JP6719420B2 - 点火プラグ - Google Patents

点火プラグ Download PDF

Info

Publication number
JP6719420B2
JP6719420B2 JP2017115585A JP2017115585A JP6719420B2 JP 6719420 B2 JP6719420 B2 JP 6719420B2 JP 2017115585 A JP2017115585 A JP 2017115585A JP 2017115585 A JP2017115585 A JP 2017115585A JP 6719420 B2 JP6719420 B2 JP 6719420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tip
rear end
metal shell
outer diameter
spark plug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017115585A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019003752A (ja
Inventor
大輝 吉田
大輝 吉田
博俊 吉▲崎▼
博俊 吉▲崎▼
直志 向山
直志 向山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2017115585A priority Critical patent/JP6719420B2/ja
Publication of JP2019003752A publication Critical patent/JP2019003752A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6719420B2 publication Critical patent/JP6719420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Spark Plugs (AREA)

Description

本発明は点火プラグに関し、特に非平衡プラズマを利用する点火プラグに関するものである。
混合気に着火する点火プラグとして、非平衡プラズマを利用するものがある(特許文献1)。特許文献1に開示される点火プラグは、中心電極を内包する有底筒状の絶縁体の先端部を突出させた状態で、主体金具が絶縁体を保持する。この点火プラグは、主体金具と中心電極との間に交流電圧または複数回のパルス電圧が印加されると、絶縁体の先端部の周囲のガスを電離し、火種となるラジカル等の活性種を生成する。先端部の主体金具からの突出し量を増やし、先端部の表面積を広げると、活性種の生成量が増えて着火性が向上する。
特開2014−22341号公報
しかしながら上記従来の技術では、先端部の主体金具からの突出し量が増えると、先端部が折損し易くなるという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、先端部の主体金具からの突出し量を増やすことなく活性種の生成量を増やし、着火性を向上できる点火プラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の点火プラグは、先端が閉じた有底筒状の絶縁体が、先端側から後端側へと軸線に沿って延び、絶縁体の先端部に少なくとも中心電極が内包される。筒状の主体金具は、先端部が自身の先端から突出する状態で絶縁体を外周側から保持する。先端部は、中心電極の先端よりも軸線方向の先端側に位置する第1部分と、少なくとも自身の後端側に自身の後端まで窄む、第1部分に隣接する第2部分と、を有し、第2部分の最大となる大径部の外径は、第1部分の外径よりも大きい。
請求項1記載の点火プラグによれば、主体金具から突出した絶縁体の先端部は、中心電極の先端よりも軸線方向の先端側に第1部分が位置し、第1部分に隣接する第2部分が、少なくとも自身の後端側に自身の後端まで窄む。第2部分の最大となる大径部の外径は、第1部分の外径よりも大きいので、先端部のうち電位が比較的高い部分の表面積を広くできる。その結果、先端部の電位の低下を抑制しつつ先端部の表面積を広くできるので、先端部の主体金具からの突出し量を増やすことなく活性種の生成量を増やし、着火性を向上できる。
請求項2記載の点火プラグによれば、先端部の外周面は、先端部の先端から大径部にかけて径方向の外側へ向かって凸状に湾曲し、大径部から後端側に向かって径方向の外側へ向かって凸状に湾曲する。その結果、先端部の外周面が、火種の成長を妨げ難くできるので、請求項1の効果に加え、着火性をさらに向上できる。
