JP6105565B2 - タバコ製品用のフィルタ材料の処理装置 - Google Patents

Description

本発明は、特にシガレットフィルタを製作する機械との関係において、タバコ製品用フィルタ材料の処理装置に関する。

公知であるように、シガレットフィルタの製造は、圧縮されたフィルタ材料の梱（ｂａｌｅ）から取得される「トウ（ｔｏｗ）」という用語でも知られる連続的なストリップから構成されるフィルタ材料、例えば酢酸セルロースを処理することを含んでいる。

ストリップは、処理ステーションを通る所定の経路に沿って前進させられ、処理ステーションでは、ストリップが縦方向に引き伸ばされ、横方向に広げられ、次いで、可塑性添加剤がストリップに含浸される。

公知であるように、ストリップに対する含浸ステップは、可塑剤、特に、トリアセチンの流れをストリップに塗布するように構成された特定の塗布装置において実行される。可塑剤は、これらの装置の通常の動作温度及び動作圧力において液体である。
従って、ストリップは、所要量のトリアセチンを吸収するように、所定の寸法及び分量の液滴の流れに浸される。

トリアセチン塗布ステーションの下流には、成形手段がフィルタ材料の連続的な円筒状のコードを生産するステーションが存在しており、フィルタ材料の連続的な円筒状のコードは、包装ステーションにおいて、包装材料の連続的なストリップに漸進的に包装されて連続的なフィルタロッドを形成するようになる。そして、回転式切断装置が、連続的なロッドを別個のフィルタプラグに分断する。

公知であるように、トリアセチン塗布装置は、ストリップが通る経路に沿って当該経路の下方に延在するタンクを備える。タンクは、ポンプの作用によって貯留槽から供給される所定量のトリアセチンを貯蔵する。

公知の塗布装置において、タンクは、トリアセチンに部分的に浸される回転ブラシを収容している。ブラシは一定速度で回転し、それにより、酢酸セルロースのストリップに下方から当たる液滴の流れが発生される。他の従来技術の装置では、ストリップが前方に移動されるときにストリップの下方からスプレーを吹き付けるノズルが使用される。ノズルは、トリアセチンを直接タンクから吸い上げる。

更に、従来技術の装置は、複数のストリップを一度に処理可能であり、通常は、２つのストリップを一度に処理可能である。複数のストリップは、通常、同一の機械における２つの並列経路に沿って供給される。
この場合、各々のストリップは、それぞれのブラシ又はノズルからトリアセチンを受け取る。

この場合、タンクの蓋は、ストリップの供給方向に関連する上流側から下流側に向かって下方に傾斜する頂部を有する。蓋の頂部は、中心に、すなわちタンクの中央部に沿って配置される微小なリブ材、又は低い突起によって形成されたリッジを備える。その結果、蓋の内面に集まるトリアセチンは、縦方向、すなわちストリップの供給方向に搬送されて再利用ゾーンに向かう。

従来技術の装置においては、ストリップが流れを完全に遮断しないということが起こり得る。ストリップに当たらない流れの部分は、ストリップが移動される平面を通り越すように上向きの移動を継続し、次いで、ストリップに上方から落下する。

しかしながら、この問題を克服できる従来技術の装置は、単一の寸法を有するフィルタ材料のストリップを処理することのみに限定されるという重大な欠点を有する。
換言すると、異なる寸法を有するフィルタ材料のストリップを処理するのに、同一の装置を使用することはできない。

このような状況において、本発明は、従来技術に関連して上述した欠点を有していない、タバコ製品用のフィルタ材料の処理装置を提供することを意図する。

明示される技術的な目的及び意図は、添付の特許請求の範囲における１つ以上の請求項に記載される技術的特徴を備えるタバコ製品用のフィルタ材料の処理装置によって概ね達成される。

添付図面に示されるように、好適かつ非排他的なタバコ製品用のフィルタ材料の処理装置の実施形態に関連して、本発明の更なる特徴及び利点が、後述する非限定的な記載において、より一層明らかになる。

