JP2014139294A - 筆記具用水性インキ組成物およびそれを用いた筆記具 - Google Patents

筆記具用水性インキ組成物およびそれを用いた筆記具 Download PDF

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Abstract

【課題】ドライアップ性能と、顔料分散性と、インキ経時安定性に優れた筆記具用水性インキ組成物およびそれを用いた筆記具の提供。
【解決手段】少なくとも水、金属顔料、酸性樹脂、多価アルコール、デキストリンからなり、該デキストリンの重量平均分子量が5000〜100000であり、該金属顔料が固形状金属顔料であり該固形状金属顔料全量に対して顔料固形分量が80質量%以上であり、該酸性樹脂がスチレン−アクリル樹脂であることを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、筆記具用水性インキ組成物に関し、さらに詳細としては、ドライアップ性能と、顔料分散性に優れた筆記具用水性インキ組成物およびそれを用いた筆記具に関するものである。
従来、ボールペンのペン先を大気中に放置すると、インキ中の溶媒などが蒸発して、着色剤や樹脂などが乾燥固化して詰まり、筆跡カスレや、筆記不良になってしまうことがあった。
そのため、筆記具用水性インキ組成物のペン先の乾燥防止剤として、エチレングリコールやプロピレングリコール等の多価アルコール溶剤などにより、ドライアップ性能を向上した筆記具用水性インキ組成物が知られている。
しかしながら、前記エチレングリコールやプロピレングリコール等の多価アルコール溶剤は十分なドライアップ性能を得るためには多量の添加が必要となり、その結果、インキ粘度の上昇によるインキ追従不良や、筆跡の滲み等が発生する、さらに擦過性能が劣るなどの問題を抱えていた。
こうした問題を鑑みて、新たに添加剤を含有する技術として、特開平9−67535号公報「水性インキ組成物」には、セリンを含有したもの、特開2002−173616号公報「水性インキ組成物」には、1,6−ヘキサンジオール、特開2010−37369号公報「筆記具用インキ」には、ジペンタエリスリトールを含有したものが開示されている。
「特開平9−67535号公報」 「特開2002−173616号公報」 「特開2010−37369号公報」 「特開平8−209055号公報」 「特開平8−283646号公報」 「特開平10−298481号公報」
しかし、特許文献1、2のように、新たにドライアップ抑制剤を含有することで、ペン先を大気中に放置した状態では、ある程度のドライアップ性能の向上は認められるものもあるが、実用性において、十分に満足できるドライアップ性能ではなく、また、特許文献3のように、ジペンタエリスリトールは水に対する溶解度が低く、低温で析出してしまうため、筆記性能に影響が出てしまう問題を抱えていた。
また、特許文献4〜6のように、顔料系インキの場合、顔料分散剤として樹脂を用いると、ドライアップ時にペン先に形成する皮膜が硬く、書き出し時に筆跡カスレが発生してしまうため、ドライアップ性能の向上が望まれおり、特に、顔料系インキの中でも、金属顔料では、乾燥すると、ドライアップ性能における書き出し性能への影響や、ボール座の摩耗による筆記不良の問題を抱えていた。
さらに、ノック式筆記具や回転繰り出し式筆記具等の出没式筆記具においては、キャップ式筆記具とは異なり、常時、ペン先が外部に露出した状態であるため、ドライアップ性能の向上が望まれていた。
本発明の目的は、ドライアップ性能と、顔料分散性と、インキ経時安定性に優れる筆記具用水性インキ組成物とそれを用いた筆記具を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために、
「1.少なくとも水、金属顔料、酸性樹脂、多価アルコール、デキストリンからなることを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
2.前記デキストリンの重量平均分子量が、5000〜100000であることを特徴とする第1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
3.前記金属顔料が固形状金属顔料であり、該固形状金属顔料全量に対して、顔料固形分量が80質量%以上であることを特徴とする第1項または第2項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
4.前記酸性樹脂が、スチレン−アクリル樹脂であること特徴とする第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
5.前記筆記具用水性インキ組成物に、尿素を含有すること特徴とする請求項1ないし4項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
