JP2021009821A - スパークプラグ - Google Patents

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将一 日置
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Abstract

【課題】絶縁体のみを変更することで熱価を変更することが可能な構造を有するスパークプラグを提供する。【解決手段】絶縁体10の内周面10dは、軸線方向DXに延びる筒状をなし、中心電極20の外周面20cに近接または接触する第1筒状面10fと、第1筒状面10fに隣接して、第1筒状面10fとの境界Kから径方向DRについて外側に拡がる形態の拡径面10jを有し、境界Kから絶縁体10の先端10bまで延びる筒状の第2筒状面10gとを備える。主体金具50の先端面50bが位置する軸線方向DXの位置において、開口空間Sを挟んで位置する中心電極20の外周面20cと絶縁体10の第2筒状面10gとの間隙寸法Bは、絶縁体10の外周面10cと主体金具50の内周面50dとの間隙寸法Aよりも大きい。【選択図】図3

Description

本発明は、スパークプラグに関する。
特許文献1には、軸線方向の先端側から後端側に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、絶縁体の軸孔の内部に挿入された中心電極と、絶縁体の周囲を取り囲む筒状の主体金具と、主体金具の先端面に固定された接地電極と、を備えるスパークプラグが開示されている。このようなスパークプラグは、主体金具に形成されたネジ部を利用してエンジンのシリンダヘッドに取り付けられ、燃焼室内に供給される混合ガスへの着火源として使用される。より具体的には、火花放電ギャップを隔てた接地電極と中心電極との間で火花放電を発生させて、燃焼室内の混合ガスに着火を行う。
特開2016−12410号公報
さらに、このスパークプラグでは、絶縁体の外周面が、先端側を向く環状の第1環状面(外周側段部)を有し、主体金具の内周面が、後端側を向く環状の第2環状面(棚部の一部)を有している。そして、絶縁体の第1環状面と主体金具の第2環状面とが、介在部材を間に挟んで間接に接触している。さらには、絶縁体の先端部の外周面と主体金具の先端部の内周面との間(主体金具の第2環状面よりも先端側の位置)には、ガスボリュームと呼ばれる空間が設けられている。一方、中心電極の外周面と絶縁体の内周面とは、近接または接触している。このスパークプラグでは、主体金具の先端面が位置する軸線方向の位置において、絶縁体の外周面と主体金具の内周面との間隙寸法は、中心電極の外周面と絶縁体の内周面との間隙寸法に比べて、極めて大きくされている。
このようなスパークプラグでは、燃焼室内の高温ガスに晒されて高温になる発火部(具体的には、絶縁体の先端部及び中心電極の先端部)の熱が、絶縁体の第1環状面から介在部材を通じて主体金具の第2環状面に伝わり、さらに、主体金具のネジ部等からエンジンのシリンダヘッドに伝わることで、絶縁体の先端部及び中心電極の先端部の熱が、スパークプラグの外部に放出(熱引き)される。
ところで、スパークプラグの発火部(具体的には、絶縁体の先端部及び中心電極の先端部)の熱引きの度合いを表す指標として、熱価が知られている。熱引きの度合いが高い(大きい)ものを高熱価、熱引きの度合いが低い(小さい)ものを低熱価という。スパークプラグでは、取り付け対象となるエンジンの種類などに応じて最適な熱価となるように、熱価が調整されている。具体的には、例えば、絶縁体の第1環状面と主体金具の第2環状面の軸線方向位置を変更することで、スパークプラグの熱価を変更する。例えば、絶縁体の第1環状面と主体金具の第2環状面の軸線方向位置が、より先端側になるように、絶縁体の形状及び主体金具の形状を変更することで、より高熱価なスパークプラグに変更することができる。
従って、従来、熱価の異なるスパークプラグを複数製造するためには、それぞれの熱価に対応した形状を有する複数種類の絶縁体及び複数種類の主体金具を用意する必要があった。このように、熱価ごとに異なる種類の絶縁体及び主体金具を製造することによって、スパークプラグの製造コストが高くなっていた。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、絶縁体のみを変更することで熱価を変更することが可能な構造を有するスパークプラグを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、軸線方向について先端側から後端側に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、前記軸孔の内部に挿入された中心電極と、前記絶縁体の周囲を取り囲む筒状の主体金具と、前記主体金具の先端面に固定された接地電極と、を備えるスパークプラグにおいて、前記絶縁体は、前記主体金具の前記先端面から前記先端側に突出する突出部を有し、前記絶縁体の外周面の一部であって前記突出部よりも前記後端側に位置する環状の第1環状面と、前記主体金具の内周面の一部であって前記第1環状面に対向する環状の第2環状面とが、直接または介在部材を間に挟んで間接に接触しており、前記絶縁体のうち前記軸孔を構成する内周面は、前記軸線方向に延びる筒状をなし、前記中心電極の外周面に近接または接触する第1筒状面と、前記第1筒状面に隣接して、前記第1筒状面との境界から径方向について外側に拡がる形態の拡径面を有し、前記境界から前記絶縁体の先端まで延びる筒状の第2筒状面と、を備え、前記スパークプラグは、前記絶縁体の前記第2筒状面と前記中心電極の前記外周面とによって囲まれて、前記先端側に開口する開口空間を有し、前記主体金具の前記先端面が位置する前記軸線方向の位置において、前記開口空間を挟んで位置する前記中心電極の前記外周面と前記絶縁体の前記第2筒状面との間隙寸法は、前記絶縁体の前記外周面と前記主体金具の前記内周面との間隙寸法よりも大きいスパークプラグである。
