JP6106657B2 - ゲル組成物の製造方法及びゲル組成物 - Google Patents

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本発明は、ゲル組成物の製造方法及びゲル組成物に関する。
従来、天然多糖類としてガラクトキシログルカンが知られている。ガラクトキシログルカンはグルコース、キシロースおよびガラクトースを構成糖とし、主鎖はグルコースがβ−1,4結合し、側鎖にキシロース、そのキシロースにさらにガラクトースが結合している。ガラクトキシログルカンはそれ自体通常ゲル化しないが、糖やイオンあるいはアルコールの共存下ではゲル化する。
一方、ガラクトキシログルカンの側鎖の一部を構成するガラクトースを、微生物由来の精製β−ガラクトシダーゼを用いて部分的に分解(部分分解)することによって除去して得られた、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物(以下、単に「ガラクトース部分分解物」という場合がある。)が提案されている(特許文献1、2参照)。かかるガラクトース部分分解物は、該ガラクトース部分分解物と水性溶媒とを混合したときの混合物の熱挙動が、上記ガラクトキシログルカンの熱挙動とは逆であり、具体的には、加熱するとゲル化し、冷却するとゾル化し、このゾル/ゲルの変化が可逆的であるという熱挙動を示す。このような熱挙動は、可逆的熱ゲル化特性と呼ばれている。
また、ガラクトース部分分解物は、天然多糖類由来であり、化学修飾(付加)されていないことから人体および環境に安全であるため、該ガラクトース部分分解物を用いて製造されたゲル組成物は、食品、化粧品、または医薬品製剤等において幅広く利用され得る。
この種のガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物の製造方法として、冷却した水性溶媒とガラクトース部分分解物とを混合して水性溶媒にガラクトース部分分解物を溶解し、溶解液を加熱してゲル化させることによって、ゲル組成物を製造することが提案されている(特許文献1、2参照)。
特開平8−283305号公報 国際公開第WO97/29777号
一般に、多糖類を含有するゲル組成物を簡便に製造するには、水性溶媒と多糖類を接触させたときにダマが形成されないように、水性溶媒と多糖類とを混合することが望ましいとされている。ダマが形成されると、得られたゲル組成物中に、水和していない多糖類に起因する粉状の固形物(非水和物)が残存し、品質が低下することになるからである。また、一旦ダマとなった多糖類を内部まで完全に水和させて溶解させるのには多大な時間及び労力がかかることになるからである。
この点に関し、上記特許文献1及び2の方法では、ガラクトース部分分解物を用いてゲル組成物を製造する際、ガラクトース部分分解物を、冷却した水性溶媒を用いてガラクトース部分分解物と混合し、これを溶解している。
しかし、これら方法では、水性溶媒を冷却し続けてこれにガラクトース部分分解物を混合する必要があるため、準備時間と手間がかかる。
また、これら方法では、混合物の粘度が高くなり過ぎて、所望の容器に移し替えて加熱によってゲル化させようとする際に、取り扱い難くなる場合がある。また、所望の容器に十分に充填することが困難となったり、溶液調製時や充填時等に気泡が混入し易くなったりする。
このように、特許文献1、2の方法では、ゲル化組成物を簡便に製造できるとはいい難い。
上記事情に鑑み、本発明は、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物を簡便に製造する方法、及び該製造方法によって製造されたゲル組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明者らは下記のように鋭意研究を行った。
一般的に、多糖類を水性溶媒と混合したとき、水性溶媒中の水によって多糖類が、先ずは水和膨潤した状態となり、水和膨潤がさらに進むと溶解した状態に至ることが知られている。
このことと、上記特許文献1、2の方法とを考慮した結果、特許文献1、2の方法では、冷却した水性溶媒にガラクトース部分分解物を混合してこれを溶解しているため、溶解液の粘度が比較的高くなり、その結果、取り扱い難くなる。
また、水性媒体を冷却してその温度を低くする程、ガラクトース部分分解物が水和膨潤した状態になるまでに要する時間、さらには、水和膨潤した状態から溶解した状態になるまでの時間が短くなるため、上記特許文献1、2の方法では、早期に粘性が発現され、水性溶媒にガラクトース部分分解物を均一に拡散させるためには、比較的強い強制撹拌が必要であることが判明した。
これらの知見に基づいて本発明者らがさらに鋭意研究を進めたところ、水性溶媒とガラクトース部分分解物とを室温で混合することによって、混合物中にダマが発生することなく水性溶媒中にガラクトース部分分解物を分散させ得ることを見出した。
また、この室温での混合によって、水性溶媒中でガラクトース部分分解物を、ほとんど溶解していない状態にさせ易くなり、その結果、混合物の粘度を低いものとし得ることになる。次いで、このように粘度の低い混合物を冷却または凍結することによって、水性溶媒中でガラクトース部分分解物が溶解状態ではなく高粘性の水和膨潤した状態にさせ易くなり、その結果、混合物の粘度を高いものとし得ることになる。
しかも、予め水性溶媒を冷却しておかなくても済むため、その分、準備時間も手間も省けることにもなる。
そして、ガラクトース部分分解物の多くが水和膨潤した状態にある混合物を加熱しても、この混合物をゲル化させることができ、ゲル組成物が得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るゲル組成物の製造方法は、
以下の工程(1)〜(3)を備えたゲル組成物の製造方法である。
(1)ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物と、水性溶媒とを室温で混合して混合物を得る工程と、
(2)工程(1)で得られた混合物を冷却または凍結する工程と、
(3)工程(2)で冷却または凍結された混合物を加熱することによりゲル化させて、前記ガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物を得る工程。
ここで、「室温」とは、15〜35℃の温度範囲内の温度を意味する。また、「室温で混合する」とは、水性溶媒の温度が室温の状態で混合することを意味する。