6.前記筆記具用水性インキ組成物に、2種以上のpH調整剤を含有すること特徴とする第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
7.前記筆記具用水性インキ組成物に、アミノカルボン酸を含有することを特徴とする第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
8.前記筆記具用水性インキ組成物に、剪断減粘性付与剤を含有し、20℃環境下、剪断速度0.001(sec-1)で、インキ粘度が、1000〜5000Pa・sであることを特徴とする第1項ないし第7項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
9.前記筆記具用水性インキ組成物に、単糖類の還元物を含有することを特徴とする第1項ないし第8項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
10.第1項ないし第9項のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物をインキ収容筒に直詰めしたことを特徴とする筆記具。」
とする。
本発明は、筆記具用水性インキ組成物において、ペン先を大気中に放置した状態で、該ペン先が乾燥した時に、形成する皮膜の固化を和らげることで、筆跡カスレが発生せず、ドライアップ性能に優れ、顔料沈降や凝集がなく、顔料分散性に優れ、インキ経時安定性に優れた筆記具用水性インキ組成物と筆記具を提供することができた。
本発明の特徴は、少なくとも水、金属顔料、酸性樹脂、多価アルコール、デキストリンからなることを特徴とする筆記具用水性インキ組成物を用いることである。
本発明では、着色剤として、金属顔料を用いるが、その顔料分散性を向上し、顔料沈降や凝集を抑制する目的で使用する顔料分散剤としては、酸性樹脂、塩基性樹脂、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤などが挙げられ、顔料分散性を考慮すれば、酸性樹脂を用いる必要がある。
このように、金属顔料を用いて、顔料分散剤として、酸性樹脂を用いる場合、ペン先を大気中に放置した状態では、該ペン先の隙間に前記酸性樹脂と前記金属顔料との皮膜を形成しようとするが、十分に覆いきれずに、該ペン先の隙間から乾燥し続けてしまい、ペン先内のインキが乾燥して増粘し続けるため、ドライアップ時の書き出しにおいて、非常に悪く、筆跡カスレが発生してしまい、十分なドライアップ性能が得られない。また、本発明のように金属顔料を用い、ボールペンとして用いる場合では、ペン先が乾燥すると、インキ中にアルミニウム粉、ステンレス鋼粉など硬い金属粉であるため、ボールの回転阻害を起こしやすく、ボールが回転しづらくなり、ドライアップ時の書き出しも劣りやすい。さらに、前記ペン先の隙間から乾燥し続けてしまい、ペン先の隙間から大気中の二酸化炭素が入り込みやすく、ペン先のpHが酸性側に寄りやすくなり、インキ経時安定性に影響しやすいため、ペン先をできるだけ早く覆う必要がある。
そこで、本願発明者が鋭意検討した結果、デキストリンを用いることで、ドライアップ性能を向上するのに十分な皮膜を形成することが可能になることが解った。これは、デキストリンを用いることで、ペン先のインキが乾燥時に、形成する皮膜の固化を和らげて、ドライアップ性能向上効果が得られる。
また、デキストリンは、数個のα−グルコースが、グリコシド結合によって重合した物質の総称で、食物繊維の一種であり、デンプンの加水分解により得られるものである。特に、デンプンに酵素・酸を作用させて、分解して得られるデンプン糖化物や、前記デンプン糖化物の末端基を還元した還元澱粉糖化物が好ましい。
また、デキストリンを溶解安定するのに用いる溶剤としては、多価アルコールを用いるのが良い。また、多価アルコールは、吸湿効果もあるため、含有することで、ペン先のインキが、乾燥時に、デキストリンによって形成される皮膜の固化を和らげて、ドライアップ性能をより向上する効果が得られる。さらに、本発明で用いる酸性樹脂についても、溶解安定させる効果もあるため、より好ましい。
また、デキストリンの重量平均分子量については、5000〜100000がより好ましい。重量平均分子量が100000を超えると、ペン先に形成される皮膜が硬く、ドライアップ時の書き出しにおいて、筆跡がカスレやすくなる傾向があり、一方、重量平均分子量が5000未満だと、吸湿性が高くなりやすく、ペン先に皮膜が柔らかくなりやすく、溶媒の蒸発を十分に抑制できずに金属顔料や樹脂などが乾燥固化して筆記不能の原因になってしまうためである。また、重量平均分子量が20000より小さいと、皮膜が薄くなりやすい傾向があるため、重量平均分子量が、20000〜100000が最も好ましい。
