JP6111291B2 - 移動式クレーン - Google Patents

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本発明は、複数の電動機を備えるとともに当該各電動機によって単一の駆動対象であるウィンチを駆動する電動システムと、その駆動制御装置と、を備えた移動式クレーンに関する。
従来、作業機械あるいは車両等における単一の駆動対象を駆動する電動システムと、当該電動システムの駆動を制御する駆動制御装置と、が知られている。前記電動システムは、例えば低コスト化あるいはエネルギー効率の向上を目的として、汎用の電動機を複数備えており、前記駆動制御装置が各電動機の駆動を制御することによって、当該各電動機が前記単一の駆動対象を駆動する。特許文献1には、前記電動システムおよび前記駆動制御装置の一例として、単一のロータと、当該単一のロータに接続された2つのステータモジュールと、各ステータモジュールに接続された2値コントローラと、当該2値コントローラに接続された主モータコントローラと、を備えたモータシステムが記載されている。このモータシステムでは、単一のロータを駆動するために要求される出力レベルに応じて2値コントローラが各ステータモジュールのうち駆動するステータモジュールを選択する。そして、主モータコントローラが前記選択されたステータモジュールの駆動を制御することにより、当該ステータモジュールがロータを駆動する。
特表2012−512628号公報
特許文献1のモータシステムでは、例えば駆動対象に相当するロータを駆動するために要求される出力レベルに偏りがある場合、複数の電動機に相当する各ステータモジュールのうちいずれか一方のみが繰り返し駆動される可能性がある。すなわち、電動システムが備える複数の電動機のうち特定の電動機が酷使される可能性がある。このため、前記特定の電動機に故障が発生する可能性が高くなり、電動システム全体の寿命が短くなる虞がある。
本発明は、上記の観点からなされたものであり、その目的は、単一の駆動対象であるウィンチを駆動する電動システムと、当該電動システムの寿命が短くなることを抑止できる駆動制御装置と、を備えた移動式クレーンを提供することにある。
本発明は、移動式クレーンであって、第1電動機及び第2電動機と、電源と、当該電源により前記第1電動機及び前記第2電動機を同時に駆動する状態と前記第1電動機及び第2電動機のいずれか一方のみを駆動する状態とに切換えられることが可能なインバータと、を含む電動システムと、前記電動システムの単一の駆動対象であるウィンチと、前記電動システムによる前記ウィンチの駆動を操作するための操作レバーと、前記電動システムによる前記ウィンチ駆動を制御する駆動制御装置と、を備える。前記駆動制御装置は、前記第1電動機及び前記第2電動機の寿命に関連する運転情報を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記各電動機の運転情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記各電動機の運転情報に基づいて前記各電動機の劣化度を算出する算出部と、前記記憶部に記憶された前記第1電動機及び第2電動機の運転情報に基づいて当該第1電動機及び第2電動機の使用優先度を設定する設定部であって、前記第1及び第2電動機のうち前記算出部が算出した劣化度が低い電動機から順に使用優先度が高くなるように当該使用優先度を設定するものと、前記ウィンチを駆動するためのトルクについて前記操作レバーの操作量に対応した必要トルクを決定し、当該必要トルクを前記第1電動機及び前記第2電動機のうちのいずれか一方のみによって前記ウィンチに入力することが可能である場合に当該第1及び第2電動機のうち前記設定部が設定した前記使用優先度が高い電動機のみを使用するように前記インバータに駆動指令を送る決定指令部と、を備える。
上記の移動式クレーンにおける電動システム及びその駆動制御装置によれば第1及び第2電動機の寿命に関連する運転情報に基づいて各電動機の使用優先度が設定されるため、各電動機のうち特定の電動機が酷使されることを抑止でき、これにより電動システムの寿命が短くなることを抑止できる。具体的には、上記の駆動制御装置は、各電動機の寿命に関連する運転情報に基づいて設定された当該各電動機の使用優先度に基づいて、前記第1電動機及び前記第2電動機のうちのいずれか一方のみによって前記ウィンチに入力することが可能である場合に実際に使用する電動機決定るため、上記第1及び第2電動機のうちの一方の電動機が他方の電動機に比して繰り返し駆動されることを抑止できる。これにより、電動システム全体の寿命が短くなることを抑止できる。
前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機の運転時間を受け付け、前記算出部は、少なくとも前記受付部が受け付けた前記各電動機の運転時間に基づいて前記各電動機の劣化度を算出することが好ましい。
このように各電動機の運転時間に基づいて各電動機の劣化度が算出される、当該各電動機の劣化度を精度良く算出することができ、これにより電動システムの寿命が短くなることをより抑止できる。電動機の寿命の長さに影響する要因として、全期間あるいは特定期間における当該電動機の運転時間が挙げられる。そこで、上記の電動システムの駆動制御装置では、受付部が各電動機の運転情報として各電動機の運転時間を受け付け、当該運転時間に基づいて算出部が各電動機の劣化度を算出することにより、当該各電動機の劣化度を精度良く算出することができる。
