JP5397325B2 - コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル部品に関する。
コイル部品として、渦巻状の導体パターンが形成された平板状のプリントコイルを複数積層し、このプリントコイルの導体パターンの中心部を貫通するようにコアを配設しているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このコイル部品では、プリントコイルを上部部品実装板及び下部部品実装板で挟むと共に、上部部品実装板及び下部部品実装板にフィルタ回路用の電子部品を実装している。
特開平6−349647号公報
ところで、近年では、高インダクタンスを必要とする電源用の回路等において、コイル部品の低背化・小型化が求められている。コイル部品において、インダクタンスを増加させるためには、コイルの巻回数を増やす必要がある。しかしながら、従来のコイル部品のように、プリントコイルを積層する構成にあっては、コイルの巻回数の増加に伴いプリントコイルの積層数が増加するため、製品の高さ寸法が大きくなるといった問題が生じる。そこで、高さ寸法を抑えるためにコアを積層方向と直交するように配設すると、今度は幅寸法が大きくなるといった問題が依然として生じる。また、大電流に対応したコイル部品の実現には、コイルの巻回数の増加に合わせて、磁気結合の向上も考慮する必要がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、小型化を図りつつ、磁気結合を高めることができるコイル部品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るコイル部品は、複数の基板が積層されて成る基体と、基体内に形成された第1コイル及び第2コイルと、第1コイル及び第2コイルが巻回されるコアとを備え、基体は、複数の基板として、基板の積層方向に直交する第1の方向に伸びる第1導体が積層方向に直交し且つ第1の方向に交差する第2の方向に複数並設された第1基板と、第1の方向に伸びる第2導体が第2の方向に複数並設され、第1基板の第1導体が設けられた側に配置された第2基板と、第1の方向に伸びる第3導体が第2の方向に複数並設され、第2基板の第2導体が設けられた側に配置された第3基板と、第1の方向に伸びる第4導体が第2の方向に複数並設され、第3基板の第3導体が設けられた側に配置された第4基板と、第1導体及び第4導体を接続する複数の第1スルーホール導体と、第2導体及び第3導体を接続する複数の第2スルーホール導体とがそれぞれ形成され且つ第1の方向に離間する第1接続部及び第2接続部を有し、第2基板と第3基板との間に配置された第5基板とを含み、第1コイル及び第2コイルは、第1導体、第2導体、第3導体、第4導体、第1スルーホール導体及び第2スルーホール導体がそれぞれ接続されて形成されており、コアは、第1接続部と第2接続部との間に配置されており、第1コイル及び第2コイルがコアにバイファイラ巻きされていることを特徴としている。
このコイル部品では、第1〜第5基板を積層することにより第1コイル及び第2コイルが形成され、この第1コイル及び第2コイルは、第2基板と第3基板との間に配置される第1接続部及び第2接続部の間に設けられたコアにバイファイラ巻きされている。このような構成により、コイル数を増やす場合には、第1〜第4基板において第1〜第4導体を第2の方向に増加させればよいので、従来のように基板の積層数を増やす必要がない。そのため、基体の寸法の増大を抑制することができ、小型化を図ることができる。また、第1コイル及び第2コイルは、コアにバイファイラ巻きされているので、磁気結合を高めることができる。したがって、小型化を図りつつ、磁気結合を高めることができる。
また、第1導体、第2導体、第3導体及び第4導体は、第1の方向に並設されており、第1接続部は、第2接続部を挟むように第1の方向に対向して一対設けられており、コアは、環状を呈しており、第1コイル及び第2コイルは、コアの対向する一対の巻芯部のそれぞれに巻回されることが好ましい。このような構成の場合、第1コイル及び第2コイルが第1の方向に2つ並んで構成されるので、基体の第2の方向(長手方向)への増大を抑制できる。その結果、小型化を更に図ることができる。
