JP6110332B2 - 軸受部材 - Google Patents

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Description

本発明は、軸受部材の寸法精度を向上させる技術に関する。
従来、エンジンのシリンダブロックにおいてクランクシャフトを軸支する軸受部材として、クランクシャフトの軸方向に対して直交する方向への荷重を受ける半円筒状の第一部材(メタル)と、メタルにおけるクランクシャフトの軸方向の両端部から半径方向外側にそれぞれ延出する半円板形状に形成され、軸方向への荷重を受ける第二部材(ワッシャ)と、を備える構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2008−510107号公報
従来技術の如く構成された軸受部材においては、ワッシャにおける半径方向内側端部には複数の係合凸部が形成され、メタルにおける軸方向の両端部には前記係合凸部が係合する複数の被係合凹部が形成される(図6(a)及び(b)を参照)。そして、係合凸部が被係合凹部と係合した状態でかしめられる。この際、ワッシャの軸方向の変位に関する自由度を高めて、ワッシャとシリンダブロックとを密着させるために、係合凸部は被係合凹部の内部に少し間隙を有した状態でかしめられ、係合凸部が被係合凹部内を軸方向に移動可能に構成される。そして、半円筒状のメタルには、図6(a)中の矢印αに示す如く、半径方向外側に向かって広がろうとする弾性力(以下、「弾性力α」と記載する)が生じる。また、軸受部材をシリンダブロックに組付ける際には、このメタルによる弾性力αが用いられ、軸受部材のメタルがシリンダブロックのクランクシャフト支持部に嵌装される。
一方、上記の如く係合凸部が被係合凹部と係合した状態でかしめた場合、係合凸部の両端部におけるかしめ部で、図6(a)中の矢印fに示す如く互いに向き合う方向に力が発生する。これにより、図6(a)中の矢印F0に示す如く、ワッシャがメタルに対して半径方向内側に向かって押し縮める力(以下、「かしめ力F0」と記載する)が生じ、このかしめ力F0によってメタルによる弾性力αが相殺される。このため、軸受部材ごとの係合凸部と被係合凹部とのかしめ量の違いによって、メタルが半径方向外側に向かって広がる際の寸法である「張り寸法」にばらつきが生じることがあった。また、軸受部材とシリンダブロックとの組付精度が低下する場合があった。
そこで、本発明は係る課題に鑑み、メタルが半径方向外側に向かって広がる際の寸法である「張り寸法」を安定化させることにより、シリンダブロックとの組付精度を向上させることが可能となる、軸受部材を提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、軸方向と平行に二分割された半円筒状に形成され、軸方向に対して直交する方向への荷重を受ける第一部材と、前記第一部材における軸方向の両端部から半径方向外側にそれぞれ延出する半円の環状板に形成され、軸方向への荷重を受ける第二部材と、を備え、前記第二部材における半径方向内側端部には、半径方向内側に突出する複数の係合凸部が形成され、前記第一部材における軸方向の端部には前記係合凸部が係合する複数の被係合凹部が形成され、前記係合凸部が前記被係合凹部と係合した状態でかしめられることにより、前記第一部材と前記第二部材とが結合される軸受部材であって、それぞれの前記係合凸部における周方向の両側には、前記被係合凹部にかしめられるかしめ部が形成され、複数の前記係合凸部におけるかしめ部のうち、前記第二部材における周方向の両端側に位置するかしめ部のかしめ量は、他のかしめ部と比較して小さくなるように形成されるものである。
請求項2においては、軸方向と平行に二分割された半円筒状に形成され、軸方向に対して直交する方向への荷重を受ける第一部材と、前記第一部材における軸方向の両端部から半径方向外側にそれぞれ延出する半円の環状板に形成され、軸方向への荷重を受ける第二部材と、を備え、前記第二部材における半径方向内側端部には、半径方向内側に突出する複数の係合凸部が形成され、前記第一部材における軸方向の端部には前記係合凸部が係合する複数の被係合凹部が形成され、前記係合凸部が前記被係合凹部と係合した状態でかしめられることにより、前記第一部材と前記第二部材とが結合される軸受部材であって、複数の前記係合凸部のうち、前記第二部材における周方向の両端側に位置する前記係合凸部における前記第二部材の中央側のみに、前記被係合凹部にかしめられるかしめ部が形成され、複数の前記係合凸部のうち、他の前記係合凸部における周方向の両側には、前記被係合凹部にかしめられるかしめ部が形成されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、メタルが半径方向外側に向かって広がる際の寸法である「張り寸法」を安定化させることにより、軸受部材とシリンダブロックとの組付精度を向上させることが可能となる。