上述のスパークプラグでは、絶縁体が、主体金具の先端面から先端側に突出する突出部を有している。これにより、絶縁体が主体金具の先端面から先端側に突出していないスパークプラグに比べて、中心電極と主体金具との間の絶縁体の表面を通じた沿面距離を大きくすることができるので、絶縁体の表面を通じた中心電極と主体金具との間における沿面放電を発生し難くできる。
さらに、上述のスパークプラグでは、絶縁体の外周面の一部であって突出部よりも後端側に位置する環状(絶縁体の外周面の全周にわたる環状)の第1環状面と、主体金具の内周面の一部であって第1環状面に対向する環状(主体金具の内周面の全周にわたる環状)の第2環状面とが、直接または介在部材を間に挟んで間接に接触している。従って、このスパークプラグでは、燃焼室内の高温ガスに晒されて高温になる発火部(具体的には、絶縁体の先端部及び中心電極の先端部)の熱が、絶縁体の第1環状面から主体金具の第2環状面に伝わり、さらに、主体金具に形成されているネジ部等からエンジンのシリンダヘッドに伝わることで、絶縁体の先端部及び中心電極の先端部の熱が、スパークプラグの外部に放出(熱引き)される。
さらに、上述のスパークプラグでは、絶縁体のうち軸孔を構成する内周面が、第1筒状面と第2筒状面とを有している。このうち、第1筒状面は、軸線方向に延びる筒状をなし、中心電極の外周面に近接または接触する。なお、「第1筒状面が中心電極の外周面に近接する」とは、「第1筒状面が、中心電極の外周面との間に0.2mm以下の間隙を空けて離間する」ことをいう。従って、上述のスパークプラグでは、第1筒状面は、中心電極の外周面に接触している、または、中心電極の外周面との間に0.2mm以下の間隙を空けて離間(すなわち近接)している。また、第2筒状面は、第1筒状面に隣接して、第1筒状面との境界から径方向について外側に拡がる形態の拡径面を有し、第1筒状面との境界から絶縁体の先端まで延びる筒状をなしている。
このスパークプラグは、絶縁体の第2筒状面と中心電極の外周面とによって囲まれて、先端側に開口する開口空間を有する。さらに、このスパークプラグでは、主体金具の先端面が位置する軸線方向の位置において、開口空間を挟んで位置する中心電極の外周面と絶縁体の第2筒状面との間隙寸法Bが、絶縁体の外周面と主体金具の内周面との間隙寸法Aよりも大きくされている。
このような構造のスパークプラグでは、中心電極の熱の多くは、第1筒状面を経由して絶縁体から主体金具に伝わることによって、スパークプラグの外部に放出(熱引き)される。このため、第1筒状面が大きいほど(例えば、第1筒状面の軸線方向の長さが長いほど)、中心電極の熱引きが良好になり、その結果、スパークプラグの熱価が高くなる。また、絶縁体の熱は、従来と同様に、絶縁体の第1環状面から主体金具の第2環状面に伝わるが、従来と異なり、間隙寸法A<間隙寸法Bとされているので、絶縁体の外周面のうち第1環状面よりも先端側に位置する部位から、間隙を通じて、主体金具の内周面のうち第2環状面よりも先端側に位置する部位に伝わり易くなる。
従って、上述のスパークプラグは、絶縁体のみを変更することで熱価を変更することが可能な構造を有するスパークプラグであるといえる。具体的には、絶縁体の第1筒状面と第2筒状面との境界の軸線方向位置を変更することで、スパークプラグの熱価を変更することができる。例えば、絶縁体の第1筒状面と第2筒状面との境界の軸線方向位置を先端側に変更すると、絶縁体の第1筒状面(中心電極の外周面に近接または接触する部位)の軸線方向の長さが長くなるので、中心電極の熱引きが良好になる。さらには、高温のガスに晒される絶縁体の第2筒状面(先端側に開口する開口空間を構成する面)の面積が小さくなるので、絶縁体の温度が上昇し難くなる。従って、絶縁体の第1筒状面と第2筒状面との境界の軸線方向位置を先端側に変更することで、熱価を高めることができる。
以上説明したように、上述のスパークプラグは、絶縁体のみを変更することで熱価を変更することが可能な構造を有するスパークプラグであるといえる。例えば、絶縁体の第1筒状面と第2筒状面との境界の軸線方向位置が異なる絶縁体を2つ用意し、それ以外の部品は同等のものを2つずつ用意すれば、熱価の異なるスパークプラグを1つずつ製造することができる。
なお、拡径面には、以下の2つの拡径面が含まれる。
(1)軸線方向に変位することなく、第1筒状面との境界から径方向について外側に拡がる環状平面である拡径面。
(2)第1筒状面との境界から径方向について外側に拡がりつつ軸線方向に変位する形態の筒状面を含む拡径面。
