JP6109946B2 - 非水電解質電池及び電池パック - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、非水電解質電池及び電池パックに関する。
近年、立方晶系スピネル型構造を有するチタン複合酸化物(Li4Ti5O12)を負極活物質に用いた非水電解質電池が検討されている。チタン複合酸化物のリチウム吸蔵放出電位は約1.5V(vs.Li/Li+)であり、炭素系負極活物質のリチウム吸蔵放出電位である約0.1V(vs.Li/Li+)より高く、原理的にリチウム金属が析出し難い。そのため、チタン複合酸化物を負極に用いた電池は大電流で充放電を繰り返しても性能劣化が小さく、高い安全性を示すことができる。ニオブ複合酸化物も、チタン複合酸化物同様に約1.5V(vs.Li/Li+)でリチウムを吸蔵放出するため、高い安全性を示すことができる。リチウム吸蔵時のチタンの価数変化はTi4+からTi3+であるが、ニオブはNb5+からNb3+まで変化するため、ニオブ複合酸化物はチタン複合酸化物に対して2倍近い容量が得られ、電池の高エネルギー密度化が図りやすい。
一方で、車載・定置用など電池の大型・高容量化が進む中、より安全な電池が求められており、チタン複合酸化物やニオブ複合酸化物を用いた電池についてもより発熱しにくい改良が期待されている。
負極の発熱を抑えることができる非水電解質電池、及び該非水電解質電池を備えた電池パックを提供することを目的とする。
第1の実施形態によれば、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、正極と、負極と、非水電解質とを含む。負極は、リチウム吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上である負極活物質を含む。非水電解質は、20℃及び1気圧で液体であり、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を含む。
第2の実施形態によれば、電池パックが提供される。この電池パックは、第1の実施形態に係る非水電解質電池を備える。
以下、実施の形態を図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図は実施の形態の説明とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる点があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜設計変更することができる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態によれば、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、正極と、負極と、非水電解質とを含む。負極は、リチウム吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上である負極活物質を含む。非水電解質は、20℃及び1気圧で液体であり、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を含む。
第1の実施形態によれば、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、正極と、負極と、非水電解質とを含む。負極は、リチウム吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上である負極活物質を含む。非水電解質は、20℃及び1気圧で液体であり、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を含む。
例えば、チタン複合酸化物などの貴な電位、例えば1.5Vでリチウムを吸蔵放出することができる負極活物質を用いた場合、負極活物質表面に安定な被膜が形成され難いため、電池が高温環境に晒されると負極表面で電解液が過度に分解して発熱するおそれがある。この分解反応は150℃近傍で顕著になるため、電池が過充電などの異常な状態に晒された場合、この発熱がトリガーとなって正極の熱暴走が誘発され、その結果、電池が異常発熱するおそれがある。このような発熱は、炭素系負極活物質を用いた場合に比べて非常に小さなものであるが、正極の熱暴走を誘発し得る負極の発熱は、可能な限り最小限に抑えることが望ましい。
そこで、本発明者らは、鋭意研究した結果、リチウムチタン複合酸化物のようなリチウム吸蔵放出電位が高い、具体的にはリチウム吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li +)以上である負極活物質と常温(20℃)及び1気圧で液体である非水電解質とを用いた非水電解質電池において、非水電解質に、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を添加することによって、電池が高温条件に晒された際の負極表面上での非水電解質の分解を抑えてそれに伴う負極の発熱を抑えることができ、結果として電池の安全性を高めることができることを見出した。
詳細な化学反応は不明であるが、非水電解質中に含まれるイソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物は、例えば初回充電時に、リチウム吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上である負極活物質と反応して、負極表面上に有機皮膜を形成することができる。この有機皮膜は、非水電解質電池が高温条件に晒されても、負極活物質と非水電解質の支持塩との反応を抑えることができる。そのおかげで、非水電解質の分解を抑えることができ、それに伴う負極の発熱を抑えることができる。
イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有する上記ケイ素化合物の例としては、トリメチルシリルイソシアナート、トリメチルシリルイソチオシアナート、トリメチルシリルメチルイソシアナート、トリメチルシリルメチルイソチオシアナート、ジメチルシリルイソシアネート、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソシアネートシラン、及びエトキシシラントリイソシアネートなどを挙げることができる。
イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有する上記ケイ素化合物は、分子量が小さいものの方が少ない添加量で大きな効果を得ることができる。また、添加量が少ない方が、電導度のような非水電解質の性質を変化させるおそれが少ない。
イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有する上記ケイ素化合物は、トリメチルシリル基を有することが好ましい。イソシアナト基又はイソチオシアナト基とトリメチルシリル基とが共存したケイ素化合物を添加することで、非水電解質電池が高温に晒された場合の負極の発熱をより抑えることができる。原因は定かではないが、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を単独で有するケイ素化合物の場合には先に説明した有機皮膜が先行的に成長するが、トリメチルシリル基が共存する場合は、負極表面に熱分解しにくいフッ化リチウムなどの無機化合物が優先的に成長することから、効果が高まるものと推測される。特に、トリメチルシリルイソシアナート、トリメチルシリルイソチオシアナート、トリメチルシリルメチルイソシアナート、又はトリメチルシリルメチルイソチオシアナートを用いることが好ましい。
イソシアナト基又はイソチオシアナト基とトリメチルシリル基とが共存したケイ素化合物を非水電解質中に添加することで得られる上記効果は、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有する化合物とトリメチルシリル基を有する化合物との両方を非水電解質中に添加しても得ることができない。詳細な理由はわからないが、発明者らは、この事実を、下記実施例1−1及び比較例1−7により実証した。
イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有する上記ケイ素化合物は、固体である場合には、非水電解質の非水溶媒に溶解させれば良い。或いは、液体であるイソシアナト基又はイソチオシアナト基を有する上記ケイ素化合物は、非水溶媒と混合させることができる。
イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有する上記ケイ素化合物の含有量は、非水電解質の質量に対して、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましい。0.01質量%以上の量で上記ケイ素化合物を添加することによって、負極表面に緻密な安定皮膜が形成され、負極表面の発熱をより抑制することができる。また、5質量%以下の量で上記ケイ素化合物を添加することによって、皮膜自体の分解を抑えながら、負極の発熱を抑えることができる。上記ケイ素化合物のより好ましい添加量は、0.03質量〜3質量%である。