請求項3記載の点火プラグによれば、主体金具の先端から中心電極の先端までの軸線方向の距離Lで、大径部の外径Dを除した値D/Lは、0.3≦D/L≦1.4を満たす。よって、請求項1又は2の効果に加え、この範囲外にD/Lが存在する場合に比べて、活性種の生成量を増やすことができる。
請求項4記載の点火プラグによれば、主体金具の先端から中心電極の先端までの軸線方向の距離Lで、主体金具の先端から大径部までの軸線方向の距離Hを除した値H/Lは、0.5≦H/L≦0.7を満たす。よって、請求項1から3のいずれかの効果に加え、この範囲外にH/Lが存在する場合に比べて、活性種の生成量を増やすことができる。
請求項5記載の点火プラグによれば、大径部の外径は、主体金具の最小内径よりも小さいので、主体金具に絶縁体を先端側から挿入できる。その結果、請求項1から4のいずれかの効果に加え、絶縁体を外周側から主体金具が保持する信頼性の高い構造を簡易に実現できる。
請求項6記載の点火プラグによれば、先端部は、後端の外径が、第2部分の後端の外径よりも大きい。その結果、主体金具の先端が第2部分の後端を取り囲む場合に比べて、主体金具の先端と先端部との隙間を狭くできるので、主体金具の先端と先端部との間に生じるプラズマを抑制できる。よって、請求項5の効果に加え、先端部の貫通(絶縁破壊)を抑制できる。
本発明の第1実施の形態における点火プラグの片側断面図である。 先端を拡大した点火プラグの軸線を含む断面図である。 (a)は点火プラグの電位の分布を示す図であり、(b)は比較例における点火プラグの電位の分布を示す図である。 D/L及びH/Lとラジカルの生成量との関係を示す図である。 第2実施の形態における点火プラグの軸線を含む断面図である。 第3実施の形態における点火プラグの軸線を含む断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施の形態における点火プラグ10の軸線Oを境にした片側断面図であり、図2は先端を拡大した点火プラグ10の軸線Oを含む断面図である。図1及び図2では、紙面下側を点火プラグ10の先端側、紙面上側を点火プラグ10の後端側という(図5及び図6においても同じ)。図2では、点火プラグ10の後端側の図示が省略されている(図5及び図6においても同じ)。図1に示すように点火プラグ10は、主体金具20、絶縁体30及び中心電極50を備えている。
主体金具20は、内燃機関(図示せず)のねじ穴に固定される略円筒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。主体金具20は、後端側から先端側へと軸線Oに沿って加締め部21、工具係合部22、湾曲部23、座部24、胴部25の順に連接されている。胴部25は外周面にねじ部26が形成されている。
加締め部21及び湾曲部23は、主体金具20を絶縁体30に固定するための部位である。工具係合部22は、ねじ部26を内燃機関(図示せず)に結合するときにレンチ等の工具を係合させる部位である。座部24は、胴部25の後端側に位置し、径方向外側に環状に突出する部位である。座部24は、胴部25との間に環状のガスケット56が配置される。ガスケット56は、内燃機関にねじ部26が結合したときに、座部24と内燃機関とに挟まれてねじ穴(図示せず)とねじ部26との隙間を封止する。胴部25は、径方向の内側へ突出する棚部27が、内周に形成されている。
絶縁体30は、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等により形成された有底円筒状の部材である。絶縁体30は、自身の後端に開口し先端が閉じた穴部31が、軸線Oに沿って形成されている。絶縁体30は、軸線O方向に延びる円筒状の胴部32と、胴部32の軸線O方向の中央から径方向の外側へ張り出す環状の張出部33と、係止部34を介して胴部32の先端側に連接される脚部35と、を備えている。脚部35の外径は胴部32の外径よりも小さく設定されており、係止部34は先端側へ向かうにつれて縮径している。
絶縁体30は主体金具20に挿入される。絶縁体30の係止部34と主体金具20の棚部27との間にパッキン48が介在する。パッキン48は、主体金具20を構成する金属材料よりも軟質の軟鋼板等の金属材料で形成される円環状の板材である。
絶縁体30の張出部33よりも後端側の胴部32と主体金具20の工具係合部22との間に、一対のリング部材54及びリング部材54に挟まれたタルク等の充填材55が配置される。主体金具20の加締め部21が絶縁体30に向けて径方向内側に加締められると、リング部材54及び充填材55を介して、絶縁体30が主体金具20の棚部27へ向けて押圧される。その結果、主体金具20は、パッキン48、リング部材54及び充填材55を介して、主体金具20の先端28から絶縁体30の先端部36が突出する状態で、絶縁体30を外周側から保持する。
