JP6107163B2 - コネクタ付フレキシブルケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタ付フレキシブルケーブルに関する。
従来から、例えば、本体部(操作部)とLCDパネル等の表示部とを折り畳み可能な携帯端末やノート型のパーソナルコンピュータ等では、表示部の開閉動作に追従させるために、折り曲げ可能なフレキシブルケーブルを用いて、本体部と表示部とを電気的に接続する構成が用いられている。
ここで、特許文献1には、LCDパネルと、LCD駆動回路が実装された基板との間を、コモンモードフィルタが取り付けられた平衡伝送線路で接続する技術が開示されている。この平衡伝送線路は、フレキシブル基板と、該フレキシブル基板上に形成された一対の伝送線路と、該一対の伝送線路に取り付けられたチップ型のコモンモードフィルタ(コモンモードチョークコイル)とを有して構成されている。
この平衡伝送線路によれば、フレキシブル基板上に形成された伝送線路に取り付けられたコモンモードフィルタによって平衡伝送線路上を伝わるコモンモード成分が除去され、コモンモードノイズの放射が低減される。
特開平10−271048号公報
しかしながら、上述した平衡伝送線路では、チップ型のコモンモードフィルタをフレキシブル基板上に実装するために、複数のランドをフレキシブル基板の表面に形成する必要がある。そのため、これらのランドによって、フレキシブル基板側(平衡伝送線路)とLCD駆動回路が実装された基板側とのインピーダンスの整合が崩れるおそれがある。また、チップ型のコモンモードフィルタがフレキシブル基板に固着実装されているため、フレキシブル基板のフレキシブル性が損なわれるおそれがある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、コモンモードチョークコイルを組み込んだとしても、フレキシブルケーブルのフレキシブル性を損なうことなく、かつ、フレキシブルケーブルのインピーダンス整合性を保つことが可能なコネクタ付フレキシブルケーブルを提供することを目的とする。
本発明に係るコネクタ付フレキシブルケーブルは、可撓性を有するフレキシブルケーブルと、フレキシブルケーブルの端部に取付けられたコネクタとを備えるコネクタ付フレキシブルケーブルにおいて、上記フレキシブルケーブルが、可撓性を有する絶縁層と、絶縁層上に形成された一対の第1線路及び第2線路を含む伝送路と、絶縁層上に設けられ、第1線路に直列に接続された第1コイルと、絶縁層上に設けられ、第2線路に直列に接続された第2コイルとを有し、上記コネクタが、第1コイル及び第2コイルを、フレキシブルケーブルの厚さ方向から挟んで覆うように配設された磁性部材を有し、第1コイル及び第2コイルそれぞれが、コモンモード電流が流れた場合に、磁性部材により形成される磁路に、互いに強め合う方向に磁束を発生するように設けられていることを特徴とする。
本発明に係るコネクタ付フレキシブルケーブルによれば、第1コイル及び第2コイルにコモンモード電流が流れた場合に、磁性部材により形成される閉磁路に、互いに強め合う方向に磁束が発生する。すなわち、コネクタが有する磁性部材によって、第1コイル及び第2コイルが挟まれることにより、コモンモードチョークコイルが形成される。このように、フレキシブルケーブルの端部に取り付けられるコネクタ部においてコモンモードチョークコイルが構成されるため、フレキシブルケーブルの屈曲部分には、ランドを形成してコモンモードチョークコイルを実装する必要がない。その結果、フレキシブルケーブルのフレキシブル性を損なうことなく、かつ、フレキシブルケーブルのインピーダンス整合性を保つことが可能となる。
本発明に係るコネクタ付フレキシブルケーブルでは、フレキシブルケーブルが、積層された複数の絶縁層を有し、第1コイルが、複数の絶縁層に含まれる一の絶縁層上に形成され、第2コイルが、フレキシブルケーブルの積層方向から見た場合に、第1コイルと同一方向に巻回され、かつ、第1コイルと重なるように、一の絶縁層に積層された他の絶縁層上に形成されていることが好ましい。
このようにすれば、フレキシブルケーブルの積層方向から見た場合に、第1コイルと第2コイルとが重なるように積層されるため、コモンモード電流が流れた場合に、第1コイル及び第2コイルそれぞれに発生する磁束が効果的に強め合うこととなり、コモンモード成分をより低減することができる。また、コモンモードチョークコイルをコンパクトに形成することができる。