デキストリンの含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1〜5.0質量%が好ましい。これは、0.1質量%より少ないと、ドライアップ性能の効果が十分得られない傾向があり、5.0質量%を越えると、インキ中で溶解しづらい傾向があるためである。よりインキ中の溶解性について考慮すれば、0.1〜3.0質量%が好ましく、よりドライアップ性能について考慮すれば、1.0〜3.0質量%が、最も好ましい。
さらに、ドライアップ性能について考慮すれば、吸湿効果のある尿素を含有する方が好ましい。これは、ペン先のインキが、乾燥時に、デキストリンによって形成する皮膜の固化を和らげて、よりドライアップ性能向上効果が得られるためである。そのため、本発明では、デキストリンと尿素を併用する方が好ましい。
また、尿素の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1〜5.0質量%が好ましい。これは、その範囲を外れると、ドライアップ性能の効果が十分得られない傾向があるためであり、よりその傾向を考慮すれば、0.1〜3.0質量%が好ましく、最も好ましくは、1.0〜3.0質量%である。
また、多価アルコール溶剤とは、二個以上の水酸基が脂肪族あるいは脂環式化合物の相異なる炭素原子に結合した化合物である溶剤であり、その中でも、ドライアップ性能を向上する傾向を考慮すれば、脂肪族の多価アルコールが好ましく、その傾向を最も考慮すれば、2価または3価の水酸基を有する多価アルコールを少なくとも含有することが、最も好ましい。これらは、単独または2種以上混合して使用してもよい。
溶剤の含有量は、溶解性、ドライアップ性、にじみ等を考慮すると、インキ組成物全量に対し、10.0〜25.0質量%が好ましく、より考慮すれば、10.0〜20.0質量%が好ましい。
金属顔料については、金属粉顔料を用いるが、具体的には、アルミニウム粉、真鍮粉、ステンレス鋼粉、ブロンズ粉などの金属光沢を有する金属粉顔料をそのまま用いても良く、それらの金属粉顔料に着色剤を吸着した金属顔料などでも良い。また、アルミニウム粉などの前記金属粉顔料を予め界面活性剤、樹脂、溶剤などで加工処理して分散させて、ペースト状にした顔料分散体や液体状の金属顔料分散体などにしても良く、また、アルミニウム粉などの前記金属粉顔料をワックス、界面活性剤、樹脂などで加工処理はするが、溶剤を含有してない固形状金属顔料などにしても良い。
前記金属顔料の中でも、固形状金属顔料が好ましく、溶剤を含有してない固形状金属顔料がより好ましい、これは、金属顔料中に溶剤を含有しなければ、本発明で用いる多価アルコールや酸性樹脂との相性による顔料分散性やインキ経時安定性に影響もないため、より効果的である。ここでは、固形状金属顔料とは、該固形状金属顔料全量に対して、顔料固形分量が、80質量%以上の金属顔料のことを示し、固形状とは、常温にて一定の形をもっているものとする。さらに、より顔料分散性やインキ経時安定性を考慮すれば、溶剤を含有しない固形状金属顔料が、該固形状金属顔料全量に対して、顔料固形分量は、90〜99質量%の金属顔料が最も好ましい。特に、金属顔料は、生産性を考慮すれば粉末状よりも、粉末を固めて顆粒状(平均粒子径0.1〜2.0mm)にしたものを用いる方が好ましい。
金属顔料の中でも、リーフィングタイプとノンリーフィングタイプとあるが、リーフィングタイプが、好ましい。これは、金属顔料がインキ膜の表層に浮いて配列するため、金属光沢性が良くなるためであり、特に、アルミニウム粉を用いたものが好ましいが、これは金属の中でも比重が比較的に小さいため、インキ膜の表層に配列しやすいことで金属光沢性が良く、筆跡に美感が得られやすく、顔料の沈降も起こりにくいためである。また、金属粉の形状については、鱗片形状であると、光の拡散率が高く、金属光沢性がより鮮明であるために好ましい。
また、金属顔料の大きさは、平均粒子径が1〜30μmのものが好ましく、平均粒子径が1μmよりも小さいと光沢が得られづらい傾向があり、30μmよりも大きいと、ペン先でインキ中の金属顔料が詰まりやすく、筆記不良の原因になりやすい傾向があるためである。よりその傾向を考慮し、ボール座の摩耗抑制も考慮すれば、平均粒子径は3〜20μmが好ましく、最も好ましくは、5〜15μmである。また、平均粒子径は、レーザー回折法(MICROTRAC 9320-X100 Honeywell製)による体積基準法によって求められる。
また、金属顔料の含有量は、インキ組成物全量に対し、1.0質量%未満だと所望の色調が得られづらく、10.0質量%以上だと、インキ経時安定性が劣りやすくなるため、1.0〜10.0質量%が好ましい。さらに、ドライアップ性能の向上やボール座の摩耗を考慮すれば、1.0〜7.0質量%がより好ましく、最も好ましくは、1.0〜5.0質量%が好ましい。