中心電極50は、導電性を有する金属材料(例えばニッケル基合金等)によって形成された棒状の電極である。中心電極50は、絶縁体30の穴部31内に係止され、先端側から後端側へと軸線Oに沿って延びる。
端子金具53は、交流電圧やパルス電圧が入力される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具53は、端子金具53の先端側が穴部31の内側に配置され、導電性ガラス等の接続部52を介して中心電極50に接続される。
図2に示すように点火プラグ10は、絶縁体30の先端部36が、主体金具20の先端28から突出する。先端部36は、主体金具20の先端28を通る軸線Oに垂直な切断面37で切り取られた脚部35の一部である。先端部36は、先端部36の軸線O方向の先端38から後端39まで、曲面からなる外周面40で囲まれている。先端部36は、中心電極50の先端51よりも軸線O方向の先端側に位置する第1部分41と、第1部分41に隣接する第2部分42と、を備えている。第1部分41は、中心電極50の先端51を通る軸線Oに垂直な切断面43で切り取られた先端部36の一部である。
第2部分42は、第2部分42の先端44が第1部分41に繋がっている。先端部36は、第2部分42のうち外径が最大となる大径部45の外径Dが、第1部分41の最大の外径D1よりも大きく設定される。第2部分42のうち第2部分42の後端46側の部分は、後端46まで外周面40が窄んでいる。よって、先端部36のうち後端46よりも先端側の部分が直線状に形成される場合(第2部分42を有していない場合)に比べて、先端部36の表面積を広くできる。
本実施の形態では、先端部36の外周面40は、先端部36の先端38から大径部45にかけて径方向の外側へ向かって凸状に湾曲し、大径部45から後端46にかけて径方向の外側へ向かって凸状に湾曲している。即ち、軸線Oを含む断面(図2)において、外周面40は、軸線Oからの距離(軸線O及び外周面40を終点とする軸線Oに直交する線分の長さ)が、先端38から後端側へ向かうにつれて、先端38から大径部45にかけて単調増加し、大径部45から後端46にかけて単調減少する。
軸線Oを含む断面(図2)において、外周面40は、大径部45において極大値を有し、後端46において変曲点を有している。軸線Oを含む断面において、外周面40は、大径部45の付近で径方向の外側に凸の曲線であり、後端46の付近で径方向の内側に凸の曲線である。外周面40は、第2部分42の後端46と先端部36の後端39との間に、軸線Oと垂直に形成された垂直面47を有している。
本実施の形態では、大径部45の外径Dは、先端部36の後端39の外径と同じ大きさに設定されている。また、第2部分42の後端46は主体金具20の先端28よりも先端側(図2下側)に位置し、先端部36の後端39の外径は、第2部分42の後端46の外径D2よりも大きい。第2部分42の後端46の外径D2は第1部分41の外径D1よりも小さい。さらに、大径部45の外径Dは、主体金具20のうち最小の内径D3(本実施の形態では棚部27の先端の内径)よりも小さく設定されている。
点火プラグ10は、主体金具20の先端28から中心電極50の先端51までの軸線O方向の距離Lで、大径部45の外径Dを除した値D/Lが、0.3≦D/L≦1.4を満たす。また、点火プラグ10は、主体金具20の先端28から大径部45までの軸線O方向の距離Hを距離Lで除した値H/Lが、0.5≦H/L≦0.7を満たす。
次に図3を参照して、プラズマシミュレーションの結果を説明する。ソフトウェアにCFD−ACE+(Multiphysics based on Computational Fluid Dynamics)を用いて誘電体バリア放電に関するプラズマ生成を計算した。計算モデルは二次元対称モデルであり、軸線Oを対称境界とした半分の領域について、原子−電子間の電離・付着などを計算した。図3(a)は点火プラグ10の電位の分布を示す図であり、図3(b)は比較例における点火プラグ80の電位の分布を示す図である。
モデル化した点火プラグ10の各部の寸法は以下のとおりであった(図2参照)。中心電極50の外径=Φ1.7mm、主体金具20の内径D3=Φ7.9mm、先端部36の後端39の外径=Φ7.4mm、第2部分42の後端46の外径D2=Φ4.1mm、大径部45の外径D=Φ7.4mm、主体金具20の先端28から先端部36の先端38までの軸線方向の長さ=12.7mm、主体金具20の先端28から中心電極50の先端51までの軸線方向の距離L=11.29mm、主体金具20の先端28から大径部45までの軸線方向の距離H=6.774mm、主体金具20の先端28から垂直面47までの軸線方向の長さM=1.0mm、D/L=0.66。
