JP6104476B2 - フェーズドアレイアンテナ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、変調波信号を増幅する電力増幅器における信号の非線形性を補償する機能を有するフェーズドアレイアンテナ装置に関するものである。
フェーズドアレイアンテナ装置を用いるマイクロ波送受信装置は、レーダー用途に用いられる場合、送信機については線形性を求められることがないが、通信用途に用いられる場合、送信機について線形性が求められる。
フェーズドアレイアンテナ装置を用いるマイクロ波送受信装置では、各素子アンテナに接続される送受信機モジュールを小さくする必要があるため、送信機に含まれる電力増幅器の効率を上げる必要がある。
しかし、電力増幅器の効率を上げると、一般的には非線形性が大きくなり、歪みが発生する。
以下の特許文献1には、フェーズドアレイアンテナ装置を用いるマイクロ波送受信装置の線形性を高める技術が開示されている。
即ち、特許文献1には、フェーズドアレイアンテナ装置を用いるマイクロ波送受信装置が、送信信号であるマイクロ波を送信したのち、そのマイクロ波を受信した受信端末から当該マイクロ波の受信信号をフィードバック信号として収集し、そのフィードバック信号を用いて、送信信号に対する歪補償処理を実施することで、線形性を高める技術が開示されている。
以下の特許文献2〜6には、フェーズドアレイアンテナ装置を構成しているアンテナモジュールの線形性を高める技術が開示されている。
即ち、特許文献2,4には、各アンテナモジュールに接続しているスイッチを切り替えることで、各アンテナモジュールから送信される信号をフィードバック信号として戻し、アンテナモジュール毎に、そのフィードバック信号を用いて、送信信号に対する歪補償処理を実施することで、各アンテナモジュールの線形性を高める技術が開示されている。
特許文献3には、フェーズドアレイアンテナ装置を構成している各アンテナモジュールの動作がすべて同じ特性であると仮定して、RF部における合成器が、逆歪み信号を送信信号に加算する歪補償処理を実施し、歪補償処理後の送信信号を複数のアンテナモジュールに分配する技術が開示されている。
特許文献5には、各アンテナモジュールに接続されている分配器によって、各アンテナモジュールから送信される信号の一部をフィードバック信号として取り出し、アンテナモジュール毎に、そのフィードバック信号を用いて、送信信号に対する歪補償処理を実施することで、各アンテナモジュールの線形性を高める技術が開示されている。
特許文献6には、フェーズドアレイアンテナ装置を構成している複数のアンテナモジュールのうち、一部のアンテナモジュールの中に歪み補償装置を実装している技術が開示されている。
特開2010−232866号公報 特開2006−94043号公報 特開2006−67428号公報 特開2011−19029号公報 特開2002−190712号公報 特開2004−135263号公報
従来のフェーズドアレイアンテナ装置は以上のように構成されているので、特許文献1の場合、受信端末から受信信号をフィードバック信号として収集することができれば、送信信号に対する歪補償処理を実施して、線形性を高めることができる。しかし、例えば、受信端末が移動体端末等の場合には、フィードバック信号を収集することができるとは限らず、マイクロ波に対する歪補償処理を実施することができないことがあるという課題があった。
また、特許文献2〜6の場合、個々のアンテナモジュールの線形性を高めることができるが、アンテナパターンのサイドローブを抑圧するために振幅分布をつけると、各アンテナモジュールの線形性を高めたとしても、振幅分布をつけない場合よりも、小さな出力電力で歪み発生してしまうという課題があった。
ここで、図15は4×4のアンテナモジュールからなるフェーズドアレイアンテナのアンテナパターンの一例を示す説明図である。
特に図15(a)は振幅分布をつけない場合のアンテナパターン及び所要振幅分布を示し、図15(b)は振幅分布をつけた場合のアンテナパターン及び所要振幅分布を示している。
図15(a)と図15(b)を比較すると、振幅分布をつけた場合の方がアンテナパターンのサイドローブを抑圧できることが分かる。
各アンテナモジュールから放射される信号の電力を変化させる場合、各アンテナモジュールに実装されている可変利得器の利得又は可変減衰器の減衰量を調整するが、通常、フェーズドアレイアンテナを構成する各アンテナモジュールは同じ素子を用いるため、各アンテナモジュールに実装されている最終段増幅器の飽和出力は同じである。
このため、各アンテナモジュールの線形性を高めたとしても、フェーズドアレイアンテナ全体の出力電力を高めていくと、振幅分布をつけているか否かにかかわらず、所要振幅分布が0dBのアンテナモジュールに実装されている最終段増幅器が先に非線形動作して歪みが発生する。図15(a)の例では、全てのアンテナモジュールの所要振幅分布が0dBである。図15(b)の例では、16個のアンテナモジュールのうち、中心部分に配置されている4個のアンテナモジュールの所要振幅分布が0dBである。
また、振幅分布をつけた場合のフェーズドアレイアンテナは、所要振幅分布が0dBより小さいアンテナモジュールを含む分だけ、全体の出力電力が、振幅分布をつけない場合のフェーズドアレイアンテナ全体の出力電力より小さい。
したがって、所要振幅分布が0dBのアンテナモジュールに実装されている最終段増幅器が非線形動作して歪みが発生する際の全体の出力電力は、振幅分布をつけた場合のフェーズドアレイアンテナの方が、振幅分布をつけない場合のフェーズドアレイアンテナより小さくなる。
図16は振幅分布をつけた場合と振幅分布をつけない場合の出力電力の一例を示す説明図である。
図16の例では、振幅分布をつけた場合、振幅分布をつけない場合より、歪みの悪化が約6dB早くなっていることを示している。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、振幅分布をつけた場合でも、振幅分布をつけない場合と同等の出力電力まで、歪みの発生を防止することができるフェーズドアレイアンテナ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るフェーズドアレイアンテナ装置は、送信信号に対して、歪補償係数を用いる歪補償処理を実施して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償する歪補償部と、歪補償部による歪補償処理後の送信信号を分配する分配部と、分配部により分配された送信信号の振幅及び位相を調整するとともに、その送信信号の電力を増幅する信号処理を実施して、フェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナから信号処理後の送信信号を放射する一方、信号処理後の送信信号の一部をフィードバック信号として、そのフィードバック信号の振幅及び位相を調整し、調整後のフィードバック信号を出力する複数のアンテナモジュールと、複数のアンテナモジュールから出力されたフィードバック信号を合成する合成部と、合成部により合成されたフィードバック信号と歪補償部による歪補償処理前の送信信号との差分から、当該送信信号に対して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、その歪補償係数を歪補償部に出力する歪補償信号出力部とを備え、複数のアンテナモジュールが、フェーズドアレイアンテナにおけるアンテナパターンのサイドローブを抑圧するためにつけられている振幅分布によってグループ分けされており、振幅分布が同一のグループに属する1つ以上のアンテナモジュールの中で、代表のアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を合成部に出力し、代表以外のアンテナモジュールはフィードバック信号を合成部に出力しないようにしたものである。
この発明によれば、複数のアンテナモジュールから出力されたフィードバック信号を合成する合成部を設け、歪補償信号出力部が、合成部により合成されたフィードバック信号と歪補償部による歪補償処理前の送信信号との差分から、当該送信信号に対して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、その歪補償係数を歪補償部に出力するように構成したので、振幅分布をつけた場合でも、振幅分布をつけない場合と同等の出力電力まで、歪みの発生を防止することができる効果がある。
この発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図である。 4個のアンテナモジュール4を含む4個のアレイアンテナモジュール3からなるフェーズドアレイアンテナを示す説明図である。 アレイアンテナモジュール3に含まれている4個のアンテナモジュール4の移相器41,53を示す説明図である。 個々のアンテナモジュール4毎に歪補償処理を実施する一般的なフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図である。 歪補償処理前後のACPR特性を示す説明図である。 16個(=4×4個)のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号の合成信号の振幅位相特性を示す説明図である。 この発明の実施の形態2によるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2によるフェーズドアレイアンテナ装置のモデム1−nにおける歪補償信号出力部61を示す構成図である。 モデム1−1〜1−NのPD部13によるフェーズドアレイアンテナの放射信号の歪み補償を示す説明図である。 この発明の実施の形態3によるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態4によるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図である。 ある一定の歪み値に対する各系統の振幅バラツキに伴う歪み補償量の劣化を示す説明図である。 この発明の実施の形態5によるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態6によるフェーズドアレイアンテナ装置のモデム1−nにおける歪補償信号出力部61を示す構成図である。 4×4のアンテナモジュールからなるフェーズドアレイアンテナのアンテナパターンの一例を示す説明図である。 振幅分布をつけた場合と振幅分布をつけない場合の出力電力の一例を示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面にしたがって説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図である。
図1のフェーズドアレイアンテナ装置は、時分割複数通信であるデュプレクス通信が可能な装置であり、モデム1、信号変換部2及び4個の単位モジュールであるアンテナモジュール4を含む4個のアレイアンテナモジュール3から構成されている。
図1の例では、アレイアンテナモジュール3の個数が4個である例を示しているが、アレイアンテナモジュール3の個数は1個以上であれば何個でもよい。また、アレイアンテナモジュール3に含まれるアンテナモジュール4の個数が4個である例を示しているが、アンテナモジュール4の個数は1個以上であれば何個でもよい。
図1において、モデム1のDSP11は送信信号であるディジタル信号を変調部12に出力するとともに、復調部18により直交復調された受信信号に対する所定のディジタル信号処理を実施するディジタル信号処理部である。このディジタル信号処理は、例えば、通信装置が信号を受信する際に行う一般的な信号処理が想定される。
