JP6110106B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜形成装置に関する。
近年、LEDや半導体レーザ等の発光デバイス、電力用や自動車用のパワートランジスタ等のパワー半導体デバイスは高性能化が進んでいる。これらのデバイスの作成に用いられる各種薄膜にも高い品質と生産性が求められている。これらの分野では、GaNやAlGaN等のIII−V族化合物半導体が必須であり、デバイス製造においてIII−V族化合物半導体の薄膜を高品質に製作することが重要である。
上記発光デバイスには、例えばサファイア基板上にエピタキシャル成長させた半導体薄膜が用いられている。また、上記パワー半導体デバイスには、例えばシリコン基板上にエピタキシャル成長させた半導体薄膜が用いられている。これらのデバイスの生産量は飛躍的に増大しており、化合物半導体薄膜の品質と生産性の向上を両立することが求められている。
化合物半導体薄膜の成膜方法として、有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemichal Vapor DepositionまたはMOVPE:Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)、プラズマアシストMBE(Molecular Beam Epitaxy)、PLD(Pulse Laser Deposition)法等が研究・開発されている。例えば、特許文献1には、MOCVD装置が開示されている。
図11は、従来のMOCVD装置を用いた薄膜形成装置を示す概略断面図である。図11に示すように、MOCVD装置は、反応ガス噴射管52、副噴射管53、回転試料台(サセプター)54、シャフト55、反応容器56、ヒータ57、排気部58等を備える。回転試料台54はシャフト55を軸として反応容器56内で回転可能に設けられている。回転試料台54の下部にはヒータ57が設けられている。回転試料台54上には基板51が載置され、基板51は回転試料台54を介してヒータ57により加熱される。
反応ガス噴射管52は反応容器56の側壁に設けられ、加熱された基板51の上面に横方向から反応ガスを供給する。反応ガスが加熱された基板上で熱により反応し、基板上に半導体薄膜が形成される。
反応ガスは例えばNH、H、TMG(トリメチルガリウム、Ga(CH)ガス、TMA(トリメチルアルミニウム、Al(CH)ガスである。例えばGaN膜を形成する場合、Gaの供給源としてTMGガスを用い、Nの供給源としてNHガスを用いる。他の化合物半導体薄膜を形成する場合も同様に、Nの供給源としてNHを用いる。AlN膜の場合、Alの供給源としてTMA、Nの供給源としてNHガスを用いる。AlGaN膜の場合、Alの供給源としてTMA、Gaの供給源としてTMG、Nの供給源としてNHガスを用いる。
副噴射管53は反応容器56の上部に設けられ、加熱された基板51の上部に押圧ガスを噴射する。押圧ガスは、例えばN等の不活性ガスである。押圧ガスを基板51上に噴射することで、対流により反応ガスが基板上から拡散することを防いでいる。
排気部58は反応容器56の下部に設けられている。反応容器56内の気体が排気部58から排出されることにより、反応容器56内が所定の圧力に設定される。
一方、高品質な薄膜を形成する方法として、電子サイクロトロン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonance)法を用いて生成されるプラズマ流を用いた薄膜形成方法が知られている。ECR薄膜形成方法は、例えば半導体レーザの端面コーティングや、SAW(Surface Acoustic Wave)デバイスの保護膜等、高品質の薄膜を低温で形成することが要求される分野における生産用途に幅広く使用されている。例えば、特許文献2には、成膜原料をスパッタ方式で供給する薄膜形成装置において、膜の均一性を向上させることが開示されている。また、特許文献3には、長時間安定してプラズマを発生させることができる薄膜形成装置が開示されている。
特許第2628404号公報 特許第3208439号公報 特許第3136386号公報
MOCVD法では、膜形成用ガスとして有機金属ガスを用い、Nの供給源としてNHを用いている。Nの供給源として安価なNを用いないのは、NHのほうがNよりも反応性が高く、膜を形成しやすいためである。しかし、金属を窒化させるためには大きな反応エネルギーが必要なため、NHを用いても、反応効率が非常に低い。このため、基板を1000℃以上の高温に加熱し、かつ数十l/分という大量のNHを流す必要がある。
一方、成膜の原料となる有機金属ガスの流量は10sccm以下と少ない。例えば、NHとTMGガスの比率(III/V族比)は、通常5000〜10000倍と言われている。このため、ほとんどのNHが成膜に寄与することなく廃棄され、無駄が多い。