前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機の電流値を受け付け、前記算出部は、少なくとも前記受付部が受け付けた前記各電動機の電流値の時間積分値に基づいて前記各電動機の劣化度を算出することが好ましい。
このように各電動機の電流値の時間積分値に基づいて各電動機の劣化度が算出される、当該各電動機の劣化度を精度良く算出することができ、これにより電動システムの寿命が短くなることをより抑止できる。電動機の寿命の長さに影響する要因として、全期間あるいは特定期間における当該電動機の電流値の時間積分値が挙げられる。具体的には、電動機は、例えば当該電動機が有する巻線に電流が供給されることにより駆動されるが、当該巻線に対して長期間に亘って高い電流が供給されると
、前記巻線絶縁が熱劣化し、これにより電動機の寿命が短くなる。そこで、上記の電動システムの駆動制御装置では、受付部が各電動機の運転情報として各電動機の電流値を受け付け、当該電流値の時間積分値に基づいて算出部が各電動機の劣化度を算出することにより、当該各電動機の劣化度を精度良く算出することができる。
前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機に関する温度パラメータを受け付け、前記算出部は、少なくとも前記受付部が受け付けた前記各電動機に関する温度パラメータの時間積分値に基づいて前記各電動機の劣化度を算出することが好ましい。
このように全期間あるいは特定期間における各電動機に関する温度パラメータの時間積分値から各電動機における巻線絶縁の熱劣化度合いを予測する、当該温度パラメータの時間積分値に基づいて各電動機の劣化度を精度よく算出することができる。
前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機の巻線抵抗値を受け付け、前記算出部は、少なくとも前記受付部が受け付けた前記各電動機の巻線抵抗値に基づいて前記各電動機の劣化度を算出することが好ましい。
このように各電動機の巻線抵抗値に基づいて各電動機の劣化度算出すると、当該各電動機の劣化度を精度良く算出することができ、これにより電動システムの寿命が短くなることをより抑止できる。電動機の巻線抵抗値は、当該巻線絶縁の熱劣化によって変化する値である。そこで、上記の電動システムの駆動制御装置では、受付部が各電動機の運転情報として各電動機の巻線抵抗値を受け付け、当該巻線抵抗値に基づいて算出部が各電動機の劣化度を算出することにより、当該各電動機の劣化度を精度良く算出することができる。
前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機の始動情報を受け付け、前記算出部は、少なくとも、前記受付部が受け付けた前記各電動機の始動情報から単位時間あたりの前記各電動機の始動頻度を算出し、当該始動頻度に基づいて前記各電動機の劣化度を算出することが好ましい。
このように単位時間あたりの各電動機の始動頻度に基づいて各電動機の劣化度算出すると、当該各電動機の劣化度を精度良く算出することができ、これにより電動システムの寿命が短くなることをより抑止できる。電動機の単位時間あたりの始動頻度は、当該電動機の機械的疲労度に関する指標となる。そこで、上記の電動システムの駆動制御装置では、受付部が各電動機の運転情報として各電動機の始動情報を受け付け、当該始動情報から算出された単位時間あたりの始動頻度に基づいて算出部が各電動機の劣化度を算出することにより、当該各電動機の劣化度を精度良く算出することができる。
本発明によれば、電動システム及びその寿命が短くなることを抑止できる駆動制御装置を備えた移動式クレーンが提供される。
本実施形態に係る移動式クレーンの電動システム及び駆動制御装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係る駆動制御装置の制御部の動作手順を示すフローチャート図である。 本実施形態に係る第1電動機および第2電動機の延べ運転時間を示すグラフである。 本実施形態に係る第1電動機のエネルギー効率を示すグラフである。 本実施形態に係る第2電動機のエネルギー効率を示すグラフである。 本実施形態に係る電動システム、駆動制御装置、および作業機械の変形例を示す概略構成図である。 図6に示す変形例に係る駆動制御装置の制御部の動作手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本発明の一実施形態の構成部のうち、本実施形態を説明するために必要な主要部を簡略化して示したものである。したがって、本発明に係る電動システムの駆動制御装置は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部を備え得る。
図1は、本実施形態に係る電動システムX1の駆動制御装置Y1を示す。この駆動制御装置Y1は、電動システムX1の駆動を制御する装置である。また、電動システムX1は、電動エネルギーを機械エネルギーに変換することにより、駆動対象を駆動するシステムである。本実施形態では、電動システムX1および駆動制御装置Y1は、作業機械Z1に搭載され、駆動制御装置Y1が電動システムX1を駆動することにより、作業機械Z1が備える単一の駆動対象100が駆動される。
作業機械Z1は、移動式クレーンである。作業機械Z1は、電動システムX1および駆動制御装置Y1を搭載するとともに、電動システムX1によって駆動される単一の駆動対象100、電動システムX1の運転を開始させる運転スイッチ200、および駆動対象100の駆動を操作する操作レバー300を備えている