非水電解質中の該ケイ素化合物は、例えば、ガスクロマトグラフィ質量分析法(GC/MS)によって検出することができる。
検出に供する電解液は、分析する電池を半充電状態(SOC50%)に調整し、アルゴンボックス等の不活性雰囲気中で解体して抽出する。
GC/MSは、例えば以下の方法で分析できる。装置には、例えばAgilent製GC/MS(5989B)を用い、測定カラムとしてDB-5MS(30m×0.25mm×0.25μm)を用いることができる。電解液は直接分析するほか、アセトン、DMSOなどで希釈して測定することもできる。
FT−IRは、例えば以下の方法で分析できる。装置には、例えば、フーリエ変換型FTIR 装置 :FTS-60A(BioRad Digilab 社製)を用いることができる。測定条件として、光源:特殊セラミックス、検出器:DTGS、波数分解能:4cm-1、積算回数:256回、リファレンス:金蒸着フィルムとすることができる。付属装置としては、拡散反射測定装置(PIKE Technologies 社製)などを適用することができる。
次に、第1の実施形態に係る非水電解質電池をより詳細に説明する。
第1の実施形態に係る非水電解質電池は、負極、非水電解質及び正極を含む。第1の実施形態に係る非水電解質電池は、セパレータ、外装材、正極端子及び負極端子を更に含むことができる。
負極及び正極は、間にセパレータを介在させて、電極群を構成することができる。非水電解質は、電極群に保持されることができる。外装材は、電極群及び非水電解質を収容することができる。正極端子は、正極に電気的に接続することができる。負極端子は、負極に電気的に接続することができる。
負極及び正極は、間にセパレータを介在させて、電極群を構成することができる。非水電解質は、電極群に保持されることができる。外装材は、電極群及び非水電解質を収容することができる。正極端子は、正極に電気的に接続することができる。負極端子は、負極に電気的に接続することができる。
以下、負極、非水電解質、正極、セパレータ、外装材、正極端子、負極端子について詳細に説明する。
1)負極
負極は、負極集電体と、該負極集電体の片面又は両面に形成された活物質を含む負極層(負極活物質含有層)とを含むことができる。負極層には、導電剤及び結着剤が含まれても良い。
負極は、負極集電体と、該負極集電体の片面又は両面に形成された活物質を含む負極層(負極活物質含有層)とを含むことができる。負極層には、導電剤及び結着剤が含まれても良い。
負極活物質としては、リチウム吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上である負極活物質が用いられる。より効果が高い負極活物質は、リチウム吸蔵放出電位が1.0V(vs.Li/Li+)以上である負極活物質である。0.4V(vs.Li/Li+)よりも卑な電位でリチウムを吸蔵する炭素質物などを用いた場合には、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有する上記ケイ素化合物が過度に還元分解されて、負極表面に抵抗の高い皮膜を過剰に形成し、電池性能を著しく低下させる。また、この場合、上記ケイ素化合物自身の過度な分解反応によって負極の発熱量が増大する。
負極活物質は、電池電圧を高くするために、リチウム吸蔵放出電位が3V(vs.Li/Li+)よりも卑であることが好ましい。
該負極活物質は、チタン複合酸化物又はニオブ複合酸化物であることが好ましい。これらの複合酸化物は、1.5V(vs.Li/Li+)近傍でリチウムを吸蔵することができるため、非水電解質中の上記ケイ素化合物が過度に還元分解されることを防ぐことができる。
チタン複合酸化物の例には、例えば、Li4+xTi5O12(0≦x≦3(充電状態により変化する))及びLi2+yTi3O7(0≦y≦3(充電状態により変化する))のようなリチウムチタン酸化物、リチウムチタン酸化物の構成元素の一部を異種元素で置換したリチウムチタン複合酸化物が含まれる。
ニオブ複合酸化物の例には、例えば、リチウム吸蔵放出電位が1〜2V(vs.Li/Li+)であるLixNb2O5(0≦x≦6(充電状態により変化する))及びLixTiNb2O7(0≦x≦1(充電状態により変化する))のような、一般式LixM(1-y)Nb yNb2O(7+δ)(但し、Mは、Ti及びZrからなる群から選択される少なくとも1種であり、x、y及びδは、それぞれ0≦x≦6(充電状態により変化する)、0≦y≦1及び−1≦δ≦1(例えば合成中の酸素欠損により変化する)を満たす数である)で表記される単斜晶系ニオブ複合酸化物が含まれる。
負極活物質の他の例には、リチウム吸蔵放出電位が2〜3V(vs.Li/Li+)であるLixMoO3(0≦x≦1(充電状態により変化する))のようなモリブデン複合酸化物、リチウム吸蔵放出電位が1.8V(vs.Li/Li+)であるLixFeS2(0≦x≦4(充電状態により変化する))のような鉄複合硫化物等が含まれる。
また、負極活物質として、TiO2のようなチタン酸化物、又は、TiとP、V、Sn、Cu、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有する金属複合酸化物を用いることもできる。これらの酸化物は、初回の充電時にリチウムを吸蔵してリチウムチタン複合酸化物となる。TiO2は、単斜晶系β型(ブロンズ型、或いはTiO2(B)とも言われる)又はアナターゼ型で熱処理温度が300〜500℃の低結晶性のものが好ましい。
TiとP、V、Sn、Cu、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する金属複合酸化物の例には、例えば、TiO2−P2O5、TiO2−V2O5、TiO2−P2O5−SnO2、TiO2−P2O5−MeO(MeはCu、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素である)が含まれる。この金属複合酸化物は、結晶相とアモルファス相とが共存している、又はアモルファス相単独で存在したミクロ構造であることが好ましい。このようなミクロ構造であることによりサイクル性能を大幅に向上することができる。
負極活物質には、上記で挙げられた活物質を単独で用いてもよいが、混合して用いてもよい。
負極活物質の平均一次粒径は1μm以下にすることが望ましい。また、平均一次粒径を0.001μm以上にすることによって、非水電解質の分布の偏りを少なくすることができるため、正極での非水電解質の枯渇を抑制することができる。よって、その平均一次粒径の下限値は、0.001μm以上であることが好ましい。
負極活物質は、その平均一次粒径が1μm以下で、かつN2吸着によるBET法での比表面積が5〜50m2/gの範囲であることが望ましい。これにより、非水電解質の含浸性を高めることが可能となる。
負極活物質の比表面積が大きくなるほど、第1の実施形態に係る非水電解質電池が高温に晒された際に負極の発熱を抑えることができる上記効果は高くなる。これはリチウムチタン複合酸化物と水との親和力が高く、比表面積が大きいほど、多くの水分をセル内に持ち込むためである。
負極活物質含有層には導電剤を含有させることができる。導電剤としては、例えば、炭素材料、アルミニウム粉末のような金属粉末、TiOなどの導電性セラミックスを用いることができる。炭素材料の例には、アセチレンブラック、カーボンブラック、コークス、炭素繊維、及び黒鉛が含まれる。より好ましくは、熱処理温度が800〜2000℃である、平均粒子径10μm以下のコークス、黒鉛、TiOの粉末、及び、平均粒子径1μm以下の炭素繊維が用いられる。炭素材料のN2吸着によるBET比表面積は10m2/g以上が好ましい。
負極活物質含有層には結着剤を含有させることができる。結着剤の例には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴム、及び、コアシェルバインダーが含まれる。
負極活物質、負極導電剤及び結着剤の配合比については、負極活物質は70質量%以上96質量%以下、負極導電剤は2質量%以上28質量%以下、結着剤は2質量%以上28質量%以下の範囲にすることが好ましい。負極導電剤量を2質量%以上にすることにより、負極活物質含有層の集電性能を向上させることができ、非水電解質電池の大電流特性を向上させることができる。また、結着剤量を2質量%以上にすることにより、負極活物質含有層と負極集電体の結着性が十分となり、高いサイクル特性が得られる。一方、高容量化の観点から、負極導電剤及び結着剤は各々28質量%以下であることが好ましい。
