじ21はエンジン1のねじ穴2に螺合する。座部23は、エンジン1のねじ穴2とおねじ21との隙間を塞ぐための部位であり、おねじ21の外径よりも外径が大きく形成されている。工具係合部24は、エンジン1のねじ穴2におねじ21を締め付けるときに、レンチ等の工具が係合する。
接地電極30は、Pt等を主成分とする金属材料によって形成された棒状の部材である。本実施形態では接地電極30はおねじ21の位置に配置されており、先端部22を貫通して先端部22の内側に突き出ている。接地電極30は端部31が中心電極13に対向している。主体金具20の先端部22にはキャップ部40が接続されている。なお、接地電極30の主成分元素はこれに限られるものではなく、他の元素を主成分とすることは当然可能である。他の元素としては、例えばNiやIrが挙げられる。
キャップ部40は、中心電極13及び接地電極30の端部31を先端側から覆う部位である。キャップ部40は、Fe等を主成分とする金属材料によって形成されている。キャップ部40には、接地電極30よりも先端側に複数の貫通孔43が形成されている。おねじ21によってエンジン1のねじ穴2に点火プラグ10が取り付けられた状態で、キャップ部40はエンジン1の燃焼室3に露出する。貫通孔43はキャップ部40が形成する副室42と燃焼室3とを連通する。なお、キャップ部40の主成分元素はこれに限られるものではなく、他の元素を主成分とすることは当然可能である。他の元素としては、例えばNiやCuが挙げられる。
図2は図1のIIで示す部分を拡大した点火プラグ10の軸線Oを含む断面図である。主体金具20の先端部22には、おねじ21の部位に、径方向の内側に向けて凹む凹部25が形成されている。先端部22には、凹部25の径方向の内側に凹部25よりも細い穴26が形成されている。穴26は先端部22を径方向に貫通する。穴26に挿入された接地電極30は、溶融部27により先端部22に接合されている。接地電極30の端部31は中心電極13との間に火花ギャップ33を形成する。接地電極30は主体金具20のおねじ21の部位に接合されているので、接地電極30の熱は、おねじ21からエンジン1に伝わる。
キャップ部40は、溶融部41を介して先端部22に接続されている。溶融部41は先端部22及びキャップ部40の全周に亘って形成されている。キャップ部40の外面44には、貫通孔43によって外側開口端47が形成され、キャップ部40の内面45には内側開口端48が形成されている。貫通孔43は、内側開口端48から外側開口端47へ近づくにつれて先端側へ向かって傾斜している。本実施形態では、複数の貫通孔43の内側開口端48の先端49aは、全てが、軸線Oに垂直な平面上に位置し、内側開口端48の後端49bは、全てが、軸線Oに垂直な平面上に位置する。内側開口端48の先端49aは、キャップ部40の内面45の先端46に位置する。
キャップ部40の内径(内面45の直径)は、溶融部41から内面45の先端46まで、先端側に向かうにつれて小さくなる。キャップ部40の内面45には、後端側へ向かって突出する突起51が形成されている。突起51は、キャップ部40の内面45のうち、貫通孔43の内側開口端48の後端49bよりも先端側の部分に設けられている。突起51は、貫通孔43の内側開口端48の後端49bよりも後端側まで軸線O上に延び、接地電極30の端部31の先端32よりも先端側に、突起51の先52が位置する。キャップ部40は、内側開口端48の先端49aよりも後端側であって突起51が存在する領域50の軸線方向の全長において、キャップ部40の内径が、先端側に向かうにつれて小さくなる。
点火プラグ10が取り付けられたエンジン1では、燃焼室3内の可燃混合気が、バルブ(図示せず)の動作によりキャップ部40の貫通孔43を通り、突起51に沿ってキャップ部40の内側に流入する。点火プラグ10は、中心電極13と接地電極30との間の放電によって火花ギャップ33に火種を生成し、副室42内の可燃混合気に点火する。副室42内の可燃混合気の燃焼によって生じる膨張圧力により、火炎を含むガス流が、突起51に沿って貫通孔43に導かれる。キャップ部40の領域50において、キャップ部40の内径が先端側に向かうにつれて小さくなるので、キャップ部40の内側から貫通孔43に導かれるガス流の速度を速くできる。その結果、燃焼室3に噴射される噴流の運動エネルギーを確保できるので、燃焼速度を低下させることなく、燃焼室3内の可燃混合気を安定に燃焼できる。