変調部12はDSP11から出力されたディジタル信号を直交変調し、直交変調後のディジタル信号であるベースバンド信号をプリディストーション部(以下、「PD部」と称する)13及び歪補償信号出力部15に出力する。ここでは、変調部12がDSP11から出力されたディジタル信号を直交変調して、直交変調後のディジタル信号であるベースバンド信号を出力する例を示しているが、これは一例に過ぎず、例えば、ディジタル信号を直交変調して、直交変調後のディジタル信号であるIF(Intermediate Frequency)信号を出力するようにしてもよい。
PD部13は変調部12から出力されたベースバンド信号に対して、歪補償信号出力部15から出力される歪補償信号であるプリディストーション信号を用いる歪補償処理を実施して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償する歪補償部である。
信号変換部2のDAコンバータ(以下、「DAC」と称する)21はモデム1のPD13による歪補償処理後のベースバンド信号をディジタル/アナログ変換して、アナログのベースバンド信号を出力する。
周波数変換部22はDAC21から出力されたアナログのベースバンド信号の周波数を無線周波数に変換することで、無線周波数の信号であるRF信号を出力する。
分配器23は周波数変換部22から出力されたRF信号を4個のアレイアンテナモジュール3に分配する。
アレイアンテナモジュール3の分配器31は信号変換部2の分配器23により分配されたRF信号を4個のアンテナモジュール4に分配する。なお、分配器23及び分配器31から分配部が構成されている。
アンテナモジュール4の移相器41はアレイアンテナモジュール3の分配器31により分配されたRF信号の位相を調整し、位相調整後のRF信号を可変利得器42に出力する。移相器41によるRF信号の移相量は、フェーズドアレイアンテナの指向方向によって決定される。
可変利得器42は移相器41から出力されたRF信号の振幅を調整し、振幅調整後のRF信号を電力増幅器43に出力する。各アンテナモジュール4には、フェーズドアレイアンテナにおけるアンテナパターンのサイドローブを抑圧する目的で振幅分布がつけられており、可変利得器42の利得は、図15(b)に示すような各アンテナモジュール4の所要振幅分布によって決定される。
なお、移相器41及び可変利得器42によってRF信号の位相と振幅が適宜調整されることで、送信系における各アンテナモジュール4の振幅位相誤差が抑圧される。
電力増幅器43は可変利得器42から出力されたRF信号の電力を増幅する。
アイソレータ44はフェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナ47のアクティブインピーダンスや反射の影響を低減するために入出力間を絶縁している。ただし、アクティブインピーダンスの影響を受けない場合はアイソレータ44を省略するようにしてもよい。
フィルタ45は電力増幅器43で発生した高調波を低減し、高調波低減後のRF信号を出力する。
スイッチ46はRF信号を送信する場合、フィルタ45と素子アンテナ47を接続する。これにより、フィルタ45から出力されたRF信号が素子アンテナ47に与えられるが、そのRF信号の一部はフィードバック信号として可変減衰器48に出力される。
スイッチ46はRF信号を受信する場合、素子アンテナ47とフィルタ49を接続する。
素子アンテナ47はスイッチ46から出力されたRF信号を空間に放射する一方、到来してきたRF信号を受信し、そのRF信号である受信信号をスイッチ46に出力する。
可変減衰器48はスイッチ46から出力されたフィードバック信号の振幅を減衰し、振幅減衰後のフィードバック信号を出力する。
フィルタ49はスイッチ46から出力された受信信号に重畳されている高調波を低減し、高調波低減後の受信信号を出力する。
低雑音増幅器50はフィルタ49から出力された受信信号の電力を増幅する。
スイッチ51はRF信号を送信する場合、可変減衰器48と可変利得器52を接続し、RF信号を受信する場合、低雑音増幅器50と可変利得器52を接続する。
可変利得器52はスイッチ51から出力されたフィードバック信号又は受信信号の振幅を調整する。
移相器53は可変利得器52により振幅が調整されたフィードバック信号又は受信信号の位相を調整する。
移相器53によるフィードバック信号又は受信信号の移相量は、そのフィードバック信号又は受信信号の位相が、他のアンテナモジュール4から合成器32に出力されるフィードバック信号又は受信信号の位相と同位相になるように決定される。
なお、可変利得器52及び移相器53によってフィードバック信号又は受信信号の振幅と位相が適宜調整されることで、受信系における各アンテナモジュール4の振幅位相誤差が抑圧される。
アレイアンテナモジュール3の合成器32は4個のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号又は受信信号を合成する。
信号変換部2の合成器24は4個のアレイアンテナモジュール3の合成器32により合成されたフィードバック信号又は受信信号を合成する。なお、合成器32及び合成器24から合成部が構成されている。
周波数変換部25は合成器24により合成されたフィードバック信号又は受信信号の周波数を変換して、ベースバンドのフィードバック信号又は受信信号を出力する。
ADコンバータ(以下、「ADC」と称する)26は周波数変換部25から出力されたフィードバック信号又は受信信号をアナログ/ディジタル変換して、ディジタルのフィードバック信号又は受信信号を出力する。
モデム1のスイッチ14はRF信号を送信する場合、ADC26と歪補償信号出力部15を接続し、RF信号を受信する場合、ADC26と復調部18を接続する。
歪補償信号出力部15は変調部12から出力されたベースバンド信号と、ADC26からスイッチ14を介して出力されたフィードバック信号との差分から、そのベースバンド信号に対して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をPD部13に出力する。
歪補償信号出力部15によるプリディストーション信号の求める方式として、LUT方式、多項式方式、メモリポリナミナル方式などが考えられる。
どの方式でプリディストーション信号を求めてもよいが、この実施の形態1では、LUT方式で求める例を説明する。
歪補償信号出力部15の信号比較部16は変調部12から出力されたベースバンド信号と、ADC26からスイッチ14を介して出力されたフィードバック信号との差分を算出する。
PD信号生成部17は、予めベースバンド信号とフィードバック信号の差分に対応する歪補償係数を格納しているルックアップテーブルを保持しており、そのルックアップテーブルから信号比較部16により算出された差分に対応する歪補償係数を読み出し、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をPD部13に出力する。
復調部18はADC26からスイッチ14を介して出力されたディジタルの受信信号を直交復調し、直交復調後の受信信号をDSP11に出力する。
図2は4個のアンテナモジュール4を含む4個のアレイアンテナモジュール3からなるフェーズドアレイアンテナを示す説明図である。
この実施の形態1では、サブアレイである4個のアレイアンテナモジュール3が、互いに異なる方向(Aの方向、Cの方向、Gの方向、Iの方向)にビームを向けて、デュプレクス通信を行うものとする。
次に動作について説明する。
最初に信号を送信する場合の動作を説明する。
モデム1のDSP11は、送信信号であるディジタル信号を変調部12に出力する。
モデム1の変調部12は、DSP11からディジタル信号を受けると、そのディジタル信号を直交変調し、直交変調後のディジタル信号であるベースバンド信号をPD部13及び歪補償信号出力部15に出力する。
モデム1のPD部13は、変調部12からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号に対して、後述する歪補償信号出力部15から出力されるプリディストーション信号を用いる歪補償処理を実施して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償する。
PD部13による歪補償処理は、単位モジュールであるアンテナモジュール4から放射される信号の歪みを個別に補償するものではなく、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを一体的に補償するものである。即ち、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与えるプリディストーション信号をベースバンド信号に乗算することで、所要振幅分布が0dBのアンテナモジュール4に実装されている電力増幅器43の非線形動作を起因とする歪みを補償するものである。
信号変換部2のDAC21は、モデム1のPD部13から歪補償処理後のベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号をディジタル/アナログ変換して、アナログのベースバンド信号を出力する。
信号変換部2の周波数変換部22は、DAコンバータ21からアナログのベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号の周波数を無線周波数に変換することで、無線周波数の信号であるRF信号を出力する。
信号変換部2の分配器23は、周波数変換部22からRF信号を受けると、そのRF信号を4個のアレイアンテナモジュール3に分配する。
各アレイアンテナモジュール3の分配器31は、信号変換部2の分配器23からRF信号を受けると、そのRF信号を4個のアンテナモジュール4に分配する。
各アンテナモジュール4の移相器41は、アレイアンテナモジュール3の分配器31からRF信号を受けると、そのRF信号の位相を調整し、位相調整後のRF信号を可変利得器42に出力する。
移相器41によるRF信号の移相量は、フェーズドアレイアンテナの指向方向によって決定されるが、その具体例については後述する。
各アンテナモジュール4の可変利得器42は、移相器41から位相調整後のRF信号を受けると、そのRF信号の振幅を調整し、振幅調整後のRF信号を電力増幅器43に出力する。可変利得器42の利得は、図15(b)に示すような各アレイアンテナモジュール3の所要振幅分布によって決定される。
各アンテナモジュール4の電力増幅器43は、可変利得器42から振幅調整後のRF信号を受けると、そのRF信号の電力を増幅する。
これにより、電力増幅器43によって電力が増幅されたRF信号がアイソレータ44に出力されるが、電力増幅器43が非線形動作している場合には、電力増幅器43から出力されるRF信号には歪みが発生する。
素子アンテナ47のアクティブインピーダンスや反射の影響を低減するために、入出力間が絶縁されているアイソレータ44が、電力増幅器43とフィルタ45の間に設けられている。
各アンテナモジュール4のフィルタ45は、アイソレータ44を通過してきたRF信号を受けると、そのRF信号に重畳されている電力増幅器43で発生した高調波を低減し、高調波低減後のRF信号を出力する。
各アンテナモジュール4のスイッチ46は、RF信号を送信する場合、フィルタ45と素子アンテナ47を接続しているので、フィルタ45から出力されたRF信号が素子アンテナ47に与えられる。
これにより、素子アンテナ47からRF信号が空間に放射されるが、フィルタ45から出力されたRF信号の一部はフィードバック信号として、スイッチ46を通って可変減衰器48に与えられる。