負極集電体は、アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔であることが好ましい。負極集電体は、平均結晶粒径が50μm以下であることが好ましい。これにより、集電体の強度を飛躍的に増大させることができるため、負極を高いプレス圧で高密度化することが可能となり、電池容量を増大させることができる。また、高温環境下(40℃以上)における過放電サイクルでの負極集電体の溶解及び腐食による劣化を防ぐことができるため、負極インピーダンスの上昇を抑制することができる。さらに、出力特性、急速充電、充放電サイクル特性も向上させることができる。平均結晶粒径のより好ましい範囲は30μm以下であり、更に好ましい範囲は5μm以下である。
平均結晶粒径は次のようにして求められる。集電体表面の組織を光学顕微鏡で組織観察し、1mm×1mm内に存在する結晶粒の数nを求める。このnを用いてS=1x106/n(μm2)から平均結晶粒子面積Sを求める。得られたSの値から下記(C)式により平均結晶粒子径d(μm)を算出する。
d=2(S/π)1/2 (C)
アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔の上記結晶粒子径は、材料組成、不純物、加工条件、熱処理履歴及び焼なましの加熱条件などの多くの因子に複雑に影響される。アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔の上記平均結晶粒子径(直径)は、製造工程の中で、これらの諸因子を組み合わせて、50μm以下に調整することができる。
アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔の上記結晶粒子径は、材料組成、不純物、加工条件、熱処理履歴及び焼なましの加熱条件などの多くの因子に複雑に影響される。アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔の上記平均結晶粒子径(直径)は、製造工程の中で、これらの諸因子を組み合わせて、50μm以下に調整することができる。
アルミニウム箔及びアルミニウム合金箔の厚さは、20μm以下、より好ましくは15μm以下である。アルミニウム箔の純度は99質量%以上が好ましい。アルミニウム合金としては、マグネシウム、亜鉛、ケイ素などの元素を含む合金が好ましい。一方、鉄、銅、ニッケル、クロムなどの遷移金属の含有量は1質量%以下にすることが好ましい。
負極の気孔率(集電体を除く)は、20〜50%の範囲にすることが望ましい。これにより、負極と非水電解質との親和性に優れ、かつ高密度な負極を得ることができる。気孔率は25〜40%の範囲であることがより好ましい。
負極の密度は、1.8g/cc以上であることが好ましい。これにより、気孔率を上記の範囲内にすることができる。負極密度のより好ましい範囲は、1.8〜2.5g/ccである。
負極は、例えば、負極活物質、負極導電剤及び結着剤を汎用されている溶媒に懸濁し作製したスラリーを、負極集電体に塗布し、乾燥し、負極活物質含有層を作製した後、プレスを施すことにより作製される。
2)非水電解質
第1の実施形態で用いられる非水電解質は、電解質を非水溶媒に溶解することにより調製される、常温(20℃)及び1気圧で液体の非水電解質である。例えば、非水電解液を用いることができる。電解質は0.5mol/L以上2.5mol/L以下の濃度で非水溶媒に溶解することが好ましい。
第1の実施形態で用いられる非水電解質は、電解質を非水溶媒に溶解することにより調製される、常温(20℃)及び1気圧で液体の非水電解質である。例えば、非水電解液を用いることができる。電解質は0.5mol/L以上2.5mol/L以下の濃度で非水溶媒に溶解することが好ましい。
先に説明したように、第1の実施形態の非水電解質電池では、非水電解質が、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を含んでいる。
電解質は、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF 6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、又は、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO2)2]のようなリチウム塩を用いることができる。電解質は、高電位でも酸化し難いものであることが好ましく、LiBF4又はLiPF6が最も好ましい。電解質は、1種類を単独で用いてもよく、又は2種類以上を合せて用いてもよい。
電解質は、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF 6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、又は、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO2)2]のようなリチウム塩を用いることができる。電解質は、高電位でも酸化し難いものであることが好ましく、LiBF4又はLiPF6が最も好ましい。電解質は、1種類を単独で用いてもよく、又は2種類以上を合せて用いてもよい。
非水溶媒は、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、及びビニレンカーボネートのような環状カーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、及びメチルエチルカーボネート(MEC)のような鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、及びジオキソラン(DOX)のような環状エーテル、ジメトキシエタン(DME)及びジエトエタン(DEE)のような鎖状エーテル、γ−ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)又はスルホラン(SL)を、単独で又は組合せて用いることができる。
好ましくは、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)及びγ−ブチロラクトン(GBL)からなる群のうち、2種以上を混合した混合溶媒が用いられる。さらに好ましくは、γ−ブチロラクトン(GBL)とその他の溶媒を混合した混合溶媒が用いられる。この理由は以下の通りである。
第一に、γ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、及びエチレンカーボネートは沸点及び引火点が高く、熱安定性に優れるためである。
第二に、γ−ブチロラクトンは、鎖状カーボネート及び環状カーボネートに比べて還元されやすい。具体的には、
γ−ブチロラクトン>>>エチレンカーボネート>プロピレンカーボネート>>ジメチルカーボネート>メチルエチルカーボネート>ジエチルカーボネート
の順に還元されやすさが低下する。なお、>の数が多いほど、溶媒間の反応性に差があることを示している。
γ−ブチロラクトン>>>エチレンカーボネート>プロピレンカーボネート>>ジメチルカーボネート>メチルエチルカーボネート>ジエチルカーボネート
の順に還元されやすさが低下する。なお、>の数が多いほど、溶媒間の反応性に差があることを示している。
γ−ブチロラクトンは、非水電解質中で、リチウムチタン複合酸化物の作動電位域において、僅かに還元されて分解する。この分解物がアミノ化合物と相まって、リチウムチタン酸化物の表面に更に安定な皮膜を形成する。これは、上述した混合溶媒についても同様である。よって、還元されやすい溶媒ほど好適に用いられる。
負極表面により良質な皮膜を形成するためには、γ−ブチロラクトンの含有量が非水溶媒に対して40体積%以上95体積%以下であることが好ましい。
γ−ブチロラクトンを含む非水電解質は、上述した優れた効果を示すものの、粘度が高く、電極への含浸性が低い。しかしながら、平均粒径が1μm以下の負極活物質を用いると、γ−ブチロラクトンを含む非水電解質であっても、非水電解質の含浸をスムーズに行うことが可能である。よって、生産性を向上させると共に、出力特性及び充放電サイクル特性を向上させることが可能となる。
3)正極
正極は、正極集電体と、正極集電体の片面又は両面に担持された正極活物質含有層とを含むことができる。正極活物質含有層は、正極活物質及び任意に正極導電剤及び結着剤を含むことができる。
正極は、正極集電体と、正極集電体の片面又は両面に担持された正極活物質含有層とを含むことができる。正極活物質含有層は、正極活物質及び任意に正極導電剤及び結着剤を含むことができる。
正極活物質には、例えば、酸化物、硫化物、及びポリマーを用いることができる。
