JP6102587B2 - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents
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Description
請求項1、7に係る発明によれば、利益情報に基づく識別情報の選択を行わない場合に比べて、サービスを利用したユーザがより大きな利益を得られるようにすることができる。
請求項2に係る発明によれば、本発明に示す利益情報を用いない場合に比べて、サービスを利用したユーザがより大きな利益を得られるようにすることができる。
請求項3に係る発明によれば、選択された識別情報を用いずに分配金額を算出する場合に比べて、ユーザが納得しやすい料金の分配を行うことができる。
請求項5に係る発明によれば、本発明に示す事業者とサービス料金を分配しない場合よりもその事業者がかかわっている装置をより利用しやすくすることができる。
請求項6に係る発明によれば、見込みのポイントに基づく分配が行われない場合に比べて、ユーザが納得しやすい料金の分配を行うことができる。
[1−1]全体構成
図1は、第1実施形態の情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。図1では、ネットワーク2と、情報処理装置10と、複数の出力装置20と、複数のサービスサーバ装置30とを備える情報処理システム1が示されている。ネットワーク2は、インターネット及び移動体通信網等を含んで通信を行うシステムであり、自システムに接続された装置及び自システムと無線通信を行う装置同士のデータのやり取りを仲介する。図1の例では、ネットワーク2には、情報処理装置10、複数の出力装置20及び複数のサービスサーバ装置30がそれぞれ接続されている。
出力装置20は、他にも、用紙等の媒体に画像を形成する機能を備えており、サービスサーバ装置30から送信されてきた結果データが示す内容(例えば翻訳された文章)の画像を媒体に形成する。出力装置20は、こうして結果データを出力する。
図2は、情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えるコンピュータである。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びリアルタイムクロックを備え、CPUが、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって各部の動作を制御する。リアルタイムクロックは、現在の日時を算出してCPUに通知する。記憶部12は、ハードディスク等を備え、制御部11が制御に用いるデータやプログラム、画像データなどを記憶する。記憶部12には、上述した分配課金処理を行うための処理プログラムが記憶されている。通信部13は、通信を行うための通信回路を備え、例えばネットワーク2を介して出力装置20やサービスサーバ装置30とデータの送信及び受信を行う。
情報処理装置10は、以上のハードウェア構成に基づき、ユーザに分解課金サービスを提供するための処理(以下「分配課金処理」という)を行う。制御部11が記憶部12に記憶されている処理プログラムを実行して各部を制御することで、以下に述べる機能が実現される。
図3は、情報処理装置10の機能構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、選択手段101と、取得手段102と、算出手段103と、出力手段104とを備える。これらの機能は、有料サービスが複数のユーザによって利用される場合に作動するものであり、具体的には、出力装置20から送信されてくるサービス利用データに複数の識別情報が含まれている場合に作動する。
選択手段101は、有料サービスを利用する複数のユーザを識別する複数の識別情報に対応付けてサービス料金の課金方法がそれぞれ決められている場合に、それら複数の識別情報のうちのいずれかを選択する手段の一例である。より詳細には、選択手段101は、それら複数のユーザの各々に利益があるか否かを示す情報(以下「利益情報」という)に基づいて識別情報を選択する。利益情報とは、例えば、各課金方法により課金されると仮定した場合のサービス料金(以下「仮定料金」という)である。選択手段101は、制御部11、記憶部12及び通信部13により実現される機能である。