さらに、(2)の拡径面としては、以下の2つの拡径面を挙げることができる。
(3)第1筒状面との境界から径方向について外側に拡がりつつ軸線方向について先端側に変位する筒状面からなる拡径面。
(4)軸線方向に変位することなく第1筒状面との境界から径方向について外側に拡がる環状平面と、この環状平面の外周から径方向について外側に拡がりつつ軸線方向について先端側に変位する筒状面と、からなる拡径面。
また、第2筒状面としては、例えば、以下の2つの筒状面が挙げられる。
(5)前記(2)の拡径面のみからなる第2筒状面。
(6)前記(2)の拡径面と、この拡径面の先端から軸線方向について先端側に真っ直ぐ延びる筒状面とからなる第2筒状面。
さらに、前記のスパークプラグであって、前記絶縁体の前記第1環状面が前記主体金具の前記第2環状面を前記後端側から前記先端側に押圧する態様で、前記第1環状面と前記第2環状面とが直接または前記介在部材を間に挟んで間接に接触しており、前記第1環状面は、前記拡径面よりも前記後端側に位置するスパークプラグとすると良い。
上述のスパークプラグでは、絶縁体の第1環状面が、主体金具の第2環状面(第1環状面よりも先端側に位置する第2環状面)を、後端側から先端側に押圧する態様で、第1環状面と第2環状面とが直接または介在部材を間に挟んで間接に接触している。なお、第1環状面は、絶縁体の外周面の全周にわたる環状をなし、先端側を向く環状面である。また、第2環状面は、主体金具の内周面の全周にわたる環状をなし、後端側を向く環状面である。従って、絶縁体のうち第1環状面及びその近傍の部位には、主体金具の第2環状面からの反力が作用する。このため、絶縁体は、第1環状面が位置する部位の肉厚が厚いほど、第2環状面からの反力に対する強度が高くなるので好ましい。
これに対し、上述のスパークプラグでは、絶縁体の第1環状面を、拡径面よりも後端側に設けている。従って、絶縁体の第1環状面を、先端側に開口する開口空間よりも後端側に設けている。絶縁体のうち開口空間を構成する内周面を有する部位の肉厚は、開口空間の径方向寸法の分だけ薄くなるので、強度が低下する。一方、絶縁体のうち拡径面よりも後端側に位置する部位は、開口空間を構成する内周面を有する部位よりも肉厚が厚い。従って、絶縁体の第1環状面を拡径面よりも後端側に設けることで、前記反力に対する強度を高くすることができるので、第1環状面の近傍で前記反力によって絶縁体が折れるなどの不具合を防止できる。
さらに、前記いずれかのスパークプラグであって、前記拡径面は、前記第1筒状面との前記境界から、前記径方向について前記外側に拡がりつつ前記軸線方向について前記先端側に変位する形態であるスパークプラグとすると良い。
ところで、スパークプラグを装着したエンジンでは、LSPI(Low Speed Pre-Ignition)が発生することがあった。ここで、LSPIとは、スパークプラグの先端側に開口する開口空間(ガスボリューム)内に、燃焼後の高温ガスが滞留し、この状態で、新たに混合ガス(燃料と空気の混合ガス)が燃焼室内に供給された場合に、スパークプラグによって火花放電を発生させる前に、高温ガスが滞留している前記開口空間内において着火してしまう現象(異常燃焼)をいう。
これに対し、上述のスパークプラグでは、拡径面が、第1筒状面との境界から、径方向について外側に拡がりつつ軸線方向について先端側に変位する筒状をなしている。換言すれば、拡径面は、軸線方向について先端側に向かう(変位する)にしたがって中心電極の外周面との間隙寸法が大きくなる形状をなしている。これにより、例えば、拡径面を、軸線方向に変位することなく第1筒状面との境界から径方向について外側に拡がる環状平面とした場合に比べて、絶縁体の第2筒状面(拡径面を有する筒状面)と中心電極の外周面とによって囲まれて先端側に開口する開口空間の体積を小さくすることができる。開口空間の体積を小さくすることによって、燃焼後に開口空間内に滞留する高温ガスの体積を低減することができるので、LSPIを発生し難くすることができる。
実施形態にかかるスパークプラグの半断面図である。 図1のB部拡大図である。 実施形態にかかるスパークプラグの先端側部分の拡大断面図である。 変形形態1にかかるスパークプラグの先端側部分の拡大断面図である。 変形形態2にかかるスパークプラグの先端側部分の拡大断面図である。 変形形態3にかかるスパークプラグの先端側部分の拡大断面図である。
次に、本発明の実施形態にかかるスパークプラグ100について、図面を参照して説明する。図1は、実施形態にかかるスパークプラグの半断面図であり、スパークプラグ100を軸線方向DX(軸線AXに沿う方向、図1において上下方向)に切断した半断面図である。なお、図1では、エンジンEGのシリンダヘッド200を破線で示している。図2は、図1のB部拡大図である。図3は、スパークプラグ100の先端側部分の拡大断面図である。なお、スパークプラグ100において、燃焼室206内に配置される側(図1において下側)を先端側、その反対側(図1において上側)を後端側とする。また、軸線方向DXに直交する方向(筒状をなす絶縁体10の直径に沿う方向、図1の切断面において左右方向)を径方向DRとする。