本発明による装置を備えるタバコ製品用のフィルタを製作する機械を概略的に示す図である。 本発明の第１の可変実施形態による装置の概略側面図である。 本発明の第２の可変実施形態による装置の概略側面図である。 第１の実施形態の装置における幾つかの部分を切り取って他の部分を見やすく示した斜視図である。 第２の実施形態の装置における幾つかの部分を切り取って他の部分を見やすく示した斜視図である。 第３の実施形態の装置における幾つかの部分を切り取って他の部分を見やすく示した斜視図である。 第４の実施形態の装置における幾つかの部分を切り取って他の部分を見やすく示した斜視図である。 本発明による装置の詳細部分を示す斜視図である。 図８の詳細部分の第２の実施例を示す斜視図である。 図８の詳細部分の第３の実施例を示す斜視図である。 図８の詳細部分を製作するステップを示す図である。 図９の詳細部分を製作するステップを示す図である。 図１０の詳細部分を製作するステップを示す図である。 本発明による装置の第２の詳細部分における幾つかの部分を切り取って他の部分を見やすく示した斜視図である。 図１１の詳細部分Ａを拡大して示す図である。

添付の図面を参照すると、符号１は、本発明によるタバコ製品用のフィルタ材料の処理装置を全体的に示している。
装置１は、タバコ製品用の、特にシガレット用のフィルタを製作するのに使用される、実質的に図１に示すタイプの機械２において使用される。

これらの機械２は、フィルタ材料の２つの集合体６を貯蔵するフィルタ材料の貯蔵部４を備える。図１には、２つの集合体６のうちの１つのみが示されている。それぞれのリボン８が、集合体６から解きほぐされるとともに、公知のタイプのガイド装置によって、フィルタ材料を処理するステーション１０に供給される。

詳細には、フィルタ材料を処理するステーション１０は、リボン８を横方向に広げて所定幅の連続的なウェブ１４に変換する少なくとも１つの公知のタイプの送風装置１２を備えている。好ましくは、処理ステーション１０は、図１に示されるフィルタ処理成形ライン１６に沿って設置された３つの送風装置１２を備える。また、処理ステーション１０は、本発明によるフィルタ材料を処理する装置１を備える。装置１は、送風装置１２の下流に設置されていて、連続的なウェブ１４を受け取って可塑化流体を連続的なウェブ１４に塗布することによって連続的なウェブ１４を可塑化する。

処理後に、連続的なウェブ１４は、連続的なウェブ１４を受け取るように、そして、ウェブ又は予め接着された紙製のテープ２２のそれぞれに向かって連続的なウェブ１４を搬送するように構成されたローラ搬送装置１８に向かって供給される。ウェブ１４がテープ２２に到達するゾーンにおいて、ウェブ１４は、公知の方式でウェブ１４に概ね円筒状の形態を付与する円錐状のコンベアのそれぞれによってコード状にまとめられる。

ウェブ１４から取得されたコードは、概ね円筒状の形態を有するようにされた後に、互いに平行にされるとともに、予め接着された紙製のテープ２２によって包装され、それにより、それぞれのフィルタ材料の平行ロッド２４が取得される。

このようにして取得されたロッド２４は、ロッド２４を検査する品質検査装置２６に提供され、次いで、連続するフィルタプラグのそれぞれが取得されるようにロッド２４を切断する、図示しない切断ヘッド２８に供給される。

図２に示される本発明の好適な実施形態によるタバコ製品用フィルタ材料を処理する塗布装置１が、以下に詳細に説明される。
装置１は、基部３２と上方開口３４とを有していて可塑化流体製品、特にトリアセチンを貯蔵するように構成されるタンク３０を備えている。

フィルタ材料の連続的なウェブ１４によって形成された少なくとも１つの連続的なストリップ３６が、それぞれのフィルタ処理成形ライン１６に沿って供給される。ストリップ３６は、タンク３０の上方開口３４に向かって前進させられる。
より具体的には、ストリップ３６は、タンク３０の上方開口３４の上方を前進させられる。
また、装置１は、フィルタ材料の連続的なストリップ３６に向かって方向付けられた可塑化流体の流れを発生させる手段３８を備えている。