また、第1コイル及び第2コイルは、対向する一対の巻芯部において、軸方向に直交する方向に巻回される順番が入れ替わるように巻回されていることが好ましい。コアの巻芯部に巻回されるコイルは、上層(上側)に巻回される方が線路長が長くなる。この場合、線路長の違いに起因してインピーダンスのアンバランスが発生するおそれがある。これに対して、対向する一対の巻芯部において巻回される順番を入れ替えてコイルを巻回することにより、第1コイルと第2コイルとの線路長を均等に近づけることができる。その結果、コイルの長さの差に起因するコイル間のインピーダンスのアンバランスの発生を抑制できるので、第1のコイルと第2のコイルとの間のインピーダンスのバランスを確保することができ、漏れインダクタンスを低減してディファレンシャルインピーダンスの低下を図ることができる。
また、基体は、第1コイルが接続される第1引出導体が形成された第6基板と、第2コイルが接続される第2引出導体が形成された第7基板とを更に含み、第1引出導体と第2引出導体とは、積層方向において重なる位置に設けられていることが好ましい。このような構成によれば、第1引出導体と第2引出導体との磁気結合を高めることができる。
また、フィルタ回路を構成するチップ部品が搭載されていることが好ましい。これにより、コモンモード成分(ノイズ)を除去するコモンモードフィルタとして構成することができる。
また、チップ部品は、第1引出導体が形成された第6基板上に搭載されることが好ましい。このように、チップ部品を引出導体が形成された基板上に配置することで、スペース効率の向上を図ることができる。
本発明によれば、小型化を図りつつ、磁気結合を高めることができる。
本発明の一実施形態に係るコモンモードフィルタを上方から見た斜視図である。 図1に示すコモンモードフィルタを下方から見た斜視図である。 図1に示すコモンモードフィルタの分解斜視図である。 コモンモードフィルタに含まれるコイルパターンを示す斜視図である。 コモンモードフィルタの断面を模式的に示す図である。 コモンモードフィルタの等価回路を説明する図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態は、本発明のコイル部品をコモンモードフィルタに適用した例である。
図1は、本発明の一実施形態に係るコモンモードフィルタを上方から見た斜視図であり、図2は、図1に示すコモンモードフィルタを下方から見た斜視図である。また、図3は、図1に示すコモンモードフィルタの分解斜視図である。
各図に示すように、コモンモードフィルタ1は、略直方体形状の基体2と、基体2の長手方向の一方の端面2a側に配置された複数(ここでは2つ)の入出力端子電極3a,3bと、基体2の長手方向の一方の端面2a側において入出力端子電極3a,3bの間に配置されたグランド端子電極3cと、基体2の長手方向の他方の端面2b側に配置された複数(ここでは2つ)の入出力端子電極4a,4bとを備えている。コモンモードフィルタ1は、例えば長さが8.5mm、幅が6mmに設定されている。
図1及び図2に示すように、入出力端子電極3a,3bは、基体2の端面2aにおいて所定の間隔を有して配置されており、端面2a及び下面2cに亘って形成されている。グランド端子電極3cは、入出力端子電極3a,3bの間において、端面2a及び下面2cに亘って形成されている。入出力端子電極4a,4bは、基体2の端面2bにおいて所定の間隔を有して配置されており、端面2b及び下面2cに亘って形成されている。入出力端子電極3a,3b,4a,4b及びグランド端子電極3cは、例えば、スルーホールメッキによって形成されている。
図3に示すように、基体2は、第1〜第4導体パターン31〜34が表面に形成された基板12,13,15,16を含む複数の基板10〜17が積層された積層体である。基板10〜17は、プリント基板であり、例えばガラスエポキシ基板である。基体2では、基板10〜17の各層同士は、その間の境界が視認できない程度に一体化されている。以下、基板10〜17について詳細に説明する。
基板(第6基板)10は、最下層に配置される。この基板10の表面には、第1引出導体21が形成されている。第1引出導体21の外側端部21aは、基体2の端面2bまで引き出されて入出力端子電極4aに接続されている。また、第1引出導体21の内側端部21bは、入出力端子電極4aの対角線側の入出力端子電極3b側に伸びている。また、基板10の表面には、第2引出導体22及び第3引出導体23が形成されている。第2引出導体22の外側端部22aは、基体2の端面2aまで引き出されて入出力端子電極3aに接続されており、第2引出導体22の内側端部22bは、グランド端子電極3c側に伸びている。また、第3引出導体23は、基体2の端面2aまで引き出されてグランド端子電極3cに接続されており、第3引出導体23の内側端部23bは、基体2の中央側まで伸びている。
第2引出導体22と第3引出導体23との間には、チップ型コンデンサ(チップ部品)C1が設けられている。このチップ型コンデンサC1は、一対の端子電極が第2引出導体22及び第3引出導体23にそれぞれ接続されている。また、第3引出導体23には、チップ型コンデンサC2が設けられている。チップ型コンデンサC1,C2は、フィルタ回路用の電子部品である。なお、基板10は、上述した基体2の下面2cを構成している。
