JP6112725B2 - 物質の状態の測定、検出方法及び検出装置 - Google Patents

物質の状態の測定、検出方法及び検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、化学反応を行う化学反応炉および装置において、物質の状態の測定、検出方法及び検出装置に関し、さらには運転中の安全性を高め、反応生成物である製品の品質を向上させる方法および装置に関する。
化学反応を安全かつ安定に制御するためには、反応物質の温度や圧力、組成などを正確に制御しなければならない。このためには精密なセンサーを複数取り付けることなどが行われるが、設置コストが制約になる。また、センサーの耐薬品性や耐圧、耐熱性などを考慮した反応器設計が必要となり、反応装置の形状も複雑になっていた。反応装置の形状が複雑になると反応物質の流動が不安定になるため、製品である反応生成物の品質へも影響を及ぼしていた。センサー由来の反応場の乱れ、汚染といった問題もある。さらにセンサー類は定期交換などメンテナンスが必要となる。また、反応装置によっては、スペースやセンサーどうしの干渉の問題でセンサーをつけられない場合もある。そのため、多数のセンサーを用いることなく反応装置内の物質の状態を測定、検出する技術が必要であった。
化学反応場に電磁波を照射することで、反応物質を加熱するマイクロ波化学反応装置が提案されている(特許文献1)。また、最近ではより工業生産に適した連続生産が可能なフロー式マイクロ波反応装置も開示されている(特許文献2)。このようなマイクロ波化学反応装置では、電磁波であるマイクロ波をもっぱら加熱と反応促進のために利用している。
一方、マイクロ波を利用して温度を測定する方法も提案されている(特許文献3〜7)。
特表平11−514287号公報 特開2005−322582号公報 特開昭47−12089号公報 特開昭56−119265号公報 特開平5−505681号公報 特開平5−293087号公報 特開2006−284542号公報
しかし、上記の従来技術は化学反応装置の加熱や反応促進のためであり、化学反応の進行のモニタリング、物質の状態(温度、相状態、組成、異物や気泡の有無、それらの変化及び化学反応の進行)等の検出を行うものではない。また、温度測定に関しては、化学反応炉や反応装置内の物質の温度を非接触で測定する方法ではない。
したがって、化学反応炉や反応装置内の物質の状態(温度、相状態、組成、異物や気泡の有無、それらの変化及び化学反応の進行)を、専用のセンサーを用いることなく非接触で簡便かつ安全に検出することが望まれている。本発明はこの要望に応える検出方法および検出装置を提供することを目的とする。
上記課題は以下の手段により解決された。
(1)反応液の状態としての、温度、相状態、組成、異物の有無、それらの変化又は化学変化の進行を測定対象に非接触で測定、検出する方法であって、
シングルモードマイクロ波照射空間内にマイクロ波を照射してTM mn0 (mは0以上、nは1以上の整数)である定在波を形成させ、
該照射空間内の定在波の電界強度が極大となる部分に沿って該照射空間内に通した反応管内に、前記反応液を流通させるとともに、反応管内の反応液に照射されるマイクロ波の共振周波数を、反応管内部を流通する反応液の状態の変化により変わる共振周波数に合わせ
上記、反応液の状態に合わせた共振周波数の変化を検知し、流通する反応液の温度、相状態、組成、異物の有無、それらの変化又は化学変化の進行を、マイクロ波照射空間の反応液に非接触で、測定、検出する方法。
(2)前記反応液中に存在する固形物の有無もしくは量を測定、検出する、もしくは反応液中に存在する気泡の有無もしくは量を測定、検出する(1)に記載の方法。
)前記定在波がTM010である、(1)又は2)に記載の方法。
本発明によれば、化学反応炉や反応装置内の物質の状態(温度、相状態、組成、異物や気泡の有無、それらの変化及び化学反応の進行)を、専用のセンサーを用いることなく非接触で簡便かつ安全に検出することができる。より詳しくは本発明によれば複雑な構成の装置を用いることなくマイクロ波の吸収量や反射量、位相、共振周波数等を検出することで、反応装置内の物質に関して、温度、相状態、組成、異物や気泡の有無、それらの変化及び化学変化の進行などを測定、検出できる
本発明の上記及び他の特徴及び利点は、適宜添付の図面を参照して、下記の記載からより明らかになるであろう。