「冷却」とは、水性溶媒とガラクトース部分分解物との混合物が、その温度が降下させられることによって固体状となっていない状態を意味し、液状になっている場合と固体状、すなわち、凍結状になっている場合の双方が混在している状態も含む。
「凍結」とは、水性溶媒とガラクトース部分分解物との混合物が、その温度が降下させられることによって固体状となっていることを意味する。
かかる構成によれば、工程(1)にて、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物と、水性溶媒とを室温で混合することによって、混合物中にダマを発生させることなく水性溶媒中にガラクトース部分分解物を分散させることができる。
また、工程(2)にて、工程(1)で得られた混合物を冷却または凍結することによって、水性溶媒中でガラクトース部分分解物を水和膨潤させることができる。このとき、ガラクトース部分分解物が溶解状態ではなく水和膨潤した状態にさせ易くなる。これにより、混合物(分散液)の粘度を低いものとすることができ、冷却または凍結することによって、混合物を高粘性の水和膨潤物とすることができる。
さらに、粘度の発現を比較的遅らせることができるため、従来のような比較的強い強制撹拌を行わなくても、水性媒体中にガラクトース部分分解物を十分に分散することができる。
さらに、工程(1)及び(2)によれば、予め水性溶媒を冷却しておかなくても済むため、その分、準備時間も手間も省ける。
そして、工程(3)にて、工程(2)で冷却または凍結された混合物を加熱してゲル化することによって、混合物をゲル化させることができる。このとき、得られたゲル組成物は、ガラクトース部分分解物に起因するダマ等の非水和物の混入が抑制されたものとなる。
従って、工程(1)〜(3)を備えることによって、ガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物を簡便に製造することができる。
なお、本明細書において、「分散」とは、全体的に粉状の各ガラクトース部分分解物に水性溶媒が浸透しているが、表層に高粘度な(粘着)層がほとんど形成されていない状態で、各ガラクトース部分分解物が水性溶媒に存在している状態を意味する。
「水和膨潤」とは、全体的に粉状の各ガラクトース部分分解物が水性溶媒を十分に吸収し、各ガラクトース部分分解物が全体として高粘度な状態を形成している状態を意味する。
「溶解」とは、高粘度な表層から多糖分子鎖が解離し、該表層から溶媒中に拡散する状態を意味する。
また、「ダマ」とは、粉状のガラクトース部分分解物が集合した状態(集合物の状態)で水と接触し、集合物内部に空気層を含んだまま該集合物の外層のみが水との接触によって高粘度な状態となり、これにより、該集合物の内部まで水性溶媒が浸透し難くなり、全体として塊となった状態、または、その塊がさらに集合した状態を意味する。
また、上記構成のゲル組成物の製造方法においては、
前記工程(1)では、前記ガラクトース部分分解物と、前記水性溶媒とを18〜30℃で混合することが好ましい。
かかる構成によれば、ガラクトース部分分解物と水性溶媒とを18〜30℃で混合することによって、ダマの形成をより回避しながら、また、通常の室温環境で水性溶媒中にガラクトース部分分解物を分散させることができるため、作業性の低下をより抑制できる。
また、上記構成のゲル組成物の製造方法においては、
前記工程(1)で用いる前記ガラクトース部分分解物は、ガラクトースが30〜55%部分分解されてなることが好ましい。
かかる構成によれば、ガラクトースが30〜55%除去されてなる上記ガラクトース部分分解物を用いることによって、加熱によって十分にゲル化させながらも、強固過ぎないゲル組成物を作製し得る。
また、上記構成のゲル組成物の製造方法においては、
前記工程(2)では、前記工程(1)で得られた混合物を−25〜10℃まで冷却または凍結することが好ましい。
かかる構成によれば、上記混合物を−25〜10℃まで冷却または凍結することによって、ガラクトース部分分解物を水和膨潤させ易くなり、また、水和膨潤の過度の進行を抑制することができる。
また、上記構成のゲル組成物の製造方法においては、
前記工程(1)では、前記混合物中に前記ガラクトース部分分解物を0.05〜20質量%配合することが好ましい。
かかる構成によれば、ガラクトース部分分解物を0.05〜20質量%配合することによって、より確実にゲル化させることができ、また、ゲル中の水を適度な量とすることができ、これにより、所望のゲル特性を発揮させ得るゲル組成物を製造することができる。
また、上記構成のゲル組成物の製造方法においては、
前記水性溶媒が水または塩水溶液を含有することが好ましい。
本発明に係るゲル組成物は、
前記ゲル組成物の製造方法によって得られた、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を含有する。
以上の通り、本発明によれば、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物を比較的簡便に製造する方法、及び該製造方法によって製造されたゲル組成物が提供される。
ガラクトース部分分解物の室温水分散後の時間と粘度との関係を示すグラフ
以下に、本発明に係るゲル組成物の製造方法及びこの製造方法によって製造されたゲル組成物の実施形態について説明する。
本実施形態のゲル組成物の製造方法は、
以下の工程(1)〜(3)を備えたゲル組成物の製造方法である。
(1)ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物と、水性溶媒とを室温で混合して混合物を得る工程と、
(2)工程(1)で得られた混合物を冷却または凍結する工程と、
(3)工程(2)で冷却または凍結された混合物を加熱することによりゲル化させて、前記ガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物を得る工程。
本実施形態の製造方法で使用されるガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物とは、ガラクトキシログルカンの側鎖ガラクトースを部分分解して除去した物質を意味し、以下、ガラクトース部分分解物と略称することもある。また、ガラクトキシログルカンとは、側鎖ガラクトースが後述する酵素処理による部分分解によって除去されていないガラクトキシログルカン(完全ガラクトキシログルカン)を意味する。また、かかる完全ガラクトキシログルカンは、ネイティブガラクトキシログルカンとも称される場合がある。