単一の駆動対象100は、電動システムX1によって駆動される。この駆動対象100は、前記移動式クレーンにおけるワイヤーロープの巻き上げあるいは巻き下げを行うウィンチである。なお、単一の駆動対象100は、前記ワイヤーロープの巻き上げあるいは巻き下げを行うウィンチに限らない。例えば、移動式クレーンにおけるブレーキの役割を果たすウィンチ等であってもよい。
運転スイッチ200は、電動システムX1の運転を開始させるスイッチである。駆動対象100は、運転スイッチ200によって運転を開始した電動システムX1によって駆動される。作業機械Z1の搭乗者は、運転スイッチ200を押すことにより、電動システムX1の運転を開始させ、これにより当該作業機械Z1自体の運転が開始される。
操作レバー300は、当該操作レバー300の操作量に応じて駆動対象100を所望の動作にて駆動するレバーである。作業機械Z1の搭乗者は、例えば、操作レバー300を操作することによって駆動対象100としてのウィンチにおけるドラムを所望の駆動トルクにて回転させ、これによりワイヤーロープの巻き上げあるいは巻き下げを行う。
電動システムX1は、作業機械Z1の駆動対象100を駆動する電機システムである。電動システムX1は、電動機ユニット2、当該電動機ユニット2に接続されるインバータ3、および当該インバータに接続される電源4を備えている。
電動機ユニット2は、インバータ3を通じて電源4から受け付けた電気エネルギーを機
械エネルギーに変換し、当該機械エネルギーを駆動対象100に伝達することよって当該駆動対象100を駆動する。電動機ユニット2は、複数の電動機を有している。本実施形態では、電動機ユニット2は、第1電動機21および第2電動機22の2つの電動機を有している。第1電動機21および第2電動機22は、単一の駆動対象100に対して直列または並列に接続され、各電動機21,22の少なくとも一方から当該駆動対象100に対してトルクが入力されることにより、当該駆動対象100が駆動される。なお、駆動対象100に対して入力されるトルクは、操作レバー300の操作量に対応している。すなわち、操作レバー300の操作量が大きいほど、駆動対象100に対して入力されるトルクが大きくなる。
なお、本実施形態では、電動機ユニット2が2つの電動機21,22を有しているが、これに限らず、電動機ユニット2が3つ以上の電動機を有していてもよい。すなわち、電動機ユニット2は、複数の電動機を有していればよく、当該電動機の個数については、駆動対象100を駆動するために必要なトルクを勘案して任意に決定することができる。
インバータ3は、例えば電源4から供給される直流電力を所望の交流電力に変換し、当該交流電力を電動機ユニット2に供給する。インバータ3は、電動機ユニット2が有する第1電動機21および第2電動機22のそれぞれに対して個別に接続されている。インバータ3は、駆動制御装置Y1から指令を受けることにより、当該指令に応じて各電動機21,22に対して電流4からの電力を供給する。これにより、インバータ3および電源4は、第1電動機21および第2電動機22を同時に駆動することができるとともに、第1電動機21および第2電動機22のいずれか一方のみを駆動することもできる。
駆動制御装置Y1は、制御部10および検出センサ11,12を有している。
検出センサ11,12は、各電動機21,22の寿命に関連する運転情報を検出するセンサである。本実施形態では、検出センサ11,12は、各電動機21,22の運転情報として、当該各電動機21,22の運転時間を検出するセンサである。第1検出センサ11は、第1電動機21に接続されており、第2検出センサ12は、第2電動機22に接続されている。本実施形態では、検出センサ11,12は、例えば電動機21,22が有する巻線に電流の供給が開始されてから当該電流の供給が停止されるまでの時間を電動機21,22の運転時間として検出する。そして、検出センサ11,12は、前記検出した電動機21,22の運転時間を制御部10の受付部5へ送信する。
制御部10は、検出センサ11,12が検出した各電動機21,22の運転情報としての運転時間に基づいて、電動システムX1における各電動機21,22の駆動を制御する。制御部10は、受付部5、記憶部6、算出部7、設定部8、および決定指令部9を機能的に有している。
受付部5は、検出センサ11,12から各電動機21,22の運転情報としての運転時間を受け付けるとともに、操作レバー300から駆動対象100を駆動するための指令を受け付ける。
記憶部6は、後述する算出部7における劣化度の算出および設定部8における使用優先度の設定に必要な情報を記憶する。具体的には、記憶部6は、受付部5が検出センサ11,12から受け付けた各電動機21,22の運転時間を記憶するとともに、各電動機21,22のエネルギー効率分布に関する情報を記憶する。
算出部7は、受付部5が操作レバー300から駆動対象100を駆動するための指令を受け付けた場合に、記憶部6に記憶された各電動機21,22の運転時間に基づいて当該各電動機21,22の劣化度を算出する。
設定部8は、算出部7が算出した各電動機21,22の劣化度に基づいて、当該各電動機21,22の使用優先度を設定する。具体的には、設定部8は、例えば第2電動機22の劣化度に比して第1電動機21の劣化度が高い場合に、第2電動機22に第1電動機21の使用優先度よりも高い使用優先度を与える。