各アンテナモジュール4の可変減衰器48は、スイッチ46からフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号の振幅を減衰し、振幅減衰後のフィードバック信号を出力する。
各アンテナモジュール4のスイッチ51は、RF信号を送信する場合、可変減衰器48と可変利得器52を接続しているので、可変減衰器48から出力されたフィードバック信号が可変利得器52に与えられる。
各アンテナモジュール4の可変利得器52は、スイッチ51からフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号の振幅を調整する。
各アンテナモジュール4の移相器53は、可変利得器52から振幅調整後のフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号の位相を調整する。
移相器53によるフィードバック信号の移相量は、そのフィードバック信号の位相が、他のアンテナモジュール4から合成器32に出力されるフィードバック信号の位相と同位相になるように決定される。
4個のアレイアンテナモジュール3において、各アンテナモジュール4の移相器53によるフィードバック信号の移相量が同様に決定されることで、4個のアレイアンテナモジュール3の合成器32から出力される合成後のフィードバック信号の位相が同位相になる。
ここで、各アンテナモジュール4の移相器41,53によるフィードバック信号の移相量の具体例を明示する。
図3はアレイアンテナモジュール3に含まれている4個のアンテナモジュール4の移相器41,53を示す説明図である。ただし、図3では、説明の簡単化のため、移相器41,53及び素子アンテナ47以外の要素の記述を省略している。また、図3では、4個のアンテナモジュール4を(1)〜(4)で区別している。
図3の例では、(1)〜(4)のアンテナモジュール4の移相器41の移相量φ1〜φ4を下記のように設定している。
φ1=60deg
φ2=40deg
φ3=20deg
φ4= 0deg
また、(1)〜(4)のアンテナモジュール4から合成器32に出力されるフィードバック信号の位相が同位相になるようにするため、(1)〜(4)のアンテナモジュール4の移相器53の移相量φ1〜φ4を下記のように設定している。
φ’1= 0deg
φ’2=20deg
φ’3=40deg
φ’4=60deg
各アレイアンテナモジュール3の合成器32は、4個のアンテナモジュール4からフィードバック信号を受けると、4個のフィードバック信号を合成し、合成後のフィードバック信号を出力する。
信号変換部2の合成器24は、4個のアレイアンテナモジュール3の合成器32から合成後のフィードバック信号を受けると、4個の合成後のフィードバック信号を更に合成し、合成後のフィードバック信号を出力する。
これにより、16個(=4×4個)のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号が合成され、合成後のフィードバック信号が周波数変換部25に出力される。
信号変換部2の周波数変換部25は、合成器24から合成後のフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号の周波数を変換して、ベースバンドのフィードバック信号を出力する。
信号変換部2のADC26は、周波数変換部25からベースバンドのフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号をアナログ/ディジタル変換して、ディジタルのフィードバック信号を出力する。
モデム1のスイッチ14は、RF信号を送信する場合、ADC26と歪補償信号出力部15を接続しているので、ADC26から出力されたディジタルのフィードバック信号が歪補償信号出力部15に与えられる。
モデム1の歪補償信号出力部15は、スイッチ14からディジタルのフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号と、変調部12から出力されたベースバンド信号との差分から、そのベースバンド信号に対して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をPD部13に出力する。
即ち、歪補償信号出力部15の信号比較部16は、変調部12から出力されたベースバンド信号と、ADC26からスイッチ14を介して出力されたフィードバック信号との差分を算出する。この差分はフェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み成分に相当する。
歪補償信号出力部15のPD信号生成部17は、予め、ベースバンド信号とフィードバック信号の差分に対応する歪補償係数を格納しているルックアップテーブルを保持しており、そのルックアップテーブルから信号比較部16により算出された差分に対応する歪補償係数を読み出し、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をPD部13に出力する。
ここでは、歪補償信号出力部15が、LUT方式でプリディストーション信号を求める例を示しているが、多項式方式やメモリポリナミナル方式などの方式で、プリディストーション信号を求めるようにしてもよい。
なお、フェーズドアレイアンテナでビームを振る場合において、プリディストーションするための歪補償系数を算出するだけの十分な時間がない場合(収束時間よりもビームを制御する時間の方が短い場合)については、予め、ビームを振る角度毎に、ベースバンド信号とフィードバック信号の差分に対応する歪補償係数をルックアップテーブルに格納しておき、ビームを振る度に、当該ビームの角度に対応するルックアップテーブルから、ベースバンド信号とフィードバック信号の差分に対応する歪補償係数を読み出すようにしてもよい。その際、変調部12から出力されたベースバンド信号と、ADC26からスイッチ14を介して出力されたフィードバック信号との差分を算出し、その差分に対応する歪補償係数を計算する。そして、ルックアップテーブルの更新のために十分な差分の値が集まったら、それらの差分に対応する歪補償係数をルックアップテーブルに格納することで当該ルックアップテーブルを更新する。次のタイミングでは、更新後のルックアップテーブルから歪補償係数を読み出し、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をPD部13に出力するようにする。
モデム1のPD部13は、歪補償信号出力部15からプリディストーション信号を受けると、上述したように、変調部12から出力されたベースバンド信号に対して、そのプリディストーション信号を乗算することで、アンテナモジュール4に実装されている電力増幅器43の非線形動作を起因とするフェーズドアレイアンテナの放射信号の歪みを補償する。
次に信号を受信する場合の動作を説明する。
各アンテナモジュール4のスイッチ46は、RF信号を受信する場合、素子アンテナ47とフィルタ49を接続しているので、素子アンテナ47の受信信号がフィルタ49に与えられる。
各アンテナモジュール4のフィルタ49は、スイッチ46から受信信号を受けると、その受信信号に重畳されている高調波を低減し、高調波低減後の受信信号を出力する。
各アンテナモジュール4の低雑音増幅器50は、フィルタ49から高調波低減後の受信信号を受けると、その受信信号の電力を増幅し、電力増幅後の受信信号を出力する。
各アンテナモジュール4のスイッチ51は、RF信号を受信する場合、低雑音増幅器50と可変利得器52を接続するので、低雑音増幅器50から出力された電力増幅後の受信信号が可変利得器52に与えられる。
各アンテナモジュール4の可変利得器52は、スイッチ51から受信信号を受けると、その受信信号の振幅を調整する。
各アンテナモジュール4の移相器53は、可変利得器52から振幅調整後の受信信号を受けると、その受信信号の位相を調整する。
移相器53による受信信号の移相量は、その受信信号の位相が、他のアンテナモジュール4から合成器32に出力される受信信号の位相と同位相になるように決定される。
移相器53による受信信号の移相量は、フィードバック信号の移相量と同様であるため、具体例の説明は省略する。
各アレイアンテナモジュール3の合成器32は、4個のアンテナモジュール4から受信信号を受けると、4個の受信信号を合成し、合成後の受信信号を出力する。
信号変換部2の合成器24は、4個のアレイアンテナモジュール3の合成器32から合成後の受信信号を受けると、4個の合成後の受信信号を更に合成し、合成後の受信信号を出力する。
これにより、16個(=4×4個)のアンテナモジュール4から出力された受信信号が合成され、合成後の受信信号が周波数変換部25に出力される。
信号変換部2の周波数変換部25は、合成器24から合成後の受信信号を受けると、その受信信号の周波数を変換して、ベースバンドの受信信号を出力する。
信号変換部2のADC26は、周波数変換部25からベースバンドの受信信号を受けると、その受信信号をアナログ/ディジタル変換して、ディジタルの受信信号を出力する。
モデム1のスイッチ14は、RF信号を受信する場合、ADC26と復調部18を接続しているので、ADC26から出力されたディジタルの受信信号が復調部18に与えられる。
モデム1の復調部18は、スイッチ14からディジタルの受信信号を受けると、その受信信号を直交復調し、直交復調後の受信信号をDSP11に出力する。
モデム1のDSP11は、復調部18から直交復調後の受信信号を受けると、その受信信号に対する所定のディジタル信号処理を実施する。
この実施の形態1によれば、アンテナパターンのサイドローブを抑圧するために振幅分布をつけた場合でも、振幅分布をつけない場合と同等の出力電力まで、歪みの発生を防止することができるが、以下、振幅分布をつけた場合の歪み補償結果と、振幅分布をつけない場合の歪み補償結果について説明する。
図4は個々のアンテナモジュール4毎に歪補償処理を実施する一般的なフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図である。
また、図5は歪補償処理前後のACPR特性を示す説明図である。ACPRは隣接チャネル漏洩電力比を意味し、ACPRが高いほど、歪みが悪いことを表している。
特に図5(a)は図4の構成において、図15(a)に示すように所要振幅分布をつけない場合の歪補償処理前後のACPR特性を示し、図5(b)は実施の形態1における図1の構成において、図15(a)に示すように所要振幅分布をつけない場合の歪補償処理前後のACPR特性を示している。
また、図5(c)は図4の構成において、図15(b)に示すように所要振幅分布をつけた場合の歪補償処理前後のACPR特性を示し、図5(d)は実施の形態1における図1の構成において、図15(b)に示すように所要振幅分布をつけた場合の歪補償処理前後のACPR特性を示している。
所要振幅分布をつけていない場合、歪補償処理後のACPR特性は、図5(a)(b)に示すように、図4の構成と、実施の形態1における図1の構成との間で大きな変化がない。
しかし、所要振幅分布をつけた場合、図5(c)(d)に示すように、実施の形態1における図1の構成は、図4の構成より、歪補償処理後のACPR特性が大きく改善していることが分かる。
具体的には、ACPR=−50dBcを規定とする場合、図4の構成では、バックオフ電力の改善が約4.1dBにとどまっているが、実施の形態1における図1の構成では、バックオフ電力の改善が約9.6dBになっている。
実施の形態1における図1の構成では、バックオフ電力の改善が大きいため、図4の構成よりも、歪みが発生する最小の出力電力が大きくなる。