基板(第7基板)11は、基板10上に配置される。この基板11の表面には、第4引出導体24が形成されている。第4引出導体24の外側端部24aは、基体2の端面2bまで引き出されて入出力端子電極4bに接続されている。また、第4引出導体24の内側端部24bは、入出力端子電極3b側に伸びている。この第4引出導体24と第1引出導体21とは、基板10と基板11とが積層された状態において、延伸部分21c,24cが積層方向において重なる位置に形成されている。
また、基板11の表面には、第5引出導体25が形成されている。第5引出導体25の外側端部25aは、基体2の端面2aまで引き出されて入出力端子電極3bに接続されており、第5引出導体25の内側端部25bは、基体2の中央側に伸びている。第5引出導体25の内側端部25 bは、第3引出導体23と接続されている。これにより、第5引出導体25は、チップ型コンデンサC2と接続されている。基体2において、第1引出導体21の内側端部21b及び第2引出導体22の内側端部22bに対応する位置には、基板11を厚み方向に貫通するスルーホール導体41,42が形成されている。また、基板11には、チップ型コンデンサC1,C2のそれぞれに対応する位置に、開口部K1,K2が形成されている。
基板(第1基板)12は、基板11上に配置される。この基板12の表面には、第1コイル導体(第1導体)31が形成されている。第1コイル導体31は、略短冊状を呈しており、基板12の幅方向(積層方向に直交する第1の方向)に伸びている。この第1コイル導体31は、互いに所定の間隔を有した状態で、基板12の幅方向に2列に設けられていると共に、基板12の長手方向(積層方向に直交し且つ第1の方向に交差する第2の方向)に複数並設されている。第1コイル導体31同士は、基板12上において電気的に絶縁されている。基板12の入出力端子電極4a側に形成された第1コイル導体31の端部31aは、他の第1コイル導体31よりも長さ寸法が大きくなっており、入出力端子電極4b側に伸びている。基板12において、第4引出導体24の内側端部24b、第5引出導体25の内側端部25b及びスルーホール導体41,42に対応する位置には、基体2を厚み方向に貫通するスルーホール導体43〜46が形成されている。
基板(第2基板)13は、基板12上(基板12の第1コイル導体31が形成された側)に配置される。この基板13の表面には、第2コイル導体(第2導体)32が形成されている。第2コイル導体32は、略短冊状を呈しており、基板13の幅方向に伸びている。この第2コイル導体32は、互いに所定の間隔を有した状態で、基板13の幅方向に2列に設けられていると共に、基板13の長手方向に複数並設されている。第2コイル導体32の長さ寸法は、第1コイル導体31の長さ寸法よりも小さくなっており、第2コイル導体32同士は、基板13上において電気的に絶縁されている。基板13の入出力端子電極4a側に形成された第2コイル導体32の端部32aは、他の第2コイル導体32よりも長さ寸法が大きくなっており、入出力端子電極4b側に伸びている。基板13において、第1コイル導体31の両端部に対応する位置には、基板13を厚み方向に貫通するスルーホール導体47,48が形成されている。
基板(第5基板)14は、基体2において連続して複数(例えば6層)積層されている。基板14は、基板13上に配置されており、一対の第1接続部14a,14bと、第2接続部14cとを有している。第1接続部14a,14bは、基体2の幅方向において、対向して配置されている。第1接続部14a,14bには、基板13に形成された第2コイル導体32の一端部及びスルーホール導体47に対応する位置に、厚み方向に貫通するスルーホール導体(第1スルーホール導体、第2スルーホール導体)49,50が形成されている。
第2接続部14cは、一対の第1接続部14a,14bの間において、第1接続部14a,14bと所定の間隔を有して離間して設けられている。第2接続部14cには、基板13に形成された第2コイル導体32の他端部及びスルーホール導体48に対応する位置に、厚み方向に貫通するスルーホール導体(第1スルーホール導体、第2スルーホール導体)51,52が形成されている。また、第2接続部14cの長さ寸法は、第1接続部14a,14bの長さ寸法よりも小さくなっている。