決定指令部9は、各電動機21,22のうち使用優先度の高い電動機を優先的に使用するように各電動機21,22についての駆動指令を行う。具体的には、決定指令部9は、設定部8が設定した各電動機21,22の使用優先度に基づいて、当該各電動機21,22のうち駆動する電動機と当該電動機に対する電力供給量とを決定し、当該電動機を駆動するための駆動指令をインバータ3に送る。例えば、第1電動機21または第2電動機22のいずれか一方のみによって駆動対象100に所望のトルクを入力することが可能な場合、決定指令部9は、第1電動機21のみを使用するようにインバータ3に駆動指令を送る。なお、決定指令部9は、第1電動機21に供給される電力が第2電動機22に供給される電力に比して大きくなるようにインバータ3に駆動指令を送ってもよい。このような場合、各電動機21,22に供給される電力の割合は、例えば記憶部6に記憶された各電動機21,22のエネルギー効率分布に基づいて決定される。
このように、決定指令部9は、各電動機21,22のうち使用優先度が高い電動機のみを駆動するように、あるいは各電動機21,22のうち使用優先度が高い電動機に供給される電力を他の電動機に供給される電力に比して大きくなるように、インバータ3に駆動信号を送る。これにより、各電動機21,22が当該各電動機21,22の使用優先度に基づいて駆動される。
なお、受付部5、記憶部6、算出部7、設定部8、および決定指令部9のそれぞれに相当する機能は、ソフトウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアによって実現されてもよい。また、受付部5、記憶部6、算出部7、設定部8、および決定指令部9のそれぞれに相当する機能は、個別の機能部品によって実現されてもよいし、共通の機能部品によって実現されてもよい。
ここで、図2を参照しながら、制御部10の動作手順について詳細に説明する。
まず、作業機械Z1の運転スイッチ200が押されることにより電動システムX1の電源4が立ち上がると、電動機ユニット2が駆動可能な状態となる。この状態において、作業機械Z1の操作レバー300が操作されると、受付部5が当該操作レバー300から操作信号を受け付ける。前記操作信号には、操作レバー300の操作量に関する情報が含まれている。前記操作信号を受け付けた受付部5は、当該操作信号を決定指令部9に送るとともに、算出部7に対して各電動機21,22の劣化度を算出するよう指令を送る。前記指令を受けた算出部7は、まず記憶部6に記憶された運転情報を呼び出す(Op1)。本実施形態では、記憶部6には、各電動機21,22の運転情報として当該各電動機21,22の過去の運転時間が記憶されている。そして、記憶部6から各電動機21,22の運転情報としての運転時間を呼び出した算出部7は、当該各電動機21,22における過去の延べ運転時間を求め、当該述べ運転時間を各電動機21,22の劣化度として算出する(Op2)。すなわち、本実施形態では、算出部7は、当該各電動機21,22の過去の延べ運転時間が長いほど各電動機21,22の劣化度が高くなるように当該劣化度を算出する。
なお、上記では、受付部5が操作レバー300から操作信号を受けたことを条件として、算出部7が記憶部6から各電動機21,22の運転情報を呼び出したが、これに限らない。例えば、作業機械Z1の運転スイッチ200が押されることにより電動システムX1の電源4が立ち上がったことを条件として、算出部7が記憶部6から各電動機21,22の運転情報を呼び出してもよい。
各電動機21,22の劣化度を算出した算出部7は、当該各電動機21,22の劣化度情報を設定部8に送る。そして、前記劣化度情報を受けた設定部8は、各電動機21,22の劣化度に基づいて当該各電動機21,22の使用優先度を設定する(Op3)。ここで、図3は、算出部7において算出した第1電動機21の過去の延べ運転時間T1と第2電動機22の過去の延べ運転時間T2とを示すグラフである。設定部8は、各電動機21,22の劣化度を比較し、これにより各電動機21,22の使用優先度を設定する。具体的には、設定部8は、第1電動機21の延べ運転時間T1と第2電動機22の延べ運転時間T2との差ΔTを求め、当該差ΔTから各電動機21,22の使用優先度を設定する。本実施形態では、第1電動機21の延べ運転時間T1が第2電動機22の延べ運転時間T2よりも長いため、設定部8は、第2電動機22に第1電動機21の使用優先度よりも高い使用優先度を与える。そして、各電動機21,22の使用優先度を設定した設定部8は、当該各電動機21,22の使用優先度情報を決定指令部9に送る。
ここで、受付部5を介して操作レバー300からの前記操作信号を受けた決定指令部9は、当該操作信号から操作レバー300の操作量を検出する(Op4)。前記操作量を検出した決定指令部9は、駆動対象100に入力する必要トルクを決定する(Op5)。なお、この必要トルクは、操作レバー300の操作量に対応しており、例えば操作レバー300の操作量が大きいほど必要トルクが大きくなる。このように駆動対象100に入力する必要トルクを決定した決定指令部9は、当該必要トルクと設定部8から受け付けた各電動機21,22の使用優先度情報とに基づいて、駆動する電動機を決定する(Op6)。例えば、前記必要トルクが各電動機21,22のいずれか一方のみで入力可能である場合、決定指令部9は、第1電動機21に比して使用優先度の高い第2電動機22を駆動する電動機として決定する。そして、決定指令部9は、前記決定した第2電動機22が駆動対象100に前記必要トルクを入力するために必要な電力を決定し、当該電力を第2電動機22に供給するようにインバータ3に駆動指令を送る。前記駆動指令を受けたインバータ3は、第2電動機22に対して前記決定した電力を供給し、これにより第2電動機22が駆動される(Op7)。このとき、第2検出センサ22aは、例えば第2電動機22の巻線に電流の供給が開始されたことを検知して、当該第2電動機22の運転時間の検出を開始する。