図6は16個(=4×4個)のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号の合成信号の振幅位相特性を示す説明図である。
図6(a)は合成信号の振幅特性を示し、図6(b)は合成信号の位相特性を示している。
図6より、所要振幅分布の有無によってフィードバック信号の合成信号の振幅位相特性が変化することが分かる。
このように、フィードバック信号の合成信号の振幅位相特性が変化するので、単位モジュールであるアンテナモジュール4毎に歪補償処理を実施するのではなく、フェーズドアレイアンテナの全体で歪補償処理を実施する必要があることが分かる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、複数のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号を合成する合成器32,24を設け、歪補償信号出力部15が、合成器32,24により合成されたフィードバック信号と、変調部12から出力されたベースバンド信号との差分から、そのベースバンド信号に対して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をPD部13に出力するように構成したので、各アンテナモジュール4の可変利得器42がアンテナパターンのサイドローブを抑圧するために振幅分布をつけた場合でも、振幅分布をつけない場合と同等の出力電力まで、歪みの発生を防止することができる効果を奏する。
この実施の形態1では、4個のアンテナモジュール4を含む4個のアレイアンテナモジュール3を実装しているものを示したが、アレイアンテナモジュール3を実装せずに、16個のアンテナモジュール4を実装するようにしてもよい。
この場合には、信号変換部2の分配器23が周波数変換部22から出力されたRF信号を16個のアンテナモジュール4に分配するようにし、また、信号変換部2の合成器24が16個のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号を合成するようにすればよい。
なお、この実施の形態1では、説明の簡単化のために、増幅器が信号変換部2に実装されていないが、増幅器が信号変換部2に実装されていてもよいことは言うまでもない。
また、この実施の形態1では、フェーズドアレイアンテナとして必要な送受信の振幅位相を合わせるキャリブレーション機能や可変部の制御等についての記述を省略しているが、一般的な技術として、キャリブレーション機能等を有している。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、モデム1及び信号変換部2が1個ずつ実装されているものを示したが、モデム1及び信号変換部2がフェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナ47の本数分だけ実装されているものであってもよい。
図7はこの発明の実施の形態2によるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図であり、図7において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
モデム1−n(n=1,2,・・・,N)はフェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナ47毎に設けられているが、モデム1−1〜1−NのDSP11から変調部12に出力される送信信号は、同一のディジタル信号である。
この実施の形態2では、説明の便宜上、N=16である場合を想定して説明するが、Nは2以上であれば、いくつでもよい。
モデム1−nの歪補償信号出力部61は信号変換部2−1〜2−NのADC26から出力されたフィードバック信号を合成し、合成後のフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分から、そのベースバンド信号に対して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をPD部13に出力する。
歪補償信号出力部61によるプリディストーション信号の求める方式として、LUT方式、多項式方式、メモリポリナミナル方式などが考えられる。
どの方式でプリディストーション信号を求めてもよいが、この実施の形態2では、LUT方式で求める例を説明する。
モデム1−nにおける歪補償信号出力部61の信号比較部62は、同じ系統(n)の信号変換部2−nのADC26からスイッチ14を介して出力されたフィードバック信号と、他の系統のADC26から出力されたフィードバックと信号を合成する。
例えば、モデム1−1の信号比較部62は、信号変換部2−1のADC26から出力されたフィードバック信号と、モデム1−1の通信部64により取得された信号変換部2−2〜2−NのADC26から出力されたN−1個のフィードバック信号とを合成する。
また、モデム1−nにおける歪補償信号出力部61の信号比較部62は合成後のフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分を算出する。
モデム1−nにおける歪補償信号出力部61のPD信号生成部63は、予めベースバンド信号と合成後のフィードバック信号との差分に対応する歪補償係数を格納しているルックアップテーブルを保持しており、そのルックアップテーブルから信号比較部62により算出された差分に対応する歪補償係数を読み出し、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をモデム1−nのPD部13に出力する。
モデム1−nの通信部64は、同じ系統(n)の信号変換部2−nのADC26から出力されたフィードバック信号を他の系統の通信部64に送信する一方、他の系統の通信部64から送信されたN−1個のフィードバック信号を受信して、N−1個のフィードバック信号をモデム1−nの信号比較部62に出力する。
例えば、モデム1−1の通信部64は、信号変換部2−1のADC26から出力されたフィードバック信号をモデム1−2〜1−Nの通信部64に送信する一方、モデム1−2〜1−Nの通信部64から送信されたN−1個のフィードバック信号を受信して、N−1個のフィードバック信号をモデム1−1の信号比較部62に出力する。
信号変換部2−n(n=1,2,・・・,N)はフェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナ47毎に設けられており、図1の信号変換部2と異なり、分配器23及び合成器24が設けられていない。
アンテナモジュール4−n(n=1,2,・・・,N)は図1のアンテナモジュール4と同様の構成であり、フェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナ47毎に設けられている。
図8はこの発明の実施の形態2によるフェーズドアレイアンテナ装置のモデム1−nにおける歪補償信号出力部61を示す構成図である。
図8において、フィードバック信号取得部62aは同じ系統(n)の信号変換部2−nのADC26からスイッチ14を介して出力されたフィードバック信号を取得して、そのフィードバック信号をフィードバック信号合成部62cに出力するとともに、そのフィードバック信号を通信部64に出力することで、そのフィードバック信号を他の系統の歪補償信号出力部61に出力する。
フィードバック信号記憶部62bは通信部64により受信された他の系統のフィードバック信号を記憶する。
フィードバック信号合成部62cはフィードバック信号取得部62aから出力されたフィードバック信号と、フィードバック信号記憶部62bにより記憶されている他の系統のフィードバック信号とを合成する。
差分算出部62dはフィードバック信号合成部62cにより合成されたフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分を算出する。
次に動作について説明する。
最初に信号を送信する場合の動作を説明する。
モデム1−n(n=1,2,・・・,N)のDSP11は、送信信号であるディジタル信号を変調部12に出力する。
モデム1−nの変調部12は、DSP11からディジタル信号を受けると、そのディジタル信号を直交変調し、直交変調後のディジタル信号であるベースバンド信号をPD部13及び歪補償信号出力部61に出力する。
モデム1−nのPD部13は、変調部12からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号に対して、後述する歪補償信号出力部61から出力されるプリディストーション信号を用いる歪補償処理を実施して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償する。
PD部13による歪補償処理は、上記実施の形態1と同様に、単位モジュールであるアンテナモジュール4から放射される信号の歪みを個別に補償するものではなく、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを一体的に補償するものである。
信号変換部2−nのDAC21は、モデム1−nのPD部13から歪補償処理後のベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号をディジタル/アナログ変換して、アナログのベースバンド信号を出力する。
信号変換部2−nの周波数変換部22は、DAコンバータ21からアナログのベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号の周波数を無線周波数に変換することで、無線周波数の信号であるRF信号を出力する。
アンテナモジュール4−nの移相器41は、信号変換部2−nの周波数変換部22からRF信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、そのRF信号の位相を調整し、位相調整後のRF信号を可変利得器42に出力する。
アンテナモジュール4−nの可変利得器42は、移相器41から位相調整後のRF信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、そのRF信号の振幅を調整し、振幅調整後のRF信号を電力増幅器43に出力する。
アンテナモジュール4−nの電力増幅器43は、可変利得器42から振幅調整後のRF信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、そのRF信号の電力を増幅する。
これにより、電力増幅器43によって電力が増幅されたRF信号がアイソレータ44に出力されるが、電力増幅器43が非線形動作している場合には、電力増幅器43から出力されるRF信号には歪みが発生する。
素子アンテナ47のアクティブインピーダンスや反射の影響を低減するために、入出力間が絶縁されているアイソレータ44が、電力増幅器43とフィルタ45の間に設けられている。
アンテナモジュール4−nのフィルタ45は、アイソレータ44を通過してきたRF信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、そのRF信号に重畳されている電力増幅器43で発生した高調波を低減し、高調波低減後のRF信号を出力する。
アンテナモジュール4−nのスイッチ46は、RF信号を送信する場合、フィルタ45と素子アンテナ47を接続しているので、フィルタ45から出力されたRF信号が素子アンテナ47に与えられる。
これにより、素子アンテナ47からRF信号が空間に放射されるが、フィルタ45から出力されたRF信号の一部はフィードバック信号として、スイッチ46を通って可変減衰器48に与えられる。