制御部11は、出力装置20から送信されてきたサービス利用データに複数の識別情報が含まれている場合に、そのサービス利用データに含まれるアクセス先のサービスサーバ装置30に対して、それらの識別情報に対応付けて記憶している課金方法と、その課金方法による課金の状況とを通知することを要求する要求データを送信する。課金の状況とは、例えば上述した定額キャップでの課金が行われている場合に、期間内に既に課金した料金のことである。サービスサーバ装置30は、その要求データを受信すると、要求データが示す複数の識別情報に対応付けて記憶している課金方法とその課金の状況とを情報処理装置10に通知する。制御部11は、通知された複数の課金方法及び課金の状況に基づいて識別情報の選択を行う。その選択の具体的な方法について、図4を参照して説明する。
選択手段101は、他にも、サービス料金の支払いによりポイントが付与される場合に付与されると見込まれるポイント(以下「見込みポイント」という)、有料サービスが利用される時期(以下「利用時期」という)、有料サービスが利用される場所(以下「利用場所」という)または有料サービスの内容(以下「サービス内容」という)を利益情報として、識別情報を選択する。
上述したとおり、見込みポイント、利用時期、利用場所及びサービス内容は、いずれも、キャッシュバックや割引、ポイントなどによって今回または今後の支払いの金額を少なくするという利益があるか否かを示す情報(すなわち利益情報)である。選択手段101は、これらのような利益情報に基づいて識別情報を選択する。
取得手段102は、複数のユーザにより利用される有料サービスの料金(サービス料金)を示す料金情報を取得する手段の一例である。本実施形態では、取得手段102は、選択手段101により選択された識別情報に対応付けて決められている課金方法により課金されるサービス料金を示す情報を料金情報として取得する。取得手段102は、例えば、図4に示す例であれば、差分抽出サービスにおけるユーザU1の仮定料金である700円と、譜面提供サービスにおけるユーザU2の仮定料金である0円と、譜面アレンジサービスにおけるユーザU3の仮定料金である200円とを合計した900円を料金情報として取得する。取得手段102は、取得した料金情報を算出手段103に供給する。
算出手段103は、取得手段102により取得された料金情報により示されるサービス料金を複数のユーザにそれぞれ分配した場合の分配金額を算出する手段の一例である。算出手段103は、例えば、選択手段101により選択された識別情報により識別されるユーザであるか否かに基づいて分配金額を算出する。算出手段103は、取得手段102から供給される料金情報を用いてその料金情報が示すサービス料金を求め、図4に示す例であれば、ユーザU1、U2及びU3がいずれも選択手段101により選択された識別情報により識別されるユーザであるので、求めたサービス料金を均等に分配するように、すなわち900円÷3=300円を各ユーザの分配料金として算出する。
算出手段103は、以上のとおり算出した分配金額を、その分配金額を支払うユーザの識別情報とともに出力手段104に通知する。
出力手段104は、算出手段103により算出された分配金額とその分配金額が課金されるユーザを識別する識別情報とを示すデータ(以下「分配金額データ」という)を出力する手段の一例である。出力手段104は、分配金額データを、例えば、その分配金額をユーザに請求するための宛先(以下「請求宛先」という)に出力する。出力手段104は、本実施形態では、ユーザの口座から請求する金額を引き落として事業者の口座に振り替えるサービスを提供する振替事業者が運用するシステム(これを「振替システム」という)の宛先を請求宛先として用いる。出力手段104は、算出手段103から通知された分配金額及び識別情報を示すデータを分配金額データとして、請求宛先に出力する。振替システムは、出力された識別情報により識別されるユーザの口座から、出力された分配金額データが示す分配金額を引き落とし、分配課金サービスを提供する事業者の口座に振り替える。このようにして、ユーザへの分配金額の請求及び支払いが行われる。
以上のとおり、出力手段104が出力を行うことで、サービス料金のユーザへの請求を代行する処理が行われる。以下ではこの処理のことを代行請求処理という。
情報処理システム1は、以上の構成に基づき、上述した分配課金処理(ユーザに分解課金サービスを提供するための処理)を行う。
図6は、分配課金処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図である。図6の例ではサービスサーバ装置30が1つだけ示されているが、他のサービスサーバ装置30の動作も特に説明しなければ共通しているものとする。分配課金処理は、出力装置20が、有料サービスを利用しようとするユーザにより操作され、複数の識別情報が入力されることを契機に開始される。
図7は、表示された選択結果及び算出結果の一例を示す図である。この例では、出力装置20の操作パネルに、図4の例で述べたように選択された識別情報により識別されるユーザと均等に分配した場合の分配金額とが表示されている。また、この操作パネルには、「両方とも承諾」、「選択をやり直す」、「分配をやり直す」及び「両方やり直す」という文字列をそれぞれ含む操作子を示す操作子画像F1、F2、F3及びF4がそれぞれ表示されている。
