JP6110599B2 - 光学装置及びそれを用いた計測方法 - Google Patents

光学装置及びそれを用いた計測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6110599B2
JP6110599B2 JP2012089584A JP2012089584A JP6110599B2 JP 6110599 B2 JP6110599 B2 JP 6110599B2 JP 2012089584 A JP2012089584 A JP 2012089584A JP 2012089584 A JP2012089584 A JP 2012089584A JP 6110599 B2 JP6110599 B2 JP 6110599B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
measurement
distance
measuring
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012089584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013217807A (ja
Inventor
哲郎 佐藤
哲郎 佐藤
潤一 土屋
潤一 土屋
Original Assignee
計測ネットサービス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 計測ネットサービス株式会社 filed Critical 計測ネットサービス株式会社
Priority to JP2012089584A priority Critical patent/JP6110599B2/ja
Publication of JP2013217807A publication Critical patent/JP2013217807A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6110599B2 publication Critical patent/JP6110599B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)

Description

本発明は、立体物体を測量するための光学装置及びそれを用いた計測方法に関する。特に、外周面が円筒又は複雑な形状をする立体物体構造物を測量するための光学装置及びそれを用いた計測方法に関する。
測距装置は、レーザ光線を被測定物へ照射して、被測定物で反射したその反射光を受信することで、被測定物までの距離を測定している。トータルステーションに代表される光学測距装置は、被測定箇所に反射板をおいて測距する自動測定が進んでいる。被測定物への角度を指定すると、測距装置は、被測定物に焦点を自動的に合わせて、自動測距する。近年は、距離を測る光波測距儀と角度を測るセオドライトを組み合わせて同時測量できるトータルステーションをはじめ、反射板を用いないで測距するノンプリズム測定法が利用されるようになっている。一般的に、電柱は、木材又はコンクリート製で外周面が円筒である。
この電柱を、測量装置で測定しようとすると、円筒のための測距装置は、焦点を電柱に自動的に合わせることができない。言い換えると、電柱は、反射板を用いて手動測定が余儀なくされていた。また、同様に円筒外周の建造物としては、焼却炉等の煙突であり、安全確保のためにその傾きを詳細に管理することが望まれている。また、橋梁等の大型の建造物にも、橋脚をはじめ、外周面が円、楕円の形状の構造物が数多くある。手動測定になると、反射板を、電柱や煙突の被測定箇所に設置することが時間と手間がかかる作業で、測量コストがかかる。
その中で、特許文献1には、円筒外周の電柱や円柱等が計測できる光学装置が開示されている。光学装置は、望遠鏡に投影板を備えている。投影板は、望遠鏡の中心軸を中心として円周方向に連続又はほぼ連続した複数の円を含む参照スケール、または、少なくとも望遠鏡の中心軸を中心とする複数の円弧を中心軸線に対して左右対称に配置した参照スケールが設けてある。
特開2009−92419号公報
電柱、煙突などの曲げ歪を正確に計測することが求められている。特許文献1に開示された光学装置は、投影板が新たに必要である。その中で、従来の測距装置を用い、低コストで、円柱や煙突等の円筒外周の物体の測定ができる装置や測定方法が望まれている。同様に、建造物の角など複雑な形状の構造物の測量も求められている。
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達成する。
本発明の目的は、電柱や煙突等の円筒構造物の傾き、曲がり具合等の状態を適正に測量できる光学装置及びそれを用いた計測方法を提供する。