一方、比較例における点火プラグ80の先端部81以外の部分は、点火プラグ10の各部と同一である。先端部81は、後端46(図2参照)よりも先端側の部分が直線状に形成されており、D=D2=Φ4.1mmであった。
点火プラグ10,80は、絶縁体30の比誘電率を9.5とした。先端部36,81を取り囲む電位がゼロの境界の大きさは、先端28から先端側に62.7mm,Φ104mmとした。気相中のガス種はN、ガスの初期圧力は0.2MPa、ガスの初期温度は300Kとし、中心電極50に交流電圧を与えたときの電子やラジカル、イオンの反応を計算し、電位の分布を求めた。
図3(a)及び図3(b)では、電位の分布が、電位が同じ高さの点を結んだ曲線(等電位線)で図示されている。中心電極50に近いほど電位は高く、中心電極50から離れるにつれて電位が低くなる。電位が高いほどガスを電離するエネルギーが高いので、電位が高い分布の広がりが大きいほど、火種となるラジカル等の活性種の生成量が増加する。
図3(b)に示すように、先端部81における等電位線は、軸線Oに垂直な方向における軸線Oからの距離が、先端部81の先端から先端部81の軸線方向の中央に向かうにつれて長くなり、先端部81の軸線方向の中央付近から先端部81の後端に向かうにつれて短くなっている。そこで、点火プラグ10は、等電位線と軸線Oとの距離が長い先端部36の軸線方向の中央付近の肉厚を厚くして、先端部36の表面積を広くする。
図3(a)に示すように点火プラグ10は、第2部分42(図2参照)を形成し、先端部36の軸線方向の中央付近の径方向の厚さ(肉厚)を、先端部81(図3(b)参照)の軸線方向の中央付近の肉厚より大きくしている。具体的には図2に示すように、第2部分42のうち外径が最大となる大径部45の外径Dを、第1部分41の最大の外径D1よりも大きくし、第2部分42のうち第2部分42の後端46側の外周面40を後端46まで窄ませる。これにより、先端部36のうち電位が比較的高い部分の表面積を広くできる。その結果、点火プラグ10は先端部36の主体金具20からの軸線方向の突出し量を増やすことなく、ラジカル等の活性種の生成量を増やし、着火性を向上できる。
図2に示すように点火プラグ10は、先端部36の外周面40が、先端部36の先端38から大径部45にかけて径方向の外側へ向かって凸状に湾曲し、大径部45から後端46にかけて径方向の外側へ向かって凸状に湾曲している。その結果、表面積を広げるために外周面40に凹凸が形成されている場合に比べて、外周面40の凹みが火種の成長を妨げないようにできるので、着火性をさらに向上できる。また、外周面40に凹凸が形成されている場合に比べて、先端部36から中心電極50や主体金具20等への熱伝導を良くすることができるので、先端部36の過熱を防ぎ先端部36が着火源とならないようにできる。
第1部分41の外径D1は第2部分42の後端46の外径D2よりも大きいので(D1>D2)、D1<D2の場合に比べて、第1部分41の表面積を広くできる。その結果、点火プラグ10の軸線O方向の先端側に電位の分布を広がらせることができる。よって、先端部36が生成した活性種を内燃機関(図示せず)の燃焼室の中心側へ供給できる。
点火プラグ10には交流電圧または複数回のパルス電圧が印加されるので、主体金具20の先端28と先端部36との間にプラズマが重畳されると、先端部36が貫通(絶縁破壊)に至るおそれがある。これに対し、点火プラグ10は、第2部分42の後端46が主体金具20の先端28よりも先端側に位置し、先端部36の後端39の外径が、第2部分42の後端46の外径よりも大きくされている。これにより、主体金具20の先端28が第2部分42の後端46を取り囲む場合に比べて、主体金具20の先端28と先端部36との隙間を狭くできる。その結果、主体金具20の先端28と先端部36との間に生じるプラズマを抑制できるので、先端部36の貫通を抑制できる。
先端部36の大径部45の外径Dは、主体金具20のうち最小の内径D3(棚部27の先端の内径)よりも小さく設定されているので、先端部36側から絶縁体30を主体金具20に挿入できる。よって、絶縁体30の係止部34を主体金具20の棚部27が係止し、主体金具20が外周側から絶縁体30を保持するという信頼性の高い構造を簡易に実現できる。