本発明に係るコネクタ付フレキシブルケーブルでは、磁性部材が、コネクタ内に互いに対向して配設され、第1コイル及び第2コイルをフレキシブルケーブルの厚さ方向から挟んで覆う一対の板状の磁性部材からなることが好ましい。
この場合、コネクタ内に対向して配設された一対の板状の磁性部材によって、第1コイル及び第2コイルがフレキシブルケーブルの厚さ方向から挟まれることにより、コネクタ内にコモンモードチョークコイルが形成される。そのため、コモンモードチョークコイルが内部に形成されたコネクタをより薄型化することができる。
本発明に係るコネクタ付フレキシブルケーブルでは、フレキシブルケーブルが、第1コイル及び第2コイルが直列に接続された複数の伝送路を有し、一対の板状の磁性部材が、複数の伝送路が有する複数の第1コイル及び第2コイルを挟んで覆うことが好ましい。
このようにすれば、複数の伝送路が有する複数の第1コイル及び第2コイルを、一対の板状の磁性部材からなる単一の磁性部材で挟んで覆うことができる。よって、複数のコモンモードチョークコイルを形成する場合であっても、コネクタの構造をシンプルにすることが可能となる。
本発明に係るコネクタ付フレキシブルケーブルでは、コネクタが、一対の板状の磁性部材のうちの少なくとも一方の磁性部材を、他方の磁性部材に向けて付勢する弾性部材をさらに備えることが好ましい。
この場合、コネクタが有する弾性部材により、少なくとも一方の磁性部材が、他方の磁性部材に向けて付勢されるため、一対の磁性部材間の隙間を小さくして互いに密着させることができる。そのため、実効透磁率を高めることができ、安定した閉磁路を形成することができる。よって、コモンモード成分の除去特性をより向上させることが可能となる。
本発明に係るコネクタ付フレキシブルケーブルでは、コネクタが、伝送路に含まれる第1線路及び第2線路それぞれと電気的に接続される端子を有し、端子それぞれが、弾性を有するように形成されており、第1線路及び第2線路それぞれに押接されていることが好ましい。
この場合、複数の端子それぞれが、弾性を有し、伝送路を構成する第1線路及び第2線路それぞれに押接される。よって、フレキシブルケーブルに形成された第1線路及び第2線路それぞれとコネクタの端子とを、より確実に電気的に接続することができる。
なお、本発明に係るコネクタ付フレキシブルケーブルは、上記伝送路が差動伝送路であるフレキシブルケーブルに好適に適用することができる。
本発明によれば、コモンモードチョークコイルを組み込んだとしても、フレキシブルケーブルのフレキシブル性を損なうことなく、かつ、フレキシブルケーブルのインピーダンス整合性を保つことが可能となる。
実施形態に係るコネクタ付フレキシブルケーブルの構成を示す平面図である。 実施形態に係るコネクタ付フレキシブルケーブル(コネクタ装着前)を側面方向から見た断面図である。 実施形態に係るコネクタ付フレキシブルケーブル(コネクタ装着後)を側面方向から見た断面図である。 実施形態に係るコネクタ付フレキシブルケーブルを構成するコモンモードチョークコイルの構成を示す分解斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1〜図4を併せて用いて、実施形態に係るコネクタ付フレキシブルケーブル1の構成について説明する。図1は、コネクタ付フレキシブルケーブル1の構成を示す平面図である。図2及び図3は、コネクタ付フレキシブルケーブル1を側面方向から見た断面図であり、それぞれコネクタ30の装着前と装着後を示す図である。図4は、コネクタ付フレキシブルケーブル1を構成するコモンモードチョークコイル6,8の構成を示す分解斜視図である。
図1に示されるように、コネクタ付フレキシブルケーブル1は、フレキシブルケーブル4と、フレキシブルケーブル4の両端に装着されたコネクタ30と、コネクタ30内で構成されたコモンモードチョークコイル6,8とを備えている。なお、図1では、コネクタ付フレキシブルケーブル1の一方の端部のみを示し、他方の端部を省略した。
フレキシブルケーブル4には、例えば、2対の差動伝送路20,25を含む複数の伝送路が形成されている。なお、差動伝送路20の構成と差動伝送路25の構成とは、同一であるので、ここでは主として差動伝送路20について説明する。差動伝送路20は、一対のD1+信号線21とD1−信号線22とを含んで構成されている。D1+信号線21には、第1コイル11が直列に接続され、D1−信号線22には、第2コイル12が直列に接続されている。第2コイル12は、フレキシブルケーブル4の厚さ方向から見た場合に、第1コイル11と同一方向に巻回され、かつ、第1コイル11と重なるように形成されている。