また、MOCVD法では反応温度が高いため、回転試料台や回転機構の耐熱性を高める必要があった。また、高温で成膜すると基板が変形し、冷却後に薄膜が破損するおそれがある。さらに、複雑なガスの流れと基板温度を同時に精密に制御する必要があり、成膜の再現性が低かった。このため、コスト削減のために要求される基板の大面積化が実現できなかった。
一方、ECR薄膜形成法では、低温で成膜が可能であることが知られている。しかし、従来のECR薄膜形成装置では、成膜原料をスパッタ方式で供給するため、成膜の原料となる金属でターゲットを作成する必要がある。ターゲットとして焼結体を形成する際のバインダーに不純物が含まれると、膜質及び膜厚の均一な薄膜が得られない。
そこで、本発明は、上記問題を解決するために、プラズマ流を用いた薄膜形成方法を応用し、膜質及び膜厚の均一な薄膜を形成することができる薄膜形成装置を提供することを目的とする。
上記目的は、以下の薄膜形成装置で達成される。
すなわち、薄膜形成装置は、基板を支持するとともに、前記基板を前記基板の面内で回転させる回転試料台と、前記基板を加熱する加熱部と、プラズマ流を発生させ、前記回転試料台の回転軸に対して傾斜した角度から前記プラズマ流を前記基板に照射するプラズマ発生部と、前記プラズマ流の流出口の周囲に複数配置され、膜形成用ガスを前記基板に向けて噴射するガス噴射口と、を備える。
その際、前記ガス噴射口は、前記プラズマ流の中心軸上であって前記基板側の一点に向けて前記膜形成用ガスを噴射することが好ましい。
さらに、前記プラズマ発生部は、電子サイクロトロン共鳴によりプラズマを発生させることが好ましい。
さらに、ガス噴射口は前記流出口の周囲に分散し、かつ前記プラズマ流の中心軸から等距離となるように配置されることが好ましい。
さらに、前記ガス噴射口に前記膜形成用ガスを供給する環状のガス供給部を前記流出口の周囲に備えることが好ましい。
さらに、前記プラズマ発生部は、前記プラズマ流の中心軸が前記回転試料台の回転軸に対して20〜50°傾斜するように前記プラズマ流を前記基板に照射することが好ましい。
さらに、前記ガス噴射口は有機金属ガスを前記基板に向けて噴射し、前記プラズマ発生部はNまたはNHを用いてプラズマを形成することが好ましい。
前記ガス噴射口は、前記有機金属ガスとして、TMG(トリメチルガリウム、Ga(CH)ガス、TMA(トリメチルアルミニウム、Al(CH)ガス、TMI(トリメチルインジウム、In(CH)ガスの少なくとも1つを噴射することが好ましい。
その際、前記加熱部は、前記基板を100〜800℃に加熱することが好ましい。
また、前記回転試料台は前記基板を水平に支持するとともに、前記基板の下面を露出させる開口を有することが好ましい。
上記薄膜形成装置によれば、加熱部により基板を加熱しながら回転試料台により基板を基板の面内で回転させ、プラズマ発生部により発生させたプラズマ流を、回転試料台の回転軸に対して傾斜した角度から基板に照射するとともに、プラズマ流の流出口の周囲に複数配置されたガス噴射口から膜形成用ガスを基板に向けて噴射することで、基板表面に膜質及び膜厚の均一な薄膜を形成することができる。
本発明の薄膜形成装置の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の薄膜形成装置に用いるガス供給部の一例を基板側から見た図である。 本実施形態の薄膜形成装置を使用し、NHを用いて成膜したGaN膜の成膜速度及び屈折率の分布を示す図である。 本実施形態の薄膜形成装置を使用し、NHを用いて成膜したGaN膜の成膜速度及び屈折率を示す図である。 本実施形態の薄膜形成装置を使用し、サファイア基板上にNHを用いて成膜したGaN薄膜のフォトルミネセンス(PL)発光のスペクトルを示す図である。 本実施形態の薄膜形成装置を使用し、シリコン基板上にNHを用いて成膜したGaN薄膜のフォトルミネセンス(PL)発光のスペクトルを示す図である。 本実施形態の薄膜形成装置を使用し、Nを用いて成膜したGaN膜の成膜速度及び屈折率の分布を示す図である。 本実施形態の薄膜形成装置を使用し、Nを用いて成膜したGaN膜の成膜速度及び屈折率を示す図である。 本実施形態の薄膜形成装置を使用し、サファイア基板上にNを用いて成膜したGaN膜のX線回折測定結果を示す図である。 本実施形態の薄膜形成装置を使用し、シリコン基板上にNを用いて成膜したGaN薄膜のフォトルミネセンス発光のスペクトルを示す図である。 従来の薄膜形成装置を示す概略断面図である。
以下、本発明の薄膜形成装置について、添付の図面に示される実施形態を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の薄膜形成装置の一実施形態を示す概略断面図である。図1に示すように、薄膜形成装置1は、成膜部10、及びプラズマ発生部30を備える。
成膜部10は、成膜容器11、回転試料台12、ヒータ13(加熱部)、排気部14、プラズマ流出口15、シャッター16、ガス供給部20を備える。