次に図4を参照して、点火プラグ10のラジカルの生成量を計算した結果を説明する。ソフトウェアは、図3(a)の場合と同様にCFD−ACE+を用いた。モデル化した各部の寸法等(中心電極50の外径、主体金具20の内径D3、先端部36の後端39の外径、第2部分42の後端46の外径、主体金具20の先端28から先端部36の先端38までの軸線方向の長さ、主体金具20の先端28から中心電極50の先端51までの軸線方向の距離L、主体金具20の先端28から垂直面47までの軸線方向の長さM、絶縁体30の比誘電率、電位がゼロの境界の大きさ、気相中のガス種、ガスの初期圧力および初期温度)は、図3(a)の場合と同じにした。
大径部45の外径D、及び、主体金具20の先端28から大径部45までの軸線方向の距離Hを変えて、D/L及びH/Lとラジカル(窒素分子ラジカル及び窒素分子イオン)の生成量との関係を計算した。図4は、D/L及びH/Lとラジカルの生成量との関係を示す図である。図4は、横軸にD/Lをとり、縦軸にラジカルの生成量[×10−27](g)をとった。
図4に示すように、0.4≦H/L≦0.8において、D/L<0.9ではD/Lの増加(表面積の増加)に伴いラジカルの生成量が増加し、D/L≒0.9をピークに、D/L>0.9の増加に伴いラジカルの生成量が減少した。この結果、ラジカルの生成量を確保するには0.3≦D/L≦1.4が好ましく、0.4≦D/L≦1.3がより好ましいことがわかった。また、0.5≦H/L≦0.7の場合は、H/L=0.4又はH/L=0.8の場合よりもラジカルの生成量を多くできることがわかった。よって、ラジカルの生成量を確保するには0.5≦H/L≦0.7が好ましいことがわかった。
次に図5を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、軸線Oを含む断面(図2)において、先端部36の外周面40の軸線Oからの距離が、先端38から大径部45にかけて単調増加し、大径部45から後端46にかけて単調減少する場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、先端部62の外周面に凹凸が形成された点火プラグ60について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図5は第2実施の形態における点火プラグ60の軸線Oを含む断面図である。
図5に示すように点火プラグ60は、絶縁体61の先端部62が、主体金具20の先端28から突出する。先端部62は、先端部62の軸線O方向の先端63から後端64まで、曲面からなる外周面で囲まれている。先端部62は、中心電極50の先端51よりも軸線O方向の先端側に位置する第1部分65と、第1部分65に隣接する第2部分66と、を備えている。先端部62は、第2部分66のうち外径が最大となる大径部67の外径Dが、第1部分65の最大の外径よりも大きく設定される。第2部分66のうち第2部分66の後端68側の部分は、後端68まで外周面が窄んでいる。大径部67の外径Dは、主体金具20の最小の内径D3よりも小さく設定される。
本実施の形態では、第2部分66に形成された凹凸は、周方向に連続している。また、第2部分66に形成された凹凸の凹みの部分の最小の外径は、第1部分65の最大の外径よりも大きく設定される。これにより、凹凸の凹みの部分の機械的強度が著しく低下しないようにできる。
点火プラグ60によれば、第2部分66に凹凸が形成されているので、先端部62の電位の低下を防ぎつつ先端部62の表面積を広くできる。その結果、先端部62の主体金具20からの軸線方向の突出し量を増やすことなく活性種の生成量を増やし、着火性を向上できる。
次に図6を参照して第3実施の形態について説明する。第1実施の形態および第2実施の形態では、大径部45,67の外径Dが、主体金具20の最小の内径D3よりも小さく設定される場合について説明した。これに対し第3実施の形態では、大径部77の外径Dが、主体金具20の最小の内径D3よりも大きく設定される場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図6は第3実施の形態における点火プラグ70の軸線Oを含む断面図である。
図6に示すように点火プラグ70は、絶縁体71の先端部72が、主体金具20の先端28から突出する。先端部72は、先端部72の軸線O方向の先端73から後端74まで、曲面からなる外周面で囲まれている。先端部72は、中心電極50の先端51よりも軸線O方向の先端側に位置する第1部分75と、第1部分75に隣接する第2部分76と、を備えている。