本発明の他の目的は、建造物等の構造物の角等の複雑な形状をする部分を適正に測量できる光学装置及びそれを用いた計測方法を提供する。
本発明は、前記目的を達成するため、次の手段を採る。
本発明の光学装置は、距離を測る光波測距儀と角度を測るセオドライトを組み合わせて同時測量できる光学装置において、前記光学装置の本体と、前記本体を操作した利用者が円錐形、円錐台形状及び円筒形の構造物の中から選択される1形状の構造物からなる測定対象物に視準を合わせた測角角度を決定する角度決定手段と、前記角度決定手段で決定された前記測角角度を示し、前記構造物の左右の端に合わせた視準角度である測角角度データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段で記憶された1以上の前記測角角度データを、角度決定アルゴリズムに従って信号処理して、前記視準角度の中心角度である自動旋回角度データを出力する計算手段と、前記自動旋回角度データが示す自動旋回角度に前記本体を自動旋回させて前記自動旋回角度に視準を合わせ、該視準された測定対象点までの距離を自動測距して測定対象点距離データを出力し、前記測定対象点から所定角度及び/若しくは所定距離の位置にある前記測定対象物の他の測定対象点に、前記本体を自動旋回させる自動測定手段と、及び、前記他の測定対象点までの距離を前記自動測定手段で自動測距し、該距離を前記測定対象点距離データと比較して、前記測定対象物の変位量を計算する変位計算手段とを備え、前記角度決定アルゴリズムは、2以上の前記測角角度データから、前記測角角度の中心の角度を示す中心測角角度を計算するためのアルゴリズムであることを特徴とする。
本発明の光学装置を用いた計測方法は、距離を測る光波測距儀と角度を測るセオドライトを組み合わせて同時測量できる光学装置において、前記光学装置の本体と、前記本体の視準角度を測定対象物に合わせて決定する角度決定手段と、前記角度決定手段で決定された測角角度を示す測角角度データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段で記憶された1以上の前記測角角度データを処理する計算手段と、所定の角度に前記本体の視準を自動旋回させて視準を合わせして自動測距する自動測定手段とを備えた前記光学装置を利用し、前記測定対象物までの距離を計測するための測定方法である。
本発明の光学装置を用いた計測方法は、前記測定対象物は、円錐形、円錐台形状及び円筒形の中から選択される1形状の構造物であり、前記本体を操作した利用者が測定対象物に合わせた測角角度を前記角度決定手段で決定し、前記角度決定手段で決定された前記測角角度を示し、前記構造物の左右の端に合わせた視準角度である測角角度データを前記記憶手段で記憶し、前記計算手段で、前記記憶手段で記憶された1以上の前記測角角度データを、角度決定アルゴリズムに従って信号処理して、前記構造物の左右の端に合わせた前記視準角度の中心角度である自動旋回角度データを出力し、前記自動測定手段で、前記自動旋回角度データが示す自動旋回角度に前記本体を自動旋回させて前記自動旋回角度に視準を合わせ、該視準された測定対象点までの距離を自動測距して測定対象点距離データを出力し、前記測定対象点から所定角度及び/若しくは所定距離の前記測定対象物の他の測定対象点に、前記本体を自動旋回させ、前記他の測定対象点までの距離を前記自動測定手段で自動測距し、該距離を測定対象点距離データと比較して、前記測定対象物の変位量を変位計算手段で計算し、前記角度決定アルゴリズムは、2以上の前記測角角度データから、前記測角角度の中心の角度を示す中心測角角度を計算するためのアルゴリズムであることを特徴とする。
本発明によると、次の効果が奏される。本発明の光学装置及びそれを用いた計測方法によると、電柱や煙突等の円筒外周の構造物の状態を正確に計測できるようになった。また、追加的な特別な部品を必要とせず、従来の測距装置をそのまま利用できるという利点がある。
図1は、本発明の実施形態の光学装置で被測定物を測定する計測の概要を図示している。 図2は、本発明の実施形態のレーザ測量装置1の視準を電柱2に合わせる方法の概要を図示している。 図3は、本発明の実施形態のレーザ測量装置1で、電柱2までの距離を測距する手順を示しているフローチャートである。 図4は、本発明の実施形態のレーザ測量装置1で計測した電柱2の半径を計算する原理を示す概念図である。 図5は、本発明の実施形態のレーザ測量装置1で電柱2の傾きを測定する方法を説明するための概要図である。 図6は、本発明の実施形態のレーザ測量装置1で電柱2の傾きを測定する手順を示したフローチャートである。 図7は、本発明の実施形態のレーザ測量装置1で計測した電柱2の変位量を計算する一例を示す概念図である。 図8は、本発明のレーザ測量装置1で構造物の角部までの距離を計測する概要を図示している概念図である。 