成膜容器11は、外気から内部の成膜空間を遮断し、成膜空間を低圧に維持できる筐体である。なお、図示しないが、成膜容器11には、膜を形成する基板2を出し入れするための出入口と、出入口を気密に閉塞する蓋が設けられている。
回転試料台12は成膜容器11内で基板2を水平に支持する環状の台であり、基板2の外周部を支持した状態で、回転軸3を中心に回転可能である。回転試料台12が回転軸3を中心に回転することにより、基板2は回転軸3を中心に基板2の面内で回転する。回転試料台12の中央には基板2の下面を露出させる開口121が設けられている。基板2は、例えばシリコン基板やサファイア基板等である。基板2の大きさは任意であり、例えば直径12インチ(30.48cm)までの大面積の基板に対して均一な薄膜を形成することができる。
ヒータ13は回転試料台12の上部に設けられ、輻射熱により回転試料台12上の基板2を、膜形成用ガスと窒素を含むプラズマとが反応して薄膜を形成するのに最適な温度となるように加熱する。
成膜容器11の上部には排気部14が設けられている。排気部14は成膜容器11内を真空引きする図示されない真空ポンプを備え、真空ポンプにより成膜容器11内の圧力が所定の圧力(例えば成膜時圧力で10−1Pa以下、到達真空度10−4Pa以下)に設定される。
成膜容器11の成膜空間内の下部には、基板2に対して斜め下方向の壁面にプラズマ流出口15が設けられている。プラズマ流出口15はプラズマ発生部30のプラズマ生成容器31に通じている。プラズマ流出口15からは、プラズマ発生部30で生成された窒素を含むプラズマが基板2の下面に向かって照射される。
なお、プラズマ流出口15の中心軸は、回転試料台12の中心軸に対して20〜50°傾いており、かつ、回転試料台12により支持される基板2の中心を通っていない。このため、プラズマ流出口15から照射されるプラズマ流4の中心軸5も、回転試料台12の中心軸に対して20〜50°傾いており、かつ、回転試料台12により支持される基板2の中心を通らない。プラズマ流4の中心軸5が回転試料台12の中心軸に対して20〜50°傾いた状態で、基板2を回転させながら成膜することにより、膜厚、膜質が均一な薄膜を形成することができる。傾きが20°よりも小さいと、均一な薄膜を形成することができない。一方、傾きが50°よりも大きくても、均一な薄膜を形成することができない。
また、成膜容器11の成膜空間内の下部には、プラズマ流出口15の周囲にガス供給部20が設けられている。ガス供給部20は、複数のガス噴射口21を有し、ガス噴射口21から膜形成用ガスを基板2に均一に噴射する。ガス噴射口21はプラズマ流出口15の周囲に分散して配置される。ガス噴射口21は、好ましい形態として、膜形成用ガスがプラズマ流4に均一に分散するように、プラズマ流4の中心軸5から等距離となるように配置される。このため、上記好ましい形態では、ガス噴射口21は、環状のガス供給部20の中心軸上の一点に向かって設けられている。このため、ガス噴射口21から噴射される膜形成用ガスの分子流6は、プラズマ流4の中心軸5上の一点に向かって噴射される。膜形成用ガスとプラズマは加熱された基板2の下面で反応し、基板2の下面に化合物半導体薄膜を形成する。
図2はガス供給部20の好ましい一形態を示す図であり、基板2側から見た図である。図2に示すように、例えば、ガス供給部20を環状とし、複数のガス噴射口21を周方向に等間隔に設けるとともに、環状のガス供給部20の中心軸をプラズマ流4の中心軸5と一致するように配置することができる。
なお、環状のガス供給部に沿ってスリット状のガス噴射口を設け、膜形成用ガスの分子流6を、プラズマ流4の中心軸5上の一点に向けて噴射してもよい。
膜形成用ガスは、Al、Ga等のIII族の金属元素を含む有機金属ガスである。例えば、TMG(トリメチルガリウム、Ga(CH)ガス、TMA(トリメチルアルミニウム、Al(CH)ガス、TMI(トリメチルインジウム、In(CH)ガス等の有機金属ガスを膜形成用ガスとして用いることができる。あるいは、SiHを膜形成用ガスとして用いてもよい。また、必要に応じて、キャリアガスが、膜形成用ガスとともにガス供給部20から導入される。キャリアガスとして、例えばHガスやNガスを用いることができる。
プラズマ発生部30には、任意のプラズマ源を用いることができる。例えば、電子サイクロトロン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonance)プラズマ源、容量結合型プラズマ(CCP:Capacitively Coupled Plasma)源、ヘリコン波励起プラズマ(HWP:Helicon Wave Plasma)源、誘導結合型プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)源、マイクロ波励起表面波プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)源等のプラズマ源を用いることができる。