本発明で用いる金属顔料については、具体的には、金属顔料は、アルミニウムペースト状としては、WXM0630、WB0230、400SW、FM4010WG(以上、東洋アルミニウム(株)製)などや、着色アルミニウム顔料としては、F503RG、F503BG、F500SI、F500RE、F500RE、F500BL(以上、東洋アルミニウム(株)製)などや、固形状のRotosafeAqua 250 042、同250 022、同260 003など(以上、ECKART(株)製)が挙げられる。
また、酸性樹脂については、カルボキシル基、フェニル基、スルホン酸基などを有する酸性樹脂が挙げられるが、具体的には、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレンーマレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリビニル−スルホン酸樹脂などが挙げられる。その中でも、カルボキシル基を有すると、より金属顔料を吸着しやすく、金属顔料を長期間顔料分散安定化する傾向があるため、カルボキシル基を有する酸性樹脂が好ましく、さらに好ましくは、スチレン基の立体構造による障害によって、金属顔料を反発させやすくすることで、金属顔料を分散安定しやすい傾向があるため、スチレン基とカルボキシル基を有するスチレン−アクリル樹脂が最も好ましい。
酸性樹脂の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1質量%未満だと所望の顔料分散効果が得られづらく、5.0質量%以上だと、インキ経時安定性が劣りやすくなるため、0.1〜5.0質量%が好ましい。より好ましくは1.0質量%〜4.0質量%である。
また、本発明においては、pH調整剤を用いる方が好ましい。これは、本発明で用いる酸性樹脂については、中和が不十分だと、金属顔料のインキ経時安定性に影響を及ぼし、顔料分散性に影響してしまい、析出物が発生してしまうおそれがあるためである。
pH調整剤として、具体的には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミンや、アンモニアや、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム等のアルカリ性無機塩、乳酸、酢酸、クエン酸等の有機酸等が挙げられる。その中でも、インキ経時安定性を考慮すると、より弱塩基性であるトリエタノールアミンを用いることが好ましいが、酸性樹脂を中和するのには、十分な効果が得られづらいため、酸性樹脂を用いるには、トリエタノールアミンより強い塩基性を持つ、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のトリエタノールアミン以外のpH調整剤を用いる方が好ましい。しかし、トリエタノールアミン以外のpH調整剤を単独で用いると、塩基性が強過ぎて、インキ経時安定性に影響しやすいので、トリエタノールアミンを併用する方が好ましい。トリエタノールアミン以外のpH調整剤としては、インキ経時安定性を考慮すれば、ジエタノールアミン又はジメチルエタノールアミンを用いるのが、好ましい。そのため、本発明においては、2種以上のpH調整剤を用いる方が好ましく、最も好ましくは、2種以上のアルカノールアミンを用いる方が好ましい。
また、pH調整剤の含有量について、インキ組成物全量に対し、トリエタノールアミンの含有量は、インキ経時安定性を考慮して0.1質量%〜10.0質量%が好ましい。また、トリエタノールアミン以外のジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等のpH調整剤の含有量は、0.1質量%未満だと酸性樹脂に対して中和効果が得られにくく、5.0質量%を超えると塩基性が強くなり、インキ経時安定性が劣る可能性があるため、0.1〜5.0質量%がより好ましい。
また、顔料分散性の向上を考慮して、剪断減粘性付与剤を使用しても良い。剪断減粘性付与剤としては、架橋型アクリル酸重合体、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグリカン、グアーガム、ローカストビーンガム、λ−カラギーナン、セルロース誘導体、ダイユータンガム等が挙げられ、これらを含有することで、インキ中で三次元網目構造を形成することで、顔料分散を安定しやすくなる。これらの剪断減粘性付与剤は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。
インキ粘度については、20℃環境下、剪断速度0.001(sec-1)で、インキ粘度は、1000〜5000(Pa・s)が好ましい。前記インキ粘度が1000(Pa・s)未満だと、インキ粘度が低過ぎて、顔料分散性に影響しやすく、5000(Pa・s)を越えると、ドライアップ性能やインキ追従性が劣りやすいためである。より顔料分散性、ドライアップ性能やインキ追従性を向上する傾向を考慮すれば、1000〜3000(Pa・s)が好ましい。