これらの第1コイル11及び第2コイル12が、コネクタ30内に配設された一対の磁性部材16a,16bからなる磁性部材16によって、フレキシブルケーブル4の厚さ方向から挟まれることにより、コモンモードチョークコイル6が構成される(図2,3参照)。
より詳細には、図4に示されるように、フレキシブルケーブル4は、例えば、帯状に形成された5枚の可撓性を有するフレキシブル基板(Flexible Printed Circuits、以下「FPC」という)41,42,43,44,45が積層されることにより形成されている。FPC41〜45は、特許請求の範囲に記載の絶縁層に相当する。
最上層のFPC41は、フレキシブルケーブル4の保護膜である。FPC41は、長手方向の長さが、下層のFPC42に設けられた端子部5を後述するコネクタ端子50に接続可能とするため、当該端子部5の長さ分、FPC42よりも短く形成されている。
FPC42の上面には、長手方向に延びる2本の差動伝送路20,25が形成されている。差動伝送路20(差動伝送路25)は、一対のD1+信号線21とD1−信号線22(D2+信号線23とD2−信号線24)とを含んで構成されている。ここで、差動伝送路20(差動伝送路25)は、特許請求の範囲に記載の伝送路に相当し、D1+信号線21(D2+信号線23)は、第1線路に相当し、D1−信号線22(D2−信号線24)は、第2線路に相当する。
FPC42の端部には、フレキシブルケーブル4の幅方向に並んで形成されたD1+信号線21の端子21a、D1−信号線22の端子22a、D2+信号線23の端子23a、及び、D2−信号線24の端子24aを含む端子部5が形成されている。
FPC42の下層に設けられたFPC43の上面には、渦巻き状コイルである第1コイル11及び第3コイル13がパターン形成されている。第1コイル11(第3コイル13)は、始端11a(13a)、コイル11b(13b)、終端11c(13c)から構成されている。そして、FPC42に設けられたD1+信号線21の端部21b(D2+信号線23の端部23b)と第1コイルの始端11a(第3コイルの始端13a)とが、ビアホールにより接続される。また、第1コイルの終端11c(第3コイルの終端13c)とFPC42に設けられた端子21a(端子23a)とが、ビアホールにより接続される。
一方、FPC43の下層に設けられたFPC44の上面には、渦巻き状コイルである第2コイル12及び第4コイル14が、パターン形成されている。第2コイル12(第4コイル14)は、始端12a(14a)、コイル12b(14b)、終端12c(14c)から構成されている。第2コイル12(第4コイル24)は、フレキシブルケーブル4の積層方向から見た場合に、第1コイル11(第3コイル23)と同一方向に巻回され、かつ、第1コイル11(第3コイル23)と重なるように形成されている。
FPC44の下層に設けられたFPC45の上面には、中継パターン22c及び中継パターン24cが、パターン形成されている。中継パターン22c(中継パターン24c)は、FPC42に設けられたD1−信号線22の端部22b(D2−信号線24の端部24b)及びFPC44上に設けられた第2コイルの始端12a(第4コイルの始端14a)と、ビアホールにより接続される。一方、FPC44上に設けられた第2コイルの終端12c(第4コイルの終端14c)と、FPC42に設けられたD1−信号線22の端子22a(D1−信号線22の端子24a)とがビアホールにより接続される。
上述した構成により、D1+信号線21(D2+信号線23)には、端部21b(端部23b)と端子21a(端子23a)との間に第1コイル11(第3コイル13)が直列に接続される。また、D1−信号線22(D2−信号線24)には、端部22b(端部24b)と端子22a(端子24a)との間に第2コイル12(第4コイル14)が直列に接続される。
図2,3に示されるように、コネクタ30は、主として、フレキシブルケーブル4に形成された端子部5と電気的に接続される複数のコネクタ端子50と、複数のコネクタ端子50が並んで設けられたハウジング32と、ハウジング32と対を成すハウジング34と、ハウジング32,34それぞれに、互いに対向するように配設された一対の磁性部材16a,16bからなる磁性部材16とを備えている。
ハウジング32とハウジング34とは、コネクタ30の端部に設けられたヒンジ部36を介して、開閉自在に接続されている。ハウジング32,34及びヒンジ部36は、例えばナイロン66等の絶縁性を有する樹脂で形成されることが好ましい。