そして、作業機械Z1の搭乗者が操作レバー300を元の状態に戻すとともに、運転スイッチ200を押すことにより当該運転スイッチ200から電動システムX1の運転を停止する指令を送ると(Op8にてYES)、受付部5は、第2検出センサ22aから第2電動機22の運転時間情報を受け付ける。具体的には、第2検出センサ22aは、例えば第2電動機22の巻線への電流の供給が停止されたことを検知して当該第2電動機22の運転時間の検出を終了し、当該検出した運転時間情報を受付部5に送る。第2電動機22の前記運転時間情報を受け付けた受付部5は、当該運転時間情報を記憶部6に送る。そして、第2電動機22の前記運転時間情報を受けた記憶部6は、第2電動機22の運転情報として当該運転時間を記憶する(Op9)。このようにして記憶部6における前記運転情報の書き込みが終了すると、電動システムX1の運転が完全に停止される。
一方、作業機械Z1の搭乗者が操作レバー300を元の状態に戻すとともに、電動システムX1の運転を停止することなく再度操作レバー300の操作を行った場合(Op8にてNO)、Op4に戻って決定指令部9が操作レバー300の操作量を再度検出する。
以上のように、駆動制御装置Y1では、各電動機21,22の寿命に関連する運転情報に基づいて各電動機21,22の使用優先度が設定されるため、各電動機21,22のうち一方の電動機のみが酷使されることを抑止できる。具体的には、上記の駆動制御装置Y1では、記憶部6に記憶された各電動機21,22の寿命に関連する運転情報に基づいて、設定部8が各電動機21,22の使用優先度を設定し、当該使用優先度に基づいて実際に使用する電動機が決定されるため、各電動機21,22のうち一方の電動機が他方の電動機に比して繰り返し駆動されることを抑止できる。これにより、電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できる。
さらに、駆動制御装置Y1では、設定部8が各電動機21,22のうち使用優先度の高い電動機のみを使用するように各電動機21,22についての駆動指令を行うため、使用優先度の低い電動機の劣化が進行してしまうことを抑止できる。
さらに、駆動制御装置Y1では、算出部7が各電動機21,22の運転情報から当該各電動機21,22の劣化度が算出するとともに、設定部8が前記劣化度の低い電動機から順に使用優先度が高くなるように当該使用優先度を設定するため、各電動機21,22の寿命を平準化することができる。これにより、電動システムX1の寿命が短くなることをより抑止できる。
さらに、駆動制御装置Y1では、各電動機21,22の運転時間に基づいて各電動機21,22の劣化度が算出されるため、当該各電動機21,22の劣化度を精度良く算出することができ、これにより電動システムX1の寿命が短くなることをより抑止できる。一般的に、電動機は長時間に亘って駆動されることにより劣化し寿命が短くなるが、駆動制御装置Y1では、各電動機21,22の運転時間の総和を劣化度として算出し、当該劣化度に基づいて使用優先度を算出するため、各電動機21,22の運転時間を平準化することができる。これにより、電動システムX1の寿命が短くなることをより抑止できる。
なお、上記の実施形態では、決定指令部9は、Op6において第2電動機22を駆動する電動機として決定するとともに第1電動機21を停止状態とするが、これに限らない。例えば、決定指令部9は、第1電動機21および第2電動機22の双方を駆動する電動機として決定するとともに、第2電動機22に供給される電力が当該第2電動機22よりも使用優先度の低い第1電動機21に供給される電力よりも高くなるように各電動機21,22に供給される電力割合を決定してもよい。この場合、決定指令部9は、例えば記憶部6に記憶された各電動機21,22のエネルギー効率分布に関する情報に基づいて前記電力割合を決定する。
図4は、第1電動機21のエネルギー効率分布を示すグラフである。図5は、第2電動機22のエネルギー効率分布を示すグラフである。図4,5に示すグラフは、横軸が各電動機21,22のモータ回転数であり、縦軸が前記モータ回転数に応じたトルクである。本実施形態では、これらのグラフによって示される各電動機21,22のエネルギー効率分布が記憶部6に記憶されている。ここで、第1電動機21および第2電動機22の双方を駆動することにより駆動対象100に前記必要トルクを入力する場合、決定指令部9は、記憶部6に記憶された図4,5に示すエネルギー効率分布から、各電動機21,22のエネルギー効率が最も高くなるトルクの組み合わせを抽出する。そして、当該組み合わせのうち高いトルクを使用優先度の高い第2電動機22が担うように、各電動機21,22に供給する電力割合を決定する。