基板(第3基板)15は、基板14上(基板13の第2コイル導体32が形成された側)に配置される。この基板15の表面には、第3コイル導体(第3導体)33が形成されている。第3コイル導体33は、略短冊状を呈しており、基板15の幅方向に伸びている。この第3コイル導体33は、互いに所定の間隔を有した状態で、基板15の幅方向に2列に設けられていると共に、基板15の長手方向に複数並設されている。第3コイル導体33同士は、基板15上において電気的に絶縁されている。第3コイル導体33は、第2コイル導体32と積層方向において対向配置されており、第3コイル導体33の長さ寸法は、第2コイル導体32の長さ寸法と同等となっている。基板15において、第1接続部13a,13b及び第2接続部13cのスルーホール導体50,52に対応する位置には、基板15を厚み方向に貫通するスルーホール導体53,54が形成されている。
基板(第4基板)16は、基板15上(基板15の第3コイル導体33が形成された側)に配置される。この基板16の表面には、第4コイル導体(第4導体)34が形成されている。第4コイル導体34は、略短冊状を呈しており、基板16の幅方向に伸びている。この第4コイル導体34は、互いに所定の間隔を有した状態で、基板16の幅方向に2列に設けられていると共に、基板16の長手方向に複数並設されている。第4コイル導体34同士は、基板16上において電気的に絶縁されている。第4コイル導体34は、第1コイル導体31と積層方向において対向配置されており、第4コイル導体34の長さ寸法は、第1コイル導体31の長さ寸法と同等となっている。基板17は、基板16上に配置される。この基板17は、基体2の上面を構成している。
なお、スルーホール導体41〜54には、導体が充填されている。スルーホール導体41〜54は、予め基板11〜15に形成されていてもよいし、基板11〜15を積層した後に形成してメッキを施してもよい。また、スルーホール導体41〜54は、導体が充填されている構成の他に、表面に導体が形成されている構成であってもよい。
上述した基板10〜17は、接着剤(樹脂)をしみ込ませたガラス繊維を各層の間に挟むことで積層されている。そして、基板10〜17が積層されることにより、基体2内には、図4及び図5に示すように、第1コイル61及び第2コイル62が形成される。具体的には、基板10〜17が積層されることにより、第1コイル導体31、第2コイル導体32、第3コイル導体33、第4コイル導体34、スルーホール導体41〜54が電気的に接続され、第1コイル61及び第2コイル62が基体2内に形成される。
第1コイル61は、一端部が第1引出導体21に接続され、他端部が第2引出導体22に接続されている。第1コイル61は、第1引出導体21に端部が接続される側(図示右側)においては、第2コイル62の外側に形成されており、第2引出導体22に端部が接続される側(図示左側)においては、第2コイル62の内側に形成されている。
第2コイル62は、一端部が第4引出導体24に接続され、他端部が第5引出導体25に接続されている。第2コイル62は、第4引出導体24に端部が接続される側(図示右側)においては、第1コイル61の内側に形成されており、第5引出導体25に端部が接続される側(図示左側)においては、第1コイル61の外側に形成されている。
上述した第1コイル61及び第2コイル62は、コア71,72に巻回されている。コア71,72は、磁性体(例えば、フェライト等)からなる。コア71,72は、第1接続部14a,14bと第2接続部14cとの間に設けられている。このコア71,72のそれぞれは、U字(コ字)状を呈しており、離間して配置された第1接続部14a,14b及び第2接続部14cによって形成された空間S(図4参照)に挿入されている。具体的には、図5に示すように、コア71,72は、端面同士が突き合わされるように基体2の端面2a,2b側からそれぞれ挿入されており、基体2内においてロ字状(環状)を呈している。コア71,72の軸心方向は、基体2の積層方向に直交する方向となっている。そして、このコア71,72に対して、第1コイル61及び第2コイル62は、バイファイラ巻きされている。
具体的には、第1コイル61及び第2コイル62は、コア71,72の巻芯部71a,71b,72a,72bの全周面に亘って近接して巻回されており、第1コイル61と第2コイル62とが一対の巻芯部71a,72a及び巻芯部71b,72bにおいて軸方向に直交する方向で順番が入れ替わって巻回されている。より具体的には、一方の巻芯部71a,72aにおいては、巻芯部71a,72a上に第1コイル61が巻回され、その上層に第2コイル62が巻回されており、他方の巻芯部71b,72bにおいては、巻芯部71b,72b上に第2コイル62が巻回され、その上層に第1コイル61が巻回されている。より詳細には、上層の第2コイル62は、下層の第1コイル61同士の間に形成される谷間に配置されるように巻回されている。同様に、上層の第1コイル61は、下層の第2コイル62同士の間に形成される谷間に配置されるように巻回されている。