アンテナモジュール4−nの可変減衰器48は、スイッチ46からフィードバック信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、そのフィードバック信号の振幅を減衰し、振幅減衰後のフィードバック信号を出力する。
アンテナモジュール4−nのスイッチ51は、RF信号を送信する場合、可変減衰器48と可変利得器52を接続しているので、可変減衰器48から出力されたフィードバック信号が可変利得器52に与えられる。
アンテナモジュール4−nの可変利得器52は、スイッチ51からフィードバック信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、そのフィードバック信号の振幅を調整する。
アンテナモジュール4の移相器53は、可変利得器52から振幅調整後のフィードバック信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、そのフィードバック信号の位相を調整する。
アンテナモジュール4−nの移相器53によるフィードバック信号の移相量は、そのフィードバック信号の位相が、他のアンテナモジュール4から出力されるフィードバック信号の位相と同位相になるように決定される。
信号変換部2−nの周波数変換部25は、アンテナモジュール4から位相調整後のフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号の周波数を変換して、ベースバンドのフィードバック信号を出力する。
信号変換部2−nのADC26は、周波数変換部25からベースバンドのフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号をアナログ/ディジタル変換して、ディジタルのフィードバック信号を出力する。
モデム1−nのスイッチ14は、RF信号を送信する場合、ADC26と歪補償信号出力部61を接続しているので、ADC26から出力されたディジタルのフィードバック信号が歪補償信号出力部61に与えられる。
モデム1−nの歪補償信号出力部61は、信号変換部2−1〜2−NのADC26から出力されたフィードバック信号を合成し、合成後のフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分から、そのベースバンド信号に対して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をモデム1−nのPD部13に出力する。
即ち、モデム1−nにおける歪補償信号出力部61のフィードバック信号取得部62aは、同じ系統(n)の信号変換部2−nのADC26からスイッチ14を介してフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号をフィードバック信号合成部62cに出力するとともに、そのフィードバック信号を通信部64に出力する。
モデム1−nの通信部64は、フィードバック信号取得部62aからフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号を他の系統の通信部64に送信する。
また、モデム1−nの通信部64は、他の系統の通信部64から送信されたN−1個のフィードバック信号を受信し、N−1個のフィードバック信号をフィードバック信号記憶部62bに格納する。
モデム1−nにおける歪補償信号出力部61のフィードバック信号合成部62cは、フィードバック信号記憶部62bから他の系統のN−1個のフィードバック信号を読み出し、N−1個のフィードバック信号とフィードバック信号取得部62aから出力されたフィードバック信号とを合成する。
モデム1−nにおける歪補償信号出力部61の差分算出部62dは、フィードバック信号合成部62cがN個のフィードバック信号を合成すると、合成後のフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分を算出する。
モデム1−nにおける歪補償信号出力部61のPD信号生成部63は、予めベースバンド信号と合成後のフィードバック信号との差分に対応する歪補償係数を格納しているルックアップテーブルを保持しており、そのルックアップテーブルから差分算出部62dにより算出された差分に対応する歪補償係数を読み出し、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をモデム1−nのPD部13に出力する。
この実施の形態2では、歪補償信号出力部61が、LUT方式でプリディストーション信号を求める例を示しているが、多項式方式やメモリポリナミナル方式などの方式で、プリディストーション信号を求めるようにしてもよい。
モデム1−nのPD部13は、モデム1−nの歪補償信号出力部61からプリディストーション信号を受けると、上述したように、変調部12から出力されたベースバンド信号に対して、そのプリディストーション信号を乗算することで、アンテナモジュール4に実装されている電力増幅器43の非線形動作を起因とするフェーズドアレイアンテナの放射信号の歪みを補償する。
ここで、図9はモデム1−1〜1−NのPD部13によるフェーズドアレイアンテナの放射信号の歪み補償を示す説明図である。
図9(a)は16個のアンテナモジュール4につけられている所要振幅分布を示している。
図9(a)の例では、16個のアンテナモジュール4に対する所要振幅分布が0dB、−7.7dB、−15.3dBの3つに分けられている。以下、説明の便宜上、0dBの振幅分布を分類A、−7.7dBの振幅分布を分類B、−15.3dBの振幅分布を分類Cで表すものとする。
図9(a)の例では、分類Aに属するアンテナモジュール4が4個、分類Bに属するアンテナモジュール4が8個、分類Cに属するアンテナモジュール4が4個である。
図9(b)は系統(1)〜(16)のアンテナモジュール4における素子アンテナ47の2次元上の配置位置を示している。
図9(c)は分類A,B,Cに属するアンテナモジュール4の入出力振幅特性を示し、図9(d)は分類A,B,Cに属するアンテナモジュール4の入出力位相特性を示している。
図9(e)は分類A,B,Cに属するアンテナモジュール4の入出力振幅特性を合成することで得られる入出力振幅特性を示し、図9(f)は分類A,B,Cに属するアンテナモジュール4の入出力位相特性を合成することで得られる入出力位相特性を示している。
この実施の形態2では、モデム1−nにおける歪補償信号出力部61のフィードバック信号合成部62cが、系統(1)〜(16)のフィードバック信号を合成しており、この合成後のフィードバック信号の入出力振幅特性は、図9(e)に示す入出力振幅特性に相当するものとなる。
また、この合成後のフィードバック信号の入出力位相特性は、図9(f)に示す入出力位相特性に相当するものとなる。
したがって、モデム1−nにおける歪補償信号出力部61の差分算出部62dにより算出された差分、即ち、合成後のフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分は、16本の素子アンテナ47からなるフェーズドアレイアンテナの放射信号の歪み成分に相当するものとなる。
このため、差分算出部62dにより算出された差分から、フェーズドアレイアンテナの放射信号の歪み特性を把握して、その歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求めることが可能になり、PD部13が当該歪補償係数を示すプリディストーション信号を変調部12から出力されたベースバンド信号に乗算することで、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償することができる。
なお、上記の構成により、ある系統のアンテナモジュール4の入出力振幅位相特性が、例えば、熱などの要因によって変化したとしても、フェーズドアレイアンテナの放射信号の歪み特性を把握して、その歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求めることが可能であるため、フェーズドアレイアンテナの放射信号の歪みを正確に補償することができる。
次に信号を受信する場合の動作を説明する。
アンテナモジュール4−nのスイッチ46は、RF信号を受信する場合、素子アンテナ47とフィルタ49を接続しているので、素子アンテナ47の受信信号がフィルタ49に与えられる。
アンテナモジュール4−nのフィルタ49は、スイッチ46から受信信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、その受信信号に重畳されている高調波を低減し、高調波低減後の受信信号を出力する。
アンテナモジュール4−nの低雑音増幅器50は、フィルタ49から高調波低減後の受信信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、その受信信号の電力を増幅し、電力増幅後の受信信号を出力する。
アンテナモジュール4−nのスイッチ51は、RF信号を受信する場合、低雑音増幅器50と可変利得器52を接続するので、低雑音増幅器50から出力された電力増幅後の受信信号が可変利得器52に与えられる。
アンテナモジュール4−nの可変利得器52は、スイッチ51から受信信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、その受信信号の振幅を調整する。
アンテナモジュール4−nの移相器53は、可変利得器52から振幅調整後の受信信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、その受信信号の位相を調整する。
アンテナモジュール4−nの移相器53による受信信号の移相量は、その受信信号の位相が、他のアンテナモジュール4から出力される受信信号の位相と同位相になるように決定される。
信号変換部2−nの周波数変換部25は、アンテナモジュール4−nの移相器53から位相調整後の受信信号を受けると、その受信信号の周波数を変換して、ベースバンドの受信信号を出力する。
信号変換部2−nのADC26は、周波数変換部25からベースバンドの受信信号を受けると、その受信信号をアナログ/ディジタル変換して、ディジタルの受信信号を出力する。
モデム1−nのスイッチ14は、RF信号を受信する場合、ADC26と復調部18を接続しているので、ADC26から出力されたディジタルの受信信号が復調部18に与えられる。
モデム1−nの復調部18は、スイッチ14からディジタルの受信信号を受けると、その受信信号を直交復調し、直交復調後の受信信号をDSP11に出力する。
モデム1−nのDSP11は、復調部18から直交復調後の受信信号を受けると、その受信信号に対する所定のディジタル信号処理を実施する。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、モデム1−nの歪補償信号出力部61が、信号変換部2−1〜2−NのADC26から出力されたフィードバック信号を合成し、合成後のフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分から、そのベースバンド信号に対して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をPD部13に出力するように構成したので、アンテナモジュール4−nの可変利得器42がアンテナパターンのサイドローブを抑圧するために振幅分布をつけた場合でも、振幅分布をつけない場合と同等の出力電力まで、歪みの発生を防止することができる効果を奏する。
実施の形態3.
