JP6101054B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
従来、氷上性能を向上させた空気入りタイヤとして、本出願人によって、複数の独立したブロックを互いに密集させてなるブロック群を有し、基準区域内のブロックの個数密度が所定の範囲内にあるトレッドパターンを有するタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このタイヤによれば、優れた接地性及びエッジ効果の確保と、ブロックによる効率的な水膜の除去とを実現することにより、氷上性能を飛躍的に向上させることができる。
国際公開2010/032606号パンフレット
しかしながら、発明者らが上記のタイヤについて検討を重ねたところ、上記のタイヤでは、小ブロックを高い個数密度で密集させて配置しているため、ブロック単体での剛性そのものは低く、特にタイヤの転動時において大きな接地圧がかかるブロックの蹴り出し側で入力の度に大きな変形が生じて特にブロックの壁面にクラックが発生するおそれがあるという問題があることが新たにわかった。特に、幅方向溝によって区画されるブロックでは、ブロック同士が互いに支えあう効果を得ることが難しいため、ブロックの変形が大きくなりクラックが発生しやすいとの知見も得た。
本発明の目的は、上記の問題を解決しようとするものであり、氷上性能を確保しつつも、クラックの発生を抑制することのできる空気入りタイヤを提供することにある。
本願発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド踏面に、溝により区画され、それぞれの踏面の面積が100〜200mmの範囲にあり、五角形以上の多角形状の踏面形状を有する複数のブロックをトレッド周方向に配列してなるブロック列を、トレッド幅方向に複数列設け、
前記ブロックを、隣接するブロック列のブロック同士の位置関係がトレッド周方向に相互に異なる千鳥状に密集配置し、
前記トレッド踏面に、トレッド周方向に延びる少なくとも1本の周方向主溝と、トレッド接地端からトレッド幅方向内側に延びて、前記トレッド接地端と前記周方向溝とにより区画される領域まで延びる複数の幅方向溝と、を有し、
前記複数のブロックは、少なくとも一部が前記幅方向溝によって区画される複数の幅方向溝隣接ブロックを含み、
前記複数の幅方向溝隣接ブロックのうちの少なくとも一部は、トレッド幅方向内側から外側に前記幅方向溝に向かって延び、かつ、トレッド幅方向内側端が前記幅方向溝隣接ブロックの端部まで延び、トレッド幅方向外側端が前記幅方向溝隣接ブロック内で終端する、少なくとも1本の片閉じサイプを有し、
前記片閉じサイプのトレッド幅方向外側端の延長線上の前記ブロックの辺に隣接する溝の溝幅は、前記片閉じサイプのトレッド幅方向内側端である前記ブロックの辺に隣接する溝の溝幅より大きいことを特徴とする。
これにより、タイヤの氷上性能を確保しつつも、耐クラック性能を向上させることができる。
ここで、「周方向主溝」とは、トレッド周上を略トレッド周方向に連続して延びる溝であって、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態とした際のトレッド踏面への開口幅が3mm以上であるものをいうものとする。なお、形状は特に限定されず、直線状、ジグザグ状、屈曲状などを含むものとする。
また、「幅方向溝」とは、トレッド幅方向に延び、又はトレッド幅方向に対して60°以下の角度で傾斜して延び、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態とした際のトレッド踏面への開口幅が2mm以上であるものをいうものとする。
さらに、「サイプ」とは、ブロックの表面から内部に切り込まれた薄い切込みであって、接地時に閉じることが可能なものをいう。また、「サイプ」が「トレッド幅方向に延びる」とは、サイプが、トレッド幅方向に延びる場合のみならず、トレッド幅方向に対して50°以下の角度で傾斜して延びる場合も含む。