上述したとおり、情報処理システムにおいては有料サービスがクラウドサービスの形態で提供されている。クラウドサービスにおいては、ネットワークに接続されたどのような装置からでもサービスを利用できるようにするため、ユーザにユーザID等の識別情報を登録させ、その識別情報を用いてログインしてきた場合に有料サービスを提供することが多い。また、サービス料金の請求も、ログインに用いられた識別情報に対応付けて決められた課金方法(定額課金や従量課金など)に従って行われることが多い。そのため、或る有料サービスを複数のユーザで利用した場合でも、利用の際のログインに用いられた識別情報を登録したユーザにサービス料金の全額が請求されることになり、それらのユーザがサービス料金の負担を分け合うためには、個別にお金のやり取りをしなければならない。
本発明の第2実施形態について、以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。第1実施形態では、識別情報の選択が行われ、その選択の結果に基づいて分配金額が算出されたが、第2実施形態では、識別情報の選択が行われず、その選択の結果以外のものに基づいて分配金額が算出される。そのうちの1つが、有料サービスの料金を変動させ得る情報(以下「変動情報」という)である。
本実施形態では、或る出力装置20を操作するユーザU1によって統合機能サービスが要求される。その要求に基づいて各有料サービスのサービス処理が行われ、その結果を示す結果データが別の出力装置20から用紙に出力されることで、統合機能サービスが提供された結果をユーザU2が受領する。以下では、このように統合機能サービスの要求者(本実施形態ではユーザU1)と受領者(本実施形態ではユーザU2)が異なっている場合について説明する。
図8は、第2実施形態の情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。この例では、図3に示す取得手段102、算出手段103及び出力手段104を備える情報処理装置10aが示されている。本実施形態では、選択手段101が備えられていないので、取得手段102は、第1実施形態とは異なる方法で料金情報を取得する。
取得手段102は、出力装置20から送信されてきたサービス利用データに含まれるユーザの識別情報を用いて、選択手段101が行ったようにサービスサーバ装置30に対して要求データを送信し、通知させた課金方法及び課金の状況を料金情報として取得する。また、取得手段102は、サービス利用データに含まれているパラメータやユーザが提供するユーザ提供データ等を料金情報として取得する場合もある。それは、例えば課金方法が従量課金であり、サービス料金を変動させる量がパラメータやユーザ提供データから求められる場合である。
算出手段103は、上述した変動情報(サービス料金を変動させ得る情報)に基づいて分配金額を算出する。具体的には、算出手段103は、利用回数(有料サービスを利用する回数)、保存期間(結果データを保存する期間)、サービス処理におけるCPUの負荷及びサービス処理のために確保される記憶容量を変動情報として、分配金額を算出する。算出手段103は、これらの変動情報と分配率との相関を表すデータ(以下「相関データ」という)を記憶している。分配率とは、サービス料金を前述した要求者及び受領者で分配する際の各々の分配金額のサービス料金に対する割合である。
要求者の分配率=(100−k×利用回数)%(kはこの例では10)
受領者の分配率=(100−要求者の分配率)%
ただし、いずれの分配率も0%以上100%以下となる。
要求者の分配率=(100−受領者の分配率)%
受領者の分配率=((1−1÷保存期間)×100)%
この例では、例えば保存期間が2時間であれば、いずれの分配率も50%となる。
本実施形態では、ユーザ及び有料サービスの組み合わせ毎に、用いられる課金方法及び分配率が決まっている。算出手段103は、ユーザの識別情報に有料サービス、課金方法及び分配率を対応付けた分配率テーブルを記憶している。
図11は、選択画像の一例を示す図である。この例では、出力装置20は、「サービスを選択して実行を押してください。」という文字列と、図10に示す識別情報ID001に対応付けられている有料サービス及び課金方法と、それらのうち選択したものを「○」で表す欄と、「実行」という文字列を含む操作子画像F5とを表示している。この有料サービス及び課金方法は、情報処理装置10が、分配率テーブルにおいてサービス利用データに含まれる要求者の識別情報に対応付けられているものを出力装置20に送信することで表示される。
