JP2007251243A - 送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置 - Google Patents

送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007251243A
JP2007251243A JP2006067796A JP2006067796A JP2007251243A JP 2007251243 A JP2007251243 A JP 2007251243A JP 2006067796 A JP2006067796 A JP 2006067796A JP 2006067796 A JP2006067796 A JP 2006067796A JP 2007251243 A JP2007251243 A JP 2007251243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distortion
signal
transmission circuit
output
lossless
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006067796A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Ikeda
和彦 池田
Takashi Izumi
貴志 泉
Takashi Enoki
貴志 榎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2006067796A priority Critical patent/JP2007251243A/ja
Publication of JP2007251243A publication Critical patent/JP2007251243A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Abstract

【課題】PAPRによる送信回路の性能劣化を抑えつつ、送信回路歪みを抑えること。
【解決手段】入力信号から2つの定包絡線信号を生成し、第1および第2分配器で上記2つの定包絡線信号をそれぞれ分配し、上記第1および第2分配器のそれぞれの一方の出力を第1および第2増幅器で増幅し、上記第1および第2増幅器の出力を無損失合成器で合成し、上記第1および第2分配器のそれぞれの他方の出力を、アイソレーションで合成し、上記無損失合成器の出力に前記アイソレーション合成器の出力を加算して、上記無損失合成器で発生する歪みを検出し、上記検出された歪みを補助増幅で増幅し、上記補助増幅器により増幅された歪みを上記無損失合成器の出力に振幅逆相で再注入し、上記無損失合成器の出力の歪み成分を相殺して除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置に関し、特に無線通信や放送に用いる送信装置において送信信号を増幅して出力する送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置に関する。
無線通信や放送に用いられる送信装置において、近年、周波数の利用効率の向上を図るために、情報を振幅、位相方向に多重する多値変調方式や、周波数方向に多重するOFDM変調信号を送信する場合が多くなっている。これらの伝送方式は一度に伝送できる情報量を多くできるが、信号の平均電力に対して最大電力が非常に大きな信号となる。このため、これらの伝送方式において、信号を増幅して送信する送信回路には高い線形性が求められている。一方で、送信回路の消費電力を削減するために、送信回路には高い電力効率も要求されている。上記のような送信回路の線形性及び電力効率を両立させるために、歪み補償や効率改善のための様々な手法が提案されている。
従来の送信回路の方式の1つにフィードフォワード(FF)方式がある。FF方式を適用した送信回路について説明する。
図8は、FF方式の送信回路10の構成を示す図である。図8において、送信回路10は、D/A(ディジタル/アナログ)変換器11、フィルタ12、ミキサ13、局部発振器14、前置増幅器15、前置分配器16、歪み検出用ベクトル調整器17、主増幅器18、主波分配器19、遅延線20、歪み検出用合成器21、歪み除去用ベクトル調整器22、副増幅器23、遅延線24及び歪み除去用合成器25から構成される。
上記前置分配器16、歪み検出用ベクトル調整器17、主増幅器18、主波分配器19、遅延線20及び歪み検出用合成器21は、歪み検出ループを構成し、上記主波分配器19、歪み検出用合成器21、歪み除去用ベクトル調整器22、副増幅器23、遅延線24及び歪み除去用合成器25は、歪み除去ループを構成する。歪み検出ループは、主増幅器の出力信号と主増幅器の入力信号とを比較して主増幅器で発生した歪みを検出し、歪み除去ループは、検出した歪みを増幅器で増幅して主増幅器の出力信号と合成して抑圧することにより、主増幅器の出力信号から主増幅器の歪みを除去して、歪みが含まれてない信号を得る。
D/A変換器11では、入力された送信信号に対してD/A変換を行い、得られたアナログ信号はフィルタ12の処理によって不要な周波数成分を除去された後、ミキサ13に出力される。ミキサ13は、フィルタ12から入力される信号と、局部発振器14から入力される送信周波数の搬送波信号とをミキシングして送信周波数に変換する。前置増幅器15では、ミキサ13から入力され、送信周波数に変換された信号を増幅して、前置分配器16に出力する。前置分配器16は、前置増幅器15で増幅された信号を2つの信号に分配する。
歪み検出用ベクトル調整器17では、前置分配器16の分配処理により得られる2つの信号のうち、一方の信号に対してベクトル調整を行う。主増幅器18では、歪み検出用ベクトル調整器17でベクトル調整された信号を増幅して主波分配器19に出力する。主波分配器19では、主増幅器18から入力される信号をさらに2つの信号に分配する。歪み検出用合成器21は、前置分配器16の分配処理により得られる2つの信号のうち、他方が遅延線20により遅延されて得られた信号と、主波分配器19の分配処理により得られた2つの信号のうちの一方とを合成する。ここで主波分配器19から歪み検出用合成器21に入力される信号は、希望の送信信号成分を含むほか、主増幅器18の増幅処理により生じた歪みを含む。また前置分配器16、歪み検出用ベクトル調整器17及び遅延線20の処理により、遅延線20から歪み検出用合成器21に入力される信号は、希望の送信信号に対して時間遅延がなく同振幅で位相が180度異なるようになる。以下、遅延線20から歪み検出用合成器21に入力される信号を歪み検出用基準信号と称する。この歪み検出用基準信号は、所望の送信信号に対して時間遅延がなく同振幅で位相が180度異なる。歪み検出用合成器21の合成処理により、希望の送信信号成分と歪み検出用基準信号とは相殺され、主増幅器18の増幅処理により生じた歪み成分が出力される。上記歪み検出ループの処理により、主増幅器18で発生した歪みが検出される。
歪み除去用ベクトル調整器22では、歪み検出用合成器21から入力され、主増幅器18の歪み成分信号に対してベクトル調整を行う。副増幅器23は、歪み除去用ベクトル調整器22でベクトル調整された信号を増幅し、歪み除去用合成器25に出力する。歪み除去用合成器25は、副増幅器23から入力される信号と、主波分配器19で分配された2つの信号のうち、他方が遅延線24により遅延され得られた信号とを合成する。ここで、遅延線24から歪み除去用合成器25に入力される信号は、希望の送信信号成分と主増幅器18の歪み成分とを含む。また歪み除去用ベクトル調整器22、副増幅器23及び遅延線24の処理により、副増幅器23から歪み除去用合成器25に入力される信号は主増幅器18の歪み成分信号に対して時間遅延がなく、同振幅で、位相が180度異なる。以下、副増幅器23から歪み除去用合成器25に入力される信号を基準歪み信号と称する。この歪み基準信号は主増幅器18の歪み成分信号に対して時間遅延がなく、同振幅で、位相が180度異なる。歪み除去用合成器25の合成処理により、歪み基準信号と、遅延線24からの入力信号が含む歪み成分とは相殺され、所望の送信信号が出力される。すなわち、歪み除去ループの処理により、歪みを含まない増幅信号が得られる。