図1は検出装置の構成の一実施形態を模式的に示す説明図である。 図2は検出装置の構成の他の一実施形態を模式的に示す説明図である。 図3は検出装置の構成の他の一実施形態を模式的に示す説明図である。 図4は本発明の検出装置の構成の他の一実施形態を模式的に示す説明図である。 図5は検出装置の構成の他の一実施形態を模式的に示す説明図である。 図6は検出装置の構成の他の一実施形態を模式的に示す説明図である。 図7は検出装置の構成の他の一実施形態を模式的に示す説明図である。 図8は参考例1におけるエチレングリコール温度とマイクロ波の反射率(反射波÷入射波)の関係を示すグラフである。 図9は参考例2における共振周波数をFresと棒状サンプル表面の温度を実測した結果を示すグラフである。 図10は実施例における反応管内に析出した異物の検出例を示すグラフである。 図11は実施例の温度センシングにおける水の温度と共振周波数の関係を示すグラフであり、(a)は計算結果、(b)は実際の測定結果である。 図12は実施例の異物(気泡)センシングにおける反射波の強度の経時変化を示すグラフである。 図13は実施例の異物(気泡)センシングにおいて図12に示した4つの時間に高速度カメラで気泡を撮影した写真である。 図14は実施例で使用した検出装置を模式的に示す説明図である。 図15は実施例であらかじめ計測した水温と共振周波数の関係を示すグラフである。 図16は実施例で水温制御を行った結果を示すグラフである。 図17は実施例で使用した検出装置を模式的に示す説明図である。 図18は実施例であらかじめ計測したアルミナ触媒温度と共振周波数の関係を示すグラフである。 図19は実施例でアルミナ触媒温度制御を行った結果を示すグラフである。 図20は実施例で用いたTM110モードとなるキャビティと反応管、電界強度分布を模式的に示す説明図である。 図21は実施例で用いたTM210モードとなるキャビティと反応管、電界強度分布を模式的に示す説明図である。 図22は実施例で用いたTM020モードとなるキャビティと反応管、電界強度分布を模式的に示す説明図である。 図23は実施例で用いた検出装置を模式的に示す説明図である。 図24は実施例におけるエタノール濃度を変化させた時間と共振周波数の関係を示すグラフである。 図25は実施例におけるエタノール濃度と共振周波数の関係を示すグラフである。 図26は実施例においてY型ミキサーを用いたときの時間と共振周波数の関係を示すグラフである。 図27は実施例においてあらかじめ濃度50%になるように混合したエタノールをY型ミキサーを用いずに供給したときの時間と共振周波数の関係を示すグラフである。
本発明において用いるマイクロ波とは周波数で空間の電界と磁界が変化することで伝播する波動をいい、好ましくは300MHzから30GHzの周波数をもつ波動である。
物質にマイクロ波を照射すると、物質のもつ誘電率や透磁率により物質によってマイクロ波の吸収量が異なる。この誘電率や透磁率はさらに物質の温度や密度、固体か液体か気体か、異物や気泡の混入があるかなどによって異なり、また照射する電磁波の周波数によっても異なる。このためマイクロ波照射前後の吸収量や反射量、位相、すなわち、それらの変化を調べることで、マイクロ波を照射した物質の温度や組成、状態などの情報を間接的に、しかし効果的に知ることが可能となる。電磁波は非接触で物質に照射することができるため、反応装置の形状が複雑になることもない。また、最近では、マイクロ波による加熱により反応をおこなうマイクロ波化学反応装置もあり、本発明によれば加熱に利用するマイクロ波をうまく利用してモニタリングすることにより、反応装置内の物質の状態を併せて検出することが可能となる。
物質にマイクロ波を照射すると式1に示す吸収がおこる。
ここで、Pは物質が吸収する単位体積当たりのエネルギー損失[W/m]、Eは電界強度[V/m]、Hは磁場強度[A/m]、σは電気伝導度[S/m]、fは周波数[s−1]、εは真空の誘電率[F/m]、ε ’’は物質の誘電損失率、μは真空の透磁率[H/m]、μ ’’は物質の磁気損失率である。この中で、電気伝導度σ、誘電損失率ε ’’、磁気損失率μ ’’は、物質固有の値であり、一例としては、柳田他著、マイクロ波の新しい工業利用技術、エヌ・ティ・エス出版、2003、p,6に紹介されている。このため、反応場中にマイクロ波を照射したとき、そのマイクロ波の吸収量を測定することができれば、反応場中の物質を測定、検出することが可能となる。具体的には、たとえば水は周波数2.5GHzの電磁波領域では、誘電損失率ε ’’=10であるのに対し、空気は誘電損失率がε ’’=0であるため、空間に水が無い場合はマイクロ波の吸収はないが、空間に水が満たされている場合はマイクロ波吸収が大きく、透過するマイクロ波は小さくなるなどの関係があり、この関係式をもとに、空間内の水分量を測定、検出できる。
また、2種類以上の物質の混合物であった場合、上記の電気伝導度、誘電損失率、磁気損失率は、その混合物の混合割合などによって決まってくる。既知の物質に対して、あらかじめ組成に対する電気伝導度、誘電損失率、磁気損失率などを計測しておけば、その関係式をもとに反応場中の物質の組成を知ることが可能となる。