これらの剪断減粘性付与剤を用いる場合、アミノカルボン酸を用いる方が好ましい、これは、金属顔料は、インキ中において金属イオンが溶出しており、該金属イオンによって三次元網目構造を形成するのを妨害しやすく、インキ粘度を減粘してしまうおそれがあり、アミノカルボン酸を含有することで、金属イオンをアミノカルボン酸が包み込むことで、剪断減粘性付与剤の三次元網目構造を安定形成しやすくなり、顔料分散性を安定化しやすくするためである。また、インキ中において金属イオンが溶出することで、該金属イオンが他の添加剤と反応して金属塩析出物を生ずる可能性があるため、上記同様に、金属イオンをアミノカルボン酸が包み込むことで、金属塩析出物を抑制しやすくする効果も得られやすい傾向がある。
アミノカルボン酸としては、具体的に、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、L−アスパラギン酸(ASDA)、L−グルタミン酸二酢酸(GLDA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸(HIDA)等や、それらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等の塩が挙げられる。これらは、単独または2種以上混合して使用してもよい。その中でも、より金属イオンを包み込みやすいエチレンジアミン四酢酸(EDTA)やその塩を用いる方が好ましい。アミノカルボン酸の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.05〜2.0質量%が好ましい。0.05質量%より少ないと、金属イオンを包み込み効果が劣りやすく、2.0質量%を越えると、インキ経時が不安定性になるためであり、さらに好ましくは、インキ組成物全量に対し、0.1〜1.0質量%である。
また、剪断減粘性付与剤中でも、架橋型アクリル酸重合体を用いる方が、好ましい、これは、架橋型アクリル酸重合体は、ペン先が乾燥時に、形成する皮膜が他よりも柔らかく、ドライアップ性能には有利であり、さらに顔料分散性も長期間安定化する効果があるためである。さらに、金属顔料は、インキ中において、金属イオンが溶出し、インキ中で反応して析出物を発生する可能性があり、インキ経時が不安定になりやすい。そこで、架橋型アクリル酸重合体を添加すると、多数存在するカルボキシル基(−COO)によって、溶出した金属イオンを包み込むことで、金属イオンの反応を抑制しやすいと推測される。そのため、インキ経時を向上するには、架橋型アクリル酸重合体を用いることが、最も好ましい。
また、潤滑性を向上することで、ボールの回転をスムーズにすることで、ドライアップ性能を向上しやすいために、リン酸エステル系界面活性剤、脂肪酸塩などを用いる方が好ましい。特に、リン酸基を有するリン酸エステル系界面活性剤を用いる方が、好ましい。これは、リン酸基が金属吸着することで、より潤滑性を向上しやすく、筆記時の線とびを抑制し、ドライアップ時においてもカスレが発生しにくい傾向となるためである。リン酸エステル系界面活性剤の種類としては、スチレン化フェノール系、ノニルフェノール系、ラウリルアルコール系、トリデシルアルコール系、オクチルフェノール系、ヘキサノール系等が上げられる。この中でも、フェニル骨格を有すると立体障害により潤滑性に影響が出やすいため、フェニル骨格を有さないリン酸エステル系界面活性剤を用いる方が、好ましい。これらは、単独または2種以上混合して使用してもよい。
単糖類の還元物については、糖類の中でもこれ以上加水分解されない構成単位が単糖類であり,代表的なものはグルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノースなどの単糖類があり、それらの単糖類を還元したものである。その中でも、ドライアップ性能を向上するには、糖アルコールが好ましい。
前記単糖類の還元物の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1〜10.0質量%が好ましい。これは、この範囲を下まわると、吸湿効果が十分得られない傾向があり、この範囲を越えると、吸湿効果の高すぎる傾向があるため、ドライアップ性能が劣る傾向があるためである。よりドライアップ性能について考慮すれば、0.5〜5.0質量%が、最も好ましい。
本発明の筆記具用水性インキ組成物のpHは、インキ経時安定性を考慮して、pH値が7.0〜10.0が好ましい。これは、pH値7未満の酸性側に近づいたり、pH値10を超えて強アルカリ側に近づくと、金属顔料が腐食しやすくなるためで、また、pH値10を超えてアルカリ側に近づくと、顔料の分散性に影響しやすくなるためである。特に、アルミニウム顔料を用いる場合は、アルミニウムの腐食を考慮すれば、pH値が7.0〜9.0がより好ましい。また、長期間放置していると、空気中の二酸化炭素によって、pH値が酸性側に寄りやすいが、本発明のように尿素を含有することで、長期間経時によっても、pH値が7未満になるのを抑制するため、より効果的に用いることが可能である。IM−40S型pHメーターを用いて、20℃にて測定した値を示すものである。