スパークプラグ100は、絶縁体10と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40と、主体金具50とを備える。このスパークプラグ100は、主体金具50に形成されているネジ部52を利用してエンジンEGのシリンダヘッド200に取り付けられ、燃焼室206内に供給される混合ガス(燃料と空気の混合ガス)への着火源として使用される。より具体的には、火花放電ギャップGを隔てた中心電極20と接地電極30との間で火花放電を発生させて、燃焼室206内の混合ガスに着火を行う。
以下、スパークプラグ100の各構成部品について詳細に説明する。絶縁体10は、セラミックからなり、軸線方向DX(図1において上下方向)に延びる円筒状をなしている。この絶縁体10は、軸線方向DXについて先端側から後端側に貫通する軸孔12を有する。絶縁体10は、軸線方向DXについて略中央の位置に、外径が最も大きな鍔部19を有し、鍔部19よりも後端側(図1において上側)に、後端側胴部18を有している。さらに絶縁体10は、鍔部19よりも先端側に、先端側第1胴部17と、これよりも小径の先端側第2胴部15とを有している。先端側第1胴部17と先端側第2胴部15との間には、段差部16が介在している。
この絶縁体10(先端側第2胴部15)は、主体金具50の先端面50bから先端側(図1において下側)に突出する突出部15bを有する。さらに、絶縁体10は、円筒状の外周面10cの一部であって突出部15bよりも後端側(図1において上側)に位置する円環状の第1環状面11を有する(図2参照)。より具体的には、この第1環状面11は、段差部16の外周面であり、絶縁体10の外周面10cの全周にわたる円環状をなし、先端側(図1及び図2において下側)を向く環状面である。
中心電極20は、軸線方向DXに延びる棒状(略円柱状)をなし、絶縁体10の軸孔12の内部に挿入された状態で、絶縁体10に保持されている(図1参照)。この中心電極20は、電極母材21の内部に、芯材22が埋設された構造を有している。電極母材21は、例えば、インコネル600(INCONELは登録商標)等のニッケル合金によって形成されている。芯材22は、電極母材21よりも高い熱伝導率を有する金属(例えば、銅)によって形成されている。中心電極20の先端部は、絶縁体10の先端10bから先端側に露出(突出)している。中心電極20の先端には、電極チップ29が設けられている(図1及び図3参照)。
主体金具50は、絶縁体10(後端側胴部18の一部から先端側第2胴部15の一部にかけての部位)の外周を囲む略円筒状の部材であり、絶縁体10を内部に保持している。主体金具50の外周には、工具係合部51と、ネジ部52とが形成されている。工具係合部51は、スパークプラグレンチ(図示せず)が嵌合する部位である。主体金具50のネジ部52は、ネジ山が形成された部位であり、シリンダヘッド200の取付ネジ孔201に螺合する。主体金具50のネジ部52をシリンダヘッド200の取付ネジ孔201に螺合させて締め付けることによって、スパークプラグ100がシリンダヘッド200に固定される(図1参照)。
主体金具50の工具係合部51とネジ部52との間には、径方向DRについて外側に突き出たフランジ状の鍔部54が形成されている。ネジ部52と鍔部54との間には、環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、板体を折り曲げることによって形成されており、スパークプラグ100がシリンダヘッド200に取り付けられた際には、鍔部54の座面55と取付ネジ孔201の開口周縁部205との間で押し潰されて変形する。ガスケット5の変形によって、スパークプラグ100とシリンダヘッド200との隙間が封止され、取付ネジ孔201を介した燃焼ガスの漏出が抑制される。
主体金具50の工具係合部51よりも後端側には、薄肉の加締部53が形成されている。鍔部54と工具係合部51との間には、薄肉の座屈部58が形成されている。主体金具50の工具係合部51から加締部53にかけての内周面50dと、絶縁体10(後端側胴部18)の外周面10cとの間には、円環状のリング部材6,7が挿入されている。さらに両リング部材6,7の間には、タルク(滑石)9の粉末が充填されている。
また、この主体金具50は、円筒状の内周面50dの一部であって、絶縁体10の第1環状面11に対向する円環状の第2環状面56を有する(図2参照)。この第2環状面56は、主体金具50の内周面50dの全周にわたる円環状をなし、後端側(図1及び図2において上側)を向く環状面である。第2環状面56は、第1環状面11よりも先端側に位置している。第2環状面56と第1環状面11との間には、円環状の板パッキン8(介在部材)が設けられている(図2参照)。
スパークプラグ100の製造工程において、加締部53が径方向DRについて内側に折り曲げられて加締められると、圧縮力の付加に伴って、座屈部58が径方向DRについて外側に座屈変形する。これと共に、タルク9が加締部53と絶縁体の鍔部19との間で圧縮されて、主体金具50と絶縁体10との間の気密性が高まる(図2参照)。このとき、絶縁体10が先端側に押圧されることによって、絶縁体10の第1環状面11が、主体金具50の第2環状面56を、後端側から先端側に押圧する態様で、第1環状面11と第2環状面56とが板パッキン8(介在部材)を間に挟んで間接に接触する(図2参照)。これにより、絶縁体10が、主体金具50の加締部53と第2環状面56との間に挟まれる態様で、主体金具50に固定される。さらには、第1環状面11と第2環状面56とが板パッキン8(介在部材)に密着することで、絶縁体10の第1環状面11と主体金具50の第2環状面56との間が気密になり、燃焼ガスの漏出が抑制される。