ここで、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格がタイヤ毎に定めているリムであり、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYEAR BOOKであれば標準リム、TRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)のYEAR BOOKであれば“Design Rim”、ETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARD MANUALであれば“Measuring RIM”となる。また、「規定内圧」とは、JATMA等の上記規格でタイヤサイズに応じて規定されるタイヤの最大負荷に対応する空気圧(最高空気圧)を指す。
以下、特に断りのない限り、タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填し、無負荷状態におけるタイヤについて説明する。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記片閉じサイプを有する前記幅方向溝隣接ブロックは、トレッド幅方向最外側の前記ブロック列内にあることが好ましい。
上記の効果は、旋回時における横力発生時などに大きな接地圧がかかるトレッド幅方向最外側のブロック列において、特に有効に発揮し得るからである。
さらに、本発明の空気入りタイヤにあっては、少なくとも一部のトレッド周方向に隣接する前記ブロック間に、該ブロック間をトレッド周方向に連結する連結部を設けてなることが好ましい。
ブロックの剛性を高めてクラックの発生をさらに抑制することができるからである。
前記ブロックの高さをH(mm)とし、前記連結部の高さをh(mm)とするとき、比h/Hは、10%以上70%以下であることが好ましい。
上記したクラック抑制効果を十分に発揮しつつも、タイヤの摩耗進展時に、一定摩耗時までは上記連結部が接地しないようにするためである。
ここで、「ブロックの高さH(mm)」及び「連結部の高さh(mm)」とは、図6に示すように、連結部に隣接する溝の溝底からの高さをいうものとし、前者について、ブロックの高さが一定でない場合には、ブロックの最大高さをいうものとし、また、後者について、連結部の高さが一定でない場合には、連結部の最大高さをいうものとする。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記連結部のトレッド幅方向両側の側壁のタイヤ径方向に対する傾斜角度θ(°)は、0°以上5°以下であることが好ましい。
ブロックの剛性を確保しつつも、排水性能や排雪性能を確保することができるからである。
ここで、「傾斜角度θ(°)」とは、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態とした際の角度をいうものとし、傾斜角度が一定でないときは、当該側壁の最小の傾斜角度をいうものとする。
さらに、本発明の空気入りタイヤでは、前記踏面形状が五角形以上の多角形状のブロックは、トレッド周方向両端側の2つの辺がトレッド幅方向に延在するように配置され、
前記2つの辺のうち、タイヤ回転時の前記ブロックの蹴り出し側の辺の長さをa(mm)とし、前記ブロックのトレッド周方向中央位置におけるトレッド幅方向の長さをb(mm)とするとき、比a/bは、0.5超であることが好ましい。ブロックの蹴り出し側の剛性を高めて耐クラック性能を向上させることができるからである。
また、前記2つの辺のうち、タイヤ回転時の前記ブロックの踏み込み側の辺の長さをc(mm)とするとき、比c/bは、0.5超であることがさらに好ましい。ブロックの踏み込み側の剛性も高めて耐クラック性を向上させることができるからである。
本発明によれば、氷上性能を確保しつつも、クラックの発生を抑制することのできる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。 本発明の他の実施形態にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。 本発明のさらに他の実施形態にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。 本発明の別の実施形態にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。 本発明のさらに別の実施形態にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。 ブロックの高さH、及び、連結部の高さhについて示す図である。 連結部のタイヤ幅方向両側壁の傾斜角度θについて示す図である。 