また、同じ物質であっても、物質の温度によって誘電率が異なることが知られている(特開2008−116385号公報)。これを利用すれば、マイクロ波の吸収量を測定することで物質の温度の情報を測定、検出することが可能となる。
さらには、物質の誘電率の温度による応答の違いは照射するマイクロ波の周波数によっても異なることが知られている(J. B. Hasted et. al, Chemical Physics Letters 118 (1985) 622−625,)。特定の周波数だけでなく幅広い周波数のマイクロ波を照射すれば、それぞれの周波数におけるマイクロ波の吸収量の違いから、物質の組成や温度などの情報を知ることができる。
また、マイクロ波は物質を通過する際、その誘電率ε’および透磁率μ に応じて式2に示すように伝搬速度が異なる。

c=c/(√ε μ )[m/s] 式2

ここでcは真空中の光速[m/s]であり、ε は物質の誘電率、μ は透磁率である。一般的な物質はε μ とも1以上であることから、伝搬速度cは真空中の光速cより遅くなる。照射したマイクロ波と物質を透過したマイクロ波とは位相が異なるため、位相差を検出することで物質の誘電率や透磁率を測定、検出することができ、物質の組成や温度などを測定、検出する手がかりとなる。
化学反応場にマイクロ波を照射し反応物を加熱すると同時に、上記のマイクロ波と物質との関係を利用して物質の状態、すなわち、マイクロ波の吸収量や反射量、位相を検出することにより、反応装置内の物質に関して、温度、相状態、組成、異物や気泡の有無、それらの変化及び化学変化の進行を測定、検出することができる。
本発明においては、反応場となる反応管の内部にセンサー類を取り付ける必要がないため、センサーによって、反応場内の流体の乱れを起こすなどの弊害がない。
センシングは、例えば、反射波解析で行うことができる。具体的には、マイクロ波反射率と温度などのセンシング対象との関係をグラフ化した検量線をあらかじめ作っておき、それに基づいてセンシングを行う。このときマイクロ波は加熱とセンシングの両方に関与する。反応管はキャビティのマイクロ波が集中する位置に設置され、化学プロセス装置として効率よく働くよう設計されている。
温度センシングにおいては、後述するように、得られたデータをフィードバックしてマイクロ波照射をコントロールすることで設定温度に温度制御が行える。
相変化のセンシングにおいては、化学反応場に液体を流通させたときは、固体が発生する場合と、気体が発生する場合を検出する。気体を流通させたときは、固体が発生する場合と、液体が発生する場合を検出する。これらは異物の有無として検出される。
化学変化の進行においては、液体中の固体の析出など、異物の有無として検出されるもののほか、組成の変化として検出することもできる。本発明によれば化学プロセス装置内で原料の消費と反応生成物の生成が検出できるので、別途サンプリングや分析を行わなくてよいというメリットがある。
本発明において対象とする化学反応場とは、物質が化学反応しうる場であるが、便宜上化学反応と付記するが、必ずしも化学反応まで至ることを条件としない。化学反応しない、または化学反応前の場であって、マイクロ波による加熱されるだけの場であってもよい。
本発明の好ましい実施形態を以下に説明する。
図1に検出装置の好ましい実施形態の一例を示す。これは、加熱用のマイクロ波を発生するマイクロ波源1と、電磁波を伝達する導波管2、化学反応場となるマイクロ波照射空間3および反応物4(図示の容器の内部に存在するマイクロ波被照射物を示す。)からなる。また反応場3には、反応場中のマイクロ波照射状態を「安定化」させるための電界強度あるいは磁界強度をモニターするセンサー5がある。従来はこのセンサー出力を利用してマイクロ波入射波パワーを制御するだけだが、本発明では同時にセンサー出力を解析して反応管内の状態を検出、測定できる。マイクロ波源1が出力するマイクロ波強度とセンサー5の信号強度を比較することで、反応物4のマイクロ波吸収量を求めることができる。あらかじめ、反応物4の温度とマイクロ波吸収量を測定しておけば、センサー5の信号から反応物4の温度を決定することが可能となる。また、反応物4に対する物質の組成とマイクロ波吸収量の関係を測定しておけば、センサー5の信号から反応物4の組成を決定することができる。