以下では電子サイクロトロン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonance)を用いてプラズマを発生させるプラズマ発生部30を例に挙げて説明する。プラズマ発生部30は、プラズマ生成容器31、プラズマ原料導入口32、第1磁場コイル33、第2磁場コイル34、連結管35、真空導波管36、2つのマイクロ波導入窓37、37、分岐導波管38、マイクロ波発振部40を備える。
プラズマ生成容器31は円筒形であり、その中心軸はプラズマ流出口15の中心軸と一致している。すなわち、プラズマ生成容器31の中心軸は、回転試料台12の中心軸に対して20〜50°傾いている。
プラズマ生成容器31の上部には、成膜部10の成膜容器11に通じるプラズマ流出口15が設けられている。プラズマ生成容器31の下部は連結管35と通じている。連結管35の中心軸は、プラズマ生成容器31の中心軸と一致している。
プラズマ生成容器31の下端部には、プラズマ原料導入口32が設けられている。プラズマ原料導入口32からは、窒素を含むプラズマの原料となるNH、Nや、酸素プラズマの原料となるO等のプラズマ原料ガスがプラズマ生成容器31内に導入される。なお、プラズマを安定して形成するために、プラズマ原料ガスとともにAr等の希ガスを導入してもよい。
第1磁場コイル33は、プラズマ生成容器31の外周部に設けられており、中央部にプラズマ生成容器31が配置されている。
第2磁場コイル34は、第1磁場コイル33と中心軸を同一にし、第1磁場コイル33と間隔を空けて下方に設けられている。第1磁場コイル33の中心軸及び第2磁場コイル34の中心軸は、プラズマ流の中心軸5と一致している。第1磁場コイル33及び第2磁場コイル34に電流が流れると、例えば875ガウスの磁場がプラズマ生成容器31内に形成される。
連結管35は、上部でプラズマ生成容器31に通じるとともに、第1磁場コイル33と第2磁場コイル34の中間位置まで延在し、下端部で真空導波管36と通じている。真空導波管36は第1磁場コイル33と第2磁場コイル34の間で連結管35と直交するように配置され、中央部で連結管35と通じている。真空導波管36の両端は2つのマイクロ波導入窓37、37により塞がれている。マイクロ波導入窓37、37は、真空導波管36、連結管35、プラズマ生成容器31及び成膜容器11内の気圧を維持するとともに、分岐導波管38を伝播したマイクロ波をプラズマ生成容器31内に導入する。マイクロ波導入窓37、37は、例えば石英等のマイクロ波を透過させる材料からなる。
分岐導波管38は、一端がマイクロ波発振部40に接続されるとともに、分岐部39より2本に分岐している。分岐した2つの端部は、それぞれ2つのマイクロ波導入窓37、37を介して真空導波管36の両端に接続されている。分岐導波管38はマイクロ波発振部40より発振されたマイクロ波を伝播させ、分岐部39で分岐させた後にマイクロ波導入窓37、37より真空導波管36内に導入する。真空導波管36の両端から導入された2つのマイクロ波は真空導波管36の中央部で重なり合い、定常波となる。
マイクロ波発振部40は、例えば2.45GHzのマイクロ波を発振するマイクロ波源であり、分岐導波管38を介して2つのマイクロ波導入窓37、37にマイクロ波を進行させる。マイクロ波源としては、周知のものを用いることができる。例えば、マグネトロン、クライストロン、ジャイロトロン、ガン・ダイオード等をマイクロ波源として用いることができる。
次に、本実施形態の薄膜形成装置1を用いた薄膜形成方法の一例について説明する。
本実施形態では、まず、バッファ層を基板2の処理面に形成し、次にバッファ層の表面に本成膜を行う。バッファ層は、基板2と本成膜の半導体薄膜の格子定数のずれを軽減し、半導体薄膜の結晶性を向上させるものである。例えばAlの基板上にGaN結晶層を成膜する場合、AlとGaNの格子不整合は13.8%であるため、GaN単結晶の成長は容易ではない。そこで、例えばバッファ層として非晶質のGaNを低温で成長させ、その上に結晶性のGaN半導体薄膜を高温で形成する(本成膜)。
なお、以下ではバッファ層を非晶質のGaN、本成膜の半導体薄膜を結晶性のGaNで形成する例について説明するが、バッファ層と本成膜の半導体薄膜を異なる組成としてもよい。例えば、基板がサファイア(Al)の場合、バッファ層の形成時に膜形成用ガスとしてTMAガスを供給して非晶質のAlNを成膜し、その後、膜形成用ガスとしてTMGガスを供給してバッファ層上にGaN結晶層を本成膜してもよい。