図8は、本発明のレーザ測量装置1で構造物の角部までの距離を計測する手順を示すフローチャートである。 図10は、本発明のレーザ測量装置1で台形の形状をする構造物30を測定する概要を図示している概念図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する前に、添付図面を参照しながら、光学装置を用いて路面の変位量を測定する技術の概要を簡単に説明する。本実施の形態では、円筒構造物とは、円筒の外周面を有する構造物をいう。具体的には、例えば、電柱、煙突、円柱を含むものである。この円柱は、建造物の円柱構造物を意味するが、これに限定されない。また、円筒構造物は、同一の外径を有する円筒以外に、円錐形、円錐台形状、局所的に円錐台形状若しくは円筒形の構造物を含む。
更に、円筒構造物は、瓢箪形等のような外径が異なる半径の構造を含むことができる。更に、円筒構造物は、電柱のように、鉛直方向にだけ設置又は建設されている必要はなく、斜め又は水平方向に向けられている場合も対象とする。
〔光学装置による計測の概要〕
図1は、光学装置で被測定物を測定する計測の概要を図示している。本実施の形態では、光学装置としては、汎用の測量装置、特に、反射板を用いないで測距を行うレーザ測量装置1を例に説明する。
反射板を用いないレーザ測量装置1としては、例えば、距離を測る光波測距儀と角度を測るセオドライトを組み合わせて、同時測量できる光学装置であるノンプリズムトータルステーションが代表的なものであり、測量業界で利用されている。本発明は、このような汎用の光学装置、レーザ測量装置をそのまま利用し、円筒構造物等の測量行う。レーザ測量装置1は、レーザ光線を被測定物に照射して、その反射光を受信し、レーザ測量装置1から被測定物までの距離を計算して求めるものである。本実施の形態では、被測定物として電柱2を例に説明する。
図1の矢印で図示したように、レーザ測量装置1は、レーザ光線を、被測定物の所定の箇所に、照射する。レーザ測量装置1は、レーザ光を発光し、反射光を受光するレーザ光発振受信部7を有する。レーザ光発振受信部7は、レーザ光を被測定物へ視準する視準機能を備えている。また、レーザ測量装置1は、レーザ測量装置1から反射点までの距離を計算して、この距離に関する距離データを出力する計算手段(図示せず。)を有する。
計算手段は、レーザ測量装置1で測定した以上の測角角度とその測定距離から、新しい測角角度を計算する測角角度計算手段を兼ねる。また、レーザ測量装置1は、計算手段に計算結果、計算手段の計算に必要なデータを格納するためのメモリ手段(図示せず。)を有する。レーザ測量装置1は、レーザ測量装置1を鉛直方向の上下、及び左右旋回させてレーザ照射方向を設定するモータドライブ機構(図示せず。)と、前記計算手段からなる本体8を有する。
レーザ測量装置1は、このモータドライブ機構を用いて、レーザ光発振受信部のレーザ光の照射角度を指定された水平角・高度角に設定する角度設定機能(図示せず。)を有する。レーザ測量装置1は、本体8と支持脚6を有し、支持脚6は、地面や道路脇等の被測定部の近傍に設置されて、本体8を支持固定するためのものである。レーザ測量装置1は、通信手段3と接続されており、レーザ測量装置1の計算手段で計算した結果及び/又はレーザ照射方向等を示す出力データを、他の電子計算機4へ送信する。
電子計算機4は、この出力データを、レーザ測量装置1の通信手段3とデータ通信している電子計算機4の通信手段5を介して受信する。通信手段5は、電子計算機4に無線又は有線の接続手段で接続される。図1に示す被測定物の例は、外周が円筒の電柱2である。レーザ測量装置1は、電柱2で反射した反射光を、レーザ光発振受信部7で受信する。図1に示したレーザ測量装置1の通信手段3は、光学装置1に接続された機器であるが、レーザ測量装置1に内蔵されたものであっても良い。
通信手段3と通信手段5との通信は、無線通信、有線通信等の任意の既知の通信方式を採用することができる。図1の中では、無線通信している様子を概念的に図示しているが、現場の要求等を考慮し、無線通信方式と有線通信方式のどちらも利用できる。光学装置1から出力された距離データと照射角度データは、レーザ測量装置1に接続された通信手段3により、電子計算機4へ送信される。
電子計算機4は、レーザ測量装置1とデータ通信している通信手段5で距離データと照射角度データ等のデータを受信して、電子計算機4のメモリ(図示せず。)に格納する。電子計算機4は、蓄積された複数の距離データ、照射角度データ等のデータを用いて、電柱2の照射箇所の経時的な変位量を計算する。このようにして、レーザ測量装置1で検出した距離の変化に基づいて電柱2の変位量を把握することができる。