図2は検出装置の別の実施形態を示す。マイクロ波源1から発生したマイクロ波は入射波としてサーキュレータ6を介して、マイクロ波照射空間3に伝達される。反応物4で吸収されなかったエネルギーの一部は反射波として再び導波管2に戻ってくる。サーキュレータ6により入射波と分離させ反射波のみが減衰器7に伝達される。減衰器内に取り付けた反射波モニター8により、反応物4からの反射波を測定することができる。反射波は減衰器7に伝達される。減衰器により減衰された反応物4からの反射波は、パワーメータ(反射波モニター8)で測定することが出来る。このとき、減衰器、パワーメーターのかわりに、ダミーロードを用いる構成をとる。この反射波モニター8の信号および/もしくはセンサー5の信号および/もしくはマイクロ波源が出力するマイクロ波強度の信号から、反応物4のマイクロ波吸収量を求めることができる。具体的には下記式から求められる。
マイクロ波吸収量 Pabs=Pf−Pr ―――(式A)
ただし、Pabsはマイクロ波吸収量、Pfは入射波パワー、Prは反射波パワーとする。
もしくは
マイクロ波反射率
Ref=Pr/Pf ―――(式B)
なお、図2のサーキュレータ6や減衰器7、反射波モニター8の代わりに、導波管2に方向性結合器を取付け、入射波と反射波をモニターすることで同様の計測が可能になる。また、導波管2のかわりに、広帯域化やコンパクト化に優れた同軸管を用いても良い。さらに、導波管2のかわりに、同軸ケーブルなど結線が容易な同軸線路を用いても良い。
出装置の好ましい実施形態を図3を参照してさらに説明する。
マイクロ波反応炉もしくは反応装置の加熱手段として、シングルモードとよばれるマイクロ波照射方法が知られている(和田雄二、竹内和彦監修、マイクロ波化学プロセス技術、シーエムーシ出版、p80〜91、2006年3月刊))。図3(a)は、このTE10モードとよばれるシングルモードマイクロ波照射手段を組み合わせた実施形態を示す。マイクロ波源1から照射したマイクロ波は導波管2からアイリスとよばれる開口部10を介して、マイクロ波照射空間3に照射される。マイクロ波はプランジャー9により反射されるがその際に入射波と反射波が重なり、図3(b)に示すような電界強度を有するTE10の定在波が形成される。図3(b)の位置は図3(a)に対応している(以下の図も同様)。マイクロ波照射空間3のマイクロ波進行方向の長さLが、照射したマイクロ波の波長λの整数倍と同じ寸法(L=nλ)になるよう、プランジャー9の位置を調整した場合、プランジャー9により反射された反射波と入射波が重なり、定存在が形成される。このときの定在波の状態をTE10nと呼ばれている。図3(b)にはn=1の条件(TE101)における定在波形成時の電界強度分布を示す。このとき、反応物4の誘電率ε に応じてマイクロ波の波長が1/√(ε )倍に短くなる。このためプランジャー9の位置を調整する必要がある。このプランジャー9の位置をモニターすることで、反応物4の状態を検出することができる。プランジャー9の位置の他に電界もしくは磁界センサー4もしくは反射波モニター8もしくはそれらの組合せにより、反応物4の状態を検出することも可能である。また、本発明はTE10モードに限定されるものではない。
プランジャー9の位置の調整方法の例として、反射率Ref(式B)が最小になるように調整する方法や、反射波Prが最小になるように調整する方法、マイクロ波吸収量Pabs(式A)が最大になるように調整する方法が挙げられる。ただし、本発明は上記調整方法に限定されるものではない。
本発明の検出装置の実施形態が図4(a)に示される。図4(b)は図4(a)のマイクロ波照射空間の電界強度を示す。
流通型のマイクロ波反応炉もしくは反応装置の加熱のために、TMmn0(特許第4759668号公報、特開2009-080997公報参照)mは0以上、nは1以上の整数)によるマイクロ波照射方法が知られている。図4は、図2のマイクロ波照射空間3に代えて、このTM010とよばれるシングルモードマイクロ波照射に組み合わせたものである。周波数を調整できる信号発生源13から発生したマイクロ波を、増幅器12で増幅し円筒型のマイクロ波照射空間14に照射する。この円筒管の中心軸には、反応物が流通できるよう反応管15が配置されている。このとき信号発生源13で発生させるマイクロ波の周波数を適切に調整すると、マイクロ波照射空間14内に定在波を形成することができる。マイクロ波の周波数を、TM010の定在波の形成条件と一致するように調整する。定在波の形成する周波数を共振周波数と呼ぶが、共振周波数においては、反射波が極小となるため、反射率Ref(式B)が最小になるように調整する方法や、反射波Prが最小になるように調整する方法、マイクロ波吸収量Pabs(式A)が最大になるように、照射する周波数を調整する方法が挙げられる。ただし、本発明は上記調整方法に限定されるものではない。たとえば、電界強度分布11に示すよう中心が最も強い電界強度になり、円筒軸の長手方向に電界強度が均一になるTM010の定在波を形成すれば、反応管15内の反応物を均一に加熱することができる。このときの信号発生源13の周波数は、反応物の誘電率によって決まるため、周波数をモニターすることで、反応物の状態を検出することができる。本実施形態はTMmn0(mは0以上、nは1以上の整数)の定在波に限定されるものではなく、また円筒型のマイクロ波照射空間に限定されるものでもない。信号発生源13と増幅器12を用いる構成に限定されるものではなく、周波数を調整できるマイクロ波発生源でも実現可能である。