図4には、決定指令部9が決定した前記電力割合によって各電動機21,22を駆動する場合における第1電動機21のモータ回転数とトルクとの関係を点B2で示している。また、図5には、決定指令部9が決定した前記電力割合によって各電動機21,22を駆動する場合における第2電動機22のモータ回転数とトルクとの関係を点B1で示している。点B1におけるトルクは、点B2におけるトルクよりも大きい。すなわち、第2電動機22に供給される電力は第1電動機21に供給される電力に比して大きい。ここで、図5には、各電動機21,22のうち使用優先度の高い第2電動機22のみを駆動することにより駆動対象100に前記必要トルクを入力する場合における当該第2電動機22のモータ回転数とトルクとの関係を点A1で示している。点A1のトルクは、点B1,B2のトルクの和と等しい。図5に示す点A1,B1から明らかなように、第2電動機22のみを駆動する場合、当該第2電動機22のエネルギー効率が95%程になるのに対し、第1電動機21および第2電動機22の双方を駆動する場合、各電動機21,22のうち電力供給量が多い第2電動機22のエネルギー効率が100%に近くなる。このように各電動機21,22の使用優先度およびエネルギー効率を勘案して当該電動機21,22に対する電力供給量を決定すると、電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できるとともに、電動システムX1全体の省エネ性を向上することができる。
また、上記の実施形態では、各電動機21,22の運転情報として当該各電動機21,22の運転時間を用い、当該運転時間から劣化度を算出したが、これに限らない。
各電動機21,22の運転情報としては、例えば当該各電動機21,22の巻線を流れる電流値を用いてもよい。この場合、各検出センサ11,12としては、各電動機21,22の電流値を計測可能な電流センサを用い、算出部7は、各電動機21,22の電流値の時間積分値を当該各電動機21,22の劣化度として算出する。
具体的には、各検出センサ11,12は、電動機21,22の巻線を流れる電流値を検出する。そして、各検出センサ11,12は、前記検出した各電動機21,22の電流値情報を受付部5へ送る。前記電流値情報を受け付けた受付部5は、当該電流値情報を記憶部6に送り、当該記憶部6が各電動機21,22の電流値を記憶する。そして、算出部7は、記憶部6に記憶された各電動機21,22の電流値を読み出し、当該電流値を時間積分することにより、当該時間積分値を各電動機21,22の劣化度として算出する。なお、算出部7は、例えば電動システムX1の運転期間における前記電流値の時間積分値を前記劣化度として算出してもよいし、電動システムX1の運転停止期間を含めた全期間における前記電流値の時間積分値を前記劣化度として算出してもよい。
このように、各電動機21,22の運転情報として各電動機21,22の巻線を流れる電流値を用いる場合であっても、各電動機21,22の劣化度を精度良く算出することができ、これにより電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できる。具体的には、電動機は、当該電動機が有する巻線に電流が供給されることにより駆動されるが、当該巻線に対して長期間に亘って高い電流が供給されると、前記巻線絶縁が熱劣化し、これにより電動機の寿命が短くなる。そこで、各電動機21,22の電流値の時間積分値に基づいて各電動機21,22の劣化度を算出し、当該劣化度に基づいて各電動機21,22の使用優先度を設定すると、各電動機21,22を流れる電流値の時間積分値を平準化することができる。これにより、電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できる。
また、各電動機21,22の運転情報としては、例えば当該各電動機21,22に関する温度パラメータを用いてもよい。この場合、各検出センサ11,12としては、各電動機21,22に関する温度パラメータを計測可能な温度センサを用い、算出部7は、各電動機21,22に関する温度パラメータの時間積分値を当該各電動機21,22の劣化度として算出する。
具体的には、各検出センサ11,12は、各電動機21,22に関する温度パラメータを経時的に検出する。ここで、各電動機21,22に関する温度パラメータとは、当該各電動機21,22の巻線の温度に近似できるパラメータである。各検出センサ11,12は、例えば各電動機21,22の巻線の温度を直接検出するものであってもよいし、各電動機21,22の筐体の温度を検出するものであってもよい。そして、各検出センサ11,12は、前記検出した各電動機21,22に関する温度パラメータを受付部5へ送る。前記温度パラメータを受け付けた受付部5は、当該温度パラメータを記憶部6に送り、当該記憶部6が各電動機21,22に関する温度パラメータを記憶する。そして、算出部7は、記憶部6に記憶された各電動機21,22に関する温度パラメータを読み出し、当該温度パラメータを時間積分することにより、当該時間積分値を各電動機21,22の劣化度として算出する。なお、算出部7は、電動システムX1の運転期間における前記温度パラメータの時間積分値を前記劣化度として算出してもよいし、電動システムX1の運転停止期間を含めた全期間における前記温度パラメータの時間積分値を前記劣化度として算出してもよい。
このように、各電動機21,22の運転情報として各電動機21,22に関する温度パラメータを用いる場合であっても、各電動機21,22の劣化度を精度良く算出することができ、これにより電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できる。具体的には、電動機は、当該電動機が有する巻線絶縁が熱劣化することにより、寿命が短くなる。そこで、各電動機21,22の巻線温度に近似する各電動機21,22に関する温度パラメータの時間積分値に基づいて各電動機21,22の劣化度を算出し、当該劣化度に基づいて各電動機21,22の使用優先度を設定すると、各電動機21,22の巻線温度の時間積分値を平準化することができる。これにより、電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できる。