これらの、経時的な変位量は、電子計算機4のメモリに、時系列データとして蓄積され、また、蓄積された時系列データを統計処理することで、電柱2の傾き等の変位量を計算しその変位の特性を判断する。電子計算機4のメモリは、電子計算機4の内蔵又は外付けの補助記憶装置、例えば、ハードディスク、揮発性メモリ等である。本発明は、レーザ測量装置1の発明を要旨とするものではく、かつこの構造、機能は公知技術であるので、レーザ測量装置1の詳細な機能、構造の説明、測定原理の説明は省略する。
〔電柱の測量〕
以下、電柱2を例に、本発明の測量方法を説明する。まずは、電柱2までの距離を測距する方法を、図1、図2及び図3を参照しながら説明する。図1は、本発明の測量方法の概要を図示した概念図である。図2には、レーザ測量装置1の視準を電柱2に合わせる方法の概要を図示している。図3は、電柱2までの距離を測距する手順を示しているフローチャートである。
レーザ測量装置1によって電柱2までの距離測距を開始すると、まず、レーザ測量装置1が設置される(図3のステップ10,11を参照。以下、同様。)。このとき、レーザ測量装置1を操作して測量を行っている利用者は、レーザ測量装置1を整準し、レーザ測量装置1の望遠鏡の視準軸を電柱2に向けて調整し、これで測量が開始できる。利用者は、レーザ測量装置1の望遠鏡で電柱2を見ながら、図1の矢印aと矢印bで示したように、電柱2の左右の端に続けて視準を合わせ、電柱2の左右端の角度を測定する(ステップ12〜14)。
この角度の測定が終わると、光学装置1は、電柱2の左右端の角度の中心角度を、図1の矢印cで示したように、自動的に計算して、この中心角度の測定対象点までの距離を自動測定する(ステップ15〜17)。詳しくは、この視準の合わせ方は、図2に図示している。この例では、まず、参照番号Aで示すように、電柱2の左側の端に、レーザ測量装置1の望遠鏡の焦点を示す十字マークを合わせて、視準合わせをする(ステップ12)。この視準が決定するには、手動測定なので、レーザ測量装置1にある角度決定ボタン(図示せず。)等の決定手段を利用者が押す。
角度決定ボタンが押されると、レーザ測量装置1の角度決定手段は、この測定角度である第1角度を記憶する(ステップ12)。第1角度の決定後、レーザ測量装置1の望遠鏡を水平に回転させる(ステップ13)。そして、参照番号Bで示すように、レーザ測量装置1は視準を電柱2の右側の端に合わせる(ステップ14)。この視準が決定すると、利用者は、レーザ測量装置1にある角度決定ボタン等の決定手段を押す。レーザ測量装置1の水平回転は、レーザ測量装置1の本体8の鉛直線を中心として、水平に旋回させるものである。
すると、レーザ測量装置1の角度決定手段は、この測定角度である第2角度を記憶する(ステップ14)。その後、レーザ測量装置1は、その記憶手段に記憶されている第1角度と第2角度を示す角度データから、第1角度と第2角度の中心角度で第3角度を自動的に、計算して求める(ステップ15)。この第3角度への照射方向を、図1の中で、矢印cで図示している。第3角度が計算されると、レーザ測量装置1は、この第3角度へ、その望遠鏡を自動回転させる(ステップ16)。
この第3角度にある測定対象点は、図2の中で、点Cで、図示している。レーザ測量装置1は、この測定対象点へ、レーザ光を照射し、その反射光を測定して、この測定対象点までの距離を測定する(ステップ17)。点Cは、レーザ測量装置1側からみると、点Aと点Bの間に位置する。レーザ測量装置1は、点Cまでの距離が測距し終わると、電柱2の半径等を計算し、その計算結果を出力する(ステップ18、19)。図4には、電柱2の半径を計算する原理を示す概念図である。
図4に図示した点TSは、レーザ測量装置1の位置を示す。図4は、電柱2の水平断面図を図示しており、電柱2は円で図示されている。図4においては、上述の第1角度と第2角度は、直角座標系x、yで、角度θと角度θで図示されている。図1に図示した矢印aと矢印bは、図4の中には、点TSから電柱2の円に引いた接線で図示され、その接点は、点Aと点Bになる。まず、図中、電柱2の半径をrと仮定する。
測定中、レーザ測量装置1は、所定の座標を基準に角度や距離を決定するが、この図の例では、水平面で軸線x、yで示される2次元直角座標を例に説明する。測定された第1角度と第2角度は、図中、軸線yに対する角度のθとθで図示されている。測定した第1角度と第2角度の差を2θとする。また、点Cまでの距離をsとする。この距離sは、実際に測距された距離である。これらの値から計算すると、電柱2の半径rは、次の数式で求められる。
Figure 0006110599
この式の中の、θは実測定の第1角度θと第2角度θから直接計算される値で、sは実測定の値なので、電柱2の半径rは一意的に決まる。よって、電柱2の両側に視準してその角度を測定し、これらの角度から電柱2の中心を求め、電柱2までの距離を測距することで、電柱2の半径を遠隔で把握することができる。また、レーザ測量装置1から点Aと点Bまでの距離も計算でき、その距離は(s(s+2r))-2になる。これを応用して、電柱2の傾きを測定する方法を、図5、図6を参照しながら、説明する。