上記FF方式の送信回路10は、歪み検出ループと歪み除去ループの処理により回路の歪みを抑えることができる。
また、このようなFF方式の送信回路として、特許文献1には歪み検出ループと歪み除去ループとの平衡を自動的に行い、安定性及びさらなる低歪み化を図るFF増幅器が開示されている。
また、放送送信装置や無線通信の基地局装置では、複数のキャリアを一括して送信するために、図9に示すように複数の送信部を備える。
図9は、複数キャリアの信号を増幅するFF方式の送信回路30の構成を示す図である。図9において、図8と同一構成部分には同一符号を付して重複箇所の説明を省略する。送信回路30は、D/A変換器11−1,11−2,…,11−n、フィルタ12−1,12−2,…,12−n、ミキサ13−1,13−2,…,13−n、局部発振器14−1,14−2,…,14−n、前置増幅器15−1,15−2,…,15−n、前置合成器31、前置分配器16、歪み検出用ベクトル調整器17、主増幅器18、主波分配器19、遅延線20、歪み検出用合成器21、歪み除去用ベクトル調整器22、副増幅器23、遅延線24及び歪み除去用合成器25から構成される。図9に示す送信回路30は、図8に示す送信回路10と比べ、D/A変換器11、フィルタ12、ミキサ13、局部発振器14及び前置増幅器15を、複数キャリアの数分だけ備え、前置合成器31をさらに備える点で相違する。図9に示す各構成要素の機能は、図8に示す送信回路10の各構成要素と同様であるため、詳細な説明は省略する。送信回路30は、ミキサ13−1,13−2,…,13−nで各々のキャリア信号成分を別々に異なる周波数の搬送波信号に変換し、前置増幅器15−1,15−2,…,15−nで前置増幅した後に、前置合成器31でマルチキャリアのRF信号を合成し、フィードフォワード方式で増幅している。これは、複数キャリアの信号を合成した後では信号のPAPRが増加してしまうので、合成後に周波数変換や前置増幅を行うと、ミキサや前置増幅器で歪みが発生してしまうため、不要な歪み成分を発生させないように、各キャリア成分毎に周波数変換や前置増幅を行う構成としている。
従来の送信回路の別の方式にLINC(Linear Amplification with Nonlinear Components)方式と呼ばれるものがある。この方式では、送信信号を2つの定包絡線信号に分岐し、電力効率の高い非線形増幅器で増幅した後に合成することにより、線形性及び電力効率の両立を図っている。
図10は、LINC方式の送信回路40の構成を示す図である。この図において、送信回路40は、定包絡線信号生成部41、増幅器42、増幅器43及び合成器44を備えて構成される。
定包絡線信号生成部41は、入力信号S(t)から、2つの定包絡線信号Sa(t)及びSb(t)を生成する。例えば、入力信号S(t)が次式(1)で表されたときに各定包絡線信号Sa(t)、Sb(t)を次式(2)及び次式(3)とすれば、各定包絡線信号Sa(t)、Sb(t)は、振幅方向が定数となる。
S(t)=V(t)×cos{ωct+φ(t)} …(1)
ただし、V(t)の最大値をVmax、入力信号の搬送波の角周波数をωcとする。
Sa(t)=Vmax/2×cos{ωct+ψ(t)} …(2)
Sb(t)=Vmax/2×cos{ωct+θ(t)} …(3)
ただし、ψ(t)=φ(t)+α(t)、θ(t)=φ(t)−α(t)とする。
図11は、定包絡線信号の生成動作を直交平面座標上で、信号ベクトルを用いて示す図である。この図に示すように、入力信号S(t)は、振幅がVmax/2である2つの定包絡線信号Sa(t)、Sb(t)のベクトル和で表される。
再び図10に戻って、2つの増幅器42,43では、2つの定包絡線信号をそれぞれ増幅する。このとき、増幅器42,43の利得をGとすると、増幅器42,43の出力信号は、それぞれG×Sa(t)、G×Sb(t)となる。合成器44でこれらの出力信号G×Sa(t)、G×Sb(t)を合成すると、出力信号G×S(t)が得られる。
LINC方式の送信回路を実現するための具体的な手段として、無損失合成器又はスイッチングアンプを用いることで負荷に無効電力が発生しないようにして効率を改善する手法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特公平7−77330号公報 特表2002−510927号公報
しかしながら、このような従来の送信回路にあっては、上記FF方式及びLINC方式の何れの送信回路でも、送信する信号の平均電力に対する最大電力の比PAPR(Peak to Average Power Ratio)が大きくなるに従い、効率が劣化し、送信信号に歪みが発生してしまうという問題がある。
以下、PAPR増大による効率劣化及び送信信号の歪み発生について説明する。
図8に示すFF方式の送信回路10では、主増幅器18で発生する歪み成分を歪み抑圧ループにより抑圧する。この場合、歪み除去用合成器25が出力する歪み抑圧後の希望信号対歪み検出用合成器21が出力する歪み成分信号の値は、主増幅器18で発生する歪みの量に依存する。PAPRの大きな信号に対しては、主増幅器18で発生する歪み成分も大きくなるので、十分な希望信号レベル対歪み信号レベルの値を得るためには、主増幅器の飽和レベルに対して十分なバックオフ量をとって信号を増幅する必要がある。つまり、PAPRが大きくなるに従い効率が劣化する。
図10に示したLINC方式の送信回路40では、増幅器42,43が理想的なB級増幅器からなり、合成器44がアイソレーション合成器からなる。PAPRの逆数、すなわち送信する信号の最大電力に対する平均電力の比を平均電力/最大電力と記す。平均電力/最大電力と送信回路の効率との関係は図12に示すようになる。図12に示すように、平均電力/最大電力が小さく、すなわちPAPRが大きくなるに従い、送信回路の効率は直線的に劣化していく。
PAPRの増加による送信回路の効率の低下を抑えるために前記特許文献2では、LINC方式の送信回路の合成部として無損失合成器又はスイッチングアンプを用いている。無損失合成器又はスイッチングアンプを用いることにより、負荷抵抗に無効電力が発生しないため、送信回路の効率をさらに改善することができる。例えば、図10に示したLINC方式の送信回路40で、増幅器42,43を理想的なB級増幅器とし、合成器44を無損失合成器とする場合、平均電力/最大電力と送信回路の効率との関係は図13で示される。図13に示すように、送信回路の効率の低下とPAPRの増加とは直線的な関係にあるのではなく、PAPRが大きくなるに従い、送信回路の効率の低下傾向は緩やかになる。劣化の仕方が直線的でないため、PAPRが大きな信号に対して効率の劣化を少なくすることができる。
しかし、上記の無損失合成器を用いたLINC方式の送信回路は、2つの増幅器の出力間にアイソレーションがないため、歪みが発生するという問題がある。
図14(a)は、アイソレーション合成器を用いたLINC方式の送信回路の出力信号のスペクトルを示す図であり、図14(b)は、無損失合成器を用いたLINC方式の送信回路の出力信号のスペクトルを示す図である。図14(a)に示すスペクトルを希望信号スペクトルとする場合、図14(b)に示すスペクトルは希望信号スペクトルの両側に不要な歪み成分を含む。図15は、図14(a)が示すスペクトルと図14(b)が示すスペクトルとの差を示す図である。図15に示す歪み成分スペクトルは、図14(b)に示す希望信号スペクトルの両側の不要な歪み成分スペクトルである。図15は、アイソレーション合成器を用いたLINC方式の送信回路の歪みに対して、無損失合成器を用いたLINC送信回路の歪みの増加分を示す。