接地電極30は、屈曲板状をなし、一端が主体金具50の先端面50bに固定(接合)され、他端が中心電極20と対向する電極である。接地電極30のうち中心電極20の電極チップ29と対向する位置に、電極チップ39が設けられている。従って、スパークプラグ100では、中心電極20の電極チップ29と接地電極30の電極チップ39との間で、火花放電が発生する。
端子金具40は、外部から給電を受けるための端子であり、軸線方向DXに延びる棒状をなしている。この端子金具40は、その後端部41が絶縁体10の軸孔12から後端側に露出する態様で、絶縁体10の軸孔12内に挿入されている。
また、絶縁体10の軸孔12内のうち、端子金具40と中心電極20との間には、電気的なノイズを抑制するための抵抗体3が配置されている。この抵抗体3は、導電性材料(例えば、ガラスと炭素粒子とセラミック粒子との混合物)を用いて形成されている。さらに、抵抗体3と中心電極20との間には、シール部2が配置されている。このシール部2は、導電性材料(例えば、抵抗体3を構成するガラスと同等のガラスと金属粒子との混合物)を用いて形成されている。これにより、中心電極20は、シール部2及び抵抗体3を通じて、端子金具40に電気的に接続されている。
なお、スパークプラグ100の製造の際には、中心電極20は、絶縁体10の後端側(図1において上方)から軸孔12内に挿入される。挿入された中心電極20は、絶縁体10の内側テーパ面13(図3参照)に支持されることにより、軸孔12内の所定位置に配置される。次に、シール部2の材料粉末の投入と投入された粉末材料の成形を行い、その後、抵抗体3の材料粉末の投入と投入された粉末材料の成形を行う。粉末材料は、絶縁体10の後端側から軸孔12内に投入される。次に、投入した材料粉末に含まれるガラス成分の軟化点よりも高い所定温度にまで絶縁体10を加熱した状態で、端子金具40を、絶縁体10の後端側(図1において上方)から軸孔12内に挿入する。これにより、投入した材料粉末が圧縮および焼結されて、シール部2及び抵抗体3が形成されると共に、端子金具40が絶縁体10に固定される。
端子金具40の後端部41には、プラグキャップ(図示せず)を介して高圧ケーブル(図示せず)が接続される。これにより、端子金具40とシリンダヘッド200との間に高電圧が印加され、シリンダヘッド200に導通する接地電極30と端子金具40に導通する中心電極20との間に火花放電が生じる。
ところで、スパークプラグ100では、前述したように、絶縁体10が、主体金具50の先端面50bから先端側に突出する突出部15bを有している。これにより、絶縁体が主体金具の先端面から先端側に突出していないスパークプラグに比べて、中心電極20と主体金具50との間の絶縁体10の表面を通じた沿面距離を大きくすることができるので、絶縁体10の表面を通じた中心電極20と主体金具50との間における沿面放電を発生し難くできる。
さらに、スパークプラグ100では、前述したように、絶縁体10の外周面10cの一部であって突出部15bよりも後端側に位置する第1環状面11と、主体金具50の内周面50dの一部であって第1環状面11に対向する第2環状面56とが、板パッキン8(介在部材)を間に挟んで間接に接触している(図2参照)。従って、スパークプラグ100では、燃焼室206内の高温ガスに晒されて高温になる発火部(具体的には、絶縁体10の先端側部分及び中心電極20の先端側部分)の熱が、板パッキン8(介在部材)を通じて絶縁体10の第1環状面11から主体金具50の第2環状面56に伝わり、さらに、主体金具50のネジ部52等からエンジンEGのシリンダヘッド200に伝わることで、絶縁体10の先端側部分及び中心電極20の先端側部分の熱が、スパークプラグ100の外部に放出(熱引き)される。
さらに、スパークプラグ100では、絶縁体10のうち軸孔12を構成する円筒状の内周面10dが、第1筒状面10fと第2筒状面10gとを有している(図1及び図3参照)。このうち、第1筒状面10fは、軸線方向DXに延びる円筒状をなし、中心電極20の外周面20cに近接または接触する。なお、「第1筒状面10fが、中心電極20の外周面20cに近接する」とは、「第1筒状面10fが、中心電極20の外周面20cとの間に0.2mm以下の間隙を空けて離間する」ことをいう。従って、本実施形態のスパークプラグ100では、第1筒状面10fは、中心電極20の外周面20cに接触している、または、中心電極20の外周面20cとの間に0.2mm以下の間隙を空けて離間(すなわち近接)している。また、第2筒状面10gは、第1筒状面10fに隣接して、第1筒状面10fとの境界Kから径方向DRについて外側(図3の切断面において、軸線AXから左右に遠ざかる方向)に拡がる形態の拡径面10jを有し、第1筒状面10fとの境界Kから絶縁体10の先端10bまで延びる円筒状をなしている(図1及び図3参照)。より具体的には、第2筒状面10gは、拡径面10jと、この拡径面10jの先端(図1及び図3において下端)から軸線方向DXについて先端側に真っ直ぐ延びる直筒状面10kとからなる。