図5は、電柱2の傾きを測定する方法を説明するための概要図である。図6は、電柱2の傾きを測定する手順を示したフローチャートである。まず、測定が開始すると、レーザ測量装置1を設置し(ステップ30、31)、水平面の測定を行う(ステップ32)。この水平面の測定は、図5の中では、点A、B、Cでその測定位置を図示しており、上述の通り、図2と図3に示した通りの測定である。この水平面の測定の結果である、第1角度、第2角度、第3角度、電柱2の点Cまでの距離sをレーザ測量装置1が記憶する(ステップ32)。
水平面の測定が終了すると、レーザ測量装置1は、測角方向を点Dの方向に変更する(ステップ33)。点Dは、本例では、水平面より上側に位置する。利用者は、レーザ測量装置1を手動で微調整して、点Dの付近に、電柱2の左端に視準を合わせる。この視準が決定すると、レーザ測量装置1にある角度決定ボタン(図示せず。)等の決定手段を利用者が押す。角度決定ボタンが押されると、レーザ測量装置1の角度決定手段は、この測定角度である第4角度を記憶する(ステップ34)。
第4角度の決定後、レーザ測量装置1の望遠鏡を水平に回転させ(ステップ35)、電柱2の右端に、レーザ測量装置1を移動させて、手動で微調整して測角する。そして、参照番号Eで示すように、視準を電柱2の右側の端に合わせる。この視準が決定すると、利用者は、レーザ測量装置1にある角度決定ボタン等の決定手段を押す。角度決定ボタンが押されると、レーザ測量装置1の角度決定手段は、この測定角度である第5角度を記憶する(ステップ36)。
点Dと点Eの測定角度の第4角度と第5角度によっては、電柱2が傾いているかがおおむね把握できる。つまり、点Dと点Eの測定角度(第4角度と第5角度)が点Aと点Bの測定角度(第1角度と第2角度)を比較して、電柱2が測距方向に対して横に傾いているかが把握できるが、測距方向に傾いているかはこの時点で把握できない。その後、レーザ測量装置1は、点Dと点Eの測定角度から、その中心測角角度である第6角度を自動的に、計算して求め求める(ステップ37)。
レーザ測量装置1は、この第6角度へ、その望遠鏡を自動回転させる(ステップ38)。その測角方向にある測定対象点までの距離を求める(ステップ39)。この測定対象点は、図5の中に、点Fで図示されている。その後、第6角度とその点までの距離を、点Cと比較して、電柱2の傾きを計算する(ステップ40)。最後は、計算結果を出力手段によって出力する(ステップ41、42)。本例では、電柱2が円筒であり、点A、B、Cと、点D,E、Fで示される断面積が同じ半径の円である。
このため、点A、B、Cの測定は、基本的に、レーザ測量装置1が水平にレーザ光を照射して測定を行っている。点D,E、Fになると、レーザ測量装置1は、斜め方向にレーザ光を照射して測定を行うことになる。この場合、点Dと点Eの測定は、点Dから点Eへ、レーザ測量装置1のレーザ光照射を水平に移動させるだけで済むが。点Fの計算は、点Cより、複雑になる。つまり、高さを考慮して補正しなければならない。この補正の方法は、既知の任意の計算方法を利用することができるが、ここで、一番簡単な方法を、図5と図7を参照しながら、例示する。
図4の座標系x、yに高さを示すために、軸x、yと直角の軸z(図4に図示せず。)を用い、点TSは、原点とする。軸zは、図4の紙面に垂直で上を向いている。この(x、y、z)座標系では、点A,B、Cの座標は、次の通りで求められる。
Figure 0006110599
図5の中の円ABCは、円DEFより、高さ(鉛直方向)h分だけ上側に位置するとする。このとき、点D,E、Fの座標は、次の通りで求められる。
Figure 0006110599
ここで、注意しなければならないのは、点D、E、Fは、電柱2が傾いていない状態のものである。
点TSから点Dの測角角度は、水平角度θ、垂直角度γ(図示せず。)とする。同様に、点TSから点Eへの測角角度は、水平角度θ2、垂直角度γ=γになる(γは図示せず。)。点TSから点Fへの照射角度は、水平角度(θ+(θ2−θ)/2)=((θ+θ2)/2)、垂直角度γになる(図4に図示せず。図7を参照。)。γとγは、次の式で求められる。
Figure 0006110599
電柱2が傾いていると、実際に測定された、これらの点D,E、Fの座標が異なってくる。例えば、図7に示すように、本来の点Fが傾き、点Fに移動したとする。レーザ測量装置1で、点Fへのレーザ光の照射角度、この点までの距離が測定できる。この測定された角度はγF1、距離はsとする。点Fの座標と、次の式の点Fの座標を比較することで、電柱2の傾きを把握できる。
Figure 0006110599
ここで、β1は、図4で示す、θとθで表すと、β11+(θ21)/2 =(θ12)/2となる。
この点Fと点Fの座標を比較して、電柱2の変位距離s’や傾き等を把握することができる。例えば、次のように計算する。