図２に示される第１の好適な可変実施形態において、流れ発生手段３８は、剛毛４２を有する回転ブラシ４０を備える。
ブラシ４０は、格納タンク３０の内側に配置されてトリアセチンに部分的に浸される。ブラシ４０が回転するときに、剛毛４２がトリアセチンを収集するとともに、剛毛４２が回転するときに部分的に干渉する図示しない接触要素によって、剛毛４２がトリアセチレンを連続的なストリップ３６に噴射する。

図３に示される別の可変実施形態において、発生手段３８は、格納タンク３０に接続された一連のノズル４４を備える。図示しないポンプの作用によって、トリアセチンが、一連のノズル４４を介してフィルタ材料の連続的なストリップ３６に噴射される。

より具体的に、装置１は、タンク３０の上方開口３４のための遮蔽手段４６を備える。遮蔽手段４６は、ストリップ３６を可塑化流体の流れに露出させるウィンドウ４８を形成する。
ウィンドウ４８は、タンク３０の上方開口３４の寸法よりも小さい所定の寸法を有する。更に、ウィンドウ４８の幅は、ストリップ３６の幅と概ね等しくされる。

好ましくは、ウィンドウ４８の幅は、ストリップ３６の幅よりも僅かに大きくされ、それにより、ストリップ３６が前進するときに位置ずれが生じたとしても、トリアセチレンが正確に、特にストリップ３６の側方縁部１１０に塗布されることが保証される。
特に言及されるのは、ストリップの供給方向Ｄを概ね横断する方向におけるストリップ３６の位置ずれである。

遮蔽手段４６は、切替え部を構成している。すなわち、処理されるべきフィルタ材料のストリップ３６の幅に応じて、遮蔽手段４６を交換することができる。
遮蔽手段４６は、種々の手法によって具体化されることができ、それらのすべてが本発明の範囲に属している。

２つの連続的なフィルタ材料のストリップ３６を同時に処理する装置１についても言及する。これをもって、本発明による装置１が単一の連続的なフィルタ材料のストリップ３６のみに使用される可能性を排除するように解釈してはならない。

図４、図６、及び図８に示される第１の可変実施形態において、遮蔽手段４６は、複数の別個の要素５０によって形成される。各要素５０は、概ね同一平面上に位置するそれぞれの上壁部５２を備える。

また、それら壁部５２は、ストリップ３６が前進するときに位置する平面に関して概ね平行であるか、又はわずかに傾斜している。他方、図５、図７、図９、及び図１０に示される第２の可変実施形態において、遮蔽手段４６は、相互に接続される複数の要素５０によって形成される。この場合も、各要素５０は、概ね同一平面上に位置するそれぞれの上壁部５２を備える。
要素５０は、平板５４の形態を有する。

図８及び図１１に示されるように、要素５０は、それぞれの折目線５８に沿って端部５６で折り曲げられる概ね矩形の平板５４から製作される。
折り曲げの後に、要素５０は、折り曲げられた端部５６によって形成される前述の上壁部５２及び２つの側壁部６０を備えるようになる。

図４に示される第１の実施形態において、遮蔽手段４６は、第１の側部要素６２、第２の側部要素６４、及びタンク３０の概ね中心位置に配置された第３の要素６６を備える。
従って、各ストリップ３６を可塑化流体の流れに露出させるそれぞれのウィンドウ４８は、第１の要素６２と第３の要素６６の間、及び第２の要素６４と第３の要素６６の間に形成される。

より具体的に、第１の連続的なストリップ３６ａを露出させる第１のウィンドウ６８が、第１の要素６２と第３の要素６６の間に形成される。また、第２の連続的なストリップ３６ｂを露出させる第２のウィンドウ７０が、第２の要素６４と第３の要素６６の間に形成される。

この第１の実施形態において、各ウィンドウ６８，７０は、２つの隣接する要素５０間に延びる平面部分とみなされうる。その平面部分に対して、要素５０の上壁部５２は、互いに同一平面上に位置する。

他方、第２の実施形態において、遮蔽手段４６は、単一の平板５４の形態を有しており、単一の平板５４は、それ自体に切り込まれた少なくとも１つの連続した開口部（ｕｎｂｒｏｋｅｎ ａｐｅｒｔｕｒｅ）７２を有している。