このスパークプラグ100は、絶縁体10の第2筒状面10gと中心電極20の外周面20cとによって囲まれて、先端側(図3において下側)に開口する開口空間Sを有する(図3参照)。さらに、スパークプラグ100では、主体金具50の先端面50bが位置する軸線方向DXの位置(図3において二点鎖線で示す基準位置L)において、開口空間Sを挟んで位置する中心電極20の外周面20cと絶縁体10の第2筒状面10gとの間隙寸法B(径方向DRについての間隙寸法)が、絶縁体10の外周面10cと主体金具50の内周面50dとの間隙寸法A(径方向DRについての間隙寸法)よりも大きくされている(図3参照)。なお、本実施形態のスパークプラグ100では、間隙寸法Aは、0.1mm以上0.5mm以下の範囲内の値とされ、間隙寸法Bは、1.0mm以上2.0mm以下の範囲内の値とされる。
このような構造のスパークプラグ100では、中心電極20の熱の多くは、第1筒状面10fを通じて絶縁体10に伝わり、さらに、絶縁体10から主体金具50に伝わることによって、スパークプラグ100の外部に放出(熱引き)される。このため、第1筒状面10fが大きいほど(具体的には、第1筒状面10fの軸線方向DXの長さが長いほど)、中心電極20の熱引きが良好になり、その結果、スパークプラグ100の熱価が高くなる。
また、絶縁体10の熱は、従来と同様に、板パッキン8を通じて絶縁体10の第1環状面11から主体金具50の第2環状面56に伝わる。さらには、従来と異なり、間隙寸法A<間隙寸法Bとされているので、絶縁体10の外周面10cのうち第1環状面11よりも先端側に位置する外周部10s(先端側第2胴部15の外周面)から、間隙を通じて、主体金具50の内周面50dのうち第2環状面56よりも先端側に位置する内周部50sにも伝わり易くなる。特に、本実施形態では、間隙寸法Aを小さくして、絶縁体10の外周部10sと主体金具50の内周部50sを近接させているので、両者の間隙を通じて絶縁体10の外周部10sから主体金具50の内周部50sに熱が伝わり易くなっている。
以上のことから、スパークプラグ100は、絶縁体10のみを変更することで熱価を変更することが可能な構造を有するスパークプラグであるといえる。具体的には、絶縁体10の第1筒状面10fと第2筒状面10gとの境界Kの軸線方向位置(軸線方向DXについての位置、図3において上下方向の位置)を変更することで、スパークプラグの熱価を変更することができる。
ここで、実施形態のスパークプラグ100と変形形態1のスパークプラグ400とを比較して、具体的に説明する。変形形態1のスパークプラグ400は、図4に示すように、実施形態のスパークプラグ100と比較して、境界Kの軸線方向位置(軸線方向DXの位置)がスパークプラグ100よりも先端側に位置するように、絶縁体を変更した点のみが異なるスパークプラグである。従って、変形形態1のスパークプラグ400でも、主体金具50の先端面50bが位置する軸線方向DXの位置(基準位置L)において、開口空間Sを挟んで位置する中心電極20の外周面20cと絶縁体410の第2筒状面410g(内周面410d)との間隙寸法Bが、絶縁体410の外周面410cと主体金具50の内周面50dとの間隙寸法Aよりも大きくされている(図4参照)。なお、図4には、実施形態のスパークプラグ100の拡径面10jを、二点鎖線で示している。
変形形態1のスパークプラグ400では、図4に示すように、絶縁体410の第2筒状面410gを、スパークプラグ100の直筒状面10kと同等の直筒状面410kと、スパークプラグ100の拡径面10jよりも軸線方向DXの長さが短い拡径面410jとにより構成している。これにより、変形形態1のスパークプラグ400では、実施形態のスパークプラグ100に比べて、絶縁体410の第1筒状面410fと第2筒状面410gとの境界Kの軸線方向位置が、先端側(図4において下側)に位置することになる。なお、変形形態1の拡径面410jの形態は、実施形態の拡径面10jの形態と同様に、境界Kから、径方向DRについて外側に拡がりつつ軸線方向DXについて先端側に変位する円筒状をなしている。
図4に示すように、変形形態1のスパークプラグ400では、実施形態のスパークプラグ100に比べて、境界Kの軸線方向位置を先端側に変更することで、絶縁体410の第1筒状面410f(中心電極20の外周面20cに近接または接触する部位)の軸線方向DXの長さが長くなる(従って、第1筒状面410fの面積が大きくなる)ので、中心電極20の熱引きが良好になる。さらには、変形形態1のスパークプラグ400では、実施形態のスパークプラグ100に比べて、高温のガスに晒される絶縁体410の第2筒状面410g(先端側に開口する開口空間Sを構成する面)の面積が小さくなるので、絶縁体410の温度が上昇し難くなる。従って、絶縁体410の第1筒状面410fと第2筒状面410gとの境界Kの軸線方向位置を先端側に変更することで、熱価を高めることができる。