算出手段103は、算出した分配金額を、その分配金額を支払うユーザの識別情報と、その分配金額が課金される有料サービスとに対応付けたデータを分配金額データとして出力手段104に供給する。
出力手段104は、分配金額データにおいて各有料サービスに対応付けられている分配引額を合計することでそれらの有料サービスの料金を求め、求めた料金を示す料金情報を支払い宛先(サービス料金を支払うための宛先)に出力する。本実施形態では、上述した振替システムの宛先を支払い宛先とする。
本実施形態では、出力装置20に硬貨を収納して釣り銭を支払う収納装置(コインキットともいう)が接続されており、この収納装置によって請求及び支払いが行われるものとする。このため、出力手段104は、分配金額データを、要求者及び受領者が操作する出力装置20を請求宛先として出力する。出力装置20は、出力されてきた分配金額データが示す分配金額を表示する。
なお、収納装置は、コインキット以外にも、電子決済用のリーダライタやクレジットカードの読取装置などであってもよい。
図13は、第2実施形態での分配課金処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図である。この例では、要求者(本実施形態ではユーザU1)が自身と受領者の識別情報の入力と有料サービスの選択とを行う操作をすることで、図6に示すステップS11からS14までの動作が行われる。次に、情報処理装置10は、ステップS14で通知される課金方法及びその課金の状況等を料金情報として取得する(ステップS51)。図6では、ステップS12からS14までの動作を選択手段101が行ったが、本実施形態では、それらの動作及びステップS51の動作を取得手段102が行う。
本実施形態においても、第1実施形態のように分配金額の算出や分配金額データの出力が行われるため、それらが行われない場合に比べて、より柔軟な課金方法で有料サービスの提供が行われる。また、それにより、複数のユーザによって利用されたサービスの料金の負担をそれらのユーザで分け合えるようになる。
なお、算出手段103は、上記以外の変動情報を用いてもよい。他の変動情報としては、例えば、有料サービスが利用される頻度(「利用頻度」という)、有料サービスが利用される時期(「利用時期」という)及び場所(「利用場所」という)等である。有料サービスを提供する事業者が、これらの変動情報によって有料サービスの料金が変動するような課金を行っている場合には、上述した各変動情報のように分配率と相関を持たせることで、変動情報に基づく料金の分配を行わない場合に比べて、有料サービスの料金を小さくするようにユーザが誘導されることになる。具体的には、例えば利用頻度が多いほどサービス料金を安くしたり、キャンペーンの時期や特定の時間帯(夜間など)には他の時期や時間帯に比べてサービス料金を安くしたり、特定の場所(或るチェーンのコンビニエンスストアなど)では他の場所に比べてサービス料金を安くしたりするといった場合である。
上述した各実施形態は、それぞれ本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、上述した各実施形態及び以下に示す各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施してもよい。
出力装置は、上記の各実施形態では、結果データを用紙等の媒体に出力したが、これに限らず、表示手段に出力してもよい。この場合、出力装置は画像を形成する機能を備えていなくてもよく、例えばスマートフォンやパーソナルコンピュータなどを出力装置として用いてもよい。この場合、図6に示すステップS11(識別情報の入力及び有料サービスの選択)やステップS25(選択結果及び算出結果の表示)、図13に示すステップS61やS74(分配金額の表示)も、それらの出力装置で行われてもよい。
算出手段103は、結果データの出力方法に基づいて分配金額を算出してもよい。算出手段103は、例えば、出力先が媒体か表示手段かによって分配金額を算出する。具体例としては、算出手段103は、出力先が表示手段である場合には、各ユーザに均等に分配するように分配金額を算出し、出力先が媒体である場合には、実際に出力装置を操作して媒体を受け取ったユーザが他のユーザに比べて多いまたは少ない金額となるように分配金額を算出する。
算出手段103は、上記の各実施形態では、有料サービスを利用した複数のユーザでサービス料金を分配した場合の分配金額を算出したが、それら複数のユーザ以外の者にもサービス料金を分配した場合の分配金額を算出してもよい。複数のユーザ以外の者とは、例えば有料サービスや分配課金サービスを提供する事業者である。例えば、分配課金サービスを提供する事業者aが、出力装置20による媒体への出力に対しても課金しているものとする(例えば1枚10円など)。この場合、取得手段102は、媒体への出力にかかる料金(「出力料金」という)もサービス料金に含まれるものとして、例えば出力される媒体の枚数を料金情報として取得する。算出手段103は、有料サービスを提供する事業者が課金する料金及び出力料金の合計をサービス料金として、それを有料サービスを利用したユーザ及び事業者aで分配した場合の分配金額を算出する。この場合、算出手段103は、例えば、出力料金の半額を事業者aの分配金額として算出する。