Figure 0006110599
ここで、SQRTは平方根である。
上述のように、電柱2は、単純に円筒を例に説明したが、円錐形の建造物にも応用することができる。例えば、点Fは、最初に分かっている座標を入れて、その座標からどのぐらい変化したかを計算することで、円錐形、又は複雑な形状をする建造物の傾き等を測定することができる。詳しくは、図5で、点Cまでの距離を測距した後、点Dの付近に、照準を自動移動している。図10に図示したように、台形の形状をする構造物30を測定する場合は、前述したとおり水平で点A、B、Cの測角と測距を行った後は、点Dへ視準を移動させる。
点Dの座標が予めレーザ測量装置1に記憶されている場合は、点Dの付近を、視準を自動移動する。よって、その後の手順は、上述の図6のフローチャートと同じである。そして、測定後の、点Fの変位量の計算は、数式6と同じであるが、ここで、Fの座標がことなるだけである。このように、本発明の測定方法及びレーザ測量装置1を用いると、円錐形、円錐台形状、瓢箪形等のような外径が異なる半径の構造の変位量、傾きを測定することができる。
〔その他の実施の形態〕
上述のように、電柱や煙突等の円筒外周の構造物の状態を、レーザ測量装置1の視準を目標に手動で焦点を合わせることで、それまでの角度を計測し、円筒外周の構造物までの距離を求めることができるようになった。この手動で焦点を合わせる思想を用いて、今まで、計測できなかった建造物の角部までの距離を求めることができる。ここで、建造物の角部までの距離を求める本発明のその他の実施の形態を説明する。
図8には、本発明のその他の実施の形態を図示している。図8に示すように、角部100を有する建造物のその角部の測定である。通常、この角部100の先端の点の測距は測定できない。その理由は、その角部100の先端の角に直接レーザ光を照射すると散乱して信頼できる反射光が受光できないためである。よって、ここでこの角部100の測定の一例を、図9のフローチャートを参照しながら示す。
まずは、レーザ測量装置1によって建造物の角部100までの距離測距を開始すると、レーザ測量装置1が設置される(ステップ50,51)。このとき、レーザ測量装置1を操作して測量を行っている利用者は、レーザ測量装置1の望遠鏡を、角部100に向けてその先端の角に視準を合わせる。この先端の角は、図8の中で、M点で図示されている。言い換えると、視準合わせは、角部100の先端に照準の十字マークの中央を重ねて視準する。
この視準を決定するには、手動測定なので、レーザ測量装置1にある角度決定ボタン(図示せず。)等の決定手段を利用者が押す。角度決定ボタンが押されると、レーザ測量装置1の角度決定手段は、この測定角度をM点の角度として記憶する(ステップ52)。M点の角度の決定後、レーザ測量装置1の望遠鏡の視準先を動かし(ステップ53)、M点からわずかに離れたN点に視準合わせし、N点の角度を記憶し、距離を測定する(ステップ54、55)。
ここで、このN点までの測距距離を用いて、M点の座標を計算して出力し、測定が終了する(ステップ56、57)。M点の座標を計算するときは、記憶されたM点の角度、N点の角度、N点までの測距距離等を用いて既知の方法で計算する。この計算は測距計測に汎用計算方法を利用するので、詳細な説明は省略する。このように、構造物の角部までの距離、その変位量を測定することができる。
本発明は、立体構造物を測量するための測量・測距分野に利用すると良い。特に、外周面が複雑な形状をする立体構造物の測量に利用すると良い。
1…レーザ測量装置1
2…電柱
3…通信手段
4…電子計算機
5…通信手段
6…支持脚
7…レーザ光発振受信部
8…本体
100…角部

Claims (2)

  1. 距離を測る光波測距儀と角度を測るセオドライトを組み合わせて同時測量できる光学装置において、
    前記光学装置の本体と、
    前記本体を操作した利用者が円錐形、円錐台形状及び円筒形の構造物の中から選択される1形状の構造物からなる測定対象物に視準を合わせた測角角度を決定する角度決定手段と、
    前記角度決定手段で決定された前記測角角度を示し、前記構造物の左右の端に合わせた視準角度である測角角度データを記憶する記憶手段、
    前記記憶手段で記憶された1以上の前記測角角度データを、角度決定アルゴリズムに従って信号処理して、
    前記視準角度の中心角度である自動旋回角度データを出力する計算手段と、
    前記自動旋回角度データが示す自動旋回角度に前記本体を自動旋回させて前記自動旋回角度に視準を合わせ、該視準された測定対象点までの距離を自動測距して測定対象点距離データを出力し、前記測定対象点から所定角度及び/若しくは所定距離の位置にある前記測定対象物の他の測定対象点に、前記本体を自動旋回させる自動測定手段と、及び、