突起51の先52と接地電極30の端部31の先端32との間にできる隙間の大きさG2は、火花ギャップ33の大きさG1よりも大きい。これにより接地電極30の端部31と突起51の先52との間の距離によって、火炎を含むガス流を加速できる。よって、キャップ部40の内側から貫通孔43に導かれるガス流の速度を速くすることができる。その結果、燃焼室3に噴射される噴流の運動エネルギーを確保できるので、燃焼室3内の可燃混合気をさらに安定に燃焼できる。
図3は図2のIIIで示す部分を拡大した点火プラグ10の断面図である。突起51の先52には球冠状の曲面が形成されている。突起51の側面53は円錐状ないしは球帯状に形成されており、突起51の先52に形成された曲面の全周が、側面53に滑らかに連なっている。突起51の側面53の全周が、キャップ部40の内面45の先端46に連なっている。突起51の側面53とキャップ部40の内面45の先端46とが交わってなす隅には、丸みが付されている。これにより火炎を含むガスが、貫通孔43に向かってスムーズに流れるので、ガス流の損失を抑制し、燃焼室3に噴射される噴流の運動エネルギーをより確保できる。
突起51は、軸線方向の全長に亘って、突起51の先52へ向かうにつれて断面積が小さくなるので、突起51の全長においてキャップ部40の内面45と突起51との間の距離が、先端側に向かうにつれて短くなる。その結果、キャップ部40の内側から貫通孔43に導かれるガス流の速度をより速くできる。よって、燃焼室3内の可燃混合気をさらに安定に燃焼できる。
さらに、突起51の先52に曲面が形成されているので、燃焼室3へ向かうガスの流れが、突起51の先52に妨げられ難くなる。よって、燃焼室3内の可燃混合気をさらに安定に燃焼できる。また、突起51の側面53が円錐状ないしは球帯状に形成されているので、燃焼室3へ向かうガスの流れが、突起51の側面53に妨げられ難くなる。よって、燃焼室3内の可燃混合気をさらに安定に燃焼できる。
図4を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施形態では、突起51の側面53が円錐状ないしは球帯状に形成される場合について説明した。これに対し第2実施形態では、突起62の側面64に段65が形成される場合について説明する。なお、第1実施形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図4は第2実施の形態における点火プラグ60の軸線Oを含む断面図である。図4は、第1実施形態と同様に、点火プラグ60のIII(図2参照)で示す部分の拡大図である(図5及び図6においても同じ)。
点火プラグ60のキャップ部61の内面45には、後端側へ向かって突出する突起62が形成されている。突起62は先63が頂点となる略円錐状に形成されている。突起62の頂角は鋭角である。突起62の側面64には、先63から軸線方向に離れるにつれて拡径する段65が設けられている。突起62の側面64とキャップ部40の内面45の先端46とが交わってなす隅には、丸みが付されている。
突起62は、軸線方向の全長に亘って、突起62の先63へ向かうにつれて断面積が小さくなるので、突起62の全長においてキャップ部61の内面45と突起62との間の距離が、先端側に向かうにつれて短くなる。その結果、キャップ部61の内側から貫通孔43に導かれるガス流の速度をより速くできる。その結果、燃焼室3(図2参照)に噴射される噴流の運動エネルギーを確保できるので、燃焼室3内の可燃混合気を安定に燃焼できる。
図5を参照して第3実施の形態について説明する。第1実施形態および第2実施形態では、キャップ部40,61のうち径方向の内側に突起51,62が存在する領域50において、キャップ部40,61の内径が、軸線方向の全長に亘って、先端側に向かうにつれて小さくなる場合について説明した。これに対し第3実施形態では、領域50の後端部においてキャップ部71の内径が、先端側に向かうにつれて小さくなる場合について説明する。なお、第1実施形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図5は第3実施の形態における点火プラグ70の軸線Oを含む断面図である。
点火プラグ70のキャップ部71には貫通孔76,79が形成されている。キャップ部71の内面72には、貫通孔76によって内側開口端77が形成され、貫通孔79によって内側開口端80が形成されている。貫通孔76,79は、内側開口端77,80から外側開口端(図示せず)へ近づくにつれて、それぞれ先端側へ向かって傾斜している。貫通孔76の内側開口端77の先端78aは、貫通孔79の内側開口端80の先端81aよりも先端側に位置し、内側開口端77の後端78bは、内側開口端80の後端81bよりも先端側に位置する。内側開口端77の先端78aは、キャップ部71の内面72の先端75に位置し、内側開口端80の先端81aは、キャップ部71の内面72の先端75よりも後端側に位置する。