また、スパークプラグ100では、前述したように、絶縁体10の第1環状面11が、板パッキン8(介在部材)を間に挟んで、主体金具50の第2環状面56を、後端側から先端側に押圧している(図2参照)。従って、絶縁体10のうち第1環状面11及びその近傍の部位には、主体金具50の第2環状面56からの反力が作用する。このため、絶縁体10は、第1環状面11が位置する部位の肉厚が厚いほど、第2環状面56からの反力に対する強度が高くなるので好ましい。
これに対し、スパークプラグ100では、絶縁体10の第1環状面11を、拡径面10jよりも後端側(図3において上側)に設けている。従って、絶縁体10の第1環状面11を、開口空間Sよりも後端側に設けている。絶縁体10のうち開口空間Sを構成する内周面10d(具体的には、第2筒状面10g)を有する部位の肉厚は、開口空間Sの径方向寸法の分だけ薄くなるので、強度が低下する。一方、絶縁体10のうち拡径面10jよりも後端側に位置する部位は、開口空間Sを構成する内周面10d(具体的には、第2筒状面10g)を有する部位よりも肉厚が厚い。従って、絶縁体10の第1環状面11を拡径面10jよりも後端側に設けることで、第2環状面56からの反力に対する強度を高くすることができるので、第1環状面11の近傍で前記反力によって絶縁体10が折れるなどの不具合を防止できる。
ところで、従来、スパークプラグを装着したエンジンでは、LSPI(Low Speed Pre-Ignition)が発生することがあった。ここで、LSPIとは、スパークプラグの先端側に開口する開口空間(ガスボリューム)内に、燃焼後の高温ガスが滞留し、この状態で、新たに混合ガス(燃料と空気の混合ガス)が燃焼室内に供給された場合に、スパークプラグにおいて火花放電を発生させる前に、高温ガスが滞留している前記開口空間内において着火してしまう現象(異常燃焼)をいう。
これに対し、本実施形態のスパークプラグ100では、拡径面10jが、第1筒状面10fとの境界Kから、径方向DRについて外側に拡がりつつ軸線方向DXについて先端側に変位する円筒状をなしている(図3参照)。換言すれば、拡径面10jは、軸線方向DXについて先端側に向かう(変位する)にしたがって中心電極20の外周面20cとの間隙寸法が大きくなる形状をなしている。これにより、例えば、拡径面を、軸線方向DXに変位することなく第1筒状面10fとの境界Kから径方向DRについて外側に拡がる環状平面とした場合に比べて、開口空間Sの体積を小さくすることができる。開口空間Sの体積を小さくすることによって、燃焼後に開口空間S内に滞留する高温ガスの体積を低減することができるので、LSPIを発生し難くすることができる。
ここで、実施形態のスパークプラグ100と変形形態2のスパークプラグ500とを比較して、具体的に説明する。変形形態2のスパークプラグ500は、図5に示すように、絶縁体510の拡径面510jが、軸線方向DXに変位することなく第1筒状面510fとの境界Kから径方向DRについて外側に拡がる環状平面とされている。なお、変形形態2のスパークプラグ500でも、主体金具50の先端面50bが位置する軸線方向DXの位置(基準位置L)において、開口空間Sを挟んで位置する中心電極20の外周面20cと絶縁体510の第2筒状面510g(内周面510d)との間隙寸法Bが、絶縁体510の外周面510cと主体金具50の内周面50dとの間隙寸法Aよりも大きくされている(図5参照)。図5には、実施形態のスパークプラグ100の拡径面10jを、二点鎖線で示している。
変形形態2のスパークプラグ500では、図5に示すように、絶縁体510の第2筒状面510gを、軸線方向DXに変位することなく第1筒状面510fとの境界Kから径方向DRについて外側に拡がる円環状の拡径面510jと、拡径面510jの外周から軸線方向DXについて先端側に真っ直ぐ延びる直筒状面510kとにより構成している。なお、変形形態2のスパークプラグ500における境界Kの位置は、実施形態のスパークプラグ100と同等である。
図3及び図5からわかるように、実施形態のスパークプラグ100にかかる開口空間Sの体積は、変形形態2のスパークプラグ500にかかる開口空間Sの体積よりも小さくなっている。従って、実施形態のスパークプラグ100では、変形形態2のスパークプラグ500に比べて、燃焼後に開口空間S内に滞留する高温ガスの体積を低減することができるので、LSPIを発生し難くすることができる。
なお、軸線方向DXに変位することなく第1筒状面510fとの境界Kから径方向DRについて外側に拡がる円環状の拡径面510jを有する変形形態2のスパークプラグ500についても、絶縁体510のみを変更することで熱価を変更することが可能な構造を有するスパークプラグであるといえる。具体的には、絶縁体510の第1筒状面510fと第2筒状面510gとの境界Kの軸線方向位置(軸線方向DXについての位置、図5において上下方向の位置)を変更することで、中心電極20の外周面20cに近接または接触する第1筒状面510fの長さ(すなわち、熱伝導面積)を変更することができるので、スパークプラグの熱価を変更することができる。
以上において、本発明を実施形態及び変形形態1,2に即して説明したが、本発明は実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、第2筒状面を、境界Kから径方向DRについて外側に拡がりつつ軸線方向DXについて先端側に変位する形態の拡径面10jと、この拡径面10jの先端から軸線方向DXについて先端側に真っ直ぐ延びる直筒状面10kとからなる第2筒状面10gとした(図3参照)。しかしながら、第2筒状面を、境界Kから径方向DRについて外側に拡がりつつ軸線方向DXについて先端側に変位する形態の拡径面のみによって構成するようにしても良い。