ガラクトキシログルカンは双子葉、単子葉植物など高等植物の細胞壁(一次壁)の構成成分であり、また、一部の植物種子の貯蔵多糖類として存在する。ガラクトキシログルカンはグルコース、キシロースおよびガラクトースを構成糖とし、主鎖はグルコースがβ−1,4結合し、側鎖にキシロース、そのキシロースにさらにガラクトースが結合している。ガラクトキシログルカンはそれ自体通常ゲル化しないが、糖やイオンあるいはアルコールの共存下ではゲル化する。
ガラクトキシログルカンは、いかなる植物由来のガラクトキシログルカンでもよく、例えばタマリンド、ジャトバ、ナスタチウムの種子、大豆、緑豆、インゲンマメ、イネ、オオムギなどの穀物またはリンゴなどの果実の表皮から入手できる。最も入手し易く、含有量も多いことから、好ましくは、豆科植物タマリンド種子由来のガラクトキシログルカンである。かかるガラクトキシログルカンとしては、市販のものを採用し得る。
本実施形態の製造方法に用いるガラクトース部分分解物は、例えば、以下の製造方法によって製造される。すなわち、上記タマリンド種子由来のガラクトキシログルカンを、55℃に保持した後クエン酸三ナトリウムでpH6に調製し、β−ガラクトシターゼを添加し、撹拌しながら50〜55℃で16時間反応させる。次いで、95℃、30分間加熱して酵素を失活させた後、室温に戻し、等容量のエタノールを加え、1時間放置する。放置して得られた沈殿物を吸引濾過により回収し、送風乾燥機で乾燥した後、粉砕することによって製造される。
用いるβ−ガラクトシダーゼとしては、植物由来のものおよび微生物由来のもののいずれでもよいが、微生物Aspergillus orizaeまたはBacillus circulans由来の酵素、または、ガラクトキシログルカン含有種子中の酵素が好ましい。かかるβ−ガラクトシダーゼとしては、市販のものを採用し得る。
このβ−ガラクトシダーゼによる酵素反応は、反応の進行につれて側鎖ガラクトースが部分的に除去され、その除去率が30%付近になると反応液は急激に増粘しゲル化する。ガラクトースの除去率が30〜55%の範囲では、加熱によってゲル化し冷却によってゾル化する可逆的熱応答ゲル化性を有するものとなる。ガラクトース除去率が30%未満ではゲル化せず、また、55%を越えると強固過ぎるゲルが得られる傾向にある(特開平8−283305号公報、国際公開第WO97/29777号参照)。
この点を考慮すれば、ガラクトースが30〜55%部分分解されてなる上記ガラクトース部分分解物を用いることが好ましい。除去率をこの範囲とすることによって、加熱によって十分にゲル化を発揮させつつも、強固過ぎないゲル組成物を作製し得る。これにより、可逆的に、加熱によって十分にゲル化し、冷却によって十分にゾル化する可逆的熱応答ゲル化性を発揮させ易くなる。
また、ガラクトースが30〜55%部分分解されてなるガラクトース部分分解物は、上記の通り、ガラクトキシログルカンから、ガラクトースが30〜55%部分分解されてなる。
ガラクトキシログルカンは、通常、側鎖キシロースを約37%、側鎖ガラクトースを約17%含有している(Gidleyら、カーボハイドレート リサーチ(Carbohydrate Research)、214(1991)219−314頁参照)。よって、ガラクトースが30〜55%部分分解されてなるガラクトース部分分解物は、側鎖キシロースを39〜41%、側鎖ガラクトースを8〜12%含有していると算出される。
なお、ガラクトースの部分分解率(すなわち、ガラクトースの除去率)は、得られた部分分解物がセルラーゼ分解されることによって生成されるガラクトキシログルカンオリゴ糖量を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(アミノカラム)で測定することにより算出することができる。
本実施形態の製造方法における工程(1)では、上記ガラクトース部分分解物と、水性溶媒とを室温で混合して混合物を得る。
より具体的には、上記ガラクトース部分分解物を室温の水性溶媒と混合して、水性媒体中にガラクトース部分分解物を分散させた混合物としての分散液(すなわち、懸濁液)を得る。
ここで、前述したように、水性媒体を冷却してその温度を低くさせる程、ガラクトース部分分解物が水和膨潤した状態になるまでに要する時間、さらには、水和膨潤した状態から溶解した状態になるまでの時間が短くなる。また、このように溶解した状態に至るまでの時間が比較的早い状態において、水性溶媒中にガラクトース部分分解物をできるだけ均一に拡散させるためには、比較的強い撹拌力が必要となる。すなわち、冷却した水性溶媒にガラクトース部分分解物をできるだけ均一に溶解させるためには、比較的強い撹拌力が必要となる。
これに対し、ガラクトース部分分解物は、室温の水性溶媒中で水和膨潤した状態に至るまで、さらには溶解した状態に至るまでの時間が、冷却した水性溶媒を用いた場合よりも遥かに長いため、これと同程度の撹拌力で撹拌してもほとんど溶解しない。
よって、工程(1)では、ガラクトース部分分解物と室温の水性溶媒とを混合することによって、ガラクトース部分分解物に起因するダマの発生を抑制し得る。
なお、ガラクトース部分分解物と水性溶媒を混合する際、たとえ分散液中に粉末の塊が発生したように見えたとしても、これはダマではなく、スパチュラ(スパーテル)などで軽くほぐすことで容易にほとんど完全に分散させることができる。ここでいう「ほぐす」とは、塊を形成する前の単位に戻すことを意味し、一般的に物質を溶解させるために行われる撹拌とは全く異なる操作を意味する。
水性溶媒とガラクトース部分分解物とを混合する際の水性溶媒の温度は、室温であれば特に限定されるものではないが、18〜30℃を採用することが好ましく、18〜28℃を採用することがより好ましい。
18℃以上で混合することによって、ダマの形成をより回避しながら水性溶媒中にガラクトース部分分解物を分散させることができる。これにより、ガラクトース部分分解物を溶解させた場合に生じるような粘度増加をより抑制することができるため、作業性の低下をより抑制できる。また、30℃以下で混合することによって、加熱等の特殊な環境を必要とすることなく、通常の室温環境でガラクトース部分分解物を水性溶媒に分散させることができるので、簡便に操作を行うことができる。なお、加熱を行いながら、混合してもよい。
このように、ガラクトース部分分解物と水性溶媒とを18〜30℃で混合することによって、作業性の低下をより抑制することができる。