上記実施の形態1では、RF信号を送信する場合、各アレイアンテナモジュール3に含まれる全てのアンテナモジュール4がフィードバック信号を出力するものを示したが、各アレイアンテナモジュール3に含まれる一部のアンテナモジュール4だけがフィードバック信号を出力するようにしてもよい。
図10はこの発明の実施の形態3によるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図であり、図10において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
図10の例では、可変減衰器48及びスイッチ51を実装しているアンテナモジュール4と、可変減衰器48及びスイッチ51を実装していないアンテナモジュール4とが混在している。
即ち、フィードバック信号を出力する必要があるアンテナモジュール4は、可変減衰器48及びスイッチ51を実装しており、フィードバック信号を出力する必要がないアンテナモジュール4は、可変減衰器48及びスイッチ51を実装していない。
具体的には、フェーズドアレイアンテナにおけるアンテナパターンのサイドローブを抑圧する目的で、可変利得器42によって各アンテナモジュール4に振幅分布がつけられている場合において、各アンテナモジュール4が、つけられている振幅分布によってグループ分けされており、振幅分布が同一のグループに属する1つ以上のアンテナモジュールの中で、代表のアンテナモジュールは、振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力するために、可変減衰器48及びスイッチ51を実装しているが、代表以外のアンテナモジュールは、フィードバック信号を出力しないため、可変減衰器48及びスイッチ51を実装していない。
図10では、フィードバック信号を出力する必要がないアンテナモジュール4は、可変減衰器48及びスイッチ51を実装していない例を示しているが、フィードバック信号を出力する必要があるアンテナモジュール4と同様に、可変減衰器48及びスイッチ51を実装し、その可変減衰器48の減衰量を調整することで、フィードバック信号を出力しないようにしてもよい。
この実施の形態3では、説明の便宜上、系統(1)〜(16)のアンテナモジュール4の素子アンテナ47が図9(b)のように配置されており、また、系統(1)〜(16)のアンテナモジュール4に対する所要振幅分布が図9(a)のようにつけられているものとする。
このため、4個のアレイアンテナモジュール3のうち、例えば、第1のアレイアンテナモジュール3が系統(1)〜(4)のアンテナモジュール4を実装し、第2のアレイアンテナモジュール3が系統(5)〜(8)のアンテナモジュール4を実装し、第3のアレイアンテナモジュール3が系統(9)〜(12)のアンテナモジュール4を実装し、第4のアレイアンテナモジュール3が系統(13)〜(16)のアンテナモジュール4を実装しているとすると、第1〜第4のアレイアンテナモジュール3は、それぞれ分類Aに属するアンテナモジュール4を1個、分類Bに属するアンテナモジュール4を2個、分類Cに属するアンテナモジュール4を1個実装していることになる。
分類Aに属する4個のアンテナモジュール4、即ち、系統(4)(7)(10)(13)のアンテナモジュール4は、第1のグループに分類され、分類Bに属する8個のアンテナモジュール4、即ち、系統(2)(3)(5)(8)(9)(12)(14)(15)のアンテナモジュール4は、第2のグループに分類され、分類Cに属する4個のアンテナモジュール4、即ち、系統(1)(6)(11)(16)のアンテナモジュール4は、第3のグループに分類される。
このとき、同一のグループに属している複数のアンテナモジュール4には、同一の振幅分布がつけられているので、複数のアンテナモジュール4から出力されるフィードバック信号の振幅位相特性はほぼ同様である。
このため、同一のグループに属している複数のアンテナモジュール4のうち、いずれか1個以上のアンテナモジュール4を代表のアンテナモジュール4として、代表のアンテナモジュール4がフィードバック信号を出力するようにすれば、そのフィードバック信号を、残りのアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号として取り扱うことができる。
したがって、代表のアンテナモジュール4がフィードバック信号を出力するようにすれば、残りのアンテナモジュール4がフィードバック信号を出力しなくても、上記実施の形態1と同様に、16個のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号を合成することができる。
そこで、この実施の形態3では、第1のグループに属している4個のアンテナモジュール4のうち、例えば、系統(4)のアンテナモジュール4を代表のアンテナモジュール4とする。
また、第2のグループに属している8個のアンテナモジュール4のうち、例えば、系統(2)(3)のアンテナモジュール4を代表のアンテナモジュール4とし、第3のグループに属している4個のアンテナモジュール4のうち、例えば、系統(1)のアンテナモジュール4を代表のアンテナモジュール4とする。
この場合、系統(1)〜(4)のアンテナモジュール4には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装され、振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力するようにする。
残りの系統(5)〜(16)のアンテナモジュール4には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されず、振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力しないようにする。
これにより、アレイアンテナモジュール3の合成器32及び信号変換部2の合成器24によって、系統(1)〜(4)のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号が合成され、合成後のフィードバック信号は、周波数変換部25、ADC26及びスイッチ14を介して、歪補償信号出力部15の信号比較部16に出力される。
歪補償信号出力部15の信号比較部16に与えられる合成後のフィードバック信号は、分類Aに属する1個のアンテナモジュール4のフィードバック信号と、分類Bに属する2個のアンテナモジュール4のフィードバック信号と、分類Cに属する1個のアンテナモジュール4のフィードバック信号とを合成したものであり、16個のフィードバック信号を合成する場合と振幅分布の割合が同一、即ち、分類Aと分類Bと分類Cの割合が同一であるため、16個のフィードバック信号を合成した場合と同様の合成フィードバック信号が与えられる。
歪補償信号出力部15及びPD部13の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため詳細な説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、複数のアンテナモジュール4が、フェーズドアレイアンテナにおけるアンテナパターンのサイドローブを抑圧するためにつけられている振幅分布によってグループ分けされており、振幅分布が同一のグループに属する1つ以上のアンテナモジュール4の中で、代表のアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力し、代表以外のアンテナモジュール4はフィードバック信号を出力しないように構成したので、上記実施の形態1と同様の効果が得られるほかに、代表以外のアンテナモジュール4の構成の簡略化を図ることができる効果が得られる。
実施の形態4.
この実施の形態4では、上記実施の形態3のように、各アンテナモジュール4が振幅分布によってグループ分けされており、さらに、複数のグループが、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性に対する影響度によって分類されているものとする。
この実施の形態4では、複数のグループの中で、他のグループと比較して影響度が相対的に高いグループに属するアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力し、他のグループと比較して影響度が相対的に低いグループに属するアンテナモジュールはフィードバック信号を出力しないようにするものについて説明する。
図11はこの発明の実施の形態4によるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図であり、図11において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
モデム1はメモリ71を実装しており、歪補償信号出力部15は信号比較部72とPD信号生成部17から構成されている。
メモリ71及び信号比較部72については後述する。
図11の例では、可変減衰器48及びスイッチ51を実装しているアンテナモジュール4と、可変減衰器48及びスイッチ51を実装していないアンテナモジュール4とが混在している。
即ち、フィードバック信号を出力する必要があるアンテナモジュール4は、可変減衰器48及びスイッチ51を実装しており、フィードバック信号を出力する必要がないアンテナモジュール4は、可変減衰器48及びスイッチ51を実装していない。
図12はある一定の歪み値に対する各系統の振幅バラツキに伴う歪み補償量の劣化を示す説明図である。
図12において、(1)〜(18)は分類A、分類B及び分類Cに属するアンテナモジュール4の振幅バラツキの組み合わせを示す番号である。
図12では、振幅バラツキの組み合わせ毎に、B.O.改善量と劣化量を示している。
振幅バラツキはdBで表記しており、振幅バラツキが0dBの場合には空欄になっている。
B.O.改善量は、ある一定の歪み値に対して歪み補償処理を実施したとき、歪み補償処理を実施しない場合と比べて、フェーズドアレイアンテナの出力電力が何dB改善するかを表している。
また、劣化量は、ある一定の歪み値に対する歪み補償処理が、理想的な歪み補償処理でない場合に、何dB劣化するかを表している。
例えば、組み合わせ番号(1)の振幅バラツキが生じている場合、仮に、2dBの劣化量まで許容されるとすれば、分類A、分類B及び分類Cに属するアンテナモジュール4の振幅バラツキを、例えば、組み合わせ番号(2)や(3)のように調整すれば、劣化量が4.3dBから1dBや0.3dBに減少するため、劣化量が許容範囲に収まる。
しかし、分類Aに属するアンテナモジュール4の振幅バラツキを調整すれば、分類B及び分類Cに属するアンテナモジュール4の振幅バラツキを調整しなくても、組み合わせ番号(16)に示すように、劣化量を許容範囲に収めることができる。
なお、分類Aに属するアンテナモジュール4は、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性に対する影響度が、分類B,Cに属するアンテナモジュール4と比較して相対的に高いため、分類Aに属するアンテナモジュール4の振幅バラツキを調整するだけで、劣化量を許容範囲に収めることができるが、分類B,Cに属するアンテナモジュール4は、歪み特性に対する影響度が、分類Aに属するアンテナモジュール4と比較して相対的に低いため、分類Bに属するアンテナモジュール4の振幅バラツキを調整するだけでは、劣化量を許容範囲に収めることができないことがある。また、分類Cに属するアンテナモジュール4の振幅バラツキを調整するだけでは、組み合わせ番号(13)に示すように、劣化量を許容範囲に収めることができないことがある。
そこで、この実施の形態4では、歪み特性に対する影響度が高い分類Aに属する4個のアンテナモジュール4、即ち、系統(4)(7)(10)(13)のアンテナモジュールには、可変減衰器48及びスイッチ51が実装され、振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力するようにする。
一方、歪み特性に対する影響度が低い分類B,Cに属する12個のアンテナモジュール4、即ち、系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)のアンテナモジュールには、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されず、振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力しないようにする。
これにより、アレイアンテナモジュール3の合成器32及び信号変換部2の合成器24によって、系統(4)(7)(10)(13)のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号が合成され、合成後のフィードバック信号は、周波数変換部25、ADC26及びスイッチ14を介して、歪補償信号出力部15の信号比較部72に出力される。
この実施の形態4では、歪み特性に対する影響度が低い分類B,Cに属する12個のアンテナモジュール4からフィードバック信号が出力されないので、例えば、製品検査時等に測定された分類B,Cに属する12個のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号がモデム1のメモリ71に格納されている。このフィードバック信号は、例えば、熱などの要因によって、分類B,Cに属するアンテナモジュール4の入出力振幅位相特性が変化しても変わらないので、以下、「固定フィードバック信号」と称する。
歪補償信号出力部15の信号比較部72は、ADC26からスイッチ14を介して系統(4)(7)(10)(13)に係る合成後のフィードバック信号を受けると、そのフィードバック信号とメモリ71に格納されているフィードバック信号とを合成する。
即ち、信号比較部72は、ADC26からスイッチ14を介して出力された分類Aに属する4個のアンテナモジュール4のフィードバック信号と、メモリ71に格納されている分類Bに属する8個のアンテナモジュール4の固定フィードバック信号と、メモリ71に格納されている分類Cに属する4個のアンテナモジュール4の固定フィードバック信号とを合成することで、16個のアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号を合成した場合の合成フィードバック信号に相当する合成フィードバック信号を生成する。
歪補償信号出力部15の信号比較部72は、合成フィードバック信号を生成すると、その合成フィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分を算出する。
歪補償信号出力部15のPD信号生成部17は、予め、ベースバンド信号とフィードバック信号の差分に対応する歪補償係数を格納しているルックアップテーブルを保持しており、そのルックアップテーブルから信号比較部72により算出された差分に対応する歪補償係数を読み出し、その歪補償係数を示すプリディストーション信号をPD部13に出力する。
PD部13の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため詳細な説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、複数のグループが、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性に対する影響度によって分類されており、複数のグループの中で、他のグループと比較して影響度が相対的に高いグループに属するアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力し、他のグループと比較して影響度が相対的に低いグループに属するアンテナモジュールはフィードバック信号を出力しないように構成したので、上記実施の形態1と同様の効果が得られるほかに、歪み特性に対する影響度が低いグループに属するアンテナモジュール4の構成の簡略化を図ることができる効果が得られる。
実施の形態5.