出装置の別の好ましい実施形態として、マイクロ波の位相を計ることで反応物の状態を検出する場合の構成例を図5に示す。ネットワークアナライザー114の出力を増幅器12を介してマイクロ波照射空間3に入射する。反応物4を透過したマイクロ波は減衰器115を介して再びネットワークアナライザーに入力をする。ネットワークアナライザーは二つのマイクロ波の強度比、位相差をリアルタイムで計測することができる。また、周波数の幅をもったマイクロ波を照射することができるため、それぞれの周波数に対する入射マイクロ波と反射マイクロ波の強度比や位相を得ることができるため、より正確な反応対象物質4の状態を検出することが可能である。
本発明の検出装置は基本的にマイクロ波加熱装置に付随するものであるが、別の加熱源を使用しても差し障りはない。
出装置のさらに別の実施形態として加熱源としてマイクロ波照射を用いない場合(検出用に別途マイクロ波照射を行う)の、本発明を実現する構成の一例を図6に示す。加熱源が必要な場合は熱源17を用いても良い。
この実施形態は、熱交換器など、別プロセスの廃熱を利用して、エネルギー効率向上を目指す場合、従来の加熱方法を踏襲したい場合、冷却したい場合などに用いることができる。
熱源としては電気炉、オイルバス、赤外線照射などを挙げることができる。加熱が不要である化学反応では、熱源17は用いなくても良い。冷却が必要な場合には熱源17を冷熱源としてもよい。冷熱源としては水冷やペルチェ素子などを挙げることができる。18はアンテナである。本発明はここに挙げた加熱・冷却手法に限定される物ではない。加熱源としてマイクロ波を用いない場合であっても、図1〜図5と類似の形態をとることはできるため、本発明はこれらの構成例に限定されるものではない。
出装置のさらに別の実施形態を図7に示す。
この形態は、加熱源として電気炉、オイルバス、赤外線照射などの熱源17を用い、物質の状態を検出するためにネットワークアナライザー114を用いた構成である。ネットワークアナライザー114のポートから照射されるマイクロ波は、アンテナ18を介してマイクロ波照射空間3に照射される。熱源17により温度調整できる反応対象物4は一部のマイクロ波を吸収するが、吸収されなかったマイクロ波の一部はアンテナ18を介してネットワークアナライザー114のポートに戻される。ネットワークアナライザーは幅広い周波数においてポートから出力されるマイクロ波とポートに戻ってくるマイクロ波の強度比や位相の変化を検出することができる。この強度比や位相変化から物質状態を検出することができる。なお、ネットワークアナライザーの出力が不十分な場合は、増幅器12と減衰器115をネットワークアナライザーとアンテナの間に挿入してもよい。
次に本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1
図4の検出装置を利用し、反射波の強度から反応物の温度測定を行った結果を示す。マイクロ波照射空間14として内径90mm長さ100mmの円筒の空胴共振器を利用した。反応管15として内径1mmのテフロン(登録商標)製チューブを用い、反応物としてエチレングリコールを50mL/hrの送液速度で流通させた。反応管出口におけるエチレングリコールの温度を、テフロン(登録商標)チューブ内に挿入した極細K型熱電対(熱電対直径0.25mm)で実測を行っている。マイクロ波入射波電力PFと反射波電力PRを実測し、その比PF/PRをマイクロ波反射率とした。その結果を図8に示す。図より、反射率と温度の関係は、単調増加の関係にあり、この関係からマイクロ波照射時の反射率を実測することでエチレングリコールの温度を推算することができることが分かる。(この温度ではエチレングリコールは気化していない。)
参考例2
図4の本発明の検出装置を利用し、周波数変化から反応物の温度の測定を行った結果を示す。反応物として、直径2mmの棒状のプラスチック(ポリエーテルエーテルケトン)(PEEK:ビクトレックス社商標)を用い、この棒状サンプルがマイクロ波を吸収し発熱したときの温度と共振周波数(TM010の定在波を形成できる最適周波数)の関係を測定した。棒状サンプルの表面の温度は、放射温度計により実測を行った。図4に示す形態では、電磁波照射空間14の内径と反応管15に充填された物質の誘電率の関係から導き出される共振周波数において、マイクロ波が効率よく電磁波照射空間内に照射することができる。この共振周波数をfresと棒状サンプル表面の温度を実測した結果を図9に示す。図から、共振周波数を計測することで棒状サンプル表面の温度を推算できることがわかる。