比較例にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。 発明例にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。 比較例にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。 比較例にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。 比較例にかかるタイヤのトレッド踏面を示す部分展開図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤ(以下、タイヤとも称する)について、図面を参照して詳細に例示説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるタイヤのトレッドパターンを示す部分展開図である。なお、タイヤの内部構造等については、従来のそれと同様であるため、説明を省略する。
図1に示すように、このタイヤは、トレッド踏面1に、トレッド周方向に延びる、図示例で2本の周方向主溝2と、トレッド接地端TCEからトレッド幅方向内側に延びる図示の範囲で5本の幅方向溝3と、トレッド周方向にジグザグ状に延びる複数の細溝4と、を有している。
そして、図1に示すように、これらの溝2、3、4により、図示例で、多角形状の平面形状をした複数のブロック5が区画形成されている。そして、図1に示すように、ブロック5をトレッド周方向に複数個配列してなるブロック列が、トレッド幅方向に複数列設けられている。また、図示例では、トレッド幅方向に隣接するブロック列間のブロック5は、トレッド周方向に位相差を設けて(図示例では、ブロックのトレッド周方向長さの略半分の位相差を設けている)千鳥状に密集配置されている。さらに、図示例では、各ブロック5に略トレッド幅方向に延びる2本又は3本のサイプ6が設けられている。なお、ブロックの平面形状は、五角形以上の多角形状であればよい。
ここで、ブロック5の踏面の面積は、100〜200mmの範囲にある。
図1に示す例では、幅方向溝3は、トレッド接地端TCEからトレッド幅方向内側へ延びる途中で屈曲してトレッド幅方向に対する傾斜角度が変化しており、トレッド接地端TCEと周方向溝2とにより区画される領域まで延びている。すなわち、開口幅が2mm以上である幅方向溝3は、周方向主溝2とは直接開口していない。ここで、図示例では、幅方向溝3は、細溝4を介して周方向主溝2に連通しているが、幅方向溝3は、周方向主溝2に全く連通しなくても良い。
ここで、図示例では、トレッド踏面1内の全てのブロック5が、2本又は3本のトレッド幅方向に延びるサイプ6を有している。
特に、図1に示すように、複数のブロック5は、少なくとも一部が幅方向溝3によって区画される複数の幅方向溝隣接ブロック5aを有している。そして、複数の幅方向溝隣接ブロック5aのうちの少なくとも一部のブロック(図示の範囲では4つのブロック5aであり、いずれもトレッド幅方向外側から1列目のブロック列内でトレッド周方向に1つおきである)は、トレッド幅方向内側から外側に幅方向溝3に向かって延び、かつ、トレッド幅方向内側端が幅方向溝隣接ブロック5aの端部まで延びて溝(図示例では、細溝4)に連通し、トレッド幅方向外側端が幅方向溝隣接ブロック5a内で終端する、少なくとも1本の片閉じサイプ(図示例では片閉じサイプ6b)を有する。
すなわち、少なくとも一部の幅方向溝隣接ブロック5aが有するサイプ6(図示例では、4つの幅方向溝隣接ブロック5aが有する2本のサイプ6a、6b)のうち少なくとも1本のサイプ(図示例では片閉じサイプ6b)は、トレッド幅方向外側端が幅方向溝3と連通しないように幅方向溝隣接ブロック5aの陸部内で終端するようにする一方で、トレッド幅方向内側端が幅方向溝隣接ブロック5aの端部まで延びて他の溝(図示例では、細溝4)に連通するようにしている。
以下、本実施形態にかかるタイヤの作用効果について説明する。