上記実施の形態2では、RF信号を送信する場合、全てのアンテナモジュール4がフィードバック信号を出力するものを示したが、一部のアンテナモジュール4だけがフィードバック信号を出力するようにしてもよい。
図13この発明の実施の形態5よるフェーズドアレイアンテナ装置を示す構成図であり、図13おいて、図7と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
図13の例では、可変減衰器48及びスイッチ51を実装しているアンテナモジュール4と、可変減衰器48及びスイッチ51を実装していないアンテナモジュール4とが混在している。
即ち、フィードバック信号を出力する必要があるアンテナモジュール4は、可変減衰器48及びスイッチ51を実装しており、フィードバック信号を出力する必要がないアンテナモジュール4は、可変減衰器48及びスイッチ51を実装していない。
図13の例では、説明の便宜上、アンテナモジュール4−1が可変減衰器48及びスイッチ51を実装し、アンテナモジュール4−Nが可変減衰器48及びスイッチ51を実装していないものを示しているが、これはあくまでも一例であり、アンテナモジュール4−1が可変減衰器48及びスイッチ51を実装しておらず、アンテナモジュール4−Nが可変減衰器48及びスイッチ51を実装しているものであってもよい。
具体的には、上記実施の形態3と同様に、系統(1)〜(4)のアンテナモジュール4−1〜4−4には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されて、系統(5)〜(16)のアンテナモジュール4−5〜4−16には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されない構成などが想定される。
系統(1)〜(4)のアンテナモジュール4−1〜4−4には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されて、系統(5)〜(16)のアンテナモジュール4−5〜4−16には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されない構成では、系統(1)〜(4)のモデム1−1〜1−4には、アンテナモジュール4−1〜4−4から信号変換部2−1〜2−4を介してフィードバック信号が与えられる。
系統(1)〜(4)のモデム1−1〜1−4の通信部64は、アンテナモジュール4−1〜4−4から出力されたフィードバック信号を他の系統の通信部64に送信する。
系統(5)〜(16)のモデム1−5〜1−16の通信部64は、アンテナモジュール4−5〜4−16からフィードバック信号が出力されないので、フィードバック信号を他の系統の通信部64に送信する処理を行わない。
また、系統(1)〜(4)のモデム1−1〜1−4の通信部64は、他の系統の通信部64から送信された3個のフィードバック信号を受信し、3個のフィードバック信号をフィードバック信号記憶部62bに格納する。
系統(5)〜(16)のモデム1−5〜1−16の通信部64は、系統(1)〜(4)の通信部64から送信された4個のフィードバック信号を受信し、4個のフィードバック信号をフィードバック信号記憶部62bに格納する。
系統(1)〜(4)における歪補償信号出力部61のフィードバック信号合成部62cは、フィードバック信号記憶部62bから他の系統の3個のフィードバック信号の読み出しを行う。例えば、系統(1)のフィードバック信号合成部62cであれば、系統(2)〜(4)のアンテナモジュール4−2〜4−4から出力された3個のフィードバック信号の読み出しを行い、系統(2)のフィードバック信号合成部62cであれば、系統(1)(3)(4)のアンテナモジュール4−1,4−3,4−4から出力された3個のフィードバック信号の読み出しを行う。
系統(1)〜(4)のフィードバック信号合成部62cは、読み出した3個のフィードバック信号とフィードバック信号取得部62aから出力されたフィードバック信号とを合成する。
系統(1)〜(4)における歪補償信号出力部61の差分算出部62dは、フィードバック信号合成部62cが4個のフィードバック信号を合成すると、合成後のフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分を算出する。
系統(5)〜(16)における歪補償信号出力部61のフィードバック信号合成部62cは、フィードバック信号記憶部62bから系統(1)〜(4)のフィードバック信号を読み出し、系統(1)〜(4)のフィードバック信号を合成する。
系統(1)〜(16)における歪補償信号出力部61の差分算出部62dは、フィードバック信号合成部62cが4個のフィードバック信号を合成すると、合成後のフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分を算出する。
モデム1−nにおける歪補償信号出力部61のPD信号生成部63及びPD部13の処理内容は、上記実施の形態2と同様であるため詳細な説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態5によれば、複数のアンテナモジュール4が、フェーズドアレイアンテナにおけるアンテナパターンのサイドローブを抑圧するためにつけられている振幅分布によってグループ分けされており、振幅分布が同一のグループに属する1つ以上のアンテナモジュール4の中で、代表のアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力し、代表以外のアンテナモジュール4はフィードバック信号を出力しないように構成したので、上記実施の形態2と同様の効果が得られるほかに、代表以外のアンテナモジュール4の構成の簡略化を図ることができる効果が得られる。
実施の形態6.
この実施の形態6では、上記実施の形態4のように、各アンテナモジュール4が振幅分布によってグループ分けされるとともに、複数のグループが、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性に対する影響度によって分類されているものとする。
この実施の形態6では、複数のグループの中で、他のグループと比較して影響度が相対的に高いグループに属するアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力し、他のグループと比較して影響度が相対的に低いグループに属するアンテナモジュールはフィードバック信号を出力しないようにするものについて説明する。
この実施の形態6によるフェーズドアレイアンテナ装置の構成図は、上記実施の形態5における図13と同様である。
図14はこの発明の実施の形態6によるフェーズドアレイアンテナ装置のモデム1−nにおける歪補償信号出力部61を示す構成図であり、図14において、図8と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
フィードバック信号記憶部62eは通信部64により受信された他の系統のフィードバック信号を記憶するとともに、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されないアンテナモジュール4に係る固定フィードバック信号を記憶する。
フィードバック信号合成部62fはフィードバック信号取得部62aから出力されたフィードバック信号と、フィードバック信号記憶部62bにより記憶されている他の系統のフィードバック信号及び固定フィードバック信号とを合成する。
この実施の形態6でも、上記実施の形態4のように、可変減衰器48及びスイッチ51を実装しているアンテナモジュール4と、可変減衰器48及びスイッチ51を実装していないアンテナモジュール4とが混在している。
具体的には、上記実施の形態4と同様に、歪み特性に対する影響度が高い分類Aに属する4個のアンテナモジュール4、即ち、系統(4)(7)(10)(13)のアンテナモジュール4には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装され、歪み特性に対する影響度が低い分類B,Cに属する12個のアンテナモジュール4、即ち、系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)のアンテナモジュール4には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されない構成などが想定される。
系統(4)(7)(10)(13)のアンテナモジュール4には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されて、系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)のアンテナモジュール4には、可変減衰器48及びスイッチ51が実装されない構成では、系統(4)(7)(10)(13)のモデム1には、接続関係があるアンテナモジュール4から信号変換部2を介してフィードバック信号が与えられる。
系統(4)(7)(10)(13)のモデム1の通信部64は、接続関係があるアンテナモジュール4から出力されたフィードバック信号を他の系統の通信部64に送信する。
系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)のモデム1の通信部64は、接続関係があるアンテナモジュール4からフィードバック信号が出力されないので、フィードバック信号を他の系統の通信部64に送信する処理を行わない。
また、系統(4)(7)(10)(13)のモデム1の通信部64は、他の系統の通信部64から送信された3個のフィードバック信号を受信し、3個のフィードバック信号をフィードバック信号記憶部62eに格納する。
系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)のモデム1の通信部64は、系統(4)(7)(10)(13)の通信部64から送信された4個のフィードバック信号を受信し、4個のフィードバック信号をフィードバック信号記憶部62eに格納する。
系統(4)(7)(10)(13)における歪補償信号出力部61のフィードバック信号合成部62fは、フィードバック信号記憶部62eから他の系統の3個のフィードバック信号の読み出しを行うとともに、フィードバック信号記憶部62eから固定フィードバック信号、即ち、系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)に係る固定フィードバック信号の読み出しを行う。
例えば、系統(4)のフィードバック信号合成部62fであれば、系統(7)(10)(13)のアンテナモジュール4から出力された3個のフィードバック信号の読み出しを行うとともに、系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)に係る固定フィードバック信号の読み出しを行う。系統(7)のフィードバック信号合成部62fであれば、系統(4)(10)(13)のアンテナモジュール4から出力された3個のフィードバック信号の読み出しを行うとともに、系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)に係る固定フィードバック信号の読み出しを行う。
系統(4)(7)(10)(13)のフィードバック信号合成部62fは、読み出した3個のフィードバック信号及び固定フィードバック信号と、フィードバック信号取得部62aから出力された接続関係があるアンテナモジュール4のフィードバック信号とを合成する。
系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)における歪補償信号出力部61のフィードバック信号合成部62fは、フィードバック信号記憶部62eから系統(4)(7)(10)(13)の4個のフィードバック信号の読み出しを行うとともに、フィードバック信号記憶部62eから固定フィードバック信号、即ち、系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)に係る固定フィードバック信号の読み出しを行う。
系統(1)〜(3)(5)(6)(8)(9)(11)(12)(14)〜(16)のフィードバック信号合成部62fは、読み出した4個のフィードバック信号と固定フィードバック信号とを合成する。
系統(1)〜(16)における歪補償信号出力部61の差分算出部62dは、フィードバック信号合成部62fが16個のフィードバック信号を合成すると、合成後のフィードバック信号と変調部12から出力されたベースバンド信号との差分を算出する。