キャップ部71の内面72の先端75のうち内側開口端77,80の先端78a,81aより内側の軸線O(図2参照)上には、後端側へ向かって突出する突起82が形成されている。突起82は、内側開口端77の後端78bよりも後端側まで延び、接地電極30(図2参照)の端部31よりも先端側に位置する。本実施形態では、突起82の先83は、内側開口端80の後端81bよりも後端側に位置する。
突起82が存在するキャップ部71の領域50において、内側開口端77,80の先端78a,81aよりも後端側のキャップ部71の内面72には、先端側に向かうにつれて内径が小さくなる縮径部73、及び、後端側から先端側まで内径が同一のストレート部74が存在する。ストレート部74は縮径部73の先端側に隣接し、先端75はストレート部74の先端側に隣接する。
内側開口端77は、ストレート部74から先端75にかけて形成されている。内側開口端80はストレート部74に形成されている。縮径部73とストレート部74とが交わってなす角には、丸みが付されている。ストレート部74と先端75とが交わってなす隅には、丸みが付されている。
領域50の一部に、先端側に向かうにつれてキャップ部71の内径が小さくなる縮径部73が形成されているので、縮径部73からストレート部74へ向かうガス流の速度を速くできる。ストレート部74ではガス流の損失が抑制されるので、貫通孔76,79から燃焼室3(図2参照)に噴射される噴流の運動エネルギーを確保できる。よって、燃焼速度を低下させることなく、燃焼室3内の可燃混合気を安定に燃焼できる。
突起82は円柱状に形成されている。突起82の先83には球冠状の曲面が形成されている。突起82の先83に形成された曲面の全周は、側面84(円柱側面)に滑らかに連なっている。突起82の断面積は、先83の曲面の部分を除き、突起82の根本から先83まで同一である。突起82の側面84の全周が、キャップ部71の内面72の先端75に連なっている。突起82の側面84と内面72の先端75とが交わってなす隅には、丸みが付されている。
突起82の先83の曲面の部位において、キャップ部71の内面72と突起82との間の距離が、先端側に向かうにつれて短くなるので、キャップ部71の内側から貫通孔76,79に導かれるガス流の速度を速くできる。よって、燃焼室3(図2参照)に噴射される噴流の運動エネルギーを確保できる。また、突起82の先83に曲面が形成されているので、ガスの流れが突起82の先83に妨げられ難くなる。よって、燃焼室3(図2参照)内の可燃混合気をさらに安定に燃焼できる。
図6を参照して第4実施の形態について説明する。第3実施形態では、領域50の後端部に縮径部73が形成される場合について説明した。これに対し第4実施形態では、領域50の先端部においてキャップ部91の内径が、先端側に向かうにつれて小さくなる場合について説明する。なお、第1実施形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図6は第4実施の形態における点火プラグ90の軸線Oを含む断面図である。
点火プラグ90のキャップ部91には貫通孔97,100が形成されている。キャップ部91の内面92には、貫通孔97によって内側開口端98が形成され、貫通孔100によって内側開口端101が形成されている。貫通孔97,100は、内側開口端98,101から外側開口端(図示せず)へ近づくにつれて、それぞれ先端側へ向かって傾斜している。貫通孔97の内側開口端98の先端99aは、貫通孔100の内側開口端101の先端102aよりも先端側に位置し、内側開口端98の後端99bは、内側開口端101の後端102bよりも先端側に位置する。内側開口端98の先端99aは、キャップ部91の内面92の先端96に位置し、内側開口端101の先端102aは、キャップ部91の内面92の先端96よりも後端側に位置する。
キャップ部91の内面92の先端96のうち内側開口端98,101の先端99a,102aより内側の軸線O(図2参照)上には、後端側へ向かって突出する突起103が形成されている。突起103は、内側開口端98の後端99bよりも後端側まで延び、接地電極30(図2参照)の端部31よりも先端側に位置する。本実施形態では、突起103の先104は、内側開口端101の後端102bよりも後端側に位置する。