実施例
図4の本発明の検出装置を用い、液中に存在する固体の異物を検出した結果を示す。構成は参考例1と同じである。反応溶液として硝酸銀10mMおよびポリビニルピロリドン300mMを混合したエチレングリコールを100mL/hの流速で送液を行った。反応管外径2mm、内径1mmのテフロン(登録商標)管を用いた。この溶液を160℃に加熱すると、硝酸銀がエチレングリコールにより還元され、粒子径15nm程度の銀ナノ粒子が合成されるが、このとき本来の目的のナノ粒子とは別に反応管壁に銀が析出することがある。本実施例では、目的外の反応である反応管壁への銀の析出を、共振周波数の変化から検出を試みた。その結果を図10に示す。図より、実験開始後、100分までは反応管内壁への銀の析出は認められず、共振周波数も2459.5MHz±0.5MHzの範囲で安定しているが、100分後から次第に共振周波数が小さくなる傾向が見られる。200分後には、共振周波数が大きく下がっている。このとき、反応管内壁には銀の析出が確認されており、マイクロ波による溶液加熱ができなくなった。このため、反応溶液温度も低下していることがわかる。析出による温度制御不能に陥る50分前の150分の時には、共振周波数が2459MHzより下がっており、すでに反応管壁への異物の析出が始まっていることが予測される。この結果から、反応管内の異物の検出を行うことができることが分かる。
実施例
TM010共振空胴の中心軸に沿うように長さ200mm,内径1mm外径3mmの石英管を挿入し反応管とした。TM010の定在波が形成できるよう自動的に共振周波数を調整できるコントローラを有したマイクロ波発生器(IDX社製)を用い、マイクロ波照射時の共振周波数、入射波・反射波、キャビティ内電界強度を記録した。また、Comsol Multiphysics 4.0(Comsol, Inc.社製)を用い共振周波数のシミュレーションを行った。
反応管内に水を満たし、マイクロ波加熱して反応管内の温度と異物(気泡)のセンシングを行った。
(1)反応管内溶液の温度センシング
反応管内に水(誘電率ε=84-26i(10℃)〜59-4i(90℃)、導電率σ=0.06μS/cm)を充填した場合の共振周波数を計算した結果を図11(a)に示す。図11(b)は実際に反応管内のイオン交換水(σ=0.06μS/cm)をマイクロ波加熱したときの共振周波数と温度の関係を示す。40℃から80℃の範囲では1℃に対し0.18MHzの変化があった。本実施例で用いたマイクロ波加熱装置は0.5MHzの周波数分解能があるため、温度を±1.5℃の精度で検出できる。周波数カウンターなどを用いれば、±0.1℃を上回る分解能も期待できる。
(2)反応管内の異物(気泡)のセンシング
イオン交換水をマイクロ波加熱し、沸騰により発生した気泡による反射波の変化を調べた。高速度カメラ(キーエンス製 VW-9000)により気泡発生の瞬間を撮影しながら、反射波信号を記録した結果を図12に示す。図13(a)〜(d)は図12中の(1)〜(4)の瞬間の高速度カメラの映像である。図12中(1)までは、反射波は低いレベルで安定している(図13(a))が、(2)気泡発生の瞬間から急激に反射波が増加していることがわかる(図13(b))。本実施例では100μsec以内で直径200μmの気泡の発生をセンシングできている。反射波の検出の感度を調整すれば、より小さな気泡のセンシングが期待でき、たとえば沸騰開始の予兆を検出し、マイクロ波出力を微調整することで沸騰への遷移を抑制するような制御が可能になると考えられる。
実施例
温度センサーなしで水の温度制御を行う実施例を、図14の装置を用いて行った。試料水として、純水(電気伝導度 σ=0.06μS/cm)を用い、送液ポンプ22にて0.5mL/min〜1mL/minの範囲でマイクロ波加熱部に供給した。水温は制御回路と別に設置した、温度計(熱電対23)により記録した。
反応管15として内径1mm外径3mmと石英管を用い、TM010の定在波を形成できる円筒型の空洞を有したキャビティ14の中心軸に配置した。このキャビティ14に、電力および周波数を調整できる制御器116を用いてマイクロ波を供給した。この制御器116はTM010の定存波が形成できるよう周波数を自動的に調整できる機能を有している。このときの共振周波数を周波数カウンター20で計測を行い、あらかじめ求めておいた共振周波数と水温の対応関係から、水温の測定、検出を行った。なお共振周波数と水温の対応関係は10点の折線近似関数を用いている(折線回路21)。この方法により推定した水温が、目的の水温になるように制御装置内の増幅器12の増幅率を制御することでマイクロ波の出力の自動調整を行った。