図９、図１０、図１２、及び図１３に示されるように、平板５４は、連続的なストリップ３６の各々に対応する連続した開口部７２を有する。換言すると、各々の連続した開口部７２は１つの開口７４を形成しており、その開口７４は、それぞれのストリップ３６を可塑化流体の流れに露出させるウィンドウ４８を順次形成している。

それら開口部７２は概ね矩形の形態を有しており、それらの寸法は一致している。この第２の実施形態において、要素５０は相互に接続されるので、平板５４の一部として認識されうる。例えば、図９及び図１２を特に参照すると、第１の側部７６、第２の側部７８、及び第３の中央部８０を、平板５４において認識することができる。これらの部分は、第１の側部要素６２、第２の側部要素６４、及び第３の中央要素６６にそれぞれ対応している。

側壁部６０は、それぞれの折目線５８によって定められる平板５４の２つの長手方向のバンド部によって形成されており、それらバンド部は、折り曲げられることによって前述した要素５０の側壁部６０を形成するようになっている。この場合の側壁部６０は、平板５４の材料によって接合される。

各要素５０は、予め設定された精密な寸法を有する。従って、要素５０が一旦格納タンク３０に取り付けられると、各々の露出ウィンドウ４８が正確な寸法を有するようになる。
更に、このような理由により、ウィンドウ４８の寸法は固定されていて調整不可である。

遮蔽手段４６が相互に接続された要素５０によって形成され、それゆえに、遮蔽手段４６が単一の平板５４から取得される場合、処理されるべき連続的なストリップ３６の幅に応じて、連続した開口部７２が代わりに適切に寸法決めされる。従って、この場合も、要素５０が一旦取り付けられると、ウィンドウ４８の寸法が固定されるので、ウィンドウ４８の寸法が変更されることはない。

更に、流れ発生手段３８が回転ブラシ４０を備える場合において、装置１は、回転ブラシ４０を支持する中央の横棒８６を備える。横棒８６は、ブラシ４０を突起８８によって支持する。突起８８は、ブラシ４０自体が通り抜ける穴９０を有する（図６及び図７）。

図６は、遮蔽手段４６の第３の実施形態を示している。遮蔽手段４６は、第１の側部要素６２及び第２の側部要素６４を備えるとともに、第３の中央部要素６６及び第４の中央部要素９２を中央部に備える。第４の要素９２が中央の横棒８６と第２のストリップ３６ｂとの間に配置される一方で、第３の要素６６が第１のストリップ３６ａと中央の横棒８６との間に配置される。

図７は、第２の実施形態と同様に、各々の露出ウィンドウ４８が平板５４の連続した開口部７２によって形成される遮蔽手段４６の第４の実施形態を示している。

この場合、ブラシ４０を支持する横棒８６の存在によって、遮蔽手段４６は、それぞれの側壁部６０によって相互に接続される第１の側部要素６２及び第３の中央部要素６６、並びにそれぞれの側壁部６０によって相互に接続される第２の側部要素６４及び第４の中央部要素９２を備える。

より具体的に、図１０及び図１３も参照すると、遮蔽手段は２つの平板５４によって具体化されており、２つの平板５４の各々は、単一の連続した開口部７２を有していて、相互に接続された２つの要素５０のみに対応している。
また、格納タンク３０は、遮蔽手段４６を支持する下方の支持手段９４を備える。
より具体的に、支持手段９４は、遮蔽手段４６の要素５０の側壁部６０と相互作用する。

図２及び図３に示される第１の好適な可変実施形態において、支持手段９４は、ダクト９６によって定められる。ダクト９６は、格納タンク３０の内側に配置されていて、第１の側壁部９８及び第２の側壁部１００を備えている。
より具体的に、可塑化流体の流れは、前進するフィルタ材料の連続的なストリップ３６が前進する方向にダクト９６の内側を移動する。

第１の側壁部９８及び第２の側壁部１００は、好ましくは、傾斜される。これに伴い、より良好な可塑化流体の流れが発生する。また、傾斜する壁部９８，１００によって、流体の流れの境界を定めることが可能になるので、流体の流れが前進するときに、流体の流れが各ストリップ３６に向かってより良好に方向付けられる。