また、FF方式の送信回路を用いて複数キャリアの信号を増幅して出力する場合は、図9に示したように、D/A変換器11、フィルタ12、ミキサ13、局部発振器14及び前置増幅器15を、複数キャリアの数だけ備える必要がある。図15に示すように、複数キャリアの信号を増幅して出力するFF方式の送信回路の規模は大きく、消費電力が増加するという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、高い電力効率で歪みの少ない増幅信号を得ることができ、より小さい回路規模で複数キャリアの送信信号を送信することができる送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置を提供することを目的とする。
本発明の送信回路は、入力信号から2つの定包絡線信号を生成する定包絡線信号生成手段と、2つの定包絡線信号をそれぞれ分配する第1及び第2分配手段と、前記第1及び第2分配手段のそれぞれの一方の出力を増幅する第1及び第2増幅手段と、前記第1及び第2増幅手段の出力を合成する無損失合成手段と、前記第1及び第2分配手段のそれぞれの他方の出力を、アイソレーションを持って合成するアイソレーション合成手段と、前記無損失合成手段の出力に前記アイソレーション合成手段の出力を加算して、前記無損失合成手段で発生する歪みを検出する歪み検出ループ手段と、前記検出された歪みを増幅する補助増幅手段と、前記補助増幅手段により増幅された歪みを前記無損失合成手段の出力に振幅逆相で再注入し、前記無損失合成手段の出力の歪み成分を相殺して除去する歪み除去ループ手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、送信回路の電力効率の向上し、PAPRによる送信回路の性能劣化を抑えつつ、無損失合成器で発生する歪みを抑えることができ、より小さい回路規模で複数キャリアの送信信号を送信することができる。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の基本的な考え方について説明する。
図8に示すような従来のFF方式の送信回路は、図12に示したようにPAPRの増加により性能が直線的に劣化する。また、マルチキャリアの場合は、ミキサや前置増幅器を非常に線形的に非常に作らなければならないが、これは困難なので実際には図9に示すように、キャリア数分の送信部を設ける必要がある。
またLINC方式の送信回路は、入力信号の振幅の変動が起こらないため、効率が良くなる。さらにLINC方式の送信回路に無損失合成器を用いれば、上述したPAPRによる送信回路の性能劣化を抑えることができる。無損失合成器としてスイッチング増幅器又はChireix増幅器がある。
本発明者らは、LINC方式をFF方式に組み込むことで、PAPRの増加による性能をLINCで抑え、歪みはFFで解消できることを見出した。しかし、単なる組み合わせではかかる効果は実現しない。これについて説明する。
例えば、図10に示したLINC方式の送信回路40で、増幅器42,43を理想的なB級増幅器とし、合成器44を無損失合成器の一種であるChireix合成器とする場合、平均電力/最大電力と送信回路の効率との関係は図13で示される。図13に示すように、送信回路の効率の低下とPAPRの増加とは直線的な関係にあるのではなく、PAPRが大きくなるに従い、送信回路の効率の低下傾向は緩やかになる。LINC方式の送信回路は無損失合成器、例えばChireix合成器を用いることで、PAPRによる送信回路の効率への影響度合いを抑えることができる。
そこで、LINC方式の送信回路を用いて信号を増幅することが考えられる。ただし、上記のChireix合成器を用いたLINC方式の送信回路は、2つの増幅器の出力間にアイソレーションがないため、歪みが発生するという問題がある。例えば図14及び図15が示すように、送信回路においてPAPRによる性能劣化を抑えることができる無損失合成を用いれば、送信回路の歪みが増加してしまうという問題が生じる。
そこで無損失合成器で発生した歪みを除去するため、FF方式の送信回路と上記の無損失合成器を用いるLINC方式の送信回路を組み合わせる。さらにLINC方式式の送信回路と組み合わせるFF方式の送信回路においてアイソレーション合成器を用いることに、Chireix合成器を用いるLINC方式において2つの増幅器の出力間にアイソレーションがないため発生した歪みを解消する。
(実施の形態1)
図1は、上記基本的な考え方に基づく本発明の実施の形態1に係る送信回路の主要な構成を示す図である。本実施の形態は、無線通信や放送に用いる送信装置において送信信号を増幅して出力する送信回路に適用した例である。
図1において、送信回路100は、定包絡線信号生成部101、D/A変換器102,103、局部発振器104、ミキサ105,106、前置増幅器107,108、前置分配器109,110、歪み検出用ベクトル調整器111,112、主増幅器113,114、無損失合成器115、主波分配器116、アイソレーション合成器117、遅延線118、歪み検出用合成器119、歪み除去用ベクトル調整器120、副増幅器121、遅延線122及び歪み除去用合成器123を備えて構成される。また、局部発振信号の漏洩など不要なスプリアス(Spurious)を抑圧するために、フィルタなどをさらに備えても良い。
定包絡線信号生成部101は、振幅制限されたベースバンド信号Si,Sqを用いて、2つの定包絡線信号を生成する。定包絡線信号生成部101は、Si+jSq=Saを満たす、ベースバンド信号Si,Sqを用いて第1定包絡線信号Sωa1及び第2定包絡線信号Sωa2を生成し、D/A変換器102,103にそれぞれ出力する。定包絡線信号Sωa1,Sωa2をベクトル合成して得られた信号と、ベースバンド信号Si,Sqを周波数ωaの搬送波周波数で直交変調して得られた信号とは等価である。ここで、定包絡線信号生成部101は、例えばDSP(Digital Signal Processor)、CPU(Central Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で構成されるディジタル信号処理回路であり、その動作はディジタル信号の演算により処理される。
D/A変換器102は、第1定包絡線信号Sωa1をD/A変換し、ミキサ105に出力する。D/A変換器103は、第2定包絡線信号Sωa2をD/A変換し、ミキサ106に出力する。
局部発振器104は、周波数シンセサイザなどの発振回路から構成され、例えば位相負帰還制御系(PLL)で用いられる電圧制御発振器(VCO)である。局部発振器104は、送信周波数の搬送波信号、すなわち局部発振信号を生成してミキサ105,106に出力する。
ミキサ105は、D/A変換器102から入力される信号と、局部発振器104から入力される局部発振信号とをミキシングして第1定包絡線信号Sωa1をアップコンバートし、前置増幅器107に出力する。ミキサ106は、D/A変換器103から入力される信号と、局部発振器104から入力される局部発振信号とをミキシングして第2定包絡線信号Sωa2を送信周波数にアップコンバートし、前置増幅器108に出力する。
前置増幅器107,108は、ミキサ105,106で周波数変換された信号をそれぞれG1倍に増幅する。
前置分配器109,110は、例えばカプラ、バラン又は抵抗分配などから構成され、入力される信号を一定の電力比率で2つの信号に分配する。前置分配器109,110は、前置増幅器107,108で増幅された第1定包絡線信号G1×Sωc1、第2定包絡線信号G1×Sωc2を歪み検出用ベクトル調整器111,112及びアイソレーション合成器117に分配して出力する。