最初にマイクロ波電力を6W一定にし、送液流量を0.5mL/minから1mL/minに変化させたときの水温の測定を行った。送液流量を増加させると、出口水温は低下するので、そのときの水温と、共振周波数の関係を計測し、図15に示す関係を得た。次に、この関係を元に、共振周波数から水温の換算式を折線近似により求め、制御回路に組み入れた。
この制御回路を用い、目標温度を55℃から90℃になるようにマイクロ波照射を行った。このとき制御回路には外部から温度計測からの信号は入力しておらず、温度センサーなしでの自動制御となっている。図16に温度制御の結果を示す。図16の一番上は設定温度と実際の制御温度を示し、2段目は出力、3段目は共振周波数の変化を示している。図16中460秒から段階的に設定温度を上昇させているのにともない、反応管出口の水温が制御できていることが確認できる。また、1830秒から250秒間の間、設定値を79℃一定にしている間では、水温は最大80.2℃、最初78.4℃であり、標準偏差では0.4℃の範囲で安定に制御できていることが確認できた。
実施例
図17に示した装置で、石英管15内に配置したアルミナ担持触媒30の温度センサーなしでの温度制御を行った。図14と同符号は同じものを示す。一般には非接触での温度計測には放射温度計を用いることが多いが、放射温度計は反応管外壁の表面温度を計測することになり、反応管内の触媒の温度測定は計測する赤外線の波長を選ぶなど特殊な工夫が必要であった。本実施例で反応管内の物質でも、誘電率の温度変化があれば検出可能であり、従来の放射温度計などでの非接触測定ができないような場合にも利用できる。
外径10mmの石英管15内中心部に外径6mm、内径4mmのアルミナチューブにパラジウムを担持した触媒30を配置した。この石英管15を長さ100mmの円筒型のキャビティ14の中心軸上に設置した。アルミナの温度は放射温度計25を用い、記録計24にて温度の時間変化の記録を行った。このとき用いた放射温度計の赤外線の計測波長は、石英管を透過する波長を選んだ。
最初にアルミナ触媒の温度と共振周波数の関係を調べるために、マイクロ波電力を変化させながら、そのときの温度と共振周波数を測定した。その結果を図18に示す。次に、この関係を元に、共振周波数からアルミナの表面温度の換算式を折線近似により求め、制御回路に組み入れた。
この制御回路を用い、アルミナ触媒の温度を220℃から300℃となるようにマイクロ波照射を行った。このとき制御回路には外部から温度計測からの信号は入力しておらず、温度センサーなしでの自動制御となっている。図19に温度制御の結果を示す。最初280℃から段階的に設定温度を下げたが、オーバーシュートやアンダーシュートが発生しているもののおおむねアルミナ触媒の温度は設定温度になるよう制御されていることがわかる。
実施例
TM110モードとなるキャビティを用いた以外は実施例と同様にしてエチレングリコールの気泡のセンシングを行った。図20(a)にマイクロ波の照射手段として用いたTM110となるキャビティ、図20(b)にその電界強度分布を示す。この場合、電界強度が極大となる場所が2か所あり、その部分に2本の反応管15を配置して同時に2本の反応管の気泡のセンシングを行った。その結果、マイクロ波の照射手段としては本実施例に示す形態でも同様の結果を得ることができることがわかった。
実施例
TM210モードとなるキャビティを用いた以外は実施例と同様にしてエチレングリコールの気泡のセンシングを行った。図21(a)にマイクロ波の照射手段として用いたTM210となるキャビティ、図21(b)にその電界強度分布を示す。この場合、電界強度が極大となる場所が4か所あり、その部分に4本の反応管15を配置して同時に4本の反応管の気泡のセンシングを行った。その結果、マイクロ波の照射手段としては本実施例に示す形態でも同様の結果を得ることができることがわかった。
実施例
TM020モードとなるキャビティを用いた以外は実施例と同様にしてエチレングリコールの気泡のセンシングを行った。図22(a)にマイクロ波の照射手段として用いたTM020となるキャビティ、図22(b)にその電界強度分布を示す。この場合、中心の電界強度が強いがその外側にも極大となる場所がある。この部分に螺旋の反応管を通し、気泡のセンシングを行った。その結果、マイクロ波の照射手段としては本実施例に示す形態でも同様の結果を得ることができることがわかった。
実施例