本発明のように金属顔料を用いる場合は、金属顔料中の金属粉の形状は、鱗片形状、角形状のものが多く、インキ製造時に巻き込こんだ気泡が抜けにくい傾向があるため、気泡吸収剤を用いる方が好ましい。気泡吸収剤としては、ヒドロキシルアミン類、アスコルビン酸類、エリソルビン酸類が挙げられる。これらの気泡吸収剤は還元性を示す化合物であり、インキ中の酸素を吸収することで、気泡吸収効果を奏する。また、ヒドロキシルアミン類、アスコルビン酸類、エリソルビン酸類については、ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミンの誘導体、アスコルビン酸、アスコルビン酸の誘導体、エリソルビン酸、エリソルビン酸の誘導体や、それらの塩などが挙げられる。特に、気泡吸収効果について考慮すれば、ヒドロキシルアミン類、アスコルビン酸類を用いる方が好ましいが、アスコルビン酸類は酸性が強いものもあり(pH=2)、インキ中の成分と反応することでインキ経時安定性に影響しやすく、本発明で用いる金属顔料の分散性に影響が出やすいため、ヒドロキシルアミン類を用いる方が好ましい。
気泡吸収剤の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.01〜5.0質量%が好ましい。これは、0.01質量%以下であると、インキ中の酸素を十分に吸収しづらい傾向があるためであり、5.0質量%を超えると、インキ経時安定性に影響を及ぼす傾向があるためである。よりその傾向を考慮すれば、0.1〜3.0質量%が好ましく、最も好ましくは、0.1〜1.0質量%である。
また、本発明のように顔料として金属顔料を用いる場合では、ボールペンでは、球状樹脂粒子を含有することで、ボールとボール座間でクッションのような働きをし、前記顔料粒子による回転阻害を抑制しやすくする効果があり、ボールの回転をスムーズにしやすくし、ドライアップ性能の向上やボール座の摩耗の抑制をしやすい効果がある。前記顔料の固形分量をA、球状樹脂粒子の固形分量をBとした場合、AとBとの関係が、1.0≦B/A≦3.0が好ましい、1.0>B/Aだと、前記顔料粒子による回転阻害を抑制しづらく、ドライアップ性能に影響しやすく、3.0<B/Aだと、金属顔料の光沢性が劣りやすいためである。よりその傾向を考慮すれば、1.0≦B/A≦2.0が最も好ましい。
球状樹脂粒子は、 着色されたものでもよく、例えば市販の樹脂粒子を用いることができる。材質は特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、又はポリオレフィン等を含有する球状樹脂粒子を用いることができる。また、球状樹脂微粒子は、粉体や水分散体であってもよい。また、球状樹脂粒子は、真球状に限定されるものではなく、略球状の樹脂粒子や、略楕円球状の樹脂粒子などでも良く、中空樹脂粒子、中実樹脂粒子、マイクロカプセル樹脂粒子に限定されるものでもない。市販の球状樹脂微粒子としては、ルミコール(商品名、日本蛍光化学社製)、ケミパール(商品名、三井化学社製)などが挙げられる。
本発明では、金属顔料以外の着色剤を用いても良い。無機、有機、加工顔料などを用いても良く、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化鉄、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、キノフタロン系、スレン系、トリフェニルメタン系、ペリノン系、ペリレン系、ギオキサジン系、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料等が挙げられる。その他、着色樹脂粒子体として顔料を媒体中に分散させてなる着色体を公知のマイクロカプセル化法などにより樹脂壁膜形成物質からなる殻体に内包又は固溶化させたマイクロカプセル顔料を用いても良い。また、着色剤として、染料を併用しても良い。染料については、直接染料、酸性染料、塩基性染料、含金染料、及び各種造塩タイプ染料等が採用可能である。更に、顔料を透明、半透明の樹脂等で覆った着色樹脂粒子などや、また着色樹脂粒子や無色樹脂粒子を、顔料もしくは染料で着色したもの等も用いることもできる。これらの顔料および染料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。含有量は、インキ組成物全量に対し、1質量%〜20質量%が好ましい。
その他の添加剤は、所望により添加剤を含有することができる、具体的には、シリコ−ン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などの潤滑剤、アクリル系樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、スチレン−ブタジエン系樹脂エマルジョンなどの定着剤、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等の防菌剤、ベンゾトリアゾールなどの防錆剤などを添加することができる。これらは単独または2種以上組み合わせて使用することができる。