第一実施形態に係る軸受部材を示す斜視図。 (a)から(c)はそれぞれ、第一実施形態に係る軸受部材を示す右側面図、正面図、及び、底面図。 第一実施形態に係る軸受部材を示す右側面図。 第二実施形態に係る軸受部材を示す右側面図。 第三実施形態に係る軸受部材を示す右側面図。 (a)及び(b)はそれぞれ、従来技術に係る軸受部材を示す右側面図及び底面図。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第一実施形態に係る軸受部材10の斜視図であり、図1中に示す矢印の方向で軸受部材10における方向を規定する。
まず、図1から図3を用いて、本実施形態に係る軸受部材10について説明する。
軸受部材10は、エンジンのシリンダブロックBにおいてクランクシャフトを軸支するクランクシャフト支持部に組み付けられる部材であり、熱処理等の加工を施した複数の金属部品を組み合わせて製造される。軸受部材10を用いる際には、図1に示す如く、二個の軸受部材10を上下に対向する位置に配置する。そして、シリンダブロックBにおけるクランクシャフト支持部において、上側の軸受部材10(10a)と下側の軸受部材10(10b)とで、それぞれクランクシャフトの上側及び下側を支持するのである。上側の軸受部材(10a)と下側の軸受部材10(10b)とは、配置される方向が逆であること以外は、それぞれの構成が同一である。このため、以下では上側の軸受部材(10a)について説明し、下側の軸受部材10(10b)については詳しい説明を省略する。なお、本実施形態に係る軸受部材10はシリンダブロックBにおけるクランクシャフト支持部に配置される構成としているが、他の用途に用いても差し支えない。
軸受部材10は、第一部材である一個のメタル11と、第二部材である二個のワッシャ12とを備える。
メタル11は、軸方向と平行に二分割された半円筒状に形成された部材である。メタル11は、軸方向(図1における左右方向)に対して直交する方向への荷重を受ける。ワッシャ12は、メタル11における軸方向の両端部から半径方向外側にそれぞれ延出する半円板形状に形成された部材である。それぞれのワッシャ12は、軸方向への荷重を受ける。
ワッシャ12における半径方向内側端部には、半径方向内側に突出する複数の係合凸部12a・12bが形成されている。係合凸部12a・12bは側面視で略矩形に形成される。本実施形態においては、ワッシャ12の半径方向内側端部において、周方向の略中央部に一個、前後対称となる位置にそれぞれ一個ずつ、計三個の係合凸部12a・12bが形成されている。
本実施形態に係る軸受部材10においては、ワッシャ12の周方向略中央部に形成される係合凸部を中央係合凸部12aとし、中央係合凸部12aからワッシャ12の周方向(前後方向)に離間した両側方部のそれぞれに形成される係合凸部(ワッシャ12の両端側に位置する係合凸部)を側方係合凸部12b・12bとしている。
メタル11における軸方向の両端部には、ワッシャ12の係合凸部12a・12bと対応する位置に、係合凸部12a・12bが係合する複数の被係合凹部11a・11bが形成されている。本実施形態においては、メタル11の軸方向のそれぞれの端部において、周方向の略中央部に一個、前後対称となる位置にそれぞれ一個ずつ、計三個の被係合凹部11a・11bが形成されている。被係合凹部11a・11bは、係合凸部12a・12bを挿入することができる程度に、係合凸部12a・12bよりも周方向の長さが少し大きく形成される。
本実施形態に係る軸受部材10においては、メタル11の周方向略中央部に形成され、中央係合凸部12aが係合する被係合凹部を中央被係合凹部11aとし、中央被係合凹部11aからメタル11の周方向(前後方向)に離間した両側方部のそれぞれに形成される被係合凹部(メタル11の軸方向端部における両端側に位置する被係合凹部)を、側方係合凸部12bが係合する側方被係合凹部11b・11bとしている。