また、各電動機21,22の運転情報としては、例えば当該各電動機21,22の巻線抵抗値を用いてもよい。この場合、各検出センサ11,12としては、各電動機21,22の巻線抵抗を計測可能なセンサを用いる。
このように、各電動機21,22の運転情報として各電動機21,22の巻線抵抗値を用いる場合であっても、各電動機21,22の劣化度を精度良く算出することができ、これにより電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できる。具体的には、電動機の巻線抵抗値は、当該巻線絶縁の熱劣化によって変化する値であり、当該巻線抵抗値が高いほど電動機の寿命は短くなる。そこで、各電動機21,22の巻線抵抗値を当該各電動機21,22の劣化度とし、当該劣化度に基づいて各電動機21,22の使用優先度を設定すると、電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できる。
なお、各電動機21,22の巻線抵抗値は、それ自体が各電動機21,22の劣化度を表す指標となるため、各電動機21,22の運転情報として当該各電動機21,22の巻線抵抗値を用いる場合、算出部7はなくともよい。この場合、設定部8は、記憶部6に記憶された各電動機21,22の運転情報としての巻線抵抗値を当該各電動機21,22の劣化度として呼び出し、当該劣化度に基づいて各電動機21,22の使用優先度を設定する。
また、各電動機21,22の劣化度としては、上記のように巻線抵抗値を用いることができるが、これ以外にも、例えば磁石、絶縁抵抗、ベアリング等の劣化度を算出してもよい。
また、各電動機21,22の運転情報としては、例えば当該各電動機21,22の始動情報を用いてもよい。この場合、各検出センサ11,12としては、各電動機21,22の始動を検出可能なセンサを用い、算出部7は、各電動機21,22の始動頻度を当該各電動機21,22の劣化度として算出する。
具体的には、各検出センサ11,12は、例えば各電動機21,22に電流の供給が開始されたことを検知し、これにより各電動機21,22の始動を検出する。そして、各検出センサ11,12は、前記検出した各電動機21,22の始動情報を受付部5へ送る。前記始動情報を受け付けた受付部5は、当該始動情報を記憶部6に送り、当該記憶部6が各電動機21,22の始動情報を記憶する。そして、算出部7は、記憶部6に記憶された各電動機21,22の始動情報を読み出し、各電動機21,22の始動頻度を当該各電動機21,22の劣化度として算出する。なお、算出部7は、例えば電動システムX1の出荷時からの全期間における各電動機21,22の始動頻度を前記劣化度として算出してもよいし、所定期間における各電動機21,22の始動頻度を前記劣化度として算出してもよい。
このように、各電動機21,22の運転情報として各電動機21,22の始動情報を用いる場合であっても、各電動機21,22の劣化度を精度良く算出することができ、これにより電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できる。具体的には、電動機の単位時間あたりの始動頻度は、当該電動機の機械的疲労度に関する指標となり、前記始動頻度が高いほど電動機の寿命が短くなる。そこで、各電動機21,22の始動情報に基づいて各電動機21,22の始動頻度を劣化度として算出し、当該劣化度に基づいて各電動機21,22の使用優先度を設定すると、各電動機21,22の始動頻度を平準化することができる。これにより、電動システムX1の寿命が短くなることを抑止できる。
また、算出部7は、上述した各電動機21,22の運転情報としての運転時間、電流値、温度パラメータ、巻線抵抗、および始動頻度を適宜組み合わせることにより、当該各電動機21,22の劣化度を算出してもよい。
例えば、各電動機21,22の番号n、各電動機21,22の劣化度をY(n)、各電動機21,22に関する温度パラメータの時間積分値をt(n)、各電動機21,22の始動に関する定数をFとし、kを重みづけ係数とする。このとき、算出部7は、図2のOp2において、記憶部6から各電動機21,22に関する温度パラメータおよび始動情報を呼び出し、Y(n)=Y(n0)+k×t(n)+Fの式から各電動機21,22の劣化度Y(n)を算出する。なお、Y(n0)は、図2のフローチャートが開始される以前の各電動機21,22の劣化度を表す、これにより、各電動機21,22に関する温度パラメータの時間積分値および始動頻度を同時に評価しつつ当該各電動機21,22の劣化度を算出することができる。なお、定数Fおよび重みづけ係数kは、実際の各電動機21,22の使用態様と寿命との相関関係を評価することにより決定することができる。
また、上記の実施形態では、記憶部6が各電動機21,22の運転情報を記憶しており、当該記憶された運転情報に基づいて算出部7が各電動機21,22の劣化度を算出したが、これに限らない。例えば、図6に示すように、各検出センサ11,12から受け付けた各電動機21,22の運転情報に基づいて算出部7が各電動機21,22の劣化度を算出し、当該算出された劣化度が記憶部6に記憶されてもよい。この場合、設定部8は、記憶部6に記憶された各電動機21,22の劣化度を呼び出し、当該劣化度に基づいて各電動機21,22の使用優先度を設定する。