水性溶媒とガラクトース部分分解物とを混合する際の混合時間は、上記温度においてはガラクトース部分分解物が水性溶媒に極めてなじみやすいことを考慮すれば、特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
かかる混合時間は、例えば、5分〜1時間を採用することができ、10分〜30分を採用することが好ましい。
混合時間を1時間以下とすることによって、操作を早く完了させることができ、作業性が向上するという利点がある。
水性溶媒に対するガラクトース部分分解物の配合量は、特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
例えば、得られるゲル組成物の所望のゲル特性に応じて適宜設定することができ、例えば、この観点から、例えば上記混合物中に、前記ガラクトース部分分解物を0.05〜20質量%配合することが好ましく、1〜10質量%配合することがより好ましく、3〜10質量%配合することがさらに好ましく、3〜5質量%配合することが一層好ましい。
上記混合物中に、ガラクトース部分分解物を0.05質量%以上配合することによって、より確実にゲル化させることができる。また、ゲルの表面上に水層が形成され難くし得るという点では、ガラクトース部分分解物を3質量%以上配合することが好ましい。
一方、ガラクトース部分分解物を20質量%以下配合することによって、ゲル中の水を適度な量とすることができ、これにより、所望のゲル特性を発揮させ得るゲル組成物を製造することができる。
また、例えば、浅い(深さが小さい)容器内で(すなわち、上記混合物の深さを小さくした状態で)上記混合物の各成分を配合することによって、所望のゲル特性をさらに発揮させ得るゲル組成物を製造することができる。
なお、ガラクトース部分分解物の濃度が低い場合、後述する冷却または凍結した混合物を加熱すると、上側に、ゲル化に寄与できなかった水が層となり、その下方がゲル化層となる場合がある。この場合、上側の水層(分離水)を除去することによって、下側のゲル層を、ゲル組成物として得ることもできる。すなわち、後述する冷却または冷凍した混合物を濃縮してゲル組成物を得ることもできる。
このように、ガラクトース部分分解物の濃度によっては上記水層が除去されることを考慮すれば、生成したゲル組成物(上記水層を除去した場合には、除去後のゲル組成物であり、上記水層が発生しない場合にはそのままのゲル組成物)中のガラクトース部分分解物の濃度は、1〜20重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましく、2〜5重量%がさらに好ましい。
水性溶媒としては、水を含有する溶媒であれば、特に限定されるものではないが、例えば、水、塩水溶液等が挙げられる。
塩水溶液としては、ナトリウム塩水溶液、カルシウム塩水溶液等、緩衝液等が挙げられる。
緩衝液としては、pH4〜7のリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液等が挙げられる。
工程(1)によれば、工程(2)で冷却または凍結する前に、上記混合物を所望形状の鋳型等に移すことによって、所望の形状に形成された成型品としてのゲル組成物を得ることも可能となる。
工程(2)では、工程(1)で得られた混合物を冷却または凍結する。
より具体的には、工程(1)で得られた分散液を冷却または凍結することによって、水和溶媒にガラクトース部分分解物を水和膨潤させた水和膨潤物を得る。
水和膨潤物には、冷却したが凍結されていない液状の水和膨潤物、及び、凍結した固体状の水和膨潤物が含まれる。なお、工程(2)において、水性溶媒にはガラクトース部分分解物が一部溶解した溶解物が含まれていてもよい。
工程(2)によれば、水性溶媒とガラクトース部分分解物との混合物を冷却または凍結することによって、工程(1)にて水性溶媒中に分散している状態のガラクトース部分分解物を、水性溶媒中の水によって水和膨潤させることができる。このように水和膨潤させることができるため、粘度の発現を比較的遅らせることができ、これにより、従来のような比較的強い強制撹拌を行わなくても、水性媒体中にガラクトース部分分解物を分散させることができる。このように強制撹拌等を不要とし得るため、その分、簡便となる。
なお、工程(2)において強制撹拌を行うことが妨げられるものではく、強制撹拌を行った場合には、行わなかった場合よりも一層速やかにガラクトース部分分解物を水和膨潤させることが可能となる。
前記冷却または凍結においては、工程(1)で得られた混合物(分散液)中のガラクトース部分分解物を水和膨潤させることができるのであれば、当該混合物を降温させる程度は特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
ここで、上記混合物を降温させる温度が低くなるほど、ガラクトース部分分解物を水和膨潤させ易くなる傾向にある一方、過度に水和膨潤を進行させて粘性を発現させ易くなる傾向にある。
従って、例えば、かかる観点を考慮して、前記工程(1)で得られた混合物を−25〜10℃まで冷却または凍結することが好ましい。
上記混合物を降温させる温度範囲の上限については、10℃以下とすることによって、ガラクトース部分分解物を水和膨潤させ易くなる。また、ガラクトース部分分解物を一層水和膨潤させ易くなるという点では、上限については、5℃以下とすることがより好ましく、1℃以下とすることがさらに好ましい。
一方、上記混合物を降温させる温度範囲の下限については、−25℃とすることによって、水和膨潤の過度の進行を抑制し、粘性を発現させ難くすることができる。
工程(3)では、工程(2)で冷却または凍結された混合物を加熱することによりゲル化させて、ガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物を得る。
より具体的には、工程(3)では、工程(2)で得た水和膨潤物を加熱することによりゲル化させて、ガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物を得る。
前記加熱においては、上記工程(2)で得られた冷却または凍結された混合物(水和膨潤物)をゲル化させるのに十分な温度まで上記混合物を昇温させればよく、当該混合物を昇温させる程度は特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
ここで、上記冷却または冷凍された混合物を昇温させる温度が高くなるほど、ゲル強度を高めることができる一方、無駄な加熱操作が増えて作業性が低下する傾向にある。