反応管内の溶液の混合比を計測した例を以下に述べる。図23に示す実験装置を用いた。これは、イオン交換水を送液するポンプ222と、エタノールを送液するポンプ223の二種類をY型のミキサー221を用いて混合し、マイクロ波加熱装置に導入するものである。マイクロ波加熱装置は、図5に示すものを用いた。最初、ポンプ222の流速を0ml/hrに、ポンプ223の流速を30ml/hrとして、エタノール100%の反応溶液を反応管15に供給した。マイクロ波加熱装置は出口温度が50℃となるようにフィードバック制御を行っている。図24において時間0のときは、すでに反応溶液の温度は50℃で安定している。このときの、共振周波数は2582.3MHzであった。次に図24の棒グラフに示す時間のタイミングで、ポンプ222、ポンプ223の送液速度を変化させ、反応器へ供給するエタノールの組成比を変化させた。図24に示すとおり、エタノール濃度が0%のとき2540.2MHzだった共振周波数は、エタノール濃度が増加するにしたがい、段階的に上昇しているのがわかる。
図25はエタノールの組成比と、共振周波数の関係をまとめたものである。このグラフを用いれば、共振周波数から反応管内のエタノール組成を予測できることがわかる。エタノールと水の混合物以外の場合でも、予め図25のような関係を得ておけば、照射するマイクロ波を解析することで、反応管内の組成を求めることが可能である。
実施例
反応管内の溶液の混合比が時間で変動する様子を調べた例を示す。二種類の溶液を混合するミキサーは、ミキサーの形状や流速、粘度により混合状態が異なり、均一に混合されないこともある。この場合、時間とともに溶液組成比が変化することがある。図24において300秒から900秒における、共振周波数の変動は、ミキサーでの混合が十分でないために、エタノールの組成比が変動することに起因する。これを確認するために、図23に示す装置を用い、ポンプ222にイオン交換水を、ポンプ223に100%エタノールをそれぞれ15ml/hrで送液し、Y型ミキサーによりエタノール濃度50%になるように混合した。また、比較実験として、ポンプ222にあらかじめエタノール50%になるようイオン交換水で希釈した溶液を30ml/hrで送液した。Y型ミキサーを用いた場合の結果を図26に示す。共振周波数が2557MHzから2563MHzの間で振動していることがわかり、この条件ではミキサーで均一に混合されていないことが考えられる。これに対し、図27に示すとおり、予めエタノール50%に調整した溶液を流した場合は、共振周波数は2559MHzでほぼ一定になっている。本方式を利用すれば、ミキサーでの混合状態を非接触で推測可能であることが分かる。
本発明をその実施態様とともに説明したが、我々は特に指定しない限り我々の発明を説明のどの細部においても限定しようとするものではなく、添付の請求の範囲に示した発明の精神と範囲に反することなく幅広く解釈されるべきであると考える。
本願は、2011年5月10日に日本国で特許出願された特願2011-105591、及び2011年11月25日に日本国で特許出願された特願2011-258087に基づく優先権を主張するものであり、これらはいずれもここに参照してその内容を本明細書の記載の一部として取り込む。
1 マイクロ波源
2 導波管もしくは同軸管もしくは同軸線路
3 マイクロ波照射空間
4 反応物
5 センサー
6 サーキュレータ
7 減衰器
8 反射波モニター
9 プランジャー
10 アイリス
12 増幅器
13 信号発生源
14 マイクロ波照射空間
114 ネットワークアナライザー
115 減衰器
116 制御器
15 反応管
17 熱源
18 アンテナ
20 周波数カウンター
21 折線回路
22 送液ポンプ
23 熱電対
24 記録計
25 放射温度計
30 アルミナ担持触媒

Claims (3)

  1. 反応液の状態としての、温度、相状態、組成、異物の有無、それらの変化又は化学変化の進行を測定対象に非接触で測定、検出する方法であって、
    シングルモードマイクロ波照射空間内にマイクロ波を照射してTM mn0 (mは0以上、nは1以上の整数)である定在波を形成させ、
    該照射空間内の定在波の電界強度が極大となる部分に沿って該照射空間内に通した反応管内に、前記反応液を流通させるとともに、反応管内の反応液に照射されるマイクロ波の共振周波数を、反応管内部を流通する反応液の状態の変化により変わる共振周波数に合わせ
    上記、反応液の状態に合わせた共振周波数の変化を検知し、流通する反応液の温度、相状態、組成、異物の有無、それらの変化又は化学変化の進行を、マイクロ波照射空間の反応液に非接触で、測定、検出する方法。
  2. 前記反応液中に存在する固形物の有無もしくは量を測定、検出する、もしくは反応液中に存在する気泡の有無もしくは量を測定、検出する請求項1に記載の方法。
  3. 前記定在波がTM010である、請求項1又は2に記載の方法。
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