ダクト９６は、底部開口１０２及び頂部開口１０４を有する。好ましくは、ダクト９６の断面は、底部開口１０２から頂部開口１０４に向かって発散する。頂部開口１０４が、前進されるフィルタ材料のストリップ３６に面する一方で、底部開口１０２は、可塑化流体の流れを発生させる発生手段３８に面する。

遮蔽手段４６は、ダクト９６の内側に取り付けられる。
より具体的に、各要素５０の側壁部６０は、ダクト９６の壁部９８，１００の傾斜に適合するように形成される。従って、挿入時に、要素５０及びそれゆえに遮蔽手段４６の全体は、ダクト９６の側壁部９８，１００によって支持される。特に、ダクト９６の壁部９８，１００によって支持された各要素５０は、ダクト９６の内側の安定位置に自ずと到達する。

要素５０は、連続的なストリップ３６の各々の下方に在るこの位置に到達する。
すなわち、より正確には、この可変実施形態において、下方の支持手段９４は、遮蔽手段４６の要素５０の側壁部６０及びダクト９６の傾斜する側壁部９８，１００によって具体化される。

図示しない第２の変形例において、格納タンク３０は、タンク３０自体の側壁部又はダクト９６の側壁部９８，１００に当接部を備える。
この場合も、遮蔽手段４６の要素５０の側壁部６０が、例えば、当接部に載置されることによって当接部と相互作用する。この場合も、要素５０は、ダクト９６の内側の安定位置に到達し、それにより、可塑化流体の流れの最適な遮蔽が保証される。

これらの可変実施形態の有利な態様は、要素５０及びそれゆえに遮蔽手段４６の配置、並びにそれらの取り付けが容易になることである。
有利なことに、処理されるべきストリップ３６の幅を変更する必要があるときも、異なる寸法を有するフィルタ材料の連続的なストリップ３６に応じた切替え（ｃｈａｎｇｅｏｖｅｒ）は迅速かつ容易であり、また、構造が単純であるので、切替えに起因する中断時間を短縮することが可能になる。

また、装置１は、前進するストリップ３６を露出ウィンドウ４８と整列させる整列手段１０６を備える（図４〜図７）。
整列手段１０６は、ストリップ３６ａ，３６ｂが位置する平面に対して概ね垂直な複数のピン１０８を備える。

より具体的には、整列手段１０６は、装置１の送り込み側（ｉｎｆｅｅｄ）に配置される複数のピン１０８によって具体化される。
また、整列手段１０６は、装置１の送り出し側（ｏｕｔｆｅｅｄ）に配置される複数のピン１０８によって更に具体化される。

ピン１０８の目的は、ストリップ３６が前進するときのストリップ３６の位置ずれを防止することである。前述したように、このような位置ずれは、ストリップ３６が可塑化流体の流れを適正に遮断することを妨害しうるので、結果的に、可塑化流体がストリップ３６上に存在しないゾーンを生じさせうる。

処理されるべき各ストリップ３６は、ストリップ３６の側方縁部１１０と接触する少なくとも一対のピン１０８によって整列されたまま保持されることになり、それにより、位置ずれが防止される。

装置１の送り込み側では、各ストリップ３６の側方縁部１１０がピン１０８の第１の対１１２と接触することによって、各ストリップ３６が整列されたまま保持される。
同様に、装置１の送り出し側では、各ストリップ３６の側方縁部１１０がピン１０８の第２の対１１４と接触することによって、各ストリップ３６が整列されたまま保持される。

ピン１０８は、ストリップ３６の供給方向Ｄを横断する方向に沿って移動可能である。これにより、露出ウィンドウ４８との整列状態を、ストリップ３６の寸法に応じて正確に調節することが可能になる。

ピン１０８は、それぞれのガイド１１６の内側に部分的に挿入される。また、異なる寸法のストリップ３６への切替えが行われる場合には、処理されるべきストリップ３６の幅に応じてピン１０８の間隔が調節されるように、各々の対１１２，１１４のピン１０８がガイド１１６に沿って移動される。
一旦、ピン１０８が正確な位置に到達すると、ピン１０８は、図示しない締結手段によって所定の位置に固定される。