従って、例えば、かかる観点を考慮して、上記冷却または凍結された混合物を、25〜60℃まで昇温させることが好ましい。
上記昇温させる温度の下限については25℃とすることによって、ゲル強度を十分に高めることができる。また、ゲル強度をより十分に高めるという点では、下限については40℃以上とすることがより好ましい。
一方、上記昇温させる温度の上限については60℃以下とすることによって、無駄な加熱操作を抑制することができ、これにより、作業性の低下を抑制することができる。また、無駄な加熱操作をより抑制するという点では、上限については50℃以下とすることが好ましい。
本実施形態のゲル組成物は、上記本実施形態の製造方法によって得られた、ガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物である。
また、本実施形態のゲル組成物は、耐熱性および耐水性を有するものであることが好ましい。
上記した本実施形態のゲル組成物の製造方法によれば、工程(1)にて、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物と、水性溶媒とを室温で混合することによって、混合物中にダマを発生させることなく水性溶媒中にガラクトース部分分解物を分散させることができる。
また、工程(2)にて、工程(1)で得られた混合物を冷却または凍結することによって、水性溶媒中でガラクトース部分分解物を水和膨潤させることができる。このとき、ガラクトース部分分解物を溶解状態ではなく水和膨潤した状態にさせ易くなる。これにより、混合物の粘度を低いものとすることができ、冷却または凍結することによって、混合物を高粘性の水和膨潤物とすることができる。
さらに、粘度の発現を比較的遅らせることができるため、従来のような比較的強い強制撹拌を行わなくても、水性媒体中にガラクトース部分分解物を十分に分散することができる。
しかも、工程(1)及び(2)によれば、予め水性溶媒を冷却しておかなくても済むため、その分、準備時間も手間も省ける。
そして、工程(3)にて、工程(2)で冷却または凍結された混合物を加熱してゲル化することによって、混合物をゲル化させることができる。このとき、得られたゲル組成物は、ガラクトース部分分解物に起因する非水和物の混入が抑制されたものとなる。
また、工程(3)において、上記冷却した混合物を加熱する場合には、該混合物を加熱して解凍した後、強制撹拌し、その後、加熱することが好ましい。また、該混合物を加熱して解凍した後、強制撹拌しながら加熱することも好ましい。このように加熱時に強制撹拌を行うことによって、より均質なゲル組成物が得られる。また、このような強制撹拌を行うことは、特に、水層が形成されるような低濃度のガラクトース部分分解物について工程(3)を行う場合に好適であり、このように強制撹拌を行うことにより、ゲル組成物をより均質化し得る。
従って、工程(1)〜(3)を備えることによって、ガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物を簡便に製造することが可能となる。
なお、例えばローカストビーンガムのような多糖類では、室温で水性溶媒に分散させようとするとダマになり、このダマを解消するために、多大な時間を要したり、加熱することが必要であったりする。このため、例えば、水性溶媒に投入した後、強制撹拌したり加熱したりして分散させる必要がある。そして、分散させた後、凍結し、さらに解凍することによってゲル化させ得る。しかし、凍結後、加熱を続けると、ゲルがゾルに転移し、ゲルが溶解してしまう。
これに対し、ガラクトース部分分解物では、上記の通り、冷却後、加熱を続けてもゾル化しない。
また、本実施形態の製造方法に用いられるガラクトース部分分解物は、前述したように、可逆的熱ゲル化特性を有しており、より具体的には、体温程度まで加熱することでゲル化される特性を有している。よって、本実施形態の製造方法は、例えば、工程(2)で得られた混合物(比較的低温の水和膨潤物)を肌に塗布し、体温によって工程(3)のゲル化を行ってもよい。すなわち、ゲル組成物を用時調製してもよい。
また工程(1)で冷却または凍結後の混合物(水和膨潤物)は、必要に応じて工程(3)で使用するまで、例えば15℃以下の低温で静置して保存してもよい。そして、このように保存した混合物を、工程(3)での加熱を行う前に、所望形状の鋳型に移し、この状態で工程(3)を実施することによって、成型品としてのゲル組成物を得ることもできる。
また、本実施形態の製造方法によって得られたゲル組成物は、上記の通り、加熱によってゲル化させて製造されるものであるため、この性質に基づいて、家庭、医療現場、生体材料、化粧料など、各種産業に利用可能な高分子材料として、各種分野で利用することができる。また、本実施形態で用いるガラクトース部分分解物は、天然物由来のガラクトキシログルカンを化学修飾して得られたものではないため、得られたゲル組成物も、生体に対して安全に使用し得る。
以上、本実施形態のゲル組成物の製造方法及びゲル組成物について説明したが、本発明は、上記実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内において適宜設計変更可能である。例えば、上記ゲル組成物の製造方法及びゲル組成物においては、ガラクトース部分分解物、水性溶媒以外の添加剤を適宜添加してもよい。
以下、本発明について、実施例を参照しながらより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
(製造例1)ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造
・β−ガラクトシダーゼの精製:
複合酵素活性を有する市販のβ−ガラクトシダーゼ「ラクターゼY−AO」〔ヤクルト社製;Aspergillusorizae由来〕の2.5%水溶液をイオン交換クロマトグラフィー〔DEAE Toyopeal;東ソー社製〕の0.025Mリン酸緩衝液(pH7.4)、0〜0.6MのNaClグラジエントに付し、NaCl濃度0.2〜0.4Mで溶出させた。さらに、疎水クロマトグラフィー〔Butyl−Toyopeal;東ソー社製〕の0.025Mリン酸緩衝液(pH7.4)、0〜0.6Mの硫酸アンモニウムグラジエントに付し、硫酸アンモニウム濃度10%以下で溶出させた。以上の操作により、市販の粗酵素2.5gから精製酵素60mgを得た。本品はセルラーゼ活性、IPase(イソプリメベロース生成酵素)活性が認められなかった。
・ガラクトース部分分解物の製造:
上記で得た精製酵素β−ガラクトシダーゼを用い、基質の1%ガラクトキシログルカン〔DSP五協フード&ケミカル社製、グリロイド(登録商標)〕水溶液を、酵素濃度2.4×10−5質量%、pH5.6、50℃で反応させた後、100℃で20分間加熱することにより、反応を停止させた。反応溶液は、反応開始後約15時間でゲル化して、ゲル状の組成物を得た。得られたゲル状の組成物におけるガラクトース除去率を以下の方法で算出した。
ゲル状の組成物の1質量%水溶液7gにセルラーゼオノズカRS〔ヤクルト社製〕0.15質量%溶液(50mM酢酸緩衝液、pH4.0)を1mL加え、50℃、オーバーナイトで反応させた。上記1%ガラクトキシログルカン水溶液も同様の方法で反応させ、対照とした。反応後、反応液を98℃で30分間加熱することによって酵素を失活させた。その後、試料を前処理カートリッジ〔東ソー社製、IC−SP〕および0.45μmのセルロースアセテート製メンブレンフィルターにかけ、得られたろ液10μLを、アセトニトリル:水=60:40(v/v)を0.6mL/分で流しているHPLCのアミノカラムにアプライし、ガラクトキシログルカンのオリゴ糖(7糖(ガラクトース0個)、8糖(ガラクトース1個)、9糖(ガラクトース2個))の溶出面積を示差屈折率計で検出した。次いで、1ユニット(7糖)あたりのガラクトース量を、(8糖の面積+(9糖の面積×2))/(7糖の面積+8糖の面積+9糖の面積)により算出した。上記式で算出したゲル状の組成物について算出されたガラクトース量の、対照のガラクトキシログルカンから算出されたガラクトース量からの減少率をガラクトース除去率(%)としてさらに算出したところ、約45%だった。
そして、上記得られたゲル状の組成物を凍結乾燥、または、該ゲル状の組成物にアルコールを加えて沈殿・濾取後、乾燥して、粉状のガラクトース部分分解物を得た。
以下の実験例において、ガラクトース部分分解物を水に室温で分散させた分散液を、冷却または凍結した後、加熱して製造されたものを実施例とし、ガラクトース部分分解物を冷水に撹拌しながら溶解させた水溶液(溶解液)を加熱して製造されたものを比較例とした。
(実験例1)
(1)凍結、加熱によるゲル組成物の作製
製造例1で製造されたガラクトース部分分解物を、200mLのトールビーカーに加えた後、室温(25℃)の水を加え、スパーテルで簡単にほぐしながら分散させることによって、0.05質量%(実施例1)、0.1質量%(実施例2)、1質量%(実施例3)、3質量%(実施例4)、5質量%(実施例5)、10質量%(実施例6)、15質量%(実施例7)、20質量%(実施例8)の分散液を100g調製した。分散液を調製した後、調製した分散液をガラス製スクリューカップ〔容量30mL、マルエム社製、No.35〕4個に20gずつ分注し、5個目のスクリューカップには、残りの分散液を分注した。
分注後のトールビーカーの質量(A)を測定し、質量(A)から、あらかじめ測定しておいたトールビーカー単体の質量(B)(風袋)を差し引いて、分注後のトールビーカーに残って付着していた分散液量(C)を算出し(C=A−B)、この分散液量(C)の、分注前の分散液100gに対する割合を、(C/100)×100によって算出し、算出結果を、分散液の試料損失率(%)とした。
また、分注された分散液を、−20℃に設定した冷凍庫〔ホシザキ電機社製、型式:HRF−180XF〕内に2時間静置して−20℃まで降温させ、この状態で2時間保持した後、室温で解凍し、温浴槽内に静置して40℃まで昇温させた後、この状態で2時間保持してゲル組成物を作製した。
(2)冷水への撹拌溶解、加熱によるゲル組成物の作製
製造例1で製造されたガラクトース部分分解物を、プロペラ撹拌翼を取り付けた撹拌機〔製品名スリーワンモータ〕で、氷冷下、強制撹拌しながら200mLのトールビーカーに加えた水に分散・溶解させることによって、0.05質量%(比較例1)、0.1質量%(比較例2)、1質量%(比較例3)、3質量%(比較例4)、5質量%(比較例5)、10質量%(比較例6)、15質量%(比較例7)、20質量%(比較例8)水溶液100gをそれぞれ調製した。水溶液から攪拌機を抜いた後、水溶液の入っているトールビーカーの質量(D)を測定し、その質量(D)から、あらかじめ測定していたトールビーカー単体の質量(B)(風袋)を差し引くことにより、撹拌機に付着して除かれた水溶液量(E)を算出した。
次いで、撹拌機を抜いた後にトールビーカーに残っていた水溶液を、ガラス製スクリューカップ4個に20gずつ分注し、5個目のスクリューカップには、残りの水溶液を分注した。
分注後のトールビーカーの質量(A)から、あらかじめ測定していたトールビーカーのみの質量(B)(風袋)を差し引いて、分注後のトールビーカーに残って付着していた水溶液量(C’)を測定した。
そして、撹拌機に付着して除かれた水溶液量(E)と、分注後のトールビーカーに残って付着していた水溶液量(C’)との合計の、当初の100gに対する割合を、((E+C’)/100)×100によって算出し、水溶液の試料損失率(%)とした。
また、分注された水溶液を、−20℃に設定した冷凍庫〔ホシザキ電機社製、型式:HRF−180XF〕内に2時間静置して−20℃まで降温させ、この状態で2時間保持した後、室温で解凍し、温浴槽内に静置して40℃まで昇温させた後、この状態で2時間保持してゲル組成物を作製した。
(3)評価
下記の評価を行った。結果を表1に示す。
・ゲル化状態(ゲル)
ガラス製スクリューカップに分注されたゲル組成物のゲル化状態を目視で確認した。
そして、プラスチックカップを90度倒したとき、目視でゲルの変形が観察されなかったものを「◎」で表し、ゲルの変形が観察されたがゲルが崩れなかったものを「○」で表し、ゲルが崩れたものを「△」と表し、ゲルが形成されなかったものを「×」で表すことによって評価した。結果を表1に示す。
・ゲル組成物中への気泡の混入(ゲル中気泡混入)
分注されたゲル組成物について、目視でゲル中の気泡が観察されなかったもの、または気泡が非常に少なかったものを「◎」で表し、気泡が少ないものを「○」で表し、気泡が多いものを「△」と表し、気泡が非常に多いものを「×」で評価した。結果を表1に示す。
・充填し易さ(デカンテーション)
分散液または撹拌溶解液をガラス製スクリューカップに充填する際、デカンテーションで充填できたものを「○」で表し、充填できなかったものを「×」で表すことによって評価した。なお、デカンテーションできなかった分散液または撹拌溶解液は、スパーテル等を用いて充填した。結果を表1に示す。