このような第1コイル61及び第2コイル62のコア71,72に対する巻回は、基板12に形成された第1コイル導体31の端部31aと、基板13に形成された第2コイル導体32の端部32aにより構成されている。具体的には、基板12に形成された第1コイル導体31の端部31aにより、外側に巻回された第2コイル62が内側(内側に巻回された第2コイル62が外側)となり、基板13に形成された第2コイル導体32の端部32aにより、内側に巻回された第1コイル61が外側(外側に巻回された第1コイル61が内側)となる。このような構成により、第1コイル61と第2コイル62とのコア71,72に巻回される巻線の長さ(線路長)を均等に近づけることができる。
図6は、コモンモードフィルタの等価回路を説明する図である。図6に示すように、コモンモードフィルタ1は、互いに磁気結合する一対のコイルL1,L2と、チップ型コンデンサC1,C2とから構成されている。コイルL1及びコイルL2は、第1コイル61及び第2コイル62から形成されており、入出力端子電極3a,3bと入出力端子電極4a,4bとの間にそれぞれ接続されている。チップ型コンデンサC1,C2は、入出力端子電極3a,3bに並列に接続されており、チップ型コンデンサC1,C2間は、グランドGに接続されている。
以上説明したように、コモンモードフィルタ1では、基板10〜17を積層することにより第1コイル61及び第2コイル62が構成され、この第1コイル61及び第2コイル62は、基板13と基板15との間に配置される第1接続部14a,14b及び第2接続部14cによって形成される空間Sに挿入されたコア71,72にバイファイラ巻きされている。このような構成により、コイル数を増やす場合には、基板12、基板13、基板15、基板16において第1〜第4導体31〜34を長手方向に増加させればよいので、従来のように基板の積層数を増やす必要がない。そのため、基体2の寸法の増大を抑制することができ、小型化を図ることができる。また、第1コイル61及び第2コイル62は、コア71,72にバイファイラ巻きされているので、磁気結合を高めることができる。したがって、小型化を図りつつ、磁気結合を高めることができる。
また、上述の構成により、コモンモードフィル1は、大電流に対応できると共に、コンデンサ容量を大きくすることができるので、電源用の回路に好適に用いることが可能である。
また、第1コイル61及び第2コイル62は、コア71,72の巻芯部71a,72a,71b,72bにそれぞれ巻回されているので、基体2の長手方向への増大を抑制することができる。
また、第1コイル61及び第2コイル62は、対向する一対の巻芯部71a,72aと巻芯部71b,72bとにおいて、軸方向に直交する方向に巻回される順番が入れ替わるように巻回されている。コアの巻芯部に巻回されるコイルは、上層(上側)に巻回される方が線路長が長くなる。この場合、線路長の違いに起因してインピーダンスのアンバランスが発生するおそれがある。これに対して、対向する一対の巻芯部71a,72aと巻芯部71b,72bとにおいて巻回される順番を入れ替えて第1コイル61及び第2コイル62を巻回することにより、第1コイル61及び第2コイル62の線路長を均等に近づけることができる。その結果、コイルの長さの差に起因するコイル間のインピーダンスのアンバランスの発生を抑制できるので、第1のコイル61と第2のコイル62との間のインピーダンスのバランスを確保することができ、漏れインダクタンスを低減してディファレンシャルインピーダンスの低下を図ることができる。なお、上述の略均等とは、コモンモードフィルタ1としての機能が十分に発揮できる範囲内であり、第1コイル61及び第2コイル62間のインピーダンスに大きく影響を与えない程度のことを示している。
また、基体2は、第1コイル61が接続される第1引出導体21が形成された基板10と、第2コイル62が接続される第4引出導体24が形成された基板11とを更に含み、第1引出導体21と第2引出導体24とは、積層方向において重なる位置に設けられている。このような構成によれば、第1引出導体21と第4引出導体24との磁気結合を高めることができる。
また、フィルタ回路を構成するチップ型コンデンサC1,C2が搭載されているため、コモンモード成分(ノイズ)を除去するコモンモードフィルタ1として構成することができる。