第2実施形態では、デフォルト値や実績値に基づく分配金額の算出が行われると、実際に有料サービスが利用されたときの変動情報との差異が生じて、要求者が支払った分配金額が過払いとなる場合がある。その場合に、受領者への分配金額の請求とともに、過払いの精算が行われてもよい。例えば、受領者が自身の識別情報を用いてログインし、結果データを出力する操作を行うことにより、有料サービスの提供における保存期間やCPUの負荷、記憶容量などが確定するので、算出手段103が、その確定した変動情報に基づいて分配金額を新たに算出する。その結果、例えば図12の例において、OCRサービスの要求者(ユーザU1)の分配金額が15円ではなく10円であったとする。出力手段104は、要求者に表示された分配金額と、新たに算出された分配金額とを示す分配金額データを出力装置20に出力する。
算出手段103は、識別情報の選択に用いられた見込みポイント(サービス料金の支払いによりポイントが付与される場合に付与されると見込まれるポイント)に基づいて分配金額を算出してもよい。例えば、算出手段103は、ユーザU1、U2及びU3でサービス料金(例えば300円)を分配する場合に、各々の見込みポイントが100、50及び0である場合に、見込みポイントが多い順に11:10:9の比率で分配金額を算出する(この例では、110円、100円及び90円と算出する)。見込みポイントが大きいユーザは、それが小さいユーザに比べて、サービス料金の支払いにより利益を得ているわけだから、分配金額が多くても納得しやすい。従って、上記例のように見込みポイントに基づいて分配金額を算出することにより、見込みポイントに基づく分配が行われない場合に比べて、ユーザが納得しやすい料金の分配が行われることになる。
算出手段103は、ユーザ毎の支払いの能力に基づいて分配金額を算出してもよい。支払いの能力とは、例えば、クレジットカードの限度額や電子マネーまたは口座の残高などによって判断される。算出手段103は、ユーザによりクレジットカードの限度額が登録されていれば、それを用いて例えば限度額が大きいほど支払い能力が大きいため分配金額も多くする。また、算出手段103は、電子マネーや口座の残高については、それらを通知する仕組みがある場合に、その仕組みを利用して通知させた残高に基づいて分配金額を算出する。算出手段103は、例えば或るユーザの分配金額が残高よりも高くなった場合には、その分配金額を残高まで下げて、足りなかった分を他のユーザの分配金額に加える。また、算出手段103は、残高が多いユーザほど分配金額が高くなるようにしてもよい。いずれの場合も、支払い能力に基づく分配が行われない場合に比べて、分配金額が支払われやすくなる。
算出手段103は、他にも、例えば予めユーザ毎に決められた分配率(例えばユーザU1、U2及びU3の分配率を1:2:3とする)で分配するように分配金額を算出してもよい。また、算出手段103は、各ユーザの課金方法に基づいて分配金額を算出してもよい。例えば、定額課金、一定量定額、定額キャップ、従量課金に対して、1:2:3:4という分配率を定めておく。ユーザU1、U2及びU3の或る有料サービスにおける課金方法がそれぞれ定額課金、一定量定額及び従量課金であれば、算出手段103は、サービス料金を1:2:4の分配率で分配金額を算出する。この例では、定額の課金では既に定額分の料金を支払っているので、他のユーザに比べて分配金額を少なくして負担を軽くしている。
選択手段101は、第1実施形態では、或る有料サービスについては、1つの識別情報だけを選択したが、回数によって異なる識別情報を選択してもよい。具体例でいえば、選択手段101は、利用回数が7回である場合に、1回目から3回目まではユーザU1の識別情報を選択し、4回目から7回目まではユーザU2の識別情報を選択するという具合である。これは、例えば一定量定額によって3回目まではユーザU1の識別情報を用いた方がサービス料金が安価になるが、4回目からは一定量を超えて課金されるため、ユーザU2の識別情報を用いた方がサービス料金が安価になるというような場合に、各ユーザにとって利益がある。
情報処理システムにおいては、有料サービスとして通信販売による商品の提供が行われてもよい。この場合、購入する商品の代金をサービス料金として、複数のユーザで分配した場合の分配金額が算出されることになる。