また、ボールペンの場合、また、ボール材は、特に限定されるものではないが、タングステンカーバイドを主成分とする超硬合金ボールや、ボール表面に炭素質膜が形成されるとともに、前記炭素質膜が炭素原子及び該炭素原子と結合した酸素原子とを有するボールや、炭化珪素、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素などが挙げられる。特に、金属顔料はボール座の摩耗を促進しやすいため、ボール表面に炭素質膜が形成されるとともに、前記炭素質膜が炭素原子及び該炭素原子と結合した酸素原子とを有するボールや炭化珪素を用いる方が好ましい。また、ボールの腐食を抑制することを考慮すれば、硫黄系化合物を含有することが好ましい。また、ボールの大きさは、その筆記具の用途や筆記時に要求される描線の幅などによって決められるが、一般に0.1〜2.0mmの範囲から選択される。本発明は、直径が小さいボール、例えば直径が0.5mm以下である小径ボールを用いた場合に、より好ましい効果を発揮できる。これは、同一距離の筆記をする場合にボールの直径が小さいほどボールの回転数が多くなるので、ボール抱持部が摩耗し易い傾向であるためである。
また、ボールペンチップのボールの軸方向の移動量は30〜50μmが好ましい、30μm未満だと、インキ量が少なく、筆跡カスレや、筆跡の金属光沢性が劣りやすく、50μmを越えると、筆跡乾燥性が劣りやすいためである。より考慮すれば、41〜50μmがより好ましく、最も好ましくは、42〜47μmである。
次に実施例を示して本発明を説明する。
実施例1
金属顔料(アルミニウム顔料95%含有物{固形状金属顔料}、リーフィングタイプ)
3.0質量部
酸性樹脂(カルボキシル基を有する酸性樹脂) 2.0質量部
水 72.4質量部
多価アルコール(エチレングリコール) 15.0質量部
デキストリン(重量平均分子量:100000) 1.0質量部
尿素 1.0質量部
pH調整剤(ジエタノールアミン) 1.0質量部
pH調整剤(トリエタノールアミン) 2.0質量部
エチレンジアミン四酢酸(EDTA) 0.5質量部
潤滑剤(リン酸エステル系界面活性剤) 1.0質量部
防錆剤(ベンゾトリアゾール) 0.5質量部
剪断減粘性付与剤(架橋型アクリル酸重合体) 0.60質量部
金属顔料、酸性樹脂、水、多価アルコール溶剤、デキストリン、尿素、pH調整剤、エチレンジアミン四酢酸、潤滑剤、防錆剤をマグネットホットスターラーで加温撹拌等してベースインキを作成した。
その後、上記作製したベースインキを加温しながら、剪断減粘性付与剤を投入してホモジナイザー攪拌機を用いて均一な状態となるまで充分に混合攪拌して、実施例1の筆記具用水性インキ組成物を得た。
尚、実施例1のインキ粘度は、TAインスツルメント社製レオメーターAR−G2粘度計(コーンプレート40mm・角度2°)を用いて、20℃の環境下で、剪断速度0.001(sec-1)にてインキ粘度を測定したところ、1500Pa・sであった。また、実施例1のpHは、IM−40S型pHメーターを用いて、20℃にて測定したところ、pH=7.5であった。
実施例2〜13
インキ配合を表に示すように変更した以外は、実施例1と同様な手順で実施例2〜13の筆記具用水性インキ組成物を得た。表に、インキ配合および評価結果を示す。
Figure 2014139294
Figure 2014139294
比較例1〜7
インキ配合を表に示すように変更した以外は、実施例1と同様な手順で比較例2〜7の筆記具用水性インキ組成物を得た。表に、インキ配合および評価結果を示す。
Figure 2014139294
試験および評価
実施例1〜13及び比較例1〜7で作製した筆記具用水性インキ組成物を、インキ収容筒の先端にボール径が0.5mmのボールを回転自在に抱持したボールペンチップ(ボールの軸方向の移動量45μm)をチップホルダーに介して具備したインキ収容筒内(ポリプロピレン製)に充填したレフィルを(株)パイロットコーポレーション製のゲルインキボールペン(商品名:G−knock)に装着して、以下の試験および評価を行った。尚、ドライアップ性能試験の評価は、筆記試験用紙としてJIS P3201 筆記用紙Aを用い、以下のような試験方法で評価を行った。
ドライアップ性能試験:ペン先(チップ先)を出したまま、50℃で2週間放置した後、手書き筆記した際の筆跡の状態を評価した。
筆跡にカスレがなく、筆跡が良好のもの ・・・◎
筆跡に若干カスレが出るが、問題ないもの ・・・○
筆跡にカスレが出るもの ・・・△
筆跡にカスレがひどかったもの ・・・×
顔料分散性試験:直径15mmの密開閉ガラス試験管に各筆記具用水性インキ組成物を入れて、常温にて1か月放置後、適量採取し、顕微鏡で顔料の分散状態を観察した。