複数のコネクタ端子50それぞれは、差動伝送路20,25を構成するD1+信号線の端子21a、D1−信号線の端子22a、D2+信号線の端子23a、及び、D2−信号線の端子24aそれぞれと接触して電気的に接続されるように、ハウジング32の幅方向に並んで形成されている。ここで、コネクタ端子50は、特許請求の範囲に記載の端子に相当する。
より詳細には、各コネクタ端子50の一方の端部には、弾性を有する板バネ状に湾曲された板バネ接続部50aが形成されている。フレキシブルケーブル4にコネクタ30が装着されると、各コネクタ端子50の板バネ接続部50aが、端子部5を構成する端子21a、端子22a、端子23a、及び、端子24aそれぞれに押接される。また、コネクタ端子50の他方の端部には、接続端子部50bが形成されており、該接続端子部50bが基板60に半田付け等によって接続されることにより、コネクタ30が基板60に実装される。
一方のハウジング32の内面(下面)には、磁性部材16を構成する一方の磁性部材16aが配設され、他方のハウジング34の内面(上面)には、他方の磁性部材16bが配設されている。一対の磁性部材16a,16bそれぞれは、矩形の板状に形成されており、フレキシブルケーブル4にコネクタ30が装着されたときに、互いに対向して、第1コイル11及び第2コイル12をフレキシブルケーブル4の積層方向から挟んで覆うように、ハウジング32,34それぞれに配設されている。
磁性部材16a,16bの素材としては、透磁率μが高い磁性材が好ましく、例えば、Mn−Zn系フェライトやNi−Zn系フェライト等のフェライト等が好適に用いられる。
また、一方の磁性部材16aとハウジング32との間には、板バネ56が配設されている。該磁性部材16aは、ハウジング32の幅方向及び長さ方向には移動できないように拘束され、厚さ方向には移動可能に板バネ56を介して保持されている。コネクタ30を構成するハウジング32とハウジング34とが閉じられると、板バネ56の変形に伴う弾性力によって、一方の磁性部材16aが、他方の磁性部材16bに向けて付勢される。すなわち、板バネ56は、特許請求の範囲に記載の弾性部材として機能する。なお、一対の磁性部材16a,16bそれぞれを平行に保持するための調整部材(例えばスペーサ等)をさらに備える構成としてもよい。
なお、上記板バネ56に代えて、例えば、スプリングバネやゴム等の弾性部材を用いてもよい。また、一方の磁性部材16aと他方の磁性部材16bとを密着させることができる場合には、板バネ56を省略してもよい。
ハウジング32とハウジング34とが閉じられることにより、フレキシブルケーブル4にコネクタ30が装着される。これにより、コネクタ30の内部に配設された磁性部材16によって、第1コイル11(第3コイル13)及び第2コイル12(第4コイル14)が、積層方向から挟まれて覆われることにより、コモンモードチョークコイル6(コモンモードチョークコイル8)が構築される。
コモンモードチョークコイル6,8のインピーダンスは、第1コイル11(第3コイル13)及び第2コイル12(第4コイル14)の巻数、コイルパターン形状、及び、磁性部材16の透磁率μ等を変更することにより調整することができる。よって、接続される差動伝送路の特性インピーダンスに合わせて、コモンモードチョークコイル6,8のインピーダンスを調整することができる。
上述したように構成されることにより、コネクタ30内において、差動伝送路20,25に、コモンモードチョークコイル6,8が組み込まれる。よって、差動伝送路20,25にコモンモード電流が流れた場合には、第1コイル11、第3コイル13及び第2コイル12、第4コイル14それぞれによって発生する磁束同士が強め合うことにより、インピーダンスが高くなる。そのため、フレキシブルケーブル4(差動伝送路20,25)を伝わるコモンモード成分が低減される。一方、差動信号が流れる場合には、第1コイル11、第3コイル13、及び第2コイル12、第4コイル14それぞれによって発生する磁束が互いに打消し合って相殺されるため、インピーダンスが低くなり、差動信号は影響を受けることなく伝達される。
本実施形態によれば、第1コイル11(第3コイル13)及び第2コイル12(第4コイル14)にコモンモード電流が流れた場合に、磁性部材16(磁性部材16a、16b)により形成される閉磁路に、互いに強め合う方向に磁束が発生する。すなわち、コネクタ30が有する磁性部材16によって、第1コイル11(第3コイル13)及び第2コイル12(第4コイル14)が挟まれることにより、コモンモードチョークコイル6(8)が形成される。このように、フレキシブルケーブル4の端部に取り付けられるコネクタ30においてコモンモードチョークコイル6(8)が構成されるため、フレキシブルケーブル4の屈曲部分には、ランドを形成してコモンモードチョークコイルを実装する必要がない。その結果、フレキシブルケーブル4のフレキシブル性を損なうことなく、かつ、フレキシブルケーブル4のインピーダンス整合性を保つことが可能となる。