本実施形態のタイヤにあっては、トレッド踏面において十分な溝面積を確保しつつ、ブロック5を密集配置する構成を採用したことから、それぞれのブロック5のトータルエッジ長さ及びエッジ方向(異なる方向に向いたエッジの数)を増大させ、優れたエッジ効果を発揮させることができる。また、それぞれのブロック5の踏面の面積、すなわち接地面積を小さくしたことから、ブロック一つ一つの接地性を向上させることができ、高い氷上性能等を発揮させることができる。しかも、それぞれのブロック5の接地面積を小さくすることで、ブロック5の中央域からブロック周縁までの距離を小さくすることができるので、ブロック5による水膜の除去効果を向上させることができる。従って、本実施形態のタイヤによれば、優れた接地性及びエッジ効果の確保と、ブロック5による効率的な水膜の除去とを実現することにより、氷上性能を飛躍的に向上させることができる。なお、ブロック5の踏面の面積を、100〜200mmの範囲内とすれば、ブロック剛性とエッジ効果との両立をより高い次元で達成することができ、より効果的に氷上性能を向上させることができる。すなわち、各ブロック5の接地面積が200(mm)超の場合は、高いエッジ効果の実現が難しく、一方で、各ブロック5の接地面積が100(mm)未満だとブロック3の接地面積が小さくなり過ぎて所要のブロック剛性の実現が難しい。
また、本実施形態のタイヤによれば、周方向主溝2及び幅方向溝3を配置しているため、排水性を確保することができる。
さらに、本実施形態のタイヤによれば、幅方向溝3が周方向主溝2に直接開口せずに、トレッド接地端TCEと周方向溝2とにより区画される領域まで延びているため、ブロックの個数密度(単位面積当たりのブロック個数)を確保して、ブロックが互いに支えあう効果を高めてタイヤの氷上性能を向上させることができる。特に、本実施形態では、図1に示すように、幅方向溝3と周方向主溝2とが細溝4を介して接続されているため、排水性も確保することができる。
上記の効果を得るために、周方向溝2の溝幅は、3〜15mmとすることが好ましい。排水性を確保しつつも、ネガティブ率が大きくなりすぎないようにして接地面積を確保することができるからである。また、周方向溝2の深さは、7.5〜11mmとすることが好ましい。排水性を確保しつつも、ブロックの剛性を確保するためである。
また、幅方向溝3の溝幅は、2.5〜7mmとすることが好ましい。排水性を確保しつつも、ネガティブ率が大きくなりすぎないようにして接地面積を確保することができるからである。また、幅方向溝3の深さは、7.5〜11mmとすることが好ましい。排水性を確保しつつも、ブロックの剛性を確保するためである。
また、幅方向溝3のトレッド接地端TCEからの延在長さは、30〜80mmとすることが好ましい。30mm以上とすることにより、排水性及び排雪性を確保することができ、一方で、80mm以下とすることにより、接地面積を確保して氷上性能を確保することができるからである。
さらに、幅方向溝の溝壁の傾斜角度は、陸部の蹴り出し側では、2〜7°とすることが好ましく、陸部の踏み込み側では、0〜5°とすることが好ましい。陸部の蹴り出し側では2°以上、陸部の踏み込み側では0°以上とすることにより、ブロック剛性を十分に確保することができ、一方で、陸部の蹴り出し側では7°以下、陸部の踏み込み側では5°以下とすることにより、排水性及び排雪性を確保することができるからである。入力の大きい陸部の蹴り出し側での幅方向溝の溝壁の傾斜角度を、陸部の踏み込み側での幅方向溝の溝壁の傾斜角度より大きくすることにより、耐クラック性能をさらに向上させることができる。なお、「幅方向溝の溝壁の傾斜角度」とは、当該幅方向溝の延在方向に直交する断面における、幅方向溝の深さ方向に対する傾斜角度をいうものとする。
また、本実施形態のタイヤによれば、トレッド踏面1内の全てのブロックがトレッド幅方向に延びるサイプを有しているため、トレッド幅方向に延びるエッジ成分(トレッド周方向に対するエッジ成分)を確保してタイヤの氷上性能を確保することができる。
そして、複数の幅方向溝隣接ブロック5aのうちの少なくとも一部のブロック5aが、トレッド幅方向内側から外側に幅方向溝3に向かって延び、かつ、トレッド幅方向内側端が溝に連通し、トレッド幅方向外側端が幅方向溝隣接ブロック5a内で終端する、少なくとも1本の片閉じサイプ6bを有することにより、基本的には上記トレッド幅方向に延びるエッジ成分(トレッド周方向に対するエッジ成分)を増大させて氷上性能を向上させつつも、幅方向溝隣接ブロック5aの、溝幅の大きい幅方向溝3によって区画されてブロック同士が支えあう効果が得ることが難しい部分では、サイプ6bの形成による剛性の低下を抑えるようにして、氷上性能や耐クラック性能を向上させることができる。
図2は、本発明の他の実施形態にかかるタイヤのトレッドパターンを示す部分展開図である。