    前記他の測定対象点までの距離を前記自動測定手段で自動測距し、該距離を前記測定対象点距離データと比較して、前記測定対象物の変位量を計算する変位計算手段と
    を備え、
    前記角度決定アルゴリズムは、2以上の前記測角角度データから、前記測角角度の中心の角度を示す中心測角角度を計算するためのアルゴリズムである
    ことを特徴とする光学装置。
  2. 距離を測る光波測距儀と角度を測るセオドライトを組み合わせて同時測量できる光学装置において、
    前記光学装置の本体と、
    前記本体の視準角度を測定対象物に合わせて決定する角度決定手段と、
    前記角度決定手段で決定された測角角度を示す、測角角度データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段で記憶された1以上の前記測角角度データを処理する計算手段と、
    所定の角度に前記本体の視準を自動旋回させて視準を合わせして自動測距する自動測定手段と
    を備えた前記光学装置を利用し、前記測定対象物までの距離を計測するための測定方法において、
    前記測定対象物は、円錐形、円錐台形状及び円筒形の中から選択される1形状の構造物であり、
    前記本体を操作した利用者が測定対象物に合わせた測角角度を前記角度決定手段で決定し、
    前記角度決定手段で決定された前記測角角度を示し、前記構造物の左右の端に合わせた視準角度である測角角度データを前記記憶手段で記憶し、
    前記計算手段で、前記記憶手段で記憶された1以上の前記測角角度データを、角度決定アルゴリズムに従って信号処理して、前記構造物の左右の端に合わせた前記視準角度の中心角度である自動旋回角度データを出力し、
    前記自動測定手段で、前記自動旋回角度データが示す自動旋回角度に前記本体を自動旋回させて前記自動旋回角度に視準を合わせ、該視準された測定対象点までの距離を自動測距して測定対象点距離データを出力し、
    前記測定対象点から所定角度及び/若しくは所定距離の前記測定対象物の他の測定対象点に、前記本体を自動旋回させ、
    前記他の測定対象点までの距離を前記自動測定手段で自動測距し、該距離を測定対象点距離データと比較して、前記測定対象物の変位量を変位計算手段で計算し、
    前記角度決定アルゴリズムは、2以上の前記測角角度データから、前記測角角度の中心の角度を示す中心測角角度を計算するためのアルゴリズムである
    ことを特徴とする光学装置を用いた計測方法。
JP2012089584A 2012-04-10 2012-04-10 光学装置及びそれを用いた計測方法 Active JP6110599B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012089584A JP6110599B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 光学装置及びそれを用いた計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012089584A JP6110599B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 光学装置及びそれを用いた計測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013217807A JP2013217807A (ja) 2013-10-24
JP6110599B2 true JP6110599B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=49590058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012089584A Active JP6110599B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 光学装置及びそれを用いた計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6110599B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6089245B1 (ja) * 2015-11-25 2017-03-08 クモノスコーポレーション株式会社 光学装置、光学装置に組み込まれる焦点板、及び光学装置を用いた測量方法
CN105783891B (zh) * 2016-03-21 2018-09-04 东方电气(武汉)核设备有限公司 一种核电站压水堆堆内构件激光准直对中的方法
JP6615679B2 (ja) * 2016-04-08 2019-12-04 東亜建設工業株式会社 鋼板セルの据え付け方法およびシステム