酸化物の例には、Liを吸蔵した二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、及び、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLixMn2O4又はLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLiNi1-yCoyO2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLiMnyCo1-yO2)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiyO4)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(LixFePO4、LixFe1-yMnyPO4、及びLixCoPO4等)、硫酸鉄(Fe2(SO4)3)、バナジウム酸化物(例えばV2O5)、及び、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が含まれる。ここで、x及びyは0〜1.2の範囲内にあることが好ましい。
ポリマーの例には、ポリアニリン及びポリピロールのような導電性ポリマー材料、ジスルフィド系ポリマー材料が含まれる。その他に、イオウ(S)及びフッ化カーボンも使用できる。
高い正極電圧が得られる正極活物質の例には、リチウムマンガン複合酸化物(LixMn2O4)、リチウムニッケル複合酸化物(LixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LixNi1-yCoyO2)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiyO4)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(LixMnyCo1-yO2)、リチウムリン酸鉄(LixFePO4)、及びリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が含まれる。ここで、x及びyは0〜1.2の範囲内にあることが好ましい。
上記のリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の組成は、LiaNibCocMndO2(但し、モル比a、b、c及びdは0≦a≦1.2、0.1≦b≦0.9、0≦c≦0.9、0.1≦d≦0.5である)であることが好ましい。
正極活物質として、LiCoO2及びLiMn2O4のようなリチウム遷移金属複合酸化物を用いた場合は、イソシアナト化合物が極僅かに酸化分解し、正極表面を汚染することがある。この場合、Al、Mg、Zr、B、Ti及びGaの少なくとも1種の元素の酸化物により、リチウム遷移金属複合酸化物の粒子表面の一部又は全部を被覆することが好ましい。これにより、非水電解質にイソシアナト化合物が含まれる場合であっても、正極活物質表面での非水電解質の酸化分解を抑制することができる。よって、正極表面の汚染を軽減することができ、より長寿命の非水電解質電池が得られる。
被覆に用いられる酸化物には、例えば、Al2O3、MgO、ZrO2、B2O3、TiO2、又はGa2O3を使用することができる。酸化物は、これに限定されないが、リチウム遷移金属複合酸化物の量に対して0.1〜15質量%含まれることが好ましく、0.3〜5質量%含まれることがより好ましい。被覆に用いられる酸化物を0.1質量%以上にすることにより、リチウム遷移金属複合酸化物の表面での非水電解質の酸化分解を抑制することができる。また、酸化物を15質量%以下にすることにより、高容量なリチウムイオン電池を実現することができる。
また、リチウム遷移金属複合酸化物中には、上記のような被覆に用いられる酸化物の付着したリチウム遷移金属複合酸化物粒子と、これらの酸化物の付着していないリチウム遷移金属複合酸化物粒子とが含まれてもよい。
被覆に用いられる酸化物は、MgO、ZrO2又はB2O3であることが好ましい。これらの酸化物が付着したリチウム遷移金属複合酸化物を、リチウムイオン電池の正極活物質として用いることにより、充電電圧をより高く(例えば、4.4V以上)まで上昇させることができ、充放電サイクル特性を改善することができる。
リチウム遷移金属複合酸化物の組成は、その他の避けられない不純物を含んでいてもよい。
リチウム遷移金属複合酸化物の被覆は、以下のように行うことができる。まず、リチウム遷移金属複合酸化物の粒子に、Al、Mg、Zr、B、Ti、Gaの少なくとも1種の元素Mのイオンを含有する水溶液を含浸させる。得られた含浸リチウム遷移金属複合酸化物粒子を焼成することにより、Al、Mg、Zr、B、Ti、Gaの少なくとも1種の元素Mの酸化物で被覆されたリチウム遷移金属複合酸化物粒子を得ることができる。
含浸に用いる水溶液の形態としては、焼成後にリチウム遷移金属複合酸化物の表面にAl、Mg、Zr、B、Ti、Gaの少なくとも1種の元素Mの酸化物が付着することを可能にするものであれば特に限定されず、適切な形態のAl、Mg、Zr、B、Ti、Gaを含む水溶液を用いることができる。これらの金属(ホウ素を含む)の形態は、例えば、Al、Mg、Zr、B、Ti及びGaから選択される少なくとも1つの元素のオキシ硝酸塩、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、水酸化物あるいは酸などであってよい。
前述の通り、被覆に用いられる酸化物は、MgO、ZrO2又はB2O3であることが好ましいため、元素MのイオンはMgイオン、Zrイオン又はBイオンであることがより好ましい。元素Mのイオンを含む水溶液としては、例えば、Mg(NO3)2水溶液、ZrO(NO3)2水溶液、ZrCO4・ZrO2・8H2O水溶液、Zr(SO4)2水溶液又はH3BO3水溶液がより好ましく、中でも、Mg(NO3)2水溶液、ZrO(NO3)2水溶液又はH3BO3水溶液が最も好ましい。
元素Mのイオン水溶液の濃度は、特に限定されないが、飽和溶液が好ましい。飽和溶液を用いることにより、含浸工程において溶液の体積を小さくできる。
元素Mのイオンの水溶液中における形態は、M元素単体からなるイオンのみならず、他の元素と結合しているイオンの状態であってよい。ホウ素を例にあげると、例えばB(OH)4-であってよい。
含浸工程における、リチウム遷移金属複合酸化物と元素Mのイオン水溶液との質量比は、特に限定されず、製造しようとするリチウム遷移金属複合酸化物の組成に応じた質量比とすればよい。含浸時間については、含浸が充分に行われる時間であればよく、また、含浸温度についても特に限定はされない。
焼成の温度及び時間は、適宜決定することができるが、好ましくは400〜800℃で1〜5時間、特に好ましくは600℃で3時間である。また焼成は、酸素気流下又は大気中にて行ってもよい。また、含浸後の粒子をそのまま焼成してもよいが、混合物中の水分を除去するために、該粒子を焼成前に乾燥させることが好ましい。ここで乾燥は、通常知られている方法により行うことができ、例えばオーブン内加熱、熱風乾燥などを単独又は組み合わせて行うことができる。また、乾燥の際には、酸素又は空気などの雰囲気下で行うことが好ましい。
このようにして得られた、被覆されたリチウム遷移金属複合酸化物は、必要に応じて粉砕してもよい。
正極活物質の一次粒子径は、100nm以上1μm以下であることが好ましい。100nm以上であると、工業生産上扱いやすい。1μm以下であると、リチウムイオンの固体内拡散をスムーズに進行させることができる。
正極活物質の比表面積は、0.1m2/g以上10m2/g以下であることが好ましい。0.1m2/g以上であると、リチウムイオンの吸蔵放出サイトを十分に確保できる。10m2/g以下であると、工業生産上扱いやすく、良好な充放電サイクル性能を確保できる。
集電性能を高め、集電体との接触抵抗を抑えるための正極導電剤は、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、及び黒鉛のような炭素質物を用いることができる。
正極活物質と正極導電剤とを結着させるための結着剤は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、及びフッ素系ゴムを用いることができる。
正極活物質、正極導電剤及び結着剤の配合比は、正極活物質が80質量%以上95質量%以下、正極導電剤が3質量%以上18質量%以下、結着剤が2質量%以上17質量%以下の範囲であることが好ましい。正極導電剤は、3質量%以上であることにより上述した効果を発揮することができ、18質量%以下であることにより、高温保存下での正極導電剤表面での非水電解質の分解を低減することができる。結着剤は、2質量%以上であることにより十分な電極強度が得られ、17質量%以下であることにより、電極の絶縁体の配合量を減少させ、内部抵抗を減少できる。
正極集電体は、アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔が好ましく、負極集電体と同様にその平均結晶粒径は50μm以下であることが好ましい。より好ましくは、30μm以下である。更に好ましくは5μm以下である。平均結晶粒径が50μm以下であることにより、アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔の強度を飛躍的に増大させることができ、正極を高いプレス圧で高密度化することが可能になり、電池容量を増大させることができる。