また、変形形態2では、拡径面を、軸線方向DXに変位することなく境界Kから径方向DRについて外側に拡がる円環状の拡径面510jとした(図5参照)。しかしながら、図6に示す変形形態3にかかるスパークプラグ600のように、拡径面を、軸線方向DXに変位することなく境界Kから径方向DRについて外側に拡がる円環状の第1拡径面610jと、この第1拡径面610jの外周から径方向DRについて外側に拡がりつつ軸線方向DXについて先端側に変位する円筒状の第2拡径面610mとからなる拡径面としても良い。
変形形態3のスパークプラグ600は、絶縁体610の第2筒状面として、第1拡径面610jと、第2拡径面610mと、第2拡径面610mの先端から軸線方向DXについて先端側に真っ直ぐ延びる直筒状面610kとからなる第2筒状面610gを有する。また、変形形態3のスパークプラグ600でも、主体金具50の先端面50bが位置する軸線方向DXの位置(基準位置L)において、開口空間Sを挟んで位置する中心電極20の外周面20cと絶縁体610の第2筒状面610g(内周面610d)との間隙寸法Bが、絶縁体610の外周面610cと主体金具50の内周面50dとの間隙寸法Aよりも大きくされている(図6参照)。
また、実施形態のスパークプラグ100では、絶縁体10の軸孔12内のうち端子金具40と中心電極20との間に、シール部2と抵抗体3とを設けた(図1参照)が、シール部2と抵抗体3に加えて、シール部2と同等の材料からなるシール部を設けるようにしても良い。具体的には、絶縁体10の軸孔12内のうち、端子金具40と抵抗体3との間に、シール部2と同等の材料からなるシール部を設けるようにしても良い。
8 板パッキン(介在部材)
10,410,510,610 絶縁体
10b 先端
10c,410c,510c,610c 外周面
10d,410d,510d,610d 内周面
10f,410f,510f,610f 第1筒状面
10g,410g,510g,610g 第2筒状面
10j,410j,510j 拡径面
11 第1環状面
12 軸孔
15b 突出部
20 中心電極
20c 外周面
30 接地電極
40 端子金具
50 主体金具
50b 先端面
50d 内周面
56 第2環状面
100,400,500,600 スパークプラグ
610j 第1拡径面(拡径面)
610m 第2拡径面(拡径面)
AX 軸線
DR 径方向
DX 軸線方向
K 境界
S 開口空間

Claims (3)

  1. 軸線方向について先端側から後端側に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    前記軸孔の内部に挿入された中心電極と、
    前記絶縁体の周囲を取り囲む筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端面に固定された接地電極と、を備える
    スパークプラグにおいて、
    前記絶縁体は、前記主体金具の前記先端面から前記先端側に突出する突出部を有し、
    前記絶縁体の外周面の一部であって前記突出部よりも前記後端側に位置する環状の第1環状面と、前記主体金具の内周面の一部であって前記第1環状面に対向する環状の第2環状面とが、直接または介在部材を間に挟んで間接に接触しており、
    前記絶縁体のうち前記軸孔を構成する内周面は、
    前記軸線方向に延びる筒状をなし、前記中心電極の外周面に近接または接触する第1筒状面と、
    前記第1筒状面に隣接して、前記第1筒状面との境界から径方向について外側に拡がる形態の拡径面を有し、前記境界から前記絶縁体の先端まで延びる筒状の第2筒状面と、を備え、
    前記スパークプラグは、
    前記絶縁体の前記第2筒状面と前記中心電極の前記外周面とによって囲まれて、前記先端側に開口する開口空間を有し、
    前記主体金具の前記先端面が位置する前記軸線方向の位置において、前記開口空間を挟んで位置する前記中心電極の前記外周面と前記絶縁体の前記第2筒状面との間隙寸法は、前記絶縁体の前記外周面と前記主体金具の前記内周面との間隙寸法よりも大きい
    スパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記絶縁体の前記第1環状面が前記主体金具の前記第2環状面を前記後端側から前記先端側に押圧する態様で、前記第1環状面と前記第2環状面とが直接または前記介在部材を間に挟んで間接に接触しており、
    前記第1環状面は、前記拡径面よりも前記後端側に位置する
    スパークプラグ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグであって、
    前記拡径面は、前記第1筒状面との前記境界から、前記径方向について前記外側に拡がりつつ前記軸線方向について前記先端側に変位する形態である
    スパークプラグ。
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