顔料が均一分散されているもの ・・・◎
顔料分散の崩れが一部確認されたが、実用上問題ないレベルのもの ・・・○
顔料分散の崩れがひどく、筆記不良になるレベルのもの ・・・×
インキ経時試験:ボールペン用レフィルを50℃の環境下、2ヶ月間放置後に、チップ本体内のインキを顕微鏡観察した。
析出物がなく、良好のもの ・・・◎
析出物が微少に発生したが、実用上、問題のないもの ・・・○
析出物が発生し、実用性に乏しいもの ・・・×
色調試験:手書き筆記後の色調を目視で観察した。
金属光沢が非常に良いもの ・・・◎
金属光沢が良いもの ・・・○
金属光沢がやや劣るもの ・・・△
金属光沢が劣り、実用性に乏しいもの・・・×
表1、2の結果より、実施例1〜13では、ドライアップ性能試験、顔料分散性試験、インキ経時試験ともに良好もしくは、問題のないレベルの性能が得られた。
表3の結果より、比較例1、2、7ではデキストリンを用いなかったため、ドライアップ性能試験において、筆跡にカスレがひどく、実用性に乏しいレベルであった。
比較例3〜5では、酸性樹脂を用いなかったため、顔料分散の崩れがひどかった。
比較例6では、多価アルコールを用いなかったため、酸性樹脂やデキストリンが溶解安定せず、顔料分散の崩れもひどかった。
特に、筆記具用水性インキ組成物を直詰めしたインキ収容筒を、軸筒内に配設し、前記筆記先端を前記軸筒の先端開口部から出没可能としたことを特徴とするノック式筆記具や回転繰り出し式筆記具等の出没式筆記具においては、キャップ式筆記具と異なり、常時、ペン先を外部に露出した状態であり、ペン先端での乾燥固化によるドライアップ性能が重要になるため、本発明の効果が顕著となる。
本発明では、筆記具用水性インキ組成物をボールペンに用いた場合には、ボールペンチップ先端縁の内壁に、ボールを押圧するコイルスプリングを配設することによって、ボールペンチップ先端のシール性を保つことで、チップ先端のインキ増粘を抑制しやすくすることで、ドライアップ性能向上しやすくなるため、より好ましい。
本発明は、実施例のボールペンに限らず、万年筆、マーカー、サインペン、プレートペン等に好適に使用でき、さらに詳細としては、該筆記具用水性インキ組成物を充填した、キャップ式、出没式等の筆記具として広く利用することができる。

Claims (10)

  1. 少なくとも水、金属顔料、酸性樹脂、多価アルコール、デキストリンからなることを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
  2. 前記デキストリンの重量平均分子量が、5000〜100000であることを特徴とする請求項1に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  3. 前記金属顔料が固形状金属顔料であり、該固形状金属顔料全量に対して、顔料固形分量が80質量%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  4. 前記酸性樹脂が、スチレン−アクリル樹脂であること特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  5. 前記筆記具用水性インキ組成物に、尿素を含有すること特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  6. 前記筆記具用水性インキ組成物に、2種以上のpH調整剤を含有すること特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  7. 前記筆記具用水性インキ組成物に、アミノカルボン酸を含有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  8. 前記筆記具用水性インキ組成物に、剪断減粘性付与剤を含有し、20℃環境下、剪断速度0.001(sec-1)で、インキ粘度が、1000〜5000Pa・sであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  9. 前記筆記具用水性インキ組成物に、単糖類の還元物を含有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の筆記具用水性インキ組成物をインキ収容筒に直詰めしたことを特徴とする筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017119862A (ja) * 2015-12-25 2017-07-06 株式会社パイロットコーポレーション ボールペン用光輝性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン

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