なお、MOCVDを用いて同じ成膜を行う場合、500〜600℃でバッファ層を形成し、1000〜1100℃で本成膜の半導体薄膜を形成する。これに対し、本実施形態の薄膜形成装置1では100〜300℃でバッファ層を形成し、400〜800℃で本成膜の半導体薄膜を形成することができ、MOCVDと比較して大幅に低温で薄膜を形成することができる。このため、融点の低い原料、例えば、融点が約30℃のGa等を用いる膜の形成に適している。また、回転試料台12や回転機構に要求される耐熱性が低くなり、成膜の再現性が高くなる。また、高温で成膜すると基板が変形し、冷却後に薄膜が破損するおそれがあるが、本実施形態では、低温で薄膜を形成するため、薄膜の破損を防ぐことができる。このため、GaNとの熱膨張率の差が大きいシリコン基板上へも容易に薄膜を形成することができる。
まず、薄膜を形成する基板2を回転試料台12に載置し、成膜容器11内にセットする。
次に、成膜容器11内及びプラズマ生成容器31内の気体を排気部14より排出し、成膜容器11内及びプラズマ生成容器31内を、例えば10−4Pa以下まで排気する。
次に、回転試料台12を回転させながら、ヒータ13により基板2を100〜300℃まで加熱する。
次に、プラズマ原料ガスを、必要に応じて希ガスとともにプラズマ原料導入口32からプラズマ生成容器31に導入する。プラズマ原料ガスの流量は、例えばNであれば30〜80sccm、NHであれば80〜160sccmである。このとき、排気部14から常時ガスが排気されるため、プラズマ生成容器31の圧力は10−2Pa以下で維持される。この圧力は一般のプラズマに比べて一桁程度低いため、プラズマと膜形成用ガス分子の平均自由工程を十分に長くすることができる。したがって、気相反応を十分に小さくすることができ、基板2の表面での反応効率を高めることができる。
次に、膜形成用ガスを、必要に応じてキャリアガスとともに、プラズマ流出口15の外周部に配置されたガス供給部20に供給し、ガス噴射口21から分子流6として基板2に向けて噴射する。膜形成用ガスの流量は、例えば1〜3sccmである。キャリアガスの流量は、例えば1〜20sccmである。このとき、シャッター16は閉じているため、プラズマ流4が基板2に照射されることはない。
次に、第1磁場コイル33及び第2磁場コイル34に電流を流し、プラズマ生成容器31内に磁場を発生させる。すると、プラズマ原料ガス中の電子がローレンツ力を受けて高速に回転する。このときの電子の回転周波数が、マイクロ波発振部40から発振されるマイクロ波の周波数と一致するように磁場の大きさを調整する。例えば、マイクロ波の周波数が2.45GHzの場合、電子の回転周波数を2.45GHzとするためには、磁場の大きさが875ガウスとなるように第1磁場コイル33及び第2磁場コイル34に電流を流せばよい。
磁場を発生させるのとほぼ同時に、マイクロ波発振部40からマイクロ波を発振させ、分岐導波管38、マイクロ波導入窓37、37、真空導波管36、連結管35を介してプラズマ生成容器31内にマイクロ波を導入する。電子の回転周波数と同じ周波数の交播電界としてマイクロ波の周波数を導入することで、共鳴現象が誘起され、高密度のプラズマが定常的に形成される。
なお、真空導波管36が連結管35と直交するように配置されているため、プラズマ生成容器31内で生じたプラズマがマイクロ波導入窓37、37に照射されることがない。このため、マイクロ波導入窓37、37の内側面に膜が付着することがなく、長時間安定してプラズマを発生させることができる。このとき、シャッター16は閉じているため、プラズマはまだ基板2に照射されない。
一定時間経過後、プラズマが安定したら、シャッター16を開き、プラズマを成膜容器11内に導入する。すると、プラズマ流4がプラズマ流出口15から基板2の表面に照射される。基板2の表面では基板2の熱により膜形成用ガスが分解され、プラズマと反応して化合物半導体として基板2の表面に結合し、蓄積することによりバッファ層が形成される。基板2を水平に回転させながら、基板2の回転軸3に対して傾いた方向よりプラズマ流4を基板2に照射するとともに、基板2の回転軸3に対して傾いた方向より膜形成用ガスの分子流6を基板2に向けて噴射することにより、基板2の下面に膜厚、膜質が均一な薄膜を形成することができる。
バッファ層が所定の厚さ(例えば20〜30nm)まで形成されたら、ヒータ13により基板2を400〜800℃まで加熱し、本成膜を行う。所定の厚さまで本成膜の半導体薄膜が形成されたら、成膜を終了し、温度が低下するまで基板2を成膜容器11内で保持する。温度が十分に低下した後、基板2を成膜容器11から取り出す。
なお、本実施形態においては、膜形成用ガスとプラズマ原料ガスの組み合わせを変えることにより、様々な薄膜を形成することができる。例えば、膜形成用ガスとしてTMG、プラズマ原料ガスとしてNまたはNHを用いれば、GaNの結晶膜が形成される。膜形成用ガスとしてTMA、プラズマ原料ガスとしてNまたはNHを用いれば、AlNの結晶膜が形成される。膜形成用ガスとしてTMGとTMAの混合ガス、プラズマ原料ガスとしてNまたはNHを用いれば、AlGaNの結晶膜が形成される。膜形成用ガスとしてTMGとTMIの混合ガス、プラズマ原料ガスとしてNまたはNHを用いれば、InGaNの結晶膜が形成される。また、膜形成用ガスとしてSiH、プラズマ原料ガスとしてNまたはNHを用いれば、SiNのアモルファス膜が形成される。膜形成用ガスとしてSiH、プラズマ原料ガスとしてOを用いれば、SiOのアモルファス膜が形成される。