先端部72は、第2部分76のうち外径が最大となる大径部77の外径Dが、第1部分75の最大の外径よりも大きく設定される。第2部分76のうち第2部分76の後端78側の部分は、後端78まで外周面が窄んでいる。第2部分76の後端78は、先端部72の後端74と大径部77との間において、外径が拡大し始める最も後端側の部位である。
大径部77の外径Dは主体金具20の最小の内径よりも大きく設定されているので、先端部72側からは絶縁体71を主体金具20に挿入できない。そこで、点火プラグ70は、絶縁体71を後端側から主体金具20に挿入して、絶縁体71の後端側を主体金具20で保持する。また、絶縁体71を、係止部34(図1参照)を含む部分(以下「後端部材」と称す)と先端部72を含む部分(以下「先端部材」と称す)とに分け、後端部材に先端部材を接合して絶縁体71が構成される。点火プラグ70によれば、第2部分76を備えているので、第1実施の形態と同様に、先端部72の主体金具20からの軸線方向の突出し量を増やすことなく活性種の生成量を増やし、着火性を向上できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
第1実施の形態では、大径部45の外径Dが先端部36の後端39の外径と同一の場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。大径部45の外径Dは第1部分41の外径D1よりも大きければ良いので、D>D1の関係を満たすように適宜設定される。
第1実施の形態では、第2部分42の後端46の外径D2が、第1部分41の外径D1よりも小さい場合(D2<D1)について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第2部分42は後端46側が後端46まで窄んでいれば良いので、この関係とは逆に、D2≧D1とすることは当然可能である。
第2実施の形態では、第2部分66に形成された凹凸の凹みの部分の最小の外径が、第1部分65の最大の外径よりも大きい場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第2部分66に形成された凹凸の凹みの部分の最小の外径を、第1部分65の最大の外径よりも小さくすることは当然可能である。この場合には、凹みを深くすることにより先端部62の表面積をより広くできる。
第3実施の形態では、先端部72の外周面の軸線Oからの距離が、先端73から後端側へ向かうにつれて、先端73から大径部77にかけて単調増加し、大径部77から後端78にかけて単調減少する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第2実施の形態のように、先端部72に凹凸を設けることは当然可能である。
上記各実施の形態では、リング部材54及び充填材55を介して主体金具20を絶縁体30に加締める場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。リング部材54及び充填材55を省略して、主体金具20を加締めることは当然可能である。
10,60,70 点火プラグ
20 主体金具
28 主体金具の先端
30,61,71 絶縁体
36,62,72 絶縁体の先端部
38,63,73 先端部の先端
39,64,74 先端部の後端
40 先端部の外周面
41,65,75 第1部分
42,66,76 第2部分
45,67,77 第2部分の大径部
46,68,78 第2部分の後端
50 中心電極
51 中心電極の先端
D 大径部の外径
H,L 距離

Claims (6)

  1. 先端側から後端側へと軸線に沿って延び、先端が閉じた有底筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の先端部に少なくとも内包される中心電極と、
    前記先端部が自身の先端から突出する状態で前記絶縁体を外周側から保持する筒状の主体金具と、を備える点火プラグであって、
    前記先端部は、前記中心電極の先端よりも軸線方向の先端側に位置する第1部分と、
    前記第1部分に隣接する第2部分であり、少なくとも自身の後端側に自身の後端まで窄む第2部分と、を有し、
    前記第2部分の最大となる大径部の外径は、前記第1部分の外径よりも大きい点火プラグ。
  2. 前記先端部の外周面は、前記先端部の先端から前記大径部にかけて径方向の外側へ向かって凸状に湾曲し、前記大径部から後端側に向かって径方向の外側へ向かって凸状に湾曲する請求項1記載の点火プラグ。
  3. 前記主体金具の前記先端から前記中心電極の前記先端までの軸線方向の距離Lで、前記大径部の外径Dを除した値D/Lは、0.3≦D/L≦1.4を満たす請求項1又は2の点火プラグ。