モデム1−nにおける歪補償信号出力部61のPD信号生成部63及びPD部13の処理内容は、上記実施の形態2と同様であるため詳細な説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態6によれば、複数のグループが、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性に対する影響度によって分類されており、複数のグループの中で、他のグループと比較して影響度が相対的に高いグループに属するアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を出力し、他のグループと比較して影響度が相対的に低いグループに属するアンテナモジュールはフィードバック信号を出力しないように構成したので、上記実施の形態2と同様の効果が得られるほかに、歪み特性に対する影響度が低いグループに属するアンテナモジュール4の構成の簡略化を図ることができる効果が得られる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係るフェーズドアレイアンテナ装置は、送信信号に対して、歪補償係数を用いる歪補償処理を実施して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償する歪補償部と、歪補償部による歪補償処理後の送信信号を分配する分配部と、分配部により分配された送信信号の振幅及び位相を調整するとともに、その送信信号の電力を増幅する信号処理を実施して、フェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナから信号処理後の送信信号を放射する一方、信号処理後の送信信号の一部をフィードバック信号として、そのフィードバック信号の振幅及び位相を調整し、調整後のフィードバック信号を出力する複数のアンテナモジュールと、複数のアンテナモジュールから出力されたフィードバック信号を合成する合成部とを設け、歪補償信号出力部が、合成部により合成されたフィードバック信号と歪補償部による歪補償処理前の送信信号との差分から、当該送信信号に対して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、その歪補償係数を歪補償部に出力するようにしたので、振幅分布をつけた場合でも、振幅分布をつけない場合と同等の出力電力まで、歪みの発生を防止することができ、変調波信号を増幅する電力増幅器における信号の非線形性を補償するのに適している。
1,1−n モデム、2,2−n 信号変換部、3 アレイアンテナモジュール、4,4−n アンテナモジュール、11 DSP、12 変調部、13 PD部(歪補償部)、14 スイッチ、15 歪補償信号出力部、16 信号比較部、17 PD信号生成部、18 復調部、21 DAC、22 周波数変換部、23 分配器(分配部)、24 合成器(合成部)、25 周波数変換部、26 ADC、31 分配器(分配部)、32 合成器(合成部)、41 移相器、42 可変利得器、43 電力増幅器、44 アイソレータ、45 フィルタ、46 スイッチ、47 素子アンテナ、48 可変減衰器、49 フィルタ、50 低雑音増幅器、51 スイッチ、52 可変利得器、53 移相器、61 歪補償信号出力部、62 信号比較部、62a フィードバック信号取得部、62b フィードバック信号記憶部、62c フィードバック信号合成部、62d 差分算出部、62e フィードバック信号記憶部、62f フィードバック信号合成部、63 PD信号生成部、64 通信部、71 メモリ、72 信号比較部。

Claims (6)

  1. 送信信号に対して、歪補償係数を用いる歪補償処理を実施して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償する歪補償部と、
    前記歪補償部による歪補償処理後の送信信号を分配する分配部と、
    前記分配部により分配された送信信号の振幅及び位相を調整するとともに、前記送信信号の電力を増幅する信号処理を実施して、前記フェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナから前記信号処理後の送信信号を放射する一方、前記信号処理後の送信信号の一部をフィードバック信号として、前記フィードバック信号の振幅を調整するとともにそれぞれのフィードバック信号の位相が同位相になるよう位相を調整し、調整後のフィードバック信号を出力する複数のアンテナモジュールと、
    前記複数のアンテナモジュールから出力されたフィードバック信号を合成する合成部と、
    前記合成部により合成されたフィードバック信号と前記歪補償部による歪補償処理前の送信信号との差分から、当該送信信号に対して、前記フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、前記歪補償係数を前記歪補償部に出力する歪補償信号出力部とを備え、
    前記複数のアンテナモジュールが、前記フェーズドアレイアンテナにおけるアンテナパターンのサイドローブを抑圧するためにつけられている振幅分布によってグループ分けされており、
    前記振幅分布が同一のグループに属する1つ以上のアンテナモジュールの中で、代表のアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を前記合成部に出力し、代表以外のアンテナモジュールはフィードバック信号を前記合成部に出力しないことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ装置。
  2. 送信信号に対して、歪補償係数を用いる歪補償処理を実施して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償する歪補償部と、
    前記歪補償部による歪補償処理後の送信信号を分配する分配部と、
    前記分配部により分配された送信信号の振幅及び位相を調整するとともに、前記送信信号の電力を増幅する信号処理を実施して、前記フェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナから前記信号処理後の送信信号を放射する一方、前記信号処理後の送信信号の一部をフィードバック信号として、前記フィードバック信号の振幅を調整するとともにそれぞれのフィードバック信号の位相が同位相になるよう位相を調整し、調整後のフィードバック信号を出力する複数のアンテナモジュールと、
    前記複数のアンテナモジュールから出力されたフィードバック信号を合成する合成部と、
    前記合成部により合成されたフィードバック信号と前記歪補償部による歪補償処理前の送信信号との差分から、当該送信信号に対して、前記フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、前記歪補償係数を前記歪補償部に出力する歪補償信号出力部とを備え、
    前記複数のアンテナモジュールが、前記フェーズドアレイアンテナにおけるアンテナパターンのサイドローブを抑圧するためにつけられている振幅分布によってグループ分けされるとともに、前記複数のグループが、前記フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性に対する影響度によって分類されており、
    前記複数のグループの中で、他のグループと比較して前記影響度が相対的に高いグループに属するアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を前記合成部に出力し、他のグループと比較して前記影響度が相対的に低いグループに属するアンテナモジュールはフィードバック信号を前記合成部に出力しないことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ装置。
  3. 前記複数のアンテナモジュールは、前記素子アンテナにより受信された信号の振幅及び位相を調整して、調整後の受信信号を出力し、
    前記合成部は、前記複数のアンテナモジュールから出力された受信信号を合成することを特徴とする請求項1または請求項2記載のフェーズドアレイアンテナ装置。
  4. 送信信号に対して、歪補償係数を用いる歪補償処理を実施して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償する複数の歪補償部と、
    前記歪補償部による歪補償処理後の送信信号の振幅及び位相を調整するとともに、前記送信信号の電力を増幅する信号処理を実施して、前記フェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナから前記信号処理後の送信信号を放射する一方、前記信号処理後の送信信号の一部をフィードバック信号として、前記フィードバック信号の振幅を調整するとともにそれぞれのフィードバック信号の位相が同位相になるよう位相を調整し、調整後のフィードバック信号を出力する複数のアンテナモジュールと、
    前記複数のアンテナモジュールから出力されたフィードバック信号を合成し、合成後のフィードバック信号と前記歪補償部による歪補償処理前の送信信号との差分から、当該送信信号に対して、前記フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、前記歪補償係数を前記歪補償部に出力する複数の歪補償信号出力部とを備え、
    前記複数のアンテナモジュールが、前記フェーズドアレイアンテナにおけるアンテナパターンのサイドローブを抑圧するためにつけられている振幅分布によってグループ分けされており、
    前記振幅分布が同一のグループに属する1つ以上のアンテナモジュールの中で、代表のアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を前記歪補償部に出力し、代表以外のアンテナモジュールはフィードバック信号を前記歪補償部に出力しないことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ装置。
  5. 送信信号に対して、歪補償係数を用いる歪補償処理を実施して、フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪みを補償する複数の歪補償部と、
    前記歪補償部による歪補償処理後の送信信号の振幅及び位相を調整するとともに、前記送信信号の電力を増幅する信号処理を実施して、前記フェーズドアレイアンテナを構成している素子アンテナから前記信号処理後の送信信号を放射する一方、前記信号処理後の送信信号の一部をフィードバック信号として、前記フィードバック信号の振幅を調整するとともにそれぞれのフィードバック信号の位相が同位相になるよう位相を調整し、調整後のフィードバック信号を出力する複数のアンテナモジュールと、
    前記複数のアンテナモジュールから出力されたフィードバック信号を合成し、合成後のフィードバック信号と前記歪補償部による歪補償処理前の送信信号との差分から、当該送信信号に対して、前記フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性と逆の歪み特性を与える歪補償係数を求め、前記歪補償係数を前記歪補償部に出力する複数の歪補償信号出力部とを備え、
    前記複数のアンテナモジュールが、前記フェーズドアレイアンテナにおけるアンテナパターンのサイドローブを抑圧するためにつけられている振幅分布によってグループ分けされるとともに、前記複数のグループが、前記フェーズドアレイアンテナから放射される信号の歪み特性に対する影響度によって分類されており、
    前記複数のグループの中で、他のグループと比較して前記影響度が相対的に高いグループに属するアンテナモジュールは振幅及び位相調整後のフィードバック信号を前記歪補償部に出力し、他のグループと比較して前記影響度が相対的に低いグループに属するアンテナモジュールはフィードバック信号を前記歪補償部に出力しないことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ装置。
  6. 前記複数のアンテナモジュールは、前記素子アンテナにより受信された信号の振幅及び位相を調整して、調整後の受信信号を出力することを特徴とする請求項4または請求項5記載のフェーズドアレイアンテナ装置。
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