突起103は円柱状に形成されており、突起103の先104は平面からなる。突起103の断面積は、突起103の根本から先104まで同一である。突起103の側面105の全周が、キャップ部91の内面92の先端96に連なっている。突起103の側面105と内面92の先端96とが交わってなす隅には、丸みが付されている。これにより火炎を含むガスが、突起103に向かってスムーズに流れるので、ガス流の損失を抑制できる。
突起103が存在するキャップ部91の領域50において、内側開口端98,101の先端99a,102aよりも後端側のキャップ部91の内面92には、後端側から先端側まで内径が同一のストレート部94、及び、先端側に向かうにつれて内径が小さくなる第1縮径部95が存在する。ストレート部94は、先端側に向かうにつれて内径が小さくなる第2縮径部93の先端側に隣接する。第1縮径部95はストレート部94の先端側に隣接し、先端96は第1縮径部95の先端側に隣接する。
内側開口端98,101は第1縮径部95に形成されている。第2縮径部93とストレート部94とが交わってなす角には、丸みが付されている。ストレート部94と第1縮径部95とが交わってなす隅、及び、第1縮径部95と先端96とが交わってなす隅には、丸みが付されている。
領域50の一部に、先端側に向かうにつれてキャップ部91の内径が小さくなる第1縮径部95が形成されているので、第1縮径部95から貫通孔97,100へ向かうガス流の流速を速くできる。ストレート部94ではガス流の損失が抑制されるので、貫通孔97,100から燃焼室3(図2参照)に噴射される噴流の運動エネルギーを確保できる。よって、燃焼速度を低下させることなく、燃焼室3内の可燃混合気を安定に燃焼できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えばキャップ部40,61,71,91の形状や貫通孔43,76,79,97,100の数や形状、大きさ等は適宜設定できる。
実施形態では、主体金具20にキャップ部40,61,71,91が溶接される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、先端が閉じた筒状部材を主体金具20の先端部22に接続し、筒状部材の先端部をキャップ部にすることは当然可能である。筒状部材は、主体金具20の先端部22の外周を取り囲むように配置される。筒状部材の外周面に形成されたおねじが、エンジン1のねじ穴2に螺合する。
主体金具20の先端部22に筒状部材(キャップ部)を接続する手段としては、例えば筒状部材の内周面にめねじを形成し、先端部22に形成されたおねじ21にめねじを接合することができる。また、筒状部材の後端部と主体金具20の座部23とを溶接等によって接合することができる。さらに、筒状部材の後端部にフランジを形成し、主体金具20の座部23とフランジとを溶接等によって接合することができる。筒状部材は、例えば、ニッケル基合金等の金属材料や窒化ケイ素等のセラミックスにより形成できる。
実施形態では、主体金具20の先端部22を貫通する接地電極30を、おねじ21の位置に設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、主体金具20の先端部22の先端面が露出するようにキャップ部を配置して、先端部22の先端面に接地電極を接続することは当然可能である。接地電極の形状は直線状であっても屈曲していても良い。キャップ部に接地電極を接合しても良い。
実施形態では、貫通孔43,76,79,97,100の全体が、軸線Oを含む平面でキャップ部40,61,71,91を切断した切り口に現出する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。貫通孔の全体が軸線Oを含む断面に現出しないように、軸線Oに対する貫通孔の位置をずらして、キャップ部40,61,71,91に貫通孔を設けることは当然可能である。
第1実施形態では、突起51の側面53が円錐状ないしは球帯状に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。外側に凸となる球帯状の側面53に代えて、内側に凸となる側面53をもつように、突起51を形成することは当然可能である。突起51が内側に凸の側面53をもつ場合も、全長に亘って突起51の先52へ向かうにつれて断面積を小さくできる。あるいは、先52へ向かうにつれて断面積が小さくなる部位を、突起51の側面53に設けることができる。この場合に、第2実施形態のように、突起51の側面53に段65を設けることは当然可能である。