図2に示すタイヤは、幅方向溝隣接ブロック5aのうち、トレッド踏面1のトレッド幅方向外側から1列目のブロック列内の幅方向溝隣接ブロック5aが有するサイプ6a、6bのみならず、トレッド幅方向外側から2列目のブロック列内の幅方向溝隣接ブロック5aが有するサイプ6a、6bについても、サイプ6aの両端をブロック5のトレッド幅方向両端部まで延在させ、一方で、サイプ6bのトレッド幅方向外側端を幅方向溝3に連通しないようにブロック5の陸部内で終端させ、サイプ6bのトレッド幅方向内側端を細溝4に連通するようにしている点で、図1に示すタイヤと異なっている。
図1、図2に示すように、本発明にあっては、上記のように幅方向溝3には連通させずに、他の溝には連通させる片閉じサイプ6bを有する幅方向溝隣接ブロック5aが、少なくともトレッド幅方向最外側のブロック列内にあることが好ましい。
なぜなら、旋回時における横力発生時などに大きな接地圧がかかるトレッド幅方向最外側のブロック列内の幅方向溝隣接ブロック5aにおいて、上記の構成とすることが特に効果的だからである。
ここで、図1に示す実施形態によれば、サイプによるエッジ効果により雪上性能を高めることができる。
また、図2に示す実施形態によれば、ブロックの倒れこみを抑制して氷上性能を向上させ、また、剛性も増大するため、耐クラック性能も向上させることができる。
なお、図9に示すように、幅方向溝3には連通させずに、他の溝には連通させるサイプ6を有するブロック5が、トレッド幅方向最外側のブロック列以外のブロック列(図示例では、トレッド幅方向外側から2列目のブロック列)内にある構成とすることもできる。
図3は、本発明のさらに他の実施形態にかかるタイヤのトレッドパターンを示す部分展開図である。また、図4は、本発明の別の実施形態にかかるタイヤのトレッドパターンを示す部分展開図である。
図1に示すタイヤでは、幅方向溝3がトレッド幅方向内側に延びるにつれ、溝幅が細くなっているのに対し、図3に示すタイヤでは、幅方向溝3の溝幅がほぼ一定である点で、図1に示すタイヤとは異なっており、また、図4に示すタイヤでは、幅方向溝3が屈曲する箇所を境界として、それよりトレッド幅方向内側では溝幅が小さくなっている点で、図1に示すタイヤと異なっている。
上記のような幅方向溝3を有する、図1に示すタイヤによれば、特に、踏面の接触面積を増大させて氷上性能を向上させることができる。
また、図3に示すタイヤによれば、排水性及び排雪性を特に向上させることができる。
さらに、図4に示すタイヤによれば、氷上性能と、排水性及び排雪性との両立を図ることができる。
さらに、図1等に示すように、細溝4を有する場合には、細溝4の溝幅は、ブロック同士が相互に完全に拘束されることなく、個々に可動となる程度の幅を有することが好ましく、具体的には、0.7〜3mmとすることが好ましい。
また、本発明のタイヤでは、図5に示すように、少なくとも一部のトレッド周方向に隣接するブロック5間に、該ブロック5間をトレッド周方向に連結する連結部を設けてなることが好ましい。
ブロックのトレッド周方向端部の剛性が増大して、該ブロックの変形を抑制し、クラックの発生をより抑制することができるからである。
特に、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、最大負荷荷重(JATMA等の前述の規格でタイヤサイズに応じて規定されるタイヤの最大負荷)を負荷した、基準状態の際の、タイヤ赤道面を中心としたトレッド接地幅TWの80%に相当するタイヤ幅方向領域をセンター部Cとするとき、少なくとも該センター部Cにおいて、トレッド周方向に隣接するブロック間に、該ブロック間をトレッド周方向に連結する連結部を設けることが好ましい。特にクラックの発生しやすいセンター部において、上記の効果を得ることができるからである。
ここで、「トレッド接地幅TW」とは、上記基準状態における接地端の位置(接地面のトレッド幅方向両端)をTCEとするとき、無負荷時の展開図上でのTCE間のトレッド幅方向の幅をいうものとする。
なお、本実施形態のように、周方向主溝2に対してトレッド幅方向両側に隣接するブロック列内のブロック5間には、連結部7を設けない構成とすることができる。
これにより、排水性能、排雪性能を確保することができ、また、接地性も確保することができるからである。一方で、全てのトレッド周方向に隣接するブロック5間に連結部を設けることもできる。