  4. 前記主体金具の前記先端から前記中心電極の前記先端までの軸線方向の距離Lで、前記主体金具の前記先端から前記大径部までの軸線方向の距離Hを除した値H/Lは、0.5≦H/L≦0.7を満たす請求項1から3のいずれかに記載の点火プラグ。
  5. 前記大径部の外径は、前記主体金具の最小内径よりも小さい請求項1から4のいずれかに記載の点火プラグ。
  6. 前記先端部は、後端の外径が、前記第2部分の後端の外径よりも大きい請求項5記載の点火プラグ。
JP2017115585A 2017-06-13 2017-06-13 点火プラグ Active JP6719420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017115585A JP6719420B2 (ja) 2017-06-13 2017-06-13 点火プラグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017115585A JP6719420B2 (ja) 2017-06-13 2017-06-13 点火プラグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019003752A JP2019003752A (ja) 2019-01-10
JP6719420B2 true JP6719420B2 (ja) 2020-07-08

Family

ID=65008088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017115585A Active JP6719420B2 (ja) 2017-06-13 2017-06-13 点火プラグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6719420B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5858903B2 (ja) * 2012-12-20 2016-02-10 株式会社日本自動車部品総合研究所 点火装置
JP6382043B2 (ja) * 2014-09-18 2018-08-29 株式会社Soken 内燃機関用の点火プラグ
JP6114780B2 (ja) * 2015-06-19 2017-04-12 日本特殊陶業株式会社 点火プラグおよび点火装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019003752A (ja) 2019-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5963775B2 (ja) コロナ形成の位置が制御されたコロナ点火器
US10944244B2 (en) Spark plug
US10153618B2 (en) Spark plug
CN107689555B (zh) 火花塞及点火装置
JP6382043B2 (ja) 内燃機関用の点火プラグ
JP6719420B2 (ja) 点火プラグ
CN112400261B (zh) 火花塞
JP5715652B2 (ja) スパークプラグ及びその製造方法
JP6741717B2 (ja) スパークプラグ
US20200412104A1 (en) Spark plug
JP6667463B2 (ja) 点火プラグ
US10090648B1 (en) Spark plug
JP6767936B2 (ja) 点火プラグ及び点火装置
JP7176450B2 (ja) 点火プラグ
US10178751B2 (en) Ignition plug
JP6114352B2 (ja) 非熱平衡プラズマ点火プラグ、及び、非熱平衡プラズマ点火装置
JP6510703B1 (ja) 点火プラグ
US10581226B2 (en) Spark plug
JP6767938B2 (ja) スパークプラグ
US20180054044A1 (en) Spark plug
JP2021034152A (ja) 点火プラグ
JP2021009821A (ja) スパークプラグ
JP2019029325A (ja) 点火プラグ
JP2013254613A (ja) 点火プラグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200616

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6719420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250