歪み検出用ベクトル調整器111,112は、例えば可変位相器又は可変減衰器などから構成され、入力される信号のベクトルを変化させる。歪み検出用ベクトル調整器111,112はそれぞれ、前置分配器109、110が出力した一方の第1定包絡線信号Sωc1及び第2定包絡線信号Sωc2それぞれのベクトルを所望値に変化させて、主増幅器113,114それぞれに出力する。
主増幅器113,114は、歪み検出用ベクトル調整器111,112それぞれでベクトル調整された第1定包絡線信号Sωc1及び第2定包絡線信号Sωc2をそれぞれ増幅して、無損失合成器115に出力する。
無損失合成器115は、例えばChireix合成器やバランなどから構成され、主増幅器113,114で増幅された信号を信号間にアイソレーションなく合成し、主波分配器116に出力する。
上述した定包絡線信号生成部101、D/A変換器102,103、局部発振器104、ミキサ105,106、前置増幅器107,108、前置分配器109,110、歪み検出用ベクトル調整器111,112、主増幅器113,114及び無損失合成器115は、全体としてLINC方式の送信回路を構成し、ここではLINC方式増幅回路150と記す。LINC方式増幅回路150が出力する信号は、主波信号である。
主波分配器116は、例えばカプラ、バラン又は抵抗分配などから構成され、入力信号を一定の電力比率で2つの信号に分配する。主波分配器116は、無損失合成器115で合成された主波信号を歪み検出用合成器119及び遅延線122に分配して出力する。
遅延線122は、基板上や同軸線路上において、所定の遅延量をもった伝送線路である。遅延線122は、主波分配器116が出力する信号を遅延して歪み除去用合成器123に出力する。
アイソレーション合成器117は、例えばWilkinson合成器、1端をアイソレーション抵抗で終端した2分岐線路型方向性結合器、又は4端子合成器などから構成される。アイソレーション合成器117で合成される、前置分配器109,110の他方の出力信号の間のアイソレーションは挿入損失より大きい。
遅延線118は、基板上や同軸線路上において、所定の遅延量をもった伝送線路である。遅延線118は、アイソレーション合成器117が出力する信号を遅延して歪み検出用合成器119に出力する。
歪み検出用合成器119は、例えばカプラ、Wilkinson合成器、1端をアイソレーション抵抗で終端した2分岐線路型方向性結合器、又は4端子合成器などから構成され、主波分配器116で分配、出力された一方の信号と遅延線118が出力する信号とを合成して、合成した信号Xωaを歪み除去用ベクトル調整器120に出力する。
歪み除去用ベクトル調整器120は、例えば可変位相器や可変減衰器などから構成され、歪み検出用合成器119が出力した信号Xωaのベクトルを所望値に変化させて、副増幅器121に出力する。
副増幅器121は、歪み除去用ベクトル調整器120から出力信号Xωaを増幅し、歪み除去用合成器123に出力する。
歪み除去用合成器123は、例えばカプラ、Wilkinson合成器、又は4端子合成器等から構成され、副増幅器121が出力する信号と遅延線122が出力する信号とを合成して、送信回路100の出力信号を得る。
上記のLINC方式増幅回路150と、主波分配器116、アイソレーション合成器117、遅延線118、歪み検出用合成器119、歪み除去用ベクトル調整器120、副増幅器121、遅延線122及び歪み除去用合成器123は、全体としてFF方式送信回路を構成する。そのうち、LINC方式増幅回路150、主波分配器116、アイソレーション合成器117、遅延線118、歪み検出用合成器119は、FF方式送信回路の歪み検出ループを構成し、主波分配器116、歪み検出用合成器119、歪み除去用ベクトル調整器120、副増幅器121、遅延線122及び歪み除去用合成器123は、FF方式送信回路の歪み除去ループを構成する。送信回路100は、主増幅器としてLINC方式増幅回路150を用いる。また送信回路100は、アイソレーション合成器117を用いて歪み検出用基準信号を生成する。送信回路100は、全体として無損失合成器115を用いたLINC方式送信回路と、アイソレーション合成器を用いたFF方式の送信回路とを組み合わせた構成である。
以下、上述のように構成された送信回路の動作について説明する。
まず定包絡線信号生成部101では、入力信号Sa=Si+jSqを構成するSi、Sqから第1定包絡線信号Sωa1(t)、第2定包絡線信号Sωa2(t)を生成する。D/A変換器102,103は、第1定包絡線信号Sωa1(t)、第2定包絡線信号Sωa2(t)をアナログ信号に変換する。ミキサ105,106では、アナログ変換された第1定包絡線信号Sωa1(t)、第2定包絡線信号Sωa2(t)を送信周波数ωcにアップコンバートしてSωc1(t)、Sωc2(t)を得る。
前置増幅器107では、Sωc1(t)をG1倍に増幅して得られるG1×Sωc1(t)を前置分配器109に出力する。また、前置増幅器108では、Sωc2(t)をG1倍に増幅して得られるG1×Sωc2(t)を前置分配器110に出力する。
前置分配器109では、前置増幅器107から入力される信号G1×Sωc1(t)を所定の比率で2つの信号に分配する。前置分配器110では、前置増幅器108から入力される信号G1×Sωc2(t)を所定の比率で2つの信号に分配する。歪み検出用ベクトル調整器111では、前置分配器109の分配処理により得られた2つの信号のうち一方に対してベクトル調整を行い、歪み検出用ベクトル調整器112では、前置分配器110の分配処理により得られた2つの信号のうち一方に対してベクトル調整を行う。
主増幅器113では、歪み検出用ベクトル調整器111でベクトル調整された信号を増幅し、主増幅器114では、歪み検出用ベクトル調整器112でベクトル調整された信号を増幅する。主増幅器113,114それぞれの出力信号はG2Sωc1(t)、G2Sωc2(t)となる。上記G2は、Sωc1(t)が前置増幅器107及び主増幅器113により増幅された際の利得量であり、Sωc2(t)が前置増幅器108及び主増幅器114により増幅された際の利得量でもある。このように、主増幅器113,114が増幅する信号は定包絡線信号であるため、高い電力効率を得ることができる。
無損失合成器115では、主増幅器113,114から入力されるG2Sωc1(t)、G2Sωc2(t)を合成してGx×Saωc(t)+α(t)を得る。Gxは、定包絡線信号生成部101の入力信号Sa(Sa=Si+jSq)を送信周波数ωcにアップコンバートして前置増幅器107,108、主増幅器113,114で増幅された際のトータルの利得量であり、α(t)は、無損失合成器115の出力信号に含まれる歪み成分を示す。無損失合成器115は、主増幅器113,114から入力されるG2Sωc1(t)、G2Sωc2(t)をアイソレーションなく合成する。すなわち、無損失合成器115で合成される2つの信号はG2Sωc1(t)=−G2Sωc2(t)の関係を満たすため、主増幅器113と114とはそれぞれ電流が流れない。したがって、主増幅器113,114がスイッチングアンプのように定電圧源的な動作をする増幅器である場合、増幅器の消費電力が低減され、効率が改善される。
定包絡線信号生成部101、D/A変換器102,103、局部発振器104、ミキサ105,106、前置増幅器107,108、前置分配器109,110、歪み検出用ベクトル調整器111,112、主増幅器113,114及び無損失合成器115が、全体として構成したLINC方式増幅回路150では、入力される信号を2つの定包絡線信号に分岐し増幅してから合成するため、線形性および電力効率を両立させる。LINC方式増幅回路150では、無損失合成器を用いるためPAPRの増加による送信回路の効率劣化を抑える。