ワッシャ12をメタル11に組付ける際は、図2(c)中の矢印Aに示す如く、ワッシャ12の係合凸部12a・12bを、メタル11において対応する被係合凹部11a・11bに挿入する。そして、係合凸部12a・12bが被係合凹部11a・11bと係合した状態で、図示しないかしめ治具により被係合凹部11a・11bの周囲を押圧し、塑性変形させることによりかしめるのである。この際、ワッシャ12はメタル11に対して完全に固定されるのではなく、被係合凹部11a・11bの内部に少し間隙を有した状態で係合凸部12a・12bがかしめられる。これにより、メタル11にかしめられることでメタルに固定されたワッシャ12は、エンジンブロックBへの組み付け時はシリンダブロックBとは密着しておらず、エンジンの使用時に負荷がかかることでかしめが外れてワッシャ12が可動となりブロックBに密着する。
また、半円筒状のメタル11には、図3中の矢印に示す如く、半径方向外側に向かって広がろうとする弾性力αが生じる。そして、軸受部材10をシリンダブロックに組付ける際には、このメタルによる弾性力αが用いられ、軸受部材10のメタル11がシリンダブロックBのクランクシャフト支持部に嵌装される。
本実施形態において、係合凸部12a・12bにおける周方向の両側で、被係合凹部11a・11bにかしめられる部分をかしめ部d1〜d3とする。具体的には図3に示す如く、中央係合凸部12aの両側でかしめられる部分をかしめ部d1、側方係合凸部12bにおける中央係合凸部12aの側(ワッシャ12における内側)でかしめられる部分をかしめ部d2、側方係合凸部12bにおける中央係合凸部12aと反対の側(ワッシャ12における外側)でかしめられる部分をかしめ部d3とする。
そして、本実施形態に係る軸受部材10においては、係合凸部12a・12bにおけるかしめ部d1〜d3のうち、ワッシャ12の両端側に位置するかしめ部d3のかしめ量は、他のかしめ部d1・d2と比較して小さくなるように形成される。具体的には図3に示す如く、かしめ治具によるかしめ部d3における被係合凹部11bの周囲の押圧力又は押し込み量を、他のかしめ部d1・d2よりも小さくすることにより、被係合凹部11bの周囲の塑性変形量を小さくするのである。
本実施形態に係る軸受部材10においては上記の如く、かしめ部d3においてかしめ量を小さくすることによりかしめにより生じる力(図3中の矢印f3)を、かしめ部d2においてかしめにより生じる力(図3中の矢印f2)よりも小さくすることができる。これにより、図3中の矢印F1に示す如く、ワッシャがメタルに対して半径方向内側に向かって押し縮める力(以下、「かしめ力F1」と記載する)を、従来技術よりも小さくすることができる。即ち、かしめ力F1によってメタルによる弾性力αが相殺される量が小さくなる。このため、軸受部材10ごとの側方係合凸部12bと側方被係合凹部11bとのかしめ量の違いを小さくすることができ、メタル11が半径方向外側に向かって広がる際の寸法である「張り寸法」安定化させることができる。即ち、軸受部材10とシリンダブロックとの組付精度を向上させることが可能となるのである。
なお、本実施形態においては、かしめ治具によるかしめ部d3における被係合凹部11a・11bの周囲の押圧力又は押し込み量を、他のかしめ部d1・d2よりも小さくすることにより、被係合凹部11a・11bの周囲の塑性変形量を小さくしているが、かしめ部d3のかしめ量を他のかしめ部d1・d2と比較して小さくする手法は限定されるものではない。例えば、側方係合凸部12bにおけるワッシャ12の外側でかしめられる部分の厚さを小さくすることにより、かしめ部d3のかしめ量を他のかしめ部d1・d2と比較して小さくすることも可能である。
また、本実施形態に係る軸受部材10においては、ワッシャ12には計三個の係合凸部12a・12bが形成される構成としているが、係合凸部(及び対応する被係合凹部)の個数は限定されるものではなく、例えば二個や四個の係合凸部(被係合凹部)を形成する構成としても差し支えない。つまり、複数の係合凸部におけるかしめ部のうち、ワッシャ12の両端側に位置するかしめ部(本実施形態におけるかしめ部d3に相当するかしめ部)のかしめ量が、他のかしめ部と比較して小さくなるように形成されれば良い。
次に、図4を用いて、本発明の第二実施形態に係る軸受部材110について説明する。本実施形態以降に記載する軸受部材においては、既出の実施形態に係る軸受部材と同じ構成についてはその詳細な説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。