アルミニウム箔及びアルミニウム合金箔の厚さは、20μm以下、より好ましくは15μm以下である。アルミニウム箔の純度は99質量%以上が好ましい。アルミニウム合金としては、マグネシウム、亜鉛、ケイ素、などの元素を含む合金が好ましい。一方、鉄、銅、ニッケル、クロムなどの遷移金属の含有量は1質量%以下にすることが好ましい。
正極は、例えば、正極活物質、正極導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁してスラリーを調製する。このスラリーを、正極集電体に塗布し、乾燥し、正極活物質含有層を形成した後、プレスを施すことにより作製することができる。その他、正極活物質、正極導電剤及び結着剤をペレット状に形成し、正極活物質含有層として用いても良い。
4)セパレータ
セパレータとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、又はポリフッ化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、又は、合成樹脂製不織布を用いることができる。セルロースは末端に水酸基を持つため、セル内に水分を持ち込みやすい。そのため、特にセルロースを含むセパレータを用いた場合に、本実施形態の効果がより発揮される。
セパレータとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、又はポリフッ化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、又は、合成樹脂製不織布を用いることができる。セルロースは末端に水酸基を持つため、セル内に水分を持ち込みやすい。そのため、特にセルロースを含むセパレータを用いた場合に、本実施形態の効果がより発揮される。
セパレータは、水銀圧入法による細孔メディアン径が0.15μm以上2.0μm以下であることが好ましい。細孔メディアン径を0.15μm以上にすることにより、セパレータの膜抵抗が小さく、高出力が得られる。また、2.0μm以下であると、セパレータのシャットダウンが均等に起こるため、高い安全性が実現できる。その他、毛細管現象による非水電解質の拡散が促進され、その結果、非水電解質の枯渇によるサイクル劣化が防止される。より好ましい範囲は0.18μm以上0.40μm以下である。
セパレータは、水銀圧入法による細孔モード径が0.12μm以上1.0μm以下であることが好ましい。細孔モード径が0.12μm以上であることにより、セパレータの膜抵抗が小さく、高出力が得られ、さらに高温及び高電圧環境下でのセパレータの変質が防止され、高出力が得られる。また、1.0μm以下であることにより、セパレータのシャットダウンが均等に起こるため、高い安全性が実現できる。より好ましい範囲は0.18μm以上0.35μm以下である。
セパレータの気孔率は45%以上75%以下であることが好ましい。気孔率が45%以上であることにより、セパレータ中のイオンの絶対量が十分であり高出力が得られる。気孔率が75%以下であることにより、セパレータの強度が高く、また、シャットダウンが均等に起こらため高い安全性が実現できる。より好ましい範囲は、50%以上65%以下である。
5)外装材
外装材としては、例えば、肉厚0.2mm以下のラミネートフィルム、又は、肉厚1.0mm以下の金属製容器を用いることができる。金属製容器の肉厚は、0.5mm以下であるとより好ましい。
外装材としては、例えば、肉厚0.2mm以下のラミネートフィルム、又は、肉厚1.0mm以下の金属製容器を用いることができる。金属製容器の肉厚は、0.5mm以下であるとより好ましい。
形状は、第1の実施形態に係る非水電解質電池の用途に応じて、扁平型、角型、円筒型、コイン型、ボタン型、シート型、又は積層型であってよい。第1の実施形態に係る非水電解質電池の用途は、例えば、携帯用電子機器等に積載される小型電池、二輪乃至四輪の自動車等に積載される大型電池であり得る。
ラミネートフィルムは、金属層と金属層を被覆する樹脂層とからなる多層フィルムである。軽量化のために、金属層はアルミニウム箔若しくはアルミニウム合金箔が好ましい。樹脂層は、金属層を補強するためのものであり、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、及びポリエチレンテレフタレート(PET)のような高分子を用いることができる。ラミネートフィルムは、熱融着によりシールを行うことにより成形する。
金属製容器は、アルミニウム又はアルミニウム合金を用いることができる。アルミニウム合金は、マグネシウム、亜鉛及びケイ素のような元素を含む合金が好ましい。一方、鉄、銅、ニッケル及びクロムのような遷移金属の含有量は、1質量%以下にすることが好ましい。これにより、高温環境下での長期信頼性、放熱性を飛躍的に向上させることが可能となる。
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属缶は、平均結晶粒径が50μm以下であることが好ましい。より好ましくは30μm以下である。更に好ましくは5μm以下である。平均結晶粒径を50μm以下とすることによって、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属缶の強度を飛躍的に増大させることができる。また、缶をより薄肉化することができる。その結果、軽量かつ高出力で長期信頼性に優れた、車載用に適した電池を提供することができる。
6)負極端子
負極端子は、リチウムイオン金属に対する電位が0.4V以上3V以下の範囲における電気的安定性と導電性とを備える材料から形成することができる。具体的には、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金、アルミニウムが挙げられる。接触抵抗を低減するために、負極集電体と同様の材料が好ましい。
負極端子は、リチウムイオン金属に対する電位が0.4V以上3V以下の範囲における電気的安定性と導電性とを備える材料から形成することができる。具体的には、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金、アルミニウムが挙げられる。接触抵抗を低減するために、負極集電体と同様の材料が好ましい。
7)正極端子
正極端子は、リチウムイオン金属に対する電位が3V以上5V以下の範囲における電気的安定性と導電性とを備える材料から形成することができる。具体的には、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金、アルミニウムが挙げられる。接触抵抗を低減するために、正極集電体と同様の材料が好ましい。
正極端子は、リチウムイオン金属に対する電位が3V以上5V以下の範囲における電気的安定性と導電性とを備える材料から形成することができる。具体的には、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金、アルミニウムが挙げられる。接触抵抗を低減するために、正極集電体と同様の材料が好ましい。
次に、図面を参照しながら、第1の実施形態に係る非水電解質電池の幾つかの例を説明する。
まず、図1及び図2を参照しながら、第1の実施形態に係る非水電解質電池の一例である、扁平型非水電解質電池について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る一例の扁平型非水電解質電池の断面模式図である。図2は、図1のA部の拡大断面図である。
図1及び図2に示す非水電解質電池10は、扁平状の捲回電極群1を具備する。
扁平状の捲回電極群1は、図2に示すように、負極3、セパレータ4及び正極5を備える。負極3、セパレータ4及び正極5は、負極3と正極5とに間にセパレータ4が介在している。このような扁平状の捲回電極群1は、負極3と正極5とに間にセパレータ4が介在するように負極3、セパレータ4及び正極5を積層して形成した積層物を、図2に示すように負極3を外側にして渦巻状に捲回し、プレス成型することにより形成できる。
負極3は、負極集電体3aと負極層3bとを含む。最外殻の負極3は、図2に示すように負極集電体3aの内面側の片面のみに負極層3bを形成した構成を有する。その他の負極3は、負極集電体3aの両面に負極層3bが形成されている。
正極5は、正極集電体5aの両面に正極層5bが形成されている。
図2に示すように、捲回電極群1の外周端近傍において、負極端子6が最外殻の負極3の負極集電体3aに接続され、正極端子7が内側の正極5の正極集電体5aに接続されている。
捲回型電極群1は、2枚の樹脂層の間に金属層が介在したラミネートフィルムからなる袋状容器2内に収納されている。