本発明は、情報処理装置及び情報処理装置を備える情報処理システムの他にも、情報処理装置等の装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるものである。ここでいう処理とは、例えば、図6等に示す分配課金処理である。また、本発明は、情報処理装置のようなコンピュータを、図3等に示す手段として機能させるためのプログラムとしても捉えられるものである。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されたり、インターネット等のネットワークを介して、コンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態でも提供されたりするものであってもよい。
Claims (7)
- 複数のユーザにより利用されるサービスの料金を示す料金情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された料金情報により示される料金を前記複数のユーザにそれぞれ分配した場合の分配金額を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された分配金額と当該分配金額が課金される前記ユーザを識別する識別情報とを示すデータを出力する出力手段と、
複数のユーザを識別する複数の識別情報に対応付けて前記料金の課金方法がそれぞれ決められている場合に、当該複数のユーザの各々に利益があるか否かを示す利益情報に基づいて当該複数の識別情報のうちのいずれかを選択する選択手段とを備え、
前記取得手段は、前記選択手段により選択された識別情報に対応付けて決められている課金方法により課金される前記料金を示す情報を前記料金情報として取得する
ことを特徴とする情報処理装置。 - 前記選択手段は、前記課金方法により課金されると仮定した場合の前記料金、前記料金の支払いによりポイントが付与される場合に付与されると見込まれるポイント、前記サービスが利用される時期、前記サービスが利用される場所または前記サービスの内容をそれぞれ示す情報を前記利益情報として、前記識別情報を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記算出手段は、前記選択手段により選択された識別情報により識別されるユーザであるか否か、または、当該識別情報が選択されることにより他の識別情報が選択される場合に比べて前記料金が安くなった度合いに基づいて、前記分配金額を算出する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。 - 前記算出手段は、前記複数のユーザ以外の者にも当該サービスの料金を分配した場合の前記分配金額を算出する
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記算出手段は、前記サービスが媒体への出力を伴うものであれば、当該出力を行う装置の製造、販売または当該出力への課金にかかわる事業者を前記複数のユーザ以外の者として、当該サービスの料金を分配した場合の前記分配金額を算出する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記算出手段は、前記料金の支払いによりポイントが付与される場合に付与されると見込まれるポイントに基づいて前記分配金額を算出する
ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の情報処理装置。 - コンピュータを、
複数のユーザにより利用されるサービスの料金を示す料金情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された料金情報により示される料金を前記複数のユーザにそれぞれ分配した場合の分配金額を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された分配金額と当該分配金額が課金される前記ユーザを識別する識別情報とを示すデータを出力する出力手段と、
複数のユーザを識別する複数の識別情報に対応付けて前記料金の課金方法がそれぞれ決められている場合に、当該複数のユーザの各々に利益があるか否かを示す利益情報に基づいて当該複数の識別情報のうちのいずれかを選択する選択手段として機能させるためのプログラムであって、
前記取得手段は、前記選択手段により選択された識別情報に対応付けて決められている課金方法により課金される前記料金を示す情報を前記料金情報として取得する
プログラム。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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