JP6399470B2 (ja) * 2017-03-03 2018-10-03 Neo Jシステム株式会社 自動測量プログラムおよび自動測量システム
WO2021187613A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 日本電気株式会社 煙突傾斜検出装置、煙突傾斜検出方法、および記憶媒体
CN113670259B (zh) * 2021-07-07 2023-08-11 福建省建研工程检测有限公司 一种测量古建筑木结构大小头圆柱倾斜的方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0754255B2 (ja) * 1986-04-10 1995-06-07 石川島播磨重工業株式会社 円筒構造物の位置測定方法
JPS63121705A (ja) * 1986-11-11 1988-05-25 Kawasaki Steel Corp 管の外径及び中心位置測定装置
JP2680515B2 (ja) * 1992-10-26 1997-11-19 鹿島建設株式会社 建築自動測量・管理方法
JP2000221037A (ja) * 1999-01-29 2000-08-11 Topcon Corp 自動測量機と3次元測定方法
JP3015956B1 (ja) * 1999-05-12 2000-03-06 株式会社ジェック 測量における円柱形状地物の測定方法
JP3148743B2 (ja) * 1999-07-07 2001-03-26 株式会社ジェック 測量における難測定個所の測定方法
JP2002090144A (ja) * 2000-09-21 2002-03-27 Jekku:Kk 自動追尾トータルステーションを用いた経年変化監視システム及び記録媒体
JP2003106838A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Nikon Geotecs Co Ltd 測量機、測量方法および測量プログラム
JP4441561B2 (ja) * 2007-10-04 2010-03-31 関西工事測量株式会社 光学装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013217807A (ja) 2013-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6110599B2 (ja) 光学装置及びそれを用いた計測方法
US11893721B2 (en) Defect detection apparatus and medium
CN105021211B (zh) 一种基于自准直仪的姿态测试装置及方法
CN100580374C (zh) 激光测定方法及激光测定系统
KR101502880B1 (ko) 수평으로 연장하는 컨투어 라인들을 따라 공간 지점들을 측정하고 마킹하는 장치
US8087176B1 (en) Two dimension layout and point transfer system
JP5538929B2 (ja) 三次元位置計測及び墨出しシステムとその使用方法
JP5124321B2 (ja) 測定システム
JP6786325B2 (ja) 測量装置および測定方法
JP7378545B2 (ja) ターゲット装置および測量方法
CN105486284A (zh) 风力发电机组塔筒垂直度检测方法和装置
JPH1047961A (ja) 制御システム及び制御方法
JP2006003119A (ja) 位置測定システム
JP2001255146A (ja) レーザ基準面による建設機械制御システム
JP7257326B2 (ja) 測量装置、測量システム、測量方法および測量用プログラム
CN104390632A (zh) 一种全站仪视准线法水平位移观测台及其使用方法
JP7355484B2 (ja) 3次元測量装置および3次元測量方法
JP2010044050A (ja) レーザレーダの姿勢認識方法及びレーザレーダ
JP6722876B2 (ja) 三次元レーザー光走査装置
JP6721479B2 (ja) 測定システムおよび測定方法
JP5280258B2 (ja) 測量システム
JP7344060B2 (ja) 3次元測量装置、3次元測量方法および3次元測量プログラム
KR101576583B1 (ko) 스태커의 위치변화에 따른 야적파일 측위방법 및 장치
CN108225293A (zh) 一种自动激光测垂仪及垂直度测量方法
JP4315860B2 (ja) 建設機械制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6110599

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250