ここで、図7は、図6に示す駆動制御装置Y1の制御部10の動作手順を示すフローチャートである。図7に示すフローチャートでは、図2に示すフローチャートのOp1およびOp2に代えてOp10が挿入されており、Op9に代えてOp11およびOp12が挿入されている。具体的には、図6に示す駆動制御装置Y1の制御部10では、運転スイッチ200が押されることにより電動システムX1が運転可能な状態となった場合に、設定部8が記憶部6から各電動機21,22の劣化度を呼び出し(Op10)、当該劣化度に基づいて各電動機21,22の使用優先度を設定する(Op3)。
そして、運転スイッチ200が再度押されることにより当該運転スイッチ200から電動システムX1の運転を停止するための信号が送られた場合に(Op8にてYES)、算出部7は、受付部5を介して各検出センサ11,12から各電動機21,22の運転情報を受けて、当該運転情報に基づいて各電動機21,22の劣化度を算出する(Op10)。前記劣化度を算出した算出部7は、当該劣化度を記憶部6に送り、当該記憶部6が各電動機21,22の劣化度を記憶する(Op12)。このようにして記憶部6における前記劣化度の書き込みが終了すると、電動システムX1の運転が完全に停止される。
図6に示す駆動制御装置Y1では、電動システムX1の運転が停止されるに際して記憶部6に各電動機21,22の劣化度が記憶されるため、制御部10が動作を開始するに際して算出部7が各電動機21,22の運転情報から前記劣化度を算出する必要がない。
以上説明した本実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記の実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
X1 電動システム
Y1 駆動制御装置
2 電動機
21 第1電動機
22 第2電動機
5 受付部
6 記憶部
7 算出部
8 決定部
9 決定指令部(指令部)

Claims (6)

  1. 移動式クレーンであって、
    第1電動機及び第2電動機と、電源と、当該電源により前記第1電動機及び前記第2電動機を同時に駆動する状態と前記第1電動機及び第2電動機のいずれか一方のみを駆動する状態とに切換えられることが可能なインバータと、を含む電動システムと、
    前記電動システムの単一の駆動対象であるウィンチと、
    前記電動システムによる前記ウィンチの駆動を操作するための操作レバーと、
    前記電動システムによる前記ウィンチ駆動を制御する駆動制御装置と、を備え
    前記駆動制御装置は、
    前記第1電動機及び前記第2電動機の寿命に関連する運転情報を受け付ける受付部と、
    前記受付部が受け付けた前記各電動機の運転情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記各電動機の運転情報に基づいて前記各電動機の劣化度を算出する算出部と、
    前記記憶部に記憶された前記第1電動機及び第2電動機の運転情報に基づいて当該第1電動機及び第2電動機の使用優先度を設定する設定部であって、前記第1及び第2電動機のうち前記算出部が算出した劣化度が低い電動機から順に使用優先度が高くなるように当該使用優先度を設定するものと、
    前記ウィンチを駆動するためのトルクについて前記操作レバーの操作量に対応した必要トルクを決定し、当該必要トルクを前記第1電動機及び前記第2電動機のうちのいずれか一方のみによって前記ウィンチに入力することが可能である場合に当該第1及び第2電動機のうち前記設定部が設定した前記使用優先度が高い電動機のみを使用するように前記インバータに駆動指令を送る決定指令部と、を備える移動式クレーン
  2. 前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機の運転時間を受け付け、
    前記算出部は、少なくとも前記受付部が受け付けた前記各電動機の運転時間に基づいて前記各電動機の劣化度を算出する、請求項に記載の移動式クレーン
  3. 前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機の電流値を受け付け、
    前記算出部は、少なくとも前記受付部が受け付けた前記各電動機の電流値の時間積分値に基づいて前記各電動機の劣化度を算出する、請求項1または2に記載の移動式クレーン
  4. 前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機に関する温度パラメータを受け付け、
    前記算出部は、少なくとも前記受付部が受け付けた前記各電動機に関する温度パラメータの時間積分値に基づいて前記各電動機の劣化度を算出する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動式クレーン
  5. 前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機の巻線抵抗値を受け付け、
    前記算出部は、少なくとも前記受付部が受け付けた前記各電動機の巻線抵抗値に基づいて前記各電動機の劣化度を算出する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動式クレーン
  6. 前記受付部は、前記各電動機の運転情報として前記各電動機の始動情報を受け付け、
    前記算出部は、少なくとも、前記受付部が受け付けた前記各電動機の始動情報から単位時間あたりの前記各電動機の始動頻度を算出し、当該始動頻度に基づいて前記各電動機の劣化度を算出する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の移動式クレーン
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