負極端子6及び正極端子7は、袋状容器2の開口部から外部に延出されている。例えば液状非水電解質は、袋状容器2の開口部から注入されて、袋状容器2内に収納されている。
袋状容器2の開口部を負極端子6及び正極端子7を挟んでヒートシールすることにより、捲回電極群1及び液状非水電解質が完全密封されている。
次に、図3及び図4を参照しながら、第1の実施形態に係る非水電解質電池のもう一つの例である、非水電解質電池について説明する。
図3は、第1の実施形態に係る他の例の非水電解質電池の模式的な切欠斜視図である。図4は、図3のB部の断面模式図である。
図3及び図4に示す電池10’は、積層型電極群11を具備する。
積層型電極群11は、2枚の樹脂フィルムの間に金属層を介在したラミネートフィルムからなる容器12内に収納されている。積層型電極群11は、図4に示すように正極13と負極15とをその間にセパレータ14を介在させながら交互に積層した構造を有する。正極13は複数枚存在し、それぞれが集電体13aと、集電体13aの両面に担持された正極活物質含有層13bとを備える。負極15は複数枚存在し、それぞれが負極集電体15aと、負極集電体15aの両面に担持された負極活物質含有層15bとを備える。各負極15の負極集電体15aは、一辺が負極15から突出している。突出した負極集電体15aは、図4に示すように、帯状の負極端子16に電気的に接続されている。帯状の負極端子16の先端は、容器12から外部に引き出されている。また、図示しないが、正極13の正極集電体13aは、負極集電体15aの突出辺と反対側に位置する辺が正極13から突出している。正極13から突出した正極集電体13aは、帯状の正極端子17に電気的に接続されている。帯状の正極端子17の先端は、負極端子16とは反対側に位置し、容器12の辺から外部に引き出されている。
積層型電極群11は、2枚の樹脂フィルムの間に金属層を介在したラミネートフィルムからなる容器12内に収納されている。積層型電極群11は、図4に示すように正極13と負極15とをその間にセパレータ14を介在させながら交互に積層した構造を有する。正極13は複数枚存在し、それぞれが集電体13aと、集電体13aの両面に担持された正極活物質含有層13bとを備える。負極15は複数枚存在し、それぞれが負極集電体15aと、負極集電体15aの両面に担持された負極活物質含有層15bとを備える。各負極15の負極集電体15aは、一辺が負極15から突出している。突出した負極集電体15aは、図4に示すように、帯状の負極端子16に電気的に接続されている。帯状の負極端子16の先端は、容器12から外部に引き出されている。また、図示しないが、正極13の正極集電体13aは、負極集電体15aの突出辺と反対側に位置する辺が正極13から突出している。正極13から突出した正極集電体13aは、帯状の正極端子17に電気的に接続されている。帯状の正極端子17の先端は、負極端子16とは反対側に位置し、容器12の辺から外部に引き出されている。
第1の実施形態によると、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、リチウム吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上である負極活物質を含む負極と、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を含む非水電解質とを含むおかげで、高温条件に晒された際の負極表面上での非水電解質の分解を抑えて、それに伴う負極の発熱を抑えることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態によれば、電池パックが提供される。この電池パックは、第1の実施形態に係る非水電解質電池を備える。
第2の実施形態によれば、電池パックが提供される。この電池パックは、第1の実施形態に係る非水電解質電池を備える。
第2の実施形態に係る電池パックは、1個の非水電解質電池を備えてもよいし、複数個の非水電解質電池を備えてもよい。また、第2の実施形態に係る電池パックが複数個の非水電解質電池を備える場合、各単電池は、電気的に直列若しくは並列に接続して配置することができるし、直列接続及び並列接続を組み合わせて配置することもできる。
次に、第2の実施形態に係る電池パックの一例を、図面を参照して説明する。
図5は、第2の実施形態に係る一例の電池パックの分解斜視図である。図6は、図5に示す電池パックの電気回路を示すブロック図である。
図5及び図6に示す電池パック20は、図1及び図2に示した構造を有する複数個の扁平型電池10を含む。
複数個の単電池10は、外部に延出した負極端子6及び正極端子7が同じ向きに揃えられるように積層され、粘着テープ22で締結されており、それにより組電池23を構成している。これらの単電池10は、図6に示すように互いに電気的に直列に接続されている。
プリント配線基板24が、複数の単電池10の負極端子6及び正極端子7が延出している側面に対向して配置されている。プリント配線基板24には、図6に示すサーミスタ25、保護回路26及び外部機器への通電用端子27が搭載されている。なお、プリント配線基板24の組電池23と対向する面には、組電池23の配線と不要な接続を回避するために絶縁板(図示せず)が取り付けられている。
組電池23の最下層に位置する単電池10の正極端子7に正極側リード28が接続されており、その先端はプリント配線基板24の正極側コネクタ29に挿入されて電気的に接続されている。組電池23の最上層に位置する単電池10の負極端子6に負極側リード30が接続されており、その先端はプリント配線基板24の負極側コネクタ31に挿入されて電気的に接続されている。これらのコネクタ29及び31は、プリント配線基板24に形成された配線32及び33をそれぞれ通して保護回路26に接続されている。
サーミスタ25は、単電池10の各々の温度を検出し、その検出信号を保護回路26に送信する。保護回路26は、所定の条件で保護回路26と外部機器への通電用端子27との間のプラス側配線34a及びマイナス側配線34bを遮断することができる。所定の条件の例は、例えばサーミスタ25から、単電池10の温度が所定温度以上であるとの信号を受信したときである。また、所定の条件の他の例は、単電池10の過充電、過放電、過電流等を検出したときである。この過充電等の検出は、個々の単電池10又は単電池10全体について行われる。個々の単電池10を検出する場合、電池電圧を検出してもよいし、正極電位もしくは負極電位を検出してもよい。後者の場合、参照極として用いるリチウム電極を個々の単電池10に挿入する。図5及び図6の電池パックでは、単電池10それぞれに電圧検出のための配線35が接続されており、これら配線35を通して検出信号が保護回路26に送信される。
正極端子7及び負極端子6が突出する側面を除く組電池23の三側面には、ゴムもしくは樹脂からなる保護シート36がそれぞれ配置されている。
組電池23は、各保護シート36及びプリント配線基板24と共に収納容器37内に収納されている。すなわち、収納容器37の長辺方向の両方の内側面と短辺方向の内側面それぞれに保護シート36が配置されており、短辺方向の反対側の内側面にプリント配線基板24が配置されている。組電池23は、保護シート36及びプリント配線基板24で囲まれた空間内に位置する。蓋38は、収納容器37の上面に取り付けられている。
なお、組電池23の固定には粘着テープ22に代えて、熱収縮テープを用いてもよい。この場合、組電池の両側面に保護シートを配置し、熱収縮チューブを周回させた後、熱収縮チューブを熱収縮させて組電池を結束させる。
図5及び図6に示した電池パック20は複数の単電池10を直列接続した形態を有するが、第2の実施形態に係る電池パックは、電池容量を増大させるために、複数の単電池10を並列に接続してもよい。或いは、第2の実施形態に係る電池パックは、直列接続と並列接続とを組合せて接続された複数の単電池10を備えてもよい。組み上がった電池パック20をさらに直列又は並列に接続することもできる。
また、図5及び図6に示した電池パック20は複数の単電池10を備えているが、第2の実施形態に係る電池パックは1つの単電池10を備えるものでもよい。
また、電池パックの実施形態は用途により適宜変更される。本実施形態に係る電池パックは、大電流を取り出したときにサイクル特性が優れていることが要求される用途に好適に用いられる。具体的には、デジタルカメラの電源として、又は、例えば二輪乃至四輪のハイブリッド電気自動車、二輪乃至四輪の電気自動車、及び、アシスト自転車の車載用電池として用いられる。特に、車載用電池として好適に用いられる。
第2の実施形態に係る電池パックは、第1の実施形態の非水電解質電池を備えるので、この非水電解質電池の負極の発熱をおさえることができ、結果として高い安全性を示すことができる。
(実施例)
以下に実施例を説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明は以下に記載される実施例に限定されるものでない。