第3実施形態および第4実施形態では、突起82,103が、貫通孔76,79,97,100によってキャップ部71,91の内面72,92に作られる内側開口端77,80,98,101のうち後端側の内側開口端80,101の後端91b,102bよりも後端側まで延びる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば突起82,103の先83,104が、内側開口端80,101の後端91b,102bよりも先端側に位置するように突起82,103の長さを設定することは当然可能である。このように突起82,103の長さが設定された場合も、突起82,103の先83,104が、内側開口端77,98の後端78b,99bよりも後端側に位置すれば、突起82,103によって、貫通孔76,97から燃焼室3に噴射される噴流のエネルギーを確保できる。
実施形態では、キャップ部40,61,71,91の内面45,72,92の先端46,75,96に、貫通孔43,76,97の内側開口端48,77,98の49a,78a,99aが接している場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。内側開口端48,77,98の49a,78a,99aと内面45,72,92の先端46,75,96とが離隔していても良い。
なお、各実施形態は、それぞれ、他の実施形態が有する構成の一部または複数部分を、その実施形態に追加し或いはその実施形態の構成の一部または複数部分と交換したり、その実施形態が有する構成の一部を削除したりして、その実施形態を変形して構成するようにしても良い。
例えば第1実施形態における突起51や第2実施形態における突起62を、第3実施形態や第4実施形態における突起82,103と交換してキャップ部71,91に設けることは当然可能である。第3実施形態における突起82や第4実施形態における突起103を、第1実施形態や第2実施形態における突起51,62と交換してキャップ部40に設けることは当然可能である。また、第3実施形態における突起82と第4実施形態における突起103とを交換して、それぞれキャップ部71,91に設けることは当然可能である。
10,60,70,90 点火プラグ
13 中心電極
20 主体金具
22 主体金具の先端部
30 接地電極
31 接地電極の端部
33 火花ギャップ
40,61,71,91 キャップ部
43,76,79,97,100 貫通孔
45,72,92 内面
48,77,80,98,101 内側開口端
49a 内側開口端の先端
49b 内側開口端の後端
50 領域
51,62,82,103 突起
52,63,83,104 突起の先
G1 火花ギャップの大きさ
G2 隙間の大きさ
O 軸線

Claims (5)

  1. 先端側から後端側へ向かって軸線に沿って延びる筒状の主体金具と、
    前記主体金具の内側に絶縁保持された中心電極と、
    前記主体金具に電気的に接続され、前記中心電極と自身の端部との間に火花ギャップを形成する接地電極と、
    前記主体金具の先端部に接続され、前記中心電極および前記接地電極の端部を先端側から覆うと共に、前記接地電極の先端側に複数の貫通孔が形成されたキャップ部と、を備える点火プラグであって、
    前記キャップ部は、前記キャップ部の内面のうち、前記複数の貫通孔の内側開口端の後端よりも先端側の部分に、後端側に向かって突出する突起を備え、
    前記突起は、前記複数の貫通孔の内側開口端の後端よりも後端側まで延び、且つ、前記接地電極の前記端部よりも先端側に位置し、
    前記キャップ部は、前記内側開口端の先端よりも後端側で前記突起が存在する領域の軸線方向の全長において、前記キャップ部の内径が、先端側に向かうにつれて小さくなる点火プラグ。
  2. 前記突起は、前記突起の先へ向かうにつれて断面積が小さくなる部位がある請求項1記載の点火プラグ。
  3. 前記突起は、全長に亘って前記突起の先へ向かうにつれて断面積が小さくなる請求項2記載の点火プラグ。
  4. 前記突起の先に曲面が形成されている請求項1から3のいずれかに記載の点火プラグ。
  5. 前記接地電極の前記端部と前記突起の先との間にできる隙間の大きさは、前記火花ギャップの大きさよりも大きい請求項1から4のいずれかに記載の点火プラグ。
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