本実施形態によれば、基板2を支持した回転試料台12が基板2をその面内で回転させ、加熱部(ヒータ13)により基板2を加熱しながら、プラズマ発生部30がプラズマ流4を発生させ、回転試料台12の回転軸3に対して傾斜した角度でプラズマ流4を基板2に照射するとともに、プラズマ流4の流出口15の周囲に複数配置されたガス噴射口21から、膜形成用ガスが基板2に向けて噴射されるので、基板2の全面にわたり膜厚、膜質の均一な薄膜を形成することができる。
また、ガス噴射口21が、プラズマ流4の中心軸5上の一点に向けて膜形成用ガスを噴射することで、膜厚、膜質がより均一な薄膜を形成することができる。
また、電子サイクロトロン共鳴によりプラズマを形成することで、反応効率が非常に高くなり、低温で薄膜を形成することができる。
さらに、ガス噴射口21は流出口15の周囲に分散して配置され、プラズマ流4の中心軸5から等距離となるように配置されるので、膜厚、膜質がより均一な薄膜を形成することができる。
また、ガス噴射口21に膜形成用ガスを供給する環状のガス供給部20を流出口15の周囲に備えるため、複数のガス噴射口21に均一な量の膜形成用ガスを供給することができる。
さらに、プラズマ流4の中心軸5が回転試料台12の回転軸3に対して20〜50°傾斜するようにプラズマ流4を基板2に照射することで、膜厚、膜質がさらに均一な薄膜を形成することができる。
また、ガス噴射口21が有機金属ガスを基板2に向けて噴射し、プラズマ発生部30がNまたはNHを用いてプラズマを形成するため、基板2の表面において有機金属ガスと窒素を含むプラズマとを反応させて窒化物半導体薄膜を形成することができる。
さらに、ガス噴射口21が、有機金属ガスとして、TMG(トリメチルガリウム、Ga(CH)ガス、TMA(トリメチルアルミニウム、Al(CH)ガス、TMI(トリメチルインジウム、In(CH)ガスの少なくとも1つを噴射することで、基板2の表面にGa、Al、Inの少なくとも1つの窒化物からなる半導体薄膜を形成することができる。
また、加熱部が基板2を100〜800℃に加熱することで、膜形成用ガスが基板2の近傍でプラズマと反応し、基板2の表面に半導体膜が形成される。基板2の温度が800℃以下であるため、基板2の熱膨張を抑制することができる。
また、回転試料台12が基板2を水平に支持するとともに、基板2の下面を露出させる開口121を有するため、プラズマ流4を基板2の下面に照射するとともに、膜形成用ガスの分子流6を基板2の下面に向けて噴射させることができる。このため、膜形成用ガスとプラズマが基板に到達する前に気相状態で反応した生成物は重力により落下し、基板2の表面に蓄積されることがない。
上記の薄膜形成装置1を用いて、直径2インチ(5.08cm)のサファイア基板、直径4インチ(10.16cm)のシリコン基板、及び直径6インチ(15.24cm)のシリコン基板にGaNの半導体薄膜を形成した。なお、フォトルミネセンス(PL)測定用のGaNについては非晶質のGaNからなるバッファ層を100〜300℃で形成し、その後、本成膜として結晶性のGaNからなる半導体薄膜を400〜800℃で形成した。
窒素を含むプラズマの原料ガスとしてNHを120sccmまたは160sccmの流量で供給した。マイクロ波の周波数は2.45GHzとした。第1磁場コイル33及び第2磁場コイル34の電流をいずれも28Aとし、プラズマ生成容器31内に生成される磁場を875ガウスとした。
膜形成用ガスとしてTMGガスを1.0sccm、2.0sccm、または3.0sccmの流量で、ガス供給部20から供給した。
基板の回転速度は15rpmとした。
図3は直径6インチ(15.24cm)のシリコン基板上にTMGガスを2sccmの流量で、NHガスを120sccmで供給して成膜したGaN膜の成膜速度及び屈折率の分布を示すグラフである。横軸は基板中心からの位置(cm)であり、黒丸(●)が成膜速度(nm/分)、白丸(○)が屈折率である。図3に示すように、成膜速度の差は基板全面にわたって±3%以下であり、膜厚が略均一であることがわかる。また、屈折率は基板全面にわたって約2.3程度であり、屈折率の差は基板全面にわたって±2%以下であり、略均一な膜質であることがわかる。一般に、GaNの屈折率は約2.3であるから、一般的なGaNの結晶が実現したことがわかる。
図4はTMGガスの流量が1.0sccm、2.0sccm、3.0sccm、NHガスの流量が160sccmで供給したときのGaN膜の成膜速度及び屈折率を示すグラフである。黒丸(●)が成膜速度(nm/分)、白丸(○)が屈折率である。図4からわかるように、TMGガスの流量を変化させても、屈折率への影響はほとんどなく、略均一な膜質のGaN膜が成膜可能であることがわかる。