以下に実施例を説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明は以下に記載される実施例に限定されるものでない。
(実施例1−1)
実施例1−1では、以下の手順に従って、ビーカーセルを作製した。
実施例1−1では、以下の手順に従って、ビーカーセルを作製した。
<負極の作製>
負極活物質として、単斜晶系β型構造を有する酸化チタン(TiO2)粉末を用意した。この粉末は、繊維径が0.2μmであり、繊維長が1μmである繊維状粒子からなる平均粒径15μmの凝集状粒子であって、BET比表面積が15m2/gであり、Li吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li+)であった。負極活物質の粒径は、レーザー回折式分布測定装置(島津SALD−300)を用いて次のように測定した。まず、ビーカーに、約0.1gの試料、界面活性剤及び1〜2mLの蒸留水を添加して、これらを十分に攪拌した。これを攪拌水槽に注入し、2秒間隔で64回光度分布を測定した。得られた粒度分布データを解析し、粒径を決定した。
負極活物質として、単斜晶系β型構造を有する酸化チタン(TiO2)粉末を用意した。この粉末は、繊維径が0.2μmであり、繊維長が1μmである繊維状粒子からなる平均粒径15μmの凝集状粒子であって、BET比表面積が15m2/gであり、Li吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li+)であった。負極活物質の粒径は、レーザー回折式分布測定装置(島津SALD−300)を用いて次のように測定した。まず、ビーカーに、約0.1gの試料、界面活性剤及び1〜2mLの蒸留水を添加して、これらを十分に攪拌した。これを攪拌水槽に注入し、2秒間隔で64回光度分布を測定した。得られた粒度分布データを解析し、粒径を決定した。
90質量%の上記酸化チタン粉末と、導電剤としての5質量%のアセチレンブラックと、結着剤としての5質量%のポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、固形分比率が62%になるように、N−メチルピロリドン(NMP)に投入した。得られた混合物をプラネタリーミキサーで混練しながら、NMPを更に加えて固形比率を徐々に低下させて、粘度が10.2cp(B型粘度計、50rpmでの値)のスラリーを調製した。このスラリーを更に、直径が1mmのジルコニア製ボールをメディアとして用いてビーズミルで混合した。
得られたスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔(純度99.3質量%、平均結晶粒径10μm)からなる集電体の片面に塗布し、乾燥した後、100℃に加温したロールでロールプレスすることにより電極を得た。
<液状非水電解質の調製>
エチレンカーボネート(EC)およびジエチルカーボネート(DEC)を1:2の体積比率で混合して混合溶媒とした。この混合溶媒に、電解質であるLiPF6を1Mの濃度で溶解させた後、1.0質量%のトリメチルシリルイソシアネートを添加し次いで混合して、20℃及び1気圧で液状である非水電解質を得た。
エチレンカーボネート(EC)およびジエチルカーボネート(DEC)を1:2の体積比率で混合して混合溶媒とした。この混合溶媒に、電解質であるLiPF6を1Mの濃度で溶解させた後、1.0質量%のトリメチルシリルイソシアネートを添加し次いで混合して、20℃及び1気圧で液状である非水電解質を得た。
<ビーカーセルの作製>
作製した電極を作用極とし、対極および参照極としてリチウム金属を用いたビーカーセルを作製し、上述の液状非水電解質を注入して、実施例1−1のビーカーセルを完成させた。
作製した電極を作用極とし、対極および参照極としてリチウム金属を用いたビーカーセルを作製し、上述の液状非水電解質を注入して、実施例1−1のビーカーセルを完成させた。
(比較例1−1)
1.0質量%のトリメチルシリルイソシアネートを非水電解質に添加しなかった以外は実施例1−1と同様の手法で、比較例1−1のビーカーセルを作製した。
1.0質量%のトリメチルシリルイソシアネートを非水電解質に添加しなかった以外は実施例1−1と同様の手法で、比較例1−1のビーカーセルを作製した。
(実施例1−2〜1−6、並びに比較例1−2及び1−3)
トリメチルシリルイソシアネートの代わりに表1に記載する添加物を非水電解質に添加した以外は実施例1−1と同様の手法で、実施例1−2〜1−6、並びに比較例1−2及び1−3のビーカーセルをそれぞれ作製した。
トリメチルシリルイソシアネートの代わりに表1に記載する添加物を非水電解質に添加した以外は実施例1−1と同様の手法で、実施例1−2〜1−6、並びに比較例1−2及び1−3のビーカーセルをそれぞれ作製した。
(実施例1−7〜1−11)
トリメチルシリルイソシアネートの添加量を表1に示すように変えた以外は実施例1−1と同様の手法で、実施例1−7〜1−11のビーカーセルをそれぞれ作製した。
トリメチルシリルイソシアネートの添加量を表1に示すように変えた以外は実施例1−1と同様の手法で、実施例1−7〜1−11のビーカーセルをそれぞれ作製した。
(実施例1−12及び比較例1−4)
負極活物質に粒径約20μmのアンチモン粉末を用いた以外は実施例1−1及び比較例1−4とそれぞれ同様の手法で、実施例1−12及び比較例1−4のビーカーセルをそれぞれ作製した。
負極活物質に粒径約20μmのアンチモン粉末を用いた以外は実施例1−1及び比較例1−4とそれぞれ同様の手法で、実施例1−12及び比較例1−4のビーカーセルをそれぞれ作製した。
(比較例1−5及び1−6)
負極活物質に粒径6μmの黒鉛を用い、集電体に厚さ12μmの銅箔を用いた以外は実施例1−1及び比較例1−1とそれぞれ同様の手法で、比較例1−5及び1−6のビーカーセルをそれぞれ作製した。
負極活物質に粒径6μmの黒鉛を用い、集電体に厚さ12μmの銅箔を用いた以外は実施例1−1及び比較例1−1とそれぞれ同様の手法で、比較例1−5及び1−6のビーカーセルをそれぞれ作製した。
(比較例1−7)
1.0質量%のトリメチルシリルイソシアネートの代わりに1.0質量%のトリメチルシリルフォスフェートと1.0質量%のジイソシアナトヘキサンとを非水電解質に添加した以外は実施例1−1と同様の手法で、比較例1−7のビーカーセルを作製した。
1.0質量%のトリメチルシリルイソシアネートの代わりに1.0質量%のトリメチルシリルフォスフェートと1.0質量%のジイソシアナトヘキサンとを非水電解質に添加した以外は実施例1−1と同様の手法で、比較例1−7のビーカーセルを作製した。
<試験>
実施例1−1〜1−12及び比較例1−1〜1−7のビーカーセルに対して、0.2C−1V(vs.Li/Li+)の定電流−定電圧で10時間リチウムを挿入した後、0.2C定電流で3V(vs.Li/Li+)の電位に達するまでリチウムを脱離させ、続いて、1C−1V(vs.Li/Li+)の定電流−定電圧で3時間リチウムを挿入した。
実施例1−1〜1−12及び比較例1−1〜1−7のビーカーセルに対して、0.2C−1V(vs.Li/Li+)の定電流−定電圧で10時間リチウムを挿入した後、0.2C定電流で3V(vs.Li/Li+)の電位に達するまでリチウムを脱離させ、続いて、1C−1V(vs.Li/Li+)の定電流−定電圧で3時間リチウムを挿入した。
なお、負極活物質にアンチモン粉末を用いた実施例1−12及び比較例1−4のビーカーセルに対しては、リチウム挿入時の定電圧電位を0.5V(vs.Li/Li+)とした。また、黒鉛を用いた比較例1−5及び1−6のビーカーセルに対しては、リチウム挿入時の定電圧電位を0.1V(vs.Li/Li+)とした。リチウム挿入及び脱離電位は、酸化チタンでは1.5V(vs.Li/Li+)であり、アンチモンでは0.8V(vs.Li/Li+)であり、黒鉛では0.1V(vs.Li/Li+)であった。
続いて、交流インピーダンス法でセルの抵抗を測定した後、この状態のビーカーセルを不活性雰囲気で解体し、電極層を剥ぎ取った。剥ぎ取った電極層を乾燥・秤量し、電極層と同質量の非水電解質(エチレンカーボネート(EC)およびジエチルカーボネート(DEC)を1:2の体積比率で混合した混合溶媒に、電解質であるLiPF6を1Mの濃度で溶解させた非水電解質)と共に示差走査熱量(DSC)測定用のステンレス製耐圧容器(容積:70μL、耐圧5MPa)に封入し、以下の条件でDSC測定を実施して、200℃まで昇温した際の発熱量を求めた。発熱量と比較例1を基準にしたセル抵抗の比率とを表1に示す。