主波分配器116は、無損失合成器115から入力される信号GxSaωc(t)+α(t)を所定の比率で2つの信号に分配する。
アイソレーション合成器117では、前置分配器109の分配処理により得られた2つの信号のうちの他方の信号と、前置分配器110の分配処理により得られた2つの信号のうちの他方の信号とを合成する。遅延線118では、アイソレーション合成器117が出力する信号を遅延し、無損失合成器115の歪みを検出するための歪み検出用基準信号として歪み検出用合成器119に出力する。
歪み検出用合成器119では、遅延線118から入力される信号と、主波分配器116の分配処理により得られる2つの信号のうちの一方の信号とを合成する。遅延線118から歪み検出用合成器119に入力される歪み検出用基準信号をG3×Saωc(t)と表し、主波分配器116から歪み検出用合成器119に入力される信号をGx×Lx×Saωc(t)+Lx×α(t)(Lxは主波分配器116の分配損失でLx<1)と表す。前置分配器109,110と主波分配器116との分配処理、歪み検出用ベクトル調整器111,112のベクトル調整処理、遅延線118の遅延処理により、G3とGx×LxとはG3=Gx×Lxの関係を満たす。この場合、信号G3×Saωc(t)と信号Gx×Lx×Saωc(t)との位相差が180度となるため、すなわちG3×Saωc(t)=−Gx×Lx×Saωc(t)となるため、歪み検出用合成器119が出力する信号はLx×α(t)となる。同様に歪み検出用合成器119が出力する信号Lx×α(t)の振幅も、前置分配器109,110と主波分配器116との分配処理、歪み検出用ベクトル調整器111,112のベクトル調整処理、遅延線118の遅延処理により決まる。また、歪み検出用合成器119が出力する信号Lx×α(t)の位相、遅延量も同様に決まる。具体的には、前置分配器109,110と主波分配器116との分配損失、歪み検出用ベクトル調整器111,112のベクトル変化量、遅延線118の遅延量を調整することにより、歪み検出用合成器119が出力する信号Lx×α(t)の振幅、位相、遅延量を調整する。
歪み除去用ベクトル調整器120では、歪み検出用合成器119から入力される信号Lx×α(t)に対してベクトル調整を行う。副増幅器121では、歪み除去用ベクトル調整器120でベクトル調整された信号をG4倍に増幅して、得られるG4×Lx×α(t)を歪み除去用合成器123に出力する。
一方、遅延線122では、主波分配器116の分配処理により得られる2つの信号のうちの他方の信号を遅延し、歪み除去用合成器123に出力する。ここでは主波分配器116から遅延線122を通過して歪み除去用合成器123に出力される信号をLy×(Gx×Saωc(t)+α(t))と表す。上記Gx×Saωc(t)+α(t)はすでに説明した通り、無損失合成器115から主波分配器116に入力される信号であり、Ly(Ly<1)は主波分配器116から遅延線122を通過して歪み除去用合成器123に入力される信号の損失である。
歪み除去用合成器123では、遅延線122から入力される信号と、副増幅器121から入力される信号とを合成して、合成された信号を出力する。ここで、歪み除去用合成器123の合成損、副増幅器121の利得、歪み除去用ベクトル調整器120のベクトル変化量及び遅延線122の遅延量を調整することにより、Lyと(G4×Lx)とはLy=G4×Lxの関係を満たすようになる。いま、Ly×(Gx×Saωc(t)+α(t))のα(t)成分と、G4×Lx×α(t)のα(t)成分とは、遅延量が等しく、位相差が180度となるようにする。すると歪み除去用合成器123が出力する信号はGx×Ly×Saωc(t)+Ly×α(t)−G4×Lx×α(t)=Gx×Ly×Saωc(t)となる。信号Gx×Ly×Saωc(t)の振幅も歪み除去用合成器123の合成損、副増幅器121の利得、歪み除去用ベクトル調整器120のベクトル変化量及び遅延線122の遅延量により決まる。信号Gx×Ly×Saωc(t)の位相、遅延も同様に決まる。このように、無損失合成器115が出力する信号に含まれる歪み成分α(t)は除去される。
無損失合成器115を用いたLINC方式の送信回路と、アイソレーション合成器117を用いたFF方式の送信回路とを組み合わせた構成を採る送信回路100では、無損失合成器115を用いたLINC方式送信回路により増幅の効率及び性能を向上し、2つの増幅器間にアイソレーションがないため無損失合成器115で発生した歪みを、アイソレーション合成器117を用いたFF方式の送信回路により除去する。
上記の送信回路装置100の動作を、前記図14及び図15を参照してさらに詳細に説明する。
図14(a)は、遅延線118から歪み検出用合成器119に入力される信号、すなわち歪み検出用基準信号G3×Saωc(t)のスペクトルを示す図である。図14(b)は無損失合成器115から歪み検出用合成器119に入力される信号のスペクトルを示す図である。図14(b)はGx×Saωc(t)+α(t)のスペクトルを示し、図示のように歪み成分であるα(t)が歪み検出用基準信号帯域外の周波数成分として現れる。歪み検出用合成器119では、歪み検出用基準信号G3×Saωc(t)が相殺され歪み成分Lx×α(t)のみが出力される。図15は、歪み検出用合成器119が出力する歪み成分Lx×α(t)のスペクトルを示す。この歪み成分Lx×α(t)は歪み除去用合成器123の合成処理により除去されるため、歪み除去用合成器123が出力する信号は図14(a)に示すように歪み検出用基準信号となる。すなわち、図14(a)に示すスペクトルは希望新合成分が主となる。
本実施の形態によれば、送信回路100は無損失合成器115を用いたLINC方式の送信回路と、アイソレーション合成器117を用いたFF方式の送信回路とを組み合わせた構成を採り、無損失合成器115を用いたLINC方式送信回路により送信信号を増幅する効率および性能を向上し、無損失合成器115で発生した歪みを、アイソレーション合成器117を用いたFF方式の送信回路により除去することができる。すなわち、送信回路の線型性及び電力効率の両立、PAPRの増加により性能劣化を低減させることができる。
特に、本実施の形態では、無損失合成器115を用いるLINC方式の送信回路において2つの増幅器間にアイソレーションがないことが、LINC方式の送信回路の歪みの増加の原因となるため、FF方式の送信回路にアイソレーション合成器を用いて歪みをさらに抑止することができる。なお、LINC方式にアイソレーション合成器を使うと、LINC方式自体に歪み問題がないため、FF方式を組み合わせる必要がない。
なお、本実施の形態ではアイソレーション合成器117及び歪み検出用合成器119の出力に歪み成分が含まれていない場合を例にとって説明したが、実際の回路において歪み成分が含まれていても、無損失合成器115の出力よりは小さい歪み成分であれば、本実施の形態の効果が得られる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る送信回路の構成を示す図である。本実施の形態の説明に当たり、図1と同一構成部分には同一符号を付して重複箇所の説明を省略する。
図2において、送信回路200は、定包絡線信号生成部101、D/A変換器102,103、局部発振器104、ミキサ105、106、前置増幅器107,108、前置分配器109,110、主増幅器113,114、無損失合成器115、主波分配器116、アイソレーション合成器117、遅延線118、歪み検出用合成器119、歪み除去用ベクトル調整器120、副増幅器121、遅延線122、歪み除去用合成器123及び誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212を備えて構成される。