また、チップ型コンデンサC1,C2は、第1引出導体21が形成された基板10上に搭載される。このように、チップ型コンデンサC1,C2を第1引出導体21が形成された基板10上に配置することで、スペース効率の向上を図ることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、本発明のコイル部品をコモンモードフィルタ1に適用しているが、例えばトランス等といった他のものに適用させてもよい。
また、上記実施形態では、基体2の端面2a側に入出力端子電極3a,3b及びグランド端子電極3cが形成されているが、基体2の端面2b側にもグランド端子電極が形成される構成であってもよい。つまり、チップ型コンデンサC1,C2が基体2の端面2b側にも設けられる構成であってもよい。
1…コモンモードフィルタ、2…基体、10…基板(第6基板)、11…基板(第7基板)、12…基板(第1基板)、13…基板(第2基板)、14a,14b…第1接続部、14c…第2接続部、15…基板(第3基板)、16…基板(第4基板)、21…第1引出導体、22…第4引出導体(第2引出導体)、31…第1コイル導体(第1導体)、32…第2コイル導体(第2導体)、33…第3コイル導体(第3導体)、34…第4コイル導体(第4導体)、49〜52…スルーホール導体(第1スルーホール導体、第2スルーホール導体)、61…第1コイル、62…第2コイル、71,72…コア、C1,C2…チップ型コンデンサ(チップ部品)。

Claims (6)

  1. 複数の基板が積層されて成る基体と、
    前記基体内に形成された第1コイル及び第2コイルと、
    前記第1コイル及び前記第2コイルが巻回されるコアとを備え、
    前記基体は、前記複数の基板として、
    前記基板の積層方向に直交する第1の方向に伸びる第1導体が前記積層方向に直交し且つ前記第1の方向に交差する第2の方向に複数並設された第1基板と、
    前記第1の方向に伸びる第2導体が前記第2の方向に複数並設され、前記第1基板の前記第1導体が設けられた側に配置された第2基板と、
    前記第1の方向に伸びる第3導体が前記第2の方向に複数並設され、前記第2基板の前記第2導体が設けられた側に配置された第3基板と、
    前記第1の方向に伸びる第4導体が前記第2の方向に複数並設され、前記第3基板の前記第3導体が設けられた側に配置された第4基板と、
    前記第1導体及び前記第4導体を接続する複数の第1スルーホール導体と、前記第2導体及び前記第3導体を接続する複数の第2スルーホール導体とがそれぞれ形成され且つ前記第1の方向に離間する第1接続部及び第2接続部を有し、前記第2基板と前記第3基板との間に配置された第5基板とを含み、
    前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記第1導体、前記第2導体、前記第3導体、前記第4導体、前記第1スルーホール導体及び前記第2スルーホール導体がそれぞれ接続されて形成されており、
    前記コアは、前記第1接続部と前記第2接続部との間に配置されており、
    前記第1コイル及び前記第2コイルが前記コアにバイファイラ巻きされていることを特徴とするコイル部品。
  2. 前記第1導体、前記第2導体、前記第3導体及び前記第4導体は、前記第1の方向に並設されており、
    前記第1接続部は、前記第2接続部を挟むように前記第1の方向に対向して一対設けられており、
    前記コアは、環状を呈しており、
    前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記コアの対向する一対の巻芯部のそれぞれに巻回されることを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
  3. 前記第1コイル及び前記第2コイルは、対向する一対の前記巻芯部において、軸方向に直交する方向に巻回される順番が入れ替わるように巻回されていることを特徴とする請求項2記載のコイル部品。
  4. 前記基体は、
    前記第1コイルが接続される第1引出導体が形成された第6基板と、
    前記第2コイルが接続される第2引出導体が形成された第7基板とを更に含み、
    前記第1引出導体と前記第2引出導体とは、積層方向において重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のコイル部品。
  5. フィルタ回路を構成するチップ部品が搭載されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のコイル部品。
  6. 前記チップ部品は、前記第1引出導体が形成された前記第6基板上に搭載されていることを特徴とする請求項5記載のコイル部品。
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