・ゲル上水分離の有無
上記ゲル化状態の評価で、「◎」および「○」と評価されたゲル組成物について、ガラス製スクリューカップから、あらかじめ質量を測定しておいたプラスチックカップに移し、その質量を測定し、得られた質量からプラスチックカップの質量(風袋)を差し引くことにより、プラスチックカップに移動した水の質量を算出した。
また、ガラス製スクリューカップの内壁に残って付着している水を、あらかじめ質量を測定しておいたキムワイプ〔日本製紙クレシア社製、製品名ワイパーS−200〕で吸い取り、その質量を測定し、得られた質量から、キムワイプの質量(風袋)を差し引くことにより、吸収された水の量を測定した。
上記プラスチックカップに移動した水の質量と、キムワイプに吸収された水の質量との合計を、水分離量F(g)として算出し、この水分離量Fの、ガラス製スクリューキャップに分注された分散液または水溶液の質量(20g)に対する割合(%)を、水分離率(%)として算出した。
また、分注された分散液または水溶液の質量(20g)から、水分離量F(g)を差し引いて得られたゲル組成物(質量G=20−F)中の、ガラクトース部分分解物の濃度を、分離水を除去する前のガラクトース部分分解物の濃度Hの分散液または水溶液の質量(20g)から、(20/(20−F)×H)によって算出し、得られた値を、作製ゲル濃度(質量%)とした。さらに、得られた作製ゲル濃度を、分離水を除去する前の分散液または水溶液の濃度I(質量%)で除することによって、濃縮率(倍)を算出した(濃縮率=(作製ゲル濃度)/I)。結果を表1に示す。
なお、上記ゲル化状態の評価で、「△」と評価されたゲル組成物では、ガラス製スクリューカップを傾けると、内容物が崩れることから、分離した水の量は測定できなかった。
また、ガラクトース部分分解物の濃度が5質量%以上であるゲル組成物(実施例5〜8、比較例5〜8)では、水分離が認められなかったことから、作製ゲル濃度は、分注された後、分離水を除去する前の分散液または水溶液の濃度と同じ濃度となった。また、濃縮率は1倍となった。
表1に示すように、組成物中に対して0.05〜20質量%のガラクトース部分分解物を配合した分散液から得られたゲル組成物(実施例1〜8)は、良好なゲル形成を示すことがわかった。
また、1質量%未満のガラクトース部分分解物の水溶液(撹拌溶解液)から得られた組成物(比較例1、2)と、同じ濃度の分散液から得られた組成物(実施例1、2)とを比較すると、水溶液(比較例)では、水の分離がなかったことから、ガラクトース部分分解物が濃縮されず、ゲル形成が認められなかったのに対し、分散液(実施例)では、上部に水層が分離したことによって、その下部においてガラクトース部分分解物が濃縮され、その結果、良好なゲル形成が得られた。
1質量%のガラクトース部分分解物の水溶液(撹拌溶解液)から得られた組成物(比較例3)と、同じ濃度の分散液から得られた組成物とを比較すると、水溶液(比較例)では、水の分離がなかったことから、ガラクトース部分分解物の濃縮が十分ではなく、強度の低い、弱いゲルしか得られなかったが、分散液(実施例)では、上部に水層が分離したことによって、下部においてガラクトース部分分解物が濃縮され、その結果、強度の高い、良好なゲルが得られた。
ゲル中の気泡混入については、0.05〜5質量%のガラクトース部分分解物を配合した分散液から得られた組成物(実施例3〜5)は、同じ濃度の水溶液(撹拌溶解液、比較例3〜5)から得られたゲルよりも気泡混入が少なく、外観の良好なゲルであることがわかった。
分散液(実施例)では、10質量%まで、分散液をデカンテーションで、スクリューカップに充填することができたのに対し、水溶液(比較例)では、5質量%以上になると、粘度が非常に高くなることからデカンテーションで充填することが不可能であった。
分散液を充填したときの総試料損失率(ロス、容器への付着による試料損失率)は、水溶液を充填したときの総試料損失率(ロス、容器及び撹拌器具への付着による試料損失率)よりも、非常に少なかった。
なお、分散液において、ゲル上部に水の分離が見られたものであっても、容器の深さを小さくするといったように、分散液の深さを小さくして加熱することにより、水分離を抑えたり、調節したりし得る。すなわち、当初のガラクトース部分分解物の添加量(濃度)を変更するだけでなく、分散液の深さを変更すること等によっても、ゲル組成物の作製ゲル濃度を調節し得る。
また、ガラクトースが部分除去されていないガラクトキシログルカン〔DSP五協フード&ケミカル社製、グリロイド(登録商標)〕を用い、これを上記実施例と同様にして、組成物を作製したところ(比較例9、10)、室温でガラクトキシログルカンと水とを混合したとき、得られた分散液は多量のダマを含む粘性体となり、これを加熱してもゲル化できなかった。
(実験例2)ガラクトース部分分解物の分散液の冷却温度とゲル形成
ガラス製スクリューカップに、製造例1で得られたガラクトース部分分解物0.6g(3質量%)および1.0g(5質量%)を加え、室温の水を加え、全量を20gとしてガラクトース部分分解物の分散液を得た。分散液を、恒温器〔エスペック社製、型式:PR−2KP〕を用いて、12℃(実施例9、10)、11℃(実施例11、12)、10℃(実施例13、14)、8℃(実施例15、16)、6℃(実施例17、18)、4℃(実施例19、20)、3℃(実施例21、22)、2℃(実施例23、24)、1℃(実施例25、26)、0℃(実施例27、28)、−5℃(実施例29、30)、−10℃(実施例31、32)、−15℃(実施例33、34)、−20℃(実施例35、36)まで冷却し、この状態で2時間保持して、水和膨潤溶液(分散液)を作製した。冷却後、分散液が凍結しているかどうかを目視およびスパーテルで試料に触れることにより確認した。凍結した分散液を、室温で放置して解凍した。
分注された組成物を、解凍した後、40℃まで昇温し、この状態で2時間保持した後、ゲル化の程度、ゲル上部の水の分離、ゲル中への気泡混入を、上述の方法により観察した。
結果を表2、表3に示す。
表2、3に示すように、分散液を12℃で冷却した場合には(実施例9、10)、3質量%および5質量%の試料ともゲル化は確認されなかった。11℃で冷却した場合には(実施例11、12)、5質量%の試料でゲル化が確認された。10℃以下−20℃以上で冷却または凍結した場合(実施例13〜36)では、3質量%および5質量%のいずれの場合においてもゲル化が確認された。10℃以下−20℃以上で冷却または凍結した場合において、3質量%の試料では、加熱後、上部に水の分離が見られた。