軸受部材110は、第一実施形態に係る軸受部材10と同様に、第一部材であるメタル11と、第二部材であるワッシャ12とを備えている。そして、ワッシャ12における半径方向内側端部には、半径方向内側に突出する三個の係合凸部12a・12bが形成されている。本実施形態に係る軸受部材110においても、ワッシャ12の周方向略中央部に形成される係合凸部を中央係合凸部12aとし、ワッシャ12の周方向における中央係合凸部12aから離間した両側方部のそれぞれに形成される係合凸部を側方係合凸部12b・12bとしている。
メタル11における軸方向のそれぞれの端部には、ワッシャ12の係合凸部12a・12bと対応する位置に、係合凸部12a・12bが係合する三個の被係合凹部11a・11bが形成されている。本実施形態においても、メタル11の周方向略中央部に形成され、中央係合凸部12aが係合する被係合凹部を中央被係合凹部11aとし、メタル11の周方向における中央被係合凹部11aから離間した両側方部のそれぞれに形成される被係合凹部を、側方係合凸部12b・12bが係合する側方被係合凹部11b・11bとしている。
本実施形態においては図4に示す如く、側方係合凸部12b・12bにおけるワッシャ12の中央側のみに、側方被係合凹部11b・11bにかしめられるかしめ部d2・d2が形成され、側方係合凸部12b・12bにおけるワッシャ12の両端側にはかしめ部を形成しない。そして、中央係合凸部12aにおける周方向の両側には、中央被係合凹部11aにかしめられるかしめ部d1が形成される。
本実施形態に係る軸受部材110においては上記の如く、中央係合凸部12aにおける周方向の両側と、側方係合凸部12b・12bにおけるワッシャ12の中央側のみにかしめ部d1・d2を形成している。これにより、側方係合凸部12b・12bにおけるワッシャ12の両端側においてかしめにより生じる力を生じなくすることができる。これにより、図4に示す如く、ワッシャがメタルに対して半径方向内側に向かって押し縮める力が生じないため、メタルによる弾性力αが相殺されることを抑止できる。このため、軸受部材110ごとの側方係合凸部12bと側方被係合凹部11bとのかしめ量の違いをより小さくすることができ、メタル11が半径方向外側に向かって広がる際の寸法である「張り寸法」安定化させることができる。即ち、軸受部材110とシリンダブロックとの組付精度をより向上させることが可能となるのである。
また、本実施形態に係る軸受部材110においては、ワッシャ12には計三個の係合凸部12a・12bが形成される構成としているが、係合凸部(及び対応する被係合凹部)の個数は限定されるものではなく、例えば二個や四個の係合凸部(被係合凹部)を形成する構成としても差し支えない。つまり、ワッシャ12の両端側に位置する係合凸部におけるワッシャ12の中央側のみに、被係合凹部にかしめられるかしめ部が形成され、他の係合凸部における周方向の両側には、被係合凹部にかしめられるかしめ部が形成されるように形成されていれば良い。
次に、図5を用いて、本発明の第三実施形態に係る軸受部材210について説明する。
軸受部材210は、第一実施形態に係る軸受部材10と同様に、第一部材であるメタル11と、第二部材であるワッシャ212とを備えている。そして、ワッシャ212における半径方向内側端部には、半径方向内側に突出する三個の係合凸部212a・212bが形成されている。本実施形態に係る軸受部材1210においても、ワッシャ212の周方向略中央部に形成される係合凸部を中央係合凸部212aとし、ワッシャ212の周方向における中央係合凸部12aから離間した両側方部のそれぞれに形成される係合凸部を側方係合凸部212b・212bとしている。本実施形態において、側方係合凸部212b・212bはワッシャ212の中央側のみに辺を有する、略直角三角形に形成されている。
メタル11における軸方向の両端部には、ワッシャ212の係合凸部212a・212bと対応する位置に、係合凸部212a・212bが係合する三個の被係合凹部11a・11bが形成されている。本実施形態においても、メタル11の周方向略中央部に形成され、中央係合凸部212aが係合する被係合凹部を中央被係合凹部11aとし、メタル11の周方向における中央被係合凹部11aから離間した両側方部のそれぞれに形成される被係合凹部を、側方係合凸部212b・212bが係合する側方被係合凹部11b・11bとしている。