送信回路200は、歪み検出用ベクトル調整器111,112に代えて誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212を備え、その配置をアイソレーション合成器117の前段にした点で実施の形態1に示した送信回路100と相違する。
誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212は、例えば可変位相器及び可変減衰器から構成され、調整対象となる信号のベクトルを変化させる。誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212は、前置分配器109、110が出力した一方の第1包絡線信号Sωc1及び第2定包絡線信号Sωc2のベクトルをそれぞれ所望値に変化させて、アイソレーション合成器117に出力する。
図3は、誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212の具体的構成を示す図であり、誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212のベクトル調整用の位相制御信号を生成する回路を示す。
図3において、誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212は、ベクトル調整器211a,212a及び加算器221,222から構成される。
ベクトル調整器211a,212aは、信号入力端子、信号出力端子及び位相制御信号入力端子を有し、信号入力端子は前置分配器109に、信号出力端子はアイソレーション合成器117に、位相制御信号入力端子は、加算器221,222にそれぞれ接続される。
加算器221,222は、例えばオペアンプ(Opamp)などから構成され、複数の電圧を加算して出力する。加算器221は、制御電圧V1と制御電圧Vaとを加算して加算結果を、位相制御信号としてベクトル調整器211aの位相制御信号入力端子に出力する。加算器222は、制御電圧V2と制御電圧Vaとを加算して加算結果を、位相制御信号としてベクトル調整器212aの位相制御信号入力端子に出力する。
次に、上記構成を有する送信回路200の動作について説明する。送信回路200の基本動作は、実施の形態1に示す送信回路100と同様であり、誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212の誤差補正の動作について説明する。
図11に示したように2つの定包絡線信号に分岐して増幅するLINC方式の送信回路では、それぞれの定包絡線信号を同じ利得特性、位相特性で増幅、合成する必要がある。2つの信号経路の利得特性、位相特性に差異があると、合成した信号の歪み成分となって現れる。実施の形態1で説明したように、アイソレーション合成器117が出力する信号は、歪み検出用合成器119で無損失合成器115が出力する信号に含まれる歪み成分を検出する基準の信号として用いられる。すなわち、歪み成分をより精度良く検出するためには、アイソレーション合成器117が出力する信号に含まれる歪み成分を極力小さくする必要がある。本実施の形態では、まず、アイソレーション合成器117に入力される2つの定包絡線信号の利得特性、位相特性の差異が小さくなるように、誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212のベクトルを調整する。
誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212の位相特性は、それぞれ位相制御信号によって制御される。
加算器221では、制御電圧V1と制御電圧Vaとを加算して加算結果を、位相制御信号としてベクトル調整器211aの位相制御信号入力端子に出力する。加算器222では、制御電圧V2と制御電圧Vaとを加算して加算結果を、位相制御信号としてベクトル調整器212aの位相制御信号入力端子に出力する。こうして、制御電圧V1、V2はそれぞれ独立して誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器121a、121bの位相特性を制御できる。
図4は、ベクトル調整器211a,212aの位相制御電圧と位相との関係を示す図である。アイソレーション合成器117で合成されるまでの2つの定包絡線信号の信号経路の位相特性の差異がΔθaであるとすると、図4に示した電圧値Vα、VβとなるようにV1及びV2を設定すれば、位相差Δθaを略0に調整することができる。現実的には、アイソレーション合成器112の出力信号をモニタリングして、信号歪みが小さくなるように制御電圧V1又はV2を変化させることで、アイソレーション合成器117で合成されるまでの2つの定包絡線信号の信号経路の位相特性の差異を極力小さくすることができる。
誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212の利得特性に関しても、同様の構成を採り、同様の動作が可能である。
またFF方式の送信回路の歪み検出では、主増幅器を通過する信号と、通過しない信号の希望波成分を逆位相、同振幅で合成することで歪みを検出するので、この合成に位相誤差、振幅誤差が生じた場合、歪み検出にも誤差が発生し、それが歪み除去の誤差となり、結果的に送信回路の出力の歪み成分となる。
そこで、本実施の形態では、歪み検出用合成器119の出力で、より精度良く歪み成分を検出するために、歪み検出用合成器119に入力される無損失合成器115を通過する経路の信号と、アイソレーション合成器117を通過する経路の信号との2つの信号に含まれる希望波成分を逆位相、同振幅で歪み検出用合成器119で合成されるように誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212のベクトルを調整する。
このとき、図3に示した制御電圧Vaを制御することで、位相制御信号は誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212に同様の値だけ制御することができる。無損失合成器115を通過する経路の信号と、アイソレーション合成器117を通過する経路の信号との2つの信号に含まれる希望波成分の位相差がΔθbである場合、図4に示した電圧値VγとなるようにVaを設定すれば、誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212に入力する位相制御電圧はそれぞれVα+Vγ、Vβ+Vγとなり、互いの位相差Δθaを保ったまま、位相差Δθbを略0に調整することができる。
すなわち、上述した2つの定包絡線信号の信号経路の差異を極力小さくし、位相特性の差異に影響を与えることなく、アイソレーション合成器117を通過する経路の信号の位相特性を制御することができる。
このように、本実施の形態によれば、誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212により、2つの定包絡線信号が通過する経路の利得特性、位相特性の誤差を補正し、主増幅器を通過する信号と、通過しない信号の希望波成分との利得特性、位相特性の誤差を補正するため、送信回路200全体の歪みをさらに低減することができる。また、送信回路200において、歪み検出ループのベクトル調整と、2つの定包絡線信号間のベクトル調整を誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212で共用することができるので、簡単な回路構成で、高い電力効率で歪みの少ない出力信号を得ることができる。