また、分散液の凍結の有無はゲル化性に影響を与えないことがわかった。ゲル上部に見られる水の分離量は、冷却温度に関係なく同様だった。
(実験例3)ゲルの耐熱性
ガラス製スナップカップ〔マルエム社製、容量:60mL、No.50〕に、製造例1で得られたガラクトース部分分解物1.5g(3質量%)および2.5g(5質量%)を加えた後、室温の水を加え、全量を50gとしてガラクトース部分分解物の分散液を得た。分散液を、−20℃に設定した冷凍庫〔ホシザキ電機社製、型式:HRF−180XF〕で2時間静置して分散液を−20℃まで降温させ、この状態で2時間保持した後、室温で解凍し、温浴槽中で、40℃まで昇温させた後、この状態で2時間保持して組成物を作製した。
その後、ガラス製スナップカップ上部をアルミホイルで覆い、ステンレストレー上に置き、110℃に設定しているオーブン〔東京理化器械社製、型式:WFO−450ND〕内に1時間静置した。静置後、カップを取り出し、90℃傾け、ゲルの強度を目視で確認したところ、ゲルは崩れていなかった。
一方、ガラス製スナップカップに水を加え、プロペラ撹拌翼を取り付けた撹拌機〔製品名スリーワンモータ〕で氷冷下、強制撹拌しながら、製造例1で得られたガラクトース部分分解物1.5g(3質量%)および2.5g(5質量%)を加え、分散・溶解させ、全量を50gとしてガラクトース部分分解物の水溶液を得た。水溶液を、上記と同様に、−20℃まで降温させた後、40℃まで昇温させ、この状態で保持してゲル組成物を作製した。
その後、上記と同様にゲル強度を目視により確認したところ、水溶液が気泡を非常に多く含んでいるため、この分散液を加熱すると、加熱による気泡の膨張が生じ、その結果、ゲル内部において大きな変形が生じ、崩れた(互いに分離した)形状のゲルとなった。
(実験例4)ゲルの耐水性
プラスチックカップ〔旭化成パックス社製、製品名プロマックス、容量:90mL、EI−90〕に、製造例1で得られたガラクトース部分分解物1.0g(5質量%)を加え、室温の水を加え、全量を20gとしてガラクトース部分分解物の分散液を得た。分散液を−20℃に設定した冷凍庫〔ホシザキ電機社製、型式:HRF−180XF〕で2時間静置して分散液を−20℃まで降温させ、この状態で2時間保持した後、室温で解凍し、温浴槽中で、40℃まで昇温させた後、この状態で2時間保持して組成物を作製した。
その後、ゲル組成物3個(3つのプラスチックカップでそれぞれ同様に作製したゲル組成物)を各プラスチックカップから取り出し、約300mLの水が入っている500mLガラスビーカー中に投入し、さらに水を加えて全量を約400mLとした。一方、同様に取り出したゲル組成物3個(3つのプラスチックカップでそれぞれ同様に作製したゲル組成物)を各プラスチックカップから取り出し、ステンレストレー上に置き、ラップで覆ったものを対照とした。水中およびステンレストレー上のゲルを25℃のインキュベータ内に24時間静置した。24時間静置後、ゲルを取り出し、ゲルの形状を目視で確認したところ、水中のゲルは崩れていなかった。
(実験例5)ゲルの安定性
ガラスバイアルに、ガラクトース部分分解物1.0g、2.0gを加え、さらに防腐剤としてハイドロライト−5〔Symrise社製〕を0.6g添加した後、室温の水を加え、各ガラクトース部分分解物が5質量%、10質量%となるようにそれぞれ全量を20gとして分散液を調整した。そして、上記と同様に降温及び昇温して、各組成物を作製し、得られた組成物を4℃、25℃、40℃で3ヶ月間保存し、離水について観察した。結果を表4に示す。
なお、離水の有無の評価は、下記の基準で判定した。
有:一部離水が確認できる。
無:ほとんど離水が確認できない。
表4に示すように、5質量%および10質量%の分散液を用いて得られたいずれの組成物においても、4℃および25℃での保存において、90日経過まで有意に離水が生じていないことが明らかとなった。また、40℃での保存においては、10質量%の場合には14日経過まで、そして、5質量%の場合には60日経過まで有意に離水が生じていないことが明らかとなった。
(試験例1)ガラクトキシログルカン及びガラクトース部分分解物の粘度変化
25℃の水に、ガラクトースが部分除去されていないガラクトキシログルカン〔DSP五協フード&ケミカル社製、グリロイド(登録商標)〕及びガラクトース部分分解物をそれぞれ1.5質量%、5質量%となるように水を加えて分散させて分散液を得た後、粘度の増加をラピッドビスコアナライザー〔ニューポート サイエンティフィック(Newport Scientific)社製、型式:RVA−4〕で60分間測定した。経時的に粘度が増加した場合には、溶解が進行していることを示す。図1に示すように、ガラクトキシログルカンは、分散直後から粘度が大きく増加したが、ガラクトース部分分解物では、粘度は変化しなかった。以上の結果から、ガラクトース部分分解物は、分散後、水和膨潤から溶解へと進行し難く、粘度が増加しないため、ガラクトースが部分分解されていないガラクトキシログルカンよりも分散液が扱いやすいことが分かった。

Claims (6)

  1. 以下の工程(1)〜(3)を備えたゲル組成物の製造方法:
    (1)粉状のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物と、水性溶媒とを室温で混合して混合物を得る工程と、
    (2)工程(1)で得られた混合物を冷却または凍結する工程と、
    (3)工程(2)で冷却または凍結された混合物を加熱することによりゲル化させて、前記ガラクトース部分分解物を含有するゲル組成物を得る工程。
  2. 前記工程(1)では、前記ガラクトース部分分解物と、前記水性溶媒とを18〜30℃で混合する、請求項1に記載のゲル組成物の製造方法。
  3. 前記工程(1)で用いる前記ガラクトース部分分解物は、ガラクトースが30〜55%部分分解されてなる、請求項1または2記載のゲル組成物の製造方法。
  4. 前記工程(1)では、前記混合物中に前記ガラクトース部分分解物を0.05〜20質量%配合する、請求項1〜3のいずれかに記載のゲル組成物の製造方法。
  5. 前記工程(2)では、前記工程(1)で得られた混合物を−25〜10℃まで冷却または凍結する、請求項1〜4のいずれかに記載のゲル組成物の製造方法。
  6. 前記水性溶媒は、水、または塩水溶液である、請求項1〜5のいずれかに記載のゲル組成物の製造方法。
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