本実施形態においては図5に示す如く、側方係合凸部212b・212bにおけるワッシャ212の中央側のみに辺を有することから、側方被係合凹部11b・11bにおけるワッシャ212の中央側にのみかしめ部d2・d2が形成され、側方係合凸部212b・212bにおけるワッシャ212の両端側にはかしめ部が形成されない。そして、中央係合凸部212aにおける周方向の両側には、中央被係合凹部11aにかしめられるかしめ部d1が形成される。
本実施形態に係る軸受部材210においては上記の如く、中央係合凸部212aにおける周方向の両側と、側方係合凸部212b・212bにおけるワッシャ212の中央側のみにかしめ部d1・d2を形成している。これにより、側方係合凸部212b・212bにおけるワッシャ212の両端側においてかしめにより生じる力を生じなくすることができる。これにより、図5に示す如く、ワッシャがメタルに対して半径方向内側に向かって押し縮める力が生じないため、メタルによる弾性力αが相殺されることを抑止できる。このため、軸受部材210ごとの側方係合凸部212bと側方被係合凹部11bとのかしめ量の違いをより小さくすることができ、メタル11が半径方向外側に向かって広がる際の寸法である「張り寸法」安定化させることができる。即ち、軸受部材210とシリンダブロックとの組付精度をより向上させることが可能となるのである。また、本実施形態においては図5に示す如く、側方被係合凹部11b・11bにおける両端側が塑性変形されても側方係合凸部212b・212bがかしめられないため、従来技術において用いられているかしめ治具を変更せずに使用することができる。
なお、上述の実施形態では、上側の軸受部材と下側の軸受部材とを同一の構成としたが、同一構成に限られず、上側の軸受部材と下側の軸受部材とが異なる構成であってもよい。また、軸受部材として上側軸受部材及び下側軸受部材を用いているが、少なくとも片側の軸受部材が用いられていればよい。
10 軸受部材
11 メタル
11a 中央被係合凹部
11b 側方被係合凹部
12 ワッシャ
12a 中央係合凸部
12b 側方係合凸部
d1〜d3 かしめ部

Claims (2)

  1. 軸方向と平行に二分割された半円筒状に形成され、軸方向に対して直交する方向への荷重を受ける第一部材と、
    前記第一部材における軸方向の両端部から半径方向外側にそれぞれ延出する半円の環状板に形成され、軸方向への荷重を受ける第二部材と、を備え、
    前記第二部材における半径方向内側端部には、半径方向内側に突出する複数の係合凸部が形成され、
    前記第一部材における軸方向の端部には前記係合凸部が係合する複数の被係合凹部が形成され、
    前記係合凸部が前記被係合凹部と係合した状態でかしめられることにより、前記第一部材と前記第二部材とが結合される軸受部材であって、
    それぞれの前記係合凸部における周方向の両側には、前記被係合凹部にかしめられるかしめ部が形成され、
    複数の前記係合凸部におけるかしめ部のうち、前記第二部材における周方向の両端側に位置するかしめ部のかしめ量は、他のかしめ部と比較して小さくなるように形成される、ことを特徴とする、軸受部材。
  2. 軸方向と平行に二分割された半円筒状に形成され、軸方向に対して直交する方向への荷重を受ける第一部材と、
    前記第一部材における軸方向の両端部から半径方向外側にそれぞれ延出する半円の環状板に形成され、軸方向への荷重を受ける第二部材と、を備え、
    前記第二部材における半径方向内側端部には、半径方向内側に突出する複数の係合凸部が形成され、
    前記第一部材における軸方向の端部には前記係合凸部が係合する複数の被係合凹部が形成され、
    前記係合凸部が前記被係合凹部と係合した状態でかしめられることにより、前記第一部材と前記第二部材とが結合される軸受部材であって、
    複数の前記係合凸部のうち、前記第二部材における周方向の両端側に位置する前記係合凸部における前記第二部材の中央側のみに、前記被係合凹部にかしめられるかしめ部が形成され、
    複数の前記係合凸部のうち、他の前記係合凸部における周方向の両側には、前記被係合凹部にかしめられるかしめ部が形成される、ことを特徴とする、軸受部材。
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