また、本発明にあっては、上述した連結部7を設ける場合、図6に示すように、(細溝4の深さに等しい)ブロック5の高さをH(mm)とし、連結部7の高さをh(mm)とするとき、比h/Hは、10%以上70%以下であることが好ましい。比h/Hを10%以上とすることにより、ブロックの周方向端部の剛性を一層高めることができるからである。特に、トレッドゴムにいわゆるキャップアンドベース構造を採用した場合は、通常溝底近傍に位置する、キャップゴムとベースゴムとの界面付近にクラックの起点が生じやすくなるが、上記の範囲とすることにより、当該界面付近の剛性を確実に高めることができる。また、一方で、比h/Hを70%以下とすることにより、摩耗によりブロックの高さが減少しても、一定摩耗時までは連結部が接地しないようにすることができるからである。
より具体的には、ブロックの高さH(mm)は、5.0〜9.0mmとすることが好ましく、連結部の高さh(mm)は、4.0〜6.0mmとすることが好ましい。
また、本発明にあっては、連結部7を設ける場合、図7に示すように、連結部7のトレッド幅方向両側の側壁7aのタイヤ径方向に対する傾斜角度θ(°)は、0°以上5°以下であることが好ましい。傾斜角度θを0°以上とすることにより、ブロック剛性を確保してクラックを抑制することができ、一方で、傾斜角度θを5°以下とすることにより、排水性能、排雪性能を確保し、また、接地性を確保することができるからである。
また、各実施形態のタイヤによれば、トレッド幅方向に隣接したブロック列間では、各ブロック5をトレッド周方向に千鳥状に密集配置したことから、タイヤ転動時に、より多くのブロック5の形成下で、それぞれのエッジを逐次作用させて一層優れたエッジ効果を発揮させることができる。また、トレッド幅方向に隣接するブロック5の相互間で路面への接地タイミングをずらすことができるので、パターンノイズを低減させることもできる。
ところで、この発明において、トレッド踏面のネガティブ率Nは5%〜50%とすることが好ましい。トレッド踏面のネガティブ率Nが5%未満の場合は、溝面積が小さ過ぎ排水性が不十分となるからであり、一方、50%を超えると接地面積が小さくなり過ぎて、操縦安定性が低下するおそれがあるからである。
なお、「トレッド踏面のネガティブ率N」とは、接地面積に対する溝面積の割合をいうものとする。
さらに、本発明の空気入りタイヤでは、踏面形状が五角形以上の多角形状のブロック5は、トレッド周方向両端側の2つの辺がトレッド幅方向に延在するように配置され、当該2つの辺のうち、タイヤ回転時のブロック5の蹴り出し側の辺の長さをa(mm)とし、ブロック5のトレッド周方向中央位置におけるトレッド幅方向の長さをb(mm)とするとき、比a/bは、0.5超であることが好ましい。ブロックの蹴り出し側端部のエッジの幅方向長さを確保することができ、特に接地圧の大きい、ブロックの蹴り出し側端部の剛性を高めて耐クラック性能を向上させることができるからである。
また、2つの辺のうち、タイヤ回転時のブロック5の踏み込み側の辺の長さをc(mm)とするとき、比c/bは、0.5超であることがさらに好ましい。ブロックの踏み込み側の剛性も高めて耐クラック性を向上させることができるからである。
本発明の効果を確かめるため、発明例1〜8にかかるタイヤと、比較例1〜4にかかるタイヤを試作して、以下の氷上性能、耐クラック性能に関する評価を行った。
各タイヤの諸元および評価結果を以下の表1に示している。
なお、表1の「サイプ」の項目において、「幅方向溝にのみ連通しない」とは、図1に示すように、ある幅方向溝隣接ブロックが有する1本のサイプについて、該サイプが細溝には連通しているが、幅方向溝には連通しないようにブロック5の陸部内で終端することを意味し、「全ての端部が溝に連通」とは、図8に示すように、ある幅方向溝隣接ブロックが有する全てのサイプについて、該サイプが、幅方向溝にも細溝にも連通していることを意味し、「幅方向溝及び細溝に連通しない」とは、図11、図12に示すように、1つの幅方向溝隣接ブロックが有するサイプの少なくとも1つが、幅方向溝のみならず、細溝にも連通しないようにブロック陸部内で終端していることを意味する。
また、表1の「周方向溝と幅方向溝」との項目について、「直接開口しない」の「直接」とは、各図に示すように、周方向主溝と幅方向溝とが溝幅の小さい細溝を介して連通していることを意味する。
さらに、表1の「幅方向溝の溝幅」とは、幅方向溝の最小の溝幅をいうものとする。
<氷上性能>