なお、本実施の形態では、図4に示すように位相制御電圧信号の電圧値と位相の関係が線形である場合を例に採り説明したが、これに限定されず、位相制御電圧信号の電圧値と位相の関係が非線形の場合にも適用可能である。この場合には、線形特性から制御電圧を補償する補償回路を設ければ良く、同様の効果を期待できる。
また、本実施の形態では、誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器211,212がベクトル調整に電圧値を用いるベクトル調整器の構成例であるが、ディジタル制御のベクトル調整器であっても良い。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3に係る送信回路の構成を示す図である。本実施の形態の説明に当たり、図1と同一構成部分には同一符号を付して重複箇所の説明を省略する。
図5において、送信回路300は、マルチキャリア合成部301、定包絡線信号生成部101、D/A変換器102,103、局部発振器104、ミキサ105、106、前置増幅器107,108、前置分配器109,110、歪み検出用ベクトル調整器111,112、主増幅器113,114、無損失合成器115、主波分配器116、アイソレーション合成器117、遅延線118、歪み検出用合成器119、歪み除去用ベクトル調整器120、副増幅器121、遅延線122及び歪み除去用合成器123を備えて構成される。
送信回路300は、実施の形態1に示した送信回路100の前段にマルチキャリア合成部301をさらに備える。
マルチキャリア合成部301は、入力される複数キャリアのベースバンド信号Si1,Sq1,Si2,Sq2,…,Sin,Sqnに対してωcを用いる直交変調処理及び合成処理を施し、マルチキャリアベースバンド信号Si,Sqを生成する手段であり、例えばDSP、CPU又はASIC等を含むディジタル信号処理回路により構成可能である。
次に、上記構成を有する送信回路300の動作について説明する。送信回路300の基本動作は、実施の形態1に示す送信回路100と同様であり、マルチキャリア合成部301の動作について説明する。
まず、マルチキャリア合成部301は、入力される複数キャリアのベースバンド信号Si1,Sq1,Si2,Sq2,…,Sin,Sqnを用いてマルチキャリアベースバンド信号Si,Sqを生成して、定包絡線信号生成部101に出力する。図6は、マルチキャリア合成部301が出力する、ωcで直交変調されたマルチキャリアベースバンド信号Si,Sqのスペクトルを示す図である。図14に示すように、マルチキャリアベースバンド信号Si,Sqは複数キャリア成分からなる。次いで定包絡線信号生成部101は、マルチキャリアベースバンド信号Si,Sqを用いて定包絡線信号Sωa1,Sωa2を生成する。定包絡線信号Sωa1,Sωa2は振幅が一定であるため、ミキサ105,106、前置増幅器107,108においては振幅変動による歪みが発生しない。これにより複数キャリアの信号を増幅する際の歪みを抑えることができる。
次いで、従来技術と比較しながら本実施の形態の効果を説明する。再び図8に示す送信回路10を参照し、送信回路10を用いて複数キャリアの信号を増幅する場合を考える。ここでは、送信回路10において、複数キャリアの信号が合成されたマルチキャリア合成信号がD/A変換部11に入力される場合を例にとる。
かかる場合、複数キャリアの信号に比べて、複数キャリアの信号を合成して得られるマルチキャリア合成信号のPAPRは増加するため、マルチキャリア信号をミキサ13でアップコンバートし、前置増幅器15で前置増幅すると、ミキサ13及び前置増幅器15で歪みが増加する。従って実際の複数キャリアの信号を増幅する送信回路では、複数キャリアの信号を増幅する際の歪みを抑えるため、図9に示すように、各キャリアの信号毎にアップコンバート及び前置増幅を行う。送信回路30において、局部発振器14−1,14−2,…,14−nは各々異なる周波数の搬送波信号を生成する。各キャリアの信号はミキサ13−1,13−2,…,、13−nで各々異なる周波数の搬送波信号に変換され、前置増幅器15−1,15−2,…,15−nそれぞれで前置増幅された後に、前置合成器31でマルチキャリア信号に合成される。合成されたマルチキャリア信号は、フィードフォワード方式で増幅される。
このように図9に示す送信回路30と、本実施の形態に係る送信回路300とは何れも複数キャリアの信号を増幅する際の歪みを抑えることができるが、D/A変換器11、フィルタ12、ミキサ13、局部発振器14及び前置増幅器15を、増幅する複数キャリアの数だけ備える送信回路30に比べ、本実施の形態に係る送信回路300は送信部の構成が1つであるため、回路規模が小さく回路構成が簡単という効果がある。
また、本実施の形態では、マルチキャリア信号を一旦合成した後に、定包絡線信号を生成するので、マルチキャリア信号であるにも関わらず、振幅が一定となる。すなわち、ミキサや前置増幅器において、振幅変動による歪みが発生しない。したがって、マルチキャリア信号を送信する送信回路であるにも関わらず、ミキサや局部発振器などをキャリア数分設ける必要がないので、回路規模が小さく、簡単な回路構成で、高い電力効率で歪みの少ない出力信号を得ることができる。
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4に係る無線送受信装置の構成を示す図である。無線送受信装置は、無線通信や放送に用いる無線基地局また無線端末装置の例である。
図7において、無線送受信装置400は、アンテナ401、アンテナ共用器402、送信回路403及び受信回路404を備えている。
アンテナ401は、無線信号の送信と受信を行う共用アンテナである。
アンテナ共用器402は、送信回路403の送信信号をアンテナ401に伝えて自由空間に送信させ、またアンテナ401から受信された信号を受信回路404に伝えて受信処理を行わせる。
送信回路403は、実施の形態1〜3で説明した送信回路100,200,又は300を備え、送信信号を増幅して無線送信信号を生成し、アンテナ共用器402を介してアンテナ401から自由空間に放射させる。
受信回路404は、アンテナ共用器402から入力される受信無線信号を低雑音増幅、周波数変換、アナログ/ディジタル変換を行って受信信号を得る。
本実施の形態によれば、無線送受信装置400の送信回路403が実施の形態1〜3で説明した送信回路を備えるため、電力効率を向上し、PAPRによる性能劣化を抑えつつ歪みを抑えることができる。従って、送信回路403を備える無線送受信装置400は、全体として高い電力効率で歪みが少ない送信信号を得ることができる。
本実施の形態で説明した無線送受信装置400は、無線通信用及び放送用のネットワークで使用される無線基地局装置や通信端末装置に適用することが可能である。
本発明に係る送信回路は、上記各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。
本発明に係る送信回路は、移動体通信システムにおける通信端末装置および基地局装置に搭載することが可能である。
本発明の送信回路は、回路規模の増大を抑制しつつ高い電力効率で歪みの少ない送信信号を得るのに有用であり、例えば無線通信や放送に用いる無線送信装置の送信回路において無線送信信号を増幅する送信回路として好適である。
本発明の送信回路は、歪みを抑えつつ、高電力効率で通信品質を向上する効果を有し、例えば無線通信や放送に用いる送信装置において送信信号を増幅する終段の送信回路として有用である。