また、本実施形態によれば、上述したように、フレキシブルケーブル4の屈曲部分にランドを形成してコモンモードチョークコイルを実装する必要がないため、例えば、フレキシブルケーブル4が頻繁に屈曲されるような使用状況においても、該フレキシブルケーブルの耐久性が低下することを抑制できる。
本実施形態によれば、フレキシブルケーブル4の積層方向から見た場合に、第1コイル11(第3コイル13)と第2コイル12(第4コイル14)とが重なるように積層されるため、コモンモード電流が流れた場合に、第1コイル11(第3コイル13)及び第2コイル12(第4コイル14)それぞれに発生する磁束が効果的に強め合うこととなり、コモンモード成分をより低減することができる。また、コモンモードチョークコイル6(8)をコンパクトに形成することができる。
本実施形態によれば、コネクタ30内に対向して配設された一対の板状の磁性部材16a,16bによって、第1コイル11(第3コイル13)と第2コイル12(第4コイル14)がフレキシブルケーブル4の積層方向から挟まれることにより、コネクタ30内にコモンモードチョークコイル6(8)が形成される。そのため、コモンモードチョークコイル6(8)が内部に形成されたコネクタ30をより薄型化することができる。
また、本実施形態によれば、複数の差動伝送路20,25が有する複数の第1コイル11,第2コイル12,第3コイル13,第4コイル14を、一対の板状の磁性部材16a,16bからなる単一の磁性部材16で挟んで覆うことができる。よって、複数のコモンモードチョークコイル6,8を形成する場合であっても、コネクタ30の構造をシンプルにすることが可能となる。
本実施形態によれば、ハウジング32と磁性部材16aとの間に設けられた板バネ56により、一方の磁性部材16aが他方の磁性部材16bに向けて付勢されるため、一対の磁性部材16a,16b間の隙間を小さくして互いに密着させることができる。そのため、実効透磁率を高めることができ、安定した閉磁路を形成することができる。よって、コモンモード成分の除去特性をより向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、各コネクタ端子50が、弾性を有するように形成された板バネ接続部50aを有し、該板バネ接続部50aによって、端子21a、端子22a、端子23a、及び端子24aそれぞれに押接される。よって、フレキシブルケーブル4に設けられたD1+信号線21(端子21a)、D1−信号線22(端子22a)、D2+信号線23(端子23a)、及びD2−信号線24(端子24a)それぞれと、各コネクタ端子50とを、より確実に電気的に接続することができ、かつ、フレキシブルケーブル4の抜けを防止することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、コモンモードチョークコイル6(8)が組み込まれたコネクタ30は、フレキシブルケーブル4の両端に装着されていてもよいし、一方の端部にのみ装着されていてもよい。なお、コネクタ30が一方の端部に装着される場合には、他方のコネクタには、コモンモードチョークコイルが組み込まれていない従来のコネクタを用いることができる。
上記実施形態では、フレキシブルケーブル4に、2本の差動伝送路20,25が形成されている場合を例にして説明したが、差動伝送路の数は2本に限られない。
また、上記実施形態では、伝送路として、差動伝送路20,25を例にして説明したが、伝送路は、差動伝送路に限られることなく、例えば、電源線とグランド線とからなる電源路に適用することもできる。なお、電源路に適用する場合には、流れる電流が大きくなるため、電流値に応じてコイル巻線の線幅等を調整することが好ましい。
上記実施形態では、フレキシブルケーブル4を、5枚のFPC41,42,43,44,45を積層することによって構成したが、フレキシブルケーブル4を構成するFPCの数は5枚には限られない。また、第1コイル11(第3コイル13)及び第2コイル12(第4コイル14)を形成する部分のみ、複数枚のFPCを積層する構成とすることもできる。
