JP6104713B2 - 筆記具用水性インキ組成物およびそれを用いた筆記具 - Google Patents
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Description
さらに、特許文献1〜3では、アルミニウム粉などの金属が、水などと反応を起こし、気泡が発生したり、経時的に金属光沢が失われてしまう問題を抱えていた。
「1.少なくとも水、水溶性溶剤、金属顔料からなる筆記具用水性インキ組成物であって、前記金属顔料は、アルミニウム粉の表面をケイ酸塩で被覆した金属顔料であることを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
2.前記ケイ酸塩の被覆量は前記金属粉全量に対して0.1〜30質量%であることを特徴とする第1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
3.前記筆記具用水性インキ組成物に、ヒドロキシルアミン類、アスコルビン酸類、エリソルビン酸類の中から1種以上を含有することを特徴とする第1項または第2項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
4.前記筆記具用水性インキ組成物のpHが7〜10であることを特徴とする第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
5.前記筆記具用水性インキ組成物に剪断減粘性付与剤を含有し、20℃環境下、剪断速度0.001(sec-1)で、インキ粘度が1000〜5000(Pa・s)であることを特徴とする第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
6.第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物をインキ収容筒に直詰めしたことを特徴とする筆記具。」とする。
μmが好ましく、ボール座の摩耗抑制も考慮すれば、5〜15μmが最も好ましい。また、平均粒子径は、レーザー回折法(MICROTRAC9320-X100 Honeywell製)による体積基準法によって求められる。
(DHEG)、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸(HIDA)等や、それらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等の塩が挙げられる。これらは、単独または2種以上混合して使用してもよい。その中でも、より金属イオンを包み込みやすいエチレンジアミン四酢酸(EDTA)やその塩を用いる方が好ましい。アミノカルボン酸の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1〜2.0質量%が好ましい。0.1質量%より少ないと、金属イオンを包み込む効果が劣りやすく、2.0質量%を越えると、インキ経時が不安定性になるためであり、さらに好ましくは、インキ組成物全量に対し、0.5〜1.0質量%である。
実施例1
金属顔料(アルミニウム顔料56%含有物、ケイ酸塩被覆量4%、ノンリーフィング) 3.5質量部
顔料分散剤(酸性樹脂) 2.0質量部
水 71.5質量部
水溶性溶剤(エチレングリコール) 15.0質量部
気泡吸収剤(N,N−ジエチルヒドロキシルアミン) 0.5質量部
尿素 1.0質量部
pH調整剤(ジエタノールアミン) 1.0質量部
pH調整剤(トリエタノールアミン) 3.0質量部
アミノカルボン酸(エチレンジアミン四酢酸) 0.5質量部
潤滑剤(リン酸エステル系界面活性剤) 1.0質量部
防錆剤(ベンゾトリアゾール) 0.5質量部
剪断減粘性付与剤(架橋型アクリル酸重合体) 0.55質量部
尚、実施例1のインキ粘度は、TAインスツルメント社製レオメーターAR−G2粘度計(コーンプレート40mm・角度2°)を用いて、20℃の環境下で、剪断速度0.001(sec-1)にてインキ粘度を測定したところ、1500Pa・sであった。また、実施例1のpHは、IM−40S型pHメーターを用いて、20℃にて測定したところ、pH=7.9であった。
実施例1〜8及び比較例1〜5で作製した筆記具用水性インキ組成物を、インキ収容筒の先端にボール径が0.5mmのボールを回転自在に抱持したボールペンチップをチップホルダーに介して具備したインキ収容筒内(ポリプロピレン製)に充填したレフィルを(株)パイロットコーポレーション製のゲルインキボールペン(商品名:G−knock)に装着して、以下の試験および評価を行い、耐摩耗試験の評価は、筆記試験用紙としてJIS P3201 筆記用紙Aを用い行った。同様に実施例9で作製した筆記具用水性インキ組成物を、市販のマーキングペン(パイロットコーポレーション製;スーパープチ(SEG−10M))のインキ収容筒に充填することでマーキングペンを作製し、以下の試験および評価を行った。
析出物がなく、金属顔料の凝集もなく、良好のもの ・・・◎
析出物の発生、もしくは、金属顔料の凝集が微少に発生したもの ・・・○
析出物の発生、もしくは、金属顔料の凝集が起きたが、実用上問題のないもの・・・△
析出物の発生、もしくは、金属顔料の凝集が起き、実用性に乏しいもの ・・・×
ボール座の摩耗が20μm未満のもの ・・・◎
ボール座の摩耗が20以上、30μm未満のもの ・・・○
ボール座の摩耗が30以上、40μm未満のもの ・・・△
ボール座の摩耗が40μm以上であるもの ・・・×
気泡がないもの ・・・◎
気泡が1〜2個あったもの ・・・○
気泡が3個以上あったもの ・・・×
また、実施例のようにインキ収容筒内に筆記具用水性インキ組成物を充填したレフィルを軸筒に装着して筆記具として用いているが、この形態に限定されるものではなく、前記インキ収容筒を軸筒として用いて筆記具用水性インキ組成物を充填してそのまま筆記具としても良い。
Claims (6)
- 少なくとも水、水溶性溶剤、金属顔料からなる筆記具用水性インキ組成物であって、前記金属顔料は、アルミニウム粉の表面をケイ酸塩で被覆した金属顔料であることを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
- 前記ケイ酸塩の被覆量は前記金属粉全量に対して0.1〜30質量%であることを特徴とする請求項1に記載の筆記具用水性インキ組成物。
- 前記筆記具用水性インキ組成物に、ヒドロキシルアミン類、アスコルビン酸類、エリソルビン酸類の中から1種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具用水性インキ組成物。
- 前記筆記具用水性インキ組成物のpHが7〜10であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
- 前記筆記具用水性インキ組成物に剪断減粘性付与剤を含有し、20℃環境下、剪断速度0.001(sec-1)で、インキ粘度が1000〜5000(Pa・s)であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物をインキ収容筒に直詰めしたことを特徴とする筆記具。
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