タイヤサイズ195/65R15の上記各タイヤを、リムサイズ15×6.0Jのリムに組み付け、内圧を240kPaとし、氷路面上にて制動試験を行うことにより評価した。
表1において、評価結果は、比較例1にかかるタイヤの評価結果を100としたときの指数で示しており、数値が大きい方が氷上性能に優れていることを示している。
<耐クラック性能>
タイヤサイズ195/65R15の上記各タイヤを、リムサイズ15×6.0Jのリムに組み付け、内圧を240kPaとし、乾燥路を走行することにより評価した。
表1において、評価結果は、比較例1にかかるタイヤの評価結果を100としたときの指数で示しており、数値が大きい方が耐クラック性能に優れていることを示している。
Figure 0006101054
表1に示すように、発明例1〜8にかかるタイヤは、いずれも比較例1〜4にかかるタイヤと比較して、氷上性能及び/又は耐クラック性能に優れていることがわかる。
また、発明例1と発明例2との比較により、トレッド幅方向最外側陸部のブロック内のサイプを好適化した発明例1は、発明例2よりより氷上性能及び/又は耐クラック性能が向上していることがわかる。
さらに、発明例1と発明例3との比較により、連結部を設けた発明例3は、発明例1より耐クラック性能が向上していることがわかる。
また、発明例3〜5の比較により、比h/Hの値を好適化した発明例3、5は、発明例4より耐クラック性が向上していることがわかる。
さらに、発明例3、6〜8の比較により、連結部の側壁の傾斜角度θを好適化した発明例3、6、7は、発明例8より、耐クラック性能が向上していることがわかる。
本発明によれば、氷上性能を確保しつつも、クラックの発生を抑制することのできる空気入りタイヤを提供することができる。
1 トレッド踏面
2 周方向主溝
3 幅方向溝
4 細溝
5 ブロック
5a 幅方向溝隣接ブロック
6、6a、6b サイプ
7 連結部
CL タイヤ赤道面
TE トレッド端
TCE トレッド接地端

Claims (5)

  1. トレッド踏面に、溝により区画され、それぞれの踏面の面積が100〜200mmの範囲にあり、五角形以上の多角形状の踏面形状を有する複数のブロックをトレッド周方向に配列してなるブロック列を、トレッド幅方向に複数列設け、
    前記ブロックを、隣接するブロック列のブロック同士の位置関係がトレッド周方向に相互に異なる千鳥状に密集配置し、
    前記トレッド踏面に、トレッド周方向に延びる少なくとも1本の周方向主溝と、トレッド接地端からトレッド幅方向内側に延びて、前記トレッド接地端と前記周方向溝とにより区画される領域まで延びる複数の幅方向溝と、を有し、
    前記複数のブロックは、少なくとも一部が前記幅方向溝によって区画される複数の幅方向溝隣接ブロックを含み、
    前記複数の幅方向溝隣接ブロックのうちの少なくとも一部は、トレッド幅方向内側から外側に前記幅方向溝に向かって延び、かつ、トレッド幅方向内側端が前記幅方向溝隣接ブロックの端部まで延び、トレッド幅方向外側端が前記幅方向溝隣接ブロック内で終端する、少なくとも1本の片閉じサイプを有し、
    前記片閉じサイプのトレッド幅方向外側端の延長線上の前記ブロックの辺に隣接する溝の溝幅は、前記片閉じサイプのトレッド幅方向内側端である前記ブロックの辺に隣接する溝の溝幅より大きいことを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記片閉じサイプを有する前記幅方向溝隣接ブロックは、トレッド幅方向最外側の前記ブロック列内にある、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 少なくとも一部のトレッド周方向に隣接する前記ブロック間に、該ブロック間をトレッド周方向に連結する連結部を設けてなる、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ブロックの高さをH(mm)とし、前記連結部の高さをh(mm)とするとき、比h/Hは、10%以上70%以下である、請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記連結部のトレッド幅方向両側の側壁のタイヤ径方向に対する傾斜角度θ(°)は、0°以上5°以下である、請求項3又は4に記載の空気入りタイヤ。
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