表1に示した結果から、負極活物質にチタン酸化物を用いた電池において、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を非水電解質に添加した実施例1−1〜1−11では、200℃まで昇温した際の発熱を、上記ケイ素化合物を添加しなかった比較例1−1〜比較例1−3及び比較例1−7よりも抑えることができたことが分かる。また、トリメチルシリル基を更に含んだ上記ケイ素化合物を非水電解質に添加した実施例1−1〜1−4では、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を同じ添加量で非水電解質に添加した実施例1−5及び1−6よりも更に発熱量が少なかったことが分かる。
また、実施例1−1及び実施例1−7〜1−11の結果と比較例1−1の結果とを比較すると、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物の添加量を変化させても発熱を同様に抑えることができたことが分かる。
さらに、トリメチルシリル基を有する化合物を単独で添加した比較例1−2、イソシアナト基を有する化合物を単独で添加した比較例1−3、及びトリメチルシリル基を有する化合物及びイソシアナト基を有する化合物の両方を添加した比較例1−7は、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を非水電解質に添加した実施例1−1及び実施例1−7〜1−11よりも高い発熱量が測定されたことが分かる。特に、イソシアナト基又はイソチオシアナト基及びトリメチルシリル基を有するケイ素化合物を非水電解質に添加した実施例1−1〜1−4及び実施例1−7〜1−11は、上記比較例1−2、1−3及び1−7よりもはるかに発熱を抑えられたことが分かる。
そして、実施例1−12及び比較例1−4の結果から、負極活物質にリチウム吸蔵放出電位が0.8V(vs.Li/Li+)であるアンチモン粉末を用いた場合にも、負極活物質にチタン酸化物を用いた場合と同様の結果が得られたことが分かる。
一方、比較例5及び比較例6の結果から、負極活物質としてリチウム吸蔵放出電位が0.1V(vs.Li/Li+)である黒鉛を場合、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を非水電解質に添加しても、発熱を抑える効果が得られなかったことが分かる。
(実施例2−1〜2−6及び比較例2−1)
負極活物質としてスピネル型構造を有するチタン複合酸化物(Li4Ti5O12)粉末を用いた以外は実施例1−1〜1−6及び比較例1−1のそれぞれと同様の手法で、実施例2−1〜2−6及び比較例2−1のビーカーセルをそれぞれ作製した。負極活物質として用いたチタン複合酸化物粉末は、平均粒径が0.8μmであり、BET比表面積が10m 2/gであり、Li吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li+)であった。
負極活物質としてスピネル型構造を有するチタン複合酸化物(Li4Ti5O12)粉末を用いた以外は実施例1−1〜1−6及び比較例1−1のそれぞれと同様の手法で、実施例2−1〜2−6及び比較例2−1のビーカーセルをそれぞれ作製した。負極活物質として用いたチタン複合酸化物粉末は、平均粒径が0.8μmであり、BET比表面積が10m 2/gであり、Li吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li+)であった。
表2に示した結果から、負極活物質としてLi吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li +)であるスピネル型構造を有するチタン複合酸化物を用いた場合も、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を非水電解質に添加することによって、200℃まで昇温した際の発熱を、上記ケイ素化合物を添加しない場合よりも抑えることができたことが分かる。
(実施例3−1〜3−6及び比較例3−1)
負極活物質として単斜晶系ニオブ複合酸化物(TiNb2O7)粉末を用いた以外は実施例1−1〜1−6及び比較例1−1のそれぞれと同様の手法で、実施例3−1〜3−6及び比較例3−1のビーカーセルをそれぞれ作製した。負極活物質として用いた単斜晶系ニオブ複合酸化物粉末は、平均粒径が0.5μmであり、BET比表面積が15m2/gであり、Li吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li+)であった。
負極活物質として単斜晶系ニオブ複合酸化物(TiNb2O7)粉末を用いた以外は実施例1−1〜1−6及び比較例1−1のそれぞれと同様の手法で、実施例3−1〜3−6及び比較例3−1のビーカーセルをそれぞれ作製した。負極活物質として用いた単斜晶系ニオブ複合酸化物粉末は、平均粒径が0.5μmであり、BET比表面積が15m2/gであり、Li吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li+)であった。
表3に示した結果から、負極活物質としてLi吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li +)である単斜晶系ニオブ複合酸化物を用いた場合も、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を非水電解質に添加することによって、200℃まで昇温した際の発熱を、上記ケイ素化合物を添加しない場合よりも抑えることができたことが分かる。
以上に説明した少なくとも一つの実施形態及び実施例によれば、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、リチウム吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上である負極活物質を含む負極と、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を含む非水電解質とを含むおかげで、高温条件に晒された際の負極表面上での非水電解質の分解を抑えてそれに伴う負極の発熱を抑えることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10及び10’…電池(単電池)、1、11…電極群、2及び12…容器、3及び13…負極、3a及び13a…負極集電体、3b及び13b…負極層、4及び14…セパレータ、5及び15…正極、5a及び15a…正極集電体、5b及び15b…正極層、6及び16…負極端子、7及び17…正極端子、20…電池パック、22…粘着テープ、23…組電池、24…プリント配線基板、25…サーミスタ、26…保護回路、27…通電用端子、28…正極側リード、29…正極側コネクタ、30…負極側リード、31…負極側コネクタ、32及び33…配線、34a…プラス側配線、34b…マイナス側配線、35…電圧検出のための配線、36…保護シート、37…収納容器、38…蓋。
Claims (11)
- 正極と、
リチウム吸蔵放出電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上である負極活物質を含む負極と、
20℃及び1気圧で液体であり、イソシアナト基又はイソチオシアナト基を有するケイ素化合物を含む非水電解質と
を含む非水電解質電池。 - 前記ケイ素化合物の含有量が、前記非水電解質の質量に対して0.01質量%以上5質量%以下である請求項1記載の非水電解質電池。
- 前記ケイ素化合物が、トリメチルシリル基を有する請求項1又は2記載の非水電解質電池。
- 前記ケイ素化合物が、トリメチルシリルイソシアナート、トリメチルシリルイソチオシアナート、トリメチルシリルメチルイソシアナート又はトリメチルシリルメチルイソチオシアナートである請求項1乃至3の何れか1項記載の非水電解質電池。
- 前記負極活物質は、リチウム吸蔵放出電位が1.0V(vs.Li/Li+)以上である請求項1乃至4の何れか1項記載の非水電解質電池。
- 前記負極活物質がチタン複合酸化物又はニオブ複合酸化物である請求項5記載の非水電解質電池。
- 前記チタン複合酸化物は、一般式Li4+xTi5O12(−1≦x≦3)で表記される立方晶系スピネル型チタン複合酸化物又は一般式LixTiO2(0≦x≦1)で表記される単斜晶系β型チタン複合酸化物である請求項6記載の非水電解質電池。
- 前記ニオブ複合酸化物は、一般式LixM(1-y)NbyNb2O(7+δ)(但し、Mは、Ti及びZrから成る群から選択される少なくとも1種であり、x、y及びδは、それぞれ0≦x≦6、0≦y≦1及び−1≦δ≦1を満たす)で表記される単斜晶系ニオブ複合酸化物である請求項6記載の非水電解質電池。
- 請求項1乃至8の何れか1項記載の非水電解質電池を備えた電池パック。
- 複数個の前記非水電解質電池を備え、各々の電池が、直列、並列又は、これらの組み合わせにより電気的に接続されている請求項9記載の電池パック。
- 前記非水電解質電池の電圧を検知することが可能な保護回路をさらに備える請求項9又は10記載の電池パック。
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