上記実施形態では、第2コイル12が、フレキシブルケーブル4の積層方向から見た場合に、第1コイル11と同一方向に巻回され、かつ、第1コイル11と重なるように形成したが、第1コイル11、第2コイル12それぞれの巻回方向及び配置は、磁性部材16に覆われることにより、コモンモードチョークコイルを形成できればよく、上記実施形態には限られない。
上記実施形態では、磁性部材16(磁性部材16a,16b)を矩形の板状に形成したが、磁性部材16の形状は、第1コイル11及び第2コイル12を、覆うことができる形状であればよく、上記実施形態には限られない。なお、磁性部材16(磁性部材16a,16b)は、コモンモードチョークコイル6,8の磁路を成す部材であるため、通常は着磁する必要はないが、一対の磁性部材16a、16b同士を密着させるために着磁してもよい。また、コネクタ30(ハウジング32,34)の形状等も、上記実施形態には限られない。
1 コネクタ付フレキシブルケーブル
4 フレキシブルケーブル
5 端子部
6,8 コモンモードチョークコイル
11 第1コイル
12 第2コイル
13 第3コイル
14 第4コイル
16,16a,16b 磁性部材
20,25 差動伝送路
21,23 +信号線
22,24 −信号線
30 コネクタ
32,34 ハウジング
41,42,43,44,45 FPC
50 コネクタ端子
50a 板バネ接続部
56 板バネ

Claims (6)

  1. 可撓性を有するフレキシブルケーブルと、該フレキシブルケーブルの端部に取付けられたコネクタと、を備えるコネクタ付フレキシブルケーブルにおいて、
    前記フレキシブルケーブルは、
    可撓性を有する絶縁層と、
    前記絶縁層上に形成された一対の第1線路及び第2線路を含む伝送路と、
    前記絶縁層上に設けられ、前記第1線路に直列に接続された第1コイルと、
    前記絶縁層上に設けられ、前記第2線路に直列に接続された第2コイルと、を有し、
    前記コネクタは、
    開閉自在に接続された一対のハウジングと、
    前記一対のハウジングそれぞれに取り付けられ、前記第1コイル及び前記第2コイルを、前記フレキシブルケーブルの厚さ方向から挟んで覆うように配設された一対の磁性部材と、
    前記ハウジングに取り付けられ、前記一対の磁性部材のうちの少なくとも一方の磁性部材を、他方の磁性部材に向けて付勢する弾性部材と、を有し、
    前記第1コイル及び前記第2コイルそれぞれは、コモンモード電流が流れた場合に、前記磁性部材により形成される磁路に、互いに強め合う方向に磁束を発生するように設けられていることを特徴とするコネクタ付フレキシブルケーブル。
  2. 前記フレキシブルケーブルは、積層された複数の絶縁層を有し、
    前記第1コイルは、前記複数の絶縁層に含まれる一の絶縁層上に形成され、
    前記第2コイルは、前記フレキシブルケーブルの積層方向から見た場合に、前記第1コイルと同一方向に巻回され、かつ、前記第1コイルと重なるように、前記一の絶縁層に積層された他の絶縁層上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ付フレキシブルケーブル。
  3. 前記磁性部材は、前記コネクタ内に互いに対向して配設され、前記第1コイル及び第2コイルを前記フレキシブルケーブルの厚さ方向から挟んで覆う一対の板状の磁性部材からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ付フレキシブルケーブル。
  4. 前記フレキシブルケーブルは、前記第1コイル及び第2コイルが直列に接続された複数の前記伝送路を有し、
    前記一対の板状の磁性部材は、前記複数の伝送路が有する複数の前記第1コイル及び第2コイルを挟んで覆うことを特徴とする請求項3に記載のコネクタ付フレキシブルケーブル。
  5. 前記コネクタは、前記伝送路に含まれる前記第1線路及び前記第2線路それぞれと電気的に接続される端子を有し、
    前記端子それぞれは、弾性を有するように形成されており、前記第1線路及び前記第2線路それぞれに押接されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のコネクタ付フレキシブルケーブル。
  6. 前記伝送路は、差動伝送路であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のコネクタ付フレキシブルケーブル。
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