本発明の実施の形態1に係る送信回路の主要な構成を示す図 本発明の実施の形態2に係る送信回路の構成を示す図 本発明の実施の形態2に係る誤差補正兼歪み検出用ベクトル調整器の具体的構成を示す図 本発明の実施の形態2に係るベクトル調整器の位相制御電圧と位相の関係を示す図 本発明の実施の形態3に係る送信回路の構成を示す図 本発明の実施の形態3に係るマルチキャリア合成部が出力する信号のスペクトルを示す図 本発明の実施の形態4に係る無線送受信装置の構成を示す図 従来のFF方式の送信回路の構成を示す図 従来の複数キャリアの信号を増幅するFF方式の送信回路の構成を示す図 従来のLINC方式を適用した送信回路の一般例 従来のLINC方式の送信回路の動作を直交平面座標上で示す図 従来のLINC方式の送信回路の効率と、平均電力/最大電力との関係を示す図 従来のLINC方式の送信回路の効率と、平均電力/最大電力との関係を示す図 従来のLINC方式の送信回路の出力信号のスペクトルを示す図 図14(a)が示すスペクトルと図14(b)が示すスペクトルとの差を示す図
符号の説明
101 定包絡線信号生成部
102,103 D/A変換器
104 局部発振器
105,106 ミキサ
107,108 前置増幅器
109,110 前置分配器
111,112 歪み検出用ベクトル調整器
113,114 主増幅器
115 無損失合成器
116 主波分配器
117 アイソレーション合成器
118 遅延線
119 歪み検出用合成器
120 歪み除去用ベクトル調整器
121 副増幅器
122 遅延線
123 歪み除去用合成器

Claims (9)

  1. 入力信号から2つの定包絡線信号を生成する定包絡線信号生成手段と、
    前記2つの定包絡線信号をそれぞれ分配する第1及び第2分配手段と、
    前記第1及び第2分配手段のそれぞれの一方の出力を増幅する第1及び第2増幅手段と、
    前記第1及び第2増幅手段の出力を合成する無損失合成手段と、
    前記第1及び第2分配手段のそれぞれの他方の出力を、アイソレーションを持って合成するアイソレーション合成手段と、
    前記無損失合成手段の出力に前記アイソレーション合成手段の出力を加算して、前記無損失合成手段で発生する歪みを検出する歪み検出ループ手段と、
    前記検出された歪みを増幅する補助増幅手段と、
    前記補助増幅手段により増幅された歪みを前記無損失合成手段の出力に振幅逆相で再注入し、前記無損失合成手段の出力の歪み成分を相殺して除去する歪み除去ループ手段と、
    を具備する送信回路。
  2. 前記無損失合成手段は、
    第1及び第2の入力端子を有し、前記第1と第2の入力端子間の位相差がおよそ180度である、
    請求項1記載の送信回路。
  3. 前記無損失合成手段は、
    Chireix合成器、又はバランにより構成される、
    請求項1記載の送信回路。
  4. 前記アイソレーション合成手段は、
    Wilkinson合成器、一端をアイソレーション抵抗で終端した2分岐線路型方向性結合器、又は4端子合成器である、
    請求項1記載の送信回路。
  5. 前記第1及び第2分配手段の出力のベクトルを調整する第1及び第2ベクトル調整手段を具備する、
    請求項1記載の送信回路。
  6. 前記第1及び第2のベクトル調整手段は、
    前記2つの定包絡線信号の振幅誤差及び位相誤差を補正する、
    請求項5記載の送信回路。
  7. 入力される複数のキャリア信号成分を合成するマルチキャリア合成手段をさらに具備する、
    請求項1記載の送信回路。
  8. 請求項1記載の送信回路を有する無線基地局装置。
  9. 請求項1記載の送信回路を有する無線端末装置。
JP2006067796A 2006-03-13 2006-03-13 送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置 Pending JP2007251243A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006067796A JP2007251243A (ja) 2006-03-13 2006-03-13 送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006067796A JP2007251243A (ja) 2006-03-13 2006-03-13 送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007251243A true JP2007251243A (ja) 2007-09-27

Family

ID=38595123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006067796A Pending JP2007251243A (ja) 2006-03-13 2006-03-13 送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007251243A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6104476B2 (ja) フェーズドアレイアンテナ装置
US8693962B2 (en) Analog power amplifier predistortion methods and apparatus
JP3910167B2 (ja) 増幅回路
US7256649B2 (en) Multiple signal intermodulation reduction system
US7508885B2 (en) Digitally convertible radio
JPWO2006051776A1 (ja) 増幅回路、無線通信回路、無線基地局装置、および無線端末装置
US7496333B2 (en) Transmission circuit and communication apparatus employing the same
US7626455B2 (en) Distortion compensation apparatus
JP2005151543A (ja) 増幅回路
US8670732B2 (en) Broadband amplifier system using a 3dB quadrature combiner to dynamically modulate load impedance
JP7279391B2 (ja) 電力増幅回路及びアンテナ装置
US7486939B2 (en) Apparatus for removing distortions created by an amplifier
US20170171012A1 (en) High frequency multi-antenna transmitter(s)
JP2005269043A (ja) マルチポート増幅器および歪み補償方法
US6400223B1 (en) Double carrier cancellation in wide band multi-carrier feed forward linearized power amplifier
KR20080065042A (ko) 도허티 전력 증폭기를 위한 디지털 전치 왜곡 선형화기
JP4052834B2 (ja) 増幅回路
US6904267B2 (en) Amplifying device
JP2006157256A (ja) 送信回路、無線通信回路、無線基地局装置、及び無線端末装置
JP2006094043A (ja) 送信装置及び通信装置
US6392481B1 (en) Method and apparatus for improved fed forward amplification
JP2007251243A (ja) 送信回路、無線基地局装置及び無線端末装置
KR102075402B1 (ko) 광대역 고선형 증폭기
JP6219007B1 (ja) フィードフォワード増幅器及びアンテナ装置
JP2006203271A (ja) 歪み発生回路および高周波回路