また、TMGガスの流量を上げるに連れて成膜速度が上昇することがわかる。また、NHの流量が160sccmでも十分に成膜可能であることがわかる。この場合、プラズマ原料ガス/膜形成用ガスのガス流量比は160/3≒50となる。通常のMOCVDの場合、プラズマ原料ガス/膜形成用ガスのガス流量比は5000〜10000程度であり、本実施形態では2桁以上NHの反応効率が高いことがわかる。
図5は、2インチのサファイア基板上に形成した厚さ1μmのGaN薄膜のフォトルミネセンス(PL)発光のスペクトルである。フォトルミネセンス(PL)発光は、励起レーザとして266nmの半導体レーザを使用し、室温で測定した。横軸が発光波長であり、縦軸が発光強度(相対値)である。GaN半導体のバンドギャップに対応する強いバンド端発光が360nm近傍に観測されることがわかる。なお、欠陥、不純物等が原因とされるイエロールミネセンスが550nm付近に若干観測される。
室温でのバンド端発光は、GaNでの結晶性だけでなく欠陥や不純物にも大きく影響され、全体の膜質がよくないとバンド端発光はしないと言われている。図5に示す結果によれば、良好な膜質のGaN膜がサファイア基板上に形成されていることがわかる。また、基板全面でPL発光が生じており、膜質も略均一であることがわかる。
図6は、4インチのシリコン基板上に形成した厚さ0.2μmのGaN薄膜のフォトルミネセンス(PL)発光のスペクトルである。フォトルミネセンス(PL)発光は、励起レーザとして266nmの半導体レーザを使用し、室温で測定した。横軸が発光波長であり、縦軸が発光強度(相対値)である。GaN半導体のバンドギャップに対応する強いバンド端発光が360nm近傍に観測されることがわかる。なお、欠陥、不純物等が原因とされるイエロールミネセンスが550nm付近に若干観測される。
室温でのバンド端発光は、GaNでの結晶性だけでなく欠陥や不純物にも大きく影響され、全体の膜質がよくないとバンド端発光はしないと言われている。図6に示す結果によれば、良好な膜質のGaN膜がシリコン基板上に形成されていることがわかる。また、基板全面でPL発光が生じており、膜質も略均一であることがわかる。
このように、窒素を含むプラズマの原料ガスとして少量のNHを用いて、シリコン基板やサファイア基板上に、膜質、膜厚が均一な薄膜を成膜可能であることがわかる。
上記の薄膜形成装置1を用いて、直径6インチ(15.24cm)のシリコン基板または直径2インチ(5.08cm)のサファイア基板にGaNの薄膜を形成した。なお、フォトルミネセンス(PL)測定用のGaNについては実施例1と同様にバッファ層を成膜した後、シリコン基板の温度を400〜800℃に設定して本成膜を行った。
窒素を含むプラズマの原料ガスとしてNを40sccmの流量で供給した。マイクロ波の周波数は2.45GHz、出力は500Wとした。第1磁場コイル33及び第2磁場コイル34の電流をいずれも28Aとし、プラズマ生成容器31内に生成される磁場を875ガウスとした。
膜形成用ガスとしてTMGガスを1.0sccm、2.0sccm、または3.0sccmの流量で、ガス供給部20から供給した。
基板の回転速度は15rpmとした。
成膜後、基板の下面に形成された薄膜の厚さ、屈折率を測定するとともに、X線回折により結晶性を評価した。薄膜の厚さは成膜速度で評価した。
図7は直径6インチ(15.24cm)のシリコン基板上にTMGガスを2.0sccmの流量で供給して成膜したGaN膜の成膜速度及び屈折率の分布を示すグラフである。横軸は基板中心からの位置(cm)であり、黒丸(●)が成膜速度(nm/分)、白丸(○)が屈折率である。図7に示すように、成膜速度の差は基板全面にわたって±3%以下であり、膜厚が略均一であることがわかる。また、屈折率は基板全面にわたって約2.3程度であり、屈折率の差は基板全面にわたって±2%以下であり、略均一な膜質であることがわかる。一般に、GaNの屈折率は約2.3であるから、本実施例においても、一般的なGaNの結晶が実現したことがわかる。
図8はTMGガスの流量が1.0sccm、2.0sccm、3.0sccmのときのGaN膜の成膜速度及び屈折率を示すグラフである。黒丸(●)が成膜速度(nm/分)、白丸(○)が屈折率である。図8に示す結果によれば、TMGガスの流量を変化させても、屈折率への影響はほとんどなく、略均一な膜質のGaN膜が成膜可能であることがわかる。
また、TMGガスの流量を上げるに連れて成膜速度が上昇することがわかる。また、Nの流量が40sccmでも十分に成膜可能であることがわかる。
図9は、サファイア基板上に形成したGaN膜のX線回折測定(θ−2θ)の結果である。図9に示す結果によれば、サファイアのピーク(Al(006))と、GaNのピーク(GaN(002))のみが観測され、結晶方向がそろったGaN薄膜が形成されていることがわかる。