ピン１０８は、概ね円筒状の形態を有する。ピン１０８はストリップ３６の側方縁部１１０と接触するので、ピン１０８は摩擦係数の小さい材料から形成される。これにより、ストリップ３６が前進するときに、ピン１０８がストリップ３６と擦れ合うことによってストリップ３６を損傷することが防止される。更に、ピン１０８は、それぞれのガイド１１６において自由に回転可能に取り付けられうる。これにより、ピン１０８の回転運動に伴ってストリップ３６の前進運動が発生するようになる。
また、ピン１０８の各々の対１１２，１１４の調節は非常に容易である。従って、切替えをより迅速に実行することが可能になる。

また、装置１は、格納タンク３０を閉塞する蓋１１８を備える。
図１４に示されるように、蓋１１８は、タンク３０の上方、かつ、ピン１０８の第１の対１１２と第２の対１１４の間に配置される。

好ましくは、格納タンク３０は、ストリップ３６の供給方向Ｄと平行に延在して蓋１１８を支持するそれぞれの支持レッジ１２０を備える。特に、ストリップ３６自体が自由に摺動可能になるように、レッジ１２０は、ストリップ３６が位置する平面から蓋１１８を所定の距離だけ隔てて保持する。

蓋１１８の内面１１８ａにおいて、蓋１１８は、必要に応じて、超過分の可塑化流体を排出する少なくとも１つの排出要素１２２を備える。
また、蓋１１８は、傾斜した頂面１２４を有しており、これにより、蓋１１８の断面がストリップ３６の供給方向Ｄに沿って収束するので、超過分の流体の排出が容易になる。

可塑化流体の流れが発生されると、前進するストリップ３６に向かって供給された可塑化流体の一部は、ストリップ３６が位置する平面を通り越して前進するとともに、蓋１１８の内面１１８ａに蓄積することがある。
流体の液滴がストリップ３６上に落下するのを防止するために、蓋１１８は、流体が過剰に供給されるのを防止する排出要素１２２を内面１１８ａにおいて備える。

図１５に示されるように、排出要素１２２は、少なくとも１つのリブ又は突起１２６を備える。リブ又は突起１２６は、ストリップ３６の供給方向Ｄと平行な平面に位置していて、蓋１１８の内面１１８ａに蓄積した超過分の流体の液滴を回収できるとともに、流体の再利用ゾーンＺに向かって流体を方向付けることができる。

好ましくは、蓋１１８は、蓋の内面に蓄積した超過分のトリアセチンを再利用ゾーンＺに向かって最適に方向付けることができる複数の並列リブ又は突起１２６を備える。
他の方法によると、排出要素１２２は、蓋１１８の内面１１８ａに形成された複数の溝１２８によって具体化されうるとともに、流体の液滴を収集して液滴を再利用ゾーンＺに向かって方向付けることができるようにされうる。

図２及び図３から推測されうるように、再利用ゾーンＺは、格納タンク３０の正面、かつ、前方のピン１０８の近傍に位置する。
ゾーンＺにおいて、タンク３０は少なくとも１つの排水面１３０を有する。排水面１３０は、可塑化流体の流れを発生させる発生手段３８の方向に傾斜している。

より具体的に、１つ以上のストリップ３６が一度に処理される場合には、図４〜図７に示されるように、各ストリップ３６をそれぞれの排水面１３０と関連付けることによって超過分の流体を再利用することが望ましい。
排水面１３０は、排出要素１２２から超過分の液滴を受け入れるとともに、液滴を流体流発生手段３８の方向に方向付けて液滴をタンク３０に戻すようになっている。

上述した本発明は、種々の寸法のフィルタ材料のストリップを処理できるタバコ製品用フィルタ材料の処理装置を提供する。
また、本発明は、ストリップが効果的に保護されることを保証するとともに、正確な分量の可塑化流体がフィルタ材料に加えられること保証する。
更に、本発明によると、遮蔽手段が容易に交換可能になることによって、切替え時間を短縮することが可能になる。

上述した本発明は、産業上の利用可能性を有していて、本発明の思想の範囲から逸脱することなく、幾つかの手法によって改変され又は適合されうる。更に、本発明の全ての詳細部分が、技術的に均等である要素の代わりに使用されうる。

Claims (13)

1. タバコ製品用のフィルタ材料の処理装置であって、可塑化流体製品の格納タンク（３０）を備えており、
   前記格納タンク（３０）は、基部（３２）と、上方開口（３４）と、を有しており、
   少なくとも１つのフィルタ材料の連続的なストリップ（３６）が、タバコ製品用のフィルタを処理して成形するそれぞれの処理成形ライン（１６）に沿って、前記格納タンク（３０）の前記上方開口（３４）に供給されるようになっており、
   前記処理装置は、
   フィルタ材料の連続的な前記ストリップ（３６）に向かって方向付けられた可塑化流体の流れを発生させる発生手段（３８）と、
   前記格納タンク（３０）の前記上方開口（３４）のための遮蔽手段（４６）と、を備えており、
   前記遮蔽手段（４６）は、前記ストリップ（３６）を前記可塑化流体の流れに露出させる露出ウィンドウ（４８）を形成しており、
   前記露出ウィンドウ（４８）は、前記格納タンク（３０）の前記上方開口（３４）の寸法よりも小さい所定の寸法を有するとともに、前記ストリップ（３６）の幅と等しい幅を有し、
   前記処理装置が、前進する前記ストリップ（３６）を前記露出ウィンドウ（４８）と整列させる整列手段（１０６）を備えることを特徴とする、処理装置。
2. 前記遮蔽手段（４６）が、処理されるべきフィルタ材料の前記ストリップ（３６）の幅に応じて交換可能であることを特徴とする請求項１に記載の処理装置。
3. 前記遮蔽手段（４６）が、互いに別個の複数の要素（５０）によって形成されており、前記複数の要素（５０）が、同一平面上に位置するそれぞれの上壁部（５２）を備えることを特徴とする請求項１に記載の処理装置。
4. 前記遮蔽手段（４６）が、互いに接続された複数の要素（５０）によって形成されており、前記複数の要素（５０）が、同一平面上に位置するそれぞれの上壁部（５２）を備えることを特徴とする請求項１に記載の処理装置。
5. 各々の前記要素（５０）が、平板（５４）の形態を有することを特徴とする請求項３または４に記載の処理装置。
6. 前記格納タンク（３０）が、前記遮蔽手段（４６）を支持する下方の支持手段（９４）を備えることを特徴とする請求項１に記載の処理装置。
7. 前記処理装置が、前記格納タンク（３０）の内側に配置されるダクト（９６）を備えており、
   前記ダクト（９６）が、第１の側壁部（９８）と第２の側壁部（１００）とを備えており、前記遮蔽手段（４６）が前記ダクト（９６）の前記第１及び第２の側壁部（９８，１００）によって支持されることを特徴とする請求項６に記載の処理装置。
8. 前記整列手段（１０６）が、前記ストリップ（３６）が位置する平面に対して垂直な複数のピン（１０８）を備えることを特徴とする請求項１に記載の処理装置。
9. 前記ストリップ（３６）が、前記ピン（１０８）のそれぞれの対（１１２，１１４）のうちの少なくとも１つによって整列されたまま保持されるようになっており、
   前記ピン（１０８）が前記ストリップ（３６）の側方縁部（１１０）と接触することによって、前記ストリップ（３６）の整列状態が定められることを特徴とする請求項８に記載の処理装置。
10. 前記ピン（１０８）は、前記露出ウィンドウ（４８）との前記整列状態が前記ストリップ（３６）の幅に応じて調節されるように、前記ストリップ（３６）の供給方向（Ｄ）を横断する方向に移動可能であることを特徴とする請求項９に記載の処理装置。
11. 前記処理装置が閉塞蓋（１１８）を備えており、
    前記閉塞蓋が、前記可塑化流体の排出用の少なくとも１つの排出要素（１２２）を前記閉塞蓋の内面（１１８ａ）に備えることを特徴とする請求項１に記載の処理装置。
12. 前記排出要素（１２２）が、少なくとも１つのリブ又は突起（１２６）の形態を有することを特徴とする請求項１１に記載の処理装置。
13. 前記排出要素（１２２）が、前記閉塞蓋（１１８）の前記内面（１１８ａ）に形成された少なくとも１つの溝（１２８）の形態を有することを特徴とする請求項１１に記載の処理装置。

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