図10は、シリコン基板上に形成した厚さ0.2μmのGaN薄膜のフォトルミネセンス(PL)発光のスペクトルである。フォトルミネセンス(PL)発光は、励起レーザとして266nmの半導体レーザを使用し、室温で測定した。横軸が発光波長であり、縦軸が発光強度(相対値)である。GaN半導体のバンドギャップに対応する強いバンド端発光が360nm近傍に観測されることがわかる。なお、欠陥、不純物等が原因とされるイエロールミネセンスが550nm付近に若干観測される。
室温でのバンド端発光は、GaNでの結晶性だけでなく欠陥や不純物にも大きく影響され、全体の膜質がよくないとバンド端発光はしないと言われている。図10に示す結果によれば、窒素を含むプラズマの原料ガスであるNを用いて良好な膜質のGaN膜がシリコン基板上に形成されていることがわかる。また、基板全面でPL発光が生じており、膜質も略均一であることがわかる。
このように、原料ガスとしてNを用いた場合でも、膜質、膜厚が均一な薄膜を、大面積のシリコン基板やサファイア基板上に成膜可能であり、生産性の向上及び膜品質の向上が達成できる。
以上、本発明の薄膜形成装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよい。例えば、以上のプラズマ発生部においてはECR法によりプラズマ流を発生させたが、その他の任意の方法によりプラズマ流を発生させてもよい。
1 薄膜形成装置
2 基板
3 回転軸
4 プラズマ流
5 中心軸
6 分子流
10 成膜部
11 成膜容器
12 回転試料台
121 開口
13 ヒータ
14 排気部
15 プラズマ流出口
16 シャッター
20 ガス供給部
21 ガス噴射口
30 プラズマ発生部
31 プラズマ生成容器
32 プラズマ原料導入口
33 第1磁場コイル
34 第2磁場コイル
35 連結管
36 真空導波管
37 マイクロ波導入窓
38 分岐導波管
39 分岐部
40 マイクロ波発振部
51 基板
52 反応ガス噴射管
53 副噴射管
54 回転試料台
55 シャフト
56 反応容器
57 ヒータ(加熱部)
58 排気部

Claims (9)

  1. 薄膜形成装置であって、
    基板を支持するとともに、前記基板を前記基板の面内で回転させる回転試料台と、
    前記基板を加熱する加熱部と、
    プラズマ流を発生させ、前記回転試料台の回転軸に対して傾斜した角度から前記プラズマ流を前記基板に照射するプラズマ発生部と、
    前記プラズマ流の流出口の周囲に複数配置され、膜形成用ガスを前記基板に向けて噴射するガス噴射口と、を備え
    前記ガス噴射口は、前記プラズマ流の中心軸上の一点に向けて前記膜形成用ガスを噴射することを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 前記プラズマ発生部は、電子サイクロトロン共鳴によりプラズマを発生させることを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。
  3. 前記ガス噴射口は前記流出口の周囲に分散し、かつ前記プラズマ流の中心軸から等距離となるように配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜形成装置。
  4. 前記ガス噴射口に前記膜形成用ガスを供給する環状のガス供給部を前記流出口の周囲に備えることを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。
  5. 前記プラズマ発生部は、前記プラズマ流の中心軸が前記回転試料台の回転軸に対して20〜50°傾斜するように前記プラズマ流を前記基板に照射することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の薄膜形成装置。
  6. 前記ガス噴射口は有機金属ガスを前記基板に向けて噴射し、
    前記プラズマ発生部はN2またはNH3を用いてプラズマを形成することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の薄膜形成装置。
  7. 前記ガス噴射口は、前記有機金属ガスとして、TMG(トリメチルガリウム、Ga(CH33)ガス、TMA(トリメチルアルミニウム、Al(CH33)ガス、TMI(トリメチルインジウム、In(CH33)ガスの少なくとも1つを噴射することを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。
  8. 前記加熱部は、前記基板を100〜800℃に加熱することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の薄膜形成装置。
  9. 前記回転試料台は前記基板を水平に支持するとともに、
    前記基板の下面を